Sun Fire
ハイエンド/ミッドレンジシステム
Sun Microsystems, Inc.
www.sun.com
Dynamic Reconfiguration
ユーザーマニュアル
Part No. 819-3187-10
2005 年 8 月 , Revision A
コメントの送付 : http://www.sun.com/hwdocs/feedback
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原典: Sun Fire High-End and Midrange Systems Dynamic Reconfiguration User’s Guide
Part No: 819-1501-10
Revision A
Please
Recycle
目次
はじめに xi
1. DR の概要 1
Sun Fire ハイエンドおよびミッドレンジシステムでの DR 1
DR の機能 2
一般的な DR 操作の概要 3
DR を使用する 3
ホットプラグハードウェア 4
自動 DR (ADR) 5
Capacity on Demand (COD) 5
Solaris ソフトウェアでの DR 6
Solaris 9 または Solaris 10 OS を実行しているドメインでの DR 6
Solaris 8 OS を実行しているドメインでの DR 6
2. DR の概念 9
動的システムドメイン 10
接続点 10
接続点のクラス 11
ハイエンドシステムの接続点 12
ミッドレンジシステムの接続点 12
iii
接続点の変更 13
状態と条件 13
ボードとボードスロットの状態 14
ボードの条件 15
コンポーネントの状態 15
コンポーネントの条件 16
切り離し可能性 16
永続メモリーと非永続メモリー 17
コピーと名前の変更 17
メモリーインタリーブ 18
修正可能なメモリーエラー 18
休止 19
一時停止に対して安全なデバイスと一時停止に対して危険なデバイス 20
入出力ボードでの DR 21
ハイエンドシステムの入出力ボード、Golden IOSRAM 、MaxCPU 、および
hsPCI+ 21
ミッドレンジシステムの I/O アセンブリ、 PCI、および CompactPCI 22
CompactPCI に固有の制限事項 22
共通の DR ボード操作 23
接続操作 23
構成操作 24
切り離し操作 24
構成解除操作 25
DR の概念図 25
3. DR 操作を実行する前に 29
cfgadm(1M) コマンド 29
cfgadm(1M) コマンド (ハイエンドシステムのみ )3 1
デバイスのタイプ、状態、条件の確認 31
iv Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
▼ 状態、タイプ、条件を表示する 32
▼ ボードスロットおよびコンポーネントの情報を表示する 32
ドメインで DR 操作を実行する前に 32
▼ ドメインでボードが使用可能かどうかを表示する 32
システムボードのステータスの表示 33
▼ システムボードのステータスを表示する 33
ボードのテスト 34
▼ システムボードをテストする 34
▼ 入出力ボードをテストする (ミッドレンジシステムのみ)3 5
▼ 入出力ボードで DR 操作を実行する前に (ハイエンドシステムのみ)3 6
4. システムドメインからの DR 操作 39
システムボードの追加 40
▼ システムボードを取り付ける 40
▼ システムボードを接続するだけで構成はしない 41
▼ 接続されたシステムボードを構成する 41
システムボードの削除 42
▼ システムボードを削除する 42
▼ システムボードの構成解除は行うが切り離しは行わない 42
▼ 構成解除されたシステムボードを削除する 42
▼ システムボードを一時的に削除する 42
▼ ドメインの永続メモリーを搭載したシステムボードを検出する 43
▼ 永続メモリーを搭載したシステムボードの構成を解除する 43
システムボードの移動 44
▼ システムボードを別のドメインに移動する 44
入出力ボードの追加 45
▼ 入出力ボードを追加する 45
▼ 入出力ボードを追加し接続するが、構成はしない 46
▼ 接続された入出力ボードを構成する 46
目次 v
▼ 入出力ボードを削除する 47
▼ 入出力ボードの構成解除は行うが切り離しは行わない 47
▼ 構成解除された入出力ボードを切り離す 47
メモリーと CPU の追加、削除、追跡 47
▼ システムボード上の CPU を構成する 47
▼ システムボード上のメモリーを構成する 48
▼ システムボード上のすべての CPU とメモリーを構成する 48
▼ システムボード上の CPU の構成を解除する 48
▼ システムボード上のメモリーの構成を解除する 48
▼ システムボード上のすべての CPU とメモリーの構成を解除する 49
▼ メモリー構成解除操作を追跡する 49
PCI アダプタカードの操作 49
▼ 入出力ボード上の PCI スロットに接続する 50
▼ 入出力ボード上の PCI スロットを構成する 50
▼ 入出力ボード上の PCI スロットを切り離す 50
▼ 入出力ボード上の PCI スロットの構成を解除する 51
5. SC からの SMS DR 操作 (ハイエンドシステムのみ)5 3
デバイス情報の表示 54
▼ デバイス情報を表示する 54
プラットフォーム情報の表示 56
▼ プラットフォーム情報を表示する 57
ボード情報の表示 57
SC 状態モデル 57
showboards (1M) コマンド 58
▼ ボード情報を表示する 59
