Solaris™Security Toolkit 4.2
マニュアルページガイド
Sun Microsystems, Inc.
www.sun.com
Part No. 819-3794-10
2005 年 7 月 , Revision A
コメントの送付 : http://www.sun.com/hwdocs/feedback
Copyright 2005 Sun Microsystems, Inc., 4150 Network Circle, Santa Clara, California 95054, U.S.A. All rights reserved.
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本製品の一部は、カリフォルニア大学からライセンスされている Berkeley BSD システムに基づいていることがあります。UNIX は、
X/Open Company Limited が独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における登録商標です。
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フォント・データを含んでいます。
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スマスタをもとに作成されたものです。平成明朝体 W3 は、株式会社リコーが財団法人 日本規格協会 文字フォント開発・普及センターから
ライセンス供与されたタイプフェースマスタをもとに作成されたものです。また、HG 明朝 L と HG ゴシック B の補助漢字部分は、平成明
朝体W3 の補助漢字を使用しています。なお、フォントとして無断複製することは禁止されています。
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です。サンのロゴマークおよび Solaris は、米国 Sun Microsystems 社の登録商標です。
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発における米国 Xerox 社の先駆者としての成果を認めるものです。米国 Sun Microsystems 社は米国 Xerox 社から Xerox Graphical User
Interface の非独占的ライセンスを取得しており、このライセンスは米国 Sun Microsystems 社のライセンス実施権者にも適用されます。
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原典: Solaris Security Toolkit 4.2 Man Page Guide
Part No: 819-1505-10
Revision A
Please
Recycle
目次
Intro 1
add-client 3
audit_public_funcs 7
common_log_funcs 11
common_misc_funcs 15
driver_public_funcs 17
jass-check-sum 21
jass-execute 23
make-jass-pkg 29
rm-client 33
security_drivers 35
iii
iv Solaris Security Toolkit 4.2 マニュアルページガイド • 2005 年 7 月
はじめに
Solaris Security 4.2 ソフトウェアで配布されるマニュアルページは、Solaris™ オペ
レーティングシステムでは配布されません。ただし、これらのマニュアルページは、
Solaris オペレーティングシステムのマニュアルページの形式に従っています。 このマ
ニュアルでは、一部の Solaris オペレーティングシステムのコマンドが参照されていま
す。Solaris Reference Manual Collection または各マニュアルページでは、それらの詳
細を調べることができます。Solaris Security Toolkit 4.2 のこれらのマニュアルページ
を使用すると、Solaris Security Toolkit とその機能に関する情報を取得できます。
概要
マニュアルページの各セクションの簡単な説明と参照先の情報を次に説明します。
■ セクション 1M にはまず、 Solaris Security Toolkit 4.2 ソフトウェアのマニュアル
ページとして呼び出すことができる Intro コマンドを挙げています。Intro のマ
ニュアルページには、Solaris Security Toolkit 4.2 ソフトウェアでサポートされる関
数とドライバのカテゴリが示されています。さらにこのセクションでは、アルファ
ベット順で、主にシステム保守および管理のために使用されるコマンドを説明して
います。
■ セクション 4 では各種ファイルの内容を説明しています。
■ セクション 7 では、固有のデバイスドライバを参照するさまざまな特殊ファイルを
説明しています。
マニュアルページの一般的な形式を次に示します。各マニュアルセクションのマニュ
アルページは一般的に次の順序に従いますが、必要な項目のみが含まれています。た
とえば、拡張機能説明がない場合は、拡張機能説明のセクションはありません。各セ
クションの詳細については Intro ページを参照し、マニュアルページの一般的な情報
については man (1) を参照してください。
名前 コマンドや関数の名称と概略が示されています。
v
形式 コマンドや関数の構文が示されています。標準パ
スにコマンドやファイルが存在しない場合は、フ
ルパス名が示されます。オプションと引数の順番
は、アルファベット順です。特別な指定が必要な
場合を除いて、1 文字の引数、引数のついたオプ
ションの順に書かれています。
このセクションでは、次の特殊文字が使用されて
います。
[ ] かっこ。このかっこに囲まれたオプショ
ンや引数は省略できます。このかっこが
付いていない場合には、引数を必ず指定
する必要があります。
… 省略符号。前の引数に変数を付けたり、
引数を複数指定したりできることを意味
します (例: filename...) 。
| 区切り文字 (セパレータ )。この文字で分
割されている引数のうち、一度に 1 つだ
けを指定できます。
{ } 大かっこ。この大かっこに囲まれた複数
のオプションや引数は省略できます。
かっこ内は 1 組として扱います。
説明 コマンドの実行内容を簡潔に定義します。
拡張機能説明 コマンドの実行内容をより詳細に説明します。(存
在する場合は) 必要なグループ権限を示します。
コマンド一覧 サポートされているコマンド、関数、およびドラ
イバを示します。
オプション 各オプションがどのように実行されるかを示しま
す。オプションは「形式」で示されている順に記
述されています。オプションの引数はこの項目で
説明され、必要な場合はデフォルト値を示しま
す。
使用例 コマンドや関数の使用例や使用方法を説明してい
ます。できるだけ、実際に入力するコマンド行と
スクリーンに表示される内容を例にしています。
例の中には必ず、example% のプロンプトが出て
きます。スーパーユーザーの場合は example# の
プロンプトになります。
