Datasheet TB62212FTAG Datasheet (TOSHIBA)

TB62212FTAG
東芝 BiCD プロセス集積回路 シリコン モノリシック
TB62212FTAG
PWMチョッパ方式 デュアルステッピングモータドライバ
TB62212FTAGは、PWMチョッパ方式のデュアルステ ッピングモータドライバです。
2つのステッピングモータドライバ部は、最大4つのブラシつき DCモータを駆動でき、2組のHスイッチを組み合わせる事により、 DualDCモータ、もしくは、シングルステッピングモータを 駆動することができます。
特 長
・バイポーラ型ステッピングモータを 1 チップにて、駆動コントロ ール可能。
・BiCD プロセスによる、モノリシック IC です
・低On抵抗R
ラージモードでは重ねあわせにより R
・内部回路用 VCC レギュレータ内蔵のため、外部からの LOGIC 電源(5V)が不要な単一電源対応です
・パッケージ :裏面ヒートシンク付きクワッド・リードレス・パッケージ ( QFN48-P-0707-0.50 : ピンピッチ 0.5mm )
・出力耐圧 : 40 V (max)
・出力電流 : 2.0A (max):DC_S 時、1.5A(MAX):Stepper_S 時
・チョッピング周波数は外部コンデンサにて設定可能です。
100 kHz 以上での、高速チョッピングも可能です。
・過熱検出回路(TSD)、過電流検出回路(ISD)、パワーオンリセット回路(POR)を内蔵しています
(注):本製品はサージ耐量の低い端子がありますので、製品取り扱いにはご注意願います。
= 2.2 Ω (出力部上下 Pch + Nch の和:Tj = 25ºC @0.6 A: typ.) を実現
on
=1.1 Ω (上下 Pch + Nch の和:Tj=25ºC@0.6A:typ.)として組み合わせ可能
on
ESD 試験 弱い端子 耐量値 条件
HBM 4,6,8,10,27,29,31,33 -1.2kV 19 ピン(VM)基準
QFN48-P-0707-0.50
質 量 : 0.14 (g) (標準)
1
2010-07-09
TB62212FTAG
ブロック図/端子配置図(ブラシ付
ENABLE_B
ENABLE_B
ENABLE_A
ENABLE_A
Rs_D
注:GND配線:GNDとヒートシンク部分はベタ接続とし、基板から取り出し部は 1 点接地になるよう お願いするとともに、放熱設計を考慮したパターンになるように設計してください。 各モードなどの設定端子を SW で制御する場合、Hi-z にならないように VCC 等の電源にプルアップもしくは GND にプルダウンしていただけますようお願いいたします。 出力間のショートおよび出力の天絡、地絡時に IC の破壊の恐れがありますので、出力ライン、VM ライン、GND ラインの設計は十分注意してください。 このICにおいては、特に大電流が流れる電源系の端子 (VM、RS、OUT、GND など) が正常に 配線されていない場合、破壊も含む不具合が生ずる可能性があります。 また、ロジックの入力端子についても正常に配線が行われていない場合、異常動作がおこり IC が破壊すること があります。この場合、規定以上の大電流が流れるなどによって IC が破壊する可能性もあります。 IC のパターンの設計や実装については十分ご注意願います。
Rs_D
Rs_D
Rs_D
OSCM
OSCM
Vcc
Vcc
Rs_A
Rs_A
Rs_A
Rs_A
PHASE_A
PHASE_A
PHASE_B
PHASE_B
NC
NC
NC
NC
36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25
36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25
36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25
37
37
37
38
38
38
39
39
39
40
40
40
41
41
41
42
42
42
43
43
43
44
44
44
45
45
45
46
46
46
47
47
47
48
48
48
1 2
1 2
1 2
Reg
Reg
NC
NC
NC
NC
ENABLE_C
ENABLE_C
ENABLE_D
ENABLE_D
コンレータ
コンパレータ
コンレータ
コンパレータ
3 4 5 6
3 4 5 6
3 4 5 6
PHASE_C
PHASE_C
PHASE_D
PHASE_D
モータ
DC
OUT_D-
OUT_D-
OUT_A-
OUT_A-
(S)×4
GND
GND
プ イハ
プ イハプリ ドライバ
プ イバ プ イバ
プ イバプリ ドライバ プリ ドライバ
GND
GND
軸モード使用時の場合)
OUT_C+
GND
OUT_D+
OUT_D+
TSD
TSD
コン
コントロール
7
7
7
OUT_A+
OUT_A+
OUT_C+
GND
プ イバ
プリ ドライバ
ISDISD
ISDISD
ISDISD
ISDISD
8
8
8
GND
GND
OUT_B+
OUT_B+
GND
GND
コンパ
コンパレータ
コンパ
コンパレータ
10 11 12
10 11 12
10 11 12
9
9
9
GND
GND
OUT_C-
OUT_C-
Mode(2,1,0)
Mode(2,1,0)
OUT_B-
OUT_B-
Mode 1
Mode 0
Mode 1
Mode 0
(H,H,H)=stepper_S×2
(H,H,H)=stepper_S×2 (H,H,L)=DC_L×2
(H,H,L)=DC_L×2 (H,L,H)=stepper_L
(H,L,H)=stepper_L (H,L,L)=DC_S×4
(H,L,L)=DC_S×4 (L,H,H)=DC_L+stepper_s
(L,H,H)=DC_L+stepper_s (L,H,L)=D C_2+stepper_s
(L,H,L)=D C_S×2+stepper_s
3
3
Vref_A
Vref_A
Vref_B
Vref_B
24
24
24
Mode 2
Mode 2
23
23
23
デジタル TBlank_CD
デジタル TBlank_CD
22
22
22
デジタル TBlank_AB
デジタル TBlank_AB
21
21
21
Rs_C
Rs_C
20
20
20
Rs_C
Rs_C
19
19
19
VM
VM
18
18
18
ロジック GND
ロジック GND
17
17
17
Rs_B
Rs_B
16
16
16
Rs_B
Rs_B
15
15
15
Vref_D
Vref_D
14
14
14
Vref_C
Vref_C
13
13
13
NC
NC
2
2010-07-09
ピン配置
TB62212FTAG
端子 端子名 ① Stepping(S)×2 DC(L)×2 Stepping(L) DC(S)×4 ⑤ DC(L)+Stepping(S) ⑥
1 2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
デジタルTBlank_AB
22
デジタルTBlank_CD
23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48
NC PHASE_C PHASE_D
OUT_A-
GND
OUT_A+
GND
OUT_B+
GND OUT_B­Vref_A Vref_B
NC Vref_C Vref_D
Rs_B
Rs_ B
GND
VM
Rs_C Rs_C
MODE 2 MODE 1 MODE 0 OUT_C-
GND
OUT_C+
GND
OUT_D+
GND
OUT_D-
ENABLE_D ENABLE_C
NC
