Tomei PISTON KIT User Manual

鍛造ピストンキット
p
FORGED PISTON KIT
日本語・・・・・・・・・・・・・・2
English・・・・・・・・・・・・・・13
13年01月 M11Y911
INSTALLATION MANUAL
●この取扱説明書を良く読んでからお使いください。
●各自動車メーカーの発行する整備要領書と併せてお使いください。
●取り付け後も大切に保管してください。
●販売店様で取り付けをされる場合は本書を必ずお客様へお渡しください。
TOMEI 製品のお買い上げありがとうございます。 TOMEIピストンキットは、レーシングエンジン開発のノウハウと各エンジンの特性から、 それぞれにもっとも相応しい設計を実施し優れた耐久性を実現しました。 また、強度と軽量という相反する性能も確保しています。
● Please carefully read this manual prior to installation.
● Please also refer to the vehicles Service Manual with this Manual.
● After the installation has been completed please keep this manual for future reference.
● If the install was done in a shop please make sure to give this manual to the owner.
Thank you for purchasing a TOMEI product. The TOMEI Piston kit is designed with the engineering skills and experience from our race engine history, to suit each specific engines characteristic for maximum durability. The conflict of performance interest in both strength and light weight design has been taken into consideration to optimize the best overall balance.
1
注 意
SR20DET
1131865211
2021
86.5
■本品は自動車競技専用部品です。サーキットや公道から閉鎖されたコース内に限って使用してください。
■本品の取り付けは特別の訓練を受けた整備士が、設備の整った作業場で実施してください。
■指定する車種以外への取り付けはおやめください。本品およびエンジンを破損する恐れがあります。
■部品脱着の際には無理な力を加えないでください。部品を破損する恐れがあります。
■取り付けの際は、適切な工具、保護具を使用しないと、けがにつながり危険です。
■締めつけ部は定期的に点検してください。
■エンジンオイル量および、オイルの漏れ、滲みは運転前に必ず点検してください。  エンジンオイルが不足するとエンジンを破損します。
警 告
■本品の取り付けはエンジン及びエンジンルーム内が冷えた状態で行ってください。
■部品欠落による車輌の破損・火災が起こる可能性があるため、製品構成部品の取り付けは確実に 行ってください。
仕様
クラウン部
容積 (cc)
-13.70
-12.70
-12.7031.001113870111
+14.00
+18.00
-3.50
+14.00
+3.30
+16.00
+20.50
+19.50
+18.402331.001181925312
-6.2530.50 20
エンジン型式
RB26DETT
RB25DET SR20DET
SR20DE
VG30DET(T) CA18DET 4G63
EJ25
EJ20 4AG
2JZ
モデル
リセス無
リセス有
SR22
4G63-
22/23
EJ25/26
EJ22
ボア径
(Φ)
86.5
87.0
86.5
87.0
87.0
86.5
87.0
86.5
87.0
87.0
87.5
84.0
85.5
86.0
85.5
86.0
99.75 1182997312 30.70 23
92.5
81.5
82.0
86.5
87.0
品番
1121865111
1121870111
1121865112
1121870112
1131865211 1131870211 1132865211 1132870211 1134870212
1134875212
114389021289.0 1141840012 1152855212 1152860212 1151855212 1151860212
1163815012 1163820012 1162865212 1162870212
コンプレッション
ハイト (mm)
30.00
29.50
32.00
34.65
31.65
34.00 22 +14.10
ピストン
ピン径
(Φ)
21
22
22
排気量
(cc)
RB26/2597 RB28/2738 RB26/2628 RB28/2770 RB26/2597 RB28/2738 RB26/2628 RB28/2770
2556 2021 2044 2138 2163 2163
2188 3097
185230.00 20 2020 2044 2158
2183 EJ25/2468 EJ26/2593
2123
1605
1625
3032
3067
※ RB25DE(T) NEOストレート6エンジンは、燃焼室容積が小さいため、RB26、RB25ピストンをそのまま使用すると
圧縮比が高くなります。ピストン頭部面研を行って、使用してください。
※ 4G63用ピストンをノーマルコンロッドで使用する場合は、、小端部にフルフロー加工を必ず行ってください。 (ノーマルは圧入式のため、そのままでの使用はできません)
2
部品構成
スカ ト
キットの中にはピストン1個あたり下記のものが含まれています。 それぞれがピストンの数量分あることをご確認ください。
