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STIHL TS 700, 800
取扱説明書
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目次
日本語
はじめに 2
使用上の注意および作業方法 2
用途例 11
研削ブレード 14
レジノイド ブレード 14
ダイヤモンド ブレード 15
ベアリングとガードの組み立て 18
リブ付き V-ベルトの張り方 24
元の取扱説明書無塩素漂白紙使用
研削ブレードの取付と交換 25
燃料 26
給油 27
エンジンの始動と停止 29
エアー フィルター システム 31
キャブレターの調整 32
スパーク プラグ 33
V-ベルトの交換 34
カットオフソー用カート 35
機械の保管 35
整備表 36
磨耗の低減と損傷の回避 38
主要構成部品 39
技術仕様 41
印刷インクには植物油が使用され、紙はリサイクル可能です。
整備と修理 42
廃棄 43
EC 適合証明書 43
お客様各位
この度は STIHL 社の製品をお買上げい
ただきまして誠に有難うございます。
この製品は、最新の製造技術と入念な
品質保証処置を施して製造されまし
た。私共は、お客様がこの製品を支障
なく使用され、その性能に満足してい
ただくために最善の努力を尽くす所存
でおります。
本製品に関してご不明な点がありまし
たら、お買上げの販売店または当社カ
スタマーサービスにお問い合わせくだ
さい。
敬具
Dr. Nikolas Stihl
© ANDREAS STIHL AG & Co. KG, 2020
0458-572-4321-D. VA6.K20.
0000006695_012_J
TS 700, TS 800
この取扱説明書は、著作権によって保護されています。全権留保。特に複製、翻訳および電子システムを使用した処理に対
して保護されています。
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日本語
はじめに
シンボル マークについて
機械に表示されているシンボル マーク
は、この取扱説明書で説明されていま
す。
機械および装置のバージョンによって
は、次のシンボル マークが機械に表示
されている場合があります。
燃料タンク、ガソリンと
エンジン オイルの混合燃
料
デコンプ バルブの作動
パージャー ポンプの作動
給水アタッチメント コネ
クター、開閉コック
ベルト用テンショニング
ナット
スターター グリップを引
く
段落の前に付いたシンボルや数字
警告
人に及ぼす事故やケガ、更に重大な物
的損傷に対する警告。
注記
本機本体あるいは構成部位の損傷に対
する警告。
技術改良
当社の信条として、常に自社製品の改
良を心がけております。この理由か
ら、製品の設計、技術、外観が定期的
に改良される場合があります。
このため、変更、修正、改良の種類に
よっては、本取扱説明書に記載されて
いない場合があります。
使用上の注意および作業方法
カットオフソーを使用し
た作業時は、研削ブレー
ドが超高速で回転するた
め、安全面での特別な注
意が必要です。
初めて使用するときは取
扱説明書をよく読んで理
解し、必要なときに参照
できるよう安全な場所に
保管してください。安全
上の注意事項を遵守しな
いと、重傷または致命傷
さえも負うことがありま
す。
現地で適用される安全規制 ( 業界団体、
社会保険機関、労働安全局等が定める
規定 ) にすべて従ってください。
欧州連合内の事業主については、指示
書 2009/104/EC ( 職場における作業者
による作業用機械の使用のための健康
・安全要件 ) を遵守する義務がありま
す。
パワーツールを初めて使用をする場
合:STIHL サービス店または専門技術
者から機械の安全な操作法の指導を受
けるか、専門的な研修に参加してくだ
さい。
未成年者には絶対に本機を使用させな
いでください - ただし、監督下で作業
を進める 16 歳以上の訓練生は例外で
す。
子供、動物、見物人を機械に近付けな
いでください。
機械を使用しないときは、他人に危害
が及ばないよう配慮して下に置いてく
ださい。機械が無断で使用されないよ
う対策を講じてください。
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TS 700, TS 800
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日本語
第三者の事故や負傷またはその所有物
の損壊を防止することは、使用者の責
任です。
パワーツールを貸与または譲渡する場
合は、取扱説明書を一緒に手渡してく
ださい。本機の使用者が取扱説明書の
記載事項に精通していることを確認し
てください。
騒音を発する機械の使用が、国、地
域、現地の規則によって一日の特定の
時間帯に制限されている場合がありま
す。
機械の操作者は、十分に休息を取り、
身体的・精神的に健康でなければなり
ません。
激しい労働に耐えられない体調の方
は、かかりつけ医に相談してから機械
を使用してください。
ペースメーカー着用者向けの注意点:
本機のイグニッションシステムは微弱
な電磁界を発生します。その電磁界が
ペースメーカーに干渉する場合があり
ます。健康上のリスクを低減するため
に、STIHL 社ではペースメーカー着用
者にかかりつけ医やペースメーカー製
造業者に相談されることをお勧めして
います。
動作を鈍らせるアルコール、薬物、薬
剤を摂取した状態では、本機を使用し
ないでください。
気象条件が悪い場合 ( 雪、氷、風 ) は、
作業を延期してください - 事故が起き
る危険性が高くなります!
本機は切削の目的にだけ使用してくだ
さい。木材や木製品の切断には適して
いません。
アスベスト粉塵は、毒性が極めて強い
物質です - そのため、本機をアスベス
トの切削には絶対に使用しないでくだ
さい!
上記以外の使用は禁止されており、事
故や本機の損傷を招くおそれがありま
す。
いかなる方法であれ、絶対に本パワー
ツールを改造しないでください。負傷
する危険性が高まるおそれがありま
す。STIHL 社は、承認されていないア
タッチメントを使用した際のケガや物
的損害に対して一切、法的責任を負い
ません。
STIHL 社が本機に使用することを承認
したか、技術的に同等の研削ブレード
またはアクセサリーのみを使用してく
ださい。ご不明な点は、販売店にお問
い合わせください。事故や機械の損傷
を防ぐために、高品質の研削ブレード
とアタッチメントだけをご使用くださ
い。
STIHL 社では、STIHL 純正の研削ブレ
ードとアクセサリーの使用をお勧めし
ています。そうした純正品は製品に適
合し、お客様の性能要件を満たすよう
に特別に設計されています。
本パワーツールの清掃に高圧洗浄機を
使用しないでください。強力な水の噴
流が、本機の部品を損傷するおそれが
あります。
パワーツールに水を吹き付けないでく
ださい。
サーキュラーソーブレー
ド、超硬ツール、レスキ
ュー用または木材切断用
アタッチメント、鋸等は
絶対に使用しないでくだ
さい - それらを使用する
と、致命傷を負うおそれ
があります!研削ブレー
ドを使用して切断する
と、切削屑が均一に除去
されますが、サーキュラ
ソーブレードの刃は材料
に絡まるおそれがありま
す。その結果、機械が激
しく反発し、コントロー
ルできない非常に危険な
キックバックが発生する
ことがあります。
衣服と装備
適切な防護服と装備を身に付けてくだ
さい。
丈夫な素材で、身体の動
きを一切制限しない衣服
を着用してください。作
業用の上着ではなく、つ
なぎ服等の身体にぴった
りフィットする衣服を着
用してください。
鋼材を切断するときは、必ず難燃素材
製の衣服 ( 難燃仕上げの革や綿等 ) を着
用してください - 化学繊維製の衣服は
避けてください - 火花が飛び散り、火
災が発生するおそれがあります!
衣服に引火物 ( 切削屑、燃料、オイル
等 ) が付着しないよう注意してくださ
い。
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日本語
可動部品に引っかかる可能性のある衣
服を着用しないでください - スカーフ、
ネクタイ、装身具は避けてください。
長髪は結び、肩よりも高い位置でまと
めてください。
靴底が滑らない、爪先に
鋼板の入った安全靴を履
いてください。
警告
目を負傷する危険を低減
するために、European
Standard(欧州基準) EN
166 に準拠した、確実に
フィットする保護メガネ
を着用してください。保
護メガネが適切にフィッ
トしていることを確認し
てください。
フェイスシールドを着用し、適切にフ
ィットしているか確認してください。
フェイスシールドだけでは眼を十分に
保護できません。
落下物で頭部を負傷する危険がある場
合は、安全ヘルメットを着用してくだ
さい。
切断中は、粉塵 ( 例えば切削物から排
出される結晶性の物質 )、ガス、煙が発
生することがあります - 健康に害が及
びます!
粉塵が発生する場合は、必ず防塵マス
クを着用してください。
ガスや煙が発生するおそれがある場合 (
例えば複合材の切断時 ) は、呼吸用保
護具を着用してください。
例えばイヤーマフといった 「個人」用
のイヤープロテクターを着用してくだ
さい。
耐性素材 (革等) ででき
た、丈夫な保護手袋を着
用してください。
STIHL 社では、さまざまな防護服や防
護装備を取り揃えております。
機械の運搬
必ずエンジンを切ってください。
本機は、ハンドルバーだけを持って運
搬してください - 研削ブレードは後ろ
に向けます - 高温になったマフラーを
身体から離してください。
重度の火傷を負わないよう本機の高温
になった部品、特にマフラー表面には
触れないでださい。
エンジン駆動機械に研削ブレードを取
り付けたまま絶対に運搬しないでくだ
さい - 損傷する危険があります!
車両輸送:転倒、損傷、燃料漏れを防
ぐために機械を適切に固定してくださ
い。
給油
ガソリンは可燃性が極め
て高い液体です - 火気を
近付けないでください 燃料をこぼさないでくだ
さい - 喫煙しないでくだ
さい。
必ずエンジンを切ってから給油してく
ださい。
エンジンが高温のときは給油しないで
ください - 燃料がこぼれ、火災が生じ
る危険があります。
タンク内の高圧が徐々に抜け、燃料が
噴き出さないよう、燃料キャップは慎
重に開けてください。
必ず換気の良い場所で給油してくださ
い。燃料がこぼれたときは、直ちに機
械を清掃してください - 燃料が衣服に
はね飛ばないよう注意してください。
燃料が衣服に付着したときは、速やか
に着替えてください。
エンジンユニット、特にキャブレター
周囲に粉塵が溜まる場合があります。
粉塵が燃料と混ざると、火災が生じる
危険があります。そのため、粉塵は常
に取り除いてください。
燃料が漏れていないか点
検してください!燃料が
こぼれたり、漏れたりし
ている場合は、絶対にエ
ンジンを始動しないでく
ださい - 致命的な火傷を
負う危険があります!
装着されている燃料キャップは、カッ
トオフソーの種類によって異なりま
す:
バイヨネット式燃料キャップ
絶対に工具を使用してバイヨネット式
燃料キャップを開けないでください。
キャップが破損し、燃料が漏れ出すお
それがあります。
給油後は、バイヨネット式燃料キャッ
プを慎重に閉めます。
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日本語
スクリュー式燃料キャップ
給油後は、スクリュー式
燃料キャップをできるだ
けきつく閉めてくださ
い。
それにより燃料キャップがエンジンの
振動によって緩むか外れ、大量の燃料
が漏れ出す危険が低減されます。
カットオフソー、スピンドルベアリン
グ
スピンドルベアリングが正常ならば、
ダイヤモンド研削ブレードは芯振れな
しに軸を中心に回転します - 必要に応
じて正規販売店に点検を依頼してくだ
さい。
研削ブレード
研削ブレードの選択
研削ブレードは、手持ち切断用に承認
されたものをご使用ください。承認さ
れていない研削ブレードやアタッチメ
ントを使用しないでください - 事故が
起きる危険があります!
切断する素材に適した研削ブレードを
使用します:研削ブレードの識別情報
を確認してください。
通常、STIHL 社は湿式切断を推奨して
います。
研削ブレードの外径を確
認してください。
研削ブレードのスピンド
ル穴径とカットオフソー
のシャフトサイズは一致
している必要がありま
す。
スピンドル穴が損傷していないか確認
してください。スピンドル穴が損傷し
ている研削ブレードを使用しないでく
ださい - 事故が起きる危険がありま
す!
研削ブレードの許容回転
数は、カットオフソーの
最大軸回転数と等しいか
それ以上です。- 「技術
仕様」の章を参照してく
ださい。
使用した研削ブレードは、亀裂、欠
け、アンダーカット、刃の偏摩耗が生
じていないか点検し、コアに疲労や過
熱 ( 変色 ) の兆候が見られないか確認し
ます。スピンドル穴に損傷がないかど
うかも点検した後、再使用してくださ
い。
亀裂が入ったり、欠けたり、曲がった
りしている研削ブレードは絶対に使用
しないでください。
基準を満たしていないか、承認されて
いないダイヤモンド研削ブレードは、
研削中に異常な振動を発生させること
があります。この振動が原因でダイヤ
モンド研削ブレードが急停止したり、
切り口内で動かなくなってしまうこと
があります - キックバックが生じる危
険があります!キックバックによって
致命傷を負うおそれがあります!常に
振動が発生する場合や、断続的にでも
振動が発生する場合は、直ちにダイヤ
モンド研削ブレードを交換してくださ
い。
絶対にダイヤモンド研削ブレードの歪
みを矯正しないでください。
地面に落下した研削ブレードは、使用
しないでください - 損傷した研削ブレ
ードは破損することがあります - 事故
が起きる危険があります!
レジノイドブレードに関しては、使用
期限を遵守してください。
研削ブレードの取り付け
カットオフソーのスピンドルを点検し
ます。スピンドルが損傷したカットオ
フソーは使用しないでください - 事故
が起きる危険があります!
ダイヤモンドブレードの回転方向を示
す矢印に注意してください。
前側のスラストワッシャーを位置決め
します - テンショニングスクリューを
締め付けます - 研削ブレードを手で回
転させ、芯振れなしに軸を中心に回転
するか目視点検します。
研削ブレードの保管
研削ブレードは、温度が一定の乾燥し
た、霜の付かない平坦な面に保管して
ください - 破損したり、裂けたりおそ
れがあります!
研削ブレードは床面や物体にぶつけな
いよう常に保護してください。
作業開始前
カットオフソーが安全に操作可能な状
態になっているか点検します - 取扱説
明書の該当する章に従ってください:
– 燃料システム、特に燃料キャッ
プ、ホースコネクター、手動燃料
ポンプ ( 手動燃料ポンプ付きの機
械のみ ) 等の目視可能部品が漏れ
ていないか点検します。漏れや損
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日本語
傷を発見した場合は、エンジンを
始動しないでください - 火災が起
きる危険があります!サービス店
で機械を修理してから再使用して
ください。
– 切断する素材に適した研削ブレー
ドを使用してください。正常な状
態にあり、適切に ( 回転方向が正
しく、確実に ) 取り付けられてい
るか確認します。
– 研削ブレードガードが確実に固定
されているか点検します - 緩んで
いる場合は、サービス店にお問い
合わせください。
– スロットルトリガーとスロットル
トリガーロックアウトがスムーズ
に作動するか点検します - スロッ
トルトリガーは自動的にアイドル
位置に戻らなければなりません。
– スライドコントロール / マスターコ
ントロールレバー / 停止スイッチ
は、スムーズに STOP または 0 位
置に移動できなければなりませ
ん。
– スパークプラグターミナルがしっ
かりと差し込まれているか点検し
ます - 緩んでいる場合は火花が発
生し、可燃性のガスに引火し、火
災が発生するおそれがあります!
– 絶対に操作部や安全装置を改造し
ないでください。
– ハンドルは清潔で乾いた、オイル
や汚れの付着していない状態に保
ちます - この状態は、カットオフ
ソーを安全に操作するために重要
です。
– 湿式用途の場合は、十分な水を供
給してください。
負傷事故が生じる危険を低減するため
に、損傷したパワーツールや適切に組
み立てられていないパワーツールは使
用しないでください!
エンジンの始動
給油場所から 3 m 以上離れた場所でエ
ンジンを始動します。屋外に限りま
す。
平坦な地面の足元が安定し、しっかり
した場所でエンジン駆動機械を確実に
保持します - 研削ブレードを物体や地
面に接触させたり、研削状態にしたり
しないでください。
本機が始動すると、すぐに研削ブレー
ドが回転し始めることがあります。
一人の作業者のみが機械を操作します 他者を作業エリアから立ち退かせます 始動時も同様です。
エンジンの落としがけをしないでくだ
さい - 正しい始動手順は、取扱説明書
に記載されています。
スロットルトリガーを放した後、研削
ブレードはしばらく回転し続けます 惰性で回転している間に負傷する危険
があります!
機械の保持と操作
カットオフソーは、必ず手持ち状態
か、STIHL カットクイック (Cutquik) 用
カートに装着して使用します。
手持ち切断
002BA549 AM
機械は必ず両手でしっかりと保持して
ください:右手で後ハンドルを握りま
す - 左利きの場合でも同様です。安全
に操作するために、両方のハンドルを
手のひらで包み込むように握ってくだ
さい。
研削ブレード回転中にカットオフソー
を矢印の方向に動かすと、本機を横に
傾斜させようとする力が発生します。
切削物は、確実に支持する必要があり
ます。常に本機を切削物の方向へ押
し、引き寄せないでください。
カットクイック (Cutquik) 用カート
STIHL カットオフソーは、STIHL カッ
トクイック (Cutquik) 用カートに取り付
けることができます。
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日本語
デフレクター
ガードの調整範囲は、ストップピンに
よって決まります。ガードは絶対にス
トップピンを越える位置まで押し込ま
ないでください。
研削ブレードガードを適切な位置にセ
ットします:素材の破片が作業者や機
械から遠ざかるようにガードの位置を
合わせます。
素材の破片が飛散する方向に注意して
ください。
作業時
危険が差し迫った場合や緊急時は、直
ちにエンジンを停止します - スライド
コントロール / マスターコントロール
レバー / 停止スイッチを STOP または
0 位置にセットします。
アイドリングの設定が適正で、スロッ
トルトリガーを放したときに研削ブレ
ードの回転が完全に停止するか点検し
ます。
定期的にアイドル回転数の設定を点検
し、修正してください。それでも研削
ブレードが回転する場合は、STIHL サ
ービス店に機械の修理を依頼してくだ
さい。
作業エリアから不要な物を取り除きま
す - 障害物、穴、勾配に注意してくだ
さい。
滑りやすい場所では、特に注意してく
ださい - 例えば濡れた面、雪や氷で覆
われた面、斜面、凸凹のある地面。
はしごの上に立った状態で作業しない
でください - 不安定な足場上での作業、
肩より高い位置での作業、片手での作
業も避けてください - 事故が起きる危
険があります!
バランスと安定した足場を確保してく
ださい。
一人で作業しないでください - 助けが
必要になった場合に、声を出せば人が
援助に来ることができる範囲内で作業
してください。
作業エリアには第三者を立ち入らせな
いでください - 騒音や飛散物から守る
ために、他者との間に十分な距離を維
持します。
イヤープロテクターを着用している場
合は、危険を告げる声 ( 叫び声、警笛
等 ) が聞こえにくくなるため、通常よ
りもさらに注意が必要です。
疲れを感じる前に早めに休憩を取って
ください。
冷静かつ慎重に作業を行ってください 日中の視界が十分なとき以外は作業を
行わないでください。注意して作業を
進め、他者に危険が及ばないよう配慮
してください。
エンジンが始動するとす
ぐに、パワーツールから
有毒な排気ガスが発生し
ます。排気ガスは無臭で
目に見えない場合があ
り、未燃焼の炭化水素と
ベンゼンが含まれている
おそれがあります。屋内
や換気状態の悪い場所で
は、絶対にエンジンをか
けないでください。触媒
コンバータが装着されて
いる機種でも同様です。
溝、くぼ地、または同様の場所で作業
するときは、適切に換気してください 有毒ガスを吸引すると、死に至る危険
があります!
吐き気、頭痛、視覚障害 ( 視野狭窄等
)、聴覚障害、めまい、注意散漫が生じ
た場合は、直ちに作業を中止してくだ
さい – 濃度が非常に高い排気ガスを吸
い込むと、そうした症状が現れる場合
があります – 事故が生じるおそれがあ
ります!
火災の危険を低減するために、作業中
や機械の付近では喫煙は避けてくださ
い。
パワーツールに設計強度を超える異常
な負荷が加わった ( 強い衝撃が加わる
か、落下した ) 場合、必ずパワーツー
ルが正常かどうか点検してから作業を
続けてください ( 「作業開始前」を参
照 )。特に燃料システムが漏れていない
か点検し、安全装置が完全に作動して
いるか確認してください。安全に操作
できなくなったパワーツールは、絶対
に使用しないでください。不明な場合
は、販売店にお問い合わせください。
始動スロットル位置でパワーツールを
作動させないでください - この位置で
はエンジン回転を制御できません。
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日本語
回転中の研削ブレードには、絶対に手
や身体の一部を接触させないでくださ
い。
作業エリアを確認します。配管や電気
配線の損傷によって生じる危険をすべ
て排除します。
可燃性の物質やガスの付近では機械を
使用しないでください。
揮発物や可燃物が入っていないことが
確認されるまでは、パイプ、金属製タ
ンク、他の容器の切断に着手しないで
ください。
エンジンを作動させたまま機械から離
れないでください。( 例えば休憩のため
に ) 機械から離れるときは、エンジン
を切ってください。
カットオフソーを地面に置く前に:
–
– 研削ブレードが停止するまで待つ
か、研削ブレードを硬い表面 ( コ
ンクリートスラブなど ) に慎重に
当て、ブレードが停止するまで研
削ブレードを制動します。
研削ブレードは頻繁に点
検してください - 亀裂、
座屈、その他の損傷 (例
