
x
P6021A 型
60 MHz、15 Amp AC 電流プローブ
ZZZ
取扱説明書
*P077033500*
077-0335-00

xx
P6021A 型
60 MHz、15 Amp AC 電流プローブ
ZZZ
取扱説明書
www.tektronix.com
077-0335-00

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先

保証
当社では、本製品において、出荷の日から 1 年間、材料およびその仕上がりについて欠陥がないことを保証します。
この保証期間中に製品に欠陥があることが判明した場合、当社では、当社の裁量に基づき、部品および作業の費
用を請求せずに当該欠陥製品を修理するか、あるいは当該欠陥製品の交換品を提供します。保証時に当社が使用
する部品、モジュール、および交換する製品は、新しいパフォーマンスに適応するために、新品の場合、または再生
品の場合もあります。交換したすべての部品、モジュール、および製品は当社で保有されます。
本保証に基づきサービスをお受けいただくため、お客様には、本保証期間の満了前に当該欠陥を当社に通知して
いただき、サービス実施のための適切な措置を講じていただきます。お客様には、当該欠陥製品を梱包していただ
き、送料前払いにて当社指定のサービス・センターに送付していただきます。本製品がお客様に返送される場合に
おいて、返送先が当該サービス・センターの設置されている国内の場所であるときは、当社は、返送費用を負担し
ます。しかし、他の場所に返送される製品については、すべての送料、関税、税金その他の費用をお客様に負担し
ていただきます。
本保証は、不適切な使用または不適切もしくは不十分な保守および取り扱いにより生じたいかなる欠陥、故障または
損傷にも適用されません。当社は、以下の事項については、本保証に基づきサービスを提供する義務を負いません。
a)当社担当者以外の者による本製品のインストール、修理またはサービスの試行から生じた損傷に対する修理。b)不
適切な使用または互換性のない機器への接続から生じた損傷に対する修理。c)当社製ではないサプライ用品の使用
により生じた損傷または機能不全に対する修理。d)本製品が改造または他の製品と統合された場合において、改造
または統合の影響により当該本製品のサービスの時間または難度が増加したときの当該本製品に対するサービス。
この保証は、明示的または黙示的な他のあらゆる保証の代わりに、製品に関して当社がお客様に対して提供するも
のです。当社およびベンダは、商品性または特定目的に対する適合性についての一切の黙示保証を否認します。
欠陥製品を修理または交換する当社の責任は、本保証の不履行についてお客様に提供される唯一の排他的な法
的救済となります。間接損害、特別損害、付随的損害または派生損害については、当社およびそのベンダは、損害
の実現性を事前に通知されていたか否に拘わらず、一切の責任を負いません。
[W2 – 15AUG04]


目次
安全にご使用いただくために.......................................................................... iii
安全に保守点検していただくために................................................................... v
適合性に関する情報.................................................................................. vi
はじめに............................................................................................. viii
主な特長 ............................................................................................. 1
接続.................................................................................................. 2
コントロールとインジケータ ............................................................................ 3
機能チェック.......................................................................................... 5
アクセサリとオプション................................................................................. 6
基本操作............................................................................................. 9
プロービングの原理.................................................................................. 10
使用例 .............................................................................................. 13
仕様................................................................................................. 16
性能検査............................................................................................ 21
調整................................................................................................. 28
目次
基準認可と準拠 .................................................................................. vi
環境への配慮 ................................................................................... vii
マニュアル ...................................................................................... viii
このマニュアルで使用する表記規則.............................................................. viii
修理のためのプローブの返送..................................................................... ix
スタンダード・アクセサリ ........................................................................... 6
オプショナル・ア
オプション ........................................................................................ 8
感度の向上 ..................................................................................... 10
コモン・モード・ノイズ/磁場エラー ............................................................... 10
最大電流限界値................................................................................. 11
インダクタンス測定............................................................................... 13
インダクタの巻数の測定.......................................................................... 15
保証特性........................................................................................ 16
代表特性........................................................................................ 17
公称特性........................................................................................ 20
必要な機器...................................................................................... 22
機器の設
ミッドバンド確度 ................................................................................. 23
立上り時間と帯域幅 ............................................................................. 25
検査記録........................................................................................ 27
準備 ............................................................................................ 28
必要な機器...................................................................................... 28
補正ボックスのカバーの取り外し ................................................................. 28
ミッドバンド確度 ................................................................................. 30
HF 補正......................................................................................... 30
クセサリ .......................................................................... 7
定 ..................................................................................... 22
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 i

目次
メンテナンス ......................................................................................... 32
クリーニング ..................................................................................... 32
索引
ii P6021A 型電流プローブ取扱説明書

