Tektronix P6250, P6251 User manual

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P6250 型および P6251 型 500 MHz および 1 GHz 高電圧差動プローブ
ZZZ
クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
www.tektronix.com
071-2430-00
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Tektronix 製品は、登録済および出願中の米国その他の国の特許等により保護されています。 本書の内容は、既に発行さ れている他の資料の内容に代わるものです。 また、本製品の仕様および価格は、予告なく変更させていただく場合がござ いますので、予めご了承ください。
TEKTRONIX および TEK は Tektronix, Inc. の登録商標です。
MicroCKT、TekProbe、およ び TwinFoot は、Tektronix, Inc. の商標です。
TwinTip は Tektronix, Inc. の登録商標です。
Tektronix 連絡先
Tektronix, Inc. 14200 SW Karl Braun Drive P.O. Box 500 Beaverton, OR 97077 USA
製品情報、代理店、サービス、およびテクニカル・サポート:
北米内:1-800-833-9200 までお電 話ください。 世界の他の地域では、www.tektronix.com にアクセスし、お近くの代理店をお探しください。
保証 2
当社では、本製品において、出荷の日から 1 年間、材料およびその仕上がりについて欠陥がないことを保証します。この保証期 間中に製品に欠陥があることが判明した場合、当社では、当社の裁量に基づき、部品および作業の費用を請求せずに当該欠陥 製品を修理するか、あるいは当該欠陥製品の交換品を提供します。保証時に当社が使用する部品、モジュール、および交 換する製品は、新しいパフォーマンスに適応するために、新品の場合、または再生品の場合もあります。交換したすべての 部品、モジュール、および製品は当社で保有されます。
本保証に基づきサービスをお受けいただくため、お客様には、本保証期間の満了前に当該欠陥を当社に通知していただき、 サービス実施のための適切な措置を講じていただきます。お客様には、当該欠陥製品を梱包していただき、送料前払いにて当 社指定のサービス・センターに送付していただきます。本製品がお客様に返送される場合において、返送先が当該サービス・セ ンターの設置されている国内の場所であるときは、当社は、返送費用を負担します。しかし、他の場所に返送される製品について は、すべての送料、関税、税金その他の費用をお客様に負担していただきます。
本保証は、不適切な使用または不適切もしくは不十分な保守および取り扱いにより生じたいかなる欠陥、故障または損傷にも適 用されません。当社は、以下の事項については、本保証に基づきサービスを提供する義務を負いません。a)当社担当者以外の 者による本製品のインストール、修理またはサービスの試行から生じた損傷に対する修理。b)不適切な使用または互換性 のない機器への接続から生じた損傷に対する修理。c)当社製ではないサプライ用品の使用により生じた損傷または機能不 全に対する修理。d)本製品が改造または他の製品と統合された場合において、改造または統合の影響により当該本製品 のサービスの時間または難度が増加したときの当該本製品に対するサービス。
この保証は、明示的または黙示的な他のあらゆる保証の代わりに、製品に関して当社がお客様に対して提供するものです。当 社およびベンダは、商品性または特定目的に対する適合性についての一切の黙示保証を否認します。欠陥製品を修理ま たは交換する当社の責任は、本保証の不履行についてお客様に提供される唯一の排他的な法的救済となります。間接損 害、特別損害、付随的損害または派生損害については、当社およびそのベンダは、損害の実現性を事前に通知されていた か否に拘わらず、一切の責任を負いません。
目次
目次
安全にご使用いただくために.............................................................................. iii
環境条件について........................................................................................ vi
まえがき................................................................................................. viii
ドキュメンテーション ................................................................................. viii
このマニュアルの表記規則........................................................................... viii
修理のためのプローブの返送......................................................................... ix
主な特長.................................................................................................. 1
動作条件.................................................................................................. 2
取り付け󲴝 .......................................................................................................... 4
ホスト機器への接続 ................................................................................... 4
プローブのコントロール................................................................................ 5
