Ducati Sportclassic GT 1000 User Manual [ja]

オーナーズマニュアル
GT 1000
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この度は当社の製品をお選びくださりありがとうございま す。お客様を喜んでドゥカティストの一員としてお迎えい たします。 この新しい Ducati モーターサイクルが日常使用 のみならずロングツーリングにおいても、その走行が常に 快適で楽しいものでありますよう、 Ducati モーターホール ディング社は願っております。 お客様に常により良いサービスをお届けするために、 Ducati モーターホールディング社は、 このマニュアルに記 載された正しい使用方法、特に慣らしの項目に関して遵守 していただくようお客様にお願い申し上げます。 そうする ことで、お客様の Ducati モーターサイクルは常にお客様 の要求に応えてくれるでしょう。 あらゆる修理作業や適切なアドバイスが必要な場合は、 Ducati 正規ディーラーの整備工場にお任せください。 他のどこよりも Ducati を熟知したエキスパート達がいつ も万全の体制でお客様のご要望にお答えいたします。
楽しいライディングを!
メモ
Ducati Motor Holding モーターホールディング社は、 本マニュアルの作成においての誤記および脱字について一 切の責任を負うものではありません。 本マニュアルに記載 されている情報はすべて、発行の日付をもって最新のもの とします。 Ducati Motor Holding モーターホールディング 社は、 製品を改良、発展させていくために必要とされる、 あらゆる変更を行う権利を保有します。
安全性、保証、信頼性、そして Ducati モーターサイクル の価値のために、Ducati 純正部品のみをご使用ください。
警告
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目次
イントロダクション 6
保証 6 シンボルマーク 6 安全運転上の注意 7 最大積載量 8 製造番号 9
操作系 10
操作類の位置 10 メーターパネル
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液晶パネルユニットの機能 イモビライザーシステム 16
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キー コードカード 17 スロットルグリップを使用したイモビライザーによるエン ジン作動禁止の解除手順 18 キーの複製 19 イグニッションスイッチ / ステアリングロック
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ハンドルバー左側スイッチ クラッチレバー 右側ハンドルスイッチ スロットルグリップ フロントブレーキレバー リアブレーキペダル ギアシフトペダル ギアシフトペダルとリアブレーキペダルの位置の調整 26
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主要構成部品 / 装備 28
配置図 28 燃料タンクキャップ シートロックおよびヘルメットホルダー 30 サイドスタンド リアショックアジャスター
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運転のしかた 34
慣らしの方法 34 始動前のチェック エンジンの始動 36 モーターサイクルの発進 38 ブレーキング 38 モーターサイクルの停止 39 パーキング 39 燃料補給 40 工具セット
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主な整備作業とメンテナンス 42
ブレーキ / クラッチ液量のチェック 42 ブレーキパッドの摩耗チェック ケーブル / ジョイント部への給油 45 スロットルケーブルの調整 46 バッテリーの充電 チェーンテンション 49 チェーンの潤滑 50 ライトバルブの交換 51 フロント方向指示器 リア方向指示器 ナンバープレートライト ストップライト 56 ヘッドライトの光軸調整 タイヤ 58 エンジンオイル量のチェック スパークプラグの清掃と交換 モーターサイクルの手入れ 62 長期間の保管 63 いくつかの国のオーナーにとって重要な事項 63
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メンテナンス 64
メンテナンスプログラム: 公認の整備工場で行う メンテナンス 64 メンテナンスプログラム: お客様が行える メンテナンス 67
テクニカルデータ 68
全体寸法 (mm) 68 重量 68 燃料補給 69 エンジン 70 タイミングシステム 70 性能データ 71 ブレーキ 71 トランスミッション 72 フレーム 73 ホイール 73 タイヤ 73 スパークプラグ 73 燃料供給 74 サスペンション 74 エキゾーストシステム 74 カラーバリエーション 74 電装 75
定期点検メモ 79
