Model 4200-SCS Semiconductor
Characterization System
QuickStart Manual
4200-SCS ඨዉ․ᕈ⹏ଔࠪࠬ࠹ࡓ
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4200J-903-01 Rev. A / November 2003
www.keithley.com
A GREATER MEASURE OF CONFIDENCE
Model 4200-SCS
使用許諾条件
お客様へのご注意:以下に説明する使用許諾条件(以下「使用許諾」)を注意深くお読みください。4200 半導体特性評価シス
テム(以下「4200-SCS 」)と共に提供されるソフトウェア(以下「ソフトウェア」)の使用をもって、お客様がこれらの使用条
件に合意されたものと見なします。お客様がこれらの使用条件に合意されない場合は、ソフトウェアおよび付属品(書面、梱
包箱等も含みます)を速やかにそれらを購入された販売元へ返却して代金の全額払い戻しを受けてください。
ライセンス付与
Keithley Instruments (以下「ケースレー」)は、お客様との合意による使用条件に従い、4200-SCS 用としてケースレーが開発
し、その権利を所有するソフトウェアの一部を非排他的かつ譲渡を許さない態様で使用する権利、およびソフトウェアの実装、
トレーニング、および使用に係わるマニュアルその他の付属物(以下「ドキュメンテーション」)を専らお客様ご自身の仕事に
のみ使用し、それ以外の人または事業体の利益のためには使用しないという条件で使用を許諾します。この合意に基づき、ソ
フトウェアまたは 4200-SCS を使用するにあたって必要と認められる範囲においてケースレーソフトウェアを機械読取り可能
な媒体もしくは印刷物へコピーすることが許されます。ケースレーソフトウェアおよびドキュメンテーション、およびそのコ
ピーや変更を以下「ライセンス製品」と呼びます。
所有権
ライセンス製品に関するすべての権利と資格および利益はケースレーおよびサードパーティサプライヤ(以下「オーナー」)が
所有します。ライセンス製品に関するすべての権利と資格および利益が専らオーナーに帰属し、本合意に明記された範囲と態
様を除いてお客様はライセンス製品に関する如何なる権利も主張できません。ライセンス製品には米国著作権法、企業秘密保
護法、および国際条約で保護された項目が含まれています。
使用の制限
ソフトウェアをインターネットまたは類似のネットワーク技術を介して使用させることを禁じます。ライセンス製品またはそ
れに関連した媒体から著作権、商標その他の所有権に係わる標識を取り除くことを禁じます。お客様は、ソフトウェアの一部
または全体について逆コンパイル、リバースエンジニアリング、変更、翻訳、適用、逆アセンブルなどの行為を行わないこと、
さらにソフトウェアのオブジェクトコードからソースコードを再現する試みを行わないことに合意されたものとみなします。
サブライセンス
お客様はケースレーソフトウェアのサブライセンスを、サブライセンシーが本使用条件に合意する場合に限り、付与すること
ができます。これ以外の場合にはライセンス製品の使用権を貸与、賃貸その他の方法で移転することはできません。
使用権の終了
この合意はその終結に至るまで効力を持ちます。両当事者の任 意の一方は、他方が本合意の条項、条件、契 約事項等のいずれ
かの実施、遵守義務を履 行しなかった(デフォ ルト)場合には 15 日間 の是正期間を設 けた終了予告(「通告」)を 送達し、それ
にも拘 わらず当該通告受領後 10 日を経過しても不履行事項の是正が見られない場合に本合意を終結させることができます。本
合意に基づいて使用されていたあらゆる形 態のソフトウェア、すべてのドキュメンテーション、ファ イル、その他の関連物件
は合意終結後 3 日以内に破棄されなければならず、同時にソフトウェアのあらゆる痕跡 を 4200-SCS から恒久 的に除去 しなけ
れば なりません。
輸出に関する制限
該当する法 規または 規制に 違反してソフトウェア、そのコピーまたは翻 案を 輸出または再 輸出することを禁じます。
米国政府の持つ権利の制限
米国 政府 による使用、 複 製作 成 、および 内容 の開 示は FA R § 52.227-14 Alternates I、II、 III( 1987 年 6 月 )、 FAR § 52.227-19
(1987 年 6 月 )、および / または FAR § 12.211/12.212(商用技術デ ータ / コンピュータソフトウェア)、および、DFARS § 252.227-
7015( 1995 年 11 月)(技術デ ータ)および / または DFARS § 227.7202(コンピュータソフトウェア)のいず れか該当するも
のによって制 約を受けます。
保証の範囲
ケースレーは、ソフトウェアの運 用が如何なる条件下でも妨げられることがないこと、あるいは、エラーを一切含まず 、お客
様の目的とする使用法 / アプリケーションに適していることを保証 するものではありません。しかし、ケースレーはお客様が
ケースレーソフトウェア受領後 90 日間(以後「保証期間 」)に渡り、ケースレーソフトウェアが本来 目的とする装置上 でドキュ
メンテーションの規定 に従って運 用される限りにおいて、本マニュアルに記載の仕様に合致 して基本的に円滑に機能すること
を保証 します。保証期間内 のケースレーソフトウェアが保証 された性能を発揮しない場合(「仕様不 適合」)は、本保証 に基づ
いてケースレーソフトウェアの訂正 もしくはケースレーによるケースレーソフトウェア使用法の説明を受けることができま
す。その際、問題 の有無の判定 は専らケースレーの裁量によるものとします。ケースレーからの書面による許諾なしにソフト
ウェアに何らかの変更が施 された場合には上 記の保証は無 効となります。ケースレー自体が開発し、所有する以外の部分 のソ
フトウェアについて上 記の保証 は適用されず 、また、ケースレーは該当 するサードパーティサプライヤの保証 をお客様に実施
する責任 / 義務 を負 いません。万一「 仕 様 不適合」と思 われる場合は保証期間内にケースレーへその旨を通知 してください。 こ
の期間 を過ぎ て通知されました場合、ケースレーは本保証 に付随 する義務 および責任から解放されたものとみなします。
上 記の内容を除き、ソフトウェアはその「現状 」で 引 渡されるものとし、特 定 の目的を 対象とした商品価値や適合性(またこ
れだけに限定 されることなく)に対 する如何なる保証 も行われません。
5/00
本ソフトウェアは如何なる状況 下でも無故障 / 無停止 で動 作することを保証 されたものではありません。また、フェイルセー
フ機能を要求 される危険 な環境 下(核 使用施設内 での運 用、航空機のナビゲーションや通信 システム、航空交通管制 、武器 シ
ステム、救命 装置 その他を含み、ソフトウェアの障害 が人の命や重大な傷害 、または重大 な物損や財産の喪失を招く環境 での
使用(これを総称 して「危険活動」と呼びます)での使用を想定して設計 されたものでもありません。
書面によるものであれ、あるいは含意によるものであれ、ケースレーはこのような危険活動に用いた場合の適性は一切保証せ
ず 、その責 を負 いません。
責任の及ぶ範囲
ケースレーが本合意に基づいて負 うべき責務 と義務のすべては上記制 限付保証 の項で明記されたとおりです。如何なる場合も、
ケースレーは損害 に対 する責任 を負 いません。 万一以下の事態が発生 したとしてもケースレーがその責任 を問 われることはな
く、義務 を負 うこともありません(これらの事態の解釈が上 記説明によって制 限を受けることはありません):(1) 経済的、偶
発的、間接的、副次的、専門 的、懲罰 的 / 懲戒 的損害賠償(契 約、私犯、その他どの法解釈によるかを問いません)、(2) デ ー
タまたはプロ グラムの喪失 / 損傷、(3) 如何なる内容 であれ損害 / 損害条項による損害賠償、または (4) 本制 限付保証 に基づい
てケースレーが提供する物品 / サービ スに関連して発生 する出費 、損害 、費 用の補償請求。
雑則
本合意内容の一部(どの部分 であるかは問いません)が無効となった場合であっても、両当事者は無効部位が残りの部分の有
効性に影響を与え ない旨 を合意することができます。この合意はオハ イオ州 法に従って解釈 されると共に同法によって管轄さ
れ、他の法律 による解釈上 の紛争が起 きたとしてもその影響 を受けません。本合意はケースレーとお客様間 の包括 的合意であ
り、それ以前 に本ライセンスに関して書面と口頭 とを問わず 何らかの合意ないしは理解 が存在したとしても、本合意内容がそ
れに置き換 わるものとします。両当 事者 のいず れかが本合意内容 の一部の権利を放棄したとしても、それが他の部分に関する
権利の放棄 と解釈 されることはないものとします。
本合意についての疑問点 、あるいは他の理由により Keithley Instruments との連絡を希望 されるお客様は電話 (1-800-552-1115)
または書面(Keithley Instruments, 28775 Aurora Rd., Solon, Ohio, USA 44139)でお問 い合わせください。
ハードウェアに関する保証の制限
ケースレーは、お客様がご購入されたハ ードウェアのケースレーの製造 に係わる部分(「ケースレーハ ードウェア」)について、
ケースレーハ ードウェア受領後 1 年間 (「保証期間 」)にわたり、本マニュアルに記載 の仕様に従って本質 的に機能することを
保証 します。 ただし、保証 が適用されるのはケースレーハ ードウェアがその本来の目的とする用途 に、かつドキュメンテーショ
ンの指定 に従って適正 に使用された場合に限られます。この制 限付き保証は以下の場合に無効となります:(1) ケースレーから
の書面による許諾なしにケースレーハ ードウェアが改造 された場合、(2) ケースレーが明示 的に認証 し、サポ ートする以外の
サードパーティソフトウェアを使用して 4200 半導体特性評価システムを運 用した場合、および (3 ) ケースレーが明示 的に認証
し、サポ ートする以外のオペ レーティングシステムを用いて 4200 SCS を運 用した場合。
万 一ケースレーハ ードウェアが保 証期間内 に所 期 の性能を発 揮出来 ない場合、お客様はケースレー ハ ードウェアの 修理もしく
は交換に限定した保証を受けることができます。 その際、欠陥の有無を最終的に判断するのはケースレーによるものとし (「仕
様不 適合」)、修理 と交換 のいず れを実施 するかの判断 もケースレーの裁量 とさせていただきます。 ケースレー自体が開発し、
所有する以外の部分のハ ードウェアについて上 記の制限付保証は適用されず、また、ケースレーは該当 するサードパーティサ
プライヤが提供する保証 をお客様に実施 する責任 / 義務 を負 いません。 万一「仕様不 適合」と思 われる場合は保証期間内にケー
スレーへその旨を通知していただく必要があります。 この期間 を過ぎ て通知 されました場合、ケースレーはこの制 限付ハ ード
ウェア保証 に付随 する義務 および責任から解放されたものとみなします。
上 記の内容を除き、ハ ードウェアはその「現 状 」で 引 渡されるものとし、特 定 の目的を 対象とした商品価値 や適合性(またこ
れだけに限定 されることなく)に対 する如何なる保証 も行われません。
ケースレーがこの制 限付ハ ードウェア保証 に基づいて負う責任 の範囲はケースレーハ ードウェアの修理 もしくは交換 のみに限
定 されます。如何なる場合も、ケースレーは損害 に 対 する 責任 を 負 いません。 万一以下の事態が発生 したとしてもケースレー
がその責任 を問 われることはなく、義務 を負 うこともありません(事態の解釈 が上 記説明によって制 限されることはありませ
ん):(1) 経済的、偶 発的、間接的、副次的、専門的、懲罰 的 / 懲戒 的損害賠償(契約、私犯、その他どの法解釈によるかを問
いません)、(2) デ ータまたはプロ グラムの喪失 / 損傷 、(3) 如何なる内容 であれ損害 / 損害条項による損害賠償 、または (4) 本
制 限付ハ ードウェア保証 に基づいてケースレーが提供する物品 / サー ビ スに関連して発 生 する 出費、損害 、費 用の 補償請求 。
本合意についての疑問点 、あるいは他の理由により Keithley Instruments との連絡を希望 されるお客様は電話 (1-800-552-1115)
または書面(Keithley Instruments, 28775 Aurora Rd., Solon, Ohio, USA 44139)でお問 い合わせください。
Keithley In st rum ents , Inc. • 28775 Aurora Road • Cleveland, OH 44139 • 440-248-0400 • Fax: 440-248-6168 • http://www.keithley.com
BELGIUM: Keithley Instruments B.V. Bergensesteenweg 709 • B-1600 Sint-Pieters-Leeuw • 02/363 00 40 • Fa x: 02/363 00 64
CHINA: Keithley Instruments China Y uan Chen Xin Building, Room 705 • 12 Y umin Road, Dewai, Madian • Beijing 100029 • 8610-62022886 • Fax: 8610-62022892
FRANCE: Keithley Instruments Sarl 3, allée des Garays • 91127 Palaiseau Cede x • 01-64 53 20 20 • Fax: 01 - 60 11 77 26
GERMANY: Keithley Instruments GmbH Landsberger Strasse 65 • 82110 Germering • 089/84 93 07-40 • Fax: 089/84 93 07-34
GREAT BRITAIN: Keithley Instruments Ltd The Minster • 58 Portman Road • Reading, Berkshire RG30 1EA • 0118-9 57 56 66 • Fax: 0118-9 59 64 69
INDIA: Keithley Instruments GmbH Flat 2B, WILOCRISSA • 14, Rest House Crescent • Bangalore 560 001 • 91-80-509-1320/21 • Fax: 91-80-509-1322
ITALY: Keithley Instruments s.r.l. Viale S. Gimignano, 38 • 20146 M ilano • 02-48 39 16 01 • Fa x: 02-48 30 22 74
NETHERLANDS: Keithley Instruments B.V . Postbus 559 • 4200 AN Gorinchem • 0183-635333 • Fax: 0183- 630821
SWITZERLAND: Keithley Instruments SA Kriesbachstrasse 4 • 8600 Dübendorf • 01-821 94 44 • F a x: 01-820 30 81
TAIWAN: Keithley Instruments Taiwan 1 Fl. 85 Po A i Street • Hsinchu, Taiwan, R.O.C. • 886-3572-9077 • Fax: 886-357 2-903
9/00
4200-SCS 半導体特性評価システム
基本操作説明書
©2000, Keithley Instrum ents, Inc.
