P7500 シリーズ
TriMode™プローブ・ファミリ
クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
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保証 2
当社では、本製品において、出荷の日から 1 年間、材料およびその仕上がりについて欠陥がないことを保証します。この保証期
間中に製品に欠陥があることが判明した場合、当社では、当社の裁量に基づき、部品および作業の費用を請求せずに当該欠陥
製品を修理するか、あるいは当該欠陥製品の交換品を提供します。保証時に当社が使用する部品、モジュール、および交
換する製品は、新しいパフォーマンスに適応するために、新品の場合、または再生品の場合もあります。交換したすべての
部品、モジュール、および製品は当社で保有されます。
本保証に基づきサービスをお受けいただくため、お客様には、本保証期間の満了前に当該欠陥を当社に通知していただき、
サービス実施のための適切な措置を講じていただきます。お客様には、当該欠陥製品を梱包していただき、送料前払いにて当
社指定のサービス・センターに送付していただきます。本製品がお客様に返送される場合において、返送先が当該サービス・セ
ンターの設置されている国内の場所であるときは、当社は、返送費用を負担します。しかし、他の場所に返送される製品について
は、すべての送料、関税、税金その他の費用をお客様に負担していただきます。
本保証は、不適切な使用または不適切もしくは不十分な保守および取り扱いにより生じたいかなる欠陥、故障または損傷にも適
用されません。当社は、以下の事項については、本保証に基づきサービスを提供する義務を負いません。a)当社担当者以外の
者による本製品のインストール、修理またはサービスの試行から生じた損傷に対する修理。b)不適切な使用または互換性
のない機器への接続から生じた損傷に対する修理。c)当社製ではないサプライ用品の使用により生じた損傷または機能不
全に対する修理。d)本製品が改造または他の製品と統合された場合において、改造または統合の影響により当該本製品
のサービスの時間または難度が増加したときの当該本製品に対するサービス。
この保証は、明示的または黙示的な他のあらゆる保証の代わりに、製品に関して当社がお客様に対して提供するものです。当
社およびベンダは、商品性または特定目的に対する適合性についての一切の黙示保証を否認します。欠陥製品を修理ま
たは交換する当社の責任は、本保証の不履行についてお客様に提供される唯一の排他的な法的救済となります。間接損
害、特別損害、付随的損害または派生損害については、当社およびそのベンダは、損害の実現性を事前に通知されていた
か否に拘わらず、一切の責任を負いません。
目次
目次
安全にご使用いただくために.............................................................................. iii
環境条件について........................................................................................ vii
まえがき.................................................................................................. ix
マニュアル ........................................................................................... ix
主な特長.................................................................................................. 1
動作条件.................................................................................................. 2
取り付け................................................................................................... 3
ホスト機器への接続 ................................................................................... 3
プローブ本体へのアクセサリの接続 .................................................................... 5
コントロール・ボックスのコントロールとインジケータ ...................................................... 7
回路への接続........................................................................................ 10
機能チェックと校正 ....................................................................................... 12
機能チェック ......................................................................................... 12
TriMode プローブ校正................................................................................ 17
基本操作................................................................................................. 22
減衰設定と入力モード設定 ........................................................................... 22
回路基板への接続 ................................................................................... 25
TekConnect インタフェースのない機器へのプローブの接続............................................. 34
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル i
目次
プローブの使用例 ........................................................................................ 35
P7500 シリーズ・プローブおよび RT-Eye アプリケーション・ソフトウェアを使った PCI Express 信号の測
定........................................................................................... 35
アクセサリとオプション..................................................................................... 36
スタンダード・アクセサリ............................................................................... 36
オプショナル・アクセサリ .............................................................................. 42
オプション............................................................................................ 48
保守 ..................................................................................................... 51
ホスト機器のファームウェア ........................................................................... 51
エラー状態........................................................................................... 52