機能チェック............................................................................................... 8
必要な機器 ........................................................................................... 8
校正 ..................................................................................................... 10
必要条件 ............................................................................................ 10
必要な機器 .......................................................................................... 10
テスト手順............................................................................................ 11
基本操作................................................................................................. 15
プローブ・ヘッド・アセンブリ ........................................................................... 15
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル i
目次
プローブ入力 ........................................................................................ 16
プローブ・オフセット .................................................................................. 20
使用例................................................................................................... 23
アクセサリとオプション..................................................................................... 27
スタンダード・アクセサリの使用........................................................................ 28
オプショナル・アクセサリ .............................................................................. 38
オプション............................................................................................ 45
プロービングの原理....................................................................................... 47
プローブの接地 ...................................................................................... 47
入力インピーダンスとプローブの負荷.................................................................. 48
メンテナンス .............................................................................................. 49
交換部品 ............................................................................................ 49
クリーニング.......................................................................................... 49
索引
ii P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
安全にご使用いただくために
人体への損傷を避け、本製品や本製品に接続されている製品への損傷を防止するために、次の安全性に関す る注意をよくお読みください。
安全にご使用いただくために、本製品の指示に従ってください。
資格のあるサービス担当者以外は、保守点検手順を実行しないでください。
本製品をご使用の際に、規模の大きなシステムの他の製品にアクセスしなければならない場合があります。 システムの操作に関する警告や注意事項については、他製品のコンポーネントのマニュアルにある安全 に関するセクションをお読みください。
火災や人体への損傷を避けるには
接続と切断は正しく行ってください。 プローブと検査リードは、電圧ソースに接続されている間は接続または
切断しないでください。
本製品を接地してください。 本製品は、メインフレームの電源コードのグランド線を使用して間接的に接地しま
す。 感電を避けるため、グランド線をアースに接続する必要があります。 本製品の入出力端子に接続する前に、 製品が正しく接地されていることを確認してください。
すべての端子の定格に従ってください。 火災や感電の危険を避けるために、本製品のすべての定格とマーキン
グに従ってください。 本製品に電源を接続する前に、定格の詳細について、製品マニュアルを参照してください。
プローブの基準リードは、グランドにのみ接続してください。
安全にご使用いただくために
共通端子を含むどの端子にも、その端子の最大定格を超える電位をかけないでください。
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル iii
安全にご使用いただくために
カバーを外した状態で動作させないでください。 カバーやパネルを外した状態で本製品を動作させない
でください。
