Ducati Sporttouring ST4S ABS, Sporttouring ST4S User Manual [ja]

DUCATISPORTTOURING
ST4s ST4s ABS
オーナーズマニュアル
DUCATISPORTTOURING
ST4s ST4s ABS
1
2
Ducati モーターサイクルをお買い上げ頂き、ありがとうご
ざいました。素晴らしい選択をなさったあなたを、ドゥカ ティストの仲間として迎えるのは、私共にとって何よりも の喜びです。 新しいモーターサイクルを日常の足として利用されるば かりではなく、ロングツーリングも楽しまれることと思い ます。Ducati モーター・ホールディング社は、常にその走 行が快適で楽しいものであるよう願っています。 私共は、アフターサービスの改善に絶えず努めています が、その努力の一環として、お客様にこのマニュアルに記 載された正しい使用方法、特に慣らし運転の項を順守して いただくようお願い致します。そうすれば、Ducati モー ターサイクルは、あなたの要求にいつでも応えてくれ、最 高のライディングがいつも楽しめることでしょう。 修理作業や適切なアドバイスが必要な場合は、Ducati 正規 ディーラーの修理工場に是非お任せ下さい。他のどこより も Ducati を熟知したエキスパート達が、いつも万全の体 制でお客様のご要望にお応え致します。
楽しいライディングを!
注意
Ducati モーター・ホールディング 社は、本マニュア
ルの記載条項に誤りがあったとしても、これに対しいかな る責任も負うものではありません。 ここに記載された情報は、印刷された時点において最新の ものです。 Ducati モーター・ホールディング 社は、製品を改良、発 展させていくために必要とされる、あらゆる変更を行う権 利を保有します。
あなたの安全のために、そして保証の有効性、Ducati モー ターサイクルの信頼性、価値を保全するために、Ducati 純 正部品のみをご使用下さい。
警告
本マニュアルは車両の一部を形成するもので、車両 を譲渡する場合には、常に新しい所有者に譲渡しなければ なりません。
3
目次
ハンドルバー右側スイッチ 33 スロットルグリップ  34 フロント・ブレーキレバー  34 リアブレーキペダル  35 ギアシフトペダル  35 ギアシフトペダルとリアブレーキペダルの位置調整 36
概要 6
保証について 6 シンボルマーク 6 安全運転上の注意 7 許容最大積載量 8 製造番号 9
操作系 10
操作類の位置 10 メーターパネル 11
LCD の主な機能 13 LCD -パラメータ-設定 / 表示 15
イモビライザー・システム 24 キー  24 コードカード 25 スロットルグリップを使用してイモビライザー・エンジ ンブロック解除の手順 26 キーの複製 27 イグニッションスイッチ / ステアリングロック 28 ハンドルバー左側スイッチ 29
ST4s ABS 30
クラッチレバー  31 ファーストアイドルレバー  32
4
主要構成部品 / 装備 37
配置図  37 燃料タンクキャップ  38 シートロック / ヘルメットフック 39 サイドスタンド  40 モーターサイクル・リフトハンドル 41 コンセント 41 センター・スタンド 42 サイドミラー  43 フロントフォーク・アジャスターの調整 44 リアショック・アジャスターの調整 46 車高の調整 47
運転のしかた 49
慣らし運転の方法 49 走行前のチェック 51 ABS システム (ST4s ABS) 52 エンジンの始動 53 モーターサイクルの発進 55 ブレーキング 55 ABS システム (ST4s ABS) 55 モーターサイクルの停止 57 パーキング 57
燃料補給 58 工具セット  59