ユーザが交換できる部品 ............................................................................. 53
プローブの取り扱い .................................................................................. 57
プローブの清掃 ...................................................................................... 58
修理のためのプローブの返送......................................................................... 59
索引
ii P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
安全にご使用いただくために
人体への損傷を避け、本製品や本製品に接続されている製品への損傷を防止するために、次の安全性に関す
る注意をよくお読みください。
安全にご使用いただくために、本製品の指示に従ってください。
資格のあるサービス担当者以外は、保守点検手順を実行しないでください。
火災や人体への損傷を避けるには
接続と切断は正しく行ってください。 プローブ出力を測定機器に接続してから、プローブを被測定回路に接続
してください。 被測定回路にプローブの基準リードを接続してから、プローブ入力を接続してください。 プローブ
入力とプローブの基準リードを被測定回路から切断した後で、プローブを測定機器から切断してください。
すべての端子の定格に従ってください。 火災や感電の危険を避けるために、本製品のすべての定格とマーキン
グに従ってください。 本製品に電源を接続する前に、定格の詳細について、製品マニュアルを参照してください。
共通端子を含むどの端子にも、その端子の最大定格を超える電位をかけないでください。
カバーを外した状態で動作させないでください。 カバーやパネルを外した状態で本製品を動作させない
でください。
障害の疑いがあるときは動作させないでください。 本製品に損傷の疑いがある場合、資格のあるサービ
ス担当者に検査してもらってください。
回路の露出を避けてください。 電源がオンのときに、露出した接続部分やコンポーネントに触れないでください。
安全にご使用いただくために
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル iii
安全にご使用いただくために
湿気の多いところでは動作させないでください。
爆発しやすい環境では動作させないでください。
製品の表面を清潔で乾燥した状態に保ってください。
iv P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
安全にご使用いただくために
本マニュアル内の用語
本マニュアルでは、次の用語を使用します。
警告: 「警告」では、怪我や死亡の原因となる状態や行為を示します。
注意: 「注意」では、本製品やその他の資産に損害を与える状態や行為を示します。
本製品に関する記号と用語
本製品では、次の用語を使用します。
「危険」マークが表示されている場合、怪我をする危険が切迫していることを示します。
「警告」マークが表示されている場合、怪我をする可能性があることを示します。
「注意」マークが表示されている場合、本製品を含む資産に損害が生じる可能性があることを示します。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル v
安全にご使用いただくために
本製品では、次の記号を使用します。
vi P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
環境条件について
このセクションでは、製品の環境に対する影響について説明します。
製品の廃棄方法
機器またはコンポーネントをリサイクルする際には、次のガイドラインを順守してください。
機器のリサイクル。この機器を生産する際には、天然資源が使用されています。この製品には、環境また
は人体に有害となる可能性のある物質が含まれているため、製品を廃棄する際には適切に処理する必要が
あります。有害物質の放出を防ぎ、天然資源の使用を減らすため、機材の大部分を再利用またはリサイクル
できる適切な方法で処理してください。
この記号は、この製品が WEEE Directive 2002/96/EC(廃棄電気・電子機器に関する指令)に基づく EU の諸要
件に準拠していることを示しています。リサイクル方法については、Tektronix のホームページ(www.tektronix.com)
のサポート/サービスの項目を参照してください。
環境条件について
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル vii
環境条件について
有害物質に関する規制
この製品は Monitoring and Control(監視および制御)装置に分類され、2002/95/EC RoHS Directive(電気・電子
機器含有特定危険物質使用制限指令)の範囲外です。
viii P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
まえがき
このマニュアルでは、P7500 シリーズ TriMode プローブの取り付けと操作について説明します。また、プローブの
基本的な操作と概念についても説明します。次の一覧のマニュアルはすべて、ご使用の製品付属のマニュア
ル CD に収録されています。これらのマニュアルは、Tektronix のホームページ(www.tektronix.com/manuals)
でもご覧いただけます。
マニュアル
対象となる項目 使用するマニュアル
取り付けおよび操作(概要) プローブの使用方法に関する一般的な内容については、ユー
詳細な操作
仕様 テクニカル・リファレンス・マニュアルを使用してください。
アプリケーション
アクセサリの追加注文 アクセサリを追加注文する場合は、「アクセサリとオプション」セ
まえがき
ザ・マニュアルを参照してください。
ユーザ・マニュアルと共にテクニカル・リファレンス・マニュアル(マ
ニュアル CD-ROM に収録)を使用してください。
ユーザ・マニュアルの「使用例」を参照してください。
クションを参照するか、またはアクセサリ・キットに挿入されてい
るシートを参照してください。このシートは、プローブのソフト・
ケースのポケットにあります。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル ix
まえがき
x P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
主な特長
P7500 シリーズ TriMode プローブでは、1 つのプローブ接続で、差動測定、シングルエンド測定、およびコモン・
モード測定が可能です。主な特長は次の通りです。
革新的な TriMode の操作性
TekConnect インタフェース
帯域幅(代表値)
>13 GHz P7513 型
>16 GHz P7516 型
立上り時間 10 ~ 90%
<40 ps P7513 型
<32 ps P7516 型
入力電圧レンジ ± 0.750 V/± 1.75 V
差動入力抵抗 100 k Ω、片側 50 k
Ωずつ
主な特長
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 1
動作条件
動作条件
表 1: P7500 シリー ズ
特性 説明
入力電圧
温度 動 作 時 : 0 ~ +40 ℃ (+32 ~ +104 ゚ F )
湿度 動作時 : 最 大 +40 ℃(+104 ゚ F ) で 20 ~ 80% RH
汚染度
注意: ESD によってプローブが損傷するのを防止するため、常にプローブに付属している帯電防止リスト・ストラッ
プを着用してください。また、プローブを取り扱う時は、静電気防止措置が施された作業台で作業してください。
ダイナミック・レンジ:± 0.750 V ( 5X ) 、 ± 1.75 V ( 12.5X )
入力電圧レンジ:+4.0 V、–3.0 V(DC+ ピーク AC、両方のレンジ:入力
はグランドを基準とする)
非動作時:-20 ~ +71 ℃(-4 ~ +160 ゚F)
非動作時:+30 ~ +46 ℃(+86 ~ +115 ゚ F ) で 0 ~ 90%
RH
2、ただし、屋内使用のみ
2 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
取り付け
ホスト機器への接続
注: ご使用の TekConnect 機器で、
P7500 シリーズ・プローブの全機能を使
用できるようにするには、ファームウェア
のアップグレードを必要とする場合があり
ます。プローブを接続する前に、必要な
バージョンを確認してください。 (51 ペー
ジ 「ホスト機器のファームウェア」 参照)。
1. プローブを TekConnect 差し込み口
に差し込みます。完全に差し込む
と、カチッという音がします。
2. つまみを時計回りに回して指で締