終了ステータス コマンドが呼び出しプログラムまたはシェルに返
す値と、その状態を説明しています。通常、正常
終了には 0 が返され、0 以外の値はそれぞれのエ
ラーステータスを示します。
vi Solaris Security Toolkit 4.2 マニュアルページガイド • 2005 年 7 月
ファイル マニュアルページが参照するファイル、関連ファ
イル、およびコマンドが作成または必要とする
ファイルをすべて示し、各ファイルについて簡単
に説明しています。
属性 属性タイプとその対応する値を定義することによ
り、コマンド、ユーティリティー、およびデバイ
スドライバの特性を示しています。詳細は、
attributes (5) を参照してください。
関連項目 その他の Solaris Security Toolkit のマニュアル
ページへの参照が示されています。
はじめに vii
viii Solaris Security Toolkit 4.2 マニュアルページガイド • 2005 年 7 月
システム管理 Intro(1M)
名前 Intro - Solaris Security Toolkit の管理を紹介します。
形式 Intro
説明 Solaris Security Toolkit (
JASS (JumpStart Architecture and Security Scripts) とも呼ばれ
る ) で使用できるコマンドについて説明します。
Sun では、 Solaris Security Toolkit ソフトウェアを Solaris 8、9、および 10 オペレー
ティングシステムで使用する場合にのみサポートを提供しています。 Solaris Security
Toolkit ソフトウェアは Solaris 2.5.1、 Solaris 2.6、および Solaris 7 オペレーティン
グシステムで使用することもできますが、これらのオペレーティングシステムで使
用する場合、Sun ではサポートを提供していません。
Solaris Security Toolkit ソフトウェアは、インストールされている Solaris オペレー
ティングシステムのバージョンを自動的に検出し、そのバージョンに合わせて適切
なタスクを実行します。
コマンド一覧 Solaris Security Toolkit 4.2 ソフトウェアでは、次のコマンド、関数、およびドライ
バがサポートされています。
Intro
Solaris Security Toolkit のコマンド、関数、およびドラ
イバの一覧を示します。
add-client
Solaris Security Toolkit がインストールされている
JumpStart™ サーバーへの JumpStart クライアントの
追加を容易にします。 add-client は
add_install_client スクリプトのラッパーです。
audit_public_funcs
audit_public.funcs ファイルにある Solaris
Security Toolkit のすべてのパブリック監査関数の一覧
を示します。
common_log_funcs
Solaris Security Toolkit のすべてのログ関数とレポート
関数を制御する common_log.funcs ファイル内のす
べての共通ログ関数の一覧を示します。
common_misc_funcs
common_misc.funcs ファイル内のさまざまなフレー
ムワークの Solaris Security Toolkit 関数の一覧を表示
します。
driver_public_funcs
driver_public.funcs ファイル内の Solaris Security
Toolkit ドライバのすべてのパブリック関数の一覧を表
示します。
jass-check-sum
チェックサムを使用することで、最後の Security
Toolkit セキュリティー強化以降に加えられたファイル
の変更を特定します。
jass-execute
Solaris Security Toolkit ソフトウェアの機能の大部分を
実行します。
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 1
Intro(1) システム管理
make-jass-pkg
rm-client
security_drivers
システムにインストールされているカスタマイズされ
たバージョンからカスタマイズされた Solaris Security
Toolkit パッケージを作成できるようにします。
Solaris Security Toolkit がインストールされている
JumpStart サーバーからの JumpStart クライアントの
削除を容易にします。 rm-client は
rm_install_client スクリプトのラッパーです。
Drivers ディレクトリの security.drivers ファイ
ルにあるすべての Solaris Security Toolkit ドライバの
一覧を表示します。
2 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
システム管理 add-client(1M)
名前 add-client - Solaris Security Toolkit の JumpStart クライアントをインストールしま
す。
形式 add-client -c client-host-name [-i install-server] [-m client-mach-class] [-o
solaris-os-instance] [-s sysidcfg-dir]
add-client -?| -h
add-client -v
説明 add-client は add_install_client スクリプトのラッパーで、このスクリプト
を使うと Solaris Security Toolkit がインストールされている JumpStart サーバーへ
の JumpStart クライアントの追加が簡単になります。このコマンドは、Solaris
Security Toolkit 配布パッケージの bin ディレクトリにあります。
拡張機能説明 SPARC ベースのシステムの場合、add-client コマンドは、JumpStart クライアン
トと Solaris Security Toolkit で必要な構成情報をインストールします。このコマン
ドは JumpStart サーバーから実行されます。
Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) クライアントを使用する x86 システ
ムの場合、Solaris ( インストール ) メディアに付属する add_install_client ス
クリプトを使用する必要があります。これは、クライアントに必要な JumpStart 構
成の実行など、add-client スクリプトに含まれていない高度な JumpStart 機能を
使用する必要がある JumpStart 構成にも当てはまります。
必要なグループ特
このコマンドを実行するには、スーパーユーザー特権が必要です。
権
オプション 次のオプションがサポートされています。
-c client-host-name
インストールする JumpStart クライアントの名前を指定
します。
-h | -?