All rights reserved.
Cleveland, Ohio, U.S.A.
First Printing, November 2003
Document Number: 4200-903-901 Rev. A
マニュアル印刷履歴
本マニュアルの全ての版と補遺の印刷履歴を以下に示します。マニュアルが更新されるたびに版数を示すア
ルファベットが A,B,C… の順に変化してゆきます。正式な改訂と次の改訂の間に発生した重要な変更で、か
つお客様に遅滞なくお知らせする必要のある情報は随時発行される補遺に記載されています。補遺には連番
が付けられます。新しい改訂版を発行するときは、その前の版数のマニュアルに付随する補遺の内容はすべ
て新しい版に組み込まれます。各改訂版ごとに、この印刷履歴ページも内容を更新して添付されます。
版数 A (資料番号 4200-903-01 ) .............. ... .... ..... ..... ... .... ..... ..... ... .... ..... ....2003 年 11 月
ケースレー(Keithley)社 のすべての製品名は Keit h ley Instru m e n ts, Inc. の商標または登録 商標です。
それ以外のブランド名は該当メーカ ーに帰属する商標または登録商標です。
安全上の注意事項
本製品および付随 する装置 をご使用になられる前 に、以下
に説明する安全上 の注意事項を確 認してください。
装置 やアクセサリの中 には通常 の使用条件では危険 な高電
圧 を使用しないものもありますが、置 かれる 状況によって
は危険 な状態が存在 する場合があります。
本製品は感電 の危険 を良く認識し、事故防止に必要な安全
上 の注意事項を熟知 した人による使用を 前提としています。
製品ご使用の前 に、設置・操作・ 保守 に関して説明された
内容 をよく読み、それに従ってください。製品仕様の詳細
についてはマニュアルをご覧 ください。
製品を指定の方法でご使用頂 けなかった場合は、装置 が本
来備え る保護機能を傷 める可能性があります。
本装置 を使用されるのは次 のような方々 です:
責任者 (責任団 体)は装置 の使用と保守 に責任 を負 う個 人
またはグループであり、装置 が本来 の仕様と動 作限界 の範
囲内 で適正 に運 用され、オペ レーターが適切な教育を受け
ることに対 して責任 を負 います。
オペ レーターは目的の機能を実現するために製品を使用し
ます。オペ レーターは電気 的な安 全保持 および装置 の適正
な運 用について教育を受けていなければ ならず、電気
ショックや通電回路 に直接触 れぬ ように保護されている必
要があります。
保守 要員 は製品を正 しく動 作させるために必要な所定 の作
業を行います(例えば 、電源電圧の設定、消耗部品の交換
など)。具 体的な保守 作業の内容についてはマニュアルをご
覧 ください。保守担当者が実施できる項目であるかどうか
はそれぞ れの作業説明に明記してあります。該当 しない項
目についてはサービス担当者 にお任 せください。
サービス担当者は安 全に装置を設置 し、製品の修理を行い
ます。このため、サービス担当者は活線 作業実施 のための
教育 を受けていなければ なりません。設置やサービ ス作業
を行え るのは適正な教育を受けたサービス担当者だけです。
ケースレー社 の製品は国際電気 標準会議 (IEC)規 格 IEC
60664 に従って設置カテ ゴリ I 、または 設置カテ ゴリ II に位
置付けられた電気信号を対象として設計されています。
測定、コント ロール、および I/O 信号 の殆どは設置カテゴ
リ I に属すものであり、 電源電圧や 大きな 過渡 電圧源に 直
接接続することは許されません。設置カテゴリ II の 接続で
は、現場の AC 電源接続 に往々 に見られる大 きな過渡電圧
の印加に対 する保護が必要となります。マニュアルに特段
の注記、説明がない場合は、すべての測定、コントロ ール、
I/O 接続はカ テ ゴ リ I 信号源に接続 するものと見なしてくだ
さい。
感電 の危険 性が存在 する場面では特別な注意が必要です。
ケーブル接続 ジャ ックや試験 ジグには人命にかかわる高電
圧 が印加 されていることがあります。米国規 格協 会
(ANSI )においては、電圧 レベ ルが 30V RMS 、42.4V (ピー
ク値 )、または 60VDC を超え る場合は常 に感電が危険が存
在 すると規定 されています。未 知回路 を測定 しようとする
ときは、常に危険な高電圧が存在するものとして作業を
行ってください。
オペ レーターは作業中常 に感電から保護されていなければ
なりません。責任者 (団 体)はオペ レーターが危険個 所に
触 れない / 絶縁されているようにすべての接続ポ イントを
処置する必要があります。場合によっては、人が 触れられ
るように接続個 所をあえて露出させなければならないこと
があります。オペ レーターは、このような状況でも感電 事
故 から自分 を保護できるように教育されていなければ なり
ません。しかし、1000V を超え る電圧で動 作する可能性の
ある回路 については、決 して回路 の導電部位を露 出させな
いでください。
スイッチ ングカ ードを電流 制 限機能のない電源回路に直接
接続 しないでください。これらのカ ードはインピーダ ンス
で制 限された電源 への接続 を想定したものです。スイッチ
ングカ ードは絶対に AC 電源に直 結しないでください。ス
イッチ ングカ ードに電源 を接続 するときは、過大 な電流 や
電圧 がカ ードに印 加 されないようにする保護 デ バイスを装
着 してください。
装置 を動 作させる前 に、電源コードが正 しく接地 されたコ
ンセントに接続されていることを確認してください。
接続ケーブルや試験導線、ジ ャ ンパー等に磨耗や 割 れ目、
断線などがないか検査 してください。
電源コードへのアクセスが難 しい場所(ラックなど)に装
置を 設置する場合は、主 電源を遮 断できる独立したデバイ
スを装置 のできるだけ近 く、かつオペレーターが容易に操
作できる位置 に設 けてください。
確実に 安全を 確保するため、被試 験回路が 通電されている
間は製品、試験 ケーブル、その他の装置には手を触れない
ようにしてください。 次のような作業を行う場合は必 ず事
前に全回路の電源を切り、コンデンサーを放電させてくだ
さい:ケーブル / ジャンパーの接続 や取り外し、スイッチ
ングカ ードの装着 / 取り外し、ジャ ンパーの取付け / 取り外
しなどの内部設定 変更。
被 試 験 回路のコモン 側 や 電源 GND へ 電流 を 流 す 経路となり
える物体には触らないでください。測定を行うときは手が
濡れていないことを確 認し、測定対象 の電圧 に十分耐える
乾燥した非導電 性の 床の上に立って作業してください。
装置 およびアクセサリはその仕様と指定 された操 作法に
従って使用してください。これが守 られない場合は装置を
安 全に使用して頂 くことができません。
装置 およびアクセサリの最大信号 レベルを絶対に 超え ない
ようにしてください。この値 は装置 仕様と操 作法に定義 さ
れており、さらに装置 や試験 ジグのパネル、スイッチ ング
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カードにも印刷されています。
製品が装着 しているヒ ューズを 交換 するときは、引火事 故
を連続監視できるようにするため、必ず型式 と定格が同じ
ヒュー ズだけを使用してください。
筐体 端子は測定回路のシールドの接続のみに用い、安全 接
地 GND の接続には使用しないでください。
試験 ジグを使用する場合、被試験デバイスの通電中は必ず蓋
を閉 じてください。安全に作業するためにはインターロ ック
付きの蓋 を使用してください。
または が表 記された個 所はユーザ 用資料に推奨 され
たケーブルを用いて保安接地 してください。
装置上 に シンボ ルが表 記された個 所については、マ
ニュアルに記載の操 作説明を必ずご覧 ください。
装置上 にシ ンボルが表記された個所は、通常 およびコ
モ ンモ ード電圧の両 方を 考慮すると 1000 V またはそれ以 上
の電圧を発生 / 測定できることを示します。使用者 がこのよ
うな電圧 に直接触 れないようにするため、標準 的な対策 を施
して安 全を保持 してください。
マニュアルの中 で「警告」という見出 しに続く文 は、使用
する人に傷害 (場合によっては致命 的な)を引き起 こす可
能性のある危険性について説明しています。該当する操作
を実行する前 に必ず 関連する情報を注意深く読んでくださ
い。
マニュアルの中 で「注意」という見出 しに続く文 は装置の
損傷に結びつく 危険事項を説明しています。このような損
傷は保証規定を無効にすることがありますからご注意くだ
さい。
装置 およびアクセサリを人体に接続 しないでください。
保守 作業を行うときは必ず 事前 に電源ケーブルとすべての
試験 ケーブルを取り外してください。
感電 や火災 事 故 を 防止 するため、メイン回路 コンポ ーネン
ト(電源 トランス、試験導線 、入力 ジャ ックなど)の交換
部品は必ず ケースレーから純正品を購入してください。
ヒ ュー ズ については、該当安全 規格を 満 たし、かつ 型式 と
定格が一 致するものであれば標準品を使用できます。それ
以外の部品で装置の安 全には関係しないものについては、
本来 の部品に同 等の他社 製品を購入して頂 いてかまいませ
ん。
(ただし一部の指定された部品については、製品の確度 と機
能を保つために、直接 ケースレーから購入して頂 く必要が
あります。)
交換 部品の適用性についてご不 明の点 があるときは、ケー
スレーの支社 、代理店 にお問 い合わせください。
装置 をクリーニングするときは湿 らせた布 、または水溶性の
クリーナーを使用してください。クリーニングできるのは装
置の外 周りだけです。装置自体(内部)は直接クリーナーで
触らないでください、また、装置表 面や内部に液 体が入らな
いように注意してください。ケースや 筐体のない 裸の 回路 基
板(コンピュータに装着するデ ータ収集基板など)は、指示
に従って適切に操 作されている限りにおいてクリーニング
の必要はありません。基板が汚 れ、それによって機能に影響
が生 じている場合は、基板 をメーカ ーに返送 してクリーニン
グ / サービ スを依頼 してください。
仕様を満たすための条件
Model 4200-SCS ハードウェアの仕様
ここに示す仕様は、4200-SMU、4210- SMU 、および 42 00-PA の性能
試験の基準となる値です。測定とソースの確度は、製品に添付され
るケーブルで終端した場合の値として指定されます。
電流仕様
電流レンジ 最大電流 測定 ソース
分解能
4210-SMU
高パワー
SMU
4200-SMU および 4210SMU、4200-PA PreAmp(オ
プション)付
2
4200-SMU
中パワー
SMU
2
電圧コンプライアンス: 両極性のリミット値は、指定電圧レンジのフルスケールと 10% の範囲に収まる 1 つの数
値で代表させています。
1 A 21 V 1 µA 0.100 % +200 µA 50 µA 0.100 % + 350 µA
100 mA 210 V 100 nA 0.045 % +3 µ A 5 µA 0.050% +5 µ A
100 mA 21 V 100 nA 0.045 % + 3 µA 5 µA 0.050 % + 15 µA
10 mA 210 V 10 nA 0.037 % + 300 nA 500 nA 0.042 % + 1.5 µA
1 mA 210 V 1 nA 0.035 % + 30 nA 50 nA 0.040 % + 150 nA
100 µA 21 0 V 100 pA 0.033 % + 3 nA 5 nA 0.038 % + 15 nA
10 µA 210 V 10 pA 0.050% +600 pA 500 pA 0.060% + 1.5 nA
1 µA 210 V 1 pA 0.050% + 100 pA 50 pA 0.060% +200 pA
100 nA 210 V 100 fA 0.050% +30 pA 5 pA 0.060% + 30 pA
10 nA 210 V 10 fA 0.050 % + 1 pA 500 fA 0.060 % + 3 pA
1 nA 210 V 3 fA 0.050 % + 100 fA 50 fA 0.060 % + 300 fA
100 pA 210 V 1 fA 0.100 % + 30 fA 15 fA 0.100 % + 80 fA
10 pA 210 V 0.3 fA 0.500% +15 fA 5 fA 0.500% + 50 fA
1 pA 210 V 100 aA 1.000% +10 fA 1.5 fA 1.000% + 40 fA
電圧仕様
•23°C ± 5°C(校正後 1 年以内)、相対湿度(RH)5% ~ 60%、
30 分の暖機運転後
• 通常( NORMAL)速度に設定
• ガード付き Kelvin 接続
•A C A L から 24 時間、温度変動 ± 1° C
3
± (% rdg + amps)
確度
分解能
c
確度
± (% rdg + amps)
電流レンジ 最大電流 測定 ソース
4200-SMU 4210-SMU
4
200 V
20 V 105 mA 1.05 A 20 µV
2 V 105 mA 1.05 A 2 µV
200 mV 105 mA 1.05 A 1 µV
電流コンプライアンス: 両極性のリミット値は、指定電圧レンジのフルスケールと 10% の範囲に収まる 1 つの数値で代表
させています。
10.5 mA 105 mA 200 µV
分解能
補足情報
以下の補足情報は保証の対象外ですが、4200-SMU、4210-SMU、およ
び 4200-PA の有用な情報を与えてくれます。
コンプライアンス確度:
電圧コンプライアンスは電圧ソース仕様と一致します。電流コ
ンプライアンスは電流ソース仕様と一致します。
オーバーシュート: <0.1% (典型値)
電圧: フルスケールステップ、抵抗負荷、10mA レンジ
電流: 1mA ステップ、R
レンジ切換え時の過渡現象:
電圧レンジ切換え: <200mV
電流レンジ切換え: <200mV
確度仕様:雰囲気温度と湿度条件に応じて以下の係数のいずれか 1
つが確度仕様の値に乗算されます。
= 10kΩ、 20V レンジ
L
% 相対湿度
温度
10°–18°C
18°–28°C
28°–40°C
5–60 60–80
∞ 3 ∞ 3
∞ 1 ∞ 3
∞ 3 ∞ 5
確度
± (% rdg + volts)
0.015 % + 3 mV
0.01 % + 1 mV
0.012 % + 1 50 µV
0.012 % + 1 00 µV
リモートセンシング:
FORCE と SENSE 端子間の電圧差が 5V を超えないように、
<10Ω が FORCE 端子に直列に挿入されます。COMMON と SENSE
LO 間の最大電圧は ± 30V です。
最大負荷キャパシタンス: 10nF
最大ガードオフセット電圧:FORCE を基準に 3mV
ガード出力インピーダンス:100kΩ
最大ガードキャパシタンス: 1500pF
最大シールドキャパシタンス: 3300pF
4200-SMU、4210-SMU のシャント抵抗(FORCE-COMMON 間)
12
>10
Ω(100nA ~ 1A レンジ)
4200-PA のシャント抵抗( FORCE COMMON 間):>10
レンジ)、>10
出力ターミナル接続: 4200-PA:デュアル 3 軸コネクタ、4200-
SMU/4210-SMU:デュアルミニ 3 軸コネクタ
ノイズ特性(典型値):
電圧ソース(rms): 出力レンジの 0.01%
電流ソース(rms): 出力レンジの 0.1%
電圧測定(p-p): 測定レンジの 0.02%
電流測定(p-p): 測定レンジの 0.2%
最大スルーレート: 0.2V/s
13
Ω(100pA ~ 100nA レンジ)
分解能
5mV
500 µV
50 µV
5 µ V
確度
± (% rdg + volts)
0.02% + 15 mV
0.02% + 1.5 mV
0.02% + 300 µV
0.02% + 150 µV
16
Ω(1pA、10pA
追加仕様
最大出力パワー: 4210-SMU:22W、4200-SMU:2.2W(両タイプ共に 4
象限ソース / シンク動作を行います)。
DC フローティング電圧: COMMON を筐体 GND から ± 32V の範囲でフ
ローティングさせることができます。
電圧モニター(VMU モードの SMU)
電圧レンジ 測定分解能
200 V 200 µV
20 V 20 µV
2 V 2 µ V
200 mV 1 µV
入力インピーダンス: >10
13
Ω
入力リーク電流: <30pA
測定ノイズ:測定レンジの 0.02%(rms)
差動電圧モニタ:
2 台の SMU を VMU モードで使用するか、またはそれぞれの SMU の低
電位側ターミナルを使用することにより、差動電圧モニタとして動作
させることができます。
接地(GND)ユニット
接地ユニット使用時の電圧誤差は 4200-SMU、4210-SMU、および 4200PA の仕様にすでに含まれています。したがって、接地ユニットの使用
によって追加的に誤差が増えることはありません。
出力ターミナル接続:デュアル 3 軸、5 方向分岐接続ポスト
最大電流:2.6A(デュアル 3 軸コネクタ使用時)、4.4A(5 方向分岐
接続ポスト使用時)
負荷キャパシタンス:特に制限なし
ケーブル抵抗:FORCE:<=1Ω、SENSE:<=10Ω
測定確度
± (%rdg + volts)
0.015% + 3 mV
0.01% + 1 mV