め、プローブを機器に固定します。
3. 取り外す場合は、つまみを反時計
回りに回します。
4. ラッチ・リリース・ボタンを押して、機
器からプローブを引き抜きます。
取り付け
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 3
取り付け
プローブの電源投入
プローブの電源を投入すると、セルフ・テ
スト・ルーチンが実行されすべての LED
が素早く点滅します。続いて、次の LED
が点灯したままの状態になります。
5X 減衰(±750 mV レンジ)
A–B TriMode(差動)
これは、プローブの動作モードが正常で
あることを示します。
注: ホスト機器によって、すべてのプ
ローブ設定に、プローブ/チャンネルの
組合せの最後の状態が設定されます。ど
のレンジ LED も点灯していない場合は、
エラー状態であることが考えられます。
プローブを取り外してから、もう一度取り
付けて、エラー状態を解消してください。
4 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
プローブ本体へのアクセサリの接続
注意: プローブには、プローブ本体のコネクタ内部に交換可能な接点があり、アクセサリ・コネクタと一緒に取り外
されます。プローブへの損傷を防ぐため、アクセサリをプローブ本体に接続する前に、必ずこの接点がプローブ本
体部分のみに配置されていることを確認してください。
プローブ本体とチップ・ケーブルの端が、
正しい取り付け位置にあることを確認しま
す。これらは、次の手順で接続します。
1. 図のように、プローブ本体の A 入力
と B 入力が上になるようにします。
2. 赤い帯があるチップ・ケーブル・リー
ドが A 入力側になるように合わせま
す。
取り付け
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 5
取り付け
3. 手でケーブル・コネクタをつかみ、カ
チッと音がするまでケーブルをプロー
ブ本体に差し込みます。ケーブル・ハ
ウジングを、プローブ本体の端と同一
面になるまで完全に差し込みます。
4. チップを取り外すには、ケーブル・
タブを真っすぐにプローブ本体から
引っ張り出します。
注意: チップを取り外す場合は、ケーブ
ル・タブのみを引っ張ってください。ケー
ブルを引っ張ると、チップやプローブが
損傷することがあります。
6 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
コントロール・ボックスのコントロールとインジケータ
Atten ボタンと LED
Atten. ボタンを押して、5X(± 0.750 V レ
ンジ)と 12.5X(± 1.75 V レンジ)の減衰
設定を切り替えます。選択した減衰に対
応する LED ライトが点灯します。
減衰と入力モードの選択の詳細につい
ては、「基本操作」を参照してください。
(22 ページ 「減衰設定と入力モード設
定」 参照)。
取り付け
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 7
取り付け
Input Mode ボタンと LED
Input Mode ボタンを押して、次の 4 つの
TriMode 測定から 1 つを選択します。
モードは次の順番で表示されます。
A – B(差動信号測定用)
A – GND(正極性のシングルエンド
測定用)
B – GND(負極性のシングルエンド
測定用)
[A+B]/2-GND(コモン・モード測定
用)
それぞれの TriMode 測定の特徴につい
ては、この後のページで説明します。
8 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
TriMode プロービング
この TriMode 機能によって、2 つのシン
グルエンド信号、差動波形、およびコモ
ン・モード電圧を、プローブ接続を移動
させずに表示できます。Input Mode ボタ
ンを押して、波形表示を切り替えます。
この例では、A 入力および B 入力の一
般的な HDMI 信号(1 つのハーフレー
ン)を示しています。差動波形およびコ
モン・モード電圧が表示されます。
注: TriMode 測定モードの種類によっ
ては、はんだ付け接続とハンドヘルド接
続で、結果が少し異なることがあります。
取り付け
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 9
取り付け
回路への接続
これらのチップをプローブに接続する前に、機能試験とプローブ校正を実行することをお勧めします。
(12 ページ 「機能チェックと校正」 参照)。 プローブ・チップの取り付け手順については、「基本操作」を参
照してください。 (22 ページ 「基本操作」 参照)。
プローブを回路に接続するには、次の 2
つの方法のいずれかを使用します。
P75TLRST 型ロング・リーチ・ソルダ・
チップは、はんだ付け方式で複数の
ポイントに接続できます。(A、B、お
よび GND。)
「基本操作」に説明してあるように、
このチップでは TriMode の全機能
を利用できます。 (23 ページ 「入力
モードの選択」 参照)。
10 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
オプションの P75PDPM 型精密差動
プロービング・モジュールでは、回
路のプロービングをハンドヘルド方
式で固定できます。あらゆる検査に
対応できるように、小型の精密テー
パー・チップや、幅を調節できるチッ
プがあります。
P75PDPM 型プロービング・モジュール
は、差動測定用に設計されており、回路
へのグランド接続には適していません。
ただし、TriMode A-B モードでは、B 入
力を回路グランドに接続して、シングル
エンド測定を行うことができます。
取り付け
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 11
機能チェックと校正
機能チェックと校正
プローブをオシロスコープに接続したら、プローブに付属している校正ボードを使用して機能チェックを実
行してください。
注意: ESD によってプローブが損傷するのを防止するため、常にプローブに付属している帯電防止リスト・ストラッ
プを着用してください。また、プローブを取り扱う時は、静電気防止措置が施された作業台で作業してください。
機能チェック
この手順では、オシロスコープ前面パネルの PROBE COMPENSATION コネクタまたは FAST EDGE コネクタを使
用して、プローブの 4 つの TriMode 設定をチェックします。最初に A-B (差動モード) が設定され、チェックが行
われます。次に、残りの入力モードがチェックされ、差動モード測定と比較されます。
表 2: 必要な機器
チェック項目 性能要件 推奨例
オシロスコープ
テスト・ボード TriMode DC 校正ボード
12 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
TekConnect インタフェース
当社の DPO72004 型、TDS6154C
型
067-1821-xx
1
2
表 2: 必要な機器 (続く)
機能チェックと校正
チェック項目 性能要件 推奨例
同軸ケーブル
同軸ケーブル
1
9 桁の部品番号(xxx-xxxx-xx)は、当社部品番号です
2
プローブに含まれるスタンダード・アクセサリ
SMA、50 Ω、オス - オス
BNC、50 Ω、オス - オス
174-1120-xx
012-0208-xx
1
2
2
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 13
機能チェックと校正
テスト・セットアップ
1. オシロスコープの任意のチャンネル
(1-4)にプローブを接続します。
2. チャンネルが表示されるようにオシロ
スコープを設定します。
3. オシロスコープの PROBE
COMPENSATION または FAST
EDGE コネクタからの SMA ケーブル
を、TriMode DC 校正ボードの SMA
コネクタに接続します。
4. TriMode DC 校正ボードにある 2 つ
の出力スイッチを、FAST RISE 位置
に設定します。
5. プローブを TriMode DC 校正ボード
のケーブルに接続します(コネクタ極
性が合っていることに注意)。
14 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
テスト手順
6. プローブ減衰を 12.5X に、入力モー
ドを A-B に設定します。
7. オシロスコープに安定した波形が表
示されるように調 節します。Autoset
ボタンを使用することもできます。
8. 安定した方形波が表示されたら、振
幅をチェックします。(水平カーソル
を使用。)オシロスコープ・モデルの
信号出力レベルの例を以下に示し
ます。
TDS6154C 型:440 mV p-p
DPO72004 型:440 mV p-p
機能チェックと校正