えば過熱) が発見された
ときは、直ちに交換して
ください - 損傷が原因で
事故が起きる危険があり
ます!
切れ具合が変化したら ( 例えば振動が
増した、切れ味が悪くなった )、作業を
中断して、変化の原因を解消してくだ
さい。
反発力
キックバックとプルインは、最も頻繁
に発生する反発力です。
キックバックの危険 - キ
ックバックによって致命
傷を負うおそれがありま
す。
キックバックが生じると、カットオフ
ソーが突如として制御できない状態で
弧を描いて跳ね上がり、作業者に向か
ってきます。
例えば、研削ブレードが以下の状態の
ときにキックバックが発生します
– 挟まったとき (主にブレードの上部
) または
– 切断中に硬い素材と接触し、摩擦
によって急ブレーキが掛かったと
き
キックバックの危険を低減するには
– 注意深く作業し、キックバックの
起こるような状況を避けることで
す。
– カットオフソーを両手でしっかり
と保持し、その状態を維持しま
す。
002BA552 AM
– 可能な限り、切断中に研削ブレー
ドの上部を使用しないようにしま
す。切り口に研削ブレードを挿入
するときは、細心の注意を払って
ください。ねじったり、押し込ん
だりしないでください。
002BA551 AM
– くさび作用を避けます - 切断され
た部分が研削ブレードを抑制して
はなりません。
– 切断物が動いたり、切り口が閉じ
て研削ブレードが挟まるような他
の要因が発生したりしても、常に
対処できるよう備えてください。
– 切断中と切断後に切り口が閉じな
いよう切断物を固定し、支持する
必要があります。
– そのためには切断物を完全に支持
し、転がったり、滑り落ちたり、
振動したりしないよう固定してく
ださい。
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日本語
– 露出させたパイプは安定して固定
されるよう支持します。必要に応
じてくさびを使用します - 常に適
切な支えと基礎を確保します - そ
うしないと、切断物が破砕される
ことがあります。
– ダイヤモンド研削ブレードの使用
時は、必ず水を使用して湿式切断
をします。
– バージョンによって異なります
が、レジノイド研削ブレードは、
乾式切断にのみまたは湿式切断に
のみ適しています。湿式切断に
は、必ず湿式切断にのみ適するレ
ジノイドブレードを使用してくだ
さい。
プルアウェイ
研削ブレードを上側から切断物に接触
させて切り込むと、カットオフソーは
前側 ( 作業者から離れる方向 ) に引っ張
られます。
切断作業
研削ブレードは、無理に
押し込まず、切り口内を
まっすぐに進めます。研
削ブレードに側圧を加え
ないでください。
002BA556 AM
側面の研削やスクラビン
グに使用しないでくださ
い。
研削ブレードの延長線上に立たないで
ください。特に溝内では、自由に動く
ための空間を確保します - 作業者と切
断部分の落下のために十分な空間が必
要です。
ブレードガードが引き戻されていると
きに、極端な前傾姿勢をとったり、前
かがみになって研削ブレードに近付い
たりしないでください。
肩の高さより上にあるものを切断しな
いでください。
カットオフソーは、切削用にのみ使用
してください。レバーやショベルのよ
うに使用しないでください。
カットオフソーを押し付けないでくだ
さい
常に切断方向を決めてから、カットオ
フソーの位置を決めてください。作業
中に切断方向を変更しないでくださ
い。切断口に機械を押し込んだり、叩
き入れたりしないでください - カット
オフソーを切断深さまで落とさないで
ください - 損傷する危険があります!
ダイヤモンド研削ブレード:切削性能
が悪化し始めたら、ダイヤモンド研削
ブレードの切れ具合を点検し、必要に
応じて目立てをします。そのために
は、例えば砥石、気泡コンクリート、
アスファルトなどの研磨材をしばらく
切ります。
切り口の端ではカットオフソーは研削
ブレードによって支持されなくなりま
す。作業者が機械の重量を支える必要
があります - 制御できなくなる危険が
あります!
鋼材を切断する場合:高
002BA554 AM
熱の金属粉塵によって火
災が生じるおそれがあり
ます!
通電中の電線は、水や汚泥に近付けな
いでください - 感電する危険がありま
す!
研削ブレードを切断物に引き込みます 切断物に押し込まないでください。切
り離された部分を修正するためにカッ
トオフソーを使用しないでください。
再切断しないでください - 残ったウェ
ブ ( 腹板 ) や破損した端部をハンマー等
を使用して除去してください。
ダイヤモンド研削ブレードの使用時
は、STIHL 給水コネクター等を使用し
て湿式切断を行なってください。
バージョンによって異なりますが、レ
ジノイド研削ブレードは、乾式切断に
のみまたは湿式切断にのみ適していま
す。
TS 700, TS 800
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日本語
湿式切断のみに適するレジノイド研削
ブレードを使用するときは、STIHL 給
水コネクター等を使用して、湿式切断
のみを行います。
乾式切断のみに適するレジノイド研削
ブレードを使用するときは、乾式切断
のみを行います。乾式切断用のレジノ
イド研削ブレードを湿らせてしまう
と、切削性能が低下し、切れ味が悪く
なります。作業中に乾式切断用のレジ
ノイド研削ブレードが ( 例えば水溜り
やパイプ内の水分によって ) 濡れた場
合は、切削圧を上げずに、同じ力で作
業を続けてください - 破損のおそれが
あります!濡れたレジノイドブレード
は直ちに寿命まで使い切ってくださ
い。
カットクイック (Cutquik) 用カート
カットクイック (Cutquik) 用カートの通
り道から障害物を取り除きます。カッ
トクイック (Cutquik) 用カートを押して
障害物を乗り越えると、研削ブレード
が切り口に挟まり、粉々に破損するお
それがあります!
振動
チェンソーを長時間使用した場合に
は、振動の影響により手の血行不良が
生じることがあります ( 「白ろう病」
)。
以下をはじめ、多くの事柄が影響する
ため、一般的な使用時間の設定は不可
能です。常に各国の安全規制、基準、
条例をお守りください。
以下の対策をとると使用時間を延長で
きます:
– 手の防護 ( 暖かい手袋 )
– 休憩を取りながら作業する
以下の場合には使用時間を短くしま
す:
– 血行不良の特殊体質 ( 症状:指が頻
繁に冷たくなる、指が疼く )。
– 低い外気温。
– ハンドルを掴む力の強さ (掴む力が
強いと血行が低下します )。
機械を日常的に長時間使用したり、該
当する症状 ( 指のしびれ等 ) が繰り返
し発症する時は、医師による診断をお
薦めします。上記のいずれかの症状が
現れたら ( 指が疼くなど )、医師にご相
談ください。
整備と修理
本機は定期的に整備する必要がありま
す。取扱説明書に書かれている整備や
修理だけを行ってください。その他す
べての作業は、販売店に依頼してくだ
さい。
当社では、整備や修理をスチール認定
サービス店だけに依頼されることをお
勧めします。スチール販売店では定期
的にトレーニングを受け、適切な技術
情報の提供を受けています。
高品質の交換部品のみを使用して、事
故や本機の破損を回避してください。
不明な場合は、販売店にお問い合わせ
ください。
スチール純正スペアパーツのみをご使
用いただくように、お勧めします。こ
れらの部品は、本機に対しても、利用
者のご要望に対しても、最適化されて
います。
本機の修理、整備、掃除などを実施す
る前には、常にエンジンを停止し、ス
パークプラグターミナルを外してくだ
さい - エンジンが不意に始動して怪我
する恐れがあります! - 例外:キャブ
レター調整およびアイドリング スピー
ド調整時は、このかぎりではありませ
ん。
スパーク プラグ ターミナルを取り外し
たり、スパーク プラグを緩めたまま、
スターターでエンジンを始動すると、
シリンダー外部でイグニッション スパ
ークが生じて火災の危険があるので、
その前にスライド コントロールまたは
停止スイッチを STOP または 0 に移動
してください。
火気の近くで調整したり保管しないで
ください - 燃料を搭載していますので、
火災の恐れがあります。
燃料キャップがしっかり閉まっている
ことを、定期的に点検してください。
欠陥のない、当社が承認したスパーク
プラグのみを使用します - 「技術仕
様」を参照してください。
イグニッション ケーブルに異常がない
こと ( 絶縁状態、接続の確実性 ) を確
認してください。
マフラーに問題が無いことを確認して
ください。
破損したマフラーを取付けたまま、あ
るいはマフラーがないまま、本機を使
用しないでください - 火災の恐れがあ
ります!聴力にも支障を来たします!
絶対に加熱されたマフラーに触れない
でください。火傷の危険があります!
本機下部に取付けられているハウジン
グのゴムバッファを点検してください ハウジングが地面に擦れてはいけませ
ん - 破損する恐れがあります!
防振装置の状態は振動動作に影響しま
す - 防振装置を定期的に点検してくだ
さい。
10
TS 700, TS 800
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日本語
用途例
ダイヤモンド ブレードを使用すると
き、湿式切断にはかならず水を使用す
る必要があります
寿命が延び、切断速度が上がります
研削ブレードには、必ず水を供給して
ください。
埃の抑制
研削ブレードには、1 分間に 0.6 リット
ル以上を給水してください。
給水アタッチメント
– 本機用給水アタッチメント、全種
類の給水用
– 埃の抑制用加圧水タンク 10 リット
ル
– カットオフソー用カートで使用す
る埃の抑制用給水タンク
レジノイド ブレードは、水有りまたは
水無しで使用します - バージョンによ
って異なります
バージョンによって異なりますが、レ
ジノイド研削ブレードは、乾式切削に
のみまたは湿式切削にのみ適していま
す。
乾式切削にのみ適しているレジノイド
ブレード
乾式切削中は、適切な防塵マスクをつ
けてください。
噴煙や煙が発生するおそれがある場合 (
たとえば複合材の切断時 ) は、呼吸用
保護具を必ず着用してください。
湿式切削にのみ適しているレジノイド
ブレード
研削ブレードは水のある
状態でのみ使用してくだ
さい。
埃を抑えるために、研削ブレードに毎
分 1 リットル以上の水を供給します。
切断性能の低下を防ぐために、研削ブ
レードに供給する水は毎分 4 リットル
以下にする必要があります。
研削ブレードを使用してから、ブレー
ドを水なしで 3 ~ 6 秒作業時回転数で
回転させ、残存している水を散らしま
す。
– 本機用給水アタッチメント、全種
類の給水用
– 埃の抑制用加圧水タンク 10 リット
ル
– カットオフソー用カートで使用す
る埃の抑制用給水タンク
ダイヤモンド ブレードとレジノイド ブ
レードの注意点
切断対象物
– しっかり保持します
– 転がったり、滑ったりしないよう
に固定します
– 振動を回避します
切断された部分
開口部、溝などの場合、切断手順が重
要です。 最後の切り込みはかならず、
研削ブレードが挟まらず、操作者が切
断した部分や分離した部分でケガをし
ないように、実施します。
必要に応じて、分離する部分を保持す
る小さい背の部分を、所定の位置に残
しておきます。 これらの背の部分は後
で切ります。
最後に切り離す前に、以下のことを見
極めます:
– 該当部分の重量はどれくらいか
– 切り離し後、どのように動くか
– 張力が加わっているか
切り込み部分の切り離し時に、補佐す
る人が危険に晒されないようにしてく
ださい。
数回に分けた切断
N 切断線 (A) をマークします
TS 700, TS 800
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日本語
N 切断線に沿って作業します。 訂正
する場合、研削ブレードを斜めに
せず、切断対象物に対して研削ブ
レードを常に当てなおします - 切
り込みごとの深さは 5 ~ 6 cm を超
えないようにします。厚みがある
素材は複数回に分けて切断します
板の切断
N 板を滑らない表面、砂床などに置
いて固定します
N マーク付けした線に沿って、誘導
溝 (A) を削ります
180BA027 AM
N 溝 (B) を深くします。
N 「つる」(C) を残します
N 切り端から板を切断し始め、素材
が割れないようにします
N 板を切ります
N 数回の動作で曲線状に切断します -
研削ブレードを傾けないように注
意してください
パイプ、円形および中空の物体の切断
N パイプ、円形および中空の物体が
振動で動いたり、外れたり、転が
らないように固定します。
N 切断部分の落下方向および重量に
注意します
N 切断線を決め、マークします。特
に切断方向に補強物がないように
します。
N 切断順を決めます
N 切断線に沿って誘導溝を削ります
N 誘導溝に沿って切り込みを深くし
ます。各作業での推奨切り込み深
さに従ってください。方向をわず
かに修正する場合、研削ブレード
を傾けず、新たに切り込みます。
必要に応じて、切り離し部分を保
180BA028 AM
持する小さめの背の部分を最後に
残して置きます。 予定された最後
の切断が行われてから、これらの
背の部分を切ります。
コンクリート製パイプの切断
A
この手順はパイプの外径および研削ブ
レード (A) が可能な最大切り込み深さ
によります。
N パイプが振動で動いたり、外れた
り、転がらないように固定しま
す。
N 切断部分の重量、張力および落下
方向に注意します
002BA557 AM
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TS 700, TS 800
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日本語
N 切断方向を決め、マークします
N 切断順を決めます
外径が最大切り込み深さより小さい場
合
N 上から下へ 1 回切断します。
外径が最大切り込み深さより大きい場
合
最初に計画してから、次に切断しま
す。 複数回切断する必要があります 順序を適切にすることが重要です。
N ガードを後に止まるまで回転しま
す
002BA528 AM
N 下部から始めます。研削ブレード
の上部 4 分の 1 で切断します
N 研削ブレードの上部 4分の1 を使用
002BA558 AM
し、反対側の下部を切断します。
N パイプの上半分を側面から切断し
ます。
002BA560 AM002BA561 AM002BA562 AM
N マークされた部分に次の側面から
の切断をします。切断されるパイ
プの部分をしっかりと押さえるた
めに、最後に切断する部分には絶
対に切り込まないでください。
下部と側面の切断がすべて終わるま
で、最後の上部の切断を行わないでく
ださい。
N 最後の切断は必ず上部から行いま
す (パイプの外周の約 15%)
コンクリート製パイプ - 切り込み溝
切断順 (1 ~ 4)は重要です:
N 最初に、切断しにくい部分を切断
します
002BA563 AM002BA559 AM
TS 700, TS 800
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日本語
1
2
N 常に、研削ブレードが挟まれない
ように、切断してください。
N クサビを使用および / または切断後
に切り離す背の部分を残します
4
3
N 切断部分が溝に残った場合 (使用
したクサビや、背の部分のため)、
さらに切断しないで、残った部分
を除去します。
研削ブレード レジノイド ブレード
研削ブレードは特に手持ち切断時に、
非常に高い負荷が掛かりやすくなりま
す。
そのため、EN 13236 (ダイヤモンド)
または EN 12413 (レジノイド)に従
180BA024 AM180BA025 AM180BA026 AM
い、手持型機械には承認済みの対応す
るラベルの付いた研削ブレードのみ使
用してください。 研削ブレードの最大
許容回転数にご注意ください - 事故の
危険!
有名な研削ブレード メーカーとの協業
で STIHL が製造した研削ブレードは、
高品質であり、個別の用途およびカッ
トオフソーのエンジン性能に正確に合
わせて製作されます。
一貫してきわめて優れた品質です。
運搬と保管
– 研削ブレードを、輸送時や保管時
に、直射日光や他の熱的ストレス
に曝さないでください
– 急な動作や衝撃の回避
– 研削ブレードは、出荷時の箱に入
れ、乾燥して温度ができるだけ一
定で平坦な場所に、平積みしてく
ださい
– 研削ブレードを侵食性液体の近く
に保管しないでください
– 研削ブレードは霜の付かない場所
に保管してください
タイプ:
– 乾式用途
– 湿式用途
レジノイド ブレードをに適切に選択し
て、適切に使用すると、経済的に使用
することができ、激しい磨耗を防止で
きます。 製品コードは、選択の参考の
ため、以下に表示されています
– ラベル上
– パッケージ上 ( 推奨用途付きの表 )
STIHL レジノイド ブレードは、バージ
ョンによって異なりますが、以下の素
材の切断に適しています:
– アスファルト
– コンクリート
– 石材
– ダクタイル鋳鉄管
– 鋼鉄。STIHL レジノイド ブレード
は、鉄道線路の切削には適してい
ません
上記以外の材料は切断しないでくださ
い - 事故の危険があります !
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TS 700, TS 800
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日本語
ダイヤモンド ブレード
湿式用途
ダイヤモンド研削ブレードを適切に選
択し、正しく使用すると、経済的に使
用でき、摩耗が早く進むのを防ぐこと
ができます。製品選択の参考となる製
品コードは、以下に表示されていま
す:
– ラベル上
– パッケージ ( 推奨用途が記載された
表) 上
STIHL ダイヤモンド研削ブレードは、
バージョンによって異なりますが、次
の素材の切断に適しています:
– アスファルト
– コンクリート
– 石材 ( 硬岩 )
– 研磨コンクリート
– 固まっていないコンクリート
– 粘土れんが
– 土管
– ダクタイル鋳鉄管
上記以外の素材は切断しないでくださ
い - 事故が起きる危険があります!
サイドプレートの付いたダイヤモンド
研削ブレードは切り口内で引っ掛か
り、非常に強いキックバックが生じる
ことがあるため、絶対に使用しないで
ください - 事故が起きる危険がありま
す!
製品コード
製品コードは、以下のような文字と数
字を組み合わせた最大 4 桁で構成され
ています:
– 文字は、研削ブレードの主な用途
分野を示しています
– 数字は、STIHL ダイヤモンド研削
ブレードの性能クラスを示してい
ます
半径方向および軸方向の振れ
ダイヤモンド研削ブレードを長期に渡
って効率的に使用するためには、カッ
トオフソーのスピンドルベアリングを
正常な状態に保つ必要があります。
スピンドルベアリングに不具合のある
カットオフソーで研削ブレードを使用
すると、軸方向および半径方向の振れ
が発生することがあります。
半径方向の振れ (A) が過剰に大きくな
ると、作業中に個々のダイヤモンドセ
グメントに過度の負荷が加わり、過熱
します。それが原因でブレードに応力
亀裂が生じたり、個々のセグメントに
焼きなましが起こったりすることがあ
ります。
軸方向の振れ (B) は熱負荷を高め、切
り口を広げます。
アンダーカット ( 首下摩耗 )
車道の舗装を切断する際には、路盤 (
一般的に砕石および砂利 ) まで切り込
まないでください - 明るい色の粉塵で
砕石や砂利を切断したことが分かりま
す - 過度のアンダーカット ( 首下摩耗 )
になることがあります - ブレードが破
損して飛散するおそれがあります!
TS 700, TS 800
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日本語
端部にカスが付着、目立て
カスが付着すると、ダイヤモンドセグ
メント上部にライトグレーの異物が堆
積した状態になります。セグメントの
この堆積物がダイヤモンドの目詰まり
を起こし、セグメントの切れ味を悪く
します。
カスが溜まる原因:
– 例えば花崗岩などの極めて硬い素
材を切断した場合
– 例えば無理に押し込むといった誤
った取り扱いをした場合
カスが溜まると、振動が増し、切れ味
が低下し、火花が発生します。
カスが蓄積し始めたことに気づいた
ら、ダイヤモンド研削ブレードをただ
ちに 「目立て」します - 例えば砥石、
気泡コンクリート、アスファルト等の
研磨材を軽く切り込んでください。
給水すると、カスが溜まるのを防ぐこ
とができます。
切れ味の鈍ったセグメントで作業を続
行すると、発生する高温によってセグ
メントが軟化するおそれがあります ブレードが焼きなまされ、強度が低下
します - その結果、応力が生じること
があります ( 応力の発生は、研削ブレ
ードが揺れ動くために確実に気づきま
す )。そうした研削ブレードは、使用し
続けないでください - 事故が起きる危
険があります!
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TS 700, TS 800
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日本語
トラブルシューティング
研削ブレード
不具合 原因 処置
不規則な端部や切断面、曲がった切り口半径方向または軸方向の振れ STIHL サービス店にお問い合わせくださ
い
1)
セグメント側面の極端な摩耗 研削ブレードが揺れ動く 新しい研削ブレードを使用します
不規則な端部、曲がった切り口、まっ
たく切れない、火花の発生
研削ブレードの切れ味が悪い。石材用研削
ブレード端部にカスが付着している
研磨材を軽く切り込んで石材用研削ブレ
ードを目立てします。アスファルト用研
削ブレードを新品と交換します
切れ味が悪く、セグメントがひどく摩耗研削ブレードの回転方向が間違っている 正しい方向に回転するよう研削ブレード
を取り付けます
ブレードやセグメントが欠けたり、亀
過負荷 新しい研削ブレードを使用します
裂が生じたりする
アンダーカット ( 首下摩耗 ) 不適切な素材を切断している 新しい研削ブレードを使用します。様々
な素材の分離層に注意します
1)
STIHL 社では STIHL サービス店に依頼されることをお勧めしています
TS 700, TS 800
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Page 20