0.012% + 110µV
0.012% + 80 µV
温度範囲
一般項目
動作時: +10°~ +40°C.
保管時: -15°~ + 60°C.
湿度範囲
動作時: 5% ~ 8 0% RH、 結露せ ぬ こと
保管時: 5% ~ 9 0% RH、 結露せ ぬ こと
標高
動作時: 0~2,000m
保管時: 0~4,600m
電源要件: 100V ~ 240V、50 ~ 60Hz .
最大 VA: 500VA
準拠規格:
安全性:
低電圧指針 7 3/23/EEC
EMC:指針 89/336/EEC
外形寸法:43.6c m(幅) × 22.3c m(高 さ)× 56.5c m(奥 行き)
(17 5/32 ×8 3/4 × 22 1/4 インチ)
重量(概略値): 29.7k g(65.5 lbs)、SMU 4 基を備えた 標準的 構
成の場合
I/O ポート: SVGA、プリンタ、RS-232、GPIB、イー サ ネット、 マ
ウス、 キー ボード
付属アクセサリ:
4200-MTRX-2 超低ノイズ SMU 3 軸ケーブル(各 SMU に 2
本付属)、2m(6.6 ft )。4200-PA PreAmp を含
む構成 の SMU には付属しません。
4200-TRX-2 超低ノイズ PreAmp 3 軸ケーブル、2m(6.6
ft )。
接地ユニットに 2 本付属。4200-PA を装着 し
て構成 した SMU には 4200-MTRX-2 ケーブルの
代わりに 2 本付属。
4200-RPC-2 リモート Pre Amp ケーブル(Pre Amp ごとに 1
本付属)、2m(6.6 ft )
236-I LC-3 インターロックケーブル、3m(10 ft )
電源 ケーブル 100115VAC 用として NEMA 5-15P。240VAC 用と
して CEE 7/7 (大陸 側欧州仕様)
キ ーボ ード、およびポインティングデバ イス
ユーザマニュアル
注
1
すべてのレンジはフルスケールの 105% まで拡張可能。
2
これらのレンジには 4200-PA の有無に係わらず仕様が適用されま
す。
3
指定された分解能は基本的なノイズリミットによって制限されます。
実測値の分解能はそれぞれのレンジ共 6.5 桁です。ソースの分解能
はそれぞれのレンジ共 4.5 桁です。
4
200V レンジを使用するときは必ずインターロックを作動させてくだ
さい。
仕様は改良のために予告 なく変更 されることがあります。
1 システムの理解と準備
システムの開梱と検査 ..... ........ ...... ........ ...... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... .. 2
システムの操作に慣れる ..... ........ ...... ........ ....... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ .... 2
ソフトウェアの機能 ....................................................................................................... 3
ハードウェアの特徴と機能 ........................................................................................... 4
システムを適正な環境条件に設置する ..... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... .. 8
システムコンポーネントの接続 ..... ........ ...... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... 9
被試験デバイス(DUT )の接続 ....... .. .... .. .... ... .... .. .... .. .... .. .... .. .... .. .... .. .... .. .... .. .... .. .... .. .... .. 1 0
デバイスの基本的接続法 ............................................................................................. 10
デバイス接続の詳しい説明 ......................................................................................... 11
4200-SCS に電源を入れる .................................................................................................. 12
システムの設定 ..... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ .... 13
2 試験の設計と実行
4200-SCS の試験が持つ階層構造と用語を理解する ........................................................ 2
KITE インターフェイスに馴れましょう ..... ....... .... ...... .... ...... .... ...... .... ...... .... ...... .... ...... .... 2
プロジェクトナビゲータを理解する ........................................................................... 4
対話試験モジュール(ITM )とユーザ試験モジュール(UTM )を理解する .......5
プロジェクトの構築 ........ ...... ........ ...... ........ ....... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ .. 6
新規プロジェクトの定義 ............................................................................................... 6
サブサイトプランの挿入 ............................................................................................... 7
デバイスプランの挿入 ................................................................................................... 8
ITM の挿入 .......... .......... ........ .......... ........ ........... ........ .......... ........ .......... ........ .......... ........ 8
UTM の挿入 ................................................................................................................... 10
プロジェクトの保存 ..................................................................................................... 11
プロジェクト ITM の定義と設定 ...................................................................................... 11
ITM 定義タブを理解する .......... ........ ...... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ .... 11
ITM の強制機能を理解する .......... ........ ....... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ 13
Definition タブを使用して ITM パラメータを設定する .......................................... 14
フォーミュレータの計算設定(必要な場合のみ) ................................................... 16
ITM 設定の保存 ............................................................................................................. 16
プロジェクト UTM の定義と設定 .......... ........... ........ .......... ........ .......... ........ .......... ........ .. 17
目次
1
UTM 定義タブを理解する ........................................................................................... 17
UTM Definition タブを使用して UTM を定義する ...................................................18
カスタムユーザモジュールとユーザライブラリの作成(必要な場合のみ) ....... 19
プロジェクト試験を実行する ..... ........ ...... ........ ...... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... .. 25
1 つのサイトで 1 つの試験を実行する ...................................................................... 25
_RevA\QSBook\Art\Sec02 .............................................................................................. 26
追加された(append )試験と試験シーケンスを 1 つのサイトで実行する .... ...... 27
プロジェクト全体を 1 つのサイトで実行する ......................................................... 27
プロジェクト全体を複数のサイトで実行する ......................................................... 28
試験の反復 ..................................................................................................................... 30
サブサイトサイクリングの概要 ................................................................................. 30
ストレス / 測定モード(HCI ストレス測定試験) .................................................... 31
3 試験結果の表示
データファイルを理解する ..... ........ ...... ........ ...... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ 2
データファイルの命名法 ............................................................................................... 2
データファイルの位置 ................................................................................................... 2
データワークシート(シートタブ)を使用して試験結果を数値で表示する ...... ...... .. 3
Graph タブを使用して試験結果をグラフで表示する .......................................................4
Graph タブを開く ............................................................................................................ 4
グラフ設定(Graph Setting )メニューの詳細 ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... .... 5
基本グラフの定義 ........................................................................................................... 7
4 ユーザファイルとシステムソフトウェアの保護
ソフトウェアの整合性保護 ..... ........ ...... ........ ...... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... ........ 2
ユーザファイルの整合性保護 ..... ........ ...... ........ ...... ......... ...... ........ ...... ........ ...... ........ ...... .... 2
バックアップするべきファイルの選択 ....................................................................... 2
バックアップ方法の選択 ............................................................................................... 3
2
表一覧
1 システムの理解と準備
表 1-1 『Reference Manual 』セクション 4 に現われるデバイス接続の追加説明図....... 1-11
2 試験の設計と実行
表 2-1 ITM と UTM の主な相違点 ... ............ ........... ............ .......... ............ .......... ............ ....... 2-6
表 2-2 強制機能の要約 .......................................................................................................... 2-13
4 ユーザファイルとシステムソフトウェアの保護
表 4-1 4200-SCS で一般的に使用されるバックアップ用媒体オプション ........ .. .... .. .... .. .4-3
3
図一覧
1 システムの理解と準備
図 1-1 4200-SCS の概要............................................................................................................1-3
図 1-2 前面パネル .................................................................................................................... 1-4
図 1-3 ソース - 測定ハードウェアの概要..............................................................................1-5
図 1-4 ソース - 測定ハードウェアコネクタに印加される信号タイプと絶対定格..........1-6
図 1-5 ソース - 測定動作領域境界..........................................................................................1-7
図 1-6 4200-SCS 用に使用できる 3 軸ケーブル....................................................................1-7
図 1-7 システムコネクタ、システム接続を背面パネルより見る .....................................1-9
図 1-8 背面パネル、およびデバイスの SMU と PreAmp への基本接続 .........................1-10
図 1-9 電源リセプタクル .......................................................................................................1-12