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イントロダクション
保証
お客様ご自身、および 製品の信頼性を保証するために、特に専門的技術が要求さ れる整備作業は、Ducati 正規ディーラーあるいは公認の整 備工場にお任せいただくよう強くお薦めします。 Ducati 正規ディーラースタッフは高度に熟練しており、最 適な器具を使用して作業を行う能力を保持し、また、 Ducati 純正部品だけを使用して、「ロングライフ」「円滑な 作動」「完璧な互換性」について最良な保証をいたします。
全ての Ducati モーターサイクルには保証書が添付されて
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います。 しかし、車両を競技やそれに類することに使用し た場合には保証の対象外となります。 また保証期間中に、 たとえ車両の一部でも Ducati 純正部品でないものと交換 したり、また改造・変更した場合は、Ducati モーター社の 保証は適用されません。
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シンボルマーク
Ducati Motor Holding モーターホールディング社は、 お客 様がモーターサイクルをより良く理解できるよう、本マ ニュアルを注意深く読まれることをお薦めします。 お客様 のモーターサイクルについて、お問い合わせのある場合に は、ご購入先の正規ディーラーあるいは公認の整備工場に お尋ねください。 スタッフからの最新の情報は、お客様の 走行に役立つでしょう。 また Ducati モーターホールディン グ社は、本マニュアルが、快適で楽しい走行と、お客様の モーターサイクルの素晴しい性能を長い間変わらずに保て る一助となることを望んでいます。 本マニュアルには特別 な意味を持つ注記を盛り込んでいます。
警告
亡に至らしめる危険性があります。
重要
モーターサイクルおよびその部品類に
損傷を与える危険性があります。
メモ
作業上の追加注意事項です。
文中の「右」、「左」の表記は車両の進行方向に向かっての 位置を示します。
安全運転上の注意
警告
運転する前に読んでください。
多くの事故はしばしば不慣れなために起こります。 走行する 際は常に免許証を携帯していることを確認して下さい。 免許 証はお客様のモーターサイクルの運転に適したものが必要で す。 お客様のモーターサイクルを未経験者、および有効免許証を 持っていないライダーに貸してはいけません。 ライダーおよびパッセンジャーは、常に適切なライディング ウエアーを着用し、安全なヘルメットを被らなければなりま せん。 視界を制限したり、引っかかって操作の妨げになるアクセサ リーや物が付いていない、適切なライディングウエアーを着 用してください。 屋内では絶対にエンジンを始動させないでください。 排気ガ スや排煙は 有毒で、意識喪失や場合によっては 短時間で死亡に至る危険性ももたらします。 ライダーおよびパッセンジャーは、モーターサイクルが動い ている間は足をフットレストに載せていて下さい。 急な進路変更や、 路面状況の変化に対処できるよう、ライダーは 常に両手で しっかりとハンドルバーを保持し、パッセンジャーは常に両 手で後部シートの専用ベルトをしっかりと保持してくださ い。 走行地域の道交法、および法律を遵守して運転してくださ い。
常に指示された速度制限を厳守するとともに、視界や道路条 件、混雑の状況に合わせて、適切な速度を守ってください。 車線変更をする時や曲がろうとする時は、常に適時に方向指 示器を使用して 合図してください。 良好な視界を保ち、前方の車両の " 死角 " に入って走行しな いようにしてください。 交差点や、私有地の出口に近い場所、駐車場、高速道路への 進入路等を走行する場合は充分に注意してください。 給油時は常にエンジンを停止し、給油の際、エンジンやエキ ゾーストパイプにガソリンをこぼさないよう特に注意してく ださい。 給油時は絶対に喫煙しないでください。 給油の際に、人体に有毒な気化した燃料を吸い込む可能性が あります。 もしも燃料が皮膚や衣服に付着した場合は、直ち に石鹸と水で洗浄し衣服を取り替えてください。 モーターサイクルから離れる場合は、常にキーを抜いてくだ さい。 エンジン、エキゾーストパイプ、マフラーはエンジン停止後 も長時間熱くなっています。
警告
モーターサイクルは人や物がぶつからないような場所にサ イドスタンドを使用して駐車してください。 平坦でない場所や柔らかい土壌には駐車しないでください。 モーターサイクルが転倒する恐れがあります。
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最大積載量
お客様のモーターサイクルは、許容最大重量の荷物を積載 しても、長距離を安全かつ快適に走行できるよう設計され たものです。 モーターサイクル上にバランス良く重量を配分することは 通常の安全走行に必要な注意で、特に凸凹道を走行したり、 急な進路変更を必要とする時のトラブルを避けるため重要 です。
積載量について 走行時の全車体重量は ライダー、パッセンジャー、荷物、オプションパーツの重 量を含んだ合計で、次の値を超えてはなりません。 390 Kg.