障害の疑いがあるときは動作させないでください。 本製品に損傷の疑いがある場合、資格のあるサービ
ス担当者に検査してもらってください。
回路の露出を避けてください。 電源がオンのときに、露出した接続部分やコンポーネントに触れないでください。
湿気の多いところでは動作させないでください。
爆発しやすい環境では動作させないでください。
製品の表面を清潔で乾燥した状態に保ってください。
本マニュアル内の用語
本マニュアルでは、次の用語を使用します。
警告: 「警告」では、怪我や死亡の原因となる状態や行為を示します。
注意: 「注意」では、本製品やその他の資産に損害を与える状態や行為を示します。
本製品に関する記号と用語
本製品では、次の用語を使用します。
iv P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
安全にご使用いただくために
「危険」マークが表示されている場合、怪我をする危険が切迫していることを示します。
「警告」マークが表示されている場合、怪我をする可能性があることを示します。
「注意」マークが表示されている場合、本製品を含む資産に損害が生じる可能性があることを示します。
本製品では、次の記号を使用します。
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル v
環境条件について
環境条件について
このセクションでは、製品が環境に与える影響について説明します。
製品の廃棄方法
機器またはコンポーネントをリサイクルする際には、次のガイドラインを順守してください。
機器のリサイクル:この機器の製造には天然資源が使用されています。この製品には、環境または人体に有害
な可能性のある物質が含まれているため、製品を廃棄する際には適切に処理する必要があります。有害物 質が環境に放出されるのを防ぎ、天然資源の使用を減らすため、本製品を適切な方法でリサイクルして、大 部分の資材を正しく再利用またはリサイクルできるようにしてください。
この記号は、本製品が WEEE Directive 2002/96/EC(廃棄電気・電子機器に関する指令)に基づく EU の諸要件 に準拠していることを示しています。リサイクル方法については、Tektronix のホームページ(www.tektronix.com) の Service & Support の項目を参照してください。
vi P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
環境条件について
有害物質に関する規制
この製品は Monitoring and Control(監視および制御)装置に分類され、2002/95/EC RoHS Directive(電気・電子 機器含有特定危険物質使用制限指令)の適用範囲外です。
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル vii
まえがき
まえがき
このマニュアルでは、P6250 型および P6251 型高電圧差動プローブの取り付け󲴝と操作について説明します。󲴝ま た、プローブの基本的な操作と概念についても説明します。このマニュアルおよびその他の関連情報について は、Tektronix のホームページでも参照できます。
ドキュメンテーション
参照する項目 参照するマニュアル
この機器を使い始めるときに必要なこと、機能チェック、基本操作 仕様、性能検査
オシロスコープの詳細な操作方法、ユーザ・インタフェース、GPIB コ マンド
このマニュアルの表記規則
このマニュアルでは、手順番号を示すために次のアイコンを使用しています。
このマニュアル
テクニカル・リファレンス・マニュアル
オンライン・ヘルプ(ホスト機器の Help メニューから参照)
viii P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
修理のためのプローブの返送
プローブの修理が必要な場合は、プローブを当社に返送してください。サービス受付センターに RMA 番号(返 送確認番号)をお問い合わせください。元の梱包資材が使用に適していないか、見つからない場合は、次の ガイドラインに従って梱包してください。
輸送の準備
1. 内寸がプローブの寸法より少なくとも
2.5 cm 大きい、輸送用の段ボール箱 を用意します。この箱は、少なくとも 90 kg の強度を持っていることがテス トで確認されている必要があります。
2. プローブを湿気から防ぐために、帯 電防止バッグに入れるか、包装材 で包みます。
3. プローブを段ボール箱に収め、軽い 梱包材を使用して固定します。
4. ガムテープで段ボール箱を密閉し ます。
5. 送付先の住所については、このマ ニュアルの最初のページに記載さ れている「Tektronix 連絡先」を参照 してください。
まえがき
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル ix
まえがき
x P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
主な特長
P6250 型および P6251 型高電圧差動プローブでは、Tektronix TekProbe オシロスコープ・インタフェースを 搭載したオシロスコープを使用して、DC ~ 500 MHz(P6250 型)または DC ~ 1 GHz(P6251 型)の範囲で 正確な差動測定を行うことが可能です。主な特長は次のとおりです。
DC ~ 500 MHz(P6250 型)または
DC ~ 1 GHz(P6251 型)の帯域幅
選択可能な ±42 V(÷50)または ±4.25 V(÷5)(DC + ピーク AC)の 差動入力電圧レンジ
÷50の設定で±42VDCのオフ
セット範囲
5MHzの制限フィルタ
1 MΩ の差動入力抵抗
<1 pF の差動入力キャパシタンス
>18 dB の CMRR(250 MHz、42 V レ
ンジ(÷ 50)において)
オシロスコープ画面上での自動単 位スケーリング
主な特長
高電圧の特性検査
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 1
動作条件
動作条件
表 1: P6250 型および P6251 型
特性 説明
入力電圧
温度 動作時:0 ~ +40 ℃(+32 ~ +104 ゚F)
湿度 動作時:+30 ~ +40 ℃(+86 ~ +104 ゚F)で 0 ~ 90% RH
高度
汚染度
差動:
±4.25 V ( DC + ピ ー ク AC ) 、 3 Vrms ±42 V(DC + ピーク AC)、30 Vrms
コモン・モード: ±35 V(DC + ピーク AC)、25 Vrms(両方のレンジ:入力はグランド
を基準とする)