安全にご使用いただくために
人体への損傷を避け、本製品や本製品に接続されている製品への損傷を防止するために、次の安全性に
関する注意をよくお読みください。
安全にご使用いただくために、本製品の指示に従ってください。
資格のあるサービス担当者以外は、保守点検手順を実行しないでください。
本製品をご使用の際に、規模の大きなシステムの他の製品にアクセスしなければならない場合があります。
システムの操作に関する警告や注意事項については、他製品のマニュアルにある安全に関するセクション
をお読みください。
火災や人体への損傷を避けるには
接続と切断は正しく行ってください。 プローブと検査リードは、電圧ソースに接続されている間は着脱し
ないでください。
安全にご使用いただくために
接続と切断は正しく
ださい。
行ってください。
被測定回路の電源を切ってから、電流プローブの着脱を行ってく
接続と切断は正しく行ってください。 プローブ出力を測定機器に接続してから、プローブを被測定回路
に接続してください。被測定回路にプローブの基準リードを接続してから、プローブ入力を接続してくださ
い。プローブ入力
外してください。
とプローブの基準リードを被測定回路から取り外した後で、プローブを測定機器から取り
すべての端子の定格に従ってください。 火災や感電の危険を避けるために、本製品のすべての定格と
マーキングに従ってください。 本製品に電源を接続する前に、定格の詳細について、製品マニュアルを参
照してください
電流プローブ
カバーを外し
いでください。
。
を、その定格電圧を超える電圧がかかっている電線に接続しないでください。
た状態で動作させないでください。
カバーやパネルを外した状態で本製品を動作させな
故障の疑いがあるときは動作させないでください。 本製品に故障の疑いがある場合、資格のあるサー
ビス担当者に検査してもらってください。
露出した回路への接触は避けてください。 電源がオンのときに、露出した接続部分やコンポーネントに
触れないで
ください。
湿気の多いところでは動作させないでください。
爆発性のあるガスがある場所では使用しないでください。
製品の表面を清潔で乾燥した状態に保ってください。
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 iii

安全にご使用いただくために
本マニュアル内の用語
本マニュアルでは、次の用語を使用します。
警告: 人体や生命に危害をおよぼすおそれのある状態や行為を示します。
注意: 本製品やその他の接続機器に損害を与える状態や行為を示します。
本製品に関する記号と用語
本製品では、次の用語を使用します。
DANGER: ただちに人体や生命に危険をおよ
WARNING: 人体や生命に危険をおよぼす可
CAUTION: 本製品を含む周辺機器に損傷
本製品では、次の記号を使用します。
ぼす可能性があることを示します。
能性があることを示します。
を与える可能性があることを示します。
iv P6021A 型電流プローブ取扱説明書

安全に保守点検していただくた
めに
安全に保守点検していただく
資格のあるサービス担当者のみが、保守点検手順を実行する必要があります。保守点検手順を実行する前
に、この『安全に保守点検していただくために』と『安全にご使用いただくために』をお読みください。
一人だけで保守点検しな
の内部点検や調整を行わないでください。
電源を切断してください: 感電を避けるため、機器の電源を切り、電源コードを電源コンセントから抜いて
ください。
電源オン時の保守点検には十分注意してください: 本製品には、危険な電圧や電流が存在している
可能性があります。
バッテリの取り外し(可能な場合)、試験導線の切断を行ってください。
感電を避けるため、露出している接続部には触れないでください。
保護パネルの取り外し、はんだ付け、コンポーネントの交換をする前に、電源の切断、
いでください:
応急処置と救急蘇生ができる人の介在がないかぎり、本製品
ために
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 v

適合性に関する情報
適合性に関する情報
このセクションでは、本機器が適合している安全基準および環境基準について説明します。
基準認可と準拠
EC 適合宣言(低電圧)
『Official Journal of the European Communities』に記載の以下の基準に準拠します。
低電圧指令 2006/95/EC
EN 61010-1: 2001:測定、制御および実験用途の電子装置に対する安全基準。
EN 61010-2-032:2002:電気計測および試験機器用のハンドヘルド電流クランプに対する特定要求事項。
米国の国家認定試験機関のリスト
UL 61010-1 2004、第 2 版:電子計測機器の規格。
IEC 61010B-2-032:電気計測および試験機器用のハンドヘルド電流クランプに対する特定要求事項。
カナダ規格
CAN/CSA C22.2 No. 61010-1-04:測定、制御、および研究用途の電子装置に対する特定要件、第 1
部。
CAN/CSA C22.2 No. 61010-2-032:04:電気計測および試験用ハンドヘルド電流クランプに対する特定
要件。
その他の規格
IEC 61010-1: 2001:測定、制御、および実験用途の電子装置に対する安全基準。
IEC 61010-2-032:2002:電気計測および試験機器用のハンドヘルド電流クランプに対する特定要求事
項。
機器の種類
測定
汚染度
製品内部およびその周辺で発生する可能性がある汚染度の尺度です。通常、製品の内部環境は外部環
境と同じ規定が適用されるものとみなされます。製品は、その製品に指定されている環境でのみ使用して
ださい。
く
vi P6021A 型電流プローブ取扱説明書

適合性に関する情報
汚染度 1:汚染なし、または乾燥した非伝導性の汚染のみが発生します。このカテゴリの製品は、通常、
被包性、密封性のあるものか
、クリーン・ルームでの使用を想定したものです。
汚染度 2:通常、乾燥した
発生することもまれにあります。これは、標準的なオフィスや家庭内の環境に相当します。一時的な結露
は製品非動作時のみ発生します。
汚染度 3:伝導性のある汚染、または結露のために伝導性のある汚染となる乾燥した非伝導性の汚染。
これらは、温度、湿度の
の曝露からは保護されている領域です。
汚染度 4:伝導性のある塵、雨、または雪により持続的に伝導性が生じている汚染。これは一般的な屋
外環境に相当します。
汚染度
汚染度 2(IEC 61010-1 の定義による)。注:屋内使用のみについての評価です。
環境への配慮
このセクションで
製品の廃棄方法
機器またはコンポーネントをリサイクルする際には、次のガイドラインを順守してください。
非伝導性の汚染のみが発生します。ただし、結露によって一時的な導電性が
いずれも管理されていない屋内環境に相当します。日光や雨、風に対する直接
は本製品が環境に及ぼす影響について説明します。
機器のリサイクル: 本製品の製造には天然資源が使用されています。本製品には環境または人体に有
害となる可能
有害物質の放出を防ぎ、天然資源の使用を減らすため、本製品の部材の再利用とリサイクルの徹底にご協
力ください。
性のある物質が含まれているため、製品を廃棄する際には適切に処理する必要があります。
このマークは、本製品が WEEE(廃棄電気・電子機器)およびバッテリに関する指令 2002/96/EC
および 20
法については、当社の Web サイト(www.tektronix.com)のサポート/サービス・セクションを参
照してください。
06/66/EC に基づき、EU の諸要件に準拠していることを示しています。リサイクル方
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 vii