日本語
ベアリングとガードの組み立
て
「ガード付きサポート」は、製造段階
で内側に取り付けられています。
必要に応じて、「ガード付きサポート」
は外側にも取り付けられます。
手持ち切断には、重量バランスのよい
内側組み付けをお勧めします。
外側取り付け (TS 700)
N 研削ブレードを取り外します。 (
「研削ブレードの取付 / 交換」を参
照)
給水アタッチメントの取り外し
調整レバーの取り外し
N バンジョー ボルト (1) をコンビネ
ーション レンチを使用して緩め、
シールと一緒に取り外します - こ
のとき、ガードの内側から、四角
ナットをガイドから取り外しま
す。
N スクリュー (2) を緩めて外します。
N 調整レバー (3) を上方向に回して、
外します。
V ベルトを緩める
N ポリ V- ベルトを緩めるには、ナッ
ト (1) を緩めます - ナット (1) はス
タッドから外さないでください。
N テンショニングナット (2) を、コン
ビネーション レンチで反時計回り
に回します - 約 1/4 回転止まるまで
= 0 まで回します。
N ナット (1) をスタッドから緩めて外
します - ナット (1) はベルト ガード
に締め付けられており、紛失しに
くくなっています。
N バンジョー ボルト (1) を、コンビ
ネーション レンチを使用して緩め
て外します - このとき、ガードの
内側から、四角ナットをガイドか
ら取り外します。
N コネクターの付いた給水ホース (2)
を、調整レバー (3) から外します。
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TS 700, TS 800
Page 21