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 15
機能チェックと校正
9. Input Mode ボタンを繰り返し押して、
残りの選択肢を表示し、表示された
波形と手順 8 で測定した波形を比
較します。
A – B(手順 8 の波形)
A – GND(手順 8 で測定したの
と同じ振幅と極性)
B – GND(B 入力はグランド接続、
信号は測定されない)
[A+B]/2-GND(手順 8 で測定
したのと極性は同じだが、振幅
が1/2)
10. プローブ減衰を 5X に、入力モード
をA-Bに設定します。
11. 5X 減衰設定に対して、手順 7 ~ 9
を繰り返します。
16 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
TriMode プローブ校正
プローブの機能チェックを行った後、プローブ校正ルーチンを実行します。4 つの TriMode 設定すべてに対して
と使用する各チャンネルで、プローブ校正を実施することをお勧めします。
プローブ校正を行うことによって、各チャンネルのプローブ減衰設定のゲインとオフセットを最適化することができ
るので、結果として測定のエラーを減らすことができます。個別の校正定数は、各プローブ、各チャンネルで、校
正後の TriMode 設定にそれぞれ保存されます。
注意: ESD によってプローブが損傷するのを防止するため、常にプローブに付属している帯電防止リスト・ストラッ
プを着用してください。また、プローブを取り扱う時は、静電気防止措置が施された作業台で作業してください。
「機能チェック」で説明した機器を使用して、プローブ校正をします。 (12 ページの 表 2 参照)。
機能チェックと校正
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 17
機能チェックと校正
機器の校正ステータスの確認
機器の信号パス補正テストの校正ステー
タスが、実行するプローブ校正ルーチン
で "pass" になる必要があります。
1. Utilities メニューの Instrument
Calibration を選択します。
2. Calibration ボックスで、Status フィー
ルドが "pass" になっていることを確
認します。
3. ステータスが pass でない場合は、オ
シロスコープからすべてのプローブと
信号ソースを取り外して、信号パス補
正ルーチンを実行します。
信号パス補正テストのステータスが
"pass" の場合は、プローブを校正しま
す。 (19 ページ 「プローブの校正」 参
照)。
18 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
プローブの校正
1. オシロスコープの任意のチャンネル
(1-4)にプローブを接続します。プ
ローブを 20 分間ウォーム・アップし
ます。
2. チャンネルが表示されるようにオシロ
スコープを設定します。
3. オシロスコープのプローブ校正出力
コネクタからの BNC ケーブルを、
TriMode DC 校正ボードの BNC コネ
クタに接続します。
注: PROBE COMPENSATION 出力コ
ネクタを使用することもできます。詳細に
ついては、オシロスコープのマニュアル
またはオンライン・ヘルプを参照してく
ださい。
4. プローブを TriMode DC 校正ボード
のケーブルに接続します。
5. プローブで、入力モードを A-B に
設定します。
機能チェックと校正
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 19
機能チェックと校正
6. TriMode DC 校正ボードのスイッチ
を、選択した入力モードで表示され
る位置に設定します。 (表 3 参照)。
表 3: TriMode DC 校正ボードのスイッチ設定
プローブ入力モード FAST RISE/PROBE CAL GND/SIG
A-B PROBE CAL
AP R O B E C A L
B
A+B/2
PROBE CAL
PROBE CAL
GND
SIG
SIG
SIG
20 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
7. メニュー・バーで、Vertical を選択し
て、Probe Cal を選択します。
8. Probe Cal ダイア ログ・ボックスが表
示されたら、Clear Probe Cal を選択
して、次に Calibrate Probe を選択
します。
プローブ校正ルーチンが実行され、プ
ローブの両方の減衰設定に対してプロー
ブをオシロスコープに最適化します。
プローブ校正が正常に終了すると、画
面に "pass" と表示されます。
9. 残りの入力モード設定に対して、手
順5~8を繰り返します。
機能チェックと校正
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 21
基本操作
基本操作
このセクションでは、コントロール・ボックスのプローブ・コントロールの使用とプローブを回路に接続する手
順について詳しく説明します。
減衰設定と入力モード設定
減衰の選択
プローブの ATTEN ボタンで、2 つの公称減衰設定 5X と 12.5X を切り替えます。減衰設定の選択は、プローブ
のダイナミック・レンジとノイズとの兼ね合いによって決定します。プローブのダイナミック・レンジは、±1% などのよ
うに、いくつかの指定されたパーセンテージ内で、プローブが直線になる動作範囲を示します。プローブ・ノイ
ズは、通常ノイズ・スペクトラムの密度として指定されます。これは、プローブの帯域幅が広いため、大きくな
ります。5X 減衰設定によって、ノイズ・パフォーマンスが最小化されます。12.5X 減衰設定によって、ダイナ
ミック・レンジが最大化されます。実際のプローブ減衰要因は、インテリジェント TekConnect プローブ・インタ
フェースを使用して、取り付けられたオシロスコープによって自動的に考慮されます。また、オシロスコープは、垂
直軸チャンネル・コントロールがより大きい垂直スケール・ファクタ設定で変更されると、瞬間的に表示される
矢印でプローブ・ダイナミック・レンジを示します。
測定された信号が指定されたダイナミック・レンジ内にある場合、最高のノイズ・パフォーマンスが提供されるの
で、減衰設定には 5X を選択してください。プローブの Offset コントロールを使用すると、いくつかの信号を使用
して、DC バイアスを補正し、表示される信号が指定されたダイナミック・レンジ内になるようにできます。プローブ
のダイナミック・レンジ外の信号を測定することも可能ですが、測定された信号パフォーマンスは、範囲を超えるに
従って直線ではなくなります。プローブ信号の制限がプローブに損傷を与えることはありませんが(最大入力電圧
を超えない限り)、測定された応答は入力信号を正確に表したものではありません。
22 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
基本操作
入力モードの選択
Input Mode ボタンによって、内部プローブ入力セレクタが 4 つの入力モード選択間で切り替わります。この
TriMode 機能によって、1 つのはんだ付け接続から差動信号の完全な特性が得られます。
A-B モード。A-B モードは、差動信号測定を行うのに使用され、従来の差動プローブ機能を表します。A-B
モードは、A 入力信号と B 入力信号間の差を測定するので、プローブの CMRR 性能内での、両方の入力
に対する DC バイアス・コモンなどのあらゆるコモン・モード電圧を除去します。P75PDPM 型などの P7500 シ
リーズのプローブ・チップの場合は、TriMode グランド基準がないので、A-B モードが低ノイズ測定を行う唯
一のモードになります。また、A-B モードを使って、B 入力をローカル回路グランドに接続することによって、
P75PDPM 型プローブ・チップと共にシングルエンド測定を行うこともできます。
A-GND モード。A-GND モードは、P75TLRST 型などの TriMode プローブ・チップと共に、プローブ A 入力シン
グルエンド測定を行うのに使用されます。P75TLRST 型プローブ・チップには、ローカル回路グランド用のはんだ
接続が含まれます。A-GND モードでは、P7500 シリーズのプローブ入力スイッチは、このローカル回路グランド基
準に関連して、A 入力を測定するように設定されています。A-GND モードの A 入力信号測定は、プローブの A
入力分離性能内で、B 入力で示されるあらゆる信号よりカップリングが最小化されるように設計されています。
A-GND モードには、ローカル回路グランド接続がないので、P75PDPM 型プローブ・チップを使用して測定するこ
とはお勧めしません。A-GND モードは、P75PDPM 型プローブ・チップと共に使用する場合は動作し続けますが、
グランド電圧がコモン・モード電流によって異なることがあるため、提供されるプローブ・グランド基準がローカル回