積み荷はモーターサイクルの中心に近く、できる限り低い 位置に配置するようにしてください。 積み荷はモーターサイクルにしっかりと固定して下さい。 積み荷が完全に固定されていないとモーターサイクル転倒 の原因になります。 ハンドルバーやフロントマッドガード部に体積や重量のあ るものを載せないでください。ステアリングの妨げになり、
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モーターサイクルの安定性を損ないます。 フレームのすき間に積み荷物を挟み込まないでください。 可動部分の妨げになる恐れがあります。 タイヤが、 58 ページに定められた適正空気圧を保持し、ま た良いコンディションにあることを確かめてください。
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製造番号
すべての Ducati モーターサイクルはフレームナンバー ( 図 1) とエンジンナンバー ( 図 2) の 2 つの製造番号で確 認できます。
フレーム ナンバー
エンジン ナンバー
メモ
モーターサイクルのこれらのモデル識別番号は、部品
の請求時に必要となります。
図1
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図2
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操作系
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警告
この章には、お客様がモーターサイクルを運転する上 で必要な全ての操作類の機能と配置を詳しく説明していま す。 操作類を使用する前に、注意深く読んでください。
操作類の位置 ( 図 3)
1) メーターパネル
2) イグニッションスイッチとキーによるステアリング
ロック
3) ハンドルバー左側スイッチ
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4) クラッチレバー
5) ハンドルバー右側スイッチ
6) スロットルグリップ
7) フロントブレーキレバー
8) ギアシフトペダル
9) リアブレーキペダル
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図3
メーターパネル
1) ハイビームパイロットランプ ( 青 ) ライトがハイビームのときに点灯します。
2) 方向指示器パイロットランプ ( 緑 ) 方向指示器の作動時に点滅します。
3) 燃料警告灯 (黄色) 燃料タンクの残燃料が約 3.5 リットルになったときに点灯 します。
4) ニュートラルパイロットランプ N (緑) ギアポジションがニュートラルのときに点灯します。
5) エンジンオイルプレッシャーパイロットランプ (赤)
エンジンオイル圧力が低すぎるときに点灯します。 イグ ニッションスイッチを ON にすると点灯し、エンジンが始 動して数秒後に消灯します。 エンジン温度が非常に高い場合に数秒間点灯することがあ りますが、エンジン回転数が上がると消灯します。
重要
このパイロットランプが点灯したままのときは、モー ターサイクルを使用しないでください。エンジンに損傷を 与える恐れがあります。
6) パイロットランプ (橙色) 駐車時 ( イモビライザー作動中 ) に点滅します。また、イ モビライザーの診断にも使用されます。
メモ
イモビライザーが起動されると、パイロットランプは 24 時間点滅しその後消灯します。イモビライザーは作動し たままです。
( 図 4.1 および 図 4.2)
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図4.1
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7) EOBD パイロットランプ (橙色 ) エンジンがブロックしている時に点灯します。 数秒後に消 灯します(通常 1.8 - 2 秒)。
8) スピードメーター (km/h) 走行速度を表示します。 a) 液晶パネル (1):
- オドメーター (km) 総走行距離を表示します。
- トリップメーター (km) リセット後、またはリザーブタンク開始後の走行距離を 表示します。
- 燃料トリップメーター 燃料警告灯が点灯したときに、リザーブタンクの残燃料 を走行キロメートルで表示します。
9) タコメーター (rpm)
エンジンの 1 分間の回転数を表示します。 b) 液晶パネル (2):
- 時計
- オイル 温度
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ba
図4.2