V- ベルト ガードの取り外し
日本語
N V- ベルト ガード (1) を引き出し、前
プーリー (3) から V- ベルト (2) を
取り外します。
N 「サポートおよびガード」 (4) を取
り外します。
外側取り付け用 「ガード付きサポー
ト」の準備
N ガードを回転させ、図に示されて
いる位置に合わせます ( 図を参照 )
N ストップ ピン (3) をねじ込んで、
締め付けます。
N リミット ストップ (2) を挿入しま
す - リミット ストップの穴と、ベ
アリングの穴を合わせます。
N スクリュー (1) を挿入して締め付け
ます。
N 調整レバー (4) を位置 A に移動しま
す。
N スクリュー (5) を挿入して締め付け
ます。
N 「ガード付きサポート」を回転さ
せ、ガードが外側になるようにし
ます。
N ガードのガイドに四角ナットを差
し込み、所定の位置に固定しま
す。
N 短めのバンジョー ボルト (6) とワ
ッシャーを調整レバーに差し込
み、コンビネーション レンチで締
め付けます。
N リミット ストップ(2) のスクリュー
(1) を外します。
N リミット ストップ (2) を外します。
N ストップ ピン (3) を取り外します。
TS 700, TS 800
19
Page 22

日本語
「ガード付きサポート」の取り付け - ガ
ードは外側
N キャストアームの外側に 「ガード
付きサポート」(1) を取り付け、同
時に V- ベルトをベルト プーリーに
通します。
注記
ベルトがスムースに作動するようにし
てください。
N V-ベルト ガード(2) の位置を合わせ
ます。
N サポートのスタッド(3) を V-ベルト
N ナット (4) をスタッド (3) にねじ込
ガードのナット (4) に合わせます。
みます - まだ締め付けないでくだ
さい
給水アタッチメント コネクターを接続
します。
N 長めのバンジョー ボルト (1) を、
給水アタッチメントのコネクター
(2) に差し込みます - コネクターの
位置を確認します。
N ガードのガイドに四角ナットを差
し込み、所定の位置に固定しま
す。
N 長めのバンジョー ボルト付きサポ
ートを調整レバー (3) に取り付けま
す - バンジョー ボルトのスクリュ
ーを差し込み、コンビネーション
レンチを使用して締め付けます。
ガードの調整範囲の調整
N ガードを左右に一杯まで回転させ
ます - 調整範囲 (A) はストップ ピン
で制限されている必要がありま
す。
続きは 「V ベルトの張り方」の章に記
載されています。
内側取り付け (TS 700)
N 研削ブレードを取り外します。 (
「研削ブレードの取付 / 交換」を参
照)
N 給水アタッチメントを取り外しま
す。
N 調整レバーを取り外します。
N V ベルトを緩めます。
N V- ベルト ガードを取り外します。
N 「ガード付きサポート」を取り外
します。
20
TS 700, TS 800
Page 23