ENABLE_B ENABLE_A
Rs_D Rs_D OSCM
VCC Rs_A Rs_A
PHASE_A PHASE_B
NC NC
NC NC NC NC C軸Phase入力 CD軸IN1入力 CD軸Phase入力 C軸IN1入力 C軸Phase入力 D軸Phase入力 モータA-出力
GND A
モータA+出力
GND
モータB+出力
GND B
モータB-出力
A軸Vref B軸Vref
NC
C軸Vref
D軸Vref B軸電源端子 B軸電源端子 ロジックGND
VM基準モニタ
C軸電源端子 C軸電源端子
- Hに設定 Hに設定 Hに設定
モータC-出力
GND C
モータC+出力
GND
モータD+出力
GND D
モータD-出力 D軸イネーブル入力 C軸イネーブル入力
NC B軸イネーブル入力 A軸イネーブル入力
D軸電源端子 D軸電源端子
OSCM
レギュレータモニタ
A軸電源端子
A軸電源端子 A軸Phase入力 B軸Phase入力
NC NC
CD軸PWM
モータAB-出力
GND A
モータAB+出力
GND
ータAB+出力
GND B
モータAB-出力
AB軸Vref
- NC
-- AB軸電源端子 AB軸電源端子 AB軸電源端子
ロジックGND ロジックGND
VM基準モニタ VM基準モニタ
C軸電源端子
C軸電源端子 C軸電源端子 TBlank幅設定(注) - TBlank幅設定(注)
Hに設定 Hに設定
Lに設定 Hに設定
モータCD-出力 モータCD-出力
GND C GND C
モータCD+出力 モータCD+出力
GND GND
モータCD+出力 モータCD+出力
モータCD-出力
CD軸IN2入力
NC
AB軸IN2入力
CD軸電源端子 CD軸電源端子 CD軸電源端子
レギュレータモニタ
軸電源端子
A
A軸電源端子
AB軸IN1入力
AB軸PWM
NC NC
モータAB-出力
GND A
モータAB+出力
GND
モータAB+出力
GND B
モータAB-出力
AB軸Vref
- NC
AB軸電源端子
C軸電源端子
Lに設定Hに設定
GND DGND D
モータCD-出力
CD軸イネーブル入力
NC -
AB軸イネーブル入力
CD軸電源端子
OSCMOSCM
レギュレータモニタ
A軸電源端子 A軸電源端子
AB軸Phase入力
- NC NC
D軸IN1入力
モータA-出力
GND A
モータA+出力
GND
モータB+出力
GND B
モータB-出力
A軸Vref B軸Vref
NC C軸VrefCD軸VrefCD軸Vref D軸Vref
B軸電源端子 B軸電源端子 ロジックGND
VM基準モニタ
C軸電源端子
C軸電源端子 TBlank幅設定(注) TBlank幅設定(注)
Hに設定 Lに設定 Lに設定
モータC-出力
GND C
モータC+出力
GND
モータD+出力
GND D
モータD-出力
D軸IN2入力 C軸IN2入力
NC B軸IN2入力 A軸IN2入力
D軸電源端子 D軸電源端子
OSCM
レギュレータモニタ
A軸電源端子 A軸電源端子
A軸IN1入力 B軸IN1入力
NC
NC
NC NC
D軸Phase入力
モータAB-出力
GND A
モータAB+出力
GND
モータAB+出力
GND B
モータAB-出力
AB軸Vref
NC C軸Vref D軸Vref
B軸電源端子 B軸電源端子 ロジックGND
VM基準モニタ
C軸電源端子 C軸電源端子
TBlank幅設定(注)
- Lに設定 Hに設定 Hに設定
モータC-出力
GND C
モータC+出力
GND
モータD+出力
GND D
モータD-出力 D軸イネーブル入力 C軸イネーブル入力
NC
- AB軸IN2入力 D軸電源端子 D軸電源端子
OSCM
レギュレータモニタ
A軸電源端子 A軸電源端子
ABIN1入力
AB軸PWM
NC
NC
DC(S)×2
Stepping(S)
C軸Phase入力 D軸Phase入力 モータA-出力
GND A
モータA+出力
GND
モータB+出力
GND B
モータB-出力
A軸Vref B軸Vref
NC C軸Vref D軸Vref
B軸電源端子 B軸電源端子 ロジックGND
VM基準モニタ
C軸電源端子 C軸電源端子
TBlank幅設定(注)
­Lに設定 Hに設定 Lに設定
モータC-出力
GND C
モータC+出力
GND
モータD+出力
GND D
モータD-出力 D軸イネーブル入力 C軸イネーブル入力
NC B軸IN2入力 A軸IN2入力
D軸電源端子 D軸電源端子
OSCM
レギュレータモニタ
A軸電源端子 A軸電源端子
A軸IN1入力 B軸IN1入力
NC
NC
()
L に設定 TBlank無し H に設定 TBlank幅:OSCM×3
3
2010-07-09
TB62212FTAG
■モータ駆動モード説明
Stepping(S)× 2軸モード時の端子名及び端子機能 Mode(2,1,0)=(H,H,H)
DC(L)×2軸モード時の端子名及び端子機能 Mode(2,1,0)=(H,H,L)
Stepping(L)× 1軸モード時の端子名及び端子機能 Mode(2,1,0)=(H,L,H)
DC(S)×4 軸モード時の端子名及び端子機能 Mode(2,1,0)=(H,L,L)
DC(L)×1軸+Stepping(S)×1 軸モード時の端子名及び端子機能 Mode(2,1,0)=(L,H,H)
DC(S)×2軸モード+Stepping(S)×1軸モード時の端子名及び端子機能 Mode(2,1,0)=(L,H,L)
※DC(S)を含むモードでは、A 軸と B 軸とのペア、C 軸と D 軸とのペアで1つの D_TBLANK 設定となります。 DC(S)×4では、外部ショートブレーキモードを使用できません。IN1・IN2 の組み合わせでショートブレーキ
動作してください。
モータモード(2,1,0)=(L,L,H)は弊社テストに使うモードです。このモードにはしないでください。
(注1)ステッピングモータのラージモード、DC モータのラージモードなど、重ねあわせのモードを使用する時は、 IC外部でのインピーダンスに差がないようにして下さい。
(注2)ラージモードで使用する場合に端子をショート使用する出力トランジスタへの配線インピーダンス
が崩れた場合、流れる電流が 2 つのトランジスタにて、アンバランスになり絶対最大定格以上の電流が 流れると該当トランジスタが破壊することが考えられます。
4
2010-07-09
■各モータ駆動における H ブリッジの組み合わせ例(接続方法)
●Stepping Motor(S) の組み合わせ
V
A軸 B軸
M
R
RS
R
端子
S
TB62212FTAG
V
M
R
RS
R
端子
S
●DC Motor(S)の組み合わせ
負荷
A軸
OUT_SA-OUT_SA+
GND
Stepping Motor(S)1軸駆動
R
RS
RS端子
OUT_SA+
負荷
VM
OUT_SB-OUT_SB+
負荷
GND
OUT_SA-
GND
DC(S)1 軸駆動
…白丸は IC のモータ出力端子を示します
5
2010-07-09
●Stepping Motor(L) の組み合わせ
A軸
OUT_LAB+ (OUT_SA+)
C軸
OUT_LCD+ (OUT_SC+)
R
端子
S
負荷
R
端子
S
負荷
GND
GND
●DC Motor(L)の組み合わせ
A軸
OUT_LAB+ (OUT_SA+)
R
端子
S
負荷
OUT_LAB­(OUT_SA-)
OUT_LCD­(OUT_SC-)
Stepping Motor(L)1軸駆動
OUT_LAB­(OUT_SA-)
OUT_LAB+ (OUT_SB+)
OUT_LCD+ (OUT_SD+)
OUT_LAB+ (OUT_SB+)
B軸
D軸
B軸
TB62212FTAG
V
M
R
RS
R
端子
S
GND
V
M
R
RS
R
端子
S
GND
V
M
R
RS
R
端子