はじめに
はじめに
このマニュアルでは、P6021A 型電流プローブの取り付けと操作方法について説明します。また、プローブ
の基本的な操作と概念についても説明します。このマニュアルおよびその他の関連情報については、当社
の Web ページからもアクセスできます。
マニュアル
参照項目
初めての操作、機能チェック、基本操作、仕様、性
能検査
オシロスコープの詳細な操作、ユーザ・インタフェー
ス・ヘルプ、GPIB コマンド
*
機器にインストールされているドキュメンテーションを参照するには、タスク・バーの Start をクリックして、Programs > TekApplications
の順に選択してください。
このマニュアルで使用する表記規則
このマニュアルでは、手順番号を示すために次のアイコンを使用しています。
使用するマニュアル
この取扱説明書をお読みください。
ホスト機器の Help メニューで、オンライン・ヘルプを
参照してください。
*
viii P6021A 型電流プローブ取扱説明書

修理のためのプローブの返送
プローブの修理が必要な場合は、プローブを当社に返送してください。元の梱包資材が使用に適していな
いか、見つからない場合は、次のガイドラインに従って梱包してください。
輸送の準備
はじめに
1. 内寸がプローブの寸法よ
も 2.5 cm 大きい、輸送用の段ボー
ル箱を用意します。使用する箱は、
少なくとも 90 kg の
ることがテストで確認されている必
要があります。
2. プローブを湿気から防ぐために、帯
電防止バッグに入れ
で包みます。
3. プローブを段ボール箱に収め、軽
いパッキング材を使用して動かない
ようにします。
4. ガムテープで段ボ
ます。
5. 送付先の住所については、このマ
ニュアル巻頭の「Tektronix 連絡先」
を参照してくだ
さい。
り少なくと
強度を持ってい
るか、包装材
ール箱を密閉し
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 ix

主な特長
主な特長
P6021A 型電流プローブでは、最高 60 MHz まで高確度の測定を実行できます。主な特長は次のとおりです。
帯域幅 60 MHz 超、立上り時間 5.8
ns 以下
15 A p-p 連続定格
(周波数と共に低下)
250 A ピーク・パルス電流
(パルス幅 10μs 未満)
150 V CAT II(裸線)
300 V CAT II(絶縁線)
1 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

接続
接続
1. プローブの BNC コネクタをオシロ
スコープの入力コネクタに合わせま
す。
2. プローブのコネクタを押
してロックします。
プローブを取り外すには、プローブの
コネクタを左に回してプ
から引き抜きます。
し、右に回
ローブを機器
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 2

コントロールとインジケータ
コントロールとインジケータ
プローブのコントロールとインジケータについては、以降のセクションで説明します。
スライダと導体開口部
1. プローブの消磁や測定は、スライダ
がロック位置にあるとき
できます。
2. 開口部で導体を挟んだり、外したり
する場合は、スライダをロック解除
の位置までずらします
に行うことが
。
3. 開口部には、最大直径
インチ)の導体まで挿入できます。
警告: プローブを破損しないために、
直径が 5 mm(0.
は開口部に挿入しないでください。
2インチ)を超える導体
が 5 mm(0.2
3 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

4. 測定の際には、指が安全取り扱い
ゾーンから出ることのないよう注意し
てください。
警告: 感電を避けるために、測定の際
には安全取り扱いゾーン(網掛け部分)
を超える領域にアクセスし
てください。
ないようにし
コントロールとインジケータ
警告: プローブを破損し
プローブを落としたり、衝撃を与えたり
しないようにしてください。
警告: 電流プローブの定格を超える電
流および電圧のワイヤに、電流プロー
ブを接続しないでく
ないために、
ださい。
レンジ選択
プローブの感度を 2 mA/mV および
10 mA/mV の間で切り替えるには、レ
ンジ選択スイッチを使用します。
注: 減衰コンロトールを搭載している
一部のオシロスコープでは、そのスケー
ルをプローブの感度(レンジ)と一致さ
せることができます。
P6021A 型プローブを使用する場合、
オシロスコープに求められる正しい減
衰設定は次のとおりです。
2mA/mVレンジ:2X
10 mA/mV レンジ: 10X
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 4

機能チェック
機能チェック
次の手順を使用して、プローブが正常に動作していることを確認します。プローブが保証仕様を満たしてい
るかどうかを確認するには、「性能検査」の手順を参照してください (21 ページ参照)。
注意: プローブの開口部に挿入できるのは、直径 5.0 mm 以下の絶縁導体です。直径 5.0 mm を超える導
体は挿入しないでください。プローブが損傷する恐れがあります。
プローブが正常に動作していることを確
認するには、次の手順を実行します。
1. オシロスコープの任意のチャンネル
にプローブを接続します。
2. プローブのチャンネルが表示される
ようにオシロスコープを設定します。
3. プローブを回路にクランプします。
4. オシロスコープを調整するか、ある
いはオートセット機能を使用して、
安定した波形を表示します。
安定した波形が表示される場合は、
プローブは正常に動作しています。
5 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