液晶パネルユニットの機能
キーを OFF から ON に回すと、メーターパネルのすべての 機器 ( 針、ディスプレイ、パイロットランプ ) が点検され ます ( 図 5 および 図 6)。
液晶パネルユニット (1) の機能 キーが ON の位置でボタン (A、図 6) を押すと、トリップ メーターとオドメーターが交互に表示されます。燃料警告 灯が作動している場合は、リザーブタンクの走行距離のキ ロメートルが表示されます。
トリップメーターのリセット TRIP 機能(トリップメーター機能)でボタン (A, 図 6) を 2 秒以上押し続けるとディスプレイ(液晶パネル 1)がリ セットされます。
液晶パネルユニット (2) の機能 キーが ON の位置でボタン (B、図 6) を押すと時計とオイ ル温度が表示されます。
時計の調整 ボタン (B、図 6) を 2 秒以上押し続けると、ディスプレイ (2, 図 6) には時刻が表示されます。 ボタン (A、図 6) を押して AM/PM を調整します。 ボタン (B, 図 6) を押して「時」の調整をします。 ボタン(A)を 数回押して、「時」を設定します。 ボタン (B) を押して
「分」の調整をします。 ボタン (A) を押して分を進めます。
5 秒以上押し続けると数字が速く送られます。 ボタン (B) を押して時計の調整モードを終了します。
OFF
図5
CHECK
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A B
図6
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オイル温度の表示機能 オイル温度が 50 °C/122 °F 未満になると、ディスプレイ に "LO" という文字が表示されます。170 °C/338 °F を超 えると、"HI" という文字が表示されます。
燃料残量のパイロットランプ 燃料警告灯のパイロットランプが点灯した場合、ディスプ レイ (2, 図 6) に "FUEL" の文字が表示されます。燃料ト リップ機能が作動している場合はディスプレイ (1, 図 6) には “F” (FUEL) の後にリザーブタンクの走行距離のキロ メートルが表示されます。
点検指示 ディスプレイ (1、図 . 6) に "MAInt" と表示された場合は、 定期点検の時期に来ていることを知らせます。キーを ON の 位置に回すたびに 5 秒間ディスプレイに表示されます。 ディスプレイに "MAInt" と表示された場合は、DUCATI 正規 ディーラーか公認のサービスセンターにご連絡ください。
メーターパネルのバックライト キーを ON の位置に回し、5 秒以内にボタン (B、図 6) を 押すと、ボタンを押すごとにメーターパネルの輝度が変わ
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ります。
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メーターパネルコントロールボタンを操作する場合 は、モーターサイクルを停車してから行ってください。 運 転中には決してメーターパネルコントロールボタンを操作 しないでください。
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ヘッドライトの自動消灯機能 ヘッドライトが自動的に消えるので、バッテリーの消費を 抑えることが出来ます。 次の 2 つの場合、この機能は作動します:
- ひとつは、キーを OFF から ON に回した後、エンジンが 始動されなかった場合。 60 秒経つとヘッドライトは消 え、次にキーを OFF から ON に回した時にのみ、または エンジンを始動した結果として、再び点灯します。
- 次は、モーターサイクルを通常に使用した後、ヘッドラ イトが点灯したまま、エンジンストップ (1, 図 13) の ボタンを使ってエンジンを止めた場合。 この場合、エン ジンを止めてから 60 秒経つとヘッドライトは消え、次 にエンジンを始動した時、あるいはキーを OFF から ON に回した時に再び作動します。
メモ
エンジン始動のときも、システムではヘッドライトが いったん消えるようにします。エンジンがスタートしてか ら再び点灯します。
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イモビライザーシステム
このモーターサイクルは、盗難防止機能の向上のためイモ ビライザーを装備しています。イモビライザーはイグニッ ションスイッチ OFF 時にエンジンの作動を禁止する電子シ ステムです。 出力信号を調整する電子装置が各イグニッションキーの ハンドグリップに内蔵されています。この信号はイグニッ ションを ON に回した時、スイッチに内蔵された特殊アン テナから出力され、毎回変更されます。 この変調信号は
