DUCATIMONSTER
MONSTER 400
MONSTER 400DARK
オーナーズマニュアル
DUCATIMONSTER
MONSTER 400
MONSTER 400DARK
1
2
Ducati モーターサイクルをお買い上げ頂き、ありがとうご
ざいました。貴方を、ドゥカティストの仲間として迎える
ことは、私共にとって何よりもの喜びです。
新しい車両を日常の足として利用されるばかりではなく、
ロングツーリングも楽しまれることと思います。Ducati
モーター・ホールディング社は、常にその走行が快適で楽
しいものであるよう願っています。
私共は、アフターサービスの改善に絶えず努めています
が、その努力の一環として、お客様にこのマニュアルに記
載された正しい使用方法、特に慣らし運転の項を順守して
いただくようお願い致します。そうすれば、Ducati モー
ターサイクルは、あなたの要求にいつでも応え、最高のラ
イディングがいつも楽しめることでしょう。
修理作業や適切なアドバイスが必要な場合は、Ducati 正規
ディーラーの修理工場に是非お任せ下さい。
他のどこよりも Ducati を熟知したエキスパート達が、い
つも万全の体制でお客様のご要望にお応え致します。
楽しいライディングを!
注意
Ducati モーター・ホールディング社は、本マニュア
ルの記載条項に誤りがあったとしても、これに対しいかな
る責任も負うものではありません。
ここに記載された情報は、印刷された時点において最新の
ものです。
Ducati モーター・ホールディング社は、製品を改良、発展
させていくために必要とされる、あらゆる変更を行う権利
を保有します。
あなたの安全のために、そして保証の有効性、Ducati モー
ターサイクルの信頼性、価値を保全するために、Ducati オ
リジナルパーツのみをご使用下さい。
警告
本マニュアルは車両の一部とみなされ、車両を売却
する場合には、常に新しい所有者に渡さなければなりませ
ん。
3
目次
はじめに 6
保証について 6
シンボルマーク 6
安全運転のための注意 7
許容最大積載量 8
認識データ 9
運転に必要なコマンド 10
コマンド類の位置
メーターパネル 11
LCD ユニットの機能 12
イモビライザー・システム 14
キー 14
コードカード 15
スロットルグリップを使用してイモビライザー・エンジ
ンブロック解除の手順 16
キーの複製 17
イグニッションスイッチ / ステアリングロック 18
4
10
左側スイッチ 19
クラッチレバー 20
チョークレバー 21
右側スイッチ 22
スロットル・ツイストグリップ 23
フロント・ブレーキ・レバー 23
リアブレーキ・ペダル 24
ギアチェンジペダル 24
ギアシフトペダルとリアブレーキペダルの位置調整 25
主要構成部品 / 装備 26
車両上のポジション
燃料タンクキャップ
シートロック / ヘルメットフック 28
サイドスタンド
リアショック・アジャスターの調整 30
運転のしかた 32
慣らし運転の方法 32
走行前のチェック 33
エンジンの始動 34
車両の発進 36
ブレーキング 37
車両の停止 38
燃料補給 38
29
26
27
パーキング 39
アクセサリー 40
主な整備作業とメンテナンス 41
燃料タンクの持ち上げ 41
エアフィルターの交換 42
ブレーキ / クラッチ液量のチェック 43
ブレーキパッドの摩耗チェック 44
接続部の潤滑 45
スロットルケーブルの調整 46
バッテリーの充電
トランスミッションチェーン張力の調整 48
トランスミッションチェーンの潤滑 49
電球の交換 50
ヘッドライトの光軸調節 53
タイヤ 54
エンジンオイルレベルの点検
スパークプラグの清掃と交換
車両の清掃 58
長期間の不使用 59
重要注意事項 59
テクニカルデータ 60
全体寸法 (mm) 60
重量 60
燃料補充 61
エンジン 62
タイミング・システム 62
47
56
57