アクセサリとオプション
このセクションでは、プローブ用のスタンダード・アクセサリとオプショナル・アクセサリを取り上げ、それらの
使用方法について説明します。ニーズに最適なアクセサリを選択できるように、必要に応じて仕様も記載し
てあります。
スタンダード・アクセサリ
プローブ・グランド・リード
1. 小さいクリップを、プローブ本体の
グランド・スタブに
固定します。
アクセサリとオプション
2. 回路グランドにワニ
付けます。
3. プローブを回路に取り付けます。
注文用当社部品番号:
196-3521
-XX、数量 1
口クリップを取り
ポーチおよび中仕切り付きのナ
イロン製キャリング・ケース
プローブ、アクセサリ、および取扱説明
書は、キャリ
さい。
1. プローブ、アクセサリ、およびマニュ
アルをキャリング・ケースに収納しま
す。
2. キャリング
サリを別の場所へ運ぶか、保管して
おきます。
注文用当社
016-1952-xx
ング・ケースに収納してくだ
・ケースを閉じて、アクセ
部品番号:
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 6

アクセサリとオプション
取扱説明書
取扱説明書には、操作およびメンテナ
ンスの手順が記載されています。
注文用当社部品番号:
071-3004-xx
本製品には以下の言語版のマニュア
ルが用意されています。他の言語版も
入手可能な場合があります。当社 Web
サイト (www.tektronix.com/manuals)を
ご覧ください。
(日本語版)
(簡体字中国語版)
オプショナル・アクセサリ
このセクションでは、プロービング作業に役立つ、別売りのオプショナル・アクセサリについて説明します。
電流ループ
性能検査手順では、この 1 回巻き 50
Ω の電流ループが必要です。BNC コ
ネクタで電流ソースに簡単に接続でき
ます。また装置内の導体バーは、電流
プローブの開口部で挟めるようになっ
ています。
電流ループを使用するには、実行する
作業(性能検査、調整など)の手順に
従ってください。
注文用当社部品番号:
067-2396-xx
デスキュー/校正装置
この装置を、プローブの校正またはデ
スキューの
ト機器に接続します。デスキュー手順
を実行すると、電流プローブと電圧プ
ローブ間
ング差が補正されます。使用している
オシロスコープのマニュアルまたは装
置の手順
注文用当社部品番号:067-1686-xx
手順をサポートしているホス
のゲインのエラーおよびタイミ
書を参照してください。
7 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

オプション
サービス・オプション
アクセサリとオプション
オプション C3:3年間の
オプション C5:5年間
オプション D1:校正デ
オプション D3:3年
オプション D5:5年
オプション R3:3年
オプション R5:5
の校正サービス
ータ・レポート
間の校正データ・レポート(オプション C3 付き)
間の校正データ・レポート(オプション C5 付き)
間の修理サービス
年間の修理サービス
校正サービス
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 8

基本操作
基本操作
注意: プローブ開口部に、直径 5.0 mm(0.20 インチ)を超える導体を無理に挿入しないでください。プロー
ブが損傷する恐れがあります。プローブ・ヘッドのトランスフォーマの接続表面は、精密研磨されており、注
意深く取り扱う必要があり
結果が得られないことがあります。プローブ・ヘッドのトランスフォーマの表面を清掃する方法については、こ
のマニュアルの「メンテナンス」のセクションを参照してください。
プローブの接地
6 インチのグランド・リードで、プローブ側ケーブル端のトランスフォーマ周囲の被覆を接地します。これに
より、接地ポイントを被測定回路により近い位置に取り、高周波応答を向上させることができます。グランド・
リードはプローブ底面のグランド・コネクタにクリップします。
高周波信号を測定する際は、プローブのグランド・リードをプローブのグランド・コネクタに接続し、ワニ口ク
リップを RF グランドに直接接続して、高周波信号(2 MHz 以上)で高い EMI 除去比が得られるようにくださ
い。これにより、容量結合 RF 電流がプローブのケーブルに流れるのを回避することができます。また、グラ
ンド・リードまたはプローブ本体を被測定回路のノイズ発生源から遠ざけることでも、高い EMI 除去比が得
られるケースがあります。
1. グランド・リードを、プローブ・ヘッド
の底部のグランド・ポストに留めま
す。
ます。プローブ・ヘッドのトランスフォーマの接続表面が汚れていると、正しい測定
2. ワニ口クリップ端を回路のグランド
に接続します。
3. プローブを回路導体にクランプしま
す。
9 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

プロービングの原理
以下の説明を参考に、電流プローブが持つ性能を最大限に引き出してください。
感度の向上
極小振幅の低周波 AC 信号を測定す
る場合に電流プローブの測定感度を向
上させる方法は、次のとおりです。
1. 図のように、プローブに被測定導体
を数回巻き付けます。信号の電流
値は、プローブに巻き付けた回数
倍になります。
2. 表示される振幅を巻数で除算しま
す。
たとえば、導体をプローブの周囲に 3
回巻き、オシロスコープが 3mA の読み
値を示した場合、実際の電流は 3mA
を 3 で除算した 1mA です。
プロービングの原理
注: プローブへの巻数を増やすと、挿入インピーダンスが増加して、プローブの帯域幅の上限値が低下し
ます。
コモン・モード・ノイズ/磁場エラー
高い周波数のコモン・モード・ノイズお
よび回路の電源側での強力な磁界は、
測定誤差の原因になる可能性がありま
す。 これを防ぐには、以下を実行しま
す。
1. 回路のロー側、つまり接地側で測
定します。
2. プローブの向きを一般的な電流の
方向(正から負)に合わせて測定し
ます。
注: この方法は、マイナス側端子(右
図を参照)がグランドにつながれている
場合に最大の効果があります。
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 10