図 1-10 KCON の概要...............................................................................................................1-14
2 試験の設計と実行
図 2-1 KITE インターフェイスの概要 ...................................................................................2-3
図 2-2 プロジェクトナビゲータ .............................................................................................2-4
図 2-3 プロジェクトナビゲータ内の ITM と UTM. .............................................................2-5
図 2-4 新規プロジェクトの定義(D efine New Project )ウィンドウ .................................2-6
図 2-5 プロジェクトプラン u_build に合わせて設定された Define New Project (新規プロ
ジェクトの定義)ウィンドウ................................................................................2-7
図 2-6 4200-SCS デバイスライブラリの中から新しいデバイスプランを選択する........2-8
図 2-7 デバイスプラン ウィンドウ ........................................................................................2-9
図 2-8 4200-SCS デバイスライブラリから ITM を選択する ..............................................2-9
図 2-9 試験シーケンステーブルに ITM を追加する.......................................................... 2-10
図 2-10 ITM 定義 (ITM Definition) タブ および隣接するタブ ...........................................2-12
図 2-11 既存ライブラリ ITM に対応する典型的な強制機能 / 測定オプション(Forcing
Functions/Measure Options )ウィンドウ .............................................................2-15
図 2-12 UTM 作成の概要 .........................................................................................................2-17
図 2-13 UTM Definition タブ....................................................................................................2-18
図 2-14 空白状態の UTM Definition タブ...............................................................................2-18
図 2-15 UTM タブ設定例 .........................................................................................................2-19
図 2-16 KULT インターフェイスの概要 ...............................................................................2-20
図 2-17 Example プロジェクトのサイトナビゲータ............................................................2-25
図 2-18 Example プロジェクトのサイトナビゲータ............................................................2-26
図 2-19 プロジェクトウィンドウでサイト番号を設定する ...............................................2-27
1
図 2-20 マルチサイト試験シーケンス ...................................................................................2-28
図 2-21 プロジェクトウィンドウでサイト番号を設定する ...............................................2-29
図 2-22 試験の反復 ...................................................................................................................2-30
図 2-23 サイクルモードの設定 ...............................................................................................2-31
図 2-24 サブサイトサイクリングの開始 ...............................................................................2-31
図 2-25 ストレス / 測定モード - 対数サイクル時間の設定 ..............................................2-32
図 2-26 デバイスストレス特性 サブサイトプランの最初のデバイスに適用するステップ
を設定します..........................................................................................................2-33
図 2-27 ITM 出力値をサブサイトデータシートへエキスポートする...............................2-34
図 2-28 ストレス / 測定モード用サブサイトデータシート例 ............................................ 2-35
図 2-29 ストレス / 測定モード用サブサイトグラフ例 ........................................................2-35
3 試験結果の表示
図 3-1 ワークスペースウィンドウのタブ名とデータファイル名の形式 .........................3-2
図 3-2 .Sheet タブの Data ワークシート.................................................................................3-3
図 3-3 Graph タブの例..............................................................................................................3-4
図 3-4 未設定状態の Graph タブの例 .....................................................................................3-5
図 3-5 グラフ設定(Graph Setting )メニュー.......................................................................3-5
図 3-6 未設定状態の “vds-id ” ITM 用グラフ定義ウィンドウ...........................................3-7
図 3-7 vds-id ” ITM に合わせて設定されたグラフ定義ウィンドウ....................................3-8
図 3-8 グラフ定義ウィンドウ設定後の “vds-id ” グラフ ...................................................3-8
2
1
システムの理解と準備
1-2 システムの理解と準備 システムの理解と準備
システムの開梱と検査
損傷有無の検査
本体を開梱したら、輸送中に発生した損傷がないかを注意深く検査してください。輸
送中の損傷は通常の保証の範囲外となりますから、どのような損傷でも直ちに輸送業
者に連絡してください。
発送内容
以下の項目は、発注内容にかかわらずすべての Model 4200-SCS に同梱されます。
• Model 4200-SCS 半導体特性評価システム(発注内容に則した SMU が出荷時に取付
けられています)
• 発注された Model 4200-PA モジュールが工場出荷時に取付けられています
• 電源ケーブル
• 『Model 4200-SCS 基本操作説明書』(印刷物)
• ミニチュア 3 軸ケーブル、Model 4200-S MU または 4210-SMU に各 2 本、 2m(6 ft )
• 3 軸ケーブル、Model 4200-PA ユニット 1 台ごとに 2 本、 2m( 6 ft)
• インターロックケーブル
• キーボード(ポインティングデバイス付)
• システムソフトウェアとマニュアル(CD-ROM として提供)
• Microsoft Windows XP Professional
• Microsoft C++
• 製品情報 CD- ROM:『Quick Reference Guide』、『Applications Manual』、『Reference
Manual』が PDF として書き込まれています。
1
SMU が 4200-PA と共に発注された場合は含まれません
1
発送のための再梱包
修理などのために Model 4200-SCS を返送する必要が生じたときは、ユニット全体を配
送時のオリジナル容器または相当品に収め、さらに以下の項目を添えてください:
• ケースレーに連絡して返送品認証(RMA:Return Material Authorization )を取得し
てください。ケースレーへ連絡していただくには最寄のケースレー支社および代
理店を通すか、または工場直通電話 1-888-534-8453(1-888-KEITHLEY )、または
Web ページ(www.keithley.com )を利用してください。
• 発送用ラベルには”ATTENTION REPAIR DEPARTMENT”(修理部気付け)と明記
して RMA 番号を記入してください。
保証に関する説明と連絡先は本マニュアルの最初の部分に記載されています。
システムの操作に慣れる
警告 Model 4200-SCS への電源投入時に守っていただかなければなら
ない安全操作手順がこのマニュアルのセクション 1 の後半
「4200-SCS への電源投入」で説明されています。この項目の説
明を読むまでは Model 4200-SCS に電源を入れないでください。
Model 4200 半導体特性評価システム(SCS)は、最大 8 ユニットの SMU(Source-
Measure Unit)を使用して、半導体デバイスと試験構造の IV と CV の特性評価を自動
実行します。この機能を拡張するための外部コンポーネントが各種用意されています
(図 1-1 参照)。
システムの理解と準備 システムの理解と準備 1-3
図 1-1
4200-SCS の概要
Model 4200-SCS
Keyboard
& Pointing
Device
User
Optional
External
Monitor
Interactive
Test Module
(ITM) Library
KITE
(Keithley
Interactive Test
Environment)
Software
Flat Panel
Monitor
Video
Interface
Parallel
Interface
Printer
User Test
Module
(UTM) Library
KULT
(Keithley User
Library Tool)
Software
Computer
USB
Interface
Pointing Device
Thumb Driver
Printer
KTE-Interactive
Software
KCON
(Keithley
CONfiguration
Management
Software)
LAN
Interface
Network
KXCI
(Keithley
External Control
Interface
Software)
SMUs
(SourceMeasure
Units)
Serial
Interface
GPIB
Interface
Other External Control
PreAmps
C-V
Meter
I/V
C/V
Pulse
Generator
I/V
Pulses
Switch
Matrix
Prober
ソフトウェアの機能
注意 KTE 対話型ソフトウェアツールのいずれかを初めてご使用にな
4200-SCS の操作とメインテナンスには次の 4 種類のソフトウェアツールが使用されま
す。
• KITE —
ス特性評価アプリケーションです。ユーザはまず KITE を使用して試験を個々のプロジェク
トへと組織化します。それ以後はやはり KITE を用いてプロジェクトの管理・実行を行いま
す。デバイスを個別に特性評価することも、半導体ウェーハ全体を自動的に試験することも
可能です。
• KULT — KULT(Keithley User Library Tool )を使用することにより、ユーザはプログラミン
グ言語 C を用いたアルゴリズム(ユーザモジュール)を構築して、これらのモジュールを
KITE に統合することができます。このモジュールは 4200-SCS の内蔵する機能は勿論、外部
装置をコントロールすることができます。 さらに KULT を使用してユーザモジュール用のラ
イブラリを作成して管理することも可能です。
• KCON — KCON(Keithley CONfiguration )は 4200-SCS に接続された外部 GPIB(IEEE-488)
装置やスイッチマトリックス、解析プローブなどを設定する機能をユーザに提供するユー
ティリティです。KCON は基本的な診断とトラブルシューティング機能も備えています。
られるユーザは、画面に表示されるライセンス許諾に関する質
問に肯定で答えながら先へ進んでください。質問に “Yes” で答
えなかった場合には、ソフトウェアを再インストールするまで
システムが機能しなくなります。
KITE(Keithley In te ractive T es t E nv ironment)は Model 4200-SCS の中核となるデバイ
1-4 システムの理解と準備 システムの理解と準備
• KXCI — KXCI(Keithley External Control Interfac e)を使用することにより、外部コンピュー
タから GPIB(IEEE-488 )バスと HP 4145B スタイルのコマンドを使用して、 4200-SCS SMU
をリモートコントロールすることができます。4145 エミュレーションモードまたは 4200 拡
張モードのいずれかを用いてコントロールしますが、後者を使用すれば 4200-SCS SMU が備
えるすべての機能とレンジの利用が可能になります。
注 KXCI の詳しい説明はこの基本操作説明書の範囲外です。
実際に KXCI を使用する際に必要となる詳しい説明については
『4200-SCS Reference Manual』のセクション 9 ¢KXCI (Keithley
External Control Interface )£ をご覧ください。
ハードウェアの特徴と機能
装置パネル
4200-SCS 前面パネルが備える機能を図 1-2 に示します。
図 1 -2
前面パネル
Model 4200-SCS
1
3
9
SEMICONDUCTOR CHARACTERIZATION SYSTEM
2
4
4200
INTERLOCK
HARD DISK
POWER
5
0I
8
7
6
MEASURING
1. ディスプレイ — グラフィックユーザインターフェイス、データ、グラフ、および
システム動作情報を表示します。(注: 4200-SCS/C はディスプレイを備えていませ
んから CRT を外付けする必要があります。)
CD-ROM ドライブ
2.
3. フロッピーディスクドライブ
4. ディスプレイ輝度調節 — FPD ディスプレイの明るさを希望のレベルに設定しま
す。
5. 電源(POWER )スイッチ
6. ハードディスク (HARD DISK) ランプ — ハードディスクのアクセス中に点灯しま
す。
7. インターロック(INTERLOCK )ランプ — 試験治具のインターロックが閉じられ
ているときに点灯します。
8 . 測 定(MEASURING)ランプ — 測定実行中に点灯します。
USB( v1.1)ポート× 2 — 周辺装置とのインターフェイス(ポインティングデバイス、プ
9.