ボードの追加 59
▼ ドメインにボードを追加する 60
ボードの削除 60
vi Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
▼ ドメインからボードを削除する 61
ボードの移動 61
▼ ボードを移動する 62
アクティブなシステムボードの交換 62
▼ アクティブなシステムボードを交換する 63
SMS DR コマンドとオプション 63
addboard(1M) 64
deleteboard(1M) 66
moveboard(1M) 68
rcfgadm(1M) 70
scdrhelp(1M) 71
showboards(1M) 72
showdevices(1M) 72
showplatform(1M) 73
エラーメッセージヘルプシステム 74
JavaHelp の目次 75
JavaHelp の索引 75
JavaHelp の検索 75
6. DR の内部 77
ドメイン上のソフトウェアコンポーネント 77
ドメイン構成サーバー (ハイエンドシステムのみ)7 7
DR ドライバ 78
Reconfiguration Coordination Manager (RCM) 78
システムイベントフレームワーク 78
SC 上のソフトウェアコンポーネント
(ハイエンドシステムのみ )7 9
DR 管理モデル 79
DR プロセスとデーモン 79
目次 vii
ドメイン構成エージェント (DCA) 79
プラットフォーム構成デーモン (PCD) ( ハイエンドシステムのみ)8 0
ドメイン X サーバー (DXS) 80
A. DR コマンドの一覧 81
B. トラブルシューティング 85
構成解除操作の障害 85
システムボードの構成解除の障害 86
メモリーが複数のボードにインタリーブされている場合、ボードの構成
を解除できない 86
プロセスが割り当てられている CPU の構成は解除できない 86
すべてのメモリーの構成を解除しないと、CPU の構成を解除できない
(ミッドレンジシステムのみ)8 7
永続メモリーを搭載したボード上のメモリーの構成を解除できない 87
CPU の構成を解除できない 88
ボードを切り離せない 89
入出力ボードの構成解除の障害 89
デバイスビジー 89
入出力デバイスでの問題 89
RPC または TCP のタイムアウトと接続ロス 91
構成操作の障害 91
メモリーの構成の障害 (ミッドレンジシステムのみ)9 1
入出力ボードの構成の障害 91
用語集 93
索引 97
viii Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
表目次
表 1-1 主な DR 操作 3
表 2-1 ボードとボードスロットの状態 14
表 2-2 ボードの構成と構成解除 14
表 2-3 SC からのみ確認できるボードの状態 15
表 2-4 ボードとボードスロットの条件 15
表 2-5 接続されたコンポーネント:構成された状態または構成解除された状態 16
表 2-6 CPU またはメモリーモジュールの条件 16
表 3-1 cfgadm オプション 30
表 3-2 システムボードのステータス表示例 33
表 3-3 診断レベル 35
表 5-1 showdevices による CPU 情報の出力例 54
表 5-2 showdevices による UltraSPARC IV+ の情報の出力例 (showdevices -d G)54
表 5-3 showdevices によるメモリードレイン状況の出力例 55
表 5-4 showdevices による入出力デバイス情報の出力例 55
表 5-5 Sun Fire ハイエンドシステムの SC で確認できるボードの状態 58
表 5-6 addboard コマンドオプション 64
表 5-7 addboard コマンドを実行するために必要な特権 65
表 5-8 deleteboard コマンドオプション 66
表 5-9 deleteboard コマンドを実行するために必要な特権 67
表 5-10 moveboard コマンドオプション 68
ix
表 5-11 moveboard コマンドを実行するために必要な特権 69
表 5-12 rcfgadm コマンドオプション 70
表 5-13 rcfgadm コマンドを実行するために必要な特権 71
表 5-14 showboards コマンドオプション 72
表 5-15 showdevices コマンドオプション 73
表 5-16 showplatform コマンドオプション 73
表 A-1 DR 操作と DR コマンドの一覧 81
x Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
はじめに
このマニュアルでは、Solaris™ オペレーティングシステム (Solaris OS) を実行してい
る Sun Fire™ E25K/E20K/15K/12K システムおよび Sun Fire
E6900/E4900/6800/4810/4800/3800 システムの動的再構成 (DR) ソフトウェアにつ
いて説明します。
このマニュアルは、以下のユーザーマニュアルに代わるマニュアルです。
■ 『Sun Fire ハイエンドシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』
■ 『Sun Fire ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュア
ル』
■ 『System Management Services (SMS) Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュ
アル』
お読みになる前に
このマニュアルは、UNIX® システム、特に Solaris オペレーティング環境のシステ
ムでの作業経験を持つ Sun Fire ハイエンド/ ミッドレンジシステム管理者を対象にし
ています。このような経験がない場合は、まずこのシステムに付属の Solaris ユー
ザー向けおよびシステム管理者向けマニュアルを読み、UNIX システム管理のトレー
ニングの受講を検討してください。
xi
UNIX コマンド
このマニュアルには、システムの停止、システムの起動、およびデバイスの構成など
に使用する基本的な UNIX® コマンドと操作手順に関する説明は含まれていない可能
性があります。これらについては、以下を参照してください。
■ 使用しているシステムに付属のソフトウェアマニュアル
■ 下記にある Solaris™ オペレーティングシステムのマニュアル
http://docs.sun.com
シェルプロンプトについて
シェル プロンプト
UNIX の C シェル
UNIX の Bourne シェルと Korn シェル
スーパーユーザー (シェルの種類を問わない )
machine_name %
$
#
xii Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
書体と記号について
書体または記号
AaBbCc123
AaBbCc123
AaBbCc123
『 』 参照する書名を示します。 『Solaris ユーザーマニュアル』
「 」 参照する章、節、または、強調
\
1 使用しているブラウザにより、これらの設定と異なって表示される場合があります。
1
意味 例
コマンド名、ファイル名、ディ
レクトリ名、画面上のコン
ピュータ出力、コード例。
ユーザーが入力する文字を、画
面上のコンピュータ出力と区別
して表します。
コマンド行の可変部分。実際の
名前や値と置き換えてくださ
い。
する語を示します。
枠で囲まれたコード例で、テキ
ストがページ行幅を超える場合
に、継続を示します。
.login ファイルを編集します。
ls -a を実行します。
% You have mail.
マシン名 %
Password:
rm filename と入力します。
第 6 章「データの管理」を参照。
この操作ができるのは「スーパーユー
ザー」だけです。
% grep ‘^#define \
XV_VERSION_STRING’
su
はじめに xiii
関連マニュアル
オンラインマニュアルは、下記の URL から参照できます。
http://www.sun.com/products-n-solutions/hardware/docs/
分類 マニュアル名
プラットフォーム固有の
マニュアル
プラットフォーム固有の
補足情報
cfgadm (1M) を含む
Solaris コマンド
Sun Management Center
Capacity on Demand
(COD)
『Sun Fire ミッドレンジシステムプラットフォーム管理ガイ
ド』
『Sun Fire High-End Systems Administration Manual』
『System Management Services (SMS) 管理者マニュアル』
『SMS リファレンスマニュアル』
『Solaris Sun ハードウェアマニュアル (補足)』 (Solaris 8 およ
び 9)』
『Solaris 10 ご使用にあたって』
『System Management Services (SMS) ご使用にあたって』
『Solaris Command Reference Manual 』
『Sun Management Center ユーザーガイド』
『System Management Services (SMS) 管理者マニュアル』
マニュアル、サポート、およびトレーニ
ング
Sun のサービス
マニュアル
サポートおよび
トレーニング
xiv Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
URL
http://jp.sun.com/documentation/
http://jp.sun.com/supportraining/
説明
PDF と HTML マニュアルをダウンロード
する、印刷マニュアルを注文する
テクニカルサポートを受ける、パッチをダ
ウンロードする、Sun のコースについて情
報を入手する
Sun 以外の Web サイト
このマニュアルで紹介する Sun 以外の Web サイトが使用可能かどうかについては、
Sun は責任を負いません。このようなサイトやリソース上、またはこれらを経由して
利用できるコンテンツ、広告、製品、またはその他の資料についても、Sun は保証し
ておらず、法的責任を負いません。また、このようなサイトやリソース上、またはこ
れらを経由して利用できるコンテンツ、商品、サービスの使用や、それらへの依存に
関連して発生した実際の損害や損失、またはその申し立てについても、Sun は一切の
責任を負いません。
コメントをお寄せください
マニュアルの品質改善のため、お客様からのご意見およびご要望をお待ちしておりま
す。コメントは下記よりお送りください。
http://www.sun.com/hwdocs/feedback
ご意見をお寄せいただく際には、下記のタイトルと Part No. を記載してください。
『Sun Fire ハイエンド/ ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマ
ニュアル』、Part No. 819-3187-10