非動作時:-55 ~ +75 ℃(-67 ~ +167 ゚F)
非動作時:+30 ~ +60 ℃(+86 ~ +140 ゚F)で 0 ~ 90% RH
動 作 時 : 3,000 m ( 10,000 フ ィ ー ト ) 以 下
非動作時:12,192 m(40,000 フィート)以下 2、ただし、屋内使用のみ
2 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
図 1: 電圧対周波数ディレーティング曲線
動作条件
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 3
取り付け󲴝
取り付け󲴝
ホスト機器への接続
1. プローブを TekProbe BNC コネクタ に接続します。タブ(2)を時計まわり に回して、しっかりとはめ込みます。
プローブを接続すると、プローブの情 報がホスト機器に読み込まれ、V/div スケールが 5 倍で表示されます。
2. プローブを取り外すには、タブを反 時計まわりに回して機器から引き抜 きます。
4 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
プローブのコントロール
ATTENUATION スイッチ
ATTENUATION スイッチをスライドして、 ÷5(5 で除算)と ÷50(50 で除算)のい ずれかを選択します。
÷5 に設定すると、低振幅の信号で最 高の信号対ノイズ・パフォーマンスが得 られます。÷50 に設定すると、差動モー ド信号範囲が 50 倍になります。
取り付け󲴝
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 5
取り付け󲴝
BANDWIDTH スイッチ
プローブの仕様上の全帯域幅を選択す るには、スイッチを FULL の位置にスラ イドします。
プローブの帯域幅を 5 MHz に制限す るには、スイッチを 5MHz の方にスライ ドします。5 MHz は、スイッチ・モード電 源のほとんどのスイッチング・トランジス タ(FET)のスイッチング周波数に近い 値です。
5 MHz フィルタを使用すると、高周波数 成分、ノイズ、および高調波を測定か ら除去できるため、スイッチ・モードの 電源の特性や動作をテストするのに役 立ちます。
6 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
DC REJECT スイッチ
DC REJECT スイッチを ON の位置にス ライドすると、測定された信号の DC 成 分がプローブの出力から除去されます。
DC リジェクトは、大きい差動オフセット 成分に重なった、振幅の小さい信号を 測定する場合に役立ちます。DC リジェ クトでは、内部で生成したオフセット成分 で信号の DC 成分を相殺し、AC 成分 のみを表示します。
入力は常に直接カップリングされている ため、DC リジェクト・モードでは、DC 成 分のコモン・モードおよび差動モードの ダイナミック・レンジは変化しません。ま た、DC リジェクト・モードでは、外部オフ セットの調整の機能もすべて無効になり ます。
DC リジェクトを無効にして DC カップリ ングに戻り、信号の DC 成分と AC 成分 の両方が通過できるようにするには、ス イッチを OFF の位置にスライドします。
取り付け󲴝
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 7
機能チェック
機能チェック
次の手順に従って、プローブが正常に動作していることを確認します。プローブが保証仕様を満たしている かどうかを検査する場合は、『P6250 型および P6251 型プローブ・テクニカル・リファレンス・マニュアル』に記 載されている性能検査の手順を参照してください。
必要な機器
説明と数量 性能要件 推奨例
オシロスコープ
TekProbe BNC インタフェース
Tektronix TDS5000 シリーズ、 お
1
よび TDS600/700 シリーズ
Y リード・アダプタ プローブ・チップ接続用の 0.25 イ
196-3434-XX
2
ンチのスクエア・ピン
MicroCKT テスト・チップ(2)
0.25 インチのスクエア・ピンからミ
206-0569-XX
2
ニ・クリップへの変換
1
9 桁の部品番号(xxx-xxxx-xx)は、当社部品番号です。
2
スタンダード・プローブ・アクセサリ
8 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
信号
1. オシロスコープのいずれかのチャン
ネルにプローブを接続し、そのチャ ンネルが表示されるようにオシロス コープを設定します。
2. Yリード・アダプタと2つのMicroCKT
テスト・チップを使用して、プローブ・ チップをオシロスコープの PROBE COMP 端子に接続します。
3. AUTOSET を押すか、オシロスコープ
を調整して、校正波形を表示します。 安定した波形が表示される場合は、 プローブが適切に動作しています。
機能チェック
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 9
校正
校正
プローブ校正ルーチンは、プローブとオシロスコープの組合せにおけるゲインとオフセットを最適化することで、測 定誤差を最小限に抑えます。使用するそれぞれのチャンネルについてプローブの校正を繰り返すことをお勧めし ます。各チャンネルのそれぞれのプローブに対する個別の校正定数が保存されます。
注: プローブの校正機能は、一部のモデルのオシロスコープでは使用できません。
必要条件
機器は、20 分間ウォーム・アップする必要があります。また、ホスト機器の校正ステータスが Pass となって いる必要があります(該当する場合)。
必要な機器
校正に必要な機器は、機能チェックの場合と同じです。 (8 ページ 「必要な機器」 参照)。
10 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
テスト手順
機器の校正ステータスを確認するには:
1. Utilities メニューの Instrument
Calibration を選択します。
2. Status ボックスに Pass と表示されて
いることを確認します。
3. 機器の校正ステータスが Pass でな
い場合は、Signal Path Compensation ルーチンを実行します。すべてのプ ローブと信号源をオシロスコープから 取り外して、Calibrate を選択します。 Status ボックスに Pass と表示された ら、次のステップに進みます。
校正