路グランドとは異なることがあります。グランド電圧の振幅の差がそれほど大きくない場合は、A-GND モードを使
用して、差動信号測定時に A 入力への信号接続が適切であるかどうかを確認できます。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 23
基本操作
B-GND モード。B-GND モードは、P75TLRST 型などの TriMode プローブ・チップと共に、プローブ B 入力シン
グルエンド測定を行うのに使用されます。P75TLRST 型プローブ・チップには、ローカル回路グランド用のはんだ
接続が含まれます。B-GND モードでは、P7500 シリーズのプローブ入力スイッチは、このローカル回路グランド基
準に関連して、B 入力を測定するように設定されています。B-GND モードの B 入力信号測定は、プローブの B
入力分離性能内で、A 入力で示されるあらゆる信号よりカップリングが最小化されるように設計されています。
B-GND モードには、ローカル回路グランド接続がないので、P75PDPM 型プローブ・チップを使用して測定するこ
とはお勧めしません。B-GND モードは、P75PDPM 型プローブ・チップと共に使用する場合は動作し続けますが、
グランド電圧がコモン・モード電流によって異なることがあるため、提供されるプローブ・グランド基準がローカル回
路グランドとは異なることがあります。グランド電圧の振幅の差がそれほど大きくない場合は、B-GND モードを使
用して、差動信号測定時に B 入力への信号接続が適切であるかどうかを確認できます。
(A+B)/2 モード。(A+B)/2 モードは、差動信号でコモン・モード測定を実行するのに使用されます。これは、以
前はオシロスコープを使用して複数のチャンネルで演算のみを行っていたプローブの新しい機能です。差動
信号の場合、コモン・モード測定は、DC バイアス・レベルおよび A 入力と B 入力間の非対称の程度を示し
ます。(A+B)/2 モードは、A 入力信号と B 入力信号間の平均を測定し、プローブの DMRR 性能内で、あら
ゆるコンプリメンタリ差動信号電圧を排除します。
24 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
回路基板への接続
P75TLRST 型ロング・リーチ・ソ
ルダ・チップ
ロング・リーチ・ソルダ・チップは、マルチ
ポイントはんだ接続からすべての信号特
性が得られる、効率的かつ便利なチッ
プです。
はんだ接続は、2 つのコンプリメンタリ信
号(A 信号と B 信号)および回路から
のグランド基準を TriMode プローブに
渡します。
TriMode プローブの内部電気スイッチ制
御によって、4 つのプローブ入力モード
から 1 つを選択できます。
注: このチップは、とても小さいので、取
り扱いには注意してください。このチップ
の適切な取り扱い方法については、この
後のページで説明します。
基本操作
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 25
基本操作
はんだチップ接続の寸法を、参照用に
示します。また、テスト接続が簡単にでき
るように、回路基盤レイアウトのチップ設
置面積を設定することもできます。
プローブ・チップを回路に接続するに
は、ワイヤ交換キットに含まれるワイヤと
はんだを使用します。キットには次が含
まれます。
0.004 インチ(0.1016 mm)ワイヤ
0.008 インチ(0.2032 mm)ワイヤ
SAC305 はんだ(RoHS 準拠)
また、ピンセット、低電力のはんだごて、
および先端が尖ったワイヤ・カッタも必
要です。
26 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
はんだチップの接続
1. チップを配置する場所を特定し、は
んだ付けして、回路を固定します。
注: 長いワイヤ(~ 1 インチ)でも作業
できますが、信号とグランド接続の最終
的なワイヤの長さはできる限り短くする必
要があります。
2. ワイヤを回路基板パッド、トレース、
またはその他の導電体に配置しま
す。(バイアスまたは貫通穴が近く
にある場合、それらにワイヤを通す
ことができます。)
3. ワイヤを回路にはんだ付けします。
注: 適切に仕上がるように、はんだ付け
をする前に、フラックス・ペンを使って接
続部分をきれいにしておいてください。
基本操作
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 27
基本操作
4. チップ・テープをチップの下部に接
着します。
5. チップを再利用する場合は、ソルダ
ウィックでチップ・バイアスをきれいに
しておいてください。ワイヤをチップ
に通します。
6. チップを回路基板に押し込み、すぐ
にワイヤをチップにはんだ付けしま
す。最終的なワイヤの長さはできる
だけ短くしてください。
7. すべてのはんだ付け部分から余分
なワイヤを取り除きます。
8. プローブをチップに取り付けます。
(極性が合っていることに注意)。
28 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
基本操作
チップ取り扱い上の注意点
チップをはんだ付けする場合は、次の注意事項に従ってください。
低電力の温度制御装置付きはんだごてと小型のはんだごてチップを使用します。はんだごての温度は、確実
なはんだ付けができる範囲で、できるだけ低温に設定してください。
SAC305 はんだ(ワイヤ交換キットに含まれる)を使って、チップ・ワイヤを被測定回路に取り付けてください。
相互の間隔を変えるには、取り付けワイヤを左右対称になるように折り曲げます。チップを被測定回路に
はんだ付けする場合は、取り付けワイヤまたはダンピング・レジスタのはんだが取れないように注意して
行ってください。
最適な性能と信号の整合性を確保するには、DUT(被測定装置)とチップ間のリード線の長さをできる限り短
くし、リード線を同じ長さに揃えます。
注意: プローブやはんだ付けされたリード線が不用意に動いて回路基板や回路基板の接続が損傷しないよう
に、アクセサリ・キットに含まれている接着チップ・テープを使用して、チップを回路基板に固定することをお勧めし
ます。また、Kapton テープやホット・ボンドなどのその他の材料を使うこともできます。
チップまたは被計測回路への損傷を防ぐために、はんだごてを過熱しすぎないようにしてください。低電力の温
度制御装置付きはんだごてと適切なサイズのはんだごてチップを使用してください。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 29
基本操作
P75PDPM 型精密差動プロービング・モジュール(ハンドヘルド)
これはオプションのアクセサリです。
(42 ページ 「オプショナル・アクセサリ」
参照)。
モジュールの組み立て
1. モジュール・ハウジングを図のように
置きます。
2. プロービング・モジュール・ハンドル・
アダプタをモジュール・ハウジング
に差し込みます。
3. ハンドル・アダプタを指で締めて、
固定します。
30 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
4. プローブをハンドル・アダプタに挿
入します。
5. ケーブルをプローブ本体に取り付け
ます。赤い帯が A 入力側になるよ
うに合わせます。
6. 図のようにチャンネルのケーブルを
調整できます。前面チャンネルは固
定されていますが、後部チャンネル
は動きます。
基本操作
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 31
基本操作
調整
1. 止めネジを緩め、チップを回して、
チップの角度を調整します。止めネ
ジを締めて、チップを固定します。
2. 調整ホイールを回して、チップのス
ペースを調整します。
プロービング・モジュールには、チッ
プ間に取り付けるグランド・スプリング
が付属しています。このスプリングで
は、忠実度が最も高い信号を機器に
渡す必要があります。利用できる 2
つのスプリング・サイズについては、
手順 3 と 4 で説明します。
3. 大きいスプリングは、プローブにあら
かじめ取り付けてあり、チップ間のス
パンは 0.050 ~ 0.180 インチ(1.27
~ 4.57 mm)が可能です。
4. 小さいスプリングでは、チップ間のス
パンは 0.030 ~ 0.090 インチ(0.76
~ 2.28 mm)が可能です。
スプリングの交換手順については、テク
ニカル・リファレンス・マニュアルを参照
してください。
32 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
機能の取り付け
以下で説明する機能を使用して、プロー
ビング・モジュールをさまざまなフィクス
チャに取り付け、プロービング・アームを
カスタマイズできます。
1. P75PDPM 型の後部にあるバレルを、
PPM203B 型プローブ・ホルダの端に
合わせます。
2. バレル内部のスレッドは、メートル単