「パスワード」として機能し、「認可」イグニッションキー
がエンジンの始動に使用されていることを CPU に伝達しま す。CPU は信号を認識すると、エンジンを始動させます。
キー (図7)
オーナーに支給されるキーは以下の 1 組です。
- キー A (1 本 ) ( 赤色 ) この「赤いキー」はメンテナンスの道具であり、モーター サイクルのイモビライザーシステムの一部です。 キーには イモビライザーシステムの「コード」が内蔵されており、 日常には使用しないでください。 メンテナンス作業を実施 するために、Ducati ディーラーは、お客様にこのキーを持
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参するように尋ねる場合があります。 安全のために、この 赤いキーは交換することはできません。 メンテナンス作業 にキーが必要な時、キーを提供できない場合は、エンジン コントロールユニット、メーターパネル、イグニッション 装置を交換する必要が生じ、これらの交換費用はかなり高 く、またお客様の負担となります。 赤いキーは安全な場所 に保管してください。
- キー B (2 本 ) ( 黒色 )
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警告
キー A ( 赤色 ) には、キーをベストな状態に保ち、 他のキーとの接触を防ぐためゴム製のカバーが取り付けら れています。 必要な場合以外は絶対にこのカバーを取り外 さないでください。
キー B は通常使用するイグニッションキーで、以下に使用 します。
- エンジン始動
- 燃料タンクキャップのロック解除
- シートのロック キー A にはキー B と同様の機能があります。また必要な場 合は、黒色キーの削除および再プログラムができます。
B
A
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図7
メモ
3 本のキーには識別番号を記載した小型プレート (1,
図 7) が付属しています。
警告
キーはそれぞれ別の場所に保管してください。プレー ト (1, 図 7) およびキー A は安全な場所に保管してくださ い。 モーターサイクル使用時には、2 本のうちのどちらか 1 本 の同じ黒色キーを常に使用することをお薦めします。
コードカード
キーには以下が記載されたコードカード ( 図 8) が付属し ています。 電子コード (A、図 9) は、イグニッションキー を ON にしてもモーターサイクルが始動しないなど、エン ジンの作動のブロック時に使用します。
図8
警告
コードカードは安全な場所に保管してください。 ただ し、スロットルグリップを使用した手順に従いロック解除 しなければならない場合に必要となるので、モーターサイ クルを運転する際には電子コードが印刷されているコード カードを携帯するようお薦めします。 イモビライザーシステムに不具合がある場合、橙色の EOBD パイロットランプ (7, 図 4.1) が点灯するので、以下の方 法で「エンジン作動禁止」機能を無効にできます。 ただしこの操作は、コードカードの電子コードを知ってい る場合にのみ実施可能です。
A
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図9
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スロットルグリップを使用したイモ ビライザーによるエンジン作動禁止 の解除手順
1) キーを ON に回し、スロットルを全開に保持します。そ のままの状態にします。 8 秒後に EOBD (7, 図 4.1) パイロットランプが消灯し ます。
2) EOBD パイロットランプが消灯したら直ちにスロットル を戻します。
3) ここで、解除用の電子コードを入力します。このコー ドは、納車時にディーラーからお客様に渡される CODE CARD に記載されています。 EOBD パイロットランプが再 び点灯し、点滅します。 EOBD パイロットランプ (7, 図 4.1) の点滅回数がシー クレットコードの最初の数字と同じになるまで数えま す。 スロットルグリップを全開のポジションにします。 1 桁 目の入力が認識されると、EOBD パイロットランプが 4 秒間点灯します。 スロットルグリップをまったく操作 しないと、EOBD パイロットランプが 20 回点滅した後、
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点灯状態になります。この場合は、手順 1 からやり直 す必要があります。
