
TPD1038F
東芝インテリジェントパワーデバイス シリコンモノリシックパワーMOS型集積回路
TPD1038F
モータ、ソレノイド、ランプドライブ用
ハイサイドパワースイッチ
TPD1038F は縦型パワーMOS FET 出力のハイサイドスイッチで、
CMOS、TTL ロジック回路(MPU など)から直接ドライブができ、
保護、診断のインテリジェント機能を備えたモノリシックパワーIC
です。
特 長
• 制御部(Bi-CMOS)と縦型パワーMOS FET を 1 チップ上に組み
込んだモノリシックパワーIC です。
• 負荷端を接地できるハイサイドスイッチです。
• マイクロプロセッサ、CMOS ロジック IC 等から直接制御可能で
す。
• 過熱、負荷ショートに対する保護機能を内蔵しています。
• 負荷ショート、オープン、過熱検出時に診断出力を外部に取り出せる診断機能を内蔵しています。
• インダクタンス負荷による逆起電圧を出力端子に-(60V-V
• オン抵抗が小さい。R
• 表面実装の SOP-8 パッケージで梱包形態はエンボステーピングです。
=120mΩ(最大) ( @ V
DS(ON)
= 12 V、Ta = 25℃、Io = 2 A)
DD
)~-(50V-VDD)まで印加できます。
DD
質量: 0.08 g (標準)
SOP8-P-1.27A
ピン接続 現品表示
OUT
1
GND
2
DIAG
3
IN
4
(TOP VIEW)
V
8
DD
TPD1038
V
7
DD
V
6
DD
V
5
DD
F
製品名 (または略号)
ロット No.
外装鉛フリー
識別マーク
( なし: 鉛含有
あり: 鉛フリー)
この製品は MOS 構造ですので取り扱いの際には静電気にご注意下さい。
1
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ブロック図
TPD1038F
IN
DIAG
GND
端子説明
バンドギャップ電源
過熱検出
5V 電源
チャージポンプ
ドライバ
過電流検出
パワーMOSFET
(π-MOSⅤ)
V
DD
OUT
端子番号 端子記号 端子の説明
1 OUT
2 GND 接地端子。
3 DIAG
4 IN
5,6,7,8 VDD 電源端子。
出力端子。負荷が短絡状態になり、3A (最小)を超える電流が出力端子に流れると、IC 保護のため出
力はスイッチングモードで動作をします。
自己診断出力端子。入力”H”に過熱検出、または過電流を検出すると”L”レベルになります。回路
構成は、n チャネル オープンドレインです。
入力端子。内部でプルダウン抵抗が接続されており、仮に入力の配線がオープンになっても、出力
が誤ってオンすることはありません。
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絶対最大定格 (Ta = 25°C)
項 目 記 号 定 格 単位
ドレイン・ソース間電圧
電源電圧
入力電圧
診断出力電圧
出力電流
入力電流
診断出力電流
許容損失
許容損失
動作温度
チャネル温度
保存温度
DC
パルス
DC
パルス
(注 2-a)
(注 2-b)
60 V
V
DS
V
25 V
DD(1)
=1Ω,τ=250ms)
V
DD(2)
V
-0.5~12 V
IN(1)
V
V
IN(2)
-0.5~25 V
V
DIAG
Internally Limited A
I
O
±10 mA
I
IN
5 mA
I
DIAG
P
1.1 W
D(1)
P
0.425 W
D(2)
Topr -40~110 °C
150 °C
T
ch
-55~150 °C
T
stg
S
+1.5(t=100ms) V
DD(1)
60(R
V
TPD1038F
注: 本製品の使用条件 (使用温度/電流/電圧等) が絶対最大定格/動作範囲以内での使用においても、高負荷 (高温お
よび大電流/高電圧印加、多大な温度変化等) で連続して使用される場合は、信頼性が著しく低下するおそれが
あります。
弊社半導体信頼性ハンドブック (取り扱い上のご注意とお願いおよびディレーティングの考え方と方法) およ
び個別信頼性情報 (信頼性試験レポート、推定故障率等) をご確認の上、適切な信頼性設計をお願いします。
熱抵抗特性
項 目 記 号 定 格 単位
チャネル-外気間熱抵抗
R
th(ch-a)
注 2:
2-a : ガラスエポキシ基板(a) 2-b : ガラスエポキシ基板(b)
FR-4
25.4×25.4×0.8
(単位:mm)
113.5 (注 2a)
294.0 (注 2b)
°C /W
FR-4
25.4×25.4×0.8
(単位:mm)
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電気的特性 (Ta=25°C)
TPD1038F
項 目 記 号
動作電源電圧範囲
消費電流
高レベル入力電圧
低レベル入力電圧
高レベル入力電流
オン抵抗
出力リーク電流
