GRAPHIC EQUALIZER
取扱説明書
STORE
MEMORY
RECALL
DISPLAY FLAT UTILITY
LR
BYPASS
INPUT LEVEL
-∞
LR
GRAPHIC
R
L
CLIP
-6
0
-12
-18
-24
-30
-36
-42
+10
MEMORY
EQUALIZER
FGQ
1234
NOTCH
HPF LPF
このたびは、YAMAHAデジタルグラフィックイコライザーYDG2030をお買い求めいた
だきましてまことにありがとうございます。
YDG2030は、最先端のヤマハデジタル信号処理技術を使用しており、きわめて高精度
で安定したイコライジングを実現します。ステレオ30バンドのグラフィックイコライ
ザーのほかに、ハイパスフィルターやローパスフィルター、そして特定周波数をカット
できる4つのノッチフィルターを備えています。
また、従来式のアナロググラフィックイコライザーにおけるスライダーを使った設定
を、フロントパネル上のロータリーエンコーダーを使っておこなえるため、操作は非常
に簡単です。
YDG2030の利点のひとつに、新規に作成したイコライザー設定を保存し、必要に応じ
て速やかに呼び出す機能があります。40種の設定を保存できるため、別の目的や違う環
境で使用するたびに再設定する必要がありません。
YDG2030の性能を十分に発揮させると共に、いつまでも支障なくお使いいただくた
め、ご使用の前にこの説明書をよくお読みください。お読みになった後は、保証書とと
もに大切に保管してください。
POWER
ON
OFF
安全上のご注意 ―安全にお使いいただくため―
!
安全にお使いいただくため、ご使用の前にこの「安全上のご注意」をよくお読みください。
またお読みになったあと、いつでも見られるところに必ず保管してください。
絵表示 この取扱説明書および製品への表示では、製品を安全に
正しくお使いいただき、あなたや他の人々への危害や財産への
損害を未然に防止するために、いろいろな絵表示をしています。
内容をよく理解してから本文をお読みください。
この欄に記載されている事項を無視して、誤った取扱いをすると、人が死亡または重傷を負う可
警告
能性があります。
設置されるとき
●
この機器はAC100V専用です。それ以外の電
源(AC200V、船舶の直流電源など)では使用し
ないでください。火災・感電の原因となります。
●
この機器に水が入ったり、機器がぬれたりしな
いようご注意ください。火災・感電の原因となり
ます。雨天・降雪時や海岸・水辺での使用は特に
ご注意ください。
●
電源コードの上に重い物をのせないでくださ
い。コードに傷が付くと、火災・感電の原因とな
ります。とくに、敷物などで覆われたコードに
気付かずに重い物を載せたり、コードが本機の
下敷きになることは、起こりがちなことですの
で、十分にご注意ください。
●
この機器の上に水などの入った容器や小さな金
属物を置かないでください。こぼれたり、中に
入ったりすると、火災・感電の原因になります。
ご使用になるとき
●
電源コードを傷つけたり、加工したり、無理に
曲げたり、ねじったり、引っ張ったり、加熱し
たりしないでください。コードが破損して、火
災・感電の原因になります。
● 雷が鳴りだしたら、早めに機器本体の電源ス
イッチを切り、電源プラグをコンセントから抜
いてください。
絵表示の例
:注意(危険・警告を含む)を促す事項
:決しておこなってはいけない禁止事項
:必ずおこなっていただく強制事項
●
この機器を改造しないでください。火災・感電の
原因となります。
●
この機器のカバーは絶対に外さないでくださ
い。感電の原因になります。
内部の点検・整備・ 修理が必要と思われるとき
は、お買上げ販売店にご依頼ください。
使用中に異常が発生したとき
●
煙が出ている、変なにおいや音がするなどの異
常がみとめられたときは、すぐに機器本体の電
源スイッチを切り、電源プラグをコンセントか
ら抜いてください。そのあと、異常がおさまる
のを確認して販売店に修理をご依頼ください。
異常状態のままで使用すると、火災・感電の原因
となります。
●
内部に水などの異物が入った場合は、すぐに機
器本体の電源スイッチを切り、電源プラグをコ
ンセントから抜いてください。そのあと、販売
店にご連絡ください。そのままで使用すると、
火災・感電の原因となります。
●
断線・芯線の露出など、電源コードが傷んだら、
お買上げ販売店に交換をご依頼ください。そのま
まで使用すると、火災・感電の原因となります。
●
万一、この機器を落としたり、キャビネットを
破損した場合は、機器本体の電源スイッチを切
り、電源プラグをコンセントから抜いて販売店
にご連絡ください。そのまま使用すると、火災・
感電の原因となります。
●
落雷のおそれがあるとき、電源プラグが接続さ
れたままならば、電源プラグには触れないでく
ださい。感電の原因となります。
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1
11
22
2
22
注意
この欄に記載されている事項を無視して、誤った取扱いをすると、人が傷害を負ったり、物的
損害が発生したりする可能性があります。
設置されるとき
●