4) EOBD パイロットランプが消灯したら直ちにスロットル を戻します。
5) 手順 (3) と (4) をコードの最終桁まで繰り返します。
6) スロットルグリップを放した時コードが正しく入力さ れていると、EOBD パイロットランプが点滅して解除が 行われたことを示します。 4 秒後にパイロットランプは 通常の状態(消灯)に戻ります。 コードが正しく入力 されなかった場合は、EOBD パイロットランプが点灯し
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たままとなります。この場合は、キーを OFF の位置に 戻し、手順 1 から何度でもやり直すことができます。
メモ
作動値 イグニッションキーを ON から OFF に回すたびに、イモビ ライザーがエンジンの作動を禁止します。 エンジンを始動 するため、イグニッションキーを再度 OFF から ON に戻す と以下のようになります。
1) CPU がコードを認識すると、メーターパネルのパイ ロットランプ (6, 図 4.1) が短時間点滅します。 これ はイモビライザーシステムがキーコードを認識し、エ ンジン始動が可能なことを示します。 START ボタン (2, 図 13) を押すと、エンジンが始動します。
2) パイロットランプ (6, 図 4.1) または EOBD パイロット ランプ (7, 図 4.1) が点灯したままの状態の場合は、 コードが認識されなかったことを示します。 この場合、 イグニッションキーを OFF に戻し、再度 ON にします。 これでもエンジンが始動しない場合は、もう 1 本の黒 色キーで試してみてください。 このキーでも始動しな い場合は、DUCATI サービスネットワークにご相談くだ さい。
3) パイロットランプ (6, 図 4.1) が点滅したままの場合 は、イモビライザーシステムの不具合がスロットルグ リップを使用した解除手順などによりリセットされた ことを示します。 キーを OFF にしてから ON に戻すと、 イモビライザーパイロットランプは正常作動に戻りま す(手順 1 参照)。
警告
キーは電子部品を内蔵しています。落とす、またはぶ つけると損傷する恐れがあります。 作業中は 1 本のキーのみを使用してください。 複数のキー を使用すると、使用するキーのコードをシステムが認識で きない場合があります。
キーの複製
キーを複製したい場合は、お手持ちのすべてのキー、およ びコードカードを DUCATI サービスネットワークにお持ち ください。 DUCATI サービスが合計 8 本まで新しいキーのプログラムお よびオリジナルキーの再プログラムを行います。 この時お客様がモーターサイクルの正当な所有者である証 明を求める場合があります。必ず証明できる書類をお持ち ください。 お持ちにならなかったキーのコードは、キーを紛失した場 合使用できないようにするためメモリから削除されます。
メモ
キーおよびコードカードを新しい所有者にお渡しください。
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イグニッションスイッチと ステアリングロック
燃料タンクの前に配置され、4 つのポジションが選べます。 A) ON: ライト ON、エンジン作動
B) OFF: ライト OFF、エンジン停止 C) LOCK: ステアリングロック D) P: パーキングライトおよびステアリングロック
メモ
キーを (C)、(D) の位置にするには、押してから回し てください。 (B)、(C)、(D) の位置ではキーを引き抜くこ とができます。
( 図 10)
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A
B
C
D
図10
ハンドルバー左側スイッチ
1) ライト切り替えスイッチ = 2 つのポジションがありま す。
- ポジション = ロービーム
- ポジション = ハイビーム
2) スイッチ = 方向指示器には 3 つのポジションがあ ります。
- 中央 = OFF
- ポジション = 左折
- ポジション = 右折
方向指示器を消すには、 中央に戻ってきたレバーを押してください。
3) スイッチ = 警告ホーン
4) スイッチ = ハイビーム点滅
(図11)
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3
図11
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21
クラッチレバー