使用方法を表示します。
単一で使用します。 -h または -? に追加で指定されたオ
プションは無視されます。
-i install-server
JumpStart インストールサーバーの名前を指定します。 値
を指定しないと、使用可能なオプションのリストが表示さ
れます。 システムのネットワークインタフェースが 1 つだ
けの場合は、デフォルトでそのインタフェースが使用され
ます。
-m client-mach-class
JumpStart クライアントのマシンクラスを指定します。 こ
の値は、uname -n コマンドの出力と同じ形式でなければ
なりません。指定されていない場合は、デフォルトの
sun4u が使用されます。
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 3
add-client(1M) システム管理
-o solaris-os-instance
クライアントにインストールする Solaris オペレーティン
グシステムのバージョンを指定します。 値を指定しない
と、使用可能なオプションのリストが表示されます。 使用
可能なインスタンスが 1 つだけの場合は、デフォルトでそ
のインスタンスが使用されます。
-s sysidcfg-dir
システムの識別および構成 (sysidcfg) ファイルを格納す
る代替ディレクトリへのパス名を指定します。デフォルト
では、この値は JASS_HOME/Sysidcfg/Solaris-ver / ディ
レクトリに設定されます。 このオプションを使用する場合
は、JASS_HOME/Sysidcfg ディレクトリへの相対パス名
を指定する必要があります。たとえば、JASS_HOME/
Sysidcfg/Hosts/alpha というディレクトリが存在し、
そこに sysidcfg ファイルを含める場合は、Hosts/
alpha を指定します。
-v
このプログラムのバージョン情報を表示します。
使用例 例 1 デフォルト設定を使用したシステムへのクライアントの追加
sc0:#:> /opt/SUNWjass/bin/add-client -c eng1 -m sun4u
Selecting default operating system, Solaris_ver .
Selecting default system interface, IP_address .
cleaning up preexisting install client "eng1"
removing eng1 from bootparams
updating /etc/bootparams
sc0:#:>
オプションを以下に示します。
Solaris_ver
JASS_HOME_DIR/OS にインストールされている Solaris OS の
バージョンのみ。
IP_address
コマンドが実行されたシステムのネットワークインタフェースの
み。ピリオドで区切った 4 組の数値で記述されます ( たとえば、
172.16.0.59) 。
eng1
例 2 オプションをすべて使用したシステムへのクライアントの追加
sc0:#:> /opt/SUNWjass/bin/add-client -c eng1 -i jumpserve1 -m
sun4u -o Solaris_9_2003-12 -s Hosts/alpha
cleaning up preexisting install client "eng1"
removing eng1 from bootparams
updating /etc/bootparams
sc0:#:>
JumpStart クライアントのホスト名です。
4 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
システム管理 add-client(1M)
オプションを以下に示します。
eng1
jumpserve1
JumpStart クライアントのホスト名です。
JumpStart クライアントのインストールに使用される sc0 上の
ローカルインタフェースの名前。
終了ステータス 次の終了値が返されます。
0
1
正常終了。
エラーが発生しました。
属性 次の属性の説明については、attributes(5) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Interface Stability Unstable
関連項目 jass-check-sum(1M)
jass-execute(1M)
make-jass-pkg(1M)
rm-client(1M)
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 5
add-client(1M) システム管理
6 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
ファイル形式 audit_public_funcs(4)
名前 audit_public_funcs - audit_public.funcs ファイルにあるすべてのパブリック
監査関数の一覧を表示します。
形式
説明 監査スクリプトで使用されるすべての監査関数は、Drivers ディレクトリの
拡張機能説明
audit_public_funcs
audit_public.funcs ファイルに格納されています。 このファイルで定義されてい
る関数はパブリックなので、標準およびカスタムの監査スクリプトのどちらででも
自由に使用できます。 多くの場合、このファイルで定義されている関数は、
audit_private.funcs ファイルで定義されている関数を呼び出すスタブです。今
後のリリースでの元のコードの変更や拡張について知らなくても、ユーザーがこれ
らのスクリプトをパブリックインタフェースにコーディングできるように、これら
のスタブが実装されています。
フレームワーク関数を使用すると、ソースコードを変更せずに Solaris Security
Toolkit ソフトウェアの動作を柔軟に変更することができます。
注 – このソフトウェアの監査関数には、プライベートとパブリックの 2 種類があり
ます。 audit_private.funcs ファイルで定義されている関数はプライベートであ
るため、パブリックには使用できません。 このファイルで定義されているプライ
ベートスクリプトは使用しないでください。 audit_public.funcs ファイルで定義
されているパブリックスクリプトだけを使用してください。
監査関数を監査スクリプトの一部として使用し、システムに格納されている構成と
実行時構成のコンポーネントを評価します。 次の関数は、Solaris Security Toolkit ソ
フトウェアの監査フレームワークに対するパブリックインタフェースです。
監査スクリプトをカスタマイズまたは作成する場合は、次の関数を使用して標準の
操作を実行してください。
■ check_fileContentsExist と check_fileContentsNotExist
■ check_fileExists と check_fileNotExists
■ check_fileGroupMatch と check_fileGroupNoMatch
■ check_fileModeMatch と check_fileModeNoMatch
■ check_fileOwnerMatch と check_fileOwnerNoMatch
■ check_fileTemplate
■ check_fileTypeMatch と check_fileTypeNoMatch
■ check_if_crontab_entry_present
■ check_keyword_value_pair
■ check_minimized
■ check_minimized_service
■ check_packageExists と check_packageNotExists
■ check_patchExists と check_patchNotExists
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 7
audit_public_funcs(4) ファイル形式
■ check_processArgsMatch と check_processArgsNoMatch
■ check_processExists と check_processNotExists
■ check_serviceConfigExists と check_serviceConfigNotExists
■ check_serviceDisabled と check_serviceEnabled
■ check_serviceInstalled と check_serviceNotInstalled
■ check_serviceOptionDisabled と check_serviceOptionEnabled
■ check_servicePropDisabled
■ check_serviceRunning と check_serviceNotRunning
■ check_startScriptExists と check_startScriptNotExists
■ check_stopScriptExists と check_stopScriptNotExists
■ check_userLocked と check_userNotLocked