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 11
校正
4. プローブをオシロスコープの PROBE COMP コネクタに接続します。
5. Vertical メニューから、Probe Cal を 選択します。
12 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
6. Probe Setup 画面が表示されたら、
Clear ProbeCal を選択してから、 Calibrate Probe を選択します。
プローブ校正ルーチンが開始されま す。ルーチンが完了すると、通知画 面が表示されます。画面を閉じて、󲴝 プローブの使用を開始します。
校正
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 13
校正
14 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
基本操作
プローブから最高の性能を引き出すために、次の操作ガイドラインに従ってください。󲴝
プローブ・ヘッド・アセンブリ
プローブ・ヘッドは、簡単に使用できて 高性能が得られるように設計されていま す。小型なので、狭い場所でも取り扱 いが簡単です。
1. プローブ・チップのソケットは、0.100
インチ離れた 2 本の 0.025 インチ・ ピンに押し当てることのできるサイズ になっています。
2. グランド・ソケットは、グランド接続用
の短いグランド・パスを提供します。 ただし、ほとんどの差動測定では、グ ランド接続が不要です。
グランド接続の詳細については、後半の 項で説明しています。 (47 ページ 「プ ローブの接地」 参照)。
基本操作
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 15
基本操作
プローブ入力
プローブは、静電電圧に対して電気的に保護されています。ただし、設計上のリミットを超える電圧を加える と、プローブ・チップ増幅器に損傷を与える可能性があります。このリミットは、以降のページの 4.25 V および 42 V レンジのグラフに示しています。
動作入力電圧範囲
動作入力電圧範囲は、増幅器の線形入力範囲を逸脱しない範囲で、各入力ピンとグランドの間に印加できる最 大電圧です。この範囲に収まらない信号電圧をいずれかのプローブ入力に印加すると、その電圧が差動入力電 圧の範囲にあっても、出力波形には誤差が生じる可能性があります。
差動モード信号範囲
差動モード信号範囲は、信号に歪みが発生しない範囲でプローブの正(+)入力ピンと負(-)入力ピンの間に印 加できる最大電圧です。過大入力電圧による歪みがあると、測定に誤差が生じる可能性があります。
16 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
基本操作
コモン・モード信号範囲
コモン・モード入力電圧とは、正(+)入力ピンとグランド間の電圧および負(-)入力ピンとグランド間の電圧の平均 値です。コモン・モード入力電圧範囲は、動作入力電圧範囲と印加する差動信号の振幅の両方で決まります。各 入力ピンには、動作入力電圧範囲を超えるピーク信号電圧を入力することはできません。したがって、コモン・ モード入力電圧範囲は、動作入力電圧範囲から差動入力信号振幅の 1/2 を差し引いた値に等しくなります。差 動入力信号の振幅が小さい場合、コモン・モード入力電圧範囲は動作入力電圧範囲とほぼ等しくなります。差動 電圧の振幅が大きくなるほど、コモン・モード入力電圧範囲は小さくなります。
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 17
基本操作
図 2: DC オフセットがない場合の入力電圧リミット、4.25 V レンジ(÷5)
18 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
基本操作
図 3: DC オフセットがない場合の入力電圧リミット、42 V レンジ(÷50)
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 19
基本操作
プローブ・オフセット
プローブのオフセットは、プローブの線形範囲内での動作が許容されるように調整できます。また、プローブのオ フセットを調整して、より高電圧の DC 測定におけるプローブの感度を上げることもできます。プローブから最大限 の性能を引き出すために、オフセットを調整することをお勧めします。
オフセット
プローブのオフセットを設定するには、 次の手順を実行します。
注: オフセット制御機能の詳しい使用
手順については、お使いのオシロスコー プのマニュアルを参照してください。
1. DC REJECT スイッチが OFF の位 置にあり、オシロスコープのカップリ ングが DC に設定されていることを 確認します。
2. 垂直位置コントロールを使用して、オ シロスコープの表示上でゼロ基準レ ベルを設定します。
20 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
3. プローブを回路に接続します。
4. オフセットを調整して、トレースをオシ
ロスコープのゼロ基準に合わせます。
5. V/div の設定を変更する場合は、ゼ
ロ基準レベルが保たれるようにオフ セットを調整します。
注: プローブの線形動作範囲には、±4.25 V と ±42 V の 2 通りあります。
±4.2 V(÷5)のオフセット範囲は ±4.2 V です。±42 V(÷50)のオフセット範囲は ±42 V です。
基本操作
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 21
基本操作
22 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
使用例
次の図は、P6250 型または P6251 型プローブおよび TDS5000B シリーズ・オシロスコープを使用する AC/DC 回 路の例を簡略化して示したものです。オシロスコープには、典型的な問題を解決するための電力測定用ソフト ウェア・アプリケーション TDSPWR3 がロードされています。
スイッチング・ロスの測定
この例では、スイッチング・デバイスの電力損失を最小限に抑えて、電源の効率を向上します。
1. 差動プローブをスイッチング・デバイスに接続し、電流プローブをデバイスと直列に接続します。 (図 4 参照)。
使用例
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 23
使用例
図 4: 電源テスト・ポイント
2. TDSPWR3 アプリケーションを実行します。
