
2281S プレシジョン DC 電源/バッテリ・シミュレータ・
クイック・スタート・ガイド
スピ ード と簡 易 さ 、テ スト と測 定 の 再 発 見

安全使用上の注意
この製品および関連機器を使用するときには、以下の安全使用上の注意
に従ってください。一部の機器およびアクセサリは、通常危険性のない
電圧で使用されますが、危険な状態が発生しうる状況があります。
本製品は、負傷の危険を避けるために必要な安全に関する注意事項を理
解し、感電の危険を理解した有資格者が使用することを意図しています
。本製品を使用する前に、すべての設置、使用、およびメンテナンスに
関する情報を注意深く読み、それらを順守するようにしてください。詳
細な製品仕様については、ユーザ・マニュアルを参照してください。
この製品を指定以外の方法で使用した場合には、製品の保証による保護
が制限される場合があります。
製品ユーザには、以下のタイプがあります。
責任組織機器の使用およびメンテナンスに責任を負う個人またはグルー
プで、機器がその仕様および使用制限の範囲内で使用されるようにする
とともに、オペレータを適切に訓練する責任を負います。
オペレータ製品をその意図する目的に使用します。電気についての安全
手順および機器の適切な使用法についてトレーニングを受ける必要があ
ります。オペレータを、感電および通電している危険な回路との接触か
ら保護する必要があります。
メンテナンス担当者製品が適切に動作するように、ライン電圧の設定や
消耗部品の交換など、定期的な手順を実行します。メンテナンス手順に
ついては、ユーザ・マニュアルに記載されています。オペレータが実行
できる手順は、その旨が明記されています。明記されていない場合は、
それらの手順は保守担当者のみが行います。
保守担当者通電している回路に対する作業について訓練を受け、安全な
設置および製品の修理を行います。適切なトレーニングを受けた整備担
当者のみが設置および整備手順を実行できます。

ケースレーインスツルメンツ社の製品は、測定、制御、データ I/O 接
続の電気信号を低い過渡的な過大電圧で取り扱うよう設計されており、
過渡的な過大電圧をもつ商用電源や電圧源に直接接続してはなりません
。測定カテゴリ II (IEC 60664 で参照されている) の接続には、しばし
ばローカルの AC 電源の接続に関連して発生する過渡的な過大電圧に対
する保護が必要です。ケースレー測定機器の中には、電源に接続してよ
いものもあります。それらの機器には、カテゴリ II またはそれ以上で
あることを示すマークが付与されます。
仕様、操作マニュアル、機器のラベルで明示的許可されていない限り、
どの機器も電源には接続しないでください。
感電の危険があるときには、十分に注意して作業を行ってください。ケ
ーブル コネクタ ジャックまたはテスト・フィクスチャには、生命に危
険が及ぶような電圧が生じている場合があります。米国規格協会
(ANSI) は、30V RMS、ピーク電圧 42.4V、または 60V DC の電圧が
あるときには感電の危険があると明記しています。未知の回路について
測定するときには、危険な高電圧があることを想定しておくと安全性が
高まります。
この製品のオペレータに対しては、常に感電に対する保護を行う必要が
あります。責任者は、ユーザがすべての接続点から保護されているか、
または絶縁されていることを保証する必要があります。ときには、接続
点の露出が避けられず、ユーザが接触する危険が避けられない場合があ
ります。このような場合は、製品のユーザが自らを感電の危険から守れ
るように、教育する必要があります。回路が 1,000 V 以上で動作可能
な場合は、回路の導体部を露出してはいけません。
制限されていない電源回路に切換カードを直接接続してはなりません。
切換カードは、インピーダンスが制限されている電源での使用を意図し
たものです。絶対に切換カードを AC 主電源に直接接続しないでくださ
い。電源を切換カードに接続しているときには、保護デバイスを設置し
てカードへの故障電流および電圧を制限します。
機器を操作する前に、ライン コードが適切に接地された電源コンセン
トに接続されていることを確認します。使用前に、接続ケーブル、リー
ド線およびジャンパの摩耗、亀裂または破損について検査します。