プロービングの原理
最大電流限界値
電流プローブには、パルス電流、連続電流、および電流時間積の 3 つの最大電流定格があります。これら
の定格のいずれかを超えると、プローブ・コアは飽和して磁気を帯び、測定エラーの原因になります。プロー
ブの最大電流定格については、仕様を参照してください (17 ページの 表 2 参照)。
最大パルス電流(I
)は、帯域幅
maxP
制限内であればパルス幅がどんな
に狭くとも、正確に測定できるパル
ス電流の最大ピーク値を指します。
最大連続電流(I
)は、指定した
maxC
AC 周波数で連続的に測定できる
最大電流のことです。最大連続電
流値は、周波数に応じて低下しま
す。周波数が大きくなると、最大連
続電流定格は下がります。
電流時間積は、パルス振幅が最大
連続電流と最大パル
ス電流の仕様
値の間にある場合に、測定可能な
パルス電流の最大幅です。最大連
続電流の仕様値は
周波数によって
変化します。
測定値が電流時間積を超えているか
どうか判断する
には、次のセクションで
説明するように、まず最大許容パルス
幅または最大許容パルス振幅を知る必
要があります。
11 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

最大許容パルス幅
最大許容パルス幅は次の手順で決定
できます。
プロービングの原理
1. パルスのピーク電流を測定
2. プローブのアンペア秒(
します。
またはアン
ペア・マイクロ秒)仕様値を、測定さ
れたパルスのピーク電流で除算し
ます。
商の値が、最大許容パルス幅
(PW
)になります。
max
3. 測定された信号の 50% ポイントにお
けるパルス幅が、計算した最大許容
パルス幅(PW
)より小さいことを確
max
認します。
最大許容パルス振幅
最大許容パルス振幅は次の手順で決
定できます。
1. 50% ポイントにおけるパルス幅を測
定します。
2. プローブのレンジ設定における電
流時間積(アンペア×秒、あるいは
アンペア×マイクロ秒)の仕様値を、
パルス幅で除算します。
商の値が、最大許容パルス振幅で
す。測定パルスのピーク振幅は、こ
の値より小さくなければなりません。
たとえば、 P6021A 型 プローブの 最大
アンペア秒積値は 500 A-μs です。
プローブで測定した信号のパルス幅が
11 μs の場合、最大許容ピーク電流は
500 A-μs を 11 μs で除算して、45.5
Aになります。
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 12

使用例
使用例
このセクションでは、プローブを一般的なトラブルシューティング作業で使用する方法、および測定システム
の用途を拡大する方法について説明します。
インダクタンス測定
電流プローブを使用する
インダクタンスを測定できます。
と、低インピーダンスまたは高インピーダンスの、既知のパルス源を持つコイルの
低インピーダンスのパルス源
この図は、出力インピーダンスの非常
に低い定電圧パルス・ゼネレータに低
抵抗値のインダクタを接続した場合を
示しています。
1. インダクタを、パルス・ゼネレータの
出力端子の両端に接続します。
2. インダクタの両端の電圧を一定に
保ちます。
3. 信号源のリードの片方に電流プロー
ブをクランプします。
注: プローブのインピーダンスが回路
全体のインダクタンスのかなりの部分
を占める場合は、測定確度に影響しま
す。プローブの挿入インピーダンスに
ついては、プローブの仕様を参照して
ください。
13 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

4. 電流ランプを測定します。インダク
タンスは、事実上ここに示す電流ラ
ンプのスロープによって定
す。
5. 次の公式を使用して、インダクタン
スを計算します。
ここで、
L は、ヘンリー単位のインダクタン
ス、
Eは、パルス・ゼネレータの電圧、
dt は、時間変化量、
di は、電流変化量を示します。
義されま
高インピーダンスのパルス源
パルス源が既知の抵抗値を持ちイン
ピーダンスが高い場合、電流の増加と
共に出力電圧が低下し、コイルのイン
ダクタンスは充電曲線の時定数から計
算できます。
電流ランプからインダクタンスの公式で
使用する値を求めます。
この公式を使用して、電流測定に基づ
いてインダクタンスを計算します。
使用例
ここで、
L は、ヘンリー単位のインダクタン
ス、
τ は、電流が全電流値の 63.2% ま
で上昇、または全電流値から 63.2%
低下するのに要する時間、および
R は、パルス・ゼネレータの出力抵
抗値を示しています。
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 14

使用例
インダクタの巻数の測定
インダクタのおおよその巻数を求める
には、次の手順を実行しま
す。
1. 図のように、インダクタを
電流制限
された電流源に接続します。
2. インダクタ・リードの片方で入力電
流を測定します。
3. 電流プローブでインダクタをクラン
プし、電流値を記録しま
す。
巻数は、コイル電流と入力電流の比率
に等しくなります。
この方法の確度は、電
流の測定確度
に制約されます。
より正確な巻数を測定するには、巻数
がわかっているコイ
ルを基準として使用
する必要があります。その場合は、次
の手順を実行します。
1. 上で説明した手順 1 および 2 を
繰り返し、次の変
2. 基準コイルを電流
更を行います。
プローブに挿入
します。
3. 図のように、テスト・コイルと基準コイ
ルの電流の方向が逆になるように、
テスト・コイル
を電流プローブに挿
入します。コイル電流の極性を確認
して、テスト・コイルの巻数が基準コ
イルよりも少
ないか多いかを判定し
ます。巻数は、次の公式を使用して
計算します。
ここで、
N
は、テスト・コイルの巻数、
2
N
は基準
1
I
は測定されたコイル電流、および
m
I
は入力電流です。
1
コイルの巻数、
15 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