調理台や加湿器のそばなど、油煙や湯気が当た
るような場所には置かないでください。火災・感
電の原因となることがあります。
●
ぐらついた台の上や傾いたところなど、不安定
な場所には置かないでください。落ちたり、倒
れたりしてけがの原因となることがあります。
●
電源コードを熱器具に近付けないでください。
コードの被覆が溶けて、火災・感電の原因になり
ます。
●
窓を締め切った自動車の中や直射日光が当たる
場所など、異常に温度が高くなる場所に放置し
ないでください。火災の原因となることがあり
ます。
●
湿気やほこりの多い場所には置かないでくださ
い。火災・感電の原因になることがあります。
●
濡れた手で電源プラグを抜き差ししないでくだ
さい。感電の原因となることがあります。
●
電源プラグを抜くときは、電源コードを引っ張
らないでください。必ずプラグを持ってくださ
い。コードを引っ張ると、電源コードが傷つい
て、火災・感電の原因となることがあります。
●
機器を移動する場合は、電源スイッチを切り、
電源プラグをコンセントから抜き、機器間の接
続コードなど外部の接続コードを外してくださ
い。コードが傷つき、火災・感電の原因となるこ
とがあります。
ご使用になるとき
●
オーディオ機器・スピーカーなどの機器を接続す
る場合は、接続するすべての機器の電源を切っ
てください。
それぞれの機器の取扱説明書に従い、指定の
コードを使用して接続してください。
●
電源を入れる前に音量(ボリューム)を最小にし
てください。突然大きな音が出て聴力障害など
の原因となることがあります。
●
旅行などで、長期間この機器をご使用にならな
いときは、安全のため、必ず電源プラグをコン
セントからぬいてください。火災の原因となる
ことがあります。
お手入れについて
●
お手入れの際は、安全のため、電源プラグをコ
ンセントからぬいてください。感電の原因とな
ることがあります。
●
定期的な機器内部の掃除が必要です。長いあい
だ掃除をせずに、機器の内部にほこりがたまっ
たままにしておくと、火災や故障の原因となる
ことがあるからです。
掃除および費用については、お買上げ販売店に
ご相談ください。
掃除の間隔は1年に一度くらい、時期は湿気の多
くなる梅雨の前が、もっとも効果的です。
バックアップ電池について
本機内のメモリーに記憶されたデータは、電源がオフのときで
も内部のリチウム電池によって保護されていますが、この電池
は寿命(約5年)があり、寿命が来ると電源を入れたときに"Low
Battery"というメッセージが表示されます。この場合は、お買
い上げ店、もしくは最寄りのヤマハ電気音響製品サービス拠点
にご相談ください。
警告:
電池はご自分で交換しないでください。本機のケースを開けた
り内部回路に手を加えたりすると保証が無効になります。
目 次
フロントパネル ................................................................................................3
リアパネル ........................................................................................................ 4
メモリー番号 ....................................................................................................5
メインLCDの使い方 ....................................................................................... 6
ユーティリティー ............................................................................................ 8
基本的な使い方 ............................................................................................. 12
仕様 .................................................................................................................. 18
MIDIインプリメンテーションチャート ................................................... 20
ユーザープログラムテーブル .................................................................... 21
プログラムチェンジテーブル .................................................................... 22
22
2
22
33
3
33
フロントパネル
1 INPUTLEVEL