ラックに取り付ける場合など、主電源コードへのアクセスが限られてい
ネジがある場合には、ユーザ マニュアルで推奨されている導線を
使用して、これを保安接地 (安全接地) に接続します。
機器上のこの記号は、操作上の危険性を警告するものです。この記
号が印刷されている部分を操作する場合は、必ずユーザーマニュア
ルを参照してその指示に従ってください。
る場所に機器を設置するときには、別の主入力電源切断デバイスを機器
の近くのオペレータの手が簡単に届く場所に用意する必要があります。
最大限の安全性を確保するために、試験中の回路に電源が入っていると
きには製品、試験ケーブル、またはその他任意の機器に触れないでくだ
さい。ケーブルまたはジャンパの接続または接続解除、切換カードの取
付または取り外し、ジャンパの取付や取り外しなどの内部の変更を行う
前に、必ず試験システム全体から電源を切り離し、すべてのキャパシタ
を放電してください。
試験中の回路の共通側または電源回路の接地線への電流の経路となる物
体に触れないでください。測定する電圧に耐えられる乾燥した絶縁され
た表面に立って、必ず乾燥した手で測定を行います。
安全上、機器/装置およびアクセサリは、操作説明書に準じて使用して
ください。操作説明書に指定されていない方法で機器/装置およびアク
セサリを使用すると、機器/装置の保証による保護が制限される場合が
あります。
仕様または使用情報で指定されている、もしくは機器またはテスト・フ
ィクスチャ・パネル、切換カードに表示されている機器およびアクセサ
リの最大信号レベルを超えないようにします。
製品にヒューズが使用されているときは、火災の危険を防止するために
同じタイプおよび定格のものと交換してください。
シャーシ接続は測定回路のシールド接続だけで使用可能であり、保護のた
めのアース(安全接地)の接続として使用することはできません。
テスト・フィクスチャを使用している場合には、試験中のデバイスに電源が投
入されている間はフタを閉じたままにしておきます。安全な運用には、フタの
インターロックを使用する必要があります。

機器上のこの記号は、感電の危険性を警告するものです。標準の安
全使用上の注意に従って、ユーザがこれらの電源に触れるのを防止
してください。
機器上のこの記号は、その面が高温になる場合があることを示して
います。火傷を防止するために、ユーザがこの面に触れないように
してください。
この記号は、機器フレームへの接続端子を示しています。
製品上にこの水銀記号がある場合には、表示ランプに水銀が使用さ
れていることを示しています。ランプは、必ず連邦、州および地域
の法律に従って適切に処分してください。
ユーザ マニュアルにあるこの見出しは、ケガや死亡事故につなが
る可能性のある危険について説明しています。示されている手順を
実行する前に、必ず関連する情報をよく読んでください。
ユーザ マニュアルにあるこの見出しは、機器の損傷につながる可
能性のある危険について説明しています。損傷によって保証が無効
になる場合があります。
機器およびアクセサリは、人体に接続してはなりません。
メンテナンスを行う前には、AC 電源コードとテスト・ケーブルをすべて取り
外してください。
感電および火災を防止するために、電源変換器、リード線、入力ジャックなど
の主回路の交換コンポーネントはケースレーインスツルメンツからご購入くだ
さい。定格とタイプが同じであれば、国の安全承認を受けた標準のヒューズを
使用することができます。安全性と関係のないそれ以外のコンポーネントは、
元のコンポーネントと同一であれば他の供給元から購入することができます (
製品の精度および機能を維持するためには、一部の部品はケースレーインスツ
ルメンツから購入するべきである点にご注意ください)。交換コンポーネント
の適合性について不明な点がある場合には、ケースレーインスツルメンツまで
お問い合わせください。
機器を清掃する場合は、機器から電源を切り離してください。湿らせた布または
水性の弱い洗剤を使用します。清掃するのは機器の外部のみにしてください。洗
剤を機器に直接付着させたり、液体を機器の中に入れたり機器の上にこぼした
りしないでください。ケースまたはシャーシのない回路ボードで構成されている
製品 (たとえばコンピュータ取付用のデータ取得ボード) は、指示に従って使
用している場合には清掃は必要ありません。ボードが汚れて動作に影響が出てき
た場合には、ボードを工場に返送して適切な洗浄および整備を受けてください。
安全対策(2013 年 1月改訂版)

電源仕様および環境仕様
100 V AC/120 V AC/220 V AC/240 V AC、50
Hz または 60 Hz
0 ~ 40 °C(32 ~ 104 °F)、最高確度 相対湿
度 80 % 35 °C(95 °F)以下、結露のないこと
-20 ~ 70 °C(-4 ~ 158 °F)、40 °C(+104 °F)
以下で 5 ~ 95 % 相対湿度、および 40 °C(
+104 °F)~ 70 °C(+158 °F)以下で 5 ~ 60 %
相対湿度
屋内での使用のみ。
電源を供給する装置に機器を接続する前に、適切な出力オ
フ状態、ソース レベルおよび適合レベルを注意深く考慮して
設定してください。出力オフ状態、ソースおよび適合レベルに
ついて適切な考慮がなされていない場合、機器の損傷ある
いは被測定装置の損傷につながる可能性があります。