■ finish_audit
■ get_cmdFromService
■ start_audit
上記関数の使用方法の詳細については、『Solaris Security Toolkit 4.2 リファレンスマ
ニュアル』の「フレームワーク関数」の章を参照してください。
使用例
例 1 ファイルの存在の確認
check_fileExists /etc/inet/inetd.conf 1 LOG
例 2 パッケージの存在の確認
check_packageExists SUNWsshdu 1 LOG
属性 次の属性の説明については、 attributes(5) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Stability Unstable
関連項目 add-client(1M)
common_log_funcs(4)
common_misc_funcs(4)
driver_public_funcs(4)
jass-check-sum(1M)
8 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
ファイル形式 audit_public_funcs(4)
jass-execute(1M)
make-jass-pkg(1M)
rm-client(1M)
security_drivers(7)
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 9
audit_public_funcs(4) ファイル形式
10 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
ファイル形式 common_log_funcs(4)
名前 common_log_funcs - common_log.funcs ファイルにあるすべての共通ログ関数
の一覧を示します。
形式
common_log_funcs
説明 すべてのログ関数とレポート関数は Drivers ディレクトリの common_log.funcs
ファイルに格納されています。 ログ関数とレポート関数は、Solaris Security Toolkit
ソフトウェアのすべての操作モードで使用されるため、共通関数と見なされます。
たとえば、このファイルには logWarning や logError などの関数が含まれてい
ます。
フレームワーク関数を使用すると、ソースコードを変更せずに Solaris Security
Toolkit ソフトウェアの動作を柔軟に変更することができます。
拡張機能説明 以下に共通ログ関数のリストを示します。
■ logBanner
■ logDebug
■ logError
■ logFailure
■ logFileContentsExist と logFileContentsNotExist
■ logFileExists と logFileNotExists
■ logFileGroupMatch と logFileGroupNoMatch
■ logFileModeMatch と logFileModeNoMatch
■ logFileNotFound
■ logFileOwnerMatch と logFileOwnerNoMatch
■ logFileTypeMatch と logFileTypeNoMatch
■ logFinding
■ logFormattedMessage
■ logInvalidDisableMode
■ logInvalidOSRevision
■ logMessage
■ logNotGlobalZone
■ logNotice
■ logPackageExists と logPackageNotExists
■ logPatchExists と logPatchNotExists
■ logProcessArgsMatch と logProcessArgsNoMatch
■ logProcessExists と logProcessNotExists
■ logProcessNotFound
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 11
common_log_funcs(4) ファイル形式
■ logScore
■ logScriptFailure
■ logServiceConfigExists と logServiceConfigNotExists
■ logServiceDisabled と logServiceEnabled
■ logServiceInstalled と logServiceNotInstalled
■ logServiceOptionDisabled と logServiceOptionEnabled
■ logServiceProcessList
■ logServicePropDisabled と logServicePropEnabled
■ logServiceRunning と logServiceNotRunning
■ logStartScriptExists と logStartScriptNotExists
■ logStopScriptExists と logStopScriptNotExists
■ logSuccess
■ logSummary
■ logUndoBackupWarning
■ logUserLocked と logUserNotLocked
■ logWarning
上記関数の使用方法の詳細については、『Solaris Security Toolkit 4.2 リファレンスマ
ニュアル』の「フレームワーク関数」の章を参照してください。
使用例
例 1 ログ失敗のログ記録
Usage:
logFailure "Package SUNWatfsr is installed."
Output:
[FAIL] Package SUNWatfsr is installed.
例 2 ログファイルの存在のログ記録
Usage:
logFileExists /etc/issue
Output:
[NOTE] File /etc/issue was found.
属性 次の属性の説明については、 attributes(5) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Stability Unstable
12 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
ファイル形式 common_log_funcs(4)
関連項目 add-client(1M)
audit_public_funcs(4)
common_misc_funcs(4)
driver_public_funcs(4)
jass-check-sum(1M)
jass-execute(1M)
make-jass-pkg(1M)
rm-client(1M)
security_drivers(7)
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 13
common_log_funcs(4) ファイル形式
14 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
ファイル形式 common_misc_funcs(4)
名前 common_misc_funcs - common_misc.funcs ファイルにあるさまざまなフレーム
ワーク関数に一覧を表示します。
形式
common_misc_funcs
説明 さまざまな関数は、Solaris Security Toolkit ソフトウェアのいくつかの領域内で使用
され、そのほかのフレームワーク関数が提供する機能に特化したものではありませ
ん。これらのさまざまな関数は、Drivers ディレクトリの common_misc.funcs
ファイルに格納されています。 このファイルには、isNumeric や printPretty な
どの共通ユーティリティー関数が含まれています。
フレームワーク関数を使用すると、ソースコードを変更せずに Solaris Security
Toolkit ソフトウェアの動作を柔軟に変更することができます。
拡張機能説明 以下に共通のいろいろな関数のリストを示します。
■ adjustScore
■ checkLogStatus
■ clean_path
■ extractComments
■ get_driver_report
■ get_lists_conjunction
■ get_lists_disjunction
■ invalidVulnVal
■ isNumeric
■ printPretty
■ printPrettyPath
■ strip_path
上記関数の使用方法の詳細については、『Solaris Security Toolkit 4.2 リファレンスマ
ニュアル』の「フレームワーク関数」の章を参照してください。
属性 次の属性の説明については、attributes(5) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Stability Unstable
関連項目 add-client(1M)
audit_public_funcs(1M)
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 15
common_misc_funcs(4) ファイル形式
common_log_funcs(4)