リンタ、スキャナ、サムドライブ、外部ハードディスク、 CD-ROM など)
背面パネルの機能については、セクシ ョンの図 1-3、 図 1-7、および図 1-8 で説明しま
す。
ソース - 測定ハードウェア
ソース - 測定ハードウェアの概要
図 1-3 をご覧ください。 4200-SCS 本体には最大 8 個の SMU を装着することができ、
それ ぞれの SMU はプリアンプ(PreAmp )の使用 / 非 使用どちらでも選択できます。
SMU の 4 個には 高 パ ワ ータイプの 4210-SMU を使用することができます。
システムの理解と準備 システムの理解と準備 1-5
図 1-3
ソース - 測定ハードウェアの概要
Ground Unit (GNDU)
SENSE-signal
ground-return
(triaxial connector
FORCE-signal
ground-return
(triaxial connector)
4200-SCS
circuit-common
(binding post +
banana jack)
Chassis-ground
(binding post +
banana jack)
GNDU
S
E
N
S
E
N
S
E
N
M
O
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R
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T
C
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Y
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6
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L
C
S
8
D
R
E
A
C
U
R
G
O
F
PreAmp
C
O
P
N
R
E
T
A
R
M
O
P
PreAmp
Control
Connector
L
Mounting
Foot
O
L
S
2
T
O
L
S
3
O
L
E
S
S
N
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S
U
R
4
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N
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5
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L
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N
C
A
P
L
R
T
N
C
A
P
L
R
T
N
C
A
P
4200-PA-1 REMOTE P
Force
Connector
Model 4200SCS
T
O
L
S
1
T
O
L
E
S
N
E
S
E
S
N
E
S
E
C
R
O
F
4200-PA-1 R
C
O
P
N
R
T
E
A
R
M
O
P
L
EM
OT
E
S
N
E
S
E
C
R
O
F
Sense
Connector
R
E
A
M
P
Source-Measure
Unit (SMU)
KEITHLEY
4210
SMU
SENSE LO
SENSE LO
(triaxial connector)
SENSE
SENSE HI
(triaxial connector)
FORCE
FORCE
(triaxial connector)
PreAmp
Control
Connector
PA CNTRL
E
S
N
E
S
E
C
R
O
F
上図の
項目
ソース -
測定
ユニット
(SMU)
PreAmp
Ground
Unit
説明 モデル
以下のいずれかの機能を実行し
ます:
•
電圧ソースとして機能し、電
流または電圧(または両方)
を測定します
• 電流ソースとして機能し、電
圧または電流(または両方)
を測定します
ソース電圧/電流をスイープまた
はステップ変化させる、または
一定のバイアス電圧 / 電流を出
力する設定が可能です。
Model 4200-SMU / Model 4210SMU の値に、更に低い電流レン
ジが加わります。
要求に特化した内容の、
COMMON へ接続する帰線を提
供します。
電流レンジ(フルスケール /
分解能設定)
電圧レンジ(フル
スケール / 分解能設定)
ソース 測定 ソース 測定
4200-SMU
(2.2W out)
105nA/ 5pA
1.05µ A / 50pA
10.5µ A / 500pA
105µ A / 5nA
1.05mA /50nA
10.5mA /500nA
105mA / 5µA
4210-SMU
(22W out)
上記の値に加え
て
1.05A / 50µA
4200-PA 追加されるレン
ジは次のとお
り:
1.05pA / 50aA
10.5pA / 500aA
100.5pA / 5fA
1.05nA / 50fA
10.5nA / 500fA
105nA / 1pA
1.05µ A / 10pA
10.5µ A / 100pA
105µ A /1nA
1.05mA /10nA
10.5mA / 100nA
105mA / 1µA
上記の値に加え
て
1.05A / 10µA
追加されるレン
ジは次のとお
り:
1.05pA / 10aA
10.5pA / 100aA
100.5pA / 1fA
1.05nA / 10fA
10.5nA / 100fA
210mV / 5µV
2.1V / 50µV
21V / 500µV
210V /5mV
本体の一部該当しません 該当しません 該当しません 該当しません
210mV /
5µ V
2.1V / 50µV
21V / 500µV
210V /5mV
1-6 システムの理解と準備 システムの理解と準備
ソース - 測定コネクタ
前出の図 1-3 は SMU 、PreAmp 、および GNDU に取付けるコネクタを示しています。
次の図 1-4 はこれらのコネクタに適 用する信 号のタイプと、絶対 に超 えてはいけない
限界値 を示しています。
図 1-4
ソース - 測定ハードウェアコネクタに印加される信号タイプと絶対定格
KEITHLEY
4210
SMU
SENSE LO
SENSE
FORCE
SENSE
FORCE
SMU(4200-SMU or 4210-SMU) Triaxial Connector Signals and Limits
SENSE current from
Kelvin connection
250V
40V
PEAK
40V
PEAK
PEAK
250V
PEAK
GUARD
250V
PEAK
!
CAT I
COMMON
SENSE current to
Kelvin connection
FORCE current
0.1A max for 4200-SMU
1.0A max for 4210-SMU
FORCE SENSE
PreAmp CONTROL connector
PreAmp (4200-PA)Triaxial Connector Signals and Limits
250V
PEAK
SENSE current to
Kelvin connection
FORCE current
0.1A max w/4200-SMU
1.0A max w/4210-SMU
FORCE SENSE
40V
PEAK
40V
PEAK
250V
PEAK
GUARD
250V
PEAK
!
CAT I
COMMON
42V
PEAK
42V
PEAK
32V
DC
max
GNDU
S
E
N
S
E
F
O
R
C
E
C
O
M
M
O
N
GUARD
Ground Unit (GNDU) Connector Signals and Limits
SENSE current return from
one or more Kelvin
connections
FORCE current return
from one or more SMUs
2.6A max
5A max
10Ω max
cable/path
SENSE
COMMON
FORCE
1Ω max
cable/path
Unshielded current return
Chassis (earth) ground
システムの理解と準備 システムの理解と準備 1-7
ソース - 測 定動作領域境界
図 1-5 は、2 種類の SMU モデルにつ いての通常のソース / シンク動作領域境界 (単独
使用の場合と PreAmp 使用の場合 )を示しています。
図 1-5
ソース - 測定動作領域境界
4200-SMU 単独、および 4200-SMU + 4200-PA
Oper ating boundaries for 4200-SMU alone
and 4200-SMU + 4200-P A Pr eAmp
PreAmp の動作領域境界
+I
100mA
4210-SMU 単独、および 4210-SMU + 4200-PA
Oper ating boundaries for 4210-SMU alone
and 4210-SMU + 4200-P A Pr eAmp
PreAmp の動作領域境界
+I
1A
-V
-200V
(IV)
Sink
(III)
Source
-20V
10mA
-10mA
- 100mA
-I
20V
(I)
Source
(II)
Sink
200V
+V
-V
-200V
(IV)
Sink
(III)
Source
-20V
100mA
-100mA
-1A
-I
20V
(I)
Source
+V
200V
(II)
Sink
SMU および PreAmp 動作領域境界 につ いて更 に詳 しくは、『4200-SCS Reference
Manual』のセクション 3 に 追加されている 境界ダイアグラムと説明をご覧ください。
ソース - 測定接続ケーブル
DUT (被 試験デバイス)との 接 点の 役割 を 持つ デバイス(試験治 具や プローバ)と
は、製品に添付される 3 軸ケーブルを使用して接続することができます。図 1-6 と次
の節では、2 種類の接続法を説明しています。
図 1-6
4200-SCS 用に使用できる 3 軸ケーブル
4200-TRX-X 4200-MTRX-X
• PreAmp が装着されている場合は、4200-TRX-X シリーズの低ノイズ 3 軸ケーブルを使用し
てください。 このケーブルは両端を 3 スロット付き 3 軸コネクタで終端されています。コネ
クタの一方を PreAmp へ接続し、他方の端を DUT 試験治具またはプローブステーションへ
接続します。
• PreAmp が装着されていない場合は、ケーブルの一方をミニチュア 3 軸コネクタで、他方の
端を標準 3 スロット付き 3 軸コネクタで終端した 4200-MTRX-X ケーブルを使用してくださ
い。ミニチュアコネクタ側の端を直接 SMU へ接続し、他端を試験治具またはプローブス
テーションへ接続します。
1-8 システムの理解と準備 システムの理解と準備
注意 PreAmp が装着されている状態では、絶対にミニチュア 3 軸コ
ネクタを直接 SMU モジュールへ接続しないでください。このよ
うな接続は、SMU または DUT (または両方)の損傷とデータ破
壊の原因になります。
システムを適正な環境条件に設置する
次に示す雰 囲気温度と湿度条件 の範囲内で動作できるように、Model 4200-SCS を設置
してください:
•
温度 :+15 °~ +40 °C
• 相対湿度:5% ~ 80% 、結露せぬこと
注 SMU と PreAmp の確度仕様は温度が 23 ± 5C 、相対湿度が 5% から 60%
での使用を前提としています。この範囲を超える場合の定格値の変化に
ついては製品仕様をご覧ください。
注意 過熱防止のため、ユニットは適正な換気の行われている場所の
みで使用してください。十分な量の空気が流れるようにするた
め、本体背部には少なくとも 8 インチのクリアランスを確保し、
かつ、以下の事項を守ってください:
• 清浄で粉塵のない環境でユニットを動作させてください。
• ファンの通気孔と冷却用通気孔が塞がれないように注意して
ください。
• 冷却用通気孔に空気(加熱の有無を問わず)を強制的に送り
込むようなデバイスをユニットの近くに配置しないでくださ
い。余分な空気の流れは装置確度に悪影響を及ぼすことがあ
ります。
• ユニットをラックに取付ける場合は、側面、底面、背面に適
切な量の空気が流れるようにしてください。
• Model 4200-SCS のすぐ近くに高電力消費機器を設置しないで
ください。
ラック環境内の自然対流だけで十分な冷却を行うためには、最
も高温になる装置(電源など)をラックの一番上位に設置して
ください。Model 4200-SCS のような精密装置は、ラック内で最
も温度が低くなる一番下側に配置します。同時に、適正な空気
の流れを確保するために、ユニットの下側にスペーサ ーパネル
を配置してください。
システムの理解と準備 システムの理解と準備 1-9
システムコンポーネントの接続
警告 インターロックがアクテ ィブになっている 間は SMU と Pre Amp
端子に 危険な電圧が印加されることがあります。SMU と PreAmp
端子については、例え プログラムによって低電圧に設定されて
いる場合であっても、常に危険 な電圧が印 加されるものとして
取り扱う必 要があります。試験 デバイスや保護されていない
リード線 (配線 )を 250V、カテゴリ I 対応の二重絶縁で囲 うこ
とにより感 電事故を防止してください。
図 1-7 は典型的 なシステムコンポーネントの取付け方法を示しています。
図 1-7
システムコネクタ、システム接続を背面パネルより見る
Safety-Interlock Connector
Interlock Cable
Probe
Station
Shielded
Serial
Cable
RS-232
Connector
Parallel
Printer
Shielded
Parallel
Cable
LAN Junction
Box or Hub
External
CAT 5 UTP Cable
Y-Cable (supplied)
Keyboard
Monitor
(optional)
* v1.1 USB connector Connect a USB device, such as
a USB printer.