3. Power Device タブを選択します。
4. Switching Loss オプションを選択して、Configure ボタンを押します。
5. Source Configuration Panel で、I-Probe Settings オプションを適切に設定します。
6. Deskew ボタンを選択して、プローブとチャンネルをデスキューします。
7. 測定項目 Switching Loss を選択します。
8. Run を選択してデータを取得し、結果を表示します。
24 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
(25 ページの 図 5 参照)。
図 5: スイッチング・ロスの結果の表示
使用例
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 25
使用例
26 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
アクセサリとオプション
このセクションでは、プローブのスタンダード・アクセサリと、それらの使用方法について説明しています。ニーズ にもっとも適したアクセサリを選択できるように、必要に応じて仕様も記載してあります。追加注文用キットの数量 は、プローブに付属しているアクセサリの数と異なる場合があります。
アクセサリとオプション
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 27
アクセサリとオプション
スタンダード・アクセサリの使用
チップ・セーバ
プローブ・チップの接点の寿命を延ば すために使用します。チップ・セーバを 使用すると、プローブ・チップだけの場 合と比べて、接続を繰り返した場合の磨 耗に対する耐久性が向上します。
1. チップ・セーバをプローブに接続し ます。
2. 使用するプローブ・チップ・アクセサ リを接続します。
プローブには、2 個のチップ・セーバが 付属しています。
注文用当社部品番号:
016-1781-XX、2 個
28 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
ストレート・ピン・チップ
100 ミル間隔のコンポーネントを手動で プロービングするには、ストレート・ピン・ プローブ・チップを使用します。チップ を、他のソケット・リードやアダプタととも に使用することもできます。
警告: チップの先端は鋭くなっていま
す。けがを避けるため、チップの扱いに は十分に注意してください。
1. チップを、ぴったりとはまるまでソケッ
トに押し込みます。チップのどちら 側の端部を使用しても構いません。 アダプタに無理な力を加えないで ください。
2. 回路をプロービングします。 プローブには、8 個のプローブ・チップ
が付属しています。 注文用当社部品番号:
016-1891-XX、8 個
アクセサリとオプション
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 29
アクセサリとオプション
ロングホーン・アダプタ
このアクセサリには、回路基板の貫通穴 (ビア)をプロービングするための調整ピ ンが備わっています。ピンの間隔は、0 ~ 0.35 インチに調整できます。
警告: ピンの先端は鋭くなっています。
けがを避けるため、アダプタの扱いには 十分に注意してください。
1. アダプタを、ぴったりとはまるまでプ ローブに押し込みます。アダプタに 無理な力を加えないでください。
2. 必要に応じてピンの間隔を調整し ます。
3. 回路をプロービングします。
プローブには、2 個のアダプタが付属し ています。
注文用当社部品番号:
016-1780-XX、5 個
30 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
ソルダダウン・アダプタ
回路内の共通のテスト・ポイントをプロー ビングするために使用します。1 インチ と 3 インチの 2 つのタイプがあり、プ ローブにはそれぞれ 1 個ずつ付属し ています。
アダプタには、高い信号忠実度を実現 するため、内部抵抗が組み込まれてい ます。1 インチ・アダプタは、テスト・ポイ ントの間隔が 1.5 インチまでの場合に 使用できます。3 インチ・アダプタは、テ スト・ポイントの間隔が 5.5 インチまでの 場合に使用できます。
注: 3インチ・アダプタは、500MHz以
下で最大限の性能を発揮します。
1. リードを 2 つのテスト・ポイントには
んだ付けします。
2. アダプタをプローブに接続します。 注文用当社部品番号:
1 インチ:196-3504-XX、1 個
アクセサリとオプション
3 インチ:196-3505-XX、1 個
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 31
アクセサリとオプション
Yリード・アダプタ
プローブの接続可能範囲を拡張し、1.5 インチ離れて配置された 0.025 インチの スクエア・ピンへの接続を可能にします。
注: このアダプタは、250 MHz 以下で
最大限の性能を発揮します。このアダ プタを使用しているオシロスコープで は、250 MHz 帯域幅フィルタを使用す ることをお勧めします。
Y リード・アダプタは、当社製品のプ ローブ・ピンまたはアダプタに対応して います。
1. アダプタを、ぴったりとはまるまでプ ローブに押し込みます。
2. 被測定回路、または MicroCKT テ スト・チップなどの他のアクセサリに アダプタを接続します。
プローブには、2 個のアダプタが付属し ています。
注文用当社部品番号:
196-3434-XX、1 個
32 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
MicroCKT テスト・チップ
間隔が 10 ミル以下の高密度配線回路 や IC リードを測定するには、MicroCKT テスト・チップを使用します。
注: このアダプタは、100 MHz 以下で
最大限の性能を発揮します。このアダプ タを使用しているオシロスコープでは、 250 MHz 帯域幅フィルタを使用するこ とをお勧めします。
1. MicroCKT テスト・チップのハンドル
部に Y リードを押し込みます。
2. MicroCKT 本体の向きを変えて、プ
ローブが適切な向きになるようにし ます。
3. 必要に応じて、MicroCKT テスト・
チップのフレキシブル・スリーブを 35 °までの範囲で曲げ、接続部に 無理な力がかからないようにします。
プローブには、3 個のアダプタが付属し ています。
注文用当社部品番号:
アクセサリとオプション
206-0569-XX、1 個