同軸ツマミ(外側が右、内側が左チャンネル)によって、
入力する信号のレベルを調整します。
2 レベルメーター(L/R)
このメーターは信号の流れの中でA/Dコンバーターの後段
に位置しています。CLIPインジケーターが点灯しないよう
に入力レベルを調整してください。
3MEMORY番号LCD
現在のメモリー番号(1〜40)を示します。
4 メインLCD
現在のイコライジング設定をグラフィック表示します。ま
た、フロントパネルの各ツマミを使って編集できるユー
ティリティモードなどを表示する場合にも使用します。
5 ロータリーエンコーダー
F、G、およびQツマミは、主に周波数、ゲイン、および
イコライジング帯のQを設定する際に使用します。また、
ユーティリティーを編集する際にも使用できます。
6 NOTCH、HPF、およびLPFキーとインジケーター
イコライジング設定で使用されるフィルターの選択や解除
に使用します。インジケーターは、そのときのイコライジ
ング設定でどのフィルターが有効であるかを示していま
す。
7 MEMORYキー
[STORE]、[RECALL]、および[▲]と[▼]キーはメモリーの
読み書きに使用します。
8 DISPLAYキー
グラフィックイコライザー、ノッチフィルター、スイープ
周波数など、ディスプレイに表示される情報を変更しま
す。
9 FLATキー
グラフィックイコライザーをフラットな設定にします。こ
のとき、ノッチ、ハイパス、およびローパスフィルターは
キャンセルされません。
0 UTILITYキー
ユーティリティーモードを呼び出せます。これによって、
さまざまなシステムパラメーターを設定できます。
A L/dおよびR/cキー
編集するチャンネルを指定し、左右チャンネルを別々にイ
コライジング設定できます。どちらかのキーを押したまま
他方のキーを押すと、両チャンネルのパラメーターを同時
に編集(リンク)できます。
B BYPASSキー
入力信号が内部回路をバイパスして、原音を無加工のまま
出力します。
33
3
33
44
4
44
リアパネル
1
Y-485 MIDI
THRU
2 4
OUT
1 Y-485
Y-485コントロールプロトコルに準拠したネットワークに
接続するとき使用します。音声信号は割り当てられていま
せん。Y-485によって接続するときは、どちらのコネク
ターをINまたはOUTに使用しても構いません。
周辺機器との接続には、デジタルオーディオケーブル(イ
ンピーダンス90〜120Ωのシールドタイプバランス型伝
送ケーブル)をご使用ください。
一般のアナログオーディオ用ケーブル(インピーダンス40
〜50Ω程度のシールドタイプバランス型伝送ケーブル)
をご使用になりますと、インピーダンス不整合による信号
の反射が発生するなど、伝送波形に乱れが生じるなどのト
ラブルの原因となります。
特に、10m以上の長いケーブルやマルチケーブルの場合、
波形の乱れが顕著になりますので、十分ご注意ください。
さらに、ケーブル長が100m以上に達する場合は、ケーブ
ルのインピーダンスに合わせた抵抗で終端する(Pin2と
Pin3の間に100 Ω位の抵抗を接続する)ことをお勧めしま
す。
3
OUTPUT
IN
RL
+4dB
-20dB +4dB-20dB
INPUT
RL
5
2 MIDI(IN、OUT、およびTHRU)
ユニットのMIDIコントロールに使用します。INはMIDIデー
タを受信するときに使用し、THRUはINから受信された情
報を無加工のまま送信し、OUTはMIDI信号を送信します。
3 OUTPUT(L/R)
バランス型XLRタイプコネクターの出力端子です。
4 INPUT(L/R)
バランス型XLRタイプコネクターの入力端子です。
5レベルスイッチ
入力/出力コネクターを+4dBまたは-20dBの規定レベル
に設定します。接続する機器の入出力レベルに合わせて、
適切なポジションを選んでください。
44
4
44
55
5
55
メモリー番号
■ メモリー番号の割り当て
本機にはイコライジング設定を保存するメモリー領域が40個用意され、そのすべてをユーザー側でプログラミングできます。こ
れによって、頻繁に使用するイコライジング設定を保存したり、必要に応じていつでも呼び出したりできます。これらの設定は
MIDIインタフェースまたはY-485コネクターを通じて(MIDIデータファイルシステムやパソコンの)大容量記憶装置に保存できま
す(詳しくは、8ページの「ユーティリティー」に記載されています)。
■ イコライジング設定の呼び出し
[▲]または[▼]キーを使って、呼び出したい設定の名前を表示させます。(ユーティリティモードで設定した)名前がメインLCD
の中央に表示され、MEMORY番号LCDにメモリー番号が点滅します。
続いて[RECALL]キーを押します。
この操作の前に呼び出していた設定に対して変更をおこなっていなかった場合、新しい設定が直ちに表示されます。
また、変更をおこない保存していなかった場合、メインLCDの中央にRECALLOK?と点滅表示されます。[RECALL]キーをも
う一度押せば呼び出せます(このメッセージが点滅している間は、[▲]または[▼]キーを使って、別の設定を指定して呼び出せま