ピストン本体 トップリング ピストンピン セカンドリング ピンクリップ オイルリング
1 2
11 1
1セット
各部の名称
※ 本図は解説用のもので、実際のピストン仕様とは異なります。
ピストン全高 ピストンヘッド
コンプレッションハイト クーリングチャンネル
クラウン部
トップランド トップリング溝 セカンドランド セカンドリング溝 サードランド オイルリング溝
ピストンリング装着部分
ピストンピンボス
スラスト側 反スラスト側
ピストンピン穴
ピストンピン穴
クランク回転方向
スカート
3
装着
基本的な組立および調整は自動車メーカーの発行する整備要領書を参照してください。
1. シリンダーボーリング
① ピストンスカート部外径と、ピストンクリアランス規定値から
各シリンダボア内径を求めてください。
クリアランス規定値(mm)
スチールブロックの場合
10mm
【ピストンスカート部外径測定】 ピストンスカート部外径+ピストンクリアランス規定値 ピストンスラスト方向ピストンスカート部最下部より 10ミリ部分で測定
アルミブロックの場合 EJの場合
シリンダボア内径=
0.050~0.055
0.045~0.055
0.035~0.045
スラスト方向
縦軸方向
上面より 約10mm
センター
下面より 約10mm
シリンダーブロックを下面から見た図
② ボーリングを実施してください。
シリンダーのボーリング及び、測定時にはダミーヘッド を使用してください。
③ シリンダーボーリング終了後、シリンダーゲージを使用
してクリアランスが規定値内にあることを確認して ください。
④ ボーリングを行うと、ボア下端にバリが生じます。
ボア下端の全周にわたり、ヤスリかオイルストーンで R0.3程度の面取りを実施してください。
規定値 R 0.3
4
2. バリ取り・R仕上げ
ピストン角部、スカート下端については#400程度のサンドペーパーで面取り、R仕上げ、バリ取り を実施してください。
規定値 R 0.3
3. ピストンリング合口調整・測定
① ピストンを利用して、リングをシリンダーの中間位置まで
挿入しシックネスゲージで合口の測定を実施します。
② 合口寸法を規定値と比較し、規定値より狭い場合は、
ダイヤモンドヤスリを用いて規定値まで合口を広げます。
約110mm
シックネスゲージ
トップリング セカンドリング オイルリング
規定値(mm)
0.18~0.35
0.18~0.35
0.15~0.70
注 意
ピストンリングの合口は、必ず規定値に調整してください。合口が狭いとエンジン運転時に ピストンリングの合口が当たり、シリンダーを削ってしまう為エンジンを破損します。
5
4. ピストンリング合口調整・測定
注 意
■ ピストンピン角部に傷、バリが残った状態で組み付けるとピストンピン角部でピンクリップが損傷し、 ピストンからピストンピンが飛び出し、エンジンを破損します。
■ ピストンピン及び、ピンクリップは再使用しないでください。
(1) ピストンピン点検
① ピストンピン角部に傷、バリがないことを確認し、
#400程度のサンドペーパーでR加工を実施してください。
規定値 R 0.3
(2) ピストンピン取り付け
① コンロッドのフロント側を合わせて、加熱し(約60~70℃)、
ピストンを取り付けてください。尚、ピストンピンには
F
エンジンオイル又はエンジン組付けペーストを塗布して から組付けを行ってください。
F
② ピストンをコンロッドに組み付けて、ピストンがスムーズに
首を振り、スラストにも動くことを確認してください。
※ 4G63用ピストンをノーマルコンロッドで使用する場合、
小端部 にフルフロー加工を必ず行ってください。 (ノーマルは圧入式の為、そのままでの使用は できません)
※ EJ用は必ず仮組みを行い、ピストン・コンロッドが
スムーズに首を振り、スラストにも動くことを確認した 後、ピストン・ピストンピン・コンロッドを分解し、 エンジンの組立手順にそって、組立を行ってください。
6
(3) ピンクリップ取り付け
注 意
注 意
① EJ以外の機種
■ 作業にラジオペンチ類を使わないでください。ラジオペンチ類でつかむと、ピンクリップが過度に変形し
張力を失い、ピストンピンが固定できません。
■ ピンクリップの外径が小さくなったものは、張力を失っているため使用できません。
B
① ピンクリップの先端をAの位置で溝に入れてください。
② Cの位置を指で押さえながら、Bの部分までを溝に
C
A
入れてください。
③ 順次C、Dを抑えながら溝に入れてください。
D
D
D
② EJ全機種
■ 作業にはラジオペンチを使用します。
■ エンジン内部にピンクリップを落とさないよう、作業を行ってください。
万一、落とした場合は必ずエンジンを分解してピンクリップを回収してください。 そのまま作業を行うとエンジン損傷の原因となります。
① ピンクリップをラジオペンチでAの部分を中心軸方向へ
縮める。
② Bの部分を指でガイドしてピストンに取り付ける。
入れてください。
③ ピストンの溝部に確実に取り付けられたかを確認する。
A
B
7
5. ピストンリング取り付け
<EJ25/26以外の機種の場合>
サイドレール端
ピストンリング エキスパンダー
① オイルリングのスペーサーをピストンリング溝に組み
込みます。
② オイルリングのサイドレールを上側、下側の順序で
組み込みます。サイドレールの一端をピストン溝に はめ込み、指で押さえて  入れてください。
サイドリングの取り付けは、ピストンリングエキス パンダーを使用すると、折損するため使用しない でください。
③ セカンドリングとトップリングをピストンリングエキス
パンダーを使用して取り付けてください。
リングの打刻マーク側を上にしてください。
トップリング
セカンドリング
打刻 マーク
④ 各ピストンがどちらの方向にも、なめらかに動くことを
確認してください。
⑤ 各ピストンの合口を図のように合わせてください。
オイルリングの サイドレール下
セカンドリング
トップリングおよび オイルリングのエキスパンダ
オイルリングの サイドレール上
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