Rosemount 8800D 渦流量計、Modbus プ ロトコル採用 Manuals & Guides

クイック・スタート・ガイド
00825-0404-4004, Rev AB
2021 9
Rosemount™ 8800D 渦流量計、Modbus プ ロトコル採用
クイック・スタート・ガイド 2021 年 9
目次
エマソン流量計 カスタマーサービス......................................................................................... 7
2 Rosemount™ 8800D
渦流量計、
Modbus
プロトコル採用
1
1.1

本ガイドについて

本ガイドでは、Rosemount 8800D 渦流量計(Modbus プロトコル採用)の 基本的な設置と設定の手順について説明します。
設置と設定の手順、診断、メンテナンス、点検・修理、トラブルシューテ ィングの詳細については、リファレンスマニュアル 00809-0400-4004 を 参照してください。
耐圧防爆、耐炎防爆、または本質安全(I.S)など危険場所での設置につい ては、00825-VA00-0001 認可ドキュメントを参照してください。

危険に関するメッセージ

このドキュメントでは、ANSI 標準 Z535.6-2011(R2017)を基に、危険に 関するメッセージに対し次の基準を使用します。
危険
危険な状況を回避しない場合、重大なケガまたは死亡事故が発生します。
警告
危険な状況を回避しない場合、重大なケガまたは死亡事故が発生する可能 性があります。
注意
危険な状況を回避しない場合、軽度または中程度のケガが発生するか、発 生する可能性があります。
通知
状況を回避しない場合、データ損失、物的損害、ハードウェアの損傷、ま たはソフトウェアの損傷が発生する可能性があります。人身事故が生じ る確たるリスクはありません。
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物理的アクセス
通知
許可されていない人員の場合、エンドユーザーの危機に重大な損傷を引き 起こしたり、誤まった構成を行ったりする可能性があります。意図的また は偶発的なあらゆる不正使用から保護してください。
物理的なセキュリティは、どのセキュリティ計画にとっても重要な部分で あり、システムを保護する上で必要不可欠です。ユーザーの資産を保護す るために、物理的アクセスを制限してください。これは、施設内で使われ るすべてのシステムが対象です。
1.2

安全上の注意事項

警告
爆発の危険。これらの指示に従わない場合、爆発して死傷事故が生じるお それがあります。
トランスミッタの動作環境が、危険区域の使用認可条件に適合してい
ることを確認してください。
爆発の可能性がある環境に本トランスミッタを設置する場合は、国、
地方、および国際的な規格、規則、慣行に従う必要があります。安全 な設置に関する制限事項については、認可に関する文書を参照してく ださい。
爆発の危険性がある環境で回路が生きているときに、トランスミッタ
カバーまたはサーモカップル(ある場合)を外さないでください。防 爆要件を満たすため、トランスミッタカバーを完全にはめ込んでくだ さい。
ハンドヘルドコミュニケータを爆発の危険性がある環境で接続する前
に、ループ内の計器が本質安全防爆あるいはノンインセンディブ防爆 に適合した配線方法に従って設置されていることを確認してくださ い。
警告
感電の危険。これらの指示に従わないと、死傷事故が生じるおそれがあり ます。リード線や端子に触らないでください。リード線に高電圧が残留 している場合、感電するおそれがあります。
4 Rosemount™ 8800D
渦流量計、
Modbus
プロトコル採用
警告
一般的な危険。これらの指示に従わないと、死傷事故が生じるおそれがあ ります。
本製品は、液体、気体、または蒸気の用途に使用するためのものです。
他の目的には使用しないでください。
設置作業は必ず資格を有する要員が実行しなければなりません。
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2

返品について

弊社では製品の返品手続きが定められております。これは政府の定める 輸送機関の法令に従っており、弊社従業員の作業環境の安全性を維持する 上で重要な要件となっております。定められた返品手続きが守られない 場合、当該製品の返品をお受けできない場合があります。
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渦流量計、
Modbus
プロトコル採用
3

エマソン流量計 カスタマーサービス

E メール:
世界共通:flow.support@emerson.com
アジア太平洋地域:APflow.support@emerson.com
電話:
南北アメリカ 欧州および中東 アジア太平洋地域
合衆国
カナダ
メキシコ
アルゼンチン
ブラジル
ベネズエラ
800 522 6277
+1 303 527 5200
+41 (0) 41 7686 111
+54 11 4837 7000
+55 15 3413 8000
+58 26 1731 3446
イギリス
オランダ
フランス
ドイツ
イタリア
中央・東ヨー ロッパ欧州
ロシア/CIS
エジプト
オマーン
カタール
クウェート
南アフリカ
サウジアラビ ア
アラブ首長国 連邦
0870 240 1978
+31 (0) 704 136 666
0800 917 901
0800 182 5347
8008 77334
+41 (0) 41 7686 111
+7 495 995 9559
0800 000 0015
800 70101
431 0044
663 299 01
800 991 390
800 844 9564
800 0444 0684
オーストラリ ア
ニュージーラ ンド
インド
パキスタン
中国
日本
韓国
シンガポール
タイ
マレーシア
800 158 727
099 128 804
800 440 1468
888 550 2682
+86 21 2892 9000
+81 3 5769 6803
+82 2 3438 4600
+65 6 777 8211
001 800 441 6426
800 814 008
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7
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4
4.1
4.1.1
4.1.2