性能データ 63
スパークプラグ 63
燃料供給 63
ブレーキ 64
トランスミッション 65
フレーム 66
ホイール 66
タイヤ 66
サスペンション 66
排気システム 67
カラーバリエーション 67
電気装置 67
定期点検メモ 71
5
はじめに
保証について
あなた自身のため、また製品の信頼性を保証するために、特
に専門的技術が要求される整備作業は、Ducati 正規ディー
ラーの修理工場にお委せ頂くよう強くお薦めします。
Ducati 正規ディーラーの熟練したスタッフが、どのような
整備作業も行える適切な器材道具と、完璧な互換性、円滑
な作動、ロングライフを保証する Ducati オリジナル部品
のみを使用して、最善のサービスを提供致します。
全ての Ducati モーターサイクルには保証書が添付されて
います。車両を競技やそれに類する目的に使用した場合に
は保証の対象外となります。
また保証期間中に、たとえ車両の一部でも Ducati オリジ
ナル部品でない物と交換したり、改造したり、変更した場
合、Ducati モーター社の保証は適用されません。
6
シンボルマーク
この車両についてより良い理解を深めるため、当マニュア
ルを注意深くお読み下さい。車両について、不明な点、さ
らに詳しくお知りになりたい点がある場合には、ご購入先
の正規ディーラーにお尋ね下さい。当マニュアルに記載さ
れた情報は、あなたの走行にきっと役立つことでしょう。
Ducati モーター・ホールディング社は、快適で楽しい走行
を願いつつ、長期にわたってあなたの車両が性能を保つよ
うお手伝いしていきたいと思っております。
本マニュアルには注意事項として、下記のシンボルマーク
が使用されています:
警告
この説明を順守しなかった場合、重度の負傷および
死亡にまで至る危険性があります。
重要
車両ならびに車両構成部品に損傷を与える可能性が
あります。
注意
作業上の追加注意事項。
文中の「 右 」、「 左 」の表記は乗車位置から見た場合の
表示です。
安全運転のための注意
警告
運転する前に読んで下さい。
多くの事故はほとんど経験不足のために起こります。走行
する際は常に免許証を所持しているか確かめて下さい;免
許証は期限が有効でお客様の車両の運転に適したものが
必要です。
あなたの車両を未経験者、および有効免許証を持っていな
い人に貸さないで下さい。
ライダー、パッセンジャー共に 常に 適した服装およびヘ
ルメットの着用は義務となっております。
視界を制限したり、操作の妨げになるアクセサリーや物が
ない、適切なライディングウエアーを着用して下さい。
屋内では絶対にエンジンを始動したり、作動させたりしな
いで下さい。
排気ガスは有毒ですので、短時間で意識を失ったり、さら
には死亡にまで至る危険性があります。
ライダー・パッセンジャー共に、車両が動いている間は足
をフットレストに載せていて下さい。
急な進路変更や、路面状況の変化に対処できるよう、 常に
両手でしっかりとハンドルバーを保持して下さい。パッセ
ンジャーはシートサイドのパッセンジャー用グラブバー
を 常に 両手で保持しなければなりません。
走行地域の道交法、法律を遵守して運転して下さい。
常に指示された速度制限を厳守するとともに、視界や道路
条件、混雑の割合に合わせて、常に速度を調節して下さい。
レーンチェンジする時や曲がる時には、 常に 適時にウイ
ンカーを使用して早めに合図して下さい。
良好な視界を保ち、前方の車両の”死角”に入って走行し
ないようにして下さい。
交差点や、私有地の出口に近い場所、駐車場、高速道路へ
の進入路等を走行する場合は充分に注意して下さい。
給油時は 常に エンジンを停止し、給油の際、エンジンや
エキゾーストパイプにガソリンをこぼさないよう特に注
意して下さい。
給油時は絶対に、喫煙しないで下さい。
給油の際に、人体に有毒な気化したガソリンを吸い込む可
能性があります。もしもガソリンが皮膚や衣服に付着した
場合は、直ちに石鹸と水で洗浄し衣服を取り替えて下さ