主な整備作業とメンテナンス 60
フェアリングの脱着 60 サイドバッグ 65 燃料タンクのリフト 66 エアフィルターの清掃 / 交換 67 冷却水量のチェック 68 ブレーキ / クラッチ液量のチェック 69 ブレーキパッドの摩耗チェック 70 ケーブル / ジョイント部の潤滑 71 スロットルケーブルの調整 72 バッテリーの充電  73 チェーンテンションの調整 74 チェーンの潤滑 75 バルブの交換 76 ヘッドライトの光軸調整 81 ヘッドライト光軸の垂直方向の調整 81 タイヤ 82 エンジンオイル量のチェック 84 スパークプラグの清掃と交換 85 モーターサイクルの手入れ 86 長期間の保管 87 重要注意事項 87
テクニカルデータ 88
全体寸法 88 重量 88 指定油脂類 89
エンジン 90 タイミング・システム 90 性能データ 91 スパークプラグ 91 フレーム 91 ホイール 91 タイヤ 91 ブレーキ 92 トランスミッション 93 サスペンション 94 排気システム 94 カラーバリエーション 94 電装 95
定期点検メモ 101
5
概要
保証について
あなた自身のため、また製品の信頼性を保証するために、 特に専門的技術が要求される整備作業は、Ducati 正規 ディーラーの修理工場にお委せ頂くよう強くお薦めしま す。Ducati 正規ディーラーの熟練したスタッフが、どのよ うな整備作業も行える適切な器材道具と、完璧な互換性、 円滑な作動、ロングライフを保証する Ducati 純正部品の みを使用して、最善のサービスを提供致します。 全ての Ducati モーターサイクルには保証書が添付されて います。しかしながら、車両を競技やそれに類する目的に 使用した場合には保証の対象外となります。
また保証期間中に、たとえ車両の一部でも Ducati 純正部 品でない物と交換したり、改造したり、変更した場合、
Ducati モーター社の保証は適用されません。
6
シンボルマーク
このモーターサイクルについてより良い理解を深めるた め、当マニュアルを注意深くお読み下さい。モーターサイ クルについて、不明な点、さらに詳しくお知りになりたい 点がある場合には、ご購入先の正規ディーラーにお尋ね下 さい。当マニュアルに記載された情報は、あなたの走行に きっと役立つことでしょう。Ducati モーター・ホールディ ング社は、快適で楽しい走行を願いつつ、長期にわたって あなたのモーターサイクルが変らぬ性能を保つようお手 伝いしていきたいと思っております。 本マニュアルには注意事項として、下記のシンボルマーク が使用されています:
警告
この説明を順守しなかった場合、あなたを重度の負 傷および死亡に至らしめる危険性があります。
重要
車両ならびに車両構成部品に損傷の可能性があり ます。
注意
作業上の追加注意事項。
文中の「右」、「左」の表記は乗車位置から見た場合で示し てあります。
安全運転上の注意
警告
運転する前に読んで下さい。
多くの事故はしばしば不慣れなために起こります。走行す る際は常に免許証を所持しているか確かめて下さい;免許 証は期限が有効でお客様のモーターサイクルの運転に適 したものが必要です。 あなたのモーターサイクルを未経験者、および有効免許証 を持っていないライダーに貸してはいけません。 ライダー、パッセンジャー共に常に安全なヘルメットを被 らなければなりません。 視界を制限したり、操作の妨げになるアクセサリーや物が ぶら下がっていない、適切なライディングウエアーを着用 して下さい。 屋内では絶対にエンジンを始動したり、作動させたりしな いで下さい。排気ガスは有毒で意識を喪失させ、短時間の 内に死に至らしめます。 ライダー・パッセンジャー共に、モーターサイクルが動い ている間は足をフットレストに載せていて下さい。 急な進路変更や、路面状況の変化に対処できるよう、 常に 両手でしっかりとハンドルバーを保持して下さい。パッセ ンジャーはシートサイドのパッセンジャー用グラブバー を常に両手で保持しなければなりません。 走行地域の道交法、法律を遵守して運転して下さい。 常に指示された速度制限を厳守するとともに、視界や道路 条件、混雑の割合に合わせて、常に速度を調節して下さい。 レーンチェンジする時や曲がろうと思った時は、常に適時 にウインカーを使用して合図して下さい。