Parallel
Connector
GNDU
S
COM 1
E
INSTRUMENT
N
S
CONNECTIONS
E
SMU ONLY
F
O
LPT 1
R
C
E
SMU AND GNDU
C
O
M
M
GUARD
O
N
INSTALLATION
CATEGORY
I
KEITHLEY
4200
TM
INTLK
IN
OUT
USB
Port*
Mouse/Keyboard
Connector
GPIB
Instrument
Safety-Interlock
Connector
LAN
Connector
SENSE LO
GUARD
SENSE LO
COMMON
SENSE
COMMON
FORCE
SLOT8SLOT7SLOT6SLOT5SLOT4SLOT3SLOT2SLOT
7007
GPIB Connector
GPIB
Cable
GPIB
Instrument
7007 GPIB Cable
4200-SCS
INSTRUMENTS
KEITHLEY
4210
SMU
SENSE LO
SENSE
FORCE
PA CNTRL
Model
KEITHLEY
KEITHLEY
4200
4210
SMU
SMU
SENSE LO
SENSE LO
SENSE
SENSE
FORCE
FORCE
PA CNTRL
PA CNTRL
1
KEITHLEY
4200
SMU
SENSE LO
SENSE
FORCE
PA CNTRL
Trigger
Link
Connectors
1-10 システムの理解と準備 システムの理解と準備
被試験デバイス(DUT )の接続
デバイスの基本的接続法
デバイスの基本 的な接続法を 図 1-8 に示します。 これらの接続法はデバイスの設 置方
法や操作ハードウェア(試験治具やプローバなど)には依存しません。
図 1-8
背面パネル、およびデバイスの SMU と PreAmp への基本接続
Basic Connections to SMUs Basic Connections to PreAmps
FORCE
Connectors
on SMUs
Two -
OT
L
S
1
T
LO
S
2
O
L
E
S
N
E
T
S
O
L
S
3
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L
E
S
S
E
N
S
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N
T
S
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M
LO
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S
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L
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5
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6
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7
C
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LOT
S
8
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C
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T
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P
L
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C
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L
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L
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T
N
C
A
P
Terminal
Device
T
N
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T
C
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7
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2
O
PreAmps
L
E
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3
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1
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P
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1
R
4
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2
0
M
0
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P
A
1
R
E
M
O
Two -
Terminal
Device
FORCE
Connectors
on SMUs
T
O
L
S
1
T
O
L
S
2
O
L
E
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N
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L
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3
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C
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S
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L
S
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L
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C
A
P
L
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C
A
P
L
R
T
N
C
A
P
L
R
T
N
C
A
P
FORCE Connector on GNDU
FORCE
Connectors
on SMUs
T
O
L
S
1
T
O
L
S
2
O
L
E
S
N
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S
OT
L
S
3
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S
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A
P
Three-
Terminal
Device
Four
Terminal
Device
FORCE
Connectors
T
O
L
S
1
T
O
L
S
2
O
L
E
S
PreAmps
N
E
T
S
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3
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FORCE
Connectors
FORCE Connector on GNDU
PreAmps
T
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C
O
P
N
R
T
E
A
R
M
O
P
L
N
C
A
P
P
A
1
R
E
M
O
P
T
A
1
R
E
M
O
T
P
A
1
R
4
E
2
0
M
0
O
P
A
1
R
E
M
O
FORCE
Connectors
Three-
Terminal
Device
Four
Terminal
Device
FORCE Connector on GNDU
FORCE Connector on GNDU
システムの理解と準備 システムの理解と準備 1-11
デバイス接続の詳しい説明
特 殊 な試験要 求 に 合 わせた SMU と PreAmp の 接続法 に つ いては『 4200-SCS Reference
Manual』のセクション 4 に 追加説明があります。 その各項目につ いての簡単な説明
と、同マニュアルの 該 当項目 名 をまとめて 表 1-1 に示します。
注
表 1-1 では『Reference Manual』での出現順にしたがって図の説明を配
置しています。
表 1-1
『Reference Manual』セクション 4 に現われるデバイス接続の追加説明図
図のタイトル
“Device shielding” SMU
“Device guardin g” SMU
“SMU local sense
connections”
“PreAmp local
sense connections”
“Ground unit and
SMU local sense
connections”
“Ground unit and
SMU remote sense
connections”
“Ground unit and
PreAmp local
sense connections”
“Ground unit and
PreAmp remote
sense connections”
“Typical SMU
common
connections”
接続する
装置
SMU
PreAmp
SMU
(複
数)と
GNDU
SMU
(複
数)と
GNDU
PreAmp
数)と
GNDU
PreAmp
数)と
GNDU
複数の
SMUs
説明
シールドのみが施された DUT への接続法を示します。
シールドとガードの両方が施された DUT への接続法を示しま
す。
SENSE と FORCE ターミナルが SMU 内部で接続されている場
合の DUT への接続法を示します。
SENSE-to-FORCE ターミナルが PreAmp 内部で接続されている
場合の DUT への接続法を示します。
SENSE と FORCE ターミナルが内部で接続されているときに、
コモン(GNDU 接地ライン)を使用して複数の SMU を DUT
(複数可)に接続する方法を示します。
SENSE と FORCE ターミナルが DUT (複数可)にリモート接続
[Kelvin 接続 ] されているときに、コモン(GNDU 接地ライン)
を使用して複数の SMU を DUT (複数可)に接続する方法を示
します。
(複
SENSE と FORCE ターミナルが内部で接続されているときに、
コモン(GNDU 接地ライン)を使用して複数の PreAmp を DUT
(複数可)に接続する方法を示します。
(複
SENSE と FORCE ターミナルが DUT (複数可)にリモート接続
[Kelvin 接続 ] されているときに、コモン(GNDU 接地ライン)
を使用して複数の PreAmp を DUT (複数可)に接続する方法を
示します。
すべての DUT ターミナルが SMU の FORCE ターミナルに接続
されているときに、COMMON 接続を行う方法を示します。 例
えば、SMU が FET のソースターミナルを強制的に 0.0V にする
ようにプログラムされているときにこのような状況が起こりま
す。このようなケースでは、選択された FORCE ターミナルを
1 つの SMU が内部的に COMMON に接続します。
記載位置
(サブセクション名)
“Shielding and
guarding
“Shielding and
guarding
“SMU connections”
“PreAmp local sense
connections”
“Ground unit and
SMU local sense
connections”
“Ground unit and
SMU remote sense
connections”
“Ground unit and
PreAm p lo c al se n se
connections”
“Ground unit and
PreAmp remote sense
connections”
“SMU ci rcuit
COMMON
connections”
1-12 システムの理解と準備 システムの理解と準備
4200-SCS に電源を入れる
Model 4200-SCS は電圧が 100 から 240VAC 、 周波数 が 50 または 60Hz の電源で動作し
ます。電圧につ いては装置 が自動検知 しますが、周波数 につ いては判別 しません(次
のステップ 6 参照)。
以下の手順 に従って電源を接続 し、装置 に電源を入れてください:
1. 使用地域の電源電圧が装置定格に合っていることを確認します。
注意 間違った電源電圧で装置を運転 すると装置損傷の原因となるば
かりでなく、保証規 定を無効 にすることがあります。
図 1-9
電源リセプタクル
注
電気的な過渡現象や電圧のふらつきに起因する問題を避けるため、専用
電源から Model 4200-SCS へ給電して動作させてください。
2. 電源コードを挿し込む前に、前面パネルの電源スイッチが OFF になっていることを必ず確
認してください。
3 .製品に添付された電源コードのプラグ(メ ス側)を背 面パネルの AC リ セ プタクルに差 し込
みます(図 1-9 )。
警告 適正な接地条件を確保するため、製品に添付される接地ライン付きの電
源ケーブル(またはその相当品)以外を使用しないでください。
Power
Receptacle
Line
Fuses
4.製品に添付される電源コードの他端を、接地端 子付き AC コン セントへ接続します。
警告 ユニット添付される電源ケーブルには、接地端子付コンセントに接続す
るための独立した接地導線が設けられています。正しく接続すれば、装
置の筐体が電源ケーブルの接地導線を介して電源 GND ラインに接続さ
れます。接地端子を持たないコンセントの使用は、(場合によっては致
命的な)感電事故を引き起こす可能性があります。
5 . 前面パネルの電源スイッチを ON 側に倒 します。 Model 4200-SCS は一連 の自 己診断機能を実
行し、障害 が検 出された場合はエラーメッセージを表示します。
注 問題が収まらない場合は、修理のために Model 4200-SCS をケースレー
へ送り返してください。Model 4200-SCS を工場へ返送する具体的な説明
については、「発送のための再梱包」の項を参照してください。
ユニットが自 己診断に合格すると、システムソフトウェアが自動的に 立 ち上がり
起動 画面が表示されます。
システムの理解と準備 システムの理解と準備 1-13
6. ユニット自体は起 動時に電源ライン周波数 を検出しませんが、ケースレーは発注
時に指 定していただいた電源周波数 (50 、または 60Hz )に合 わせて 4200-SCS を設
定して出荷します。 しかし、必要が生じた場合 には KCON ユーティリティを使用
して電源周波数設定を変更 することも可 能です。(『4200-SCS Reference Manual』の
セクション 7 「 KCON (Keithley CONfigura tion Utility)」 を参照してください。)
注
7. ユニットを暖機 運転します。電源投入 後直ちに Model 4200-SCS を使用することも可能です
システムの設定
内蔵 されている装置 (工場出荷時に装着済みの SMU 、PreAmp 、GNDU )だけを使用
するのであれば、新たにシステム設定を行う必要はありません。4200-SCS は内部装置
を自動検出して、個々の操作が適切に実行できるようにシステム設定を行います。
しかし、サ ポートされている外部装置 (スイッチマトリックス、外部 GPIB 装置 、プ
ローブステーションなど)を追加 した場合 には、KITE と KXCI が追加された要素を使
用できるように、適切なシステム設定を行う必要があります。 また、 KXCI を利用して
4200-SCS をリモート操作する必要がある場合 にも、システムの追加 設定が必要になり
ます。
これらの設定には KCON (Keithley CONfiguration utility)を使用します。図 1-10 に示す
のが KCON の機能の概 要です。このツールの使用法につ いて詳 しくは『4200-SCS
Referen ce Manual 』のセクション 7 ¢KCON ( Keithley CONfiguration utilit y)£ を参照し
てください。
注
電源周 波数設定は SMU の電源周 波数ノイズ 除去に 影響しますから、 間
違った周 波数で Model 4200-SCS を 運用した場合には読取り値のノイズ
が異常 に増 加します。
が、測定の定格確度を実現 するため には、少 なくとも 30 分間 の暖 機時間 を置いてください。
このツールを起動するには、ウィンドウズデスクトップの
KCON アイコンをダブルクリックします:
KCON 実行中は KITE や KXCI をスタートさせることができません。逆
に KITE または KXCI が実行中であっても、KCON をスタートさせるこ
とは可能ですが、この状態でシステム設定を変更しても変更内容は保存
されません。
KCON 設定ナビゲータで KI System Configuration を選択すると、ワー
クスペースにはシステム全体の構成のまとめが表示されます。
設定ナビゲータで KI 4200 SCS を選択すると、ワークスペースにはシス
テム特性の簡略表示と SMU スロットの割り当てが表示され、ユーザは
この画面で以下の操作を行うことができます。
• 実際の設置条件に対応した正しい電源周波数(50、または
60Hz)を指定できます。
