Fujitsu F-TRAN+ operating Manual

操作説明書/プログラム応用編
第1版

は じ め に

F*TRAN+(エフトラン・プラス)は、汎用機/オフコン/UNIXなどのホストのファ
イル転送データと、パソコンの標準であるWindowsファイルとのデータ交換をする汎用性 の高いファイル変換ユーティリティです。Windowsファイル間のデータ変換もできます。 発売以来10年、多くのユーザにささえられている、実績あるソフトウェアです。
F*TRAN+ V6.0には、動作するOS別に2種類の製品があります。
■ F*TRAN+ V6.0 Server Server系、およびDesktop系OSで動作
■ F*TRAN+ V6.0 Desktop Desktop系OSで動作
F*TRAN+ V6.0では、Windows7上での動作をサポートしています。
F*TRAN+のマニュアルには、導入編、解説編、コマンド編、マルチレコード編、プログ
ラム応用編(本書)があります。
2010年4月
株式会社 富士通ビー・エス・シー
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Copyright 1997-2010 株式会社 富士通ビー・エス・シー
第1章 OLEオートメーション
1.1 OLEオートメーションとは?…………………………………………………………2
第2章 インターフェース
2.1 インターフェース…………………………………………………………………………4
■インターフェース ……………………………………………………………………4
■全体の流れの参考図 …………………………………………………………………5
■IFtCmdのメソッド ……………………………………………………………6
■IFtSinkのメソッド(コールバック) …………………………………10
■IFtQuitのメソッド ………………………………………………………13
■メッセージボックス、ダイアログボックスの種類 ……………………………14
■メッセージボックス、ダイアログボックスのボタンタイプ …………………14
■メッセージボックス、ダイアログボックスの戻り値 …………………………14
2.2 リターンコード…………………………………………………………………………15
第3章 オートメーションサンプル
3.1 Visual C++のサンプル……………………………………………………18
3.2 Visual Basicのサンプル………………………………………………21
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本書で用いる表記法

●本文と画面のパラメータ類の表記法
{A|B|C} A、B、またはCのうち、どれか1つを選択します。 省略はできません。 同上。 (A/B/C) 同上。 [A] Aは省略できます。 [A/B/C] A、B、またはCのうち、どれか1つを選択します。 省略が可能で、その場合、下線を引いたBを選択した ものとみなします。 同上。 (A/[B]/C) 同上。ただし、[ ]でくくったBを選択したものと みなします。 ・・・ X類を のように列挙します。 n、nn、<n> 10進数を指定します。 (<>は表記上の記号で、入力はしません) xxH 16進でxxです。Hを省くこともあります。 改行を意味します。リターンキーのシンボルです。
下線部を入力します。 abc↓ 下線部を入力し、リターンキーを押します。 CTRL+A コントロール(CTRL)キーを押しながら、Aキー を押します。コントロールAと読みます。 ^A 同上。 d: ドライブA:やC:など、任意のドライブ指定を表し ます。
◆注意 ---- 実画面と少し差異がある
本書に示す画面と実際の画面には、若干の差異がある場合があります。あらかじめ、ご了承く ださい。
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第1章 OLEオートメーション
OLEオートメーション
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第1章 OLEオートメーション
1.1 OLEオートメーションとは?
F*TRAN+ V3.0より、OLEオートメーションのインターフェースが提供されてい
ます。このインターフェースをアプリケーションから利用することで、F*TRAN+をユーザ アプリケーションの「部品」として使用することができ、F*TRAN+の処理を細かにコント ロールすることができます。
●OLEオートメーションを使わないF*TRAN+の利用(従来の方法)
Visual Basic 起動 C/C++ などの F*TRAN+ アプリケーション リターン (FP.EXE)
F*TRAN+を外部プログラムとして起動し、プロセス終了後のリータン(正常、エラーの どちらか)を取得する。細かいコントロールはできない。非同期の動作となる。
●OLEオートメーションを使ったF*TRAN+の利用
Visual Basic コール C/C++ などの F*TRAN+ アプリケーション コールバック V3.0 以降(FP.EXE)
F*TRAN+の処理を自関数としてコールし、メッセージやダイアログのコールバックを受
け取ることもできる。詳細なエラーコードの判定ができ、F*TRAN+をアプリケーションの 一部として使用することができる。同期した動作となる。
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第2章 インターフェース
インターフェース
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第2章 インターフェース
2.1 インターフェース
F*TRAN+のOLEオートメーションのインターフェースは、つぎのとおりです。
■インターフェース
●IFtCmd クライアントとのインタフェース メソッド Command コマンドラインを実行し、終了後に復帰する。 GetLastFtErrorCode F*TRAN+ のリターンコードを獲得する。 GetLastWinError Win32 エラーまたは OLE エラーの最終値を獲得する。 GetLastMessage 実行ウインドウに出力された最終エラーメッセージを獲得する。 SetOwnerWindow オーナーウインドウを設定する。 MessageBoxValue OnMessageBox の戻り値を設定する。 OnMessageBox の中で使用する。 DialogBoxValue OnDialogBox の戻り値を設定する。 OnDialogBox の中で使用する。 SelectWFile ファイル選択ウインドウから選択したファイルを通知する。 SetCurrentDirectory カレントディレクトリを設定する。 GetCurrentDirectory カレントディレクトリを取得する。 GetInstallDirectory F*TRAN+ のインストールディレクトリを取得する。
●IFtSink コールバックのインタフェース メソッド OnStart コマンド開始のタイミングで呼ばれる。 OnEnd コマンド終了のタイミングで呼ばれる。 OnProgress 処理中の%進行表示のために呼ばれる。 OnMessageBox メッセージボックス表示の直前に呼ばれる。 MessageBoxValue で戻り値が設定されると、 F*TRAN+ のメッセージボックスは表示されない。 OnEndMessageBox メッセージボックス終了直後に呼び出される。 OnDialogBox ダイアログボックス表示の直前に呼ばれる。 DialogBoxValue で戻り値が設定されると、 F*TRAN+ のダイアログボックスは表示されない。 OnEndDialogBox ダイアログボックス終了直後に呼び出される。
●IFtQuit 中止を指示するインタフェース メソッド Quit 実行中のコマンドの中止を指示する。非同期。
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第2章 インターフェース

■全体の流れの参考図

●IFtCmd::Command(F*TRAN+のコマンドをコール)
●IFtSink(F*TRAN+からのコールバック) OnStart OnProgress OnMessageBox OnEndMessageBox OnDialogBox OnEndDialogBox OnEnd
●IFtQuit::Quit(コマンド処理の中止)
リターン(コマンド処理の終了)
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