診断出力電圧 “L”レベル
診断出力電流 “H”レベル
過電流検出
過熱検出
負荷オープン判定抵抗値(注 5)
スイッチングタイム
診断出力遅延時間
出力クランプ電圧
(注 3)過電流検出値
V
R
I
OC(1)
I
OC(2)
DD(OPR)
I
DD
V
IH
V
IL
I
IH
DS(ON)
I
OL
V
DL
-
I
DH
(注 3)
(注 4)
-
T
OT
R
OP
ton
t
off
t
DLH
t
DHL
V
clamp
測定回路
-
-
-
-
-
-
-
-
1、2
3
-
4
5
-
測 定 条 件 最小 標準 最大 単位
- 6 12 18 V
VDD=12V, VIN=0V, RL=10Ω
VDD=12V
VDD=12V
VDD=12V, VIN=5V
VDD=12V, IO=2A
VDD=12V
=12V, VIN=0V, IDL=1mA
V
DD
=10Ω
R
L
=12V, VIN=5V, RL=10Ω,
V
DD
=12V
V
DH
VDD=12V
VDD=12V, RL=0.1Ω
=12V
V
DD
VDD=12V, VIN=0V
V
=12V, RL=10Ω
DD
V
=12V, RL=10Ω
DD
VDD=12V, VIN=0V, IO=1A, L=10mH
- - 3 mA
3.5 - - V
- - 1.5 V
- - 200
- - 0.12
- - 1 mA
- - 0.4
- - 10
3 - 9 A
- - 10 A
150 - 200
5 17 -
- - 100
- - 40
- 70 -
- 22 -
-(60-
V
DD
)
-(50-
VDD)
μA
Ω
V
μA
℃
kΩ
μs
μs
μs
μs
V
(注 4)過電流保護動作(スイッチング動作)時のピーク電流値
(注 5)負荷オープン検出機能は動作電源電圧 V
=8~18V の範囲で動作します。
DD
測定回路 1
過電流検出 I
V
DIAG
2.5kΩ
:VIN=”H”(出力オン)の状態で負荷電流が増加した場合
OC(1)
5V
5V
DIAG
V
IN
VDD=12V
TPD1038F
OUT
I
O
R
L
I
O
V
DIAG
I
OC(1)
0
5V
0V
<0.4V
V
DL
5
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測定回路 2
過電流検出 I
V
DIAG
2.5kΩ
:負荷が短絡状態で VIN=”L”→”H”になった場合
OC(1)
5V
DIAG
V
P. G
IN
測定回路 3
過電流検出 I
V
DIAG
2.5kΩ
OC(2)
DIAG
5V
V
IN
P. G
測定回路 4
スイッチングタイム ton, t
DIAG
V
P. G
IN
測定回路 5
診断出力遅延時間 t
5V
5kΩ
V
DIAG
, t
DLH
V
P. G
IN
VDD=12V
TPD1038F
VDD=12V
TPD1038F
off
VDD=12V
TPD1038F
DHL
VDD=12V
TPD1038F
OUT
OUT
OUT
OUT
I
R
I
R
L
R
L
R
L
O
L
O
=0.1Ω
V
OUT
=10Ω
=10Ω
I
O
V
VIN
I
VIN
V
OUT
VIN
V
DIAG
DIAG
O
0V
0
5V
0V
≦0.1μs ≦0.1μs
90%
90%
10%
90%
t
t
on
≦0.1μs ≦0.1μs
90%
90%
10%
50%
t
DLH
I
OC(1)
<0.4V
10%
off
10%
t
DHL
TPD1038F
V
DL
I
OC(2)
5V
≒12V
10%
5V
5V
50%
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IDD – VDD
I
- V
DD
2.5
2
負荷オープン,
(mA)
(mA)
1.5
DD
DD
I
1
消費電流 I
消費電流
0.5
0
04 8121620
R
0.2
0.16
(Ω)
(Ω)
0.12
DS(ON)
DS(ON)
R
0.08
オン抵抗 R
0.04
出力オン抵抗
0
-80 - 40 0 40 80 120 160
チャネル温度 Tch (°C)
チャネル温度
5
4
(V)
(V)
IH
IH
V
3
2
1
高レベル入力電圧
高レベル入力電圧 V
0
04 8121620
DD
Tch=25° C
VIN=5V
R
=10Ω,V
=0V
V
- T
DD
V
VIN=0V
DD
– Tch
ch
T
ch
DD
(V)
VDD=12V
IO=2A
(°C)
Tch=25° C
(V)
負荷オープン,
電源電圧 VDD (V)
電源電圧
R
DS(ON)
DS(ON)
VIH – VDD
VIH - V
電源電圧 VDD (V) 電源電圧 VDD (V)
電源電圧
TPD1038F
V
V
0.4
0.35
(V)
0.3
(V)
0.25
DS(ON)
V
DS(ON)
0.2
0.15