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 33
アクセサリとオプション
3インチ・グランド・リード
一般的な低周波数のプロービングに使 用します。
1. リードのオス側をプローブのグランド・ ソケットに接続します。
2. リードのソケットが付いた側をいずれ かのプローブ・チップまたはアダプ タに接続します。回路の 0.025 イン チ・スクエア・ピンに接続することも できます。
グランド接続を使用する場合は、グラン ド・パスをできるだけ短くしてください。 (47 ページ 「プローブの接地」 参照)。
プローブには、2 個のグランド・リードが 付属しています。
注文用当社部品番号:
196-3437-10、2 個
34 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
カラー・バンド・キット
マルチプローブ・アプリケーションでプ ローブを識別できるようにするために使 用します。
1. バンドをプローブのケーブルに装着
し、もう 1 つの同じ色のバンドをプ ローブの補正ボックスの近くに装着 します。
2. プローブを、バンドと同じ色のチャン
ネルに接続します。
プローブには、5 色のペアが付属して います。
注文用当社部品番号:
016-1315-XX、5 色のペア
アクセサリとオプション
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 35
アクセサリとオプション
ポーチ、中仕切り付きのナイロ ン製キャリング・ケース
プローブ、アクセサリ、およびマニュアル を収納するために使用します。
1. プローブ、アクセサリ、およびマニュア ルをキャリング・ケースに収納します。󲴝
2. キャリング・ケースを閉じて、アクセ サリを別の場所へ運ぶか、保管して おきます。
注文用当社部品番号:
016-1952-XX
36 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
クイック・スタート・ユーザ・マニュ アルとドキュメンテーション CD
『クイック・スタート・ユーザ・マニュアル』 には、P6250 型および P6251 型プロー ブの操作手順が記載されています。こ のマニュアルは、下記の言語に翻訳さ れ、印刷物として提供されているほか、 CD にも収められています。󲴝マニュアル と CD は、簡単に参照できるように、プ ローブのケースに入れて保管しておい てください。
ドキュメンテーション CD には、『P6250 and P6251 Technical Reference Manual』 が収録されています。このマニュアルで は、プロービングの方法、仕様、および プローブの性能検査の手順について説 明しています。このマニュアルは、PDF 形式の英語版のみが提供されています。
注文用当社部品番号:
020-2914-XX(英語)
020-2915-XX(日本語)
アクセサリとオプション
020-2916-XX(簡体字中国語)
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 37
アクセサリとオプション
アクセサリ・キット
このキットには、アクセサリ・シート、カ ラー・バンド・キット、および各種アダプタ が含まれます。
注文用当社部品番号:
020-2702-XX
オプショナル・アクセサリ
このセクションでは、プロービング作業に役立つ、別売りのオプショナル・アクセサリについて説明します。
38 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
IC マイクログラバ
表面実装された集積回路上のリードをプ ロービングするために使用します。Y リー ド・アダプタやグランド・ワイヤと併用する 場合も、非常に簡単に使用できます。
1. IC マイクログラバをワイヤ・リードに
押し当てます。
2. レバーを押して接続部を開きます。
3. IC マイクログラバを回路に接続しま
す。
注文用当社部品番号:
SMK4、4 個
アクセサリとオプション
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 39
アクセサリとオプション
ツイン・チップ・アダプタ
2 つの調整可能なチップを使用し、間 隔の狭い 2 本のピンに接続してプロー ビングできます。ピンの間隔は、0 ~
0.31 インチに調整できます。
1. アダプタを、ぴったりとはまるまで プローブ・チップに押し込みます。 アダプタに無理な力を加えないで ください。また、先端が鋭くなって いますので、けがをしないように注 意してください。
2. 必要に応じてピンの間隔を調整し ます。
3. 回路をプロービングします。
注文用当社部品番号:
016-1786-XX、4 個
40 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
ツイン・フット・アダプタ
表面実装された集積回路上の、2 本の 隣接したリードをプロービングするため に使用します。突起部分は、リードの間 隔に合わせて柔軟に調整できます。
1. アダプタを、ぴったりとはまるまでプ
ローブ・チップに押し込みます。
2. アダプタを集積回路のリードに接触
させます。アダプタのピンの片側は、 隣接するピンへの短絡を防ぐために 絶縁されています。
注文用当社部品番号:
016-1785-XX、4 個
アクセサリとオプション
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 41
アクセサリとオプション
バネ式グランド・ピン
接地点の近くのコンポーネントをプロー ビングするときに使用します。
1. ピンをプローブのグランド・ソケットに 接続します。
2. 回路をプロービングします。
注文用当社部品番号:
016-1782-XX、6 個
42 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
BNC - プローブ・チップ・アダプ タ
性能検査に使用します。このアダプタを 使用すると、信号源、ターミネーション、 およびプローブ・テスト・ポイントに接続 できます。使用法は、性能検査の手順 に記載されています。
1. 差動モード(DM)スクエアピン・ペア
2. コモン・モード(CM)スクエアピン・ペ
ア(グランド・ピン付き)
3. 入力信号用の BNC コネクタ 注文用当社部品番号:
067-1734-XX
アクセサリとオプション
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 43
アクセサリとオプション
1103 電源