はじめに xv
xvi Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
第 1 章
DR の概要
「はじめに」で紹介した Sun Fire ハイエンドシステムおよびミッドレンジシステム
は、固有のオペレーティングシステムを実行し、独立したコンピュータとして機能す
る複数のドメインに配備することができます (10 ページの「動的システムドメイン」
を参照)。動的再構成 (DR) 機能では、ドメインを実行しながら、そのシステムボー
ド、入出力ボード、および特定のコンポーネントの有効/ 無効を切り替えることがで
きます。
DR の一部はドメイン内の Solaris ソフトウェアで実行され、cfgadm (1M) コマンド
で管理されます。DR の別の部分は、システムコントローラ (SC) で実行されます。
この章では、以下のトピックについて説明します。
■ 1 ページの「 Sun Fire ハイエンドおよびミッドレンジシステムでの DR」
■ 2 ページの「 DR の機能」
■ 3 ページの「 DR を使用する」
■ 4 ページの「ホットプラグハードウェア」
■ 5 ページの「自動 DR (ADR)」
■ 5 ページの「 Capacity on Demand (COD)」
■ 6 ページの「 Solaris ソフトウェアでの DR」
Sun Fire ハイエンドおよびミッドレンジ
システムでの DR
ミッドレンジシステムのシステムボードは、「CPU/ メモリーボード」とも呼ばれま
す。これらは、ハイエンドシステムのボードと同じものです。このマニュアルでは、
「システムボード」という用語で統一して記述します。システムボードは、ハイエン
ドプラットフォームとミッドレンジプラットフォーム間で交換可能です。
1
ハイエンドシステムの入出力ボードとミッドレンジシステムの I/O アセンブリに
は、共通点と相違点があります。このマニュアルでは、特に区別する必要がないかぎ
り、どちらも「入出力ボード」という用語で統一して記述します。
ハイエンドシステムの入出力ボード上の入出力バスは、PCI カードまたは hsPCI+
カードと、MaxCPU ボードをサポートします。MaxCPU ボードには CPU は 2 つあ
りますが、メモリーは搭載されていません。このボードは、スロット 1 に入ります。
ミッドレンジシステムの入出力ボードは、PCI カードまたは CompactPCI カードを
サポートします。
このマニュアルでは、特に区別する必要がないかぎり、hsPCI+ カードと
CompactPCI カードをどちらも「PCI 」と呼びます。
DR の機能
DR には、以下のような機能があります。
■ システムまたは入出力ボードのステータスおよび状態と、DR 操作の準備に役立つ
いくつかのコンポーネントを表示します。
■ ライブボードをテストします。
■ システムまたは入出力ボードを、別のドメインに接続したりシステムから削除し
たりする目的で、実行中のドメインから論理的に (電気的に) 切り離します。この
切り離しの操作を「ボードの削除アクション」と呼びます。
■ リソースを追加したり、削除したボードを交換したりする目的で、実行中のドメ
インにシステムまたは入出力ボードを論理的に接続します。この接続の操作を
「ボードの追加アクション」と呼びます。
■ システムボード上に CPU またはメモリーモジュールを構成したり、これらの構成
を解除したりすることによって、ドメインの電源や容量を制御し、障害が発生し
たコンポーネントを特定します。
■ PCI カードまたは関連のコンポーネントおよびスロットの有効/ 無効を切り替えま
す。
たとえば、障害の発生したシステムボードを論理的に切り離したあと、システムの
ホットプラグ機能を使って物理的に取り外すことができます。交換用ボードの取り付
けが完了したら、DR を使って、このボードをドメイン用に構成することができま
す。DR 機能を使ってシステムボードやコンポーネントを追加または削除すると、こ
れらのボードまたはコンポーネントは、常に既知の構成状態になります。システム
ボードとコンポーネントの構成状態については、13 ページの「状態と条件」を参照
してください。
負荷均衡処理を行なったり、特定のタスクの追加機能を利用するため、システムボー
ドや入出力ボードを別のドメインに割り当てることもできます。
2 Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
一般的な DR 操作の概要
DR ソフトウェアでは、以下のタスクを実行できます。
■ システムボードや入出力ボードの追加、削除、またはドメイン間での移動。
■ システムボード上の CPU やメモリーモジュールの構成または構成解除。
■ PCI カードの入出力ボードへの接続および構成、 PCI カードの入出力ボードからの
切断および構成解除。
上記のアクションをサポートする DR 操作は、大きく分けて、接続、構成、構成解
除、および切り離しの 4 種類です。
表 1-1 主な DR 操作
操作 説明
Connect
Configure
Unconfigure
Disconnect
ボードが取り付けられているスロットに電力が供給され、ボード温度の監
視が開始されます。
オペレーティングシステムにより、ボードに機能上の役割が割り当てら
れ、このボードとこのボードに接続されているデバイスのデバイスドライ
バが読み込まれます。構成操作には、接続操作が含まれます。
オペレーティングシステムからボードが論理的に切り離されて、関連する
デバイスドライバがオフラインになります。環境の監視は引き続き行われ