良好な視界を保ち、前方の車両の 死角 に入って走行 しないようにして下さい。 交差点や、私有地の出口に近い場所、駐車場、高速道路へ の進入路等を走行する場合は充分に注意して下さい。 給油時は常にエンジンを停止し、給油の際、エンジンやエ キゾーストパイプにガソリンをこぼさないよう特に注意 して下さい。 給油時は絶対に、喫煙しないで下さい。 給油の際に、人体に有毒な気化したガソリンを吸い込む可 能性があります。もしもガソリンが皮膚や衣服に付着した 場合は、直ちに石鹸と水で洗浄し衣服を取り替えて下さ い。 モーターサイクルから離れる場合は、常にキーを抜いて下 さい。 エンジン、エキゾースト・パイプ、マフラーはエンジン停 止後も長時間熱いままです。
警告
エキゾーストシステムは、エンジンスイッチを切っ た後も熱い場合があります。エキゾーストシステムへ接触 しないよう充分注意し、車両を木材、木の葉などの可燃物 のそばに駐車しないようにして下さい。
モーターサイクルは人や物がぶつからないような場所に サイド / センタースタンドを使用して駐車して下さい。 平坦でないところや柔らかい地面、およびモーターサイク ルが倒れる可能性がある場所には絶対に駐車しないで下 さい。
7
許容最大積載量
当モーターサイクルは、許容最大重量の荷物を積載して も、長距離を安全かつ快適に走行できるよう設計されてい ます。 モーターサイクル上に重量をバランス良く配分すること は、通常の安全走行に必要な注意事項です。凸凹道を走行 したり、急な進路変更を必要とする時のトラブルを避ける ために、これは特に重要です。
重要
サイドバックを装備して 120 Km/h 以上のスピード
で走行しないで下さい。タイヤの不具合がある時、道路の コンディションが悪い時、視界不良の時には、更にスピー ドを落としてください。
積載容量について 走行時の全車体重量はライダー、パッセンジャー、荷物、 オプションパーツの重量を含んだ合計で 420 kg を越えて はなりません。 積み荷は 23Kg を超えてはなりません。( 図 . 1) の様に振 り分けます:
サイドバックは 1 個につき最大 9 Kg; 燃料タンクバックは 5 Kg.
積み荷はモーターサイクルの中心に近く、できる限り低い 位置に配置するよう努めて下さい。積み荷はモーターサイ クルにしっかりと固定して下さい。積み荷が完全に固定さ れていないとモーターサイクル転倒の原因になります。
8
ハンドルバーやフロント・フェンダー部に、体積や重量の あるものを載せないで下さい。ステアリングの妨げになり ます。 フレームのすき間に絶対に物を挟み込まないで下さい。可 動部分の妨げになる恐れがあります。 サイドバックを装備する場合 (Ducati スペアパーツ部門に あります ) は、次の点に注意して下さい : 積み荷、アクセ サリーの重量を均等に振り分け、両サイドのバッグの均衡 が保てるようにして下さい; サイドバックはきちんと閉めてロックを掛けてください。 タイヤが、82 ページに定められた適正空気圧を保持し、 また良いコンディションにあることを確かめて下さい。
図 . 1
製造番号
すべての Ducati モーターサイクルはフレームナンバー (.2) とエンジンナンバー ( .3) 2つの製造番号で確認
できます。
フレーム N.
エンジン N.