日本語
内側取り付け用 「ガード付きサポー
ト」の準備
N リミット ストップ(2) のスクリュー
(1) を外します。
N リミット ストップ (2) を外します。
N ストップ ピン (3) を取り外します。
N ガードを回転させ、図に示されて
いる位置に合わせます ( 図を参照 )
N ストップ ピン (3) をねじ込んで、
締め付けます。
N リミット ストップ (2) を挿入しま
す - リミット ストップの穴と、ベ
アリングの穴を合わせます。
N スクリュー (1) を挿入して締め付け
ます。
N 調整レバーを取り付けます。
N 「ガード付きサポート」を取り付
けます - ガードを内側にします。
TS 700, TS 800
N V ベルト ガードを取り付けます。
N 給水アタッチメント コネクターを
接続します。
ガードの調整範囲の調整
N ガードを左右に一杯まで回転させ
ます - 調整範囲 (A) はストップ ピン
で制限されている必要がありま
す。
続きは 「V ベルトの張り方」の章に記
載されています。
外側取り付け (TS 800)
N 研削ブレードを取り外します。 (
「研削ブレードの取付 / 交換」を参
照)
給水アタッチメントの取り外し
N バンジョー ボルト (1) を、コンビ
ネーション レンチを使用して緩め
て外します - このとき、ガードの
内側から、四角ナットをガイドか
ら取り外します。
N コネクターの付いた給水ホース (2)
を、調整レバー (3) から外します。
N スクリュー (4) を緩めて外します。
調整レバーの取り外し
N バンジョー ボルト (1) をコンビネ
ーション レンチを使用して緩め、
シールと一緒に取り外します - こ
のとき、ガードの内側から、四角
ナットをガイドから取り外しま
す。
N スクリュー (2) を緩めて外します。
N 調整レバー (3) を上方向に回して、
外します。
N シーリング プラグ (4) を外します。
21
Page 24

日本語
V ベルトを緩める
N ポリ V- ベルトを緩めるには、ナッ
ト (1) を緩めます - ナット (1) はス
タッドから外さないでください。
N テンショニングナット (2) を、コン
ビネーション レンチで反時計回り
に回します - 約 1/4 回転止まるまで
= 0 まで回します。
N ナット (1) をスタッドから緩めて外
します - ナット (1) はベルト ガード
に締め付けられており、紛失しに
くくなっています。
V- ベルト ガードの取り外し
N V- ベルト ガード (1) を引き出し、前
プーリー (3) から V- ベルト (2) を
取り外します。
N 「サポートおよびガード」 (4) を取
り外します。
N ガードを回転させ、図に示されて
いる位置に合わせます ( 図を参照 )
N ストップ ピン (1) をねじ込んで、
締め付けます。
N シーリング プラグ (2) を挿入しま
す。
N 調整レバー (3) を位置 A に移動しま
す。
N スクリュー (4) を挿入して締め付け
ます。
外側取り付け用 「ガード付きサポー
ト」の準備
N 「ガード付きサポート」を回転さ
せ、ガードが外側になるようにし
ます。
22
N ストップ ピン (1) を取り外します。
N シーリング プラグ (2) を外します。
N ガードのガイドに四角ナットを差
し込み、所定の位置に固定しま
す。
N 短めのバンジョー ボルト (5) とワ
ッシャーを調整レバーに差し込
み、コンビネーション レンチで締
め付けます。
TS 700, TS 800
Page 25

日本語
N シーリング プラグ (2) に挿入する
N スクリュー (4) を挿入して締め付け
ます。
「ガード付きサポート」の取り付け - ガ
ードは外側
N キャストアームの外側に 「ガード
付きサポート」(1) を取り付け、同
時に V- ベルトをベルト プーリーに
通します。
給水アタッチメント コネクターを接続
します。
N 長めのバンジョー ボルト (1) を、
給水アタッチメントのコネクター
(2) に差し込みます - コネクターの
位置を確認します。
N ガードのガイドに四角ナットを差
し込み、所定の位置に固定しま
す。
N 長めのバンジョー ボルト付きサポ
ートを調整レバー (3) に取り付けま
す - バンジョー ボルトのスクリュ
ーを差し込み、コンビネーション
レンチを使用して締め付けます。
ガードの調整範囲の調整
N ガードを左右に一杯まで回転させ
ます - 調整範囲 (A) はストップ ピン
で制限されている必要がありま
す。
続きは 「V ベルトの張り方」の章に記
載されています。
内側取り付け (TS 800)
注記
ベルトがスムースに作動するようにし
てください。
N V-ベルト ガード(2) の位置を合わせ
ます。
N サポートのスタッド(3) を V-ベルト
ガードのナット (4) に合わせます。
N ナット (4) をスタッド (3) にねじ込
みます - まだ締め付けないでくだ
さい。
TS 700, TS 800
N 研削ブレードの取り外し ( 「研削
ブレードの取付 / 交換」を参照 )
N 給水アタッチメントを取り外しま
す。
N 調整レバーを取り外します。
N V ベルトを緩めます。
N V- ベルト ガードを取り外します。
N 「ガード付きサポート」を取り外
します。
N シーリング プラグを外します。
23
Page 26

日本語
内側取り付け用 「ガード付きサポー
ト」の準備
N ストップ ピン (1) を取り外します。
N シーリングプラグ (2) を両方とも挿
入します - 反対側も同じように作
業を行ってください
N ガードを回転させ、図に示されて
いる位置に合わせます ( 図を参照 )
N ストップ ピン (1) をねじ込んで、
締め付けます。
N 調整レバーを取り付けます。
N 「ガード付きサポート」を取り付
けます - ガードを内側にします。
N V ベルト ガードを取り付けます。
N 給水アタッチメント コネクターを
接続します。
ガードの調整範囲の調整
N ガードを左右に一杯まで回転させ
ます - 調整範囲 (A) はストップ ピン
で制限されている必要がありま
す。
続きは 「V ベルトの張り方」の章に記
載されています。
リブ付き V-ベルトの張り方
本機にはスプリング自動 V ベルトテン
ション機構が装備されています。
リブ付き V ベルトを張る前にナット (1)
を緩めて、テンショニング ナット (2)
の矢印を 0 に向けます。
N または、ナット (1) とテンショニン
グ ナット (2) を、コンビネーショ
ン レンチで反時計回りに緩めます
- 約 1/4 回転、できるだけ = 0 まで
回します。
N リブ付き V- ベルトを締付けるに
は、図のようにコンビネーション
レンチをテンショニング ナットに
合わせます。
24
TS 700, TS 800
Page 27

日本語
警告
テンショニング ナットにはスプリング
の負荷がかかっています - コンビネー
ション レンチをしっかり持ってくださ
い。
N テンショナースライドを時計回り
に約 1/8 回転回します。テンショ
ナースライドは、スプリングによ
って噛みこみます。
N さらに約 1/8 回転止まるまで回し
ます。
注記
無理にコンビネーション レンチを回さ
ないでください。
V ベルトはこの位置でスプリングの力
により自動的に張られます。
N コンビネーション レンチをテンシ
ョニング ナットから外します。
N V-ベルト ガードのナット(1) を締め
付けます。
V ベルトの張りの再調整
V ベルトはテンショニング ナットを調
整しなくても保持されます。
N ポリ V- ベルト ガードの 3 つのナッ
トを緩めます。
V-ベルトはスプリングの力により自動
的に張られます。
N ナットを再度締め付けます。
研削ブレードの取付と交換
取り付けや交換時には、エンジンを停
止します。マスター コントロール レバ
ーを STOP または 0 に設定します。
シャフトの固定
1
N ロッキングピン (1) を V ベルトガー
ドの穴に通します。
N ロッキングビン (1) がガード裏側の
穴にかみ合うまで、コンビネーシ
ョン レンチでシャフトを回しま
す。
研削ブレードの取外し
N コンビネーション レンチを使っ
て、六角スクリュー (2) を緩めて取
り外します。
N 前スラスト ワッシャー (3) を、研
削ブレードと一緒にシャフトから
377BA028 KN
取り外します。
TS 700, TS 800
25
Page 28