ますが、システムはボード上のいずれのデバイスも利用することはできま
せん。
ボードが取り付けられているスロットの電源が切断され、ボードの監視が
停止します。切断操作には、構成解除操作が含まれます。
注 – 使用中のシステムボードの電源を切断するには、まず使用を中断し、ボードを
ドメインから切り離す必要があります。新しいシステムボードまたはアップグレード
したシステムボードをスロットに挿入し、電源を投入したら、接続点 (10 ページの
「接続点」を参照) を接続し、オペレーティングシステムで使用できるように構成し
ます。DR 操作の詳細は、23 ページの「共通の DR ボード操作」を参照してくださ
い。
DR を使用する
DR 操作は、以下のいずれかの方法で実行できます。
■ Sun™ Management Center ソフトウェア付属の GUI を使用します。詳細は、
『Sun Management Center ユーザーガイド』を参照してください。
第 1 章 DR の概要 3
■ ドメイン内で、適切なオプションとフラグを指定して Solaris コマンド
cfgadm (1M) を使用します。DR 関連のオプションを指定して cfgadm を実行する
方法は、タスク別に、39 ページの「システムドメインからの DR 操作」に記載さ
れています。
■ ハイエンドシステムでは、SC 上で System Management Services (SMS) DR コマ
ンド rcfgadm(1M) を使用します。 rcfgadm(1M) の DR 関連のオプションは、
cfgadm(1M) と共通です。ただし、通常、 rcfgadm(1M) のほうには、 -d
domain_id パラメタを追加指定する必要があります。rcfgadm (1M) の詳細は、70
ページの「rcfgadm(1M) 」を参照してください。
■ ハイエンドシステムでは、SC 上で、rcfgadm(1M) コマンドに加えて SMS DR コ
マンドも使用します。 SMS DR コマンドには、 addboard(1M) 、
moveboard(1M)、 deleteboard(1M) などがあります。これらのコマンドについ
ては、『SMS リファレンスマニュアル』の「53 ページの「SC からの SMS DR 操
作 (ハイエンドシステムのみ)」」を参照してください。SMS ソフトウェアを実行
している SC ウィンドウで man (1) コマンドを実行しても、必要な情報を参照でき
ます。
ミッドレンジシステム上で DR を実行するときは、DR 操作の前、または実行中に、
showplatform や showboards のようなミッドレンジシステムの SC コマンドを 1
つ以上実行する必要が生じることがあります。これらのコマンドの使用方法は、この
マニュアルにも簡単に記載されていますが、詳細は、『Sun Fire ミッドレンジシステ
ムコントローラコマンドリファレンスマニュアル』を参照してください。
注意 – ミッドレンジシステムの SC コマンド addboard および deleteboard は、
ハイエンドシステムの同名の SMS コマンドとは違って、DR コマンドではありませ
ん。これらのミッドレンジシステムの SC コマンドを安全に使用できるのは、ドメイ
ンへの電力供給が停止している場合だけです。上記のコマンドを含むミッドレンジシ
ステムの各種 SC コマンドについては、『Sun Fire ミッドレンジシステムコントロー
ラコマンドリファレンスマニュアル』を参照してください。
ホットプラグハードウェア
ホットプラグ可能なデバイスは、システムの実行中に論理的に接続または切断するこ
とができます。ホットスワップ可能なデバイスは、システムの実行中に物理的に接続
または切断することができます。ホットプラグ可能なボードとモジュールには、ボー
ドまたはモジュールに電力を供給してからデータピンに電流を通す特殊なコネクタが
あります。ホットプラグコネクタのあるボードやデバイスは、システムの実行中に着
脱できます (ホットスワップ可能)。
システムボードと入出力ボードは、ホットプラグデバイスです。しかし、周辺電源装
置など、ホットプラグ対応モジュールでないデバイスもあり、これらのデバイスは、
システムの実行中には着脱できません。
4 Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
自動 DR (ADR)
自動 DR (ADR) を使用すると、ユーザーの介入なしで、アプリケーションが自動的
に DR 操作を実行できます。ADR は、Reconfiguration Coordination Manager
(RCM) とシステムイベント機能 sysevent を含む拡張 DR フレームワークを使用し
ます。RCM は、アプリケーション固有のロード可能なモジュールがコールバックを
登録できるようにします。これらのコールバックは、DR 操作前の準備タスク、DR
操作中のエラー回復アクション、DR 操作後のクリーンアップを実行できます。シス
テムイベントフレームワークでは、アプリケーションにシステムイベントを登録して
おくことで、これらのイベントの通知を受けることができます。
ADR は、RCM および sysevent と連携して、アプリケーションがリソースの構成
を解除する前に自動的にそれらを解放したり、ドメインに新しいリソースが構成され
たときに自動的にそれらを獲得できるようにします。
アプリケーションがドメインから cfgadm (1M) コマンドを実行することを「ローカ
ル ADR」と呼びます。また、ハイエンドシステムで、アプリケーションが SC から