注意
これらの番号は、あなたのモーターサイクルの型式 を識別するもので、部品を発注する際に必ずお知らせ下さ い。
図 . 2
図 . 3
9
操作系
警告
この章には、モーターサイクルを運転する上で必要 な全ての操作類の機能と配置が詳しく説明されています。 操作類を使用する前に、注意深く読んで下さい。
操作類の位置 ( .4) 1 メーターパネル 2 イグニッション・スイッチ / ステアリング・ロック 3 ハンドルバー左側スイッチ 4 クラッチ・レバー 5 ファースト・アイドル・レバー 6 ハンドルバー右側スイッチ 7 スロットル・グリップ 8 フロント・ブレーキ・レバー 9 ギアシフト・ペダル 10 リアブレーキ・ペダル
10
1
5
4
8
7
3
2
9
6
10
図 . 4
メーターパネル ( 図 .5.1-5.2)
1) LCD (14 ページ参照 )
2) コントロール・ボタン A B.
メーターパネル上のパラメーター表示、設定ボタン。
3) イモビライザ - IMMO インジケーター (琥珀色) キーコードが誤っている場合、もしくはキーコードが認識 されない場合、インジケーターは点灯したままになりま す。イモビライザー・システムが出した警告を、スロット ルグリップによるイモビライザー解除でリセットすると、 インジケーターは点滅します (26 ページ参照 )。
重要
メーターパネルによって電子インジェクション / イ グニッション・システムの診断を行うことができますが、 このメニューの使用は専門のトレーニングを受けた人に 限られますので、絶対にいじらないで下さい。誤ってこの 機能に入ってしまったような場合は、キーを OFF のポジ ションにして、ドゥカティ・アシスタント・サービスに御 連絡下さい。
4) タコメーター (rpm). 一分間のエンジン回転数を表示。
2
3
1
km/h miles mph km/L mpgal
4
. 5.1
11
5) ABS インジケーター  (オレンジ)(ST4s ABS) ABS が作動している時は、キーを ON(check) にすると、数
秒間点灯した後、消灯します。左ハンドルバーのスイッチ で ABS の作動を解除すると、点灯してから、点滅をはじ めます。(30 ページを参照)。
重要
ABS ライトが点灯を続けている場合は、ABS が機能 していないことを意味します。通常のブレーキ操作に支障 はありませんが、正規 Ducati ディーラーの修理工場に連 絡して下さい。原因はバッテリーの電圧不足によることが 多いですが、システム自体が不良のこともあり得ます。
12
2
1
3
5
4
図 . 5.2
LCD の主な機能
警告
メーターパネルのコントロールは必ずモーターサ イクルが停止している時に行なって下さい。運転中にメー ターパネルの操作は絶対に行わないで下さい。
1) 水温 エンジン冷却水の温度を表示します。
重要
水温が最高温度に達した時はモーターサイクルを 使用しないで下さい。エンジンを傷める場合があります。
2) 時計
3) タコメーター
モーターサイクルの速度を表示。
4) 補助ディスプレー オドメーター、トリップメーター、平均速度、瞬間燃料消 費量、平均燃料消費量、現在までの燃料消費量、走行可能 距離、燃料残量が順に表示されます。
5) EOBD ライト ( 琥珀色 ) CPU がエラーを知らせた時、場合によっては、その結果エ
ンジン・ブロックがかかり作動しなくなると点灯します。 スロットルグリップによってイモビライザーを解除して いる間も点灯しています。 エラーが存在しない時は、イグニッションキーを ON にす ると点灯し、数秒後に消えます ( 通常 1.8 - 2 秒後 )。
6) ターン・インジケーター・ライト ( ) ターン・インジケーターを ON にすると点灯してから、点 滅を始めます。
13
7) エンジンオイルプレッシャー・ライト ( 赤 )
エンジンオイルのプレッシャーが低すぎる時に点灯しま す。 イグニッションスイッチを ON にすると点灯し、通常 はエンジン始動後数秒で消灯します。 エンジン温度が高い時に、場合によって数秒間点灯するこ とがありますが、回転数が上がると消灯します。
重要
エンジンに重度の破損をもたらす恐れがあるので、 このインジケーター (7) が点灯したままの時にはモーター サイクルを使用しないで下さい。
8) ニュートラル・ライト N ( ) ギアポジションがニュートラルの時に点灯します。
9) ハイビーム・ライト ( ). ハイビームが ON の時に点灯します。
10) 燃料警告ランプ ( ).  燃料タンクの燃料が約 6.5リットルになった時に点灯しま す。
11) 燃料レベルランプ . 燃料タンク内の残量燃料が表示されます。最後のバーが点 滅すると、低燃料レベルのランプ (10) が点灯します。
14
1
2
13
3
12
0
11
9
km/h
1
miles mph km/L mpgal
67810
4
5
. 6
12) 光軸の垂直方向調整 .