日本語
研削ブレードの取り付け
N 新しい研削ブレード (4) を取り付け
ます。
警告
ダイヤモンドブレードの回転方向を示
す矢印に注意してください。
N 前スラストワッシャー (3) を取り
付けます。 前スラスト ワッシャー
(3) のキャッチが、シャフトの溝に
かみ合っている必要があります。
N 六角ボルトを差し込み、コンビネ
ーション レンチで締め付けて取り
付けます - トルクレンチを使用す
る場合は、「技術仕様」の締め付
けトルクを参照してください。
N ロッキングピンを V ベルトガード
から抜き取ります。
警告
2 枚の研削ブレードを同時に使用しな
いでください。 不均等に磨耗して、破
損したり、怪我する恐れがあります!
燃料
エンジンには、ガソリンとエンジンオ
イルの混合燃料が必要です。
警告
健康に害が及ぶため、ガソリンに直接
触れたり、気化したガソリンを吸い込
んだりしないでください。
STIHL モトミックス (MotoMix)
STIHL 社は、STIHL モトミックス
(MotoMix) の使用をお勧めしています。
すぐに使用可能なこの混合燃料はベン
ゼンや鉛を含まず、高オクタン価で
す。この燃料を使用すると、常に適正
な混合比率を維持することができま
す。
STIHL モトミックス (MotoMix) には、
エンジンをさらに長寿命化する STIHL
HP ウルトラ 2 ストロークエンジンオイ
ルが使用されています。
STIHL モトミックス (MotoMix) が販売
されていない市場もあります。
燃料の混合
注記
規定以外の不適切な燃料 / オイルを使
用するか、規定以外の混合比率を用い
ると、エンジンに重度の損傷が生じる
ことがあります。低品質のガソリンあ
るいはエンジンオイルは、エンジン、
シーリングリング、ホース、燃料タン
クを損傷させることがあります。
26
TS 700, TS 800
Page 29

日本語
ガソリン
オクタン価が 90 以上の高品質ブランド
のガソリンだけを使用してください 無鉛、有鉛は問いません。
エタノール濃度が 10% 以上のガソリン
は、手動調整が可能なキャブレター付
きエンジンで作動関連の不具合を引き
起こすことがあるため、そうしたエン
ジンには使用しないでください。
M-Tronic 搭載エンジンは、エタノール
濃度が 25% までのガソリン (E25) で最
大出力を発揮できます。
エンジンオイル
ご自身で燃料を混合する場合は、
STIHL 製 2 ストロークエンジンオイ
ルのみを使用するか、次の仕様を満た
す他の高性能エンジンオイルを使用し
てください:JASO FB、JASO FC、
JASO FD、ISO-L-EGB、ISO-L-EGC、
または ISO-L-EGD。
機械の耐用年数にわたって排気ガスが
規制の限度値を超えないよう、STIHL
社は STIHL HP ウルトラ 2 ストロ
ークエンジンオイルの使用をお勧めし
ています。
混合比率
50:1 (STIHL 2 サイクルエンジンオイ
ルの場合 ):50:1 = ガソリン 50 に対
してオイル 1
例
ガソリン STIHL エンジンオイル (
比率 50:1)
リットル リットル(ml)
10.02(20)
5 0.10 (100)
10 0.20 (200)
ガソリン STIHL エンジンオイル (
比率 50:1)
リットル リットル(ml)
15 0.30 (300)
20 0.40 (400)
25 0.50 (500)
N 燃料の保管には承認された容器を
使用してください。燃料容器にま
ずオイルを入れてからガソリンを
入れ、十分に混ぜ合わせます。
燃料の保管
燃料は承認された安全タイプの燃料容
器に入れ、照明や太陽光から保護され
た、涼しく安全で乾燥した場所に保管
してください。
混合燃料は劣化します - 数週間で使い
切る分だけを混合してください。混合
燃料を 30 日以上保管しないでくださ
い。照明、太陽光、高低温にさらす
と、混合燃料は短期間で使用できなく
なる場合があります。
STIHL モトミックスは、問題なく最長
2 年間保管することができます。
N 給油する前に混合燃料の入った携
行缶をよく振ってください。
警告
携行缶内で圧力が生じている可能性が
あるため、キャップは慎重に開けてく
ださい。
N 燃料タンクと携行缶は、時々十分
に洗浄してください。
残ったガソリンと洗浄に使用した液体
は、その地域の規定と環境要件に従っ
て適切に処理してください。
給油
機械の準備
N 給油する前に、汚れがタンクの中
に入らないように、燃料キャップ
とその周りをきれいにしてくださ
い
N 常にタンクの注入口が上を向くよ
うに機械を置いてください
警告
工具を使って、バイヨネット式タンク
キャップを開けないでください。 キャ
ップを損傷して、燃料漏れの原因にな
る恐れがあります。
タンクキャップの開け方
N タンクキャップを手でできるだけ
深く押し込み、反時計回りに ( 約
1/8 回転 ) 回して、取り外します
TS 700, TS 800
27
Page 30

日本語
給油
給油の際には燃料をこぼしたり、あふ
れさせないでください。 当社では、燃
料用スチール給油システム (特殊アク
セサリー) のご使用をお勧めします。
タンクキャップの閉じ方
N タンクキャップを取り付け、バイ
ヨネット キャッチにカチッとはま
るまで回します
N タンクキャップを手でできるだけ
深く押し込み、時計回りに約 1/8
回転回して、しっかりと締めま
す。
ロックの確認
N キャップをつかんで確認します -
キャップ上のマーク (矢印)が燃
料タンクに沿っており、キャップ
を握っても外れない状態であれば
適切に閉じられています
キャップが外れたり、マークが揃って
いない場合はキャップを再度締めま
す。「キャップの開閉」および 「ロッ
クの確認」のセクションをご参照くだ
さい。
燃料ピックアップ ボディの毎年の交換
N 燃料タンクを空にします
N 燃料ピックアップ ボディを、フッ
クを使ってタンクから引き出し、
ホースから外します
N 新しい燃料ピックアップボディー
をホースにつなぎます
N 燃料ピックアップ ボディをタンク
に戻します
28
TS 700, TS 800
Page 31

日本語
エンジンの始動と停止
N 安全に関する注意事項に注意して
ください。 「使用上の注意および
作業方法」を参照してください。
N スロットル トリガー ロック アウ
ト (1) とスロットル トリガー (2)
を、同時に握ります。
N 両方のトリガーを握ったままにし
ます。
N マスター コントロール レバー (3)
を START に移動して、その位置で
保持します。
N スロットルトリガー、マスターコ
ントロールレバー、スロットルト
リガーロックアウトを続けて解放
します=スロットル位置から開始
します。
N エンジン温度に合わせてチョー
ク (4) を設定します。
c エンジンが冷えている場合
e エンジンが暖まっている場合 ( エ
ンジンをすでに運転していても冷
えたままの場合や、暖まったエン
ジンが停止して 5 分以内の場合 )
o エンジンが熱い場合 ( 熱くなった
エンジンを停止してから 5 分以上
の場合 )
N 各始動手順の前に、デコンプ バル
ブ (5) を押します。
N 手動燃料ポンプ (6) を 7 ~-10 回押
します - 燃料ポンプに燃料が一杯
の場合でも同じです。
始動
N カットオフソーを地面に慎重に置
き、確実に研削ブレードが地面や
他の物体に接触しないようにしま
す。 カットオフソーの旋回範囲内
には、誰も入れないでください。
N 安定した足場を確保します。
N 親指でハンドルを包み込むように
して左手でハンドルを握り、カッ
トオフソーをしっかり地面に押し
つけます。
N 右足を後ハンドルの中に入れてし
っかり押さえます。
N スターター グリップを、かみ合っ
た感じがするまで、右手でゆっく
りと引きます - 次に素早く強く引
っ張ります - スターターロープを
最後まで引き出さないようにして
ください
注記
スターターグリップを急に放さないで
ください - 破損する恐れがあります!
引いたのと逆方向に戻しながらハウジ
ングに巻き込むと、スターター ロープ
は正しく巻き込まれます。
TS 700, TS 800
29
Page 32

日本語
エンジンの最初が初爆したら
N チョークレバー (4) を o にセット
します - 始動動作を始める前に毎
回デコンプ バルブを再び押して、
始動操作を続けます。
エンジンが始動したら
N スロットル トリガーを一杯に握
り、エンジンを約 30 秒間フルスロ
ットルで運転します。
N エンジンが暖まったら、チョーク
レバーを e に移動します。
エンジンを停止します。
N マスターコントロールレバー (3) を
STOP または 0 の位置までスライ
ドさせます。
始動についてのヒント
エンジンがかからない場合
エンジンが初爆した後、チョークレバ
ーを o に戻さなかった。
N マスター コントロール レバーを、
START = 始動スロットル位置に移
動します。
N チョークレバーを暖機スタート e
の位置に移動します。エンジンが
冷えている場合も同様です
N 燃焼室の換気のため、スターター
ロープを 10 ~-20 回引きます。
N エンジンを再始動します。
N チョークレバーをエンジンの温度
に合わせてセットします。
N エンジンを再始動します。
N スロットル トリガーを握ると、マ
スター コントロール レバー (3) は
通常の位置 F に移動します。
キャブレターが正しく設定されていれ
ば、エンジンがアイドリング回転のと
き研削ブレードは回転しません。
これで、カットオフソーを使用する準
備が完了しました。
30
燃料タンクが完全に空になってから再
給油した場合
N 給油します。
N 手動燃料ポンプを 7-10 回押します
- ポンプに燃料が充満していても、
同様の操作を行います。
TS 700, TS 800
Page 33

日本語
エアー フィルター システム
基本的情報
平均的なフィルターの寿命は 1 年以上
です。エンジン出力が著しく低下しな
いかぎり、フィルター カバーを外した
り、新しいエアー フィルターに交換し
ないでください。
サイクロン フィルター システム付きロ
ングライフ エアー フィルター システム
では、汚れた空気が吸い込まれて旋回
する構造になっています。空気に混入
した重くて大きな粉塵は、排出され、
摘出されます。あらかじめきれいにさ
れた空気だけがエアー フィルター シス
テムに流入するので、結果としてフィ
ルターの寿命が著しく延長されます。
エアー フィルターの交換
エンジンの出力が著しく低下した場合
に限り
N フィルターカバーのロッキング ス
クリュー (1) を外します
N フィルター カバー (2) を取り外し
ます
N フィルターの周りとフィルター カ
バー内部に付着した汚れを取り除
きます
N スクリュー (3) を外します
N フィルター ハウジング (4) を取り
外します
N メイン フィルター (5) をフィルタ
ー ハウジングから引き出します
N チョーク レバーを c にセットし
ます
N 補助フィルター (6) をフィルター
ベースから取り外します - 汚れが
吸気部分に入らないように注意し
ます
N フィルター部分を掃除します
N メイン フィルターと新しい補助フ
ィルターを、他のフィルターの構
成部品とともに取り付けます
N フィルターカバーを取り付けます
N ロッキング スクリューを締め付け
ます
エアー フィルターは、エンジンに研削
の埃が侵入しないように、高品質のも
のを使用してください。
当社はスチール純正エアー フィルター
の使用をお勧めします。これらの部品
に高品質のものをご使用いただけば、
機械が支障なく作動して、エンジンの
寿命も延長され、フィルターの寿命が
著しく延長されます。
TS 700, TS 800
31
Page 34