driver_public_funcs(4)
jass-check-sum(4)
jass-execute(1M)
make-jass-pkg(1M)
rm-client(1M)
security_drivers(7)
16 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
ファイル形式 driver_public_funcs(4)
名前 driver_public_funcs - driver_public.funcs ファイルにあるドライバ関数の一
覧を示します。
形式 driver_public_funcs
説明 Solaris Security Toolkit ドライバ機能を制御するすべての関数は、
driver_public.funcs ファイルの Drivers ディレクトリにあります。 このファ
イルには、add_pkg や copy_a_file などの関数が含まれています。
拡張機能説明 スクリプトをカスタマイズまたは作成する場合は、次の関数を使用して標準の操作
を実行してください。
■ add_crontab_entry_if_missing
■ add_option_to_ftpd_property
■ add_patch
■ add_pkg
■ add_to_manifest
■ backup_file
■ backup_file_in_safe_directory
■ change_group
■ change_mode
■ change_owner
■ check_and_log_change_needed
■ check_os_min_version
■ check_os_revision
■ check_readOnlyMounted
■ checksum
■ convert_inetd_service_to_fmri
■ copy_a_dir
■ copy_a_file
■ copy_a_symlink
■ copy_files
■ create_a_file
■ create_file_timestamp
■ disable_conf_file
■ disable_file
■ disable_rc_file
■ disable_service
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 17
driver_public_funcs(4) ファイル形式
■ enable_service
■ find_sst_run_with
■ get_expanded_file_name
■ get_stored_keyword_val
■ get_users_with_retries_set
■ is_patch_applied と is_patch_not_applied
■ is_service_enabled
■ is_service_installed
■ is_service_running
■ is_user_account_extant
■ is_user_account_locked
■ is_user_account_login_not_set
■ is_user_account_passworded
■ lock_user_account
■ make_link
■ mkdir_dashp
■ move_a_file
■ rm_pkg
■ set_service_property_value
■ set_stored_keyword_val
■ unlock_user_account
■ update_inetcon_in_upgrade
■ warn_on_default_files
■ write_val_to_file
上記関数の使用方法の詳細については、『Solaris Security Toolkit 4.2 リファレンスマ
ニュアル』の第 2 章「フレームワーク関数」を参照してください。
使用例
例 1 単一パッチの追加
add_patch 123456-01
例 2 パッチリストの追加
add_patch -M ${JASS_PATCH_DIR}/OtherPatches patch_list.txt
18 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
ファイル形式 driver_public_funcs(4)
属性 次の属性の説明については、attributes(5) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
関連項目 add-client(1M)
audit_public_funcs(4)
common_log_funcs(4)
common_misc_funcs(4)
jass-check-sum(1M)
jass-execute(1M)
make-jass-pkg(1M)
rm-client(1M)
security_drivers(7)
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 19
driver_public_funcs(4) ファイル形式
20 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
システム管理 jass-check-sum(1M)
名前 jass-check-sum - Security Toolkit の最後のセキュリティー強化以降に行われたファ
イルの変更を特定します。
形式 jass-check-sum
説明 この Solaris Security Toolkit スクリプトは、ファイルのチェックサムが最後に
JASS_REPOSITORY (/var/opt/SUNWjass/run/*/jass-checksums.txt ) に保
存されてから変更があったファイルを特定します。
ファイルの最新のチェックサムを現在のファイルと比較するだけです。 これにより、
ファイルが Solaris Security Toolkit によって設定された後で変更されたかどうかを
判断できます。 該当する設定がすでに元に戻されている場合は、その設定はスキッ
プされます。
拡張機能説明
必要なグループ特
このコマンドを実行するには、スーパーユーザー特権が必要です。
権
オプション なし。
使用例
例 1 Solaris Security Toolkit ファイルのチェック
sc0: #:> /opt/SUNWjass/bin/jass-check-sum
Checking for file signature conflicts associated with Toolkit run:
20040621172054
File Name Saved CkSum Current CkSum
-----------------------------------------------------------------/etc/passwd 685593234:456 1703916610:489
/etc/shadow 3216256103:185 3154547236:190
sc0:#:>
終了ステータス 次の終了値が返されます。
0
1
正常終了。
エラーが発生しました。
ファイル このコマンドでは次の JASS_REPOSITORY ファイルが使用されます。
/var/opt/SUNWjass/run/run-id /jass-checksums.txt
テスト対象ファイル
と比較されるファイ
ルのリストが含まれ
ます。
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 21
jass-check-sum(1M) システム管理
属性 次の属性の説明については、attributes(5) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Interface Stability Evolving
関連項目 add-client(1M)
audit_public_funcs(4)
common_log_funcs(4)
common_misc_funcs(4)
driver_public_funcs(4)
jass-execute(1M)
make-jass-pkg(1M)
rm-client(1M)
22 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
システム管理 jass-execute(1M)
名前 jass-execute - Solaris Security Toolkit の機能を実行します。
形式 jass-execute [- r root_directory - p os_version] [- q|- o output_file] [- m e-
mail_address] [-V [3|4] ] [-d driver ]
jass-execute -u [- b|- f|- k] [- q|- o output_file] [- m e-mail_address] [- V [3|4]]
jass-execute -a driver [- V [0|1|2|3|4] ] [- q|- o output_file] [- m e-
mail_address]
jass-execute -c [- q|- o output_file] [- m e-mail_address ] [- V [3|4]]
jass-execute -H
jass-execute -l
jass-execute -h|- ?