• KXCI(Keithley External Control Interface)を使用してシステム
をリモートコントロール用に設定します。
特定のユーザライブラリをアクティブなユーザライブラリとして指
•
定できます。特に指定しない場合は、C:\S4200\kiuser\usrlib がデフォ
ルトとして選択されます。
1-14 システムの理解と準備 システムの理解と準備
図 1 -10
KCON の概要
システム設定を
タの中で最初に KI System Configuratio n を選択すると、このメニュー項目は 4200-SCS システム
の一般情報を表示する Web ページを作成してくれます。
システム設定を HTML ファイル(Web ブラウザで表示可能)として保存します。設定ナビゲー
タの中で最初に KI System Configuration を選択すると、このメニュー項目は 4200-SCS システム
の一般情報を表示する Web ページを作成してくれます。
システムの一般設定情報を印刷します その内容は、設定ナビゲータで KI System Con figuration
が選択されているときに KCON ワークスペースに表示される情報です。
KCON プログラムを終了します。設定変更を保存せずに終了しようとすると、KCON はその旨
を注意してくれます。
設定ナビゲータで選択した外部装置をシステム構成から取り外します。外部装置を選択すると、
この項目(Delete External Instrument )がアクティブになります。
システム設定の矛盾や、装置との通信に問題がないかを自動的にテストします。この機能は、プ
ローブステーションと試験治具、および汎用試験装置を除くすべての装置に適用されます。
デフォルトを変更して、新規作成した KITE 試験モジュールに Formula tor 定数を自動的に割り付
けます。Formulator とは試験中、および試験後に使用する試験データ用のプログラム計算機能で
す。
Web ブラウザを自動的にスタートさせてインストール済みの参照ドキュメント( Complete
Reference)をローディングします。 このドキュメントには 42 00 - S C S のユーザマニュアル、参
照マニュアル、製品データシート、アプリケーションノート等が含まれています。
問い合わせに必要な情報の入力を要求し、使用中の 4200-SCS を解析してその結果をディス
ケットに保存します。このディスケットをケースレー宛に送っていただきますと、技術サ
ポートが問題を解決するのに役立ちます。
バージョン番号や著作権情報を含むウィンドウを表示します。
ファイル(
ブラウザで表示可能)として保存します。設定ナビゲー
外部装置(サポートされているもの)を追加します。
これらの装置は最初のサブメニューでカテゴリー別
に選択され、さらに該当する場合には 2 番目のサブ
メニューでモデル番号が指定されています。外部装
置は KITE の UTM (User Test Module)によってコン
トロールされ、さらにこれらの UTM は KULT ユー
ザモジュールに接続されています(使用するライブ
ラリは 4200-SCS に含まれています)。
内部装置:
工場出荷時
に装着され
ている
SMU、
PreAmp お
よび接地ユ
ニット。
外部装置:
ユーザが取付
けたスイッチ
マトリック
ス、キャパシ
タンスメー
タ、パルス発
生器、プロー
ブステーショ
ン、試験治
具、汎用試験
装置など。
設定ナビゲータ:
4200-SCS のシステム構成に含ま
れている、すべての装置や機器
を表示します。
Selected instrument for which this configuration information is displayed
ワークスペース:
設定ナビゲータで選択した装置の設定プロパティを表示します。 また、
外部装置の場合には上に示す GPIB アドレスの例のように設定プロパ
ティを変更することもできます。
試験の設計と実行
警告 KTE 対話型ソフトウェアツールのいずれかを初めてご使用にな
られるユーザは、画面に表示されるライセンス許諾に関する質
問に必ず肯定で答えながら先へ進んでください。質問に “Yes”
で答えなかった場合には、ソフトウェアを再インストールする
までシステムが機能しなくなります。
2
2-2 試験の設計と実行 4200-SCS 基本操作説明書
4200-SCS の試験が持つ階層構造と用語を理解する
KITE は、半導体ウェーハの編成に 適合させるために、試験に次のような 階層構造を
持たせています(KITE は個別半導体についても同様の方式を用います)。具体的な内
容に ついては下記の説明をご 覧ください。
• プロジェクト
• サイト
• サブ サイト
• デバイス
• 試験: 対話試験モジュール(ITM )およびユーザ試験モジュール
(UTM )
プロジェクト
半導体ウェーハ、または その 他 の 回路集合 体の評価にかかわる、操作全体(開 始から
終了まで) や試験位置をまとめたプロジェクト。プロジェクトの作成と実行には、
KITE グラフィカルユーザインターフェイスを使用します。
サイト
半導体上の個々のダ イと付随 する試験構造(サブサイト)を組合 せた要素。
サブサイト
プローバが移 動でき、常にコンタクト可 能な個々のウェーハ位置。標準的には 1 つの
試験構造に対応 しますが、1 つ のグループとして試験可 能であれば、デバイスの組合
せを指 すこともあります。
デバイス
試験実行の対象 となる個々 のコンポーネント(トランジスタやダ イオード、あるいは
キャ パシタなど)。
試験
あるデバイスに対して KITE が実行する、特定タイプのパラメータ特性評価法の詳細
を定義 する要素 であり、付随 するデータ解析やパラメータ抽出の方法も規定します。
この定義 にはデバイスの各端子に対応 して以下の項目が含 まれます:
• 強制 印加 する電圧 または電流 の希望値(刺激 )。
• 電圧 または電流 (または両方 )の希望測 定項目。
試験には対話型 試験モジュール(ITM: Inte ractive Tes t Module)とユーザ試験モジュー
ル(UTM: User Test Module )の 2 つ のクラスがあります。ITM データと UTM データ
のどちらの場合 も、同じ KITE データ解析 機能を使用します。
対話型試験モジュール(ITM )
この試験ではユーザがグラフィックユーザインターフェイスを使用して、対話的に試
験の定義 付けを行います。
ユーザ試験モジュール(UTM)
主 として、C 言語を使用したユーザモジュールをプログラムすることで、試験の定義
付けを行います(その際に KULT を使用します)。 ただし、この場合も重要な試験パラ
メータの入力 には、グラフィックユーザインターフェイスを使用します。
KITE インターフェイスに馴れましょう
ユーザは、KITE が提供するグラフィックユーザインターフェイス(GUI )を使用し
て、以下の操作を行えます:
• プロジェクトナビゲ ータ( Pr oject Navigator)を使用して、対話的 にプロジェクト
の構築と編集 を行います。
• 出来合 いの ITM の設定、あるいは 新規 作 成 、あるいは出 来合 いのテンプレートを
使用した ITM のカ スタマイズ を行います。
• 製品添付の、あるいはユーザがプログラムした C コードモジュールから UTM を作
成 します。
• 試験およびそれに付随 する操作(スイッチマトリックスの 接続 、プローバの 移動
など)を自動実行します。 例えば次のような作業が含まれます:
– 選択した 1 個のデバイス(トランジスタ、ダ イオード、抵抗 、キャ パシタなど)
を対象 とする単一 試験。
– 選択した 1 つのデバイスを対象 とする試験シーケンス。
– 複数のデバイス(例え ば、ある サブ サイトの全部のデバイス)を対象とする試
験シーケンス。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-3
– あるプロジェクト全体をカ バーする試験シーケンス – 1 つ あるいは複数のサ イ
トに含 まれる、すべてのサブサ イトへプローバを着地 させる操作も含む ことが
あります。
• 試験結果 を数値 とグラフで表示します。
• 組込 みのパラメータ 抽出ツールを用いて試験結果 を解析 します。
• 解析結果 を数値とグラフで表示します。
KITE メインウィンドウの主 要構成要素 をまとめて図 2-1 (下)に示します。続くサブ
セクショ ンでは、このウィンドウのプロジェクトナビゲ ータ(Project Navigator)とサ
イトナビゲ ータ(Site Navigator)の部分を中心 に説明するとともに、このウィンドウ
からアクセス可 能な重要 GUI 項目につ いても説明します。
図 2-1
KITE インターフェイスの概要
プロジェクトナビゲーター:
プロジェクトの組み立て、編集、
表示、および実行が行われます。
(プロジェクトは様々なデバイスの
1 個所以上の部位で行う一連の試
験を定義します。)ここをダブルク
リックすることにより、定義、設
定、およびツール画面が現われま
す。プロジェクトの一部のみを実
行するのであれば、ここでの選択
によってスタートする位置を指定
することができます。
サイトナビゲーター:
プロジェクトが現在評価実
施中のサイト(典型例とし
ては半導体ウェーハ上のダ
イ)を表示します。プロ
ジェクトの一部のみの実施
でよい場合は、評価の対象
となる 1 つのサイトを選択
することができます。
Menu area
KITE ワークスペース:
種々の画面やウィンド
ウ、タブメッセージ
ボックス等が表示され、
これらを使用して 1) す
べてのプロジェクト要
素の設定、2) 評価結果
の観察、3) 評価結果の
解析を行います。
ツールバーエリア:
種々のアイコンが表示さ
れ、これらを使用して 1
プロジェクト要素の開始
停止、2) プロジェクト実
行の検証、3) プロジェク
ト要素の挿入、4) プロ
ジェクトファイルの保存
印刷、および 5) KIT E ヘ
ルプの表示を行います。
ステータスバー:
メニューとツールバー項目の説明を表示します。
メッセージエリア:
KITE の実行およびエラーに関するメッセージを表示します。
2-4 試験の設計と実行 4200-SCS 基本操作説明書
プロジェクトナビゲータを理解する
プロジェクトナビゲ ータはプロジェクトの構築、編集 、表示を行う中心となるイン
ターフェイスであり、個々 のプロジェクトコンポーネントの指定や アクセスにも使用
されます。以下の項目に注意してください:
• メニュー項目やツールバーボタンを使用して、プロジェクトの任意の位置 にコン
ポーネントを追加することができます。
• プロジェクトナビゲ ータのコンポーネントを 1 回 クリックすると、 そのコンポーネ
ントは次のいずれかに該 当するものとして選択 されます。
– 新規コンポーネントの追加 、または既存 コンポーネントの削除 を行う位置 。
– プロジェクトを単独 実行する部分(サブ サ イト、デバイス、または個別 試験)。
• プロジェクトナビゲ ータのコンポーネントを ダ ブルクリックすると、 そ のコン
ポーネントの設定画面が現われて、コンポーネントの状態 に合 わせて試験結果や
解析 ツール、ステータス情報などが表示されます。
各種コンポーネントを表示した、典型的 なプロジェクトナビゲ ータを図 2-2 に示しま
す。
図 2-2
プロジェクトナビゲータ
ナビゲータ:
試験の対象となるすべてのサブサイトやデバイス、および各サ
イト(標準的にはウェーハ上の 1 つのダイに対応)で実行する
試験 / 操作の定義付けと順序付けを行います。
サブサイトプラン:
プローバのある着地位置に属するすべての被試験デバイスと、実
施するすべての試験操作の定義付けおよび順序付けを行います。
標準的には 1 つのサイトに複数のサブサイトが存在します。
デバイスプラン:
あるサブサイトの特定のデバイス(トランジスタ、ダイオード、
抵抗など)に実施する、すべての試験の定義付けと順序付けを行
います。
対話型試験モジュール(ITM):
簡単に設定できる一連のグラフィックユーザインターフェイス
(GUI )を使用して、全くプログラミングを行わずにパラメータ試
験を完全に定義することができます。生データと解析後のデータ
を、数値およびグラフとしてリアルタイムで表示します。
ユーザ試験モジュール(UTM ):
C 言語でプログラムされたユーザモジュール(UTM に接続され、
ユーザが指定するパラメータ値が設定されたモジュール)を使用
して特殊試験、スイッチマトリックス接続の設定、プローバの進
み、外部装置の操作などの操作を定義します。 (同じユーザモ
ジュールと連動する UTM が複数存在することもあります。) 設定
には単純なグラフィカルユーザインターフェイスが使用できま
す。 UMT に接続するライブラリとしてはケースレーが提供するも
のの他に、ユーザが KULT を使用して作成することも可能です。
生データと解析済みのデータを、数値とグラフの両方(条件によ
ります)で提供します。
初期化ステップ(最上段)と終了ステップ:
試験セッションの始めに試験装置を初期化する操作を定義して
(UTM のみ)、実行シーケンスの最後で結果の処理と装置のリセッ
トを行います。プロジェクトを複数回実行する場合であっても
プロジェクトナビゲータチェックボックス:
プロジェクトナビゲータチェックボックスを使用
して、プロジェクトプラン / サブサイトプラン / デ
バイスプラン、または個々の試験(ITM と UTM )
のオン / オフを切換 えます。チェックボックスを
クリックするとそのボックスにチェックマークが
付くか ( 機 能がオンになります )、または… (文
未 完結)
(ウェーハ上の複数のサイトを評価するような場合)、初期化と終
了処理は試験セッションの中で各 1 回だけ実行されます。
一意の ID 番号(UID ):
同じ名前を持つプロジェクトのそれぞれのインスタンスに割り付けられる
番号。ある名前のプロジェクトコンポーネントが 1 つのインスタンスし
持たない(例えば左のプロジェクト)場合は、それぞれのインスタンスが
1 という UID を持ちます。 しかし、決められた名前の複数のコンポーネン
トをプロジェクトに挿入する場合(例えば ITM や UTM など)には、複
の UID が割り付けられます。コンポーネントがそのプロジェクトに留
まっている限り UID は決して変化しません(例え、プロジェクトからよ
り小さな UID を持つ同名コンポーネントが削除されても変化しません)。
(注 : あるコンポーネントの UID = 0 の場合、そのコンポーネントはプロ
ジェクト内に唯 1 回だけ現われることが許 されます。)
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-5
対話試験モジュール(ITM )とユーザ試験モジュール(UTM )を理解する
KITE の試験と操作は ITM と UTM を通 して実行されます。図 2-3 は “vds-id” ITM および
“rdson” UTM ウィンドウそれぞれが、example KITE プロジェクト内 において占 める位置関係を
示すものです。
図 2-3
プロジェクトナビゲータ内の ITM と UTM
IT M
UTM
ITM と UTM の主な相 違点をまとめて表 2-1 に示します。
2-6 試験の設計と実行 4200-SCS 基本操作説明書
表 2-1
ITM と UTM の主な相違点
ITM UTM
系統的 かつ対 話的 に作られた 一 連のグラフィックユー
ザインターフェイス(GUI )を使用して常に設定され、
プログラミングを使用しません。
柔軟 性に富 んでいます。殆 どの 標準的 なデバイス や試
験に対応 したデフォルト ITM 設定をケースレーが提供
しますので、ユーザはデフォ ルトパラメータそのま
ま、あるいは最低限 の変更 だけで多 くの評価試験を実
行できます。勿論、ITM の新規 作成や既存 ITM のカ ス
タマイズも可 能ですから、非 常に広 い範囲の静的 / 動
的 評価を行うことができます。さらに、汎用「n- 端
UTM 名をユーザモジュールに接続 して、入力 パラメー
タ値 を入力 / 変更 することによっ て、作成 と設定が行
われます。
特定のタスク専 用です。ただし、UTM に接続 されてい
るユーザモジュールのソースコードを変更して、コン
パイルし直すことによって新 しいユーザモジュールを
作成 することができます。ケースレーは 4200-SCS に添
付される殆 どのユーザモジュールに対 してソースコー
ドを提供しています。ユーザモジュールの変更 には
KULT を使用します。
子」 デバイス用に ITM を作成 することも 可 能です。
4200-SCS 内蔵機器を使用するタスク実行専 用です。 4200-SCS に内蔵 された装置上 、および IEEE- 488 バス
または RS-232 ポートを 介して 4200-SCS に 接続された
任意の 装置上でタスクを実行します。
パラメータ試験専 用です。 試験に関連した殆 どあらゆるタスクの実行に使用でき
ます。
1
データ(Data )ワ ークシート
の内容は生成 したデー
タによっ て、試験の実施 とともにリアルタイムで更新
データ(Data )ワークシート1は、試験の実行完了後に生成したデー
タによって更新されます。
されます。
1
セクション 3「データワークシート(シートタブ)を使用して試験結果を数値で表示する」を参照してください。
プロジェクトの構築
このサ ブセクションでは、4200-SCS の標準ライブラリ ITM とライブラリ、および
ユーザ定義 UTM からプロジェクトを構築 する方法 を説明します。
新規プロジェクトの定義
1. File メニューに含 まれる New Project(新規プロジェクト)をクリックします。
Define New Project(新規プロジェクトの定義 )ウィンドウが現われ、図 2-4 に示す
ようにデフォ ルト設定が表示されます。
図 2-4
新規プロジェクトの定義( Define New Project)ウィンドウ
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-7
2. 以下の手順 に従って新規プロジェクトの定 義ウィンドウを設定してください:
• Project Name — プロジェクト 名を入 力します。.