い。
車両から離れる場合は、 常に キーを抜いて下さい。
エンジン、エキゾースト・パイプ、マフラーはエンジン停
止後も長時間高熱を保ちます。
警告
エキゾーストシステムは、エンジンスイッチを切っ
た後も熱い場合があります。手を触れないよう充分注意
し、車両を木材、木の葉などの可燃物のそばに駐車しない
ようにして下さい。
車両は人や物がぶつからないような場所にサイドスタン
ドを使用して駐車して下さい。
平面でないところや柔らかい地面、および車両が倒れる可
能性がある場所には絶対に駐車しないで下さい。
7
許容最大積載量
この車両は長距離を最大積載量で安全に走行できるよう
に設計されています。
重量をバランス良く配分することは、通常の安全走行に必
要な注意事項です。凸凹道を走行したり、急な進路変更を
必要とする時のトラブルを避けるために、特に重要です。
積載容量について
走行時の全車体重量は
ライダー、パッセンジャー、荷物、オプションパーツの重
量を含んだ合計で
390 Kg を決して超えてはいけません。
積み荷は車両の中心に近く、できる限り低い位置に配置す
るよう努めて下さい。
積み荷は車両にしっかりと固定して下さい。積み荷が完全
に固定されていないと車両転倒の原因になります。
車両が不安定になりますので、ハンドルバーやフロント・
フェンダー部に、体積や重量のあるものを載せないで下さ
い。
フレームのすき間に絶対に物を挟み込まないで下さい。可
動部分の妨げになる恐れがあります。
タイヤが、54 ページに定められた規定空気圧を保持し、
また良いコンディションにあることを確かめて下さい。
8
認識データ
すべての Ducati モーターサイクルにはフレームナンバー
(図 1) とエンジンナンバー (図 2) の 2 つの製造番号が付い
ています。
フレーム N.
エンジン N.
注意
これらの番号は、お客様の車両モデルを識別するた
めのものですので、部品を注文する際に必ずお知らせ下さ
い。
図 1
図 2
9
運転に必要なコマンド
1
警告
この章には、車両を運転する上で必要な全ての操作
類の機能と配置が詳しく説明されています。
操作類を使用する前に、注意深く読んで下さい。
コマンド類の位置 ( 図 3)
1) メーターパネル
2) イグニッション・スイッチ / ステアリング・ロック
3) 左側スイッチ
4) クラッチ・レバー
5) チョークレバー
6) 右側スイッチ
7) スロットル・グリップ
8) フロント・ブレーキ・レバー
9) ギアシフト・ペダル
10)リアブレーキ・ペダル
10
4
8
7
3
6
5
2
9
10
図 3
メーターパネル ( 図 4)
1) ハイビーム表示灯 ( 青 ).
ハイビームが ON の時に点灯します。
2) ウインカー表示灯 ( 緑 ).
ウインカーをONにすると点灯してから、点滅を始めます。
3) 燃料レベル警告ランプ ( 黄 ).
燃料タンクの燃料が約 3,5 リットルになった時に点灯し
ます。
4) ニュートラル・ライト N ( 緑 ).
ギアポジションがニュートラルの時に点灯します。
5) エンジンオイル圧警告灯 ( 赤 ).
エンジンオイルのプレッシャーが低すぎる時に点灯しま
す。イグニッションスイッチを ON に移動すると点灯し、
通常はエンジン始動後数秒で消灯します。
エンジン温度が高い時に、場合によって数秒間点灯するこ
とがありますが、回転数が上がると消灯します。
重要
エンジンに重度の破損をもたらす恐れがあるので、
このインジケーターが点灯したままの時には車両を使用
しないで下さい。
7) EOBD ライト ( 琥珀色 ).
エンジンブロックを示します。エンジンブロック数秒後に
消灯します ( 約 1.8 - 2 秒 )。
8) スピードメーター (km/h).
走行速度を表示します。
a) LCD (1):
- 走行距離計 (km).
総走行距離を示します。
- トリップメーター (km).
リセット後の走行距離を表示します。
9) タコメーター (rpm).