jass-execute -v
説明 jass-execute は、使用されているオプションに応じて Solaris Security Toolkit
(JASS とも呼ばれる ) のさまざまな機能を実行します。jass-execute コマンドと
そのさまざまなオプションの使用法の詳細は、『Solaris Security Toolkit 4.2 管理マ
ニュアル』の第 3 章「セキュリティーソフトウェアのアップグレード、インストー
ル、および実行」を参照してください。
拡張機能説明 jass-execute コマンドの -a および -d オプションを使用してドライバを指定す
る必要があります。ドライバは、Solaris OS システムを強化、最小化、および監査
するために、Solaris Security Toolkit ソフトウェアで使用されます。 一連のドライバ
と関連ファイルによって、セキュリティープロファイルが構成されます。
Drivers ディレクトリには、デフォルトで次の標準的なドライバが用意されていま
す。
■ [secure|hardening|config].driver
次の製品固有のドライバは、特定の Sun 製品やその構成のセキュリティー強化に使
用されます。
■ server-[secure|hardening|config].driver
■ suncluster3x-[secure|hardening|config].driver
■ sunfire_15k_sc-[secure|hardening|config].driver
注 – [name ]-secure.driver は、jass-execute コマンドに対する引数としてのみ使
用します。
ドライバの詳細については、『Solaris Security Toolkit 4.2 リファレンスマニュアル』
の第 4 章「ドライバ」を参照してください。
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 23
jass-execute(1M) システム管理
必要なグループ特
このコマンドを実行するには、スーパーユーザー特権が必要です。
権
オプション 次のオプションがサポートされています。
- a driver
システムがセキュリティープロファイルに適合しているか
どうかを判断します。
- c、- d、- h、- H、- l、- p、- r、または -u オプションと一緒に
は使用しないでください。
- b
前回の強化後に手動で変更されたファイルをバックアップ
した後、システムを元の状態に復元します。
-u オプションのみと一緒に使用します。
-c
クリーンオプションを指定します。 Solaris Security
Toolkit の前回実行時からの保存ファイルを削除します。
- d driver
スタンドアロンモードで実行されるドライバを指定しま
す。
- a、- b、- c、- f、- h、- H、- k、または -u オプションと一緒に
は使用しないでください。
- f
強化後に手動でファイルが変更されていても、強化中に行
われた変更を強制的にリセットします。
-u オプションのみと一緒に使用します。
- H
システム上の Solaris Security Toolkit アプリケーションの
履歴を表示します。
- h |- ?
jass-execute の使用方法を表示します。
単一で使用します。 -h |-? に追加で指定されたオプション
は無視されます。
- k
強化後にファイルに手動で行われた変更を保持します。
-u オプションのみと一緒に使用します。
- l
最後にシステムにインストールされた Solaris Security
Toolkit アプリケーションを表示します。
- m e-mail_address
社内サポートに使用する電子メールアドレスを指定しま
す。
- o output_file
出力ファイルそれ自体だけでなく、出力ファイルへの完全
パスを指定します。
24 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
システム管理 jass-execute(1M)
- p os_version
- q
- r root_directory
Solaris の OS バージョンを指定します。形式は uname -r
と同じです。
-r root_directory オプションと一緒に使用しなければなり
ません。
非出力モードを指定します。 このコマンドの実行中、メッ
セージは表示されません。 出力は JASS_REPOSITORY/ に
格納されます。
jass-execute の実行中に使用されるルートディレクトリを
指定します。 デフォルトでは、ルートファイルシステムは
/ です。 このルートディレクトリは Solaris Security
Toolkit 環境変数 JASS_ROOT_DIR で定義されます。 セ
キュリティー強化の対象の Solaris OS は / を介して指定
できます。 たとえば、別の OS ディレクトリのセキュリ
ティーを強化する場合は、一時的に /mnt にマウントし、
-r オプションで /mnt を指定します。
-p os_version オプションと一緒に使用しなければなりま
せん。
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 25
jass-execute(1M) システム管理
- u
- V verbosity_level
例外が発生したとき、希望のアクションを入力するように
プロンプトで要求して、操作を元に戻します。
- a、- c、- d、- h、- l、または -H オプションと一緒には使用
しないでください。
監査の詳細レベルを指定します。 次の 5 つの詳細レベル (0
~ 4) があります。
0 最終モード。 このモードでは、検証全体の総合
結果を示す 1 行のみの出力が生成されます。
PASS または FAIL の結果だけが必要な場合に、
このモードは便利です。
1 統合モード。 このモードでは、各監査スクリプ
トごとに、その結果を示す 1 行の出力が生成さ
れます。 また、監査終了時にスコアの総合計が
生成されるだけでなく、各スクリプトの終了時
にもスコアの小計が生成されます。
2 要約モード。 このモードは、統合詳細レベルの
内容に、各監査スクリプト内の個々のチェック
の結果を組み合わせたモードです。 1 つの監査
スクリプト内で成功したチェックと失敗した
チェックを即座に判定する場合に、このモード
は便利です。 このモードの形式も、1 行に 1 つ
の結果が表示されます。
3 完全モード。 初めての複数行詳細モードです。
このモードでは、実行されているチェック、そ
のチェックの目的、および結果の判定方法が
もっとよくわかるように、バナーとヘッダが出
力されます。 このモードはデフォルトの詳細レ
ベルで、Solaris Security Toolkit の検証機能を
初めて使用するユーザーに適しています。
4 デバッグモード。 このモードは、完全詳細モー
ドを拡張したモードで、logDebug ログ関数に
よって生成される項目がすべて含まれます。 現
在、このモードは Solaris Security Toolkit 監査
スクリプトでは使用されていませんが、完全を
期すためと、管理者がコード内部にデバッグ文
を埋めこめるように用意されています。
- v
26 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
このプログラムのバージョン情報を表示します。
システム管理 jass-execute(1M)
使用例 例 1 Solaris Security Toolkit アプリケーションの構成
sc0:#:> /opt/SUNWjass/bin/jass-execute -r /mnt -p 5.9 -o
output.txt -m support@mycompany.com -d secure.driver
[NOTE] The following prompt can be disabled by setting JASS_NOVICE_USER
to 0.