クラッチを操作するレバー(1)にはアジャスター(2)が 付いており、レバーとグリップとの間隔を調整できます。 調整手順は、レバー (1) を完全に前方に放した状態でア ジャスター (2) を 4 つのうちの 1 つの位置に回します。以 下の点に注意してください: 1 の位置ではレバーとグリップの間隔が最大になり、4 では 最小になります。 レバー (1) を引くと、エンジンの回転がトランスミッション およびリアホイールに伝わらなくなります。 クラッチの適 切な操作は、スムーズなライディング、特に発進時に重要 です。
警告
クラッチレバーの調整は、モーターサイクルを停止し
た状態で行ってください。
重要
クラッチレバーを正しく操作することで、トランス ミッションのダメージを回避し、モーターサイクルの寿命 を延ばすことができます。
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メモ
エンジンは、サイドスタンドを下ろしてトランスミッ ションをニュートラルにしたまま始動できます。ギアを入 れた状態でモーターサイクルを始動する場合は、クラッチ レバーを引いてください。この場合、必ずサイドスタンド を上げてください。
(図12)
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図12
ハンドルバー右側スイッチ
1) ENGINE STOP(エンジン停止)スイッチ = 2 つのポジ ションがあります。
- ポジション (RUN) = エンジン作動
- ポジション (OFF) = エンジン停止
警告
このスイッチは、エンジンを直ちに停止させることが 必要な緊急時等に使用することを目的としています。 エン ジン停止後は、 再始動可能なようにスイッチを作動 ポジションに戻してください。
( 図 13)
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重要
ライトを点灯させて走行し、スイッチ (1) でエンジン を切りキーを ON の状態にしたままにするとライトが点いた ままになるのでバッテリーを消費する原因になります。
2) スタータースイッチ = エンジン始動
スロットルグリップ(図 13)
ハンドルバー右側のスロットルグリップ (3) は、スロット ルバルブを開く操作をします。 スロットルを開けている時 にグリップの握りを緩めると、自動的に元の位置 ( アイド リング状態 ) に戻ります。
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図13
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フロントブレーキレバー
レバー (1) をグリップの方向へ引くと、フロントブレーキ を作動させることができます。 このレバーは油圧で作動す るため、軽く握るだけで充分です。 この機種にはアジャスター (2) が付いており、レバーとグ リップとの間隔が調整できるようになっています。 調整手順は、レバー (1) を完全に前方に放した状態でア ジャスター (2) を 4 つのうちの 1 つの位置に回します。 以下の点に注意してください: 1 の位置ではレバーとグリップの間隔が最大になり、4 では 最小になります。
( 図 14)
警告
クラッチレバーの調整は、モーターサイクルを停止し
た状態で行ってください。
警告
これらのレバーの操作を行う前に、以下に示された
ページ 36 の指示をお読みください。
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1 2
図14
リアブレーキペダル
ペダル (1) を下に踏むことで、リアブレーキが機能しま す。 システムは油圧式で作動します。
ギアシフトペダル(図 16)
ギアシフトペダルには自動的に戻る中央のニュートラル位 置 N とその他 2 方向に作動します。 下方 = 1 に押します。 ニュートラルのポジションから 1 速にチェン ジした時に、メーターパネルのパイロットランプ N が消え ます。 上方 = 2 速ギア、そして引き続き 3 速、4 速、5 速 へシフトアップしていくときはペダルを上げます。 1 回の操作が一速分のチェンジに相当します。
速へのチェンジおよびシフトダウンはペダルを下
( 図 15)
、6 速
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図15
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N
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図16
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