S
OUT_LAB­(OUT_SB-)
OUT_LCD­(OUT_SD-)
OUT_LAB­(OUT_SB-)
GND
DC Motor(L)1軸駆動
…白丸は IC のモータ出力端子を示します
6
GND
2010-07-09
出力制御回路電流値帰還回路、電流値設定回路
注: Logic 入力 Pin は、IC 内部で約 100 kΩ の抵抗でプルダウンしています。
ただし、これらの端子の機能を使用しない場合は、必ず GND に接続してください。
誤動作の可能性があります。
TB62212FTAG
チョッピング基準
作成回路
電流 帰還 回路
電流 設定 回路
出力回路
VM
VCC
出力制御回路
NF 設定電流
到達信号
出力停止信号
出力制御回路
チャージスタート
ISD
回路
VMR
回路
VCCR
回路
Phase
Mixed
Decay
Timing
U1
U2
L1
L2
出力 Stop 信号
停止 信号 選択 回路
Decay
Mode
Mixed Decay
Timing
回路
OSC_M
カウンタ
OSC セレクタ
出力回路
VCCR:VCC 電源監視
VMR
:VM 電源監視
ISD : 過電流検出回路
TSD : 過温度検出回路
TSD
回路
検出回路
検出回路
ラッチクリア
信号
Logic
7
2010-07-09
出力等価回路 A/B (C/D は A/B と同様)
出力上側 ドライブ
電源
U1
L1
出力制御 回路より
(UGATE)
U1 U2 L1 L2
出力 駆動 回路
A
L2
U2
RSA
A 出力
A
出力
TB62212FTAG
VM
VM
RRSA
出力制御 回路より
出力上側 ドライブ
電源
(UGATE)
U1 U2 L1 L2
出力 駆動 回路
B
U1
L1
L2
U2
RSB
B 出力
B 出力
RRSB
M
GND
8
2010-07-09
入力等価回路
PHASE
PHASE
PHASE
2
2
2
3
3
3
45
45
45
46
46
46
VM
VM
VM
19
19
19
8k
8k
8k
150
150
150
100k
100k
100k
TB62212FTAG
Rs_A
Rs_A
Rs_A
43
43
43
44
44
44
VM
VM
VM
19
19
19
3k3k
3k3k
8k
8k
8k
18
18
18
Rs_B
Rs_B
Rs_B
16
16
16
17
17
17
OUT_B+
OUT_B+
OUT_B+
8 10
8 10
3k3k
3k3k
3k3k
8 10
OUT_B-
OUT_B-
OUT_B-
GND
GND
GND
9
9
9
3k3k
Vref
Vref
Vref
11
11
11
12
12
12
14
14
14
15
15
15
OUT_A-
OUT_A-
OUT_A-
4 6
4 6
4 6
1k
1k
1k
OUT_A+
OUT_A+
OUT_A+
GND
GND
GND
5
5
5
Vcc
Vcc
Vcc
42
42
42
18
18
18
19
19
19
Mode
Mode
Mode
24
24
24
25
25
25
26
26
26
VM
VM
VM
8k
8k
8k
ENABLE
ENABLE
ENABLE
34
34
34
35
35
35
37
37
37
38
38
38
150
150
150
100k
100k
100k
150
150
150
100k
100k
100k
20
20
20
Rs_C
Rs_C
Rs_C
3k3k
3k3k
3k3k
18
18
18
18
18
18
OUT_C-
OUT_C-
OUT_C-
27 28
27 28
27 28
OUT_C+
OUT_C+
OUT_C+
28
28
28
19
19
19
OSCM
OSCM
OSCM
41
41
41
21
21
21
GND
GND
GND
8k
8k
8k
VM
VM
VM
18
18
18
゙タル
゙タル
゙タル
デシ
TBlank
デシ
TBlank
デシ
TBlank
22
22
22
23
23
23
Rs_D
Rs_D
Rs_D
3k3k
3k3k
3k3k
Vcc
Vcc
Vcc
42
42
42
150
150
150
100k
100k
100k
39
39
39
OUT_D+
OUT_D+
OUT_D+
31 33
31 33
31 33
OUT_D-
OUT_D-
OUT_D-
32
32
32
40
40
40
GND
GND
GND
18
18
18
18
18
18
9
2010-07-09
1 . 入力信号系のファンクション(Stepping Motor Mode 時)
入力
TSD/ISD の
動作(注 2)
PHASE ENABLE M_MODE
H H STEP H L 出力+側が H,出力-側が L
L H STEP H L 出力-側が H,出力+側が L
VCCR(注 1)
Or VMR
TB62212FTAG
結 果
H L STEP H L
H H STEP H L 通常動作を継続します。
H H L L スタンバイモードになります。
H H H H
注 1:VCCR と VMR について
VCCR と VMR が動作しない領域 (typ.で 3 V) 以上を H、それ未満を L としています。 VCCR と VMR の関係はどちらかが動作すれば停止状態になります。(OR の関係です。)
注 2:過熱検出回路(TSD)/ 過電流検出回路(ISD)が動作している状態をを H と記載しています。
TSD と ISD の関係は、いずれかが動作すればシャットダウン状態・スタンバイ状態になります。 (TSD と ISD の動作は、OR の関係です。)
注 3:過熱検出回路(TSD)/ 過電流検出回路(ISD)のファンクションについて
過熱検出回路(TSD)/ 過電流検出回路(ISD)が動作後、再度 POR が解除されるまで、検出回路 は動作したままになり、IC は動作を停止します。
ENABLE=L を入力した相の出力電流を
OFF します。
TSD/ISD が動作すると
電源の再投入までその状態を継続します
10
2010-07-09
TB62212FTAG
1.PHASE のファンクション (Stepping Motor Mode 時)
ステッピングモータを駆動する時に、電流のポラリティを決定します。2 相励磁の駆動時は A相および、B相のこの端子をシーケンシャルに変更することによってモータを回転させることができます。
入力 ファンクション
H 正極 (例 A: H, A : L)
L 負極 (例 A: L, A : H)
2.ENABLE のファンクション (Stepping Motor Mode 時)
ステッピングモータを駆動する場合に、その相に電流を流すか流さないかを指定します。 モータを OFF モードで停止させる場合や、1-2 相励磁モードでモータを駆動する場合は、この端子を制御することに よって動作を行います。
電源の立ち上げや立ち下げの時は、誤動作をさけるため、この端子を必ず L に固定してください。
入力 ファンクション
H 該当チャンネルの出力動作(ON)
L 該当チャンネルの出力 OFF

3.Motor Mode Selectのファンクション

駆動するモータの種類をセレクトする機能です。 H スイッチの構成と、制御カテゴリの変更を行います
基本的には、モータのモードを駆動中に変更することはあり得ないため、動的なモードの変更に対しては対応 していません。 この端子の設定を変更した場合、制御端子に対するファンクションとタイミングが変更されます。 モータセレクト端子の組み合わせは、電源投入後は変更しないでください。
Mode 2 Mode 1 Mode 0 モータ駆動モード
H H H Stepping S×2
H H L DC_L(重ねあわせ)×2
H L H Stepping L(重ねあわせ)×1
H L L DC_S×4