一分間のエンジン回転数を表示。
b) LCD (2):
- 時計
- オイル温度
1
8 9
4 2
7
5 3
6) 黄色琥珀色 ランプ
車両が停車されている時に点灯、点滅します ( インモビラ
イザーON)。インモビライザーが機能しているかもチェッ
クできます。
注意
インモビライザーが正常に機能している時は 24 時間
点滅し、ランプは消えますが、機能は残ります。
140
120
160
100
80
60
40
20
0
180
200
220
240
260
km/h
°C
TOT
°F
AMPM
TRIP
6
7
5
4
3
2
1
0
TOT
AMPM
TRIP
min-1X1000
8
9
10
11
°C
°F
b
a
6
図 4
11
LCD ユニットの機能
イグニッションキーを ON に回すと、メーターパネルは
すべての計器 ( ポインター、ディスプレィ、ライト ) の
チェックをします ( 図 5, 図 6).
LCD (1) ユニットの機能
キーを ON の状態にし、ボタン (B, 図 6) を押すと、総走
行距離とトリップメーター距離を表示することが出来ま
す。
トリップメーターをゼロにします。
ボタン (B, 図 6) を TRIP( トリップメーター ) が表示され
ている時に 2 秒以上押し続けると、ディスプレイ (LCD 1)
がゼロになります。
LCD (2) ユニットの機能
キーを ON の状態にし、ボタン (A, 図 6) を押すと、時計
とオイル温度が表示されます。
時計の調整
ボタン (A, 図 6) を 2 秒以上押し続けます。
ボタン (B, 図 6) を押し、AM/PM を調整します。ボタン (A)
を押し、時の調整機能に移ります。 ボタン (B) を繰り返
して押して時間を合わせます。ボタン (A) を押し、分の調
整機能に移ります。
ボタン (B) を押し、分数を進めます;5 秒以上押し続ける
と早く変わります。ボタン (A) を押し、調整機能から出ま
す。
12
OFF
140
120
100
80
60
40
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km/h
6
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0
min-1X1000
8
9
10
11
図 5
CHECK
120
140
100
80
60
40
20
0
160
180
200
220
240
260
km/h
°C
TOT
°F
AMPM
TRIP
6
7
5
4
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TOT
AMPM
TRIP
min-1X1000
8
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10
11
°C
°F
2
1
A
B
図 6
オイル温度機能
オイル温度が 50 ºC/122 ºF 以下の時は "LO " 、170 ºC/
338 ºF 以上の時は "HI" が表示されます。
燃料残量機能ランプ
リザーブランプが点いた時にディスプレイ上には
"FUEL" が表示されます。
メンテナンスインジケーター機能
最初の 1000 Km/621 mi 後、その後 10.000 Km/ 6210
mi 毎、ディスプレイにはキーを ON にするたびに 5 秒間
"MAInt" が表示され、定期的メンテナンスを行う時期で
あることを示します。
メーターパネルライト調整機能
キーが ON の状態でスイッチ (B, 図 6) を押すと、5 秒以
内にスイッチを押すたびにメーターパネルのライトが調
整されます。
警告
メーターパネルのコントロールは必ず車両が停止し
ている時に行なって下さい。運転中にメーターパネルの操
作は絶対に行わないで下さい。
13
イモビライザー・システム
この車両には電子制御でエンジンをブロックする盗難防
止装置 ( イモビライザー ) が搭載されています。イモビラ
イザーは、毎回エンジンを停止する度に自動的に作動しま
す。
各キーの握り手にはトランスポンダーが内蔵されていま
す。トランスポンダーからの信号は、イグニッションス
イッチ部に組み込まれたアンテナを介してコントロール