設置前の準備

計画

サイズ決定

最適な流量計の性能を得るために、正しい流量計のサイズを決定するに は:
測定する流量の限界値を決定します。
レイノルズ数と速度に関する指定の要件内に収まるようにプロセス条
件を決定します。
適切な流量計サイズを選択するには、サイズの計算が必要です。サイズの 計算から、圧力損失、精度、最小流量、最大流量のデータがわかり、適切 な選択を行う際の参考になります。選択およびサイジングツールを使っ て渦サイジングソフトウェアを見つけてください。選択およびサイジン グツールには、次のリンクを使ってオンラインでアクセスすることも、ダ ウンロードしてオフラインで使用することもできます:
www.Emerson.com/FlowSizing

接液部材質の選択

Rosemount 8800D を指定する際は、プロセス流体とメータ本体の接液部 材質の適合性を確認してください。腐食が生じると、メータ本体の耐用年 数が短くなります。詳細については、腐食データに関する信頼できる情報 源を参照するか、弊社流量計担当者までお問い合わせください。
合金成分分析(PMI: Positive Material Identification)が必要な場合は、メー タの表面に対してテストを実施してください。
4.1.3
8 Rosemount™ 8800D

取付る向き

メータの最適な取り付ける向きは、プロセス流体、環境因子、近辺にある 他の機器に依存します。
垂直設置
垂直・上向きの設置では、プロセス流体を下から上に流すことを可能とし ており、一般的な設置方法です。上向きの流れによって、メータ本体は常 に流体で満ち、流体内の固形物が均等に分散されます。
気体または蒸気流を測定する場合、メータを 垂直・下向きに設置できま す。 液体流の場合、適切な配管設計であれば可能ですが、垂直下向きに設 置しないことを強くお奨めします。
渦流量計、
Modbus
プロトコル採用
2021 9 クイック・スタート・ガイド
4-1 : 垂直設置
BA
A.
液体の流体または気体の流体
B.
気体の流体
メータ本体を常に流体で満たすには、上から下に垂直に流体を流すことは 背圧が不十分となるため避けてください。
水平設置
水平設置の場合、望ましい向きは、電子部をパイプ横面に配置することで す。流体の場合、このような向きにすると、気泡混入や固形物がシェダー バーに当たるのを防ぎ、渦の離脱頻度が低減されます。気体または蒸気の 場合は、(結露などによる)液体混入や固形物がシェダーバーに当たるの を防ぎ、渦の離脱頻度が低減されます。
4-2 : 水平設置
A
A.
推奨される設置方法: 電子部品が配管の側方にくるようにメータ 本体を設置
B.
許容される設置方法: 電子部品が配管の上方にくるようメータ本 体を設置
クイック・スタート・ガイド
B
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クイック・スタート・ガイド 2021 年 9
高温設置
一体型電子部の最大プロセス温度は、流量計を設置した周囲温度に依存し ます。電子部は 85 °C (185 °F) 以下である必要があります。
4-3 に、ハウジングの温度を 85 °C (185 °F) 未満に維持するのに必要な周
囲温度とプロセス温度の組み合わせを示します。
4-3 : 周囲温度/プロセス温度の制限
200 (93)
180(82)
160 (71)
600 (316)
700 (371)
C
800 (427)
900 (482)
1000 (538)
A
140 (60)
120 (49)
100 (38)
80 (27)
60 (16)
0
100 (38)
200 (93)
300 (149)
400 (204)
500 (260)
B
A.
周囲温度
B.
プロセス温度
C. 85 °C (185 °F)
°C (°F)
°C (°F)
のハウジング温度制限。
ここに示す温度制限は、水平管と垂直管の位置に対するもので、メータと パイプは 77 mm (3 インチ) のセラミック繊維絶縁体で絶縁されています。
4-4 に示すように、電子部がパイプの横または下になるようにメータ本
体を設置してください。電子部の温度を 85 °C185 °F)以下に保つには、 パイプの周囲を断熱する必要があります。断熱に関する特記事項につい ては、 5-2 を参照してください。
10 Rosemount™ 8800D
渦流量計、
Modbus
プロトコル採用
4-4 : 高温設置の例
B
A
A.
推奨される設置方法: 電子部がパイプの側方になるように設置され たメーター本体
B.
許容される設置方法: 電子部がパイプの下になるように設置され たメータ本体。
4.1.4