0.1
オン電圧 V
出力オン電圧
0.05
0
00.511.522.533.54
0.2
0.16
(Ω)
(Ω)
0.12
DS(ON)
R
DS(ON)
0.08
オン抵抗 R
0.04
出力オン抵抗
0
048121620
DS(ON)
R
DS(ON)
電源電圧
5
4
(V)
(V)
IL
IL
V
3
2
1
低レベル入力電圧 V
低レベル入力電圧
0
04 8121620
電源電圧
– IO
- I
DS(ON)
出力電流 IO (A)
出力電流
R
電源電圧 VDD (V)
VIL - V
- V
DS(ON)
VIL – VDD
O
I
O
– VDD
DD
V
DD
DD
V
DD
VDD=12V
Tch=25° C
(A)
IO=2A
Tch=25° C
(V)
(V)
Tch=25° C
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TPD1038F
t
診断出力遅延時間 -
160
DLH,tDHL
(μs)
120
(μs)
DHL
,t
DLH
80
t
DLH
40
診断出力遅延時間
t
DHL
診断出力遅延時間 t
0
04 8121620
電源電圧 VDD (V)
電源電圧
– VDD
V
DD
V
DD
Tch=25° C
RL=10Ω
(V)
(k
op
R
オ
ー
プ
ン
検
出
100
(kΩ)
80
(kΩ)
OP
OP
R
60
40
20
オープン検出抵抗
負荷オープン判定抵抗値 R
0
04 8121620
(kΩ)
(kΩ)
OP
OP
R
50
40
30
20
10
オープン検出抵抗
負荷オープン判定抵抗値 R
R
OPL
0
-80 - 40 0 40 80 120 160
ROP – Tch
ROP - T
R
OPH
チャネル温度 Tch (°C)
チャネル温度
ch
R
は検出抵抗値
OPH
R
は復帰抵抗値
OPL
(°C)
T
ch
VDD=12V
1.6
1.2
(1)
(W)
(W)
D
D
P
0.8
許容損失 P
消費電力
(2)
0.4
0
-40 0 40 80 120 160
(°C/W)
(°C/W)
th
th(ch-a)
r
1000
100
10
(1)
ガラスエポキシ基板
(2)
ガラスエポキシ基板
,Ta= 25
単発パルス
(a)
実装
(b)
実装
℃
rth - t
r
th(ch-a)
– tw
W
過渡熱抵抗
過渡熱抵抗 r
1
0.1
0.001 0.01 0.1 1 10 100 1000
(s)
パルス幅 tw (s)
パルス幅
t
w
ROP – VDD
ROP - V
DD
R
OPH
R
OPL
PD – Ta
PD - T
(1)
(2)
V
V
a
ガラスエポキシ基板
ガラスエポキシ基板
Ta
電源電圧 VDD (V)
電源電圧
電源電圧
周囲温度
周囲温度 Ta (°C)
R
R
DD
DD
(°C)
は検出抵抗値
OPH
は復帰抵抗値
OPL
(V)
(V)
Tch=25° C
(a)
(b)
実装
実装
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TPD1038F
当社半導体製品取り扱い上のお願い
• 当社は品質,信頼性の向上に努めておりますが,一般に半導体製品は誤作動したり故障することがあります。当
社半導体製品をご使用いただく場合は,半導体製品の誤作動や故障により,生命・身体・財産が侵害されること
のないように,購入者側の責任において,機器の安全設計を行うことをお願いします。
なお,設計に際しては,最新の製品仕様をご確認の上,製品保証範囲内でご使用いただくと共に,考慮されるべ
き注意事項や条件について「東芝半導体製品の取り扱い上のご注意とお願い」,「半導体信頼性ハンドブック」な
どでご確認ください。
• 本資料に掲載されている製品は,一般的電子機器(コンピュータ,パーソナル機器,事務機器,計測機器,産業
用ロボット,家電機器など)に使用されることを意図しています。特別に高い品質・信頼性が要求され,その故
障や誤作動が直接人命を脅かしたり人体に危害を及ぼす恐れのある機器(原子力制御機器,航空宇宙機器,輸送
機器,交通信号機器,燃焼制御,医療機器,各種安全装置など)にこれらの製品を使用すること(以下“特定用
途”という)は意図もされていませんし,また保証もされていません。本資料に掲載されている製品を当該特定用
途に使用することは,お客様の責任でなされることとなります。
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品に使用することはできません。
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とにより生じた損害に関して、当社は一切の責任を負いかねます。
20070701-JA
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