仕様
表 1 ~ 5 の仕様は、次の条件の下で有効です。
プローブが環境温度 23 ℃ ±5 ℃ で校正済みである。
プローブが、入力インピーダンス 1 MΩ でホスト機器に接続されている。
プローブは記載範囲を超えない環境に置かれ、少なくとも 20 分間ウォーム・アップされていることが必
要です(表 1 を参照)。
本電流プローブの仕様は、保証特性、代表特性、および公称特性という 3 つのカテゴリに分けられます。
保証特性
保証特性とは、許容限界内または一定のタイプ・テストされた要件内で保証される性能です。「性能検査」セ
クションで検査され
表 1: 保証電気特性
特性 説明
ミッドバンド確度
立上り時間(10% ~ 90%)
帯域 (-3 dB
る保証特性には、
)
仕様
マークが付いています。
±3%
≤5.8 ns
60 MHz
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 16

仕様
代表特性
代表特性とは、代表値であり保証されていない性能です。
表 2: 代表的電気特性
特性 説明
最大連続電流 2 mA/mV - 5 A
最大 DC 飽和電流
最大ピーク・パルス電流 10mA/mVレンジ:250Aピーク
挿入インピーダンス
帯域、ロー・カット(–3 dB、25 ℃)
プローブ時定数(25 ℃)
信号遅延
勾配 2 mA/mV: 2.8% 以下(ステップ 10 μs 以内)
位相応答
裸線での最大電圧
絶縁線での最大電圧
最大アンペア秒積値 500 A·μs (11 ページ 「最大電流限界値」 参照)。
正弦波(450 Hz ~ 10 MHz)
p-p
10 mA/mV - 15 A
正弦波(150 Hz ~ 100 KHz)
p-p
0.5 A
2 mA/mV レンジ: 150 A ピーク
500 A μs 未満、または 5 A
RMS
(19 ページの 図 3 参照)。
0.035 Ω、1 MHz
0.09 Ω、10 MHz
0.5Ω、60MHz
(18 ページの 図 2 参照)。
2mA/mV:450Hz
10 mA/mV: 150 Hz
2mA/mV:>354μs
10 mA/mV: >1.06 ms
11.8 ns
10 mA/mV: 7.5% 以下(ステップ 100 μs 以内)
-90゚ ~ +90゚、100 Hz ~ 20 MHz、-270゚ 超、60 MHz
150 V CAT II
300 V CAT II
17 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

仕様
図 1: 周波数ディレ
図 2: 代表挿入インピーダンス対周波数
ーティング(連続ピーク電流と周波数の関係)
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 18

仕様
図 3: 最大ピーク
・パルスとパルス幅の関係
表 3: 環境特性
特性 説明
温度 動作時:0 ~ +50 ℃(+32 ~ +122 ゚F)
非動作時:-40 ~ +75 ℃(-40 ~ +167 ゚F)
湿度 動作時:5 ~ 95% RH、気温 ≦ +30 ℃(+86 ゚F)で測定
5 ~ 85% RH、気温 +30 ~ +50 ℃(+86 ~ +122 ゚F)で測
定
非動作時:5 ~ 95% RH、気温 ≦ +30 ℃(+86 ゚F)で測定
5 ~ 85% RH、気温 +30 ~ +75 ℃(+86 ~ +167 ゚F)で測
定
高度
動作時:3,000 m(10,000 フィート)以下
非動作時:12,192 m(40,000 フィート)以下
19 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

表 4: 代表的な機械特性
特性 仕様
寸法(20 ページの 図 4 参照)。
補正ボックス
プローブ・ヘッド
開口部(最大測定可能
ケーブル長(プローブ・ヘッドから補正ボックスまで)
重量
プローブのみ
プローブ、アクセサリ、および梱包
導体サイズ)
73 mm × 30.5 mm ×
(2.9 インチ × 1.2 インチ × 1.6 イ
ンチ)
148 mm × 15.2 mm × 30.5 mm
(5.8 インチ × 0.6 インチ × 1.2 イ
ンチ)
5 mm(0.20 インチ)
1.5 m(59 インチ)
279 g(10.0 オンス)
700 g(1.5 ポンド)
40.6 mm
仕様
図 4: 機械的寸法
公称特性
公称特性は保証されている特性ですが、この特性には許容限界がありません。
表 5: 公称電気特性
特性 説明
入力カップリング
電流レンジ
電源要件
終端 出力を 1 MΩ に終端
オシロスコープとの互換性
AC
2mA/mV:5A
10 mA/mV: 15 A
ホスト機器から供給
1 MΩ BNC 入力のオシロスコープ
p-p
p-p
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 20

性能検査
性能検査
次の手順を使用して、下に示すプローブの保証仕様を検査します。推奨される校正間隔は 1 年間です。
ミッドバンド確度
立上り時間
帯域
記載順に、次の検査手順を実行します。
21 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