[WARN] Depending on how the Solaris Security Toolkit is configured, it is
both possible and likely that by default all remote shell and file transfer
access to this system will be disabled upon reboot effectively locking out
any user without console access to the system.
Are you sure that you want to continue? (YES/NO) [NO] YES
[NOTE] Executing driver, secure.driver
[NOTE] Recording output to output.txt
sc0:#:>
例 2 以前の Jass アプリケーションを元に戻す
sc0:#:>
/opt/SUNWjass/bin/jass-execute -u -b -q -m
support@mycompany.com -V 3
[WARN] Creating backup copies of some files may cause unintended affects.
[WARN] This is particularly true of /etc/hostname.[interface] files as
well as crontab files in /var/spool/cron/crontabs.
[NOTE] Executing driver, undo.driver
Please select a Solaris Security Toolkit run to restore through:
1. June 28, 2004 at 19:11:49 (/var/opt/SUNWjass/run/20040628191149)
2. June 21, 2004 at 17:20:54 (/var/opt/SUNWjass/run/20040621172054)
3. June 17, 2004 at 10:45:23 (/var/opt/SUNWjass/run/20040617104523)
Choice (’q’ to exit)? 1
[NOTE] Restoring to previous run from /var/opt/SUNWjass/run/
20040628191149
sc0:#:>
例 3 定義済みプロファイルに対するシステムの監査
sc0:#:>
/opt/SUNWjass/bin/jass-execute -a secure.driver -V 2 -o
output.txt -m support@mycompany.com
jass-execute [NOTE] Executing driver, secure.driver
jass-execute [NOTE] Recording output to output.txt
sc0:#:>
例 4 最後にインストールされた Solaris Security Toolkit アプリケーションの表
示
sc0:#:>
# ./jass-execute -l
This information is only applicable for applications of the
Solaris Security Toolkit starting with version 0.3.
The last application of the Solaris Security Toolkit was:
1. June 28, 2004 at 19:11:49 (20040628191149) (UNDONE)
sc0:#:>
/opt/SUNWjass/bin/jass-execute -l
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 27
jass-execute(1M) システム管理
終了ステータス 次の終了値が返されます。
0
1
2
3
4
正常終了。
エラーが発生しました。
セキュリティー違反が発生しました。
jass-execute の別のインスタンスが実行中です。
ユーザー要求による終了。
属性 次の属性の説明については、attributes(5) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Interface Stability Evolving
関連項目 add-client(1M)
jass-check-sum(1M)
make-jass-pkg(1M)
rm-client(1M)
28 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
システム管理 make-jass-pkg(1M)
名前 make-jass-pkg - Solaris Security Toolkit (JASS) パッケージストリームファイルを作
成します。
形式 make-jass-pkg [-b new-base-dir] [-e excl-list] [-m new-email-
address] [-p package-name ] [-q] [-t new-title]
make-jass-pkg -v
make-jass-pkg -? |-h
説明 make-jass-pkg コマンドは、Solaris Security Toolkit から Solaris パッケージスト
リームファイルを作成します。作成されたファイルは、pkgadd コマンドを使用し
てインストールし、pkgrm コマンドを使用して削除することができます。インス
トールされたファイルに関する情報は、pkginfo コマンドを使用すると取得できま
す。
拡張機能説明
必要なグループ特
このコマンドを実行するには、スーパーユーザー特権が必要です。
権
オプション 次のオプションがサポートされています。
-b new-base-dir
-e excl-list
代替インストールベースディレクトリを指定します。
パッケージから最上位ファイルまたはディレクトリを除外
します。a|b|c|d のように、リストをパイプ (|) で区
切って指定します。
-h | -?
使用方法を表示します。
単一で使用します。 -h または -? に追加で指定されたオ
プションは無視されます。
-m new-email-address
社内サポートに使用する電子メールアドレスを指定しま
す。
-p package-name
カスタムパッケージ名を指定します。 デフォルトは
JASScustm です。
-q
非出力モードを指定します。 このコマンドの実行時は、
メッセージは表示されません。
-t new-title
新しいパッケージタイトルを指定します。デフォルトのタ
イトルは「Solaris Security Toolkit」です。
-v
このプログラムのバージョン情報を表示します。
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 29
make-jass-pkg(1M) システム管理
使用例 例 1 デフォルトを使用したパッケージストリームファイルの作成
sc0: #:> /opt/SUNWjass/bin/make-jass-pkg
[NOTE] Creating the package’s prototype file. This may take a few minutes.
[NOTE] Excluded file: ./jass-include-list.tmp
[NOTE] Creating the package’s info file.
[NOTE] Creating the package in a scratch directory.
## Building pkgmap from package prototype file.
## Processing pkginfo file.
WARNING: parameter <PSTAMP> set to "eng120040623143146"
WARNING: parameter <CLASSES> set to "none"
## Attempting to volumize 360 entries in pkgmap.
part 1 -- 2934 blocks, 357 entries
## Packaging one part.
/opt/SUNWjass/SUNWjass/pkgmap
/opt/SUNWjass/SUNWjass/pkginfo
.
.[list of files...]
.
/opt/SUNWjass/SUNWjass/reloc/rules.SAMPLE
/opt/SUNWjass/SUNWjass/install/tsolinfo
## Validating control scripts.
## Packaging complete.
[NOTE] Creating the package’s stream format (package file).