位(M6 x 1)で、Cascade MicroTech
製の EZ-Probe Positioner に取り付
けます。
3. バレルの下のスロットを、PPM100 型
プローブ・ポジショナのタブに差し込
みます。指締めで、モジュールをタ
ブに固定します。
4. カスタムマウント・アプリケーションに
は、これらのスレッド・ホール(6-32、
8-32、10-32)を使用します。
基本操作
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 33
基本操作
TekConnect インタフェースのない機器へのプローブの接続
80A03 型 TekConnect プローブ・インタ
フェースは、TDS8X00、CSA8X00、およ
び DSA8200 シリーズ・オシロスコープ
に接続した TekConnect プローブに適
合します。
RTPA2A 型 TekConnect プローブ・インタ
フェースは、Tektronix リアルタイム・スペ
クトラム・アナライザに接続したすべての
TekConnect プローブに適合します。す
べての機器のリストについては、RTPA2A
型のマニュアルを参照してください。
注: プローブ操作を適切に行うために
は、プローブ・インタフェース・ファーム
ウェアとプローブに互換性がある必要
があります。(51 ページ 「ホスト機器の
ファームウェア」 参照)。ファームウェア・
バージョンのラベルは、80A03 型機器の
後部パネルにあります。
ホスト機器の場合、ファームウェアおよ
びオペレーティング・システムのアップグ
レードを必要とする場合があります。詳
細については、お使いの機器のマニュ
アルを参照してください。
34 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
プローブの使用例
P7500 シリーズのプローブの特性を活かして優れた信号忠実度での測定を行うことができる、代表的な使
用例を次に示します。
P7500 シリーズ・プローブおよ
び RT-Eye アプリケーション・ソ
フトウェアを使った PCI Express
信号の測定
RT-Eye アプリケーション・ソフトウェアが
インストールされている TDS6000 シリー
ズまたは TDS7000 シリーズのリアルタイ
ム・オシロスコープで P7500 シリーズの
プローブを使用すると、PCI Express 信
号の物理層テストを非常に簡単に高確
度で実行できます。
RT-Eye ソフトウェアは、取得した遷移
ビットと非遷移ビットを分離します。また、
豊富な測定方法を利用でき、解析した
波形レコードの統計も表示されます。
プローブの使用例
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 35
アクセサリとオプション
アクセサリとオプション
次の交換部品やアクセサリを追加注文できます。追加注文の数量は、プローブに付属していた数量とは
異なることがあります。
スタンダード・アクセサリ
次のアクセサリが、P7500 シリーズ・プローブに同梱されています。数量が一覧に記載されていない場合、1 アイ
テムのみが同梱されています。
アクセサリ
追加注文の部品番
号と数量 説明
016-1997-XX
ポーチ、中仕切り付きのナイロン製キャリング・ケー
ス。このキャリング・ケースには、プローブとアクセサリ
を収納するための複数の仕切りがあります。
006-3415-XX
36 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
帯電防止リスト・ストラップ。プローブを使用する際に
は、常に帯電防止リスト・ストラップを装着して帯電防
止作業台で作業してください。
アクセサリ
追加注文の部品番
号と数量 説明
---
校正証明書。すべてのプローブに、トレース可能な
校正の証明書が付属しています。
アクセサリとオプション
---
データ校正レポート。データ校正レポートには、お使
いのプローブの出荷時点における製造テストの結果
が一覧で記載されており、このレポートはすべてのプ
ローブに同梱されています。
020-2790-XX
(英語)
020-2791-XX
(日本語)
020-2792-XX
(簡体字中国語)
クイック・スタート・ユーザ・マニュアルと CD-ROM。
ユーザ・マニュアルでは、P7500 シリーズ TriMode プ
ローブの操作を行う手順について説明しています。マ
ニュアル CD-ROM には、プローブと測定の基本的な
資料としての入門書とプローブのマニュアル(ユーザ・
マニュアルとプローブ固有のテクニカル・リファレンス)
が PDF 形式で収録されています。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 37
アクセサリとオプション
アクセサリ
追加注文の部品番
号と数量 説明
067-1821-xx
TriMode DC 校正フィクスチャ。 このアダプタを使
用して、機能チェックとホスト機器と接続した DC 校
正をします。
174-1120-XX
50 Ω SMA-M-SMA-M ケーブル・アセンブリ、8.5 イ
ンチ。
機能チェックを行うには、このケーブルを使用して DC
校正フィクスチャと高速立上り時間出力コネクタをホ
スト機器に接続します。
012-0208-xx
50 Ω BNC-M-BNC-M ケーブル・アセンブリ、10 イ
ンチ。
プローブ校正を行うには、このケーブルを使用して
DC 校正フィクスチャと DC プローブ校正出力コネクタ
をホスト機器に接続します。
38 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
アクセサリ
追加注文の部品番
号と数量 説明
020-2729-XX
アクセサリ・キット。 このキットには、以下で説明する各
種アクセサリが含まれています。リファレンス・シート
は、クイック・ガイドとして使用したり、キットのプロー
ブ・アクセサリを追加注文する際に使用します。
このケースには、注文可能なオプションの P75PDPM
型アクセサリ用のスロットがあります。
アクセサリとオプション
P75TLRST 型
ロング・リーチ・ソルダ・チップ。
このチップによって、TriMode のすべての測定機能
をサポートする、はんだ付けされたマルチポイント
接続が可能になります。
2つのチップは、プローブに含まれています。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 39
アクセサリとオプション
アクセサリ
追加注文の部品番
号と数量 説明
006-8237-XX
(10 片)
接着チップ・テープ。両面接着チップ・テープを使っ
て、はんだチップ・アセンブリを回路基板に固定し
ます。
016-0633-XX
(5 色ペア・パック)
カラー・バンド・キット。このキットには、2 組の 5 色バ
ンドが含まれています。複数のプローブを使用する
場合にこのバンドを使用すると、プローブとそのプ
ローブを接続するチャンネルを視覚的に一致させ
ることができます。
マーカ・バンドを使用するには、プローブ・ケーブルの
張力緩和モールドにあるくぼみにバンドを取り付けま
す。コントロール・ボックスで、プローブのもう一方の端
と同じ色のバンドを使用してください。
以下メンテナンス用アクセサリ
020-2754-XX
(3 個のボビン・パッ
ク)
ワイヤ交換キット。 このキットには、SAC305 リードフ
リーはんだ(RoHS 準拠)、4 ミルワイヤ、8 ミルワイヤ
の 3 つのボビンが含まれています。このキットを使用
して、ワイヤ・リードを P75TLRST 型チップ・アセン
ブリに追加してください。
40 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
アクセサリ
追加注文の部品番
号と数量 説明
013-0359-XX
(4 パック)
交換用ブレット・コンタクト。信号の完全性を最適に保
つため、プローブ本体のブレットは 200 挿入ごとに
交換してください。
アクセサリとオプション
003-1896-XX
ブレット除去ツール。 このツールによって、ブレット・コ
ンタクトを安全に取り外したり、取り付けたりできます。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 41
アクセサリとオプション
オプショナル・アクセサリ
オプショナル・アクセサリ 部品番号 説明
P75PDPM 型
プロービング・モジュール・キット。
このキットによって、はんだ付けされた接続を使用する
ことなく、回路で複数のテスト・ポイントを表示できます。
このキットには、以下の部品が含まれています。その
中のいくつかは、個別に注文が可能です。
42 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
P75PDPM 型キットの内容物 部品番号 説明
P75PDPM 型キットを
注文する
プロービング・モジュール。
プロービング・モジュールには、P7500 シリーズのチッ