SMS DR コマンドを実行することを「グローバル ADR」と呼びます。ハイエンドシ
ステムでは、グローバル ADR を使って、システムボードを別のドメインに移動した
り、ドメインにホットスワップ可能なボードを構成したり、ドメインからシステム
ボードを削除したりできます。
Capacity on Demand (COD)
Capacity on Demand (COD) オプションを使って、Sun Fire システムに取り付けた
COD システムボードに CPU リソースを追加できます。 Sun Fire COD システムに
は、標準システムボードと COD システムボードの両方を取り付けることができま
す。システムの各ドメインにアクティブな CPU が 1 つ以上必要です。
DR を使用する場合も、標準システムボードの場合と同じ方法で、COD ボードをド
メインに取り付けたり、ドメインから取り外したりできます。ただし、COD ボード
上の CPU を使用するには、そのための RTU (right-to-use) ライセンスを購入する必
要があります。COD RTU ライセンスごとに COD RTU ライセンスキーを取得でき、
これにより、単一のシステムの COD ボード上で特定の数の CPU を使用できるよう
になります。
DR を使ってドメインに COD ボードを構成するときは、対象ドメインの RTU ライセ
ンス数に十分余裕があり、COD ボード上のアクティブな CPU をすべて有効にでき
ることを確認してください。COD ボードの追加時に RTU ライセンス数が不足してい
ると、ドメイン内で有効にできない CPU ごとにステータスメッセージが表示されま
す。
第 1 章 DR の概要 5
ハイエンドシステムの COD オプションについては、 『System Management
Services (SMS) 管理者マニュアル』を参照してください。
Solaris ソフトウェアでの DR
このマニュアルでは、Solaris 8 、Solaris 9 、および Solaris 10 ソフトウェアリリース
で実行される最新の DR バージョンについて説明しています。最新のパッチについて
は、SunSolve
い。
注 – 優れたパフォーマンスを実現し、最新の拡張機能を利用するためには、Sun の
すべてのソフトウェアを最新版にすることをお勧めします。
以下の節では、特定の Solaris リリースで DR を使用する場合の注意事項を示しま
す。
Solaris 9 または Solaris 10 OS を実行しているド
メインでの DR
SM
のデータベース (http://sunsolve.sun.com ) で確認してくださ
UltraSPARC IV+ システムボードは、 Solaris 10 ソフトウェアでは Solaris 10 3/05
HW1 OS 以降、 Solaris 9 ソフトウェアでは Solaris 9 9/05 OS 以降でサポートされま
す。古いボードが構成されているドメインに UltraSPARC IV+ ボードを追加すること
は可能ですが、すべて UltraSPARC IV+ ボードで起動されたドメインに、DR を使っ
て古いボードを追加することはできません。あらかじめドメインを停止しておけば
UltraSPARC IV+ ボードで起動されたドメインに古いボードを追加することができま
す。
Sun Fire ミッドレンジシステム上の UltraSPARC IV+ ボードでのドメイン制限に関す
る追加情報は、Firmware Release 5.19 の『Sun Fire ミッドレンジシステムプラット
フォーム管理ガイド』を参照してください。
Solaris 8 OS を実行しているドメインでの DR
入出力ボードの DR は、Solaris 8 ソフトウェア リリースの Solaris 8 2/02 以降でサ
ポートされます。また、DR は、Sun Fire ハイエンドシステム上の System
Management Services (SMS) 1.3 以降で完全にサポートされます。Solaris 8 2/02 以降
のバージョンを実行しているドメインで DR の全機能を利用するためには、ドメイン
6 Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
にパッチと新しいカーネルアップデートをインストールし、ハイエンドサーバーのシ
ステムコントローラ (SC) に最新版の SMS ソフトウェアをインストールする必要があ
ります。UltraSPARC IV+ ボードは、Solaris 8 OS ではサポートされません。
第 1 章 DR の概要 7
8 Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
第 2 章
DR の概念
この章では、DR を使用する前に理解しておくべき DR の概念について説明します。
ハイエンドサーバーのシステムコントローラ (SC) で、SMS DR コマンドを使って
DR 操作を実行する場合は、第 5 章の 53 ページの「SC からの SMS DR 操作 (ハイエ
ンドシステムのみ)」を必ずお読みください。この章の内容と第 5 章の内容は一部重
複していますが、説明の視点が異なっています。両方の章をお読みいただくことで、
DR の機能の全体像を把握しやすくなります。
この章では、以下のトピックについて説明します。
■ 10 ページの「動的システムドメイン」
■ 10 ページの「接続点」
■ 13 ページの「状態と条件」
■ 16 ページの「切り離し可能性」
■ 17 ページの「永続メモリーと非永続メモリー」