す)。[RECALL]キーを押すと、MEMORY番号LCDの数値が点滅をやめ、メインLCDにこの設定に対応したイコライジング曲線
が表示されます。なお、設定の選択間違いや最初の[RECALL]キーを押し間違えたため、設定を呼び出したくない場合は、
[RECALL]以外のキーを押します。
表示されたイコライジング曲線はLまたはRチャンネルのいずれかを示しています。[L/d]と[R/c]キー上のLEDで確認してくださ
い。
■ イコライジング設定の保存
エディットが終了したら、[▲]または[▼]キーを使って設定を保存したいメモリー番号を選択します(編集した設定をそのまま同
じメモリーに保存したい場合は、[▲]または[▼]キーを使用する必要はありません)。メモリー番号を変更するたびに、各メモ
リー番号に対応した名前がメインLCDの中央に表示されます。
メモリー番号を選択したら、[STORE]キーを押して設定を保存します。メインLCDの中央にSTOREOK?と点滅表示されま
す。[STORE]キーをもう一度押して保存を確定するか、[STORE]以外のキーを押して保存を取り消します。
■ ソフトウェアプロテクトに関する注記
ユーティリティモードのソフトウェアプロテクトを使って、不用意なキー操作から設定を保護できます(詳しくは、10ページの
「ソフトウェアプロテクト」に記載されています)。プロテクトがONのときに設定の呼び出しまたは保存をおこなおうとする
と、メインLCDにERR**NOWPROTECTと表示され、MEMORY番号LCDが点滅し始めます。プロテクトがONのまま何ら
かの操作をおこなおうとしてERR**NOWPROTECTが表示された場合、MEMORY番号LCDの点滅が停止するまで任意の
キーを押します。するとERR**NOWPROTECTがメインLCDから消えます。
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5
55
66
6
66
メインLCDの使い方
■ [DISPLAY]キー
メインLCDを使用すれば、さまざまな方法で設定を表示したり、エディットしたりできます。表示モードの切り換えは[DISPLAY]
キーを使用します。
注意:メインLCDには一度に片方のチャンネルしか表示されません。
イコライザー画面: フルグラフィックのイコライザー表示
イコライザースイープ画面: グラフィックのイコライザー表示。作成したバーを左右に動かすことのできるオプション付き
フィルターグラフィック画面: ノッチフィルター、HPF、およびLPFのグラフィック表示
フィルター数値画面: ノッチフィルター、HPF、およびLPFの数値表示
ディレイとアッテネーション画面:ディレイとインプットアッテネーターの数値表示
■ [L/<]と[R/>]キー
メインLCD上の表示はLまたはRチャンネルの設定のどちらかを示しています。表示するチャンネルを選択するときは、[L/<]また
は[R/>]キーを押します。キー上のLEDが点灯し、メインLCDの左上に変更されたチャンネル(LchまたはRch)が表示されま
す。
■ チャンネルのリンク
LとRの両チャンネルに対して同時に変更をおこなうためには、LとRチャンネルがリンクされていなければなりません。チャンネ
ルがリンクされていると、一方のチャンネルに対する変更が他方のチャンネルに対しても有効になります。なお、リンクされる前
に修正された設定はコピーされません。
チャンネルをリンクさせるときは、[L/d]または[R/c]キーのどちらかを押したまま、他方のキーを押します。すると、後から押
したキー上のLEDが点滅しリンクされたことを表します。メインLCDには一度に一方のチャンネルしか表示されないため、最初に
押したチャンネルの設定が表示されています。
再びどちらかのキーを押せばリンクを解除できます。
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6
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7
77
■ ノッチフィルター、HPF、およびLPF
NOTCH(1〜4)、HPF、およびLPFキーの上部にあるインジケーターは、点灯しているとき対応するノッチフィルター、HPF、
およびLPFがアクティブであることを示しています。
特定のノッチフィルター、HPF、およびLPFのアクティブ/非アクティブを切り換えるときは、エディットを目的として選択され
ていなければなりません。キーを1回押すと変更するノッチフィルター、HPF、またはLPFが選択され(この状態の時エディット
をおこなえます)、もう一度押すとアクティブ(インジケーター点灯)になります。ノッチフィルター、HPF、またはLPFがエ
ディットのためにすでに選択済みの場合には、キーを1回押せばアクティブになります。
また、アクティブ状態のノッチフィルター、HPF、またはLPFは、キーを1回押せば非アクティブ(インジケーター消灯)になり
ます。
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7
77
88
8
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