光軸垂直方向調整モードを選択すると点灯します。
13) メンテナンス・インジケーター . 規定のメンテナンス・サービスが必要な時期が来たことを 知らせます。メンテナンスを要する走行距離を過ぎても走 行を続けると、最初の 50 Km の間このランプは点滅し、 その後点灯したままになります。ドゥカティ・アシスタン ト・サービスにてメンテナンス・サービスを受けた後、リ セットされます。
LCD -パラメータ-設定 / 表示
イグニッションキーを ON に回すと、メーターパネルはす べての計器 ( ポインター、ディスプレィ、ライト ) のチェッ クをします ( 図 . 7 参照 ).
OFF
km/h
1
0
miles mph km/L mpgal
CHECK 1
CHECK 2
km/h
1
0
ON
. 7
15
水温 ( 図 .8) エンジンの冷却水の温度を表示します。温度が 40 ºC/104
ºF 以下の時はディスプレィに “LO” が点滅表示されます。 40 ºC/104 ºFから120 ºC/248 ºF の間では温度が表示されま
す。 121 ºC/250 ºFから124 ºC/255 ºFの間ではを越えると “HI” が点滅表示されます。 水温が 125 ºC /257 ºF に達すると、点線 ---がディスプ レー上に点滅表示され、EOBD ランプが点灯します(5、.6)。
注意
水温センサーが接続されていないと、点線 ---が ディスプレー上に表示され、EOBD ランプが点灯します
5、図 .6)。
16
図 . 8
時計の調整 まず、AM/PM の調整をします。ボタン (A,11 ページ参 照 ) を 2 秒間押し続けると AM の文字が点滅を始めます。 ボタン (B) を再度押すと PM の文字が点滅を始めます。前 に戻るにはボタン (B) を押してください。 ボタン (A) を押して AM/PM の確認を行うと、数字が点 滅する時間調整の画面になります; ボタン (B) を繰り返して押して時間を合わせます。ボタ ン (B) を 5 秒以上押し続けると時間数が早く進みます。 次に、ボタン (A) を押すし時間の確認を行ってから、分 の調整に移ります。ボタン (B) を押すと分数が進みます。 ボタン (A) を押すと調整画面を終了します。
km
miles
km
miles
km/h
mph
補助ディスプレー機能 ( 図 .9) キーを ON にし、ボタン (B) を押し続けると次の機能が 順に表示されます:
- オドメーター .
- トリップメーター .
- 平均速度
- 瞬間燃料消費量
- 平均消費量
- 現在までの燃料消費量
- 走行可能距離
- 燃料残量
km/L
mpgal
km/L
mpgal
L
gal
km
miles
L
gal
. 9
17
オドメーター ( 図 .10) 総走行距離を表示します。
トリップメーター リセット後の走行距離を表示します。リセットするにはボ タン (A,11 ページ参照 ) を少なくとも 2 秒間押します。数 字が 9999.9Km に達すると、ディスプレーは自動的にリ セットされます。
km miles
平均速度 トリップメーターのリセット後の走行距離に基づいて計 算された平均速度が表示されます。
瞬間燃料消費量 走行時の瞬間燃料消費量を表示します。 エンジンを切らずに停止している時は、点線 ---がディ スプレー上に表示されます。エンジンを切って停止してい る時は、’0.0’ が表示されます。
18
km miles
km miles
km/L mpgal
図 . 10
平均消費量 ( 図 .11) トリップメーターのリセット後の走行距離に基づいて計 算された平均燃料消費量を表示します。モーターサイクル が停止している時はエンジンの ON/OFF 状態に関らず、メ モリーされている最後の数字が表示されています。
現在までの燃料消費量 トリップメーターがリセットされてから現在までの走行 距離に消費された燃料が表示されます。9999.9 リットル を越えると、表示は点線 --.-に変ります。
km/L mpgal
gal
km miles
gal
L
L
. 11
19
走行可能距離 タンク内の燃料残量で走行できる距離を示します。この表 示機能が選択されていなくとも、燃料警告ランプ (10, 図 .