L H DC_L(重ねあわせ)×1+Stepper S
L H L DC_S×2+Stepper S
L L H 使 用 禁 止 (弊社テスト用)
L L L スタンバイモード
11
2010-07-09
TB62212FTAG
● ステッピングモータMODE
ステッピングモータを駆動するのに有効なモードです。 tBLANK は、アナログの固定値(約 300ns)になります。 制御は、1 モータあたり、「PHASE(電流方向)」+「ENABLE(ON・OFF)」の 2 線による Logic 制御 および、Vref 入力による定電流値制御になります。
● ブラシ付きDCモータMODE
ブラシ付きDCモータを駆動するのに有効なモードです。
tBLANK は、アナログの固定値もしくは、チョッピング基準の OSC 周波数を元に、その 3CLK 分を不感帯と するデジタル tBLANK モードを切り替える事ができます。 デジタル tBLANK は、DC モータを PWM 制御の際にバリスタ成分等によって発生する放電スパイク電流を、 定電流検出回路が検出してしまう事をさけるため、OSC 信号を基準に不感帯時間を設けます。 この機能を使うことによって、外部からの PWM 制御に加えて、定電流リミッタ制御が可能になりますが、 不感帯幅の時間だけ、電流が Over する現象が発生します。
● 重ねあわせモードについて
DC_L モード及び、Stepper_L モードでは、同特性の H スイッチを 2 ユニットパラレル動作させることに よって実現するモードです。 このことによって、実質の Ron が 1/2 に減少し、電流能力もほぼ 2 倍にする事ができます。(実際には熱容量も含めて
Spec 化していますので、電気的特性部をご確認ください。) このモードを使用する場合は、電源・GND、及び出力端子において、同一名称を持った端子同士を基板上で
この時、各端子へのインピーダンスが崩れると、片方の端子に電流が偏る可能性が有りますので、なるべく
インピーダンスバランスが平均化するように基板配線を行ってください。
4.D_TBLANK のファンクション ブラシ付きDCモータMODEのみ)
D_TBLANK モータ駆動モード
L OFF:Digital Blanking Time = OSC×0
H ON:Digital Blanking Time = OSC×3
※ "L"の時は、アナログの tBLANK 幅のみとなります。
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5.ブラシ付きDCモータモード時の信号制御ファンクション 1(DC_L×2 軸モード使用の場合)
Control 入力 出力段状態
IN1
(Phase 端子)
H H
L H
H L
L L
DC(S)×4などのショートブレーキ端子を使わないモードの場合では、上記「PWM」は=H 固定相当となります。
IN2
(Enable 端子)
PWM
(Short Brake)
H L H L H 正転/逆転 L L L ショートブレーキ H H L 逆転/正転 L L L ショートブレーキ H L
OUT1 OUT2 モード
L L ショートブレーキ
OFF
(Hi-z)
OFF
(Hi-z)
ストップ
6.ブラシ付きDCモータモード時の信号制御ファンクション 2(DC_S×4 軸モード使用の場合)
Control 入力 出力段状態
IN1
(Phase 端子)
L L ショートブレーキ
L H 正転/逆転
IN2
(Enable 端子)
OUT1 OUT2 モード
H L 逆転/正転
OFF
(Hi-z)
OFF
(Hi-z)
ストップ
● 外部 PWM 制御機能について
PWM端子に 0/5V(TTL レベル以上)の PWM 信号を入力する事により、速度制御が可能です。
PWM制御時には、通常動作とショートブレーキの繰り返しになります。
PWM信号による制御を使用しない場合は、PWM端子(ショートブレーキ端子)をHレベルに固定してください。
また定電流リミッタ機能を使用する場合には、定電流値に到達以降、37.5%の Mixed Decay 制御になり
ます。特に貫通電流防止のためのデッドタイムの設定など内部で設定されているため、特別に設定は不要です。
ステッピングモータ駆動モード(Large、Small)時にはショートブレーキ機能は働きません。
ブラシ付きDCモータ駆動モードにて、ステッピングモータの駆動も可能です。 ただし、その時はショートブレーキ機能を使わず、且つデジタル tBLANK も OFF にして駆動してください。
また、入力のファンクションが異なりますので、確認の上ご使用ください。
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● 絶対最大定格 (Ta=25ºC)
記 号 単位 備 考
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Logic 電源電圧 内部 VCC
出力電圧 VM
6 V
40 V
Iout(ST_S) 1.5 A/相 (注 1)
Iout(ST_L) 1.8 A/相
出力電流
Iout(DC_S) 2.0 A/相
Iout(DC_L) 4.0 A/相
電流検知端子電圧 VRS
Logic 入力電圧 VIN
VM ± 4.5 V
-0.4~6.0 V
定電流基準電圧入力端子 Vref GND~4.2V V
1.4 (注 2)
許容損失 PD
動作温度 Topr
保存温度 Tstg
接合部温度 Tj
3.2
40~85 ºC
55~150 ºC
150 ºC
W
(注 3)
注 1: 通常時の最大電流値は熱計算の上、1 相あたり絶対最大定格に対してマージンを持った上でご使用ください。 注 2: 単体測定時 (Ta = 25ºC) 注 3: 専用実装基板へ実装時 (Ta = 25ºC)
Ta :IC 周囲温度です。 Topr:動作させる時の IC 周囲温度です。 Tj :動作中の IC チップ温度です。Tj 最大値は TSD (サーマルシャットダウン回路) の温度で制限されます。
● 絶対最大定格について
絶対最大定格については、どのような状況においても、一瞬たりとも越えてはいけない限界特性規格です。
絶対最大定格を越えた場合、IC の破壊や劣化、損傷の原因となり、IC 以外の周辺回路・部品についても破壊や損傷、
劣化を与える可能性が有ります。
いかなる動作条件においても、必ず、絶対最大定格を越えないように動作環境及び使用環境を設計してください。 実際のアプリケーションにおいても、記載された動作範囲でのご使用をお願いします。
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回路
動作範囲(Ta=0~85ºC)
項目 記号
内部 Logic 電源電圧 VCC (内部自動発生) 4.5 5.0 5.5 V
モータ電源電圧 VM 10 24 38 V
Iout
(ST_S)
Iout
モータ出力電流値
Logic 入力電圧 VIN GND 3.3 5.0 V
(ST_L)
Iout
(DC_S)
Iout
(DC_L)
測定
Ta=25ºC,1 相あたり 0.3 1.0
Ta=25ºC,1 相あたり 0.6 1.5
Ta=25 ºC,1 相あたり 1.0 1.9
Ta=25 ºC,1 相あたり 2.0 3.8
測定条件 最小 標準 最大 単位
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A
チョッピング周波数
設定範囲
Vref 電圧 Vref VM=24V GND 3.0 4.0 V
電流検知端子電圧 VRS VM=24V 0 ±1.0 ±1.5 V
注:Tj の最大値は、120ºC を目処にお使いください。熱条件によっては最大電流を流せない場合があります。