プ・ケーブルと、プローブに接続できるようにチップ・ペ
アにあらかじめ取り付けてある大型グランド・スプリング
が含まれています。プロービング・モジュールを注文
する場合は、P75PDPM 型キットを注文してください。
アクセサリとオプション
P75TC 型
P7500 チップ・ケーブル。 このケーブルは、プロー
ブとプロービング・モジュール・チップを接続しま
す。プロービング・モジュール・キットを注文する
と、このケーブルがプロービング・モジュールにあ
らかじめ取り付けられた状態で梱包されています。
ケーブルだけを注文する場合は、P75TC 型を注文
してください。
P75PMT 型
プロービング・モジュール交換チップ(ペア)。
プロービング・モジュール・キットを注文すると、プ
ロービング・モジュールのチップ基盤が 2 セット
同梱されてきます。1 つのセットはプロービング・
モジュールにあらかじめ取り付けられています。
交換チップ(左と右)は、ペアになっているので、
取り付ける際は 1 つずつにする必要があります。
交換チップだけを注文する場合は、P75PMT 型を
注文してください。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 43
アクセサリとオプション
P75PDPM 型キットの内容物 部品番号 説明
367-0545-XX
プロービング・モジュール・ハンドル・アダプタ。
ハンドル・アダプタは、プローブ本体をハンドヘルド・
プロービング・モジュールに接続します。
016-1998-XX
(4 パック)
グランド・スプリング・キット、L サイズ。
ハンドヘルド・プロービング・モジュールでは、2 つの入
力チップの端をグランド接続するのに、スプリングを必
要とします。チップ間に必要なスパン 0.050 ~ 0.180
インチ(1.27 ~ 4.57 mm)の場合は、汎用表示用の L
サイズのグランド・スプリングを使用してください。
016-1999-XX
(4 パック)
グランド・スプリング・キット、S サイズ。
プロービング高密度回路で、狭い場所に複数のプ
ローブを設置する場合は、S サイズのグランド・スプリ
ングを使用してください。S サイズのスプリングを使っ
たチップ間の距離は、0.030 ~ 0.090 インチ(0.76
~2.28mm)になります。
44 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
P75PDPM 型キットの内容物 部品番号 説明
003-1900-XX
グランド・スプリング・ツール。
このツールによって、スプリングの取り付けと取り外し
が簡単に行えます。ツールの端をプローブ・チップ間
に取り付けられた 2 つのスプリングに合わせます。
ツール中央のタブは、スプリング交換時にチップのス
パンを最適な幅に設定するのに使用します。
003-1897-XX
コネクタ・セパレータ・ツール。
このツールを使用して、P7500 シリーズのチップ・ケー
ブルをプロービング・モジュール・チップから取り外し
ます。このツールを使用すると、余計な力を加えずに
取り外すことができるので、コネクタとチップを損傷
せずにすみます。
アクセサリとオプション
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 45
アクセサリとオプション
オプショナル・アクセサリ 部品番号 説明
067-1586-xx
デスキュー・フィクスチャ。 このフィクスチャを使って、
プローブと測定システムに接続しているその他のプ
ローブの時間を調整できます。
PPM203B 型
PPM203B 型プロービング・アーム。 この高確度なプ
ロービング・アームは、3 軸すべてに対する微調整用
のコントロールを備えています。このアームは、ピッチ
の細かいデバイスや相互配線を使用しているプロー
ビング回路基板、ハイブリッド、および MCM(マルチ
チップ・モジュール)用に設計されています。このプ
ロービング・アームを使用すると、測定を行う際にプ
ローブを固定して支えることができます。PPM203B 型
プロービング・アームにプローブを取り付ける場合は、
プローブ・アーム・アダプタを使用します。
46 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
オプショナル・アクセサリ 部品番号 説明
PPM100 型
PPM100 型プロービング・アーム。 この柔軟なアームを
持つ汎用の作業台プローブ・ホルダは、ハンズフリー・
プロービングと位置の微調整を行うために設計されて
います。さまざまな状態でプローブ・アームを固定する
場合は、重量のある台座をクランプに交換できます。
アクセサリとオプション
80A03 型
80A03 型 TekConnect プローブ・インタフェース・モ
ジュール。 このモジュールによって、TekConnect プ
ローブを CSA8200 および TDS8200 シリーズ・サンプ
リング・オシロスコープと 80E0X 型サンプリング・モ
ジュールに適応させることができます。
このインタフェースは、1 つの 80E0X 型電気サンプリン
グ・モジュールおよび 2 つの TekConnect プローブ入
力に対して 1 つの区画を備えた 1 つのエンクロージャ
で構成されています。このインタフェースは、前面パネ
ルの SMA コネクタを通してプローブの信号出力を送
ります。少し剛性を持つ SMA ケーブルで、プローブ
の出力を 80E0X 型モジュールの入力に接続します。
注: P7500 シリーズ・プローブの機能をすべて使用す
るためには、80A03 型アダプタ・ファームウェアのバー
ジョンが 2.3 以降である必要があります。
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 47
アクセサリとオプション
オプショナル・アクセサリ 部品番号 説明
オプション
オプション CA1。 単一の校正作業または指定された校正間隔での作業のいずれか先に発生したサービス
が提供されます。
オプション C3。 3年間の校正サービス
オプション C5。 5年間の校正サービス
オプション D1。 校正データレポート、スタンダード・プローブ付属
オプション D3。 3 年間の校正データ・レポート(オプション C3 付き)
オプション D5。 5 年間の校正データ・レポート(オプション C5 付き)
RTPA2A 型
RTPA2A 型 TekConnect プローブ・アダプタ。 このア
ダプタによって、TekConnect プローブをリアル・タイ
ム・スペクトラム・アナライザに接続できます。
注: P7500 シリーズ・プローブの機能をすべて使用す
るためには、RTPA2A 型アダプタ・ファームウェアの
バージョンが 2.3 以降である必要があります。
オプション R3。 3 年間の修理サービス
オプション R5。 5 年間の修理サービス
48 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
オプション L0。 ユーザ・マニュアル(英語)
オプション L5。 ユーザ・マニュアル(日本語)
オプション L7。 ユーザ・マニュアル(簡体字中国語)
-R1PW。 修理サービス保証:1 年間
-R2PW。 修理サービス保証:2 年間
-R3PW。 修理サービス保証:3 年間(製品保証期間を含む)、購入時からの 3 年間
-R5PW。 修理サービス保証:5 年間(製品保証期間を含む)、購入時からの 5 年間
アクセサリとオプション
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 49
アクセサリとオプション
50 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
保守
このセクションでは、プローブの保守およびサポート情報について説明します。
ホスト機器のファームウェア
機器によっては、P7500 シリーズ・プローブの全機能を使用できるようにするには、ファームウェアのアップグレー
ドを必要とする場合があります。ファームウェアのバージョンが古い機器の場合、画面にすべてのプローブ・コント
ロールとインジケータが表示されません。また、機器が再び通常の操作ができるようにするには、電源を入れなお
す必要がある場合があります。次の表は、機器に必要なファームウェアのバージョンを一覧にしたものです。
機器 ファームウェアのバージョン
DPO/DSA72000 シリーズ・オシロスコープ
80A03 型 TekConnect プローブ・アダプタ
RTPA2A TekConnect プローブ・アダプタ
保守
V3.0以降
V2.3以降
V2.3以降
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 51
保守
Windows ベースの機器でファームウェアのバージョンを確認するには、メニュー・バーから Help、About TekScop
の順にクリックします。Linux ベースの機器では、前面パネルの Utilities ボタンを押します。機器のファームウェア