場所

危険場所
トランスミッタには、本質安全防爆およびノンインセンダイブ防爆を必要 とする用途に適した防爆ハウジングと回路が備わっています。個々のト ランスミッタには、取得した証明書がタグで明示されています。耐圧防 爆、耐炎防爆、または本質安全(I.S)など危険場所での設置については、 Emerson 8800 認可ドキュメント 00825-VA00-0001 を参照してください。
環境に関する注意事項
流量計の耐用年数を最大限に長くするためには、過剰な熱と振動を避けて ください。 問題となる典型的な設置場所には、電子部が一体化している高 振動ライン、温暖な気候環境での直射日光下の設置、寒冷気候下での屋外 設置などがあります。
信号調整機能により外部ノイズへのノイズ感受性が緩和されますが、設置 場所の中には不適な場所もあります。 高い強度の電磁場や静電界が発生 している機器の傍に流量計を配置したり、流量計の配線を行ったりしない でください。 そのような機器の例には、電気溶接機、大型電気モーターと 変圧器、通信用送信機があります。
上流/下流の配管
流量計には、上流側で直管径の最小 10 倍の長さの直管部(D)を、下流側 で直管径の最小 5 倍の長さの直管部(D)を設けて取り付けることができ ます。
基準精度を実現するには、上流側に直管径の 35 倍の長さの直管部
35D)、下流側に直管径の 5 倍の長さの直管部(5D)が必要です。 上流
クイック・スタート・ガイド
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クイック・スタート・ガイド 2021 年 9
の直管部の長さが 10D 35D の間では、K 係数の値が最大 0.5% ずれるこ とがあります。最適な K 係数の補正については、Rosemount™ 8800
計設置の影響に関する技術データシート
を参照してください。
渦流量
スチーム配管
蒸気の用途の場合、次の図に示すような設置は避けてください。このよう な設置では、閉じ込められた凝縮物により、起動時にウオーターハンマー 現象が生じるおそれがあります。感知機構に水撃からの強い力がかかっ て、センサが完全に故障することがあります。
4-5 : スチーム管の不適切な取付け
圧力および温度トランスミッタの位置
圧力および温度トランスミッタを渦流量計と併用して補正質量流量に対 応する場合は、トランスミッタを渦流量計の下流側に取り付けてくださ い。
12 Rosemount™ 8800D
渦流量計、
Modbus
プロトコル採用
4-6 : 圧力および温度トランスミッタの位置
C
A
B
D
A.
圧力トランスミッタ
B.
下流に直管径の
C.
温度トランスミッタ
D.
下流に直管径の6倍の長さの直管部
4
倍の直管部
4.1.5
4.2
4.2.1

電源

トランスミッタには 1030 VDC が必要です。最大電力消費は 0.4 W で す。

試運転

適切な構成と動作のため、メータを実際に使用する前に試運転を行ってく ださい。ベンチ試運転でも、ハードウェア設定をチェックし、流量計の電 子部をテストし、流量計の構成データを検証し、出力変数をチェックでき ます。設置環境で使用する前に、問題を解決したり、設定を変更したりす ることができます。 ベンチ試運転を実施するには、設定用デバイスをデバ イスの説明書に従ってシングルループに接続してください。

アラームジャンパーとセキュリティジャンパーの設定

トランスミッタの 2 つのジャンパーはアラームモードとセキュリティモ ードに対応します。 電子部を工場環境にさらすことを避けるため、試運転 の段階でこれらのジャンパーをセットしてください。 ジャンパーは 2 つ とも、電子基板スタックまたは LCD ディスプレイにあります。
アラームHART アドレスが 1 に設定されている場合、アラームのジャンパー
設定は反映されません。トランスミッタを Modbus ネットワーク 上で使用するように構成した場合、これは必要な設定です。
セキ
設定データはセキュリティ・ロックアウト・ジャンパーで保護す
ュリ
ることができます。 セキュリティ・ロックアウト・ジャンパーを
ティ
ON にすると、電子部に対する設定の変更ができなくなります。
クイック・スタート・ガイド
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クイック・スタート・ガイド 2021 年 9
動作パラメータのいずれにもアクセスして表示したり、利用可能 なパラメータをスクロールしたりすることができますが、変更は できません。ジャンパーは工場で構成データシート(該当する場 合)に従って設定されるか、デフォルトで OFF に設定されます。
変数の設定を頻繁に変更する場合、流量計の電子部が工場環境に さらされないように、セキュリティ・ロックアウト・ジャンパー を OFF の位置のままにすると便利かもしれません。
ジャンパーにアクセスするには、端子ブロックの反対側にあるトランスミ ッタ電子部のハウジングまたは LCD カバー(ある場合)を外します。
4-7 4-8 を参照してください。
4-7 : アラームジャンパーとセキュリティジャンパ(LCD オプションな し)
VORTEX
4-20mA HART
TEST FREQ
IN
14 Rosemount™ 8800D
TP1
渦流量計、
Modbus
プロトコル採用
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