fchop VCC=5.0V 40 100 150 kHz
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電気的特性 1 (特に指定がない項目は, Ta=25ºC, VM=24V)
項目
測定 回路
測定条件 最小 標準 最大 単位
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High VIN(H)
Logic 端子入力電圧
Low VIN(L)
Logic 入力ヒステリシス電圧 His
IIN(H)
Logic 端子入力電流
IIN(L)
消 費 電 流 (VM ライン)
出力端子
上側 IOH
リーク電流
下側 IOL
出力電流チャネル間誤差 ⊿Iout1
出力電流設定値誤差 ⊿Iout2
RS 端 子 電 流 IRS
IM1
IM2
Logic の各端子
Logic の各端子 0.1 0.2 0.5 V
VIN=5V、抵抗つき入力端子
2.0 3.3 5.4
GND
-0.4
GND 0.8
50 70
1.0
V
μA
出力 OPEN
(ENABLE ALL=L),
1.0 2.0
出力段全非動作
OUT OPEN,fPWM=100kHz
Logic 動作, 出力段非動作
VRS=VM=24V, Vout=0V,
ENABLE ALL=L
VRS=VM=Vout=24V,
ENABLE ALL=L
出力電流のチャネル間
誤差 Iout=0.6A
Iout=0.6A 5 5 %
8 10
1 μA
1.0 μA
5 5 %
mA
VRS=24V,VM=24V,
ENABLE ALL=L
10 μA
(全停止状態)
Iout=0.6A,
Tj=25ºC,順方向
(上+下)Small Mode
Iout=0.6A,
Tj=25ºC,順方向
(上+下)Large Mode 時
2.2 2.6
Ω
1.1 1.3
出力トランジスタ ドレインソース間
オン抵抗(上下和)
Ron(DS:
上下和)S
Ron(DS:
上下和)L
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電気的特性 2 (特に指定がない項目は, Ta=25ºC, VM=24V)
項 目 記号
Vref 入力電圧 Vref
Vref 入力電流 Iref
Vref 減衰比 Vref(gain)
TSD 温度
内部 VCC 復帰電圧 VCCR ENABLE=H 2.0 3.0 4.0 V
VM 復帰電圧 VMR ENABLE=H 7.0 8.0 9.0 V
過電流検出回路動作電流
注 1: サーマルシャットダウン (TSD) 回路について この回路はイレギュラーな条件にて IC のジャンクション温度が規定温度に達し、過温度状態になり検出回路 が動作した場合、内部停止回路が動作、全出力部をシャットダウンし OFF 状態(Hi-Z)にします。
TSDの動作温度の設定は 130ºC(min) から 170ºC(max) で動作します。
TSDが動作した場合、次に POR が解除されるまで、出力を停止します。
注 2: 過電流検出回路について この回路はイレギュラーな条件にて出力に規定値以上の電流が流れた場合、内部停止回路が働き、全出力部を OFF状態にします。 PORが再度解除されるまで動作したままになります。 ただし、恒久的なフェールセーフのためには、VM 電源ラインには必ずヒューズの挿入をお願いいたします。
TjTSD
(注 1)
ISD
(注 2)
測定 回路
130 170
fchop=100kHz 設定時 2.8 A
測定条件 最小 標準 最大 単位
ENABLE=H,
出力動作
ENABLE=L,
出力非動作,Vref=3.0V
ENABLE=H,
出力動作,Vref=2.0V
GND 2.0 4.0 V
0 10 μA
1/4.8 1/5.0 1/5.2
ºC
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AC 電気的特性 (Ta=25ºC, VM=24V, 負荷 6.8 mH/5.7 Ω)
項目
Logic 入力周波数 fLogic
tw(tLogic) 100
測定 回路
測定条件 最小 標準 最大 単位
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1.0 200 kHz
最小信号パルス幅
出力トランジスタ スイッチング特性
PWM ON Duty 最小幅 tPWM(Min)
ノイズ除去用不感帯時間
OSC_M 基準信号発振周波数 fOSC_M
チョッピング
可能周波数範囲
チョッピング設定周波数 fchop
twp
twn
tr
tf
tpLH(INX) 1
tpHL(INX)
tpLH(OSC) 0.5
tpHL(OSC)
6.8mH/5.7 Ω負荷時
Signal~OUT 間
6.8mH/5.7 Ω負荷時
OSC_M~OUT 間
6.8mH/5.7 Ω負荷時
DC モータモード時
50
50
0.1
0.1
1.5
1
2 μs
6.8mH/5.7 Ω負荷時
tBLANK_AB(L)
Iout=0.6A,VM=24V にて
200 300 400 ns
BLANK_CD(L)
t
BLANK_AB(H)
t
アナログ t
Iout=0.6A,OSC=800kHz にて
BLANK
4.0 5.0 6.0 μs
BLANK_CD(H)
t
3×OSC 周期時間の時
Cosc=220pF 600 800 1000 kHz
fchop
出力動作 (Iout=1.0A) 40 100 150 kHz
出力動作 (Iout=0.6A)
100 kHz
OSC=800kHz
ns
μs
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● Mixed Decay Mode の電流波形と設定について
「NF」は出力電流が設定電流値に到達したポイントをいいます。
定電流制御の際、電流のふれ幅 (電流脈流分) を決定する Mixed Decay Mode の割合は、37.5%に設定して
います。
CR 端子 内部 CLK 波形
Decay Mode
37.5% Mixed Decay Mode
NF
Charge Mode NF:設定電流値到達 Slow Mode
Mixed Decay Timing Fast Mode Charge Mode
MDT (Mixed Decay Timing)ポイント: 37.5%固定
fchop
設定電流値
MDT
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● Mixed Decay Mode の波形 (電流波形)
内部 CR CLK 信号
Iout
設定電流値
25% Mixed Decay Mode
NF
1/fchop
設定電流値
RNF
MDT (Mixed Decay Timing) ポイント
・NF ポイントが Mixed Decay Timing より後の場合
Iout
設定電流値
25% Mixed Decay Mode
1/fchop 1/fchop
MDT (Mixed Decay Timing) ポイント
NF
NF
Vref 変化
Charge の後は Fast になります。
設定電流値
・Mixed Decay Mode にて出力電流値 > 設定電流値の場合
設定電流値
Iout
25% Mixed Decay Mode
NF
1/fchop 1/fchop 1/fchop
NF
設定電流値
MDT (Mixed Decay Timing) ポイント
Vref 変化
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1/fchop
NF
NF
RNF