6) が点灯すると自動的に走行可能距離表示に切り換わり、 点線 --.-‘ が 10 秒間ディスプレー上に表示されます。燃 料警告ランプが点灯している間は、60 秒ごとにこの表示 が繰り返されます。 モーターサイクルを停止すると、エンジンの ON/OFF 状 態に関らず、保存されている最後のデータが表示されま す。
注意
数値は 10 秒ごとに更新されます。誤差は 0.5Km で す。
デジタル燃料残量 タンク内の燃料残量を示します。燃料警告ランプ (10,図 . 6)が点灯すると点線 ‘--.-‘がディスプレー上に表示され、 燃料ポンプのシンボルが点滅を始めます。
20
光軸の垂直方向調整 ( 図 .12.1-12.2) ヘッドライト光軸の位置が調整できます。この機能モード に入るには、ボタン (B,図.5.1 参照 ) を押しながら、キー を ON にします。ディスプレー上にヘッドライト光軸の現 在の位置 ( 図 .12) を示す値が表示され、ディスプレー上に ランプが点灯します (12, 図 . 6)。 ボタン (A) を押すと光軸は下がり、(B) を押すと上がりま す。調整範囲は ”3”( 最大 ) から ”-3”( 最少 ) までです。 キーを OFF にすると調整位置が保存され、元の画面に戻 ります。
BBBA
AB B B
図 . 12.1
AAAA
. 12.2
21
特別選択機能:モーターサイクル・モデルと測定単位 ( 図 . 13) ディスプレーに表示されるモーターサイクルのモデルと 測定単位は、CPU から自動的にメーターパネルに伝えら れます。これを強制的に変える場合は、ボタン (A) と (B) を同時に押してイグニッションキーを OFF から ON にし ます。ディスプレーにモーターサイクルのモデルとバー ジョンが点滅表示され、ボタン (B) を押すと設定可能なパ ラメーターが順に表示されます。保存するには、OFF が 表示されるまでボタン (A) を少なくとも 5 秒押してから、 キーを OFF に戻します。
注意
この機能が作動している間は、イグニッション不可 能となります。
22
図 . 13
バックライト機能 メーターパネルのバックライトは、パーキングライト、も しくはロー/ ハイビームが ON になっている場合のみ機能 します。 周囲の明るさ、気温を検知するセンサーによってメーター パネルのバックライトは自動的に ON/OFF の状態に切り 換わります。
パイロットランプの明るさ調整機能 パーキングライト、もしくはロー / ハイビームが ON に なっている場合のみ機能します。 周囲の明るさに応じてメータパネルがパイロットランプ の明るさを自動調節します。
ヘッドライトの自動消灯機能 ヘッドライトが自動的に OFF となり、バッテリーの消費 量を抑えます。この機能は次の 2 つの場合に作動します:
- キーを OFF から ON に回した後、60 秒たってもエンジ
ンをスタートさせないとヘッドライトは自動的に消え ます。キーを再び ON にすると、ヘッドライトは点灯 します。
- ヘッドライトを点灯して走行後、エンジンをエンジン・
キル・スイッチ (2, . 19) によって停止した場合、60 秒後にヘッドライトは自動的に消えます。エンジンを 再び始動すると、ヘッドライトは点灯します。
注意
エンジンを始動させている間はヘッドライトは消
えています。エンジンが始動すると、もしくはボタン (3,. 21) を放すと、ヘッドライトが点きます。
23
イモビライザー・システム