■ 19 ページの「休止」
■ 20 ページの「一時停止に対して安全なデバイスと一時停止に対して危険なデバイ
ス」
■ 21 ページの「入出力ボードでの DR」
■ 23 ページの「共通の DR ボード操作」
■ 25 ページの「 DR の概念図」
注 – UltraSPARC IV+ ボードには、デュアルコア CPU が搭載されています。このマ
ニュアルに記載されている CPU やプロセッサは、シングルコアタイプかダブルコア
タイプのどちらか一方を指している場合があります。このマニュアルに記載されてい
るすべての手順は、この両方のタイプに共通です。
9
動的システムドメイン
Sun Fire システムは、いくつかのドメインに分割できます。各ドメインは、そのドメ
インに割り当てられるシステムボードスロットに対応しています。これらのドメイン
は、いくつかのハードウェアパーティションに電気的に分離されます。したがって、
あるドメインで障害が発生しても、サーバーのほかのドメインに影響はありません。
各ドメインの構成は、SC 上の構成データベース内で決定されます。構成データベー
ス (ハイエンドシステムの場合、プラットフォーム構成データベース (PCD)) は、シ
ステムボードスロットを複数のドメインに論理的に分割する方法を制御します。ドメ
イン構成とは、予定のドメイン構成を表します。したがって、ドメイン構成には、空
のスロットと占有状態のスロットを含めることができます。物理ドメインは論理ドメ
インによって決定されます。
特定のドメインで使用できるスロットの数は、ACL で制御されます。ACL は、ハイ
エンドシステムドメインでは使用可能なコンポーネントのリスト、ミッドレンジシス
テムドメインではアクセス制御リストを意味します。すべてのドメインの ACL は、
SC で管理されます。スロットの状態を変更するには、まずスロットをドメインに割
り当て、使用可能な状態にする必要があります。ドメインに割り当てられたスロット
はそのドメインには見えますが、他のドメインからは使用できず、また見えません。
逆に言えば、スロットをほかのドメインに割り当てて接続するには、あらかじめその
スロットを元のドメインから切り離し、割り当てを解除しておく必要があります。
論理ドメインとは、ドメインに属する一連のスロットのことです。物理ドメインと
は、物理的に相互接続された一連のボードのことです。論理ドメインのメンバーのス
ロットが、必ずしも物理ドメインに含まれるとは限りません。ドメインが起動した
ら、システムボードと空スロットを論理ドメインに割り当てたり、論理ドメインから
割り当て解除したりできます。ただし、オペレーティングシステムから要求があるま
では、物理ドメインの一部にすることはできません。いずれのドメインにも割り当て
られていないシステムボードやスロットは、すべてのドメインで使用できます。プ
ラットフォーム管理者は、これらのボードをドメインに割り当てることができます。
SC で ACL の設定を行い、適切な特権を持つユーザーが使用可能なボードをドメイ
ンに割り当てられるようにすることもできます。
接続点
「接続点」とは、ボードやデバイスとそれらが取り付けられているスロット、および
ボード上のあらゆるコンポーネントをまとめて表す用語です。スロットは、「受容
体」とも呼ばれます。
Sun Fire システムは、以下の接続点をサポートします。
10 Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
■ ボード接続点 – システムボードスロットまたは入出力ボードスロットとスロット
内に取り付けられているボード、およびボードに接続されているあらゆるデバイ
ス。
■ PCI 接続点 – PCI カードと、カードを PCI バスに取り付けるためのカードアタッ
チメント。
■ コンポーネント接続点 – CPU またはメモリーモジュールとシステムボードとの接
続。コンポーネント接続点は、「動的接続点」とも呼ばれます。
注 – 多くのユーザーは、ボードやデバイスのステータスの変化しか確認しません。
そこで、このマニュアル内の手順では簡略化のために、ボード接続点を「ボード」、
PCI 接続点を「PCI カード」、コンポーネント接続点を「CPU またはメモリーモ
ジュール」と表記することがあります。ただし、混乱を招く可能性のある箇所では、
正式な名称を使用します。
「占有装置」とは、ボードとそれに接続されているデバイス (インタフェースケーブ
ルで接続されているすべての外部記憶装置を含む) の組み合わせを指す用語です。
ボードスロットには、スロット番号に従って名前を付けることができます。また、
SCSI チェーンで使用する場合などは、匿名にすることもできます。
DR で認識される接続点の名前は、以下の 2 種類です。
■ 物理接続点 – スロットのソフトウェアドライバと位置。
■ 論理接続点 – 物理接続点を参照するためにシステムによって生成される簡易名。
すべての使用可能な論理接続点のリストを取得するには、ドメイン内で以下のコマン
ドを実行します。
# cfgadm -l
接続点のクラス
Sun Fire システムは、接続点のクラスをサポートします。DR ユーザーは、「 sbd 」
と「pci 」の 2 つのクラスについて知る必要があります。
■ sbd – システムボード、CPU またはメモリーモジュール、およびこれらのモ
ジュールとシステムボードとの接続。入出力ボード、PCI バス、および PCI バス
と入出力ボードの接続も含まれます。
■ pci – PCI バスに接続している PCI カード。
第 2 章 DR の概念 11