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● 設定電流の計算式について
設定電流の値については、R
Vref(gain):Vref 減衰比は、内部固定で 1 / 5.0 (typ.) です。
例えば、Vref = 1.5 V、R
とした場合、モータの定電流制御出力値(Peak 電流)は以下の値になります。
I
OUT
gainVI
refOUT
1
5
V
×=
Ω
RS と Vref を決定すると決まります。
)(
VV
ref
)(
×=
R
)(5.1
=
)(
Ω
RS
RS = 1.0 Ω
)(3.0
A
)(0.1
● OSC 発振周波数 (チョッピング基準周波数) の計算式について
OSC 発振周波数 (fosc) とチョッピング周波数 (fchop) は以下の式で計算できます。
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fosc = 61820×C(pF)^-0.8043 (kHz)
Cosc = 220pF で約 810kHz となります。
この時、ステッピングモータの実チョッピング周波数は、OSC 発振周波数の 1 / 8 の周波数である
810 / 8 = 101(KHz)になります。
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IC の消費電力について
IC が消費する電力については、大枠、出力部のトランジスタが消費する電力とロジック部およびチャージ
ポンプ回路の消費する電力の 2 つの部分に分けることができます。
パワートランジスタ部の消費電力 (Ron=上下和で 2.2 Ωで、計算しています)
出力に電流を電力は H ブリッジ上下のトランジスタによって消費されます。
1 つの H ブリッジのトランジスタ部の電力は以下の式で表すことができます。
P (out) = Iout (A) × V
2 相励磁動作を行い、出力電流波形が完全な方形波波形になる場合での出力の平均消費電力は、以下のように
計算できます。
Ron 上下= 2.2 Ω (@1.0 A)、Iout(peak) = 0.6 A、VM = 24 V とすると下記の様に計算できます。 P (out Unit) = 0.6 (A)
= 1.584 (W)
DS (V) × H スイッチ × 2 = Iout
2
× 2.2 (Ω) × H スイッチ × 2 ................................. (2)
ロジックと IM 系の消費電力
ロジックと IM 系の消費電力は動作時と停止時に分けて計算します。
I (IM2) = 8.0 mA (typ.) : 動作時
出力系は、VM (24 V) に接続されています。(出力系: VM に接続される回路により消費される電流と出力段
がスイッチングすることにより消費される電流の合計)
消費電力は以下のように見積もることができます。
P (IM)= 24 (V) × 0.008 (A) .............................................................. (3)
= 0.192 (W)
消費電力
1 と 2 の結果から、片軸での消費電力 P は、以下のように計算できます。
P = P (out unit) + P (IM) = 1.776 (W) となります。
実際のモータ電流は回転数などによって、実効電流が変化するため消費電流も変化します。
また、基板などにおける熱設計に関しては十分実装評価を行った上、マージンをもって設定してください。
2
× Ron 上下 × H スイッチ × 2 .. (1)
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動作時の出力段トランジスタ動作モードについて
VM へ
VM へ
RRS
RRS
U1
Rs 端子
()
U2
U1
Rs 端子
(
注)
L1
負荷
L2
負荷
L1
GND
GND GND
コイルへの電力の Charge を行います。
Charge モード
Slow モード
コイル電力の弱い減衰を行います。
出力段トランジスタ動作のファンクション
L2
U2
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VM へ
RRS
Rs 端子
U1
()
負荷
L1
Fast モード
コイル電力の強い減衰を行います。
U2
L2
Mode U1 U2 L1 L2
Charge ON OFF OFF ON
Slow OFF OFF ON ON
Fast OFF ON ON OFF
注: 上表は、例として上の図中の矢印の方向に電流を流す場合です。
逆方向の場合は、下表のようになります。
Mode U1 U2 L1 L2
Charge OFF ON ON OFF
Slow OFF OFF ON ON
Fast ON OFF OFF ON
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出力段トランジスタ動作モード 2
Mixed Decay Mode のシーケンス
U1
OUT A
L1
出力電圧A
出力電圧A
設定電流
出力電流
H
L H
L
L
VM へ
RRS
U2
OUT A
L2
GND
Charge Mode
50%
U1
L1
VM へ
R
RS
U2
OUT AOUT A
L2
U1
OUT A
L1
GND
50%
Slow Mode Fast Mode
TB62212FTAG
VM へ
RRS
U2
OUT A
L2
GND
50%
Charge Slow Fast の各モードを切り替えることによって定電流制御を行います。
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PD – Ta(パッケージの許容損失)
(W)
D
許容損失 P
3.5
2.5
1.5
0.5
3
2
1
0
0
25 50 75 100 125 150
TB62212FTAG
PD – Ta
周囲温度 Ta (°C)
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TB62212FTAG
過電流検出回路の動作時間
ISD 不感帯時間と ISD 動作時間について
過電流検出回路には、irr やスイッチング時のスパイク電流による誤検出を防ぐために不感帯時間を設定
しています。
この不感帯時間は、チョッピング周波数設定用 OSC 周波数に同期しており、以下のように設定しています。
不感帯時間 = 4 × OSC 周期
過電流が出力段に流れてから出力が停止するまでの時間は、次のとおりです。
最小 : 5 × OSC 時間 (同期時間の最大値1OSC 時間を含む) 最大 : 8 × OSC 時間
ただし、この動作時間は理想的に過電流が流れたときの動作時間であり、出力の制御モードタイミングに
よっては、過電流回路が働かないことがあります。
したがいまして安全のためには、モータ電源ラインへの保護用ヒューズの挿入をお願いいたします。
ヒューズの容量は使用条件によって異なりますので、動作に問題がなく IC の許容損失を超えない容量を
持ったヒューズを選定してください。
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● tBLANK(ノイズ除去用不感帯時間)について
駆動モータの種類にあわせ、主にスイッチング時のノイズ誤動作防止を目的として、2 種類の
不感帯時間(ブランキング時間)を内蔵しています。
①アナログ tBLANK(Stepping Motor Mode 時)
モータ部 AC 特性で値を規定しているノイズ除去用不感帯時間(アナログ tBLANK)は、IC 内部で