必要な機器
「性能検査」の手順を実行するために必要な機器を表 6 に示します。
表 6: 測定機器
性能検査
説明と数量 性能要件 推奨例
オシロスコープ
校正用ゼネレータ
デジタル・マルチメータ
(DMM)
HF 電流ループ
BNC ケーブル(2)
アダプタ(2)
アダプタ
アダプタ
1
9 桁の部品番号(xxx-xxxx-xx)は、当社部品番号です
機器の設定
次の手順に従って、プローブを検査するための機器のセットアップとウォーム・アップを実行します。
1. オシロスコープの電源を投入しま
す。
1
500 MHz 以 上 の 帯 域 幅 、 TekVPI イ ン タ
フェース
ACV 0 ~ 2 V
立上り時間 ≤1 ns
≥2 V レンジ、≥1% 確度
50 Ω±0.5%、BNC オス型コネクタ
50 Ω、長さ 0.76 m(30 インチ)
BNC - デ ュアル・バナナ
BNC-T 103-0030-xx
SMA オス - BNC メス
、50 KHz、正弦波出力
RMS
当社 DPO4000 シリーズ
Fluke 9100
Keithley 2700
067-2396-xx
012-0117-xx
103-0090-xx
015-1018-xx
2. オシロスコープの任意のチャンネル
にプローブを接続します。
3. オシロスコープのカップリングを AC
に設定します。
4. 残りのテスト機器の電源を入れま
す。
5. 機器を 20 分間ウォーム・アップしま
す。
6. 検査記録をコピーして、検査結果を
記録するのに使用します (27 ペー
ジ参照)。
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 22

性能検査
ミッドバンド確度
この検査では、プローブのミッドバンド確度をチェックします。測定値が検査記録に指定されている制限値
から外れている場合は、「調整」セクションを参照してください (28 ページ参照)。
セットアップ
1. BNC - デュアル・バナ
をデジタル・マルチメータ(DMM)の
入力に接続します。
2. 校正用ゼネレータの Leveled
Sinewave Ou
クタに接続し、BNC T 型コネクタの
もう一方を DMM 入力に接続しま
す。
3. BNC T 型コネクタ
校正アダプタに接続します。
tput を BNC T 型コネ
ナ・アダプタ
の中央ブランチを
23 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

テスト
1. DMM の AC 電圧測定レンジを ≥2 V
に設定するか、Autoset を使用しま
す。
性能検査
2. 校正用ゼネレータの出力を 2 V
RMS
50 KHz、正弦波に設定します。
3. ゼネレータ出力を DMM で測定し、
その出力を M1 として記録します。
この電圧測定を使用して、実際の
検査電流、Itest を計算します。
4. DMM に取り付けた BNC アダプタ
からケーブルを取り外します。
5. プローブの出力を DMM に取り付
けた BNC アダプタに接続します。
6. 図のように、電流プローブで校正ア
ダプタをクランプします。プローブ上
の矢印が電流源の(+)端子から離
れる方向に向けます。
7. プローブのレンジを 2 mA/mV に設
定します。
8. DMM のレンジを 100 mV に設定し
て、DMM の正確な測定値を M2 と
して記録します。
9. 測定した振幅値と右の公式を使用
して、検査電流と % Error を計算し
ます。
たとえば、M1 の測定値が 2.0 V の
場合、検査電流(Itest)は 40 mA と
なります。
M2 の測定値が 20.5 mV の場合、%
Error 値の計算は次のようになりま
す。
、
例:
10. 計算した % Error 値を検査記録に
記録します。
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 24

性能検査
11. プローブのレンジを 10 mA/mV に
設定します。
12. DMM の正確な測定値を M3 として
記録します。
13. 測定した振幅値と右の公式
して、%Error を計算します。
14. 計算した % Error 値を検査記録に
記録します。
15. 校正器の出力を無効にします。
計算された % Erro
ジの仕様限界から外れる場合はプロー
ブの調整が必要です (28 ページ 「調
整」 参照)。
r値がいずれかレン
立上り時間と帯域幅
この手順では、直接立上り時間を測定して、プローブが立上り時間の仕様に適合することを検証します。プ
ローブの帯域幅は、測定されたプローブの立上り時間を使用して計算します。
立上り時間
1. BNC ケーブルを校正用ゼネレータ
のリアパネルの信号出力に接続し
ます。
2. BNC ケーブ
電流ループに接続します。
ルのもう一方の端を HF
を使用
3. ゼネレータ出力を立上り時間 1.0 ns
のパルスに設定します。
4. 波形全体が画面に収まるようにオシ
ロスコープ
垂直感度:
水平目盛:
トリガ位
平均回数
測定項目
を設定します。
2mA/div
20 ns/div
置: 20%
:32
: 立上り時間
25 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

5. 任意のチャンネル(1 ~ 4)にプロー
ブを接続します。
6. プローブのレンジを 2 mA/mV に設
定します。
性能検査
7. 電流プローブで HF 電流ル
クランプします。プローブの矢印が、
パルス・ゼネレータと反対の方向を
指していることを確認し
8. 立上り時間がオシロス
されます。立上り時間の測定値を、
検査記録に記録します。
9. プローブのレンジを 10 mA/mV に設
定して、立上り時間
立上り時間の測定値を、検査記録
に記録します。
を測定します。
ープを
ます。
コープに表示
帯域
10. 立上り時間(tr)の測定値を右の式
に当てはめて、プローブの帯域をレ
ンジごとに計算します。
11. 計算した帯域の値を検査記録に記
録します。
手順の完了です。
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 26

性能検査
検査記録
プローブのモデル/シリア
温度:
校正日:
性能試験 レンジ
ミッドバンド確度(% error)
立上り時間
帯域幅(算出値)
ル番号:
2mA/mV
10 mA/mV
2mA/mV
10 mA/mV
2mA/mV
10 mA/mV
検査証番号:
相対湿度 %:
検査者:
最小値
-3% +3%
-3% +3%
NA
NA
60 MHz
60 MHz
入力 出力
最大値
5.8 ns
5.8 ns
NA
NA
27 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