1103 電源は、プローブの性能検査を行う 際に必要です。この電源は、内部プロー ブ測定用の電力をプローブに供給しま す。使用法は、性能検査の手順に記載 されています。
注文用当社部品番号:
1103 電源
44 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
オプション
サービス・オプション
オプション CA1 型:1 回の校正作業を保証
オプション C3 型:3 年間の校正サービス
オプション C5 型:5 年間の校正サービス
オプション D1 型:校正データのレポート
オプション D3 型:3 年間の校正データ・レポート(オプション C3 型付き)
オプション D5 型:5 年間の校正データ・レポート(オプション C5 型付き)
オプション R3 型:3年間の修理サービス
オプション R5 型:5年間の修理サービス
マニュアルのオプション
オプション L0 型:取扱説明書(英語版)
オプション L5 型:取扱説明書(日本語版)
オプション L7 型:取扱説明書(簡体中国語版)
アクセサリとオプション
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 45
アクセサリとオプション
46 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
プロービングの原理
以降のページには、より簡単な方法で、ノイズを発生させずにプロービングを行うために役立つヒントが記 載されていますので、お読みください。
プローブの接地
プローブ・ヘッドには、(+)と(-)の入力 に加えて、グランド(コモン)入力もありま す。グランドが接続されているかどうかに かかわらず、プローブを使用して差動測 定ができます。󲴝
注意: 被測定回路の損傷を防ぐため、プ
ローブのグランド(コモン)は、グランド基準 ポイントのみに接続するようにしてください。
詳細については、CD に収録されている テクニカル・リファレンス・マニュアルを参 照してください。
プロービングの原理
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 47
プロービングの原理
入力インピーダンスとプローブの負荷
回路にプローブ入力を接続すると、新しい抵抗、キャパシタンス、およびインダクタンスが回路に組み込まれ ます。差動プローブの各入力は、2 pF 未満のコンデンサと並列の、グランドに対する 500 kΩ の特性入 力インピーダンスを持ちます。
低いソース・インピーダンスと周波数を持 つ信号に対しては、それぞれの入力にお ける 500 kΩ という入力インピーダンスは、 その入力が信号源に負荷をかけないため に十分な大きさです。ソース・インピーダ ンスが増加し、信号の周波数が高くなるに したがい、これらの要因について十分に 考慮する必要があります。
入力における信号源のインピーダンスが増 加すると、プローブが信号源に与える負荷 も大きくなり、信号の振幅が小さくなります。
信号の測定には、信号の周波数も影響を 与えます。信号の周波数が高くなるにした がって、プローブの入力インピーダンスが 低下します。信号源のインピーダンスに 対するプローブのインピーダンスの比率 が低下すると、プローブが被測定回路に 与える負荷が大きくなり、信号の振幅が 減少します。
48 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
メンテナンス
このセクションでは、プローブのメンテナンスおよびサポートに関する情報について説明します。
交換部品
プローブ内にはユーザが交換できる部品はありません。プローブ用の交換可能なアクセサリの一覧を参 照してください。
クリーニング
プローブは、厳しい気候条件から保護する必要があります。このプローブは防水加工されていません。
注意: 噴霧、液体、または溶剤にプローブを触れさせないようにしてください。プローブが損傷する可能性があり
ます。外面をクリーニングしているときにプローブ内部が湿らないようにしてください。
化学薬品の洗浄剤を使用しないでください。プローブが損傷する恐れがあります。ベンジン、ベンゼン、トルエ ン、キシレン、アセトンまたはこれに類似する溶剤を含有する化学薬品を使用しないでください。
プローブの表面のクリーニングには、乾いた無塵布か柔らかい毛ブラシを使用してください。汚れが落ちない 場合は、75% のイソプロピル・アルコール溶液をしみこませた柔らかい布または綿棒を使用してください。綿 棒はプローブの狭い場所のクリーニングに便利です。綿棒または布は、溶液で十分に湿らせてから使用して ください。研磨剤は、プローブのどの部分にも使用しないでください。
メンテナンス
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 49
メンテナンス
50 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
索引
索引
English terms
TekProbe BNC, 4
アクセサリ
オプショナル, 38
スタンダード, 28 アクセサリ・キット, 38 アダプタ、固定
BNC - プローブ・チップ, 43
ストレート・ピン・チップ, 29
チップ・セーバ, 28
ツイン・フット, 41 アダプタ、数量不定
IC マイクログラバ, 39
MicroCKT テスト・チップ, 33
Yリード, 32
ソルダダウン, 31
ツイン・チップ, 40
ロングホーン, 30 アダプタ、テスト
PV, 44 安全にご使用いただくために, iii
オプション, 45 オフセット, 20
環境条件について, vi 関連ドキュメンテーション, viii
機能, 1 機能チェック, 8
グランド・リード
3インチ・リード, 34 インダクタンス, 48 長さの選択, 47 バネ式ピン, 42
交換部品, 49
校正, 10
周波数ディレーティング・グラ
フ, 3 使用例, 23 信号パス補正, 11
接続、プローブ, 4
動作条件, 2 ドキュメンテーション, viii, 37, 45
入力リミット, 16
プローブのクリーニング, 49 プローブのコントロール
P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル 51
索引
DC REJECT, 7 減衰, 5 帯域幅制限, 6
プローブのコントロールとインジ
ケータ, 5
プローブ・ヘッド, 15
返送、プローブ, ix
メンテナンス, 49
52 P6250 型および P6251 型クイック・スタート・ユーザ・マニュアル
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