持つ固定時間です。主に Stepping Motor を定電流駆動している時の irr(ダイオードリカバリ電流) を誤判断しない為に使用いたします。 この時間は、IC の固有値であるため、変更はできません。
②デジタル tBLANK(ブラシ付き DC Motor Mode 時)
アナログ tBLANKとは別に初期モードセレクトによって規定している"tBLANKK 時間"は、外付け チョッピング周期よりデジタル的に作成される不感帯時間であり、"DC モータ駆動モード"にて、 DC モータを PWM 駆動する時に発生する“バリスタリカバリ電流”を誤判定しないために使用します。
Motor SelectにてStepping Motorが選択された場合は、デジタル tBLANKは無し(0 μs)に
設定され、内部で固定に持つアナログ値の tBLANK 時間だけが有効になります。 OSC_M を基準に時間を作成しているため、OSC_M を変更した場合、時間を変更することができます。 (ただし、OSC_M を変更した場合、他にも変更される項目(モータチョッピング周波数や起動時不感帯 時間等)がありますのでご注意下さい)
ブラシ付きDCモータ駆動時のデジタル tBLANK のタイミングについて
Charge
Digital
Digital
tBLANK
Decay
定電流制御のChargeスタートタイミング
Decay
Digital
tBLANK
Decay
Iout=0
PWM切り替わりポイント
PWM
Iout
外部から入力されるPWM信号(IN1、IN2、SB)の切り替え直後(ショートブレーキからチャージのタイミング等)、 および定電流チョッパ時の Charge 開始タイミングにデジタルの“tBLANK”が入ります。
デジタルの tBLANK はDCモータモードのみ有効です。 DCモータ駆動時の Decay Mode は、37.5%の Mixed Decay によりますが、一周期の中の 3CLK までがデジタル tBLANK による Charge の時間になりますので、タイミングによっては、そのまま Fast Decay に移行する可能性もあります。
Digital
tBLANK
PWMの切り替わりポイント
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推奨応用回路
各素子のところにある数値は推奨値です。 各入力条件の数値につきましては、前述の動作範囲をご確認ください。
0V
0V
0V
0V
0V
0V
5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V
36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25
36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25
36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25
37
37
37
ENABLE_B
ENABLE_B
38
38
38
ENABLE_A
ENABLE_A
220pF
220pF
1
1
39
39
39
40
40
40
41
41
41
Rs_D
Rs_D
Rs_D
Rs_D
OSCM
OSCM
0.1µF
0.1µF
1
1
0V
0V
0V
0V
0V
0V
5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V
42
42
42
43
43
43
44
44
44
45
45
45
46
46
46
Vcc
Vcc
Rs_A
Rs_A
Rs_A
Rs_A
PHASE_A
PHASE_A
PHASE_B
PHASE_B
NC
NC
47
47
47
NC
NC
48
48
48
1 2
1 2
1 2
注:必要に応じてパスコンの追加を推奨いたします。
GND 配線はできる限り 1 点接地になるようお願い致します。また、各 VM 端子は必ずショートしてください。 入力するデータに関しましては入力ファンクションの項目をご参照の上、入力してください。 信号の設定等を誤りますと、思いがけない大電流などが流れ IC が破損するおそれがあります。
出力間のショート、および出力の天絡、地絡時に IC 破壊の恐れがありますので、出力ライン、VCC(VM) ライン、 GND ラインの設計は十分注意してください。
NC
NC
NC
NC
0V
0V
0V
0V
5V/3.3V
5V/3.3V0V5V/3.3V5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V0V5V/3.3V5V/3.3V
ENABLE_C
ENABLE_C
ENABLE_D
ENABLE_D
PHASE_C
PHASE_D
PHASE_C
PHASE_D
3 4 5 6
3 4 5 6
3 4 5 6
5V/3.3V
5V/3.3V0V5V/3.3V
5V/3.3V
5V/3.3V0V5V/3.3V
0V
0V
0V
0V
M
MM
GND
GND
OUT_D-
OUT_D-
OUT_A-
OUT_A-
GND
GND
M M
MMM MMM
GND
GND
OUT_D+
OUT_D+
OUT_A+
OUT_A+
GND
GND
7
7
7
0.1µF
0.1µF
GND
GND
OUT_C+
OUT_C+
OUT_B+
OUT_B+
GND
GND
8
8
8
10 11 12
10 11 12
10 11 12
9
9
9
Mode 0
Mode 0
OUT_C-
OUT_C-
Digital TBlank_CD
Digital TBlank_CD
Digital TBlank_AB
Digital TBlank_AB
OUT_B-
OUT_B-
Vref_A
Vref_A
0.1µF
0.1µF
04V
04V
Mode 2
Mode 2
Vref_D
Vref_D
Vref_C
Vref_C
0.1µF
0.1µF
Mode 1
Mode 1
Rs_C
Rs_C
Rs_C
Rs_C
VM
VM
GND
GND
Rs_B
Rs_B
Rs_B
Rs_B
NC
NC
Vref_B
Vref_B
04V
04V
24
24
24
23
23
23
22
22
22
21
21
21
20
20
20
19
19
19
18
18
18
17
17
17
16
16
16
15
15
15
14
14
14
13
13
13
0.1µF
0.1µF
100µF
100µF
0.1µF
0.1µF
1
1
1
1
0.1µF
0.1µF
04V
04V
24V
24V
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外形図
QFN48-P-0707-0.5
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単位: mm
裏面ヒートシンク形状 :5.4mm×5.4mm
コーナー部の面取り寸法:C0.5 コーナー部のR寸法 :3-R0.2
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記載内容の留意点

ブロック図
ブロック図内の機能ブロック/回路/定数などは、機能を説明するため、一部省略・簡略化している場合があります。
等価回路
等価回路は、回路を説明するため、一部省略・簡略化している場合があります。
タイミングチャート
タイミングチャートは機能・動作を説明するため、単純化している場合があります。
応用回路例
応用回路例は、参考例であり、量産設計に際しては、十分な評価を行ってください。 また、工業所有権の使用の許諾を行うものではありません。
測定回路図
測定回路内の部品は、特性確認のために使用しているものであり、応用機器の誤動作や故障が発生しないことを保 証するものではありません。