ユニットに送られます。この信号は " パスワード " の役割
を果たし、イグニッションキーがスイッチに差し込まれる
度に、毎回変更されます。CPU が " パスワード " によっ
てキーを認識した時のみエンジンが始動します。
キー ( 図 7)
車両には、以下のキーが付属してきます:
-キーA( 赤 )1 本
-キーB( 黒 )2 本
警告
キー A ( 赤色 ) には、キーを最適な状態に保ち、他
のキーとの接触を防ぐためゴム製のカバーが取り付けら
れています。本当に必要な場合以外は絶対にこのカバーを
取り外さないで下さい。
キー B は、通常のイグニッションキーで下記に使用され
ます:
- エンジンの始動
- 燃料タンクキャップ
- シートロック
14
キーA はキーB と同じ機能を持つ他、2 本の黒キーのコー
ドメモリー変更、削除の機能を併せ持っています。
注意
3 本のキーには、キーの認識番号の書かれたプレート
(1) が付いています。
警告
キーA とプレート (1) は別にして、安全な場所に保管
して下さい。
車両を始動するのに 2 本の黒いキーのうち、1 本のみを使
用するようにしてください。
B
A
1
図 7
コードカード
キーと併せてコードカード ( 図 8) が付属してきます。
カードには、キー・オン後にエンジンブロックが作動した
場合に使用するエレクトロニック・コード (A, 図 9) が記載
されています。
警告
コードカードは安全な場所に保管して下さい。ス
ロットルグリップを使用してエンジン・ブロックを解除す
る場合に備えて、コードカードに記載されたエレクトロ
ニック・コードを控えて、常に携帯されることをお勧めし
ます。
イモビライザーシステムが不具合の場合に、琥珀色の
EOBD ランプ (7, 図 4) で示されるエンジン・ブロック機能
を解除するには、下記の手順に従ってください。
この作業はコード・カードに記載されたエレクトロニッ
ク・コードがなければ出来ません。
図 8
A
図 9
15
スロットルグリップを使用してイモビライザー・エンジ
ンブロック解除の手順
1) キーを ON の位置にし、スロットルグリップを完全に回
し、この状態を保ちます。
EOBD ランプ (7, 図 4) は 8 秒後に消灯します。
2)EOBD ランプが消えたらスロットルグリップを放して
下さい。
3)EOBD ライトがもう一度点き、点滅します。この時点で
ディーラーから車両引渡しの際に渡されたコード・カード
に記されているエレクトロニック・コードを入力します。
4)EOBD (7, 図 4) ランプの点滅数とコードの最初の数が一
緒になるように数えます。
スロットルグリップを 2 秒間全開にし、元に戻します。一
つの数字の入力がこうして認識され、EOBD ランプが 4 秒
間点灯します。最後の数値を挿入するまでこの作業を繰り
返します。
アクセルを使っても出来ない時は、EOBD ランプが 20 回
点滅し、その後ランプが点灯し、もう一度 (1) からやり直
すことになります。
5) コードが正しく入力された場合には、スロットルグリッ
プをはなすと EOBD ランプが点滅し、ブロックが解除さ
れたことを示します。4 秒後にランプは通常 ( 消灯 ) の状
態に戻ります。
6)入力されたコード番号が違っていた場合、 EOBDランプ
は点灯し続けます。キーを OFF に戻して手順 (1) から回
数に制限なく、作業をやり直すことが出来ます。
16
注意
定められた時間の前にスロットルグリップが放され
た場合は、警告ランプが再び点灯します。キーを OFF に
戻し、手順 (1) に戻って作業をやり直す必要があります。
操作
イグニッションキーを ON から OFF の位置に回す度に、
イモビライザーはエンジンブロックを作動します。エンジ
ンの始動には、キーをOFFから ONの位置に回して下さい:
1)コードが認証されると、メーターパネルのランプ (6, 図 4)
が短時間点滅します。これは、イモビライザーシステムが
キーのコードを認証しエンジンブロックを解除したこと
を意味します。START ボタン (3, 図 14.1) を押すと、エン
ジンが始動します ;
2)もし、ランプ (6,図4)または EOBDランプ (7,図 4)が点灯
したままの場合は、コードが認証されなかったことを示し