日本語
キャブレターの調整
基本情報
本機のイグニッションシステムには、
電気的なスピードリミッターが搭載さ
れています。最大回転数が指定された
限度を超えることはありません。
キャブレターには工場出荷時に標準設
定が行われています。
キャブレターは、あらゆる作動条件下
で性能と燃費が最適化されるよう調整
されています。
機械の準備
N エンジンを切ります。
N エアフィルターを点検します。必
要に応じて清掃するか、交換して
ください。
標準設定
N 高速調整スクリュー (H) を反時計
回りに止まるまでまわします ( 最
大で 3/4 回転 )。
N 低速調整スクリュー (L) を時計回り
に止まるまでまわしてから、反時
計回りに 3/4 回転戻します。
アイドリング回転数の設定
N 標準設定を行います。
N エンジンを始動し、暖機します。
アイドリング中にエンジンが停止する
N 研削ブレードが回転し始めるまで
アイドリング回転数調整スクリュ
ー (LA) を時計回りにまわした後、
1 回転戻します。
アイドリング中に研削ブレードが回転
する
N 研削ホイールの回転が止まるまで
アイドリング回転数調整スクリュ
ー (LA) を反時計回りにまわし、同
一方向にさらに 1/4 回転させます。
N 研削ホイールが依然としてアイド
リング中に回転する場合:アイド
リング回転数調整スクリュー (LA)
を反時計回りにさらに 1/4 回転さ
せます。
警告
調整後もアイドリング時に研削ブレー
ドが回転し続ける場合は、STIHL サー
ビス店にカットオフソーの点検を依頼
してください。
( 回転数設定 (LA) を調整したにも関わ
らず ) アイドリング中に回転が不安定
になるか、加速性能が低下する
アイドリング設定が薄すぎます。
N エンジンの回転と加速が円滑にな
るまで、低速調整スクリュー (L) を
反時計回りに 約 1/4 回転 ( 最大で
止まるまで回転 ) させます。
アイドリング回転数調整スクリュー
(LA) を調整してもアイドリング回転数
が十分に上がらず、部分負荷状態から
アイドリングに移行するときにエンジ
ンが停止する
アイドリング設定が濃すぎます。
N 低速調整スクリュー (L) を時計回り
に約 1/4 回転させます。
低速調整スクリュー (L) を調整したとき
は、通常、アイドリング回転数調整ス
クリュー (LA) も再調整する必要が生じ
ます。
高地で使用する場合のキャブレター調
整
高地でエンジンが本来の性能を発揮し
ない場合、次のような微調整が必要に
なる場合があります:
N 標準設定を行います。
N エンジンを暖機します。
N 高速調整スクリュー (H) を時計回り
に ( 薄くする方向へ ) わずかに ( 最
大で止まる位置まで ) 回転させま
す。
注記
高地から平地に戻った後は、キャブレ
ター設定を標準設定に戻します。
32
TS 700, TS 800
Page 35

日本語
設定を薄くしすぎると、潤滑不足と過
熱によってエンジンが損傷するリスク
が高まります。
スパーク プラグ
N エンジンの出力が低下したり、始
動しにくくなったりアイドリング
が不安定になったら、先ずスパー
ク プラグを点検してください。
N 約 100 時間運転後には新品のスパ
ークプラグと交換してください -
電極が極度に焼損している場合は
それよりも早く交換してくださ
い。スチール社が承認した、雑音
防止スパーク プラグのみをご使用
ください - 「技術仕様」の項を参
照してください。
スパーク プラグの取り外し
N エンジンを切ります - 停止スイッ
チを STOP または 0 に移動しま
す。
N スクリュー (1) を緩めてキャッ
プ (2) を取り外します - スクリュ
ー (1) は、なくならないようにキャ
ップ (2) に固定されています。
N スパーク プラグ ターミナル (3) を
外します。
N スパーク プラグ (4) を緩めます。
スパークプラグの点検
N 汚れたスパークプラグをきれいに
します。
N 電極ギャップ (A) を点検して、必要
な場合は調整します - 数値は 「技
術仕様」の項を参照してくださ
い。
N 以下のような、スパークプラグが
汚れる原因を排除してください。
原因:
– エンジンオイル混合量の過多
– エアーフィルターの汚れ
– 劣悪な使用環境
TS 700, TS 800
33
Page 36

日本語
6
1
2
4
377BA031 KN
6
6
3
5
V-ベルトの交換
警告
アダプターナット (1) が緩んでいるか、
外れている場合はアークが発生するこ
とがあります。発火または爆発が起き
やすい環境下で作業を行うと、実際の
火災または爆発が発生する恐れがあり
ます。この場合、作業員が重傷を負っ
たり、建物に損傷を与えたりする可能
性があります。
N 抵抗入タイプのスパークプラグを
使用し、アダプターナットをしっ
かりと締め付けてください。
スパーク プラグの取り付け
N スパーク プラグを手で取り付け、
締め付けます
N コンビネーション レンチでスパー
ク プラグを締め付けます
N スパーク プラグ ターミナルをしっ
かりとスパーク プラグに押し付け
ます
N キャップの位置をスパーク プラグ
に合わせて、ねじ込んで締め付け
ます
N テンショニング ナット(1) の矢印を
0 に向ける必要があります - このた
めには、コンビネーション レンチ
を使用して、テンショニング ナッ
ト (1) を約 1/4 回転、できるだけ 0
に向くまで回します。
N スタッドからナット (2) を緩めま
す。
N V- ベルト ガード (3) を外し、前プ
ーリーから V- ベルトを取り外しま
す。
N 「ガード付きサポート」を取り外
します。
N ホース (4) をスターター カバー (5)
のガイドから外します。
N スターターカバーからスクリュー
(6) を取り外します。
N スターター カバーを取り外しま
す。
N 破損した V ベルトをキャストアー
ムから取り外します。
N 新しいポリ V- ベルト (7) をキャス
ト アームに慎重に取り付け、エン
ジンの前面ポリ V-ベルト プーリー
(8) に差し込みます。
N スターター カバーを取り付けま
す。
N 「ガード付きサポート」をキャス
ト アームに位置合わせします。
N ポリ V-ベルトを前面ポリ V-ベルト
プーリー (9) に取り付けます。
N ベルト ガードの位置を調整しま
す。
N サポートのスタッドを V- ベルト ガ
ードのナットに合わせます。
N ネットをスタッドにねじ込みます -
まだ締め付けないでください。
N ホースをスターター カバーのガイ
ドに載せます。
続きは 「V ベルトの張り方」の章に記
載されています。
34
TS 700, TS 800
Page 37

日本語
カットオフソー用カート
カットオフソーは、スチール カットオ
フソー カート FW 20 ( 特殊アクセサリ
ー ) に、数ステップの簡単な手順で搭
載できます。
カートに取り付けることにより、次の
ような作業が容易になります
– 損傷した車道の修復
– 車道の印付け
– 伸縮継手の切断
機械の保管
機械を約 3 ヶ月以上使用しない場合
N 換気の良い場所で燃料タンクを空
にし、洗浄します
N 規則に準じて、環境に害を及ぼさ
ないように燃料を廃棄してくださ
い
N キャブレターのダイヤフラムの固
着を防ぐため、エンジンを運転し
てキャブレター内の燃料を空にし
てください
N 研削ブレードを取り外します
N 本機を、特にシリンダーフィンを
完全に掃除します
N 機械を安全な乾いた場所に保管し
てください。承認されていない人 (
たとえば 子供 ) が使用しないよう
に、保護します
TS 700, TS 800
35
Page 38

日本語
整備表
次の項目は、通常の使用条件の場合に適用されます。毎日の作業時間が通常よ
りも長いか、作業条件が悪い場合 (粉塵が非常に多い場所など) は、それに応
じて、表に示された間隔よりも短くしてください。
作業開始前
作業終了後または毎日
燃料給油時
毎週
機械本体
操作部 作動点検 XX
手動燃料ポンプ ( 装備モデルのみ )
燃料タンク内のピックアップボディ
燃料タンク 清掃 X
V ベルト
エアフィルター ( エアフィルター部品す
べて )
冷却風吸入口 清掃 X
シリンダーフィン
ウォーターコネクション
キャブレター
スパークプラグ
手の届くところのスクリュー、ナット、
およびボルトすべて ( 調整スクリューを
除く )
目視検査 ( 状態と漏れ ) XX
清掃 X
検査 X
修理は STIHL サービス店に依頼して
1)
ください
検査 X
交換 XXX
清掃 / 張りの再調整 XX
交換 XX
交換
清掃は STIHL サービス店に依頼して
1)
ください
検査 XX
修理は STIHL サービス店に依頼して
1)
ください
アイドリング調整の点検 - 研削ブレー
ドが回らないこと
アイドリング回転の再調整 X
電極ギャップの調整 X
100 運転時間ごとに交換
増し締め XX
XX
エンジン出力が著しく低下した場合のみ
毎月
毎年
X
故障の場合
損傷時
必要な場合
X
X
36
TS 700, TS 800
Page 39

次の項目は、通常の使用条件の場合に適用されます。毎日の作業時間が通常よ
りも長いか、作業条件が悪い場合 (粉塵が非常に多い場所など) は、それに応
じて、表に示された間隔よりも短くしてください。
作業開始前
作業終了後または毎日
燃料給油時
毎週
毎月
毎年
故障の場合
検査 XXX
防振装置
研削ブレード
サポート / バー / ゴムバッファー ( 機械の
底面 )
安全情報ラベル 交換 X
1)
STIHL 社では、STIHL サービス店に依頼されることをお勧めしています。
交換は STIHL サービス店に依頼して
1)
ください
検査 XX
交換 XX
検査 X
交換 XX
損傷時
X
日本語
必要な場合
TS 700, TS 800
37
Page 40