使用上のご注意およびお願い事項

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使用上の注意事項

絶対最大定格は複数の定格の、どの一つの値も瞬時たりとも超えてはならない規格です。
複数の定格のいずれに対しても超えることができません。 絶対最大定格を超えると破壊、損傷および劣化の原因となり、破裂・燃焼による傷害を負うことがあります。
デバイスの逆差し、差し違い、または電源のプラスとマイナスの逆接続はしないでください。電流や消費電力が絶
対最大定格を超え、破壊、損傷および劣化の原因になるだけでなく、破裂・燃焼により傷害を負うことがあり ます。なお、逆差しおよび差し違いのままで通電したデバイスは使用しないでください。
過電流の発生や IC の故障の場合に大電流が流れ続けないように、適切な電源ヒューズを使用してください。IC は
絶対最大定格を超えた使い方、誤った配線、および配線や負荷から誘起される異常パルスノイズなどが原因で 破壊することがあり、この結果、IC に大電流が流れ続けることで、発煙・発火に至ることがあります。破壊 における大電流の流出入を想定し、影響を最小限にするため、ヒューズの容量や溶断時間、挿入回路位置など の適切な設定が必要となります。
モータの駆動など、コイルのような誘導性負荷がある場合、ON 時の突入電流や OFF 時の逆起電力による負極性の電
流に起因するデバイスの誤動作あるいは破壊を防止するための保護回路を接続してください。IC が破壊した 場合、傷害を負ったり発煙・発火に至ることがあります。 保護機能が内蔵されている IC には、安定した電源を使用してください。電源が不安定な場合、保護機能が動 作せず、IC が破壊することがあります。IC の破壊により、傷害を負ったり発煙・発火に至ることがあります。
パワーアンプおよびレギュレータなどの外部部品 (入力および負帰還コンデンサなど) や負荷部品 (スピーカな
ど) の選定は十分に考慮してください。 入力および負帰還コンデンサなどのリーク電流が大きい場合には、IC の出力 DC 電圧が大きくなります。この 出力電圧を入力耐電圧が低いスピーカに接続すると、過電流の発生や IC の故障によりスピーカの発煙・発火 に至ることがあります。(IC 自体も発煙・発火する場合があります。) 特に出力 DC 電圧を直接スピーカに入 力する BTL (Bridge Tied Load) 接続方式の IC を用いる際は留意が必要です。
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使用上の留意点

過電流検出回路
過電流検出回路 (通常: カレントリミッタ回路) はどのような場合でも過電流検出するわけではありません。 動作後は、速やかに過電流の原因を除くようお願いします。 絶対最大定格を超えた場合など、ご使用方法や状況により、過電流検出回路が正常に動作しなかったり、動作 する前に IC が破壊したりすることがあります。また、動作後、長時間過電流が流れ続けた場合、ご使用方法 や状況によっては、IC が発熱などにより破壊することがあります。
過熱検出回路
過熱検出回路 (通常: サーマルシャットダウン回路) は、どのような場合でも過熱検出するわけではありませ ん。動作後は、速やかに発熱状態を解除するようお願いします。 絶対最大定格を超えて使用した場合など、ご使用法や状況により、過熱検出回路が正常に動作しなかったり、 動作する前に IC が破壊したりすることがあります。
放熱設計
パワーアンプ、レギュレータ、ドライバなどの、大電流が流出入する IC の使用に際しては、適切な放熱を行 い、規定接合温度 (Tj) 以下になるように設計してください。これらの IC は通常使用時においても、自己発 熱をします。IC 放熱設計が不十分な場合、IC の寿命の低下・特性劣化・破壊が発生することがあります。ま た、IC の発熱に伴い、周辺に使用されている部品への影響も考慮して設計してください。
逆起電力
モータを逆転やストップ、急減速を行った場合に、モータの逆起電力の影響でモータから電源へ電流が流れ込 みますので、電源の Sink 能力が小さい場合、IC の電源端子、出力端子が定格以上に上昇する恐れがあります。 逆起電力により電源端子、出力端子が定格電圧を超えないように設計してください。
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製品取り扱い上のお願い
本資料に掲載されているハードウェア、ソフトウェアおよびシステム(以下、本製品という)に関する情報 等、本資料の掲載内容は、技術の進歩などにより予告なしに変更されることがあります。
文書による当社の事前の承諾なしに本資料の転載複製を禁じます。また、文書による当社の事前の承諾を得 て本資料を転載複製する場合でも、記載内容に一切変更を加えたり、削除したりしないでください。
当社は品質、信頼性の向上に努めていますが、半導体製品は一般に誤作動または故障する場合があります。 本製品をご使用頂く場合は、本製品の誤作動や故障により生命・身体・財産が侵害されることのないように、 お客様の責任において、お客様のハードウェア・ソフトウェア・システムに必要な安全設計を行うことをお 願いします。なお、設計および使用に際しては、本製品に関する最新の情報(本資料、仕様書、データシー ト、アプリケーションノート、半導体信頼性ハンドブックなど)および本製品が使用される機器の取扱説明 書、操作説明書などをご確認の上、これに従ってください。また、上記資料などに記載の製品データ、図、 表などに示す技術的な内容、プログラム、アルゴリズムその他応用回路例などの情報を使用する場合は、お 客様の製品単独およびシステム全体で十分に評価し、お客様の責任において適用可否を判断してください。
本製品は、一般的電子機器(コンピュータ、パーソナル機器、事務機器、計測機器、産業用ロボット、家電 機器など)または本資料に個別に記載されている用途に使用されることが意図されています。本製品は、特 別に高い品質・信頼性が要求され、またはその故障や誤作動が生命・身体に危害を及ぼす恐れ、膨大な財産 損害を引き起こす恐れ、もしくは社会に深刻な影響を及ぼす恐れのある機器(以下“特定用途”という)に 使用されることは意図されていませんし、保証もされていません。特定用途には原子力関連機器、航空・宇 宙機器、医療機器、車載・輸送機器、列車・船舶機器、交通信号機器、燃焼・爆発制御機器、各種安全関連 機器、昇降機器、電力機器、金融関連機器などが含まれます。本資料に個別に記載されている場合を除き、 本製品を特定用途に使用しないでください。
本製品を分解、解析、リバースエンジニアリング、改造、改変、翻案、複製等しないでください。
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本製品、または本資料に掲載されている技術情報を、大量破壊兵器の開発等の目的、軍事利用の目的、ある いはその他軍事用途の目的で使用しないでください。また、輸出に際しては、「外国為替及び外国貿易法」、 「米国輸出管理規則」等、適用ある輸出関連法令を遵守し、それらの定めるところにより必要な手続を行っ てください。
本製品の RoHS 適合性など、詳細につきましては製品個別に必ず弊社営業窓口までお問合せください。本製 品のご使用に際しては、特定の物質の含有・使用を規制する RoHS 指令等、適用ある環境関連法令を十分調査 の上、かかる法令に適合するようご使用ください。お客様がかかる法令を遵守しないことにより生じた損害 に関して、当社は一切の責任を負いかねます。
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