調整
以降のセクションでは、プローブを調整して保証仕様における性能を最適化する方法を説明します。
ミッドバンド確度
アベレーション
準備
「性能検査」の手順を実行します。
注意: 静電気(ESD)によりプローブが損傷するのを防止するために、プローブを取り扱うときは、帯電防止
リスト・ストラップ
必要な機器
必要な機器については、「性能検査」の手順を参照してください。マイナス・ドライバ(#2)と絶縁された平刃
の調整ツールも必要です。このツールは当社からお求めいただけます(部品番号 003-1433-00)。
調整
を着用し、静電気防止措置が施された作業台で作業してください。
補正ボックスのカバーの取り外し
マイナス・ドライバ(#2)
1. マイナス・ドライバの刃をス
入れ、てこの力をゆっくりと加えて
ケーブル・カバーを補正ボックスか
ら取り外します。
を使用してカバーを外し、調整箇所にアクセスできるようにします。
ロットに
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 28

調整
2. マイナス・ドライバの刃を使
用してタ
ブを押し込み、補正ボックスの上下
のカバーを分離させます。
3. 上下のカバーを取り外し、続いて金
属シールドを取り外します。
29 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

ミッドバンド確度
ここでは、プローブのミッドバンド確度の調整方法について説明します。この調整を行う前に、「性能検査」
手順の「ミッドバンド確度」検査を終了している必要があります。調整を行うために、検査設定には変更を加
えないようにしてください。
調整
1. 校正用出力を 2 V
す。
2. デジタル・マルチメータ(DMM)のレンジを
AC V、≥2.0 V に設定します。
3. プローブのレンジを 2 mA/mV に設定しま
す。
4. DMM で出力振幅を測定します。
5. 2mA/mVコントロールを調整して、DMMの
表示が 20.0 mV、±0.6 mV になるようにしま
す。
6. プローブのレンジを 10 mA/mV に設定しま
す。
7. 10 mA/mV コントロールを調整して、DMM の
表示が 4.0 mV、±0.12 mV になるようにしま
す。
8. プローブを校正器から取り外し、出力を無効
にします。
、50 KHz に設定しま
RMS
HF 補正
1. 立上り時間を測定する設定にしま
2. プローブのレンジを 2 mA/mV に設
3. 1 サイクル分の波形を表示します。
4. 補正ボックス内部の HF Comp コン
す (25 ページ 「立上り時間と帯域
幅」 参照)。
定します。
トロールを調整して、できるかぎり
フラットな応答が得られるようにしま
す。
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 30

調整
5. プローブ・ヘッドの HF コントロール
を調整して、立上り時間とフラットネ
スのバランスを取ります。
注: 最適な立上り時間とフラットネスを
得るには、補正ボックスの HF Comp コ
ントロールの再調整が必要
な場合もあ
ります。
6. プローブのレンジを 10
mA/mV に
設定し、性能を検査します。必要に
応じてプローブを調整し、立上り時
間を仕様に適合させ、
両方のレン
ジで適切なフラットネスが保たれる
ようにします。
31 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

メンテナンス
このセクションでは、プローブの保守について説明します。
クリーニング
プローブは悪天候にさらさないようにしてください。このプローブは防水加工されていません。
注意: 噴霧、液体、または溶剤がプローブを触れないようにしてください。プローブが損傷する可能性があ
ります。外装部をクリ
メンテナンス
ーニング中に、プローブ内部に水気が入らないようにしてください。
化学洗浄剤は使用しないでください
キシレン、アセトンまたはこれに類似する溶剤を含有する化学薬品を使用しないでください。
プローブの表面のクリーニングには、乾いた柔らかい布か柔らかい毛ブラシを使用してください。汚れが落
ちない場合は、75% のイソプロピル・アルコール溶剤をしみこませた柔らかい布または綿棒を使用し、イオン
除去した水ですすいでください。
液で湿らせて使用してください。研磨剤は、プローブのどの部分にも使用しないでください。
。プローブが損傷する恐れがあります。ベンジン、ベンゼン、トルエン、
綿棒はプローブの狭い場所の清掃に便利です。綿棒または布は十分な溶
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 32

メンテナンス
33 P6021A 型電流プローブ取扱説明書

索引
索引
ENGLISH TERMS
Balance コントロール, 4
DC ゲイン確度
調整, 30
DC ゲイン確度チェック, 23
あ
アクセサリ
オプショナル, 7
スタンダード, 6
安全にご使用いただくため
に, iii
お
オプション, 8
か
開口部, 3
関連マニュアル
, viii
き
機器の設定, 22
機能チェック, 5
基本操作,
記録、検査, 27
9
く
クリーニング, 32
け
検査記
録, 27
こ
コモン・モード・ノイズ, 10
さ
最大値
許容パルス振幅, 12
許容パルス幅, 12
パルス電流定格, 11
連続電流定格, 11
サービス
オプション, 8
プローブの返送, ix
し
磁場エラー, 10
周波数ディレーティング, 11
仕様, 16
公称, 20
代表, 17
保証, 16
す
スライダと導体開口部, 3
せ
性能検査, 21
そ
測定
インダクタの巻数, 15
インダクタンス, 13
た
帯域
計算, 25
仕様, 16, 17
時間チェック, 25
立上り
ち
調整, 28
て
デスキュー
装置, 7
電流限界値
最大パルス, 11
最大連続, 11
電流時間積, 11
電流時間積, 11
ひ
必要な機器
性能検査, 22
ふ
プロービングの原理, 10
プローブ
最大電流限界値, 11
飽和, 11
プローブ感度
プローブの接続, 2
プローブの接地, 9
の向上, 10
ま
マニュアル
, viii
め
メンテナンス, 32
P6021A 型電流プローブ取扱説明書 34