日本語
磨耗の低減と損傷の回避
本取扱説明書の記述を遵守して使用す
ると、機械の過度の磨耗や損傷が回避
されます。
本機の使用、整備並びに保管は、本取
扱説明書の記述に従って入念に行って
ください。
特に以下の場合のように、安全に関す
る注意事項、取扱説明書の記述内容及
び警告事項に従わずに使用したことに
起因する全ての損傷については、ユー
ザーが責任を負います:
– スチールが許可していない製品の
改造。
– 当製品への適用が承認されていな
い、適していない、または低品質
のツールやアクセサリーの使用。
– 指定外の目的に当製品を使用。
– スポーツ或いは競技等の催し物に
当製品を使用。
– 損傷部品を装備したままで当製品
を使用したことから生じる派生的
損傷。
整備作業
「整備表」に列記されている作業は、
必ず全て定期的に行ってください。整
備作業を使用者が自ら行えない場合
は、サービス店に依頼してください。
当社では整備や修理を、認定を受けた
スチール サービス店のみに依頼される
ことをお勧めします。スチール サービ
ス店には定期的にトレーニングを受け
る機会が与えられ、必要な技術情報の
提供を受けています。
上記整備作業を怠ったことが原因で生
じた以下のような損傷に対しては、上
記の例として、以下の部品が挙げられ
ます:
– 指定された時期に実施されなかっ
た整備や不十分な整備 ( 例:エア
ー フィルター、燃料フィルター )、
不適切なキャブレターの調整また
は不十分な冷却空気経路の掃除 (
エアー吸入スリット、シリンダー
フィン ) が原因で生じたエンジン
の損傷。
– 不適切な保管に起因する腐食およ
びその他の派生的損傷。
– 低品質の交換部品を使用したこと
による本機の損傷。
磨耗部品
この機械の部品によっては、規定通り
に使用しても通常の磨耗は避けられま
せん。これらの部品は、使用の種類や
期間に合わせて適時に交換してくださ
い。とくに以下が対象になります:
– クラッチ、V-ベルト
– 研削ブレード ( 全種類 )
– フィルター ( エアー フィルター、
燃料フィルター )
– リワインド スターター
– スパーク プラグ
– 防振システムのダンパー部品
38
TS 700, TS 800
Page 41

主要構成部品
日本語
TS 700
B
1
A
10
1 スクリュープラグ
9
3
2
5
4
#
6
8
11
7
14
C
15
16
17
13
18
20
21
2 フィルターカバー
3 手動燃料ポンプ
4 スターターグリップ
5 キャブレター調整スクリュー
6 タンクキャップ
7 ウォーターコネクション
8 テンショニングナット
9 ガード
10 調整レバー
11 研削ブレード
12 前スラストワッシャー
13 マフラー
14 ハンドルバー
15 デコンプバルブ
16 スパークプラグターミナル用キャ
ップ
17 チョークレバー
18 マスターコントロールレバー
19 スロットルトリガー
20 スロットルトリガーロックアウト
21 後ハンドル
# 機械番号
A 安全情報ラベル
B 安全情報ラベル
C 安全情報ラベル
19
TS 700, TS 800
0000-GXX-6551-A0
39
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日本語
9
10
11
17
19
21
20
18
13
16
15
14
7
8
6
4
#
3
A
C
1
2
5
0000-GXX-6550-A0
B
TS 800
1 スクリュープラグ
2 フィルターカバー
3 手動燃料ポンプ
4 スターターグリップ
5 キャブレター調整スクリュー
6 タンクキャップ
7 ウォーターコネクション
8 テンショニングナット
9 ガード
10 調整レバー
11 研削ブレード
12 前スラストワッシャー
13 マフラー
14 ハンドルバー
15 デコンプバルブ
16 スパークプラグターミナル用キャ
ップ
17 チョークレバー
18 マスターコントロールレバー
19 スロットルトリガー
20 スロットルトリガーロックアウト
21 後ハンドル
# 機械番号
A 安全情報ラベル
B 安全情報ラベル
C 安全情報ラベル
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TS 700, TS 800
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日本語
技術仕様
エンジン
STIHL 単気筒 2 サイクル エンジン
TS 700
排気量: 98.5 cm
シリンダー径 : 56 mm
ピストンストローク : 40 mm
ISO 7293 に準拠した
エンジン出力:
5.0 kW (6.8
HP)、9300 rpm
時
アイドリング回転数 : 2200 rpm
スピンドルの最高回
転数、ISO 19432 準
拠: 5080 rpm
TS 800
排気量: 98.5 cm
シリンダー径 : 56 mm
ピストンストローク : 40 mm
ISO 7293 に準拠した
エンジン出力:
5.0 kW (6.8
HP)、9300 rpm
時
アイドリング回転数 : 2200 rpm
スピンドルの最高回
転数、ISO 19432 準
拠: 4290 rpm
イグニッション システム
エレクトロニック マグネト イグニッシ
ョン
3
3
スパークプラグ ( 雑
音防止 ):
Bosch WSR 6 F、
NGK BPMR 7 A
電極ギャップ : 0.5 mm
燃料システム
燃料ポンプ付き全方向ダイヤフラム式
キャブレター
3
燃料タンク容量 : 1,200 cm
(1.2 l)
エアー フィルター
メイン フィルター ( ペーパー フィルタ
ー ) およびフロック ワイヤー メッシュ
補助フィルター
重量
燃料なし、研削ブレードなし、給水ア
タッチメント付き
TS 700: 11.6 kg
TS 800: 12.7 kg
研削ブレード
研削ブレードに適用される最大許容回
転数は、カットオフソーの最大軸回転
数と等しいかそれ以上にしてくださ
い。
研削ブレード (TS 700)
外径: 350 mm
最大厚: 4.8 mm
穴直径 / スピンドル直径 : 20 mm
締め付けトルク: 30 Nm
レジノイド ブレード
スラスト ワッシャーの最小
1) 2)
外径:
最大切り込み深さ:
1)
日本向け 118 mm
2)
オーストラリア向け 118 mm
3)
外径 118 mm のスラスト ワッシャ
3)
103 mm
125 mm
ーを使用するとき、最大切り込み
深さは 116 mm に減ります
ダイヤモンド ブレード
スラスト ワッシャーの最小
1)
外径:
最大切り込み深さ:
1)
日本向け 118 mm
3)
外径 118 mm のスラスト ワッシャ
3)
103 mm
125 mm
ーを使用するとき、最大切り込み
深さは 116 mm に減ります
研削ブレード (TS 800)
外径: 400 mm
最大厚: 4.8 mm
穴直径 / スピンドル直径 : 20 mm
締め付けトルク: 30 Nm
レジノイド ブレード
スラスト ワッシャーの最小
1) 2)
外径:
最大切り込み深さ:
1)
日本向け 140 mm
2)
オーストラリア向け 140 mm
3)
外径 140 mm のスラスト ワッシャ
3)
103 mm
145 mm
ーを使用するとき、最大切り込み
深さは 130 mm に減ります
ダイヤモンド ブレード
TS 700, TS 800
41
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日本語
スラスト ワッシャーの最小
1)
外径:
最大切り込み深さ:
1)
日本向け 140 mm
3)
外径 140 mm のスラスト ワッシャ
3)
103 mm
145 mm
ーを使用するとき、最大切り込み
深さは 130 mm に減ります
音圧・音響・振動レベル
振動に関する指令 2002/44/EC の遵守
の詳細については、www.stihl.com/vib
をご覧ください。
ISO 19432 に準拠した音圧レベル L
peq
TS 700: 101 dB(A)
TS 800: 101 dB(A)
ISO 19432 による音響出力レベル L
w
TS 700: 113 dB(A)
TS 800: 114 dB(A)
ISO 19432 に準拠した振動レベル
a
hv,eq
左ハンドル:右ハンド
ル:
TS 700: 6.6 m/s
2
TS 800: 6.5 m/s23.9 m/s
4.5 m/s
2
2
指令 2006/42/EC に準拠した K-係数
は、音圧レベルおよび音響出力レベル
ついて 2.0 dB(A) です。指
令 2006/42/EC に準拠した K-係数は、
振動加速度について 2.0 m/s
2
です。
REACH
REACH は EC の規定で、化学物質
(CHemical substances) の登録
(Registration)、評価 (Evaluation)、認可
(Authorisation)、規制を意味します。
REACH 規定 (EC) No. 1907/2006 の遵
守の詳細については
www.stihl.com/reach をご覧ください。
排気ガス
EU 型式認定手順に従って測定した
CO
値は、www.stihl.com/co2 に記載
2
されています。
CO
測定値は、代表的なエンジンを実
2
験室で標準的な試験手順に従って測定
した結果であり、特定のエンジンの性
能を明示的、暗示的に保証する数値で
はありません。
適用される排気ガス規制の要件は、本
書に記載されている方法で機械を使用
し、整備することによって満たされま
す。型式認定は、エンジンを改造する
と無効になります。
整備と修理
本機を使用する方が実施できる保守お
よび整備作業は、本取扱説明書に記述
されていることだけです。それ以外の
修理はすべてサービス店に依頼してく
ださい。
当社では整備や修理を、認定を受けた
スチール サービス店のみに依頼される
ことをお勧めします。スチール サービ
ス店には定期的にトレーニングを受け
る機会が与えられ、必要な技術情報の
提供を受けています。
修理時には、当社が本機への使用を承
認した、または技術的に同等な交換部
品だけをご使用ください。高品質の交
換部品のみを使用して、事故および本
機の損傷を回避してください。
当社ではスチール オリジナルの交換部
品のご使用をお勧めします。
スチール純正部品には、スチール部品
番号、 { ロゴマークおよびス
チール部品シンボル マーク K が刻印
されています。( 小さな部品では、シン
ボルマークだけが刻印されているもの
もあります。)
42
TS 700, TS 800
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日本語
廃棄
国別の廃棄の規則および規制を順守し
てください。
スチール製品は、家庭用ごみ入れに廃
棄しないでください。 製品、アクセサ
リー、包装は、環境に配慮してリサイ
クルを行うため、認可された廃棄場に
持ち込んでください。
廃棄物処理の最新情報については、ス
チール サービス店へお問い合わせくだ
さい。
EC 適合証明書
ANDREAS STIHL AG & Co. KG
Badstr. 115
D-71336 Waiblingen
Germany ( ドイツ )
は、独占的な責任下で下記の製品が
名称: カットオフソー
メーカー名: STIHL
型式: TS 700
TS 800
シリーズ番号: 4224
排気量: 98.5 cm
指令 2011/65/EU、2006/42/EC、
2014/30/EU および 2000/14/EC の関連
する条項に適合しており、製造の時点
で有効であった次の規格のバージョン
に準拠して開発および製造されたこと
を保証いたします:
EN ISO 19432、EN 55012、
EN 61000-6-1
音響出力レベルは、測定値および確保
数値共に、2000/14/EC の付録 V と規格
ISO 3744 に基づいています。
音響出力レベル測定値
3
製品の製造年と機械番号は、機械本体
に表示されています。
Waiblingen にて発行、2020 年 02 月 03
日
ANDREAS STIHL AG & Co. KG
代理人
Dr. Jürgen Hoffmann
Head of Product Data, Regulations and
Licensing ( 製品データ・規制・認可部
長)
TS 700, TS 800
TS 700: 115 dB(A)
TS 800: 116 dB(A)
音響出力レベル保証値
TS 700: 117 dB(A)
TS 800: 118 dB(A)
技術資料の保管場所:
ANDREAS STIHL AG & Co. KG
Produktzulassung
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TS 700, TS 800
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0458-572-4321-D
japanisch
J
www.stihl.com
*04585724321D*
0458-572-4321-D