The following packages are available:
1 JASScustm Solaris Security Toolkit 4.1.0
(Solaris) 4.1.0
Select package(s) you wish to process (or ’all’ to process
all packages). (default: all) [?,??,q]: Transferring <JASScustm> package
instance
[NOTE] The package has been created as JASScustm.pkg.
sc0: #:>
30 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
システム管理 make-jass-pkg(1M)
例 2 パッケージストリームファイルの作成とオプションの指定
sc0: #:> /opt/SUNWjass/bin/make-jass-pkg -b /opt/SUNWjass/otherdir -e /
opt/SUNWjass/test -m eng_support@mycompany.com -p MYJASS -t MyToolkit
[NOTE] Creating the package’s prototype file. This may take a few
minutes.
[NOTE] Creating the package’s info file.
[NOTE] Creating the package in a scratch directory.
## Building pkgmap from package prototype file.
## Processing pkginfo file.
WARNING: parameter <PSTAMP> set to "eng120040623150621"
WARNING: parameter <CLASSES> set to "none"
## Attempting to volumize 363 entries in pkgmap.
part 1 -- 5612 blocks, 359 entries
## Packaging one part.
/opt/SUNWjass/SUNWjass/pkgmap
/opt/SUNWjass/SUNWjass/pkginfo
.
.
.[list of files]
/opt/SUNWjass/SUNWjass/reloc/rules.SAMPLE
/opt/SUNWjass/SUNWjass/install/tsolinfo
## Validating control scripts.
## Packaging complete.
[NOTE] Creating the package’s stream format (package file).
The following packages are available:
1 MYJASS Solaris Security Toolkit 4.1.0 / MyToolkit
(Solaris) 4.1.0
Select package(s) you wish to process (or ’all’ to process
all packages). (default: all) [?,??,q]: Transferring <MYJASS> package
instance
[NOTE] The package has been created as MYJASS.pkg.
sc0: #:>
終了ステータス 次の終了値が返されます。
0
1
正常終了。
エラーが発生しました。
属性 次の属性の説明については、attributes(5) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Interface Stability Evolving
関連項目 add-client(1M )
jass-check-sum(1M)
jass-execute(1M)
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 31
make-jass-pkg(1M) システム管理
rm-client(1M)
32 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
システム管理 rm-client(1M)
名前 rm-client - Solaris Security Toolkit の JumpStart クライアントを削除します。
形式 rm-client [-c] client-host-name
rm-client -? | -h
rm-client -v
説明 rm-client は、Solaris Security Toolkit がインストールされている JumpStart サー
バーからの JumpStart クライアントの削除を容易にします。rm-client コマンドは
rm_install_client スクリプトのラッパーで、Solaris Security Toolkit 配布パッ
ケージの bin ディレクトリにあります。
拡張機能説明
必要なグループ特
このコマンドを実行するには、スーパーユーザー特権が必要です。
権
オプション 次のオプションがサポートされています。
-c client-host-name
インストールされていた JumpStart クライアントと、
Solaris Security Toolkit で必要であった構成情報をすべて
削除します。
-h | -?
使用方法を表示します。
単一で使用します。 -h または -? に追加で指定されたオ
プションは無視されます。
使用例
-v
例 1 クライアントの削除
sc0: #:>
removing eng1 from bootparams
/opt/SUNWjass/bin/rm-client -c eng1
このプログラムのバージョン情報を表示します。
オプションを以下に示します。
eng1
削除するクライアントのホスト名
終了ステータス 次の終了値が返されます。
0
1
正常終了。
エラーが発生しました。
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 33
rm-client(1M) システム管理
属性 次の属性の説明については、attributes(1M) を参照してください。
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Interface Stability Unstable
関連項目 add-client(1M)
jass-check-sum(1M)
jass-execute(1M)
make-jass-pkg(1M)
34 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日
デバイスインタフェースおよびネットワークインタフェース security_drivers(7)
名前 security_drivers - security.drivers ファイルにある標準的な Solaris Security
Toolkit ドライバを一覧します。
形式
secure.driver
server-secure.driver
suncluster3x-secure.driver
sunfire_15k_sc-secure.driver
説明 security_drivers は、 security.drivers ファイルにあり Solaris Security
Toolkit で使用されるドライバのコレクションの一覧を示します。
拡張説明 次のリストで、標準的なドライバを簡単に説明します。
■ secure.driver は、クライアントのインストール用ルールで使用されるデフォ
ルトのドライバです。 すべての強化機能を実装します。
■ desktop-secure.driver は、secure.driver に基づいて、サーバーシステムのセ
キュリティー確保に必要なものを明確に示します。
■ suncluster3x-secure.driver は、Sun™ Cluster 3.x ソフトウェアリリースを
強化するベースライン構成を提供します。
■ sunfire_15k_sc-secure.driver は、Sun Fire ハイエンドシステムコントロー
ラのセキュリティーを確保するためにサポートされている唯一のメカニズムで
す。
上記ドライバの使用方法の詳細については、『Solaris Security Toolkit 4.2 リファレン
スマニュアル』の第 4 章「ドライバ」を参照してください。
使用例
例 1 secure.driver ファイル の内容
DIR="‘/bin/dirname $0‘"
export DIR
. ${DIR}/driver.init
. ${DIR}/config.driver
. ${DIR}/hardening.driver
属性 次の属性の説明については、attributes
属性タイプ 属性値
Availability SUNWjass
Stability Unstable
(5) を参照してください。
最終変更日 2005 年 7 月 29 日 Solaris Security Toolkit 4.2 35
security_drivers(7) デバイスインタフェースおよびネットワークインタフェース
関連項目 add-client (1M)
audit_public_funcs(4)
common_log_funcs(4)
common_misc_funcs(4)
driver_public_funcs(4)
jass-check-sum(1M)
jass-execute(1M)
make-jass-pkg(1M)
rm-client(1M)
36 Solaris Security Toolkit 4.2 最終変更日 2005 年 7 月 29 日