をアップグレードする必要がある場合は、www.tektronix.com/software にアクセスして、最新のファームウェア
をダウンロードしてください。
エラー状態
プローブの接続後もレンジまたは TriMode LED の 1 つが点灯している場合、内部プローブ診断でエラーが発生
しています。プローブを取り外して再度接続し、パワーオン診断の手順を再実行してください。この状況が改善さ
れない場合は、プローブに欠陥があるため、当社サービス受付センターに返送して修理する必要があります。
52 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
ユーザが交換できる部品
このセクションでは、通常の使用によって交換が必要になるプローブ・コンポーネントについて説明します。
ブレット・コンタクト
プローブ本体アセンブリの入力ソケット
は、交換できるブレット・コンタクトで保護
されています。
ブレット・コンタクトは、アクセサリ・チップ
の取り付けと取り外しの繰り返しによっ
て、入力ソケットが磨耗しないようにし
ています。
ブレット・ツールは、プローブに付属して
おり、プローブ本体アセンブリのブレッ
ト・コンタクトを交換するために使用され
ます。
注意: プローブ・ハウジングが磨耗するのを防ぐため、プローブ本体アセンブリからのブレットの取り付けと取り外
しには必ずブレット・ツールを使用してください。プローブへの損傷を防ぐため、アクセサリをプローブ本体に接続
する前に、必ずこのコンタクトがプローブ本体部分のみに配置されていることを確認してください。
保守
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 53
保守
ブレットの取り外し
取り外しツールを使用してブレットを取
り外す場合は、次の手順に従ってくだ
さい。
1. ツール・プランジャをつまんで、ホル
ダの突起部を伸ばします。
2. ホルダの突起部がブレットの 1 つを
囲むように、ツールをプローブ本体
に挿入します。
3. プランジャを開放し、ホルダの突起
部をブレットに固定します。
4. ゆっくりとツールを外側にひっぱり、
ブレットを取り外します。
5. ほかのブレットに対しても同じように
繰り返します。
54 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
ブレットとコネクタの検査
マイクロスコープを使って、ブレットとコネ
クタを詳細に検査します。図を参考にし
て、コンタクトが磨耗していたり、破損し
ていないことを確認します。交換する場
合は必ずペアで行ってください。
1. 正常な状態
2. グランド・コンタクトが欠けているか、
曲がっている(外側の導体)
3. 信号コンタクトが欠けているか、曲
がっている(内側の導体)
4. 内部コンタクトが外側の導体に対し
てずれている
保守
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 55
保守
ブレットの取り付け
1. ツール・プランジャをつまんで、ホル
ダの突起部を伸ばします。
2. ホルダの突起部がブレットを囲むよ
うに、新しいブレットをツールに挿入
します。
3. プランジャを開放し、ホルダの突起
部をブレットに固定します。
4. ツールをプローブ本体に挿入し、ブ
レットをくぼみに固定します。
5. ツール・プランジャをつまんで、ブ
レットを開放します。
6. ツールをプローブ本体からそっと引
き出します。
7. ほかのブレットに対しても同じように
繰り返します。
56 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
プローブの取り扱い
このプローブは精密な高周波デバイスです。プローブを使用および保管する際は注意してください。プローブと
ケーブルは慎重に取り扱わないと損傷する可能性があります。常にコントロール・ボックスとプローブ本体を使用し
てプローブを取り扱ってください。プローブのケーブルをねじったり、折り曲げたり、引っ張ることによって、過度な物
理的変形を加えないでください。ケーブルに目に見えるようなへこみがあると、信号アベレーションが増加します。
注意: プローブが損傷するのを防ぐために、プローブを取り扱うときは常に静電気防止措置が施された作業台に
接続された帯電防止リスト・ストラップを着用してください。プローブ入力には、静電気の放電を含む高電圧
との接触により、損傷する可能性のある電子部品が含まれています。
プローブを取り扱う場合は、次のことに注意してください。また、次のことは避けてください。
プローブを落としたり、物理的な衝撃を与えること
プローブを厳しい気候条件に置くこと
プローブ・ケーブルをねじったり、2 インチ以下で束ねること
チップのはんだ付けで、加熱しすぎたり、長時間使用すること
尖ったチップで怪我をしないようにご注意ください。
保守
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 57
保守
プローブの清掃
注意: スプレーや液体、溶剤に接触させないでください。プローブが損傷する可能性があります。外面を清掃し
ているときにプローブ内部が湿らないようにしてください。
化学薬品の洗浄剤を使用しないでください。プローブを損傷する恐れがあります。ベンジン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、アセトンまたはこれに類似する溶剤を含有する化学薬品を使用しないでください。
プローブの外部表面の清掃には、乾いた柔らかい布か柔らかい毛ブラシを使用してください。汚れが落ちない場
合は、75% のイソプロピル・アルコール溶剤をしみこませた柔らかい布または綿棒を使用し、純水で拭きとって
ください。綿棒はプローブの狭い場所の清掃に便利です。綿棒または布は十分な溶液で湿らせて使用して
ください。研磨剤は、プローブのどの部分にも使用しないでください。
58 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
修理のためのプローブの返送
プローブの修理が必要な場合は、プローブを当社サービス受付センターに返送してください。元の梱包資材が使
用に適していないか使用できない場合は、次の梱包のガイドラインに従ってください。
保守
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 59
保守
輸送の準備
1. 内径がプローブの寸法より少なくと
も1インチ(2.5cm)大きい、ダンボー
ルの輸送用カートンを用意します。こ
の箱は少なくとも 200 ポンド(90kg)
のカートン・テスト強度を持っている
必要があります。
2. プローブを湿気から防ぐために、静
電気防止用の袋または包装材に収
めます。
3. 包装資材に入ったプローブをカート
ンに収め、軽い梱包資材を使用して
固定します。
4. 輸送用テープを使用してカートンを
密閉します。
5. 送付先の住所については、このマ
ニュアルの開始ページに記載されて
いる「Tektronix 連絡先」を参照して
ください。
60 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
索引
索引
English terms
Probe コントロール
Atten ボタンと LED, 7, 22
Input Mode ボタンと LED, 8,
9, 23
TriMode 測定, 9
あ
アクセサリ
オプショナル, 42
標準, 36
安全にご使用いただくために, iii
え
エラー状態, 52
お
オプショナル・アクセサリ, 42
オプション, 48
か
回路への接続
はんだチップ, 25
ハンドヘルド・モジュー
ル, 30, 31
関連マニュアル, ix
き
機器への接続
TekConnect インタフェース
との, 3
TekConnect インタフェース
なし, 34
機能チェック, 12
こ
交換できる部品
ブレット・コンタクト, 53
校正
TriMode, 17
機器のステータスのチェッ
ク, 18
機器を起動する, 21
プローブ, 17
コントロールとインジケータ
Atten ボタンと LED, 7
Input Mode ボタンと LED, 8
TriMode, 9
起動時シーケンス, 4
す
スタンダード・アクセサリ, 36
せ
接続
回路への, 10
プローブ本体へのチップ・
ケーブル, 5
ち
調整, 32
と
動作条件, 2
P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 61
索引
取り付け, 3
に
入力チップ, 25, 26
は
はんだチップ
接続, 27
ふ
ファームウェア, 51
ブレット・コンタクト, 53
検査, 55
取り付け, 56
取り外し, 54
プローブ
校正, 19
使用例, 35
清掃, 58
取り扱い, 57
プローブの清掃, 58
プローブの取り扱い, 57
プローブの返品, 59
ほ
保守, 51
ホスト機器のファームウェア, 51
ま
マニュアル, ix
れ
レンジ LED, 52
62 P7500 シリーズ・プローブ・クイック・スタート・ユーザ・マニュアル