このモーターサイクルには電子制御でエンジンをブロッ クする盗難防止装置 ( イモビライザー ) が搭載されていま す。イモビライザーは、毎回エンジンを停止する度に自動 的に作動します。 各キーの握り手にはトランスポンダーが内蔵されていま す。トランスポンダーからの信号は、イグニッションス イッチ部に組み込まれたアンテナを介してコントロール ユニットに送られます。 この信号は“パスワード”の役割 を果たし、イグニッションキーがスイッチに差し込まれる 度に、毎回変更されます。CPU が “パスワード”によっ てキーを認識した時のみエンジンが始動します。
キー ( 図 .14) モーターサイクルには、以下のキーが付属してきます: ‐キー A ( ) 1 本 ‐キー B ( ) 2
警告
キー A ( 赤色 ) には、キーを最適な状態に保ち、他 のキーとの接触を防ぐためゴム製のカバーが取り付けら れています。本当に必要な場合以外は絶対にこのカバーを 取り外さないで下さい。
キー B は、通常のイグニッションキーで下記に使用され ます: ‐エンジンの始動 . ‐燃料タンクキャップ . ‐シートロック .
24
キーA はキーB と同じ機能を持つ他、2 本の黒キーのコー ドメモリー変更、削除の機能を併せ持っています。
警告
強い衝撃を与えるとキーに内蔵された電子部品を
損傷しますので注意してください。
注意
3 本のキーには、キーの認識番号の書かれたプレー
(1) が付いています。
警告
キー A とプレート (1) は別にして、安全な場所に保 管して下さい。 モーターサイクルを始動するのに 2 本の黒 いキーのうち、1 本のみを使用するようにしてください。
B
A
1
図 . 14
コードカード
キーと併せて以下のコードが記載されたコードカード ( 図 .15) が付属してきます。 カードには、キー・オン後にエンジンブロックが作動した 場合に使用するエレクトロニック・コード(A、図 .16)が 記載されています。
警告
コードカードは安全な場所に保管して下さい。ス
ロットルグリップを使用してエンジン・ブロックを解除す る (26 ページ参照 ) 場合に備えて、コードカードに記載さ れたエレクトロニック・コードを控えて、常に携帯される ことをお勧めします。 イモビライザーシステムが不具合の場合に、琥珀色の EOBD ランプ (5, . 6) で示されるエンジン・ブロック機 能を解除するには、下記の手順に従ってください。
図 . 15
A
. 16
25
スロットルグリップを使用してイモビライザー・エンジ ンブロック解除の手順
1) キーをONの位置にしてスロットルグリップを十分に 開き、開いた状態を保ちます。
EOBD ランプは 8 秒後に消灯します。
2) EOBD ランプが消えたらスロットルグリップを放し
て下さい。
3) EOBD ライトが点滅しますので、点滅回数を数えて下 さい。 コード番号の一番最初の数字と同じ数だけ点滅し たら、スロットルを全開にし、その位置を 2 秒間保ってか らスロットルグリップを放して下さい。 一つの数字の入 力がこうして認識され、EOBD ランプが 4 秒間点灯しま す。 同様の操作をコード番号の残りの数字についても繰 り返します。 数字が入力されない場合は、EOBD ライト20 回点滅した後、点灯したままになります。この場合 は作業は完了しなかったことになりますので、キーをもう 一度 OFF に戻してから、(1) からの操作をやり直して下さ い。
4) コード番号最後の数字を入力するまで (3) の作業を繰 り返します。
5) スロットルグリップを放して下さい。もし入力された コードが正しければ、次の状態が起こります: A) EOBD ランプが点滅しブロック解除を知らせます。警 告ランプは 4 秒後、もしくはエンジン回転数が 1000rpm を越えると通常の状態 ( 消灯 ) に戻ります。
B) IMMO ランプ (3,図 . 5.1-5.2) がエンジン回転数が 1000rpmを越えるまで、もしくはエンジンが再始動するま