接続点とそれぞれに関連付けられているボードのタイプのリストを表示するには、
スーパーユーザーになって、以下のコマンドを実行します。
# cfgadm -s -a “cols=ap_id:class”
ハイエンドシステムの接続点
ハイエンドシステムの物理接続点の名前の例を示します。
/devices/pseudo/dr@0:SBx (スロット 0 のシステムボードの場合 )
/devices/pseudo/dr@0:IO
0 はノード 0、 SB はシステムボード、 IO は入出力ボード、 x は特定のボードのボー
ド番号または拡張ボード番号です。システムボードと入出力ボードには、0 から 17
までの番号が付けられています。
注 – システムボードを取り付けることができるのはスロット 0 のみです。入出力
ボードや Max CPU ボードを取り付けることができるのはスロット 1 のみです。
ハイエンドシステムの論理接続点は、以下の 2 つのいずれかの形式です。
x (スロット 1 の入出力ボードの場合)
SBx (システムボードの場合 )
IOx (入出力ボードまたは Max CPU ボードの場合 )
ミッドレンジシステムの接続点
ミッドレンジシステムの物理接続点の名前の例を示します。
/devices/ssm@0,0:N0.SBx
/devices/ssm@0,0:N0.IBx (入出力ボードの場合 )
N0 はノード 0、 SB はシステムボード、 IB は入出力ボード、 x はスロット番号 (シス
テムボードは 0 から 5 、入出力ボードは 6 から 9) です。
12 Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
(システムボードの場合)
ミッドレンジシステムの論理接続点は、以下の 2 つのいずれかの形式です。
N0.SBx (システムボードの場合 )
N0.IBx (入出力ボードの場合 )
接続点の変更
cfgadm(1M) コマンドを使って、接続点を変更できます。以下の変更が可能です。
■ 接続点の状態の変更。cfgadm(1M) コマンドに、以下のオプションを指定して実
行します。
■ configure
■ unconfigure
■ connect
■ disconnect
■ 接続点に接続されているボードの可用性の変更。cfgadm(1M) コマンドに、以下
のオプションを指定して実行します。
■ assign
■ unassign
■ 接続点のボードスロットの条件の変更。cfgadm(1M) コマンドに、以下のオプ
ションを指定して実行します。
■ poweron
■ poweroff
■ test
状態については、以下の節で説明します。接続点について詳細は、cfgadm(1M) のマ
ニュアルページを参照してください。
状態と条件
この節では、ボード、スロット、コンポーネント、および接続点の状態と条件につい
て説明します。
■ 状態とは、ボードスロットまたはスロットに取り付けられた占有装置の動作状態
を表します。
■ 条件とは、接続点の動作状態を表します。
cfgadm (1M) コマンドでは、9 種類の状態および条件を表示できます。詳細は、15
ページの「コンポーネントの状態」および 16 ページの「コンポーネントの条件」を
参照してください。
第 2 章 DR の概念 13
注 – 以下に示すボードとボードスロットに関する情報は、それらに取り付けられて
いる PCI カードと PCI バスにも適用されます。
ボードとボードスロットの状態
ボードスロットにボードが取り付けられていない場合、スロットは空の状態 (empty )
になります。スロットにボードが取り付けられている場合、ボードは切り離された状
態 (disconnected ) または接続された状態 (connected) になります。
表 2-1 ボードとボードスロットの状態
状態 説明
empty
disconnected
connected
スロットにボードが取り付けられていません。
スロットにボードが取り付けられていますが、このボードはシステ
ムバスに接続されていません。ボードの電源を切断しなくても、切
り離された状態にすることができます。ただし、ボードをスロット
から取り外すときは、ボードの電源を切断し、切り離された状態に
する必要があります。取り付けられた直後のボードは、切り離され
た状態 (disconnected ) です。
スロットにボードが取り付けられ、ボードに電源が投入され、シス
テムバスに接続されています。ボード上のコンポーネントは、ボー
ドを接続された状態 (connected ) にするまで表示されません。
注意 – 接続された状態 (connected ) のボードや、電源が入ったままで切り離された
状態 (disconnected ) のボードを物理的に取り外すと、オペレーティングシステム
がクラッシュして、システムボードに永続的な損傷が生じるおそれがあります。
接続された状態 (connected) のボードは、構成された状態 (configured) または構
成解除された状態 (unconfigured) です。切り離された状態 (disconnected) の
ボードは、常に構成解除された状態 (unconfigured ) です。
表 2-2 ボードの構成と構成解除
名前 説明
configured
unconfigured
14 Sun Fire ハイエンド / ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル • 2005 年 8 月
ボードは Solaris ソフトウェアで使用できる状態です。
ボードは Solaris ソフトウェアで使用できない状態です。