ます。キーを OFF の位置に戻して、再度 ON の位置に回
します。それでもエンジンが始動しない場合は、付属して
いる他の黒キーを使い、もう一度試して下さい。
もしこの方法でもまだブロックが解除されない場合は、
ドゥカティ・アシスタントサービスに御連絡下さい。
3) ランプ (6, 図 4) が点滅し続けている場合は、イモビライ
ザーシステムがリセットされたことを ( 例えば、スロット
ルグリップを使用してのデロック作業 ) 意味します。キー
を OFF にしてから、ON にするとインモビライザーラン
プは通常の機能 (1) 参照、に戻ります。
警告
強い衝撃を与えるとキーに内蔵された電子部品を損
傷しますので注意してください。
作業中は常に同じキーのみをを使用してください。違う
キーを使用すると、システムのコード認証の妨げになる場
合があります。
キーの複製
追加のキーがお入用の場合は、お持ちの全てのキーとコー
ド・カードを持ってドゥカティ・アシスタントサービスま
でご依頼下さい。
ドゥカティ・アシスタントサービスは、新しいキーとお手
元のキー全てを ( 最高 8 本まで ) 再メモリーします。
ドゥカティ・アシスタントサービスは、お客様がオーナー
である証明の提示を求める事がありますので、必要書類を
ご持参下さい。
再メモリーされなかったキーのメモリーは削除され、無効
となり、エンジンを始動することはできません。
注意
オーナー変更の場合、全てのキーとコードカードを
新しいオーナーに譲り渡されなければなりません。
17
イグニッションスイッチ / ステアリングロック ( 図 10 )
燃料タンクの前に配置され、4つのポジションがあります:
A) ON: エンジン、ライトが作動中
B) OFF: エンジン、ライト機能停止
C) LOCK: ステアリングロック作動中
D) P: パーキングライト+ステアリングロック
注意
キーを (C)、(D) の位置にするには、キーを押してか
ら回して下さい。(B)、(C)、(D) の位置ではキーを引き抜
くことができます。
18
図 10
左側スイッチ ( 図 11)
1)ライト切り替えスイッチ。2 つのポジションがあります:
= ロービーム ON
= ハイビーム ON
2) スイッチ = ウインカーには 3 つのポジションがあ
ります:
中央 = OFF
= 左折
= 右折
ウインカーをとるには中央部に戻ったスイッチを一度押
します。
3) スイッチ = 警告ホーン。
4) スイッチ = ハイビーム点滅。
図 11
19
クラッチレバー ( 図 12)
レバー (1) を引くと、エンジンの回転がトランスミッショ
ンおよびリアホイールに伝わらなくなります。クラッチの
適切な操作は、スムーズなライディング、特に発進時に重
要です。
重要
クラッチレバーを正しく操作することで、トランス
ミッションの損傷を避け、車両の寿命を延ばすことができ
ます。
注意
スタンドを降ろし、トランスミッションがニュート
ラルの状態でエンジンを始動させることができます。ギア
が入った状態で始動する時は、クラッチレバーを引いて下
さい ( この際サイドスタンドは降ろしません )。
20
図 12
チョークレバー ( 図 13)
冷間時のエンジン始動を容易にするため、また、始動後の
アイドリング回転数を増加させるために使用します。
レバー・ポジション:
A) =閉じた状態;
B) =全開 .
レバーの位置は、エンジンの暖機状態に合わせて調整可能
です (34 ページ参照 )。
重要
エンジンが暖かい時にはレバーを使用しないで下さ
い。レバーを開いたまま走行しないで下さい。
A
B
図 13
21
右側スイッチ ( 図 14.1)
1) ENGINE STOP (エンジン停止)スイッチには2つのポジ
ションがあります:
(RUN) = エンジン作動
(OFF)= エンジン停止
警告
このスイッチは、エンジンを直ちに停止させなけれ
ばならない緊急時等に使用することを目的としています。
エンジン停止後は、再始動ができるようにスイッチを
ポジションに戻して下さい。
重要
ライトを点灯して走行時、スイッチ (1) を使用してエ
ンジンを停止しイグニッション・キーを ON のポジション
で放置すると、ライトが点灯したままとなり、バッテリー
切れの原因になります。
2) ボタン =エンジン始動。
22
1
2
図 14.1