はじめに
2281S プレシジョン DC 電源/バッテリ・シミュレー
タ。20 V, 6 A
ケースレーインスツルメンツ製品をご選択くださり、ありが
とうございます。モデル 2281S プレシジョン DC 電圧/バ
ッテリ・シミュレータは、優れた感度および確度を実現した
プログラマブル電源です。安定した低ノイズ電圧を印加でき
るだけでなく、アンペアからナノアンペアまでの幅広いダイ
ナミック・レンジの負荷電流をモニタできます。また、バッ
テリのテストやバッテリをシミュレートに使用されるバッテ
リ・モデルの生成にも対応しています。
高解像度 4.3 インチ・カラー・ディスプレイを備え、機器
の状態を示す数多くのパラメータが表示されるので、測定か
ら多くの情報を得ることができます。
バッテリ・モデルを画面上で生成し、編集することができま
す。さらに、バッテリ・シュミレーションを行っている間、
容量と電圧が画面に表示されます。
CD-ROM の内容
機器に付属する CD-ROM には、リファレンス・マニュア
ル、クイック・スタート・ガイド、およびアクセサリ・マニ
ュアルの PDF が収録されています。
追加サポート情報については、
http://www.tek.com/keithley を参照してください。

機器の開梱と検査
機器を開梱して検査するには、以下のようにします。
1. 箱に損傷がないか調べます。
2. 箱の上部を開きます。
3. マニュアル、標準アクセサリ、CD-ROM、およびケー
ブル・ハウジングが入っている袋を取り出します。
4. パッケージの中身を取り出します。
5. 2281S を箱から取り出します。
2281S の前面カバーの部分を持ち上げないでください。前面
カバーの部分を持って機器を持ち上げると、機器の損傷につ
ながる可能性があります。
6. 物理的な損傷が発生した兆候が見られないかどうか、機
器を調べます。損傷があった場合には、直ちに運送業者
に連絡してください。

図に示す通り、2281S には以下のアクセサリが含まれてい
ます。
1 電源コード
2 クイック スタート ガイド
3 2281S クイック スタート ガイド (本書)
4 2281S プレシジョン DC 電圧/バッテリ・シミュレータ
製品情報 CD-ROM
5 モデル CA-180-3A CAT5 クロスオーバー・ケーブル
(Ethernet 用)
6 ユーザ・ガイド安全基準適合性情報
7 ケーブル・ハウジング

機器の接続
試験システムの安全性に関する重要な
情報
本製品は、危険な高電圧および電源を含む可能性のあるシス
テムの一部となる、スタンドアローン機器として販売されて
います。試験システム設計者、インテグレータ、取り付け担
当者、メンテナンス担当者、および保守担当者は、システム
使用中の安全やシステムが適切に作動していることを確認す
る責任があります。
さらに、数多くの試験システムにおいては、危険が生じてい
ないとシステムが判断している場合でも、ソフトウェアのエ
ラーなどの 1 つの障害が原因で危険レベルの信号が出力さ
れる場合があることを銘記する必要があります。
システムの設計および使用に関して、以下の要因を考慮する
ことは重要です。
国際的な安全基準 IEC 61010-1 は、乾燥した場所での
使用で機器の定格が 30 V
あるいは 60 V DC を超えるものを危険電圧と定義して
います。Keithley Instruments 製品の定格は、あくまで
乾燥した場所で使用した場合のものです。
システム内のすべての機器の仕様に目を通し、それに準
拠してください。全体として許可される信号レベルは、
システム内で定格が最も低い機器によって制限される場
合があります。例えば、500 V 電源を 300 V DC 定格
のスイッチと一緒に使用する場合、システム内で許可さ
れる最大電圧は 300 V DC になります。
システムに接続されている試験具が、危険電圧、高温の
表面、および鋭利な物と接触しないようにオペレーター
を保護していることを確認してください。これを行うに
は、シールド、バリア、絶縁体、および安全インターロ
ックを使用します。
被測定装置 (DUT) を覆い、システムまたは DUT に障
害が発生した場合に飛び散る破片からオペレーターを保
護します。
および 42.4 V ピーク、
RMS

オペレーターが触れる可能性があるすべての電気接続を
二重絶縁します。二重絶縁は、絶縁レイヤーの 1 つに
障害が発生した場合でも、オペレーターを保護するため
のものです。特定の要件については、IEC 61010-1 を参
照してください。
すべての接続が、ロックされたキャビネットのドアまた
は他のバリアの後ろにあることを確認します。これは、
誤って手で接続を取り外したり、危険電圧にさらされる
ことからシステム オペレーターを保護するためのもので
す。試験具のカバーを開ける際に電源を切り離すには、
信頼性の高いフェイルセーフのインターロック スイッチ
を使用してください。
可能な場合には、オペレーターが DUT または危険と思
われる他の領域にアクセスしなくてもよいように、自動
ハンドラーを使用してください。
システムのすべてのユーザをトレーニングして、それら
のユーザが潜在的なすべての危険について理解し、ケガ
から身を守る方法について知るようにします。
多くのシステムでは、電源投入時に、適切に初期化され
るまで出力が未知の状態になることがあります。この状
態が設計上許容されており、かつオペレーターがケガを
したりハードウェアが損傷したりすることがないもので
あることを確認してください。
ユーザを安全な状態に保つため、常に、システム内にある各
機器のすべての安全警告を読みそれに従ってください。