で点滅します。
26
6) もしも入力されたコード番号が違っていた場合、 EOBD ランプと IMMO ランプは点灯し続けます。キーを OFF に戻して手順 (2) から回数に制限なく、作業をやり直
すことが出来ます。
注意
定められた時間の前にスロットルグリップが放さ れた場合は、警告ランプが再び点灯します。キーを OFF に戻し、手順 (1) に戻って作業をやり直す必要があります。
操作 イグニッションキーを ON から OFF の位置に回す度に、 イモビライザーはエンジンブロックを作動します。 エンジンの始動には、キーを OFF から ON の位置に回し て下さい(キー・オン):
1) コードが認証されると、メーターパネルの IMMO ラン プが短時間点滅します。これは、イモビライザーシステム がキーのコードを認証しエンジンブロックを解除したこ とを意味します。スタート・ボタンを 押し続けるとエ ンジンが始動します;
2) IMMO ランプが点灯したままの状態が続いた場合は、 コードが認証されていません。キーを OFF の位置に戻し て、再度 ON の位置に回します。それでもエンジンが始動 しない場合は、付属している他の黒キーを使い、もう一度 試して下さい。 もしこの方法でもまだブロックが解除されない場合は、 ドゥカティ・アシスタントサービスに御連絡下さい。
3) IMMO ランプが点滅し続けている場合は、イモビライ ザーシステムがリセットされたことを ( 例えば、スロット ルグリップを使用してのデロック作業 ) 意味します。 
重要
作業中は常に同じキー1 本のみをを使用してくださ
い。違うキーを使用すると、システムのコード認証の妨げ になる場合があります。
キーの複製
追加のキーを必要とされる場合、ドゥカティ・アシスタン トサービスにお問い合わせになり、お手元の全てのキーと コードカードをお持込み下さい。 ドゥカティ・アシスタントサービスは、新しいキーとお手 元のキー全てを ( 最高 8 本まで ) 再メモリーします。 ドゥカティ・アシスタントサービスは、お客様にモー ター サイクルのオーナーである証明の提示を求める事があり ますので、用意のため必要書類をご持参下さい。 紛失して、再メモリーに持ち込まれなかったキーはメモ リーから削除され、無効となります。これらでエンジンを 始動することはもうできません。
注意
モーターサイクルのオーナーが変更された場合、全 てのキーとコードカードが新オーナーに譲り渡されなけ ればなりません。
27
イグニッションスイッチ / ステアリングロック ( 図 . 17) 燃料タンクの前に配置され、4つのポジションが選べます:
A) ON: エンジンとライトが作動中です; B) OFF: 停止; C) LOCK: ステアリングロック; D) P: パーキングライト+ステアリングロック。
注意
キーを (C)(D) の位置にするには、キーを押してか
ら回して下さい。(B)、(C)、(D) の位置ではキーを引き抜く ことができます。
28
A
B
C
D
図 . 17
ハンドルバー左側スイッチ ( 図 .18.1-18.2)
1)ライト切り替えスイッチ。2 つのポジションがあります:
= ロービーム ON; = ハイビーム ON.
2) スイッチ  = ウインカーには 3 つのポジションがあ ります: 中央 = OFF; = 左折; = 右折 . ウインカーを消すには、レバーを中央の位置に戻してから 押して下さい。
3) スイッチ  = 警告ホーン。
4) スイッチ  = ハイビーム点滅。
1
4
2
3
. 18.1
29
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