• Location — デフ ォルトフ ォル ダを使用しないのであれ ば、プロジェクトの保存
先フォルダ を入力 します。
• Number of Sites — プロジェクトで評価を行うサ イトの数を指定します。
• Restore Default Location — このボタンをクリックすると、プロジェクトの保存
場所 設定がデフォ ルトフォルダに戻ります。
• Project Plan Initialization Steps — プロジェクト開始時に、1 つ 以上 の初期化
UTM を挿入するのであれば On をクリックしてください。
• Project Plan Termination Steps — プロジェクトプラン終了時に、1 つ以上の終
了 UTM を挿入するのであれば On をクリックしてください。
新規 作成 したプロジェクトプラン u_build の設定内容を 図 2-5 に示します。
図 2-5
プロジェクトプラン u_build に合わせて設定された Define New Project (新規プロジェクトの定義)ウィンドウ
3. OK をクリックします。上 での設定内容を 反映 したプロジェクトナ ビゲ ータが表示
されます。
4. ツールバーボタン Save All( ) をクリックします。
5. File メニューの Close Project を選択 す
れば 、任 意のタイミングでプロジェクトプ
ランを閉 じることができます。プロジェク
トプランを保存 せずに閉 じようとした場合
は右 下のダ イアログボックスが現 われます
から Yes をクリックしてください。
サブサイトプランの挿入
1. プロジェクトナビゲータの中で、最初の サブ
サイトプランを 挿入しようとする位置のすぐ
上にあるコンポーネント(ノード)を選択し
ます。その右 では、u_build プロジェクトの
初期化 ステップ(Initialization St eps)が選択
されます。
2. 以下の手順 に従っ て、プロジェクトプランにサブサイトプランを追加 します:
a. プロジェクトプラン ツールバーの Add
Subsite Plan ボタン ()をクリックしま
す。 すると Add New Sub- site Plan to
Project ダイアログボックス(右の図)
が現われます。
b. 新規サブサイトプラン名を、このダイア
ログボックスに入 力します。
2-8 試験の設計と実行 4200-SCS 基本操作説明書
c. OK をクリックします。選択 されているコ
ンポーネントの下にサブサ イトプランが
挿 入されます( 右 図)。
3. それ以外にも サブ サイトプランを追加 する
必要がある場合 は、ステップ 1 と 2 を繰 り返してください。
デバイスプランの挿入
デフォ ルト 4200-SCS デバイスライブラリからデバイスプランを挿 入するには、以下
の手順 を実行してください。
1. プロジェクトナビゲ ータの中から、 そ の下
にデバイスプランを挿 入したいサブサ イト
プランを選択 します(右 に示す例 を参照)。
2. 以下の手順 に 従って、プロジェクトプラン
にデバイスプランを追加 します:
a. プロジェクトプラン ツールバーに含まれる Add New Device Plan ボタン ( ).
をクリックします。Add New Device Plan to Project (新 らしいデバイスプランを
プロジェクトに追加 )ウィンドウが現 われます(図 2-6 に示す画 面キャ プチャ
参照)。
図 2-6
4200-SCS デバイスライブラリの中から新しいデバイスプランを選択する
ITM の挿入
b. Add New Device Plan to Project ウィンドウで、デフォ ルト デバイスライブラリの
中から新 しいデバイスプランを選択 します。図 2-6 (上 )に示す画 面キャ プ
チャ を参照。
c. OK をクリックします。選択 されている
コンポーネントの下にデバイスプラン
が挿 入されます(右図参照)。
注 あるデバイスプランへの ITM の挿入は、次のような条件が満た
された場合にのみ許されます:
• ITM が必要とするデバイスターミナルの数が、ターゲットデ
バイスのターミナル数を超えないこと。(例えば、ダイオー
ドの試験に BJT ITM を使用することはできません。)
• ITM が必要とするターミナル名が、ターゲットデバイス上に
も存在すること。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-9
デフォ ルト 4200-SCS ライブラリの中から ITM を挿 入するには以下の手順 を実行しま
す:
1. ロジェクトナビゲータの中で、そ の下に最
初の ITM を挿 入しようとするデバイスプラ
ン コンポーネントを選択します(右に示す
例 を参照)。
2. 選択したデバイスプラン名をダ ブルクリックします。
デバイスプラン ウィンドウが現われて、そのデバイスに適合 する ITM を含 んだデ
バイスカテゴ リフォルダを一覧 表示します(図 2-7 参照)。
図 2-7
デバイスプラン ウィンドウ
3. ITM を追加しようとするデバイスタイプに対応 するフォル ダ をクリックします。
ITM(通常は UTM も)の一覧 が表示されます。図 2-8 の左 半分に示される例 を参
照してください。
図 2-8
4200-SCS デバイスライブラリから ITM を選択する
適切なデバイスフォルダを選択します
S e l e c t t h e a p p r o p ri a t e D e v i ce f o ld e r S e l e c t t h e d e s i red I T M
4. 希望する ITM を選択します。図 2-8 (上 )の 右 半分に示される 例 を参照してくださ
い。
5. 多くの ITM はサ ンプルデータを 含 んでいます。このデータも 含め
て ITM を挿 入したい場合は、Include Data チェックボックスに
チェックマークを付けてください(右 図参照: このチェックボック
スは、デバイスプランウィンドウの右下隅 に配置 されています)。
6. デバイスプランウィンドウの、ITM 一覧 の下にある Copy ボタンをクリックしま
す。これにより、ITM がデバイスプラン ウィンドウの試験シーケンステーブル
(Test Sequence Table)に追加されます(図 2-9 参照)。
希望する ITM を選択します
2-10 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
図 2-9
試験シーケンステーブルに ITM を追加する
“
C
o
p
y
”
a
c
t
i
o
n
7. 試験シーケンステーブル(Test Sequence Table)の中の、希望する以外の位置 に
ITM が現 われた場合 は、次の手順 を実行します:
a. 移動したい ITM を選択します。
b. Move Up または Move Down ボタンを使用して、ITM の位置 を変更 します。
8. デバイスプランウィンドウの、ITM 一覧 の下
にある Apply ボタンをクリックします。これ
により ITM がプロジェクトナビゲータに追加
されます(右 に示す例 を参照)。
UTM の挿入
ライブラリ UTM の挿入
必要な UTM ライブラリが C:\S4200\kiuser\Tests library または個人 用ライブラリにすで
に存在 する場合 は、そ れを ITM で使用したのと次の点だけを除 いて、同じ方法 で挿 入
することができます(「ITM の挿入」参照)。
• プロジェクトナビゲ ータの Initialization Steps と Termination Steps の下に 挿
• 同じ 名前の複数 の UTM インスタンスを挿 入する場合、 それぞれのインスタンスが
新しい、名前だけの UTM を挿入する
必要とする UTM が C:\S4200\kiuser\Tests library と個人ライブラリのどちらにも存在し
ない場合はそ れを新規 作成しなければなりません。そ の場合 は、まず最初に新 しい、
名 前だけの UTM を以下の手順 でプロジェクトに 挿 入します:
1. プロジェクトナビゲ ータの中で、UTM をそ の下に挿入
入できるのは UTM だけです。これらの 位置に ITM を挿入することはできません。
それ ぞれ 独自のパラメータ値を 持たなければなりません。
したいコンポーネントを 選択します( 右図参照)。
UTM は以下の位置に 挿入可能です:
• デバイスプラン、初期化 ステップ、および 終了 ス
テップの下。
• ITM および 他の UTM の 上 または下。(説明を単純
にするために、このサ ブセクショ ンでは ITM また
は UTM の下に UTM を追加する方法 を解 説しま
す。)
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-11
2. ツールバーボタン Add New UTM をクリックしま
す。Add New User Test Module (UTM) to Project
ダ イアログボックスが表示されます(右 図参
照、ただし UTM 名はまだ記入されていませ
ん)。
3. Add New User Test Module (UTM) to Project ダイ
アログボックスに、希望する UTM 名 を入力し
ます(右 図参照)。
4. OK をクリックします。これにより、新 しい 名前
だけの UTM がプロジェクトプランに挿 入され
ます(右 図参照)。
5. 実際に使用する前に UTM の定 義付けと設定を行う必要がありますが、 その 方法 に
ついては後続の 「プロジェクト UTM の定義と設定」で説明します。
実際 に使用する前に UTM の定義 付けと設定を行う必要がありますが、その方法につ
いては後続 の「 プロジェクト UTM の定義 と設定」 で説明します。
プロジェクトの保存
プロジェクトの入 力作業が終了したなら ば 、ツールバーの Save All ボタン ()を
押して、プロジェクトを保存してください。
プロジェクト ITM の定義と設定
ITM 定義タブを理解する
ITM の定義 付けには、 ITM 定義 ( ITM Definition)タブを使用します。プロジェクト
ナビゲ ータの ITM 名 をダ ブルクリックしてこのタブを表示させます。ITM Definition
タブの外観 と説明につ いては図 2-10 をご覧 ください。 この図では、example プロジェ
クトの一 部である vds-id ITM を例 として表示しています(前出の図 2-2 、2-3 に示さ
れています)。
2-12 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
図 2-10
ITM 定義 (ITM Definition) タブ および隣接するタブ
ステータス(Status )タブ:
グラフ(Graph )タブ:
試験および解析結果。
シート(Sheet )タブ:
数値試験と分析結果、お
よび試験設定。
フォーミュレータ
(Formulator ):
試験結果を数学的に解
析するツール。
utput Values (出力値)ボタ
ン:
この試験の出力値(Output
Values)をサブサイトデータ
シートにエクスポートするとき
にクリックします。
ORCE MEASURE (強制測
定)ボタン:
ITM を設定するときにクリック
します。
装置オブジェクト:
デバイスの特定のターミナル
に接続されている装置の設定
内容の要約を表示します。
ワークスペースウィンドウ タブ:
ワークスペースタブをクリックす
ることにより、現在 KITE ワーク
スペースでアクティブになってい
るプロジェクトコンポーネント
ウィンドウ(複数が同時にアク
ティブになっていることがありま
)へ簡単にアクセスできます
(タブ機能がオンになっていなけ
ればなりません。 『Reference
anual』のセクション 6 「Specifying
nvironmental preferences」参照)。 (訳者注 : 他に
類似の文から、最後の部分は Section 6 in
“Reference Manual”の意味と解釈しました)
試験定義と設定ステータス。
終了条件( Exit
Conditions)ボタン:
コンプライアンス発生時
.
に試験終了条件を設定す
るためにクリックしま
置選択コンボボックス:
デバイスターミナルに 4200-SCS の装置を
タイミング(Timing )ボタンと速
度(Speed )コンボボックス:
カスタム設定または予め設定され
ている試験タイミング / ノイズ除
去条件を選択します。
モード(Mode )コンボボックス:
スイープモードの代わりに時間サンプリ
ングモードを使用できるようにします。
この ITM によって試験され
ているデバイスの模式図。
ITM Definition タブは ITM を次の方法 で定 義します:
• ITM によ って試験されるデバイスのタイプ(FET 、 BJT 、キ ャパシタなど)を 模式
的に表示します。
• デバイスのターミナルの隣に装置 オブジェクトを表示します。 このオブジェクトの
機能は次のとおりです:
– ターミナルを識別します(ゲート、ドレイン、ソース、コレクタ、ア ノード
等々)。
–SMU や GNDU と適合 するターミナルを明示して同定と割 付け / 再割付を可 能と
するほ か、試験中にターミナルに物理的に接続 される回路を開けるようにしま
す。
– ターミナルに現在適用されている 強制機能と測定オプシ ョンを表示します。
–SMU が持つ強制機能と測 定オプショ ンを明示して、その 割 付と設定 / 再 設定を
可 能にします。FORCE MEASURE ボタンを一度クリックすると、そのターミナル
に対応 する強制 機能 / 測 定オプション ウィンドウが表示されます。
• 試験中、試験後のデータ計算を行うフォ ーミュレータ(Formulator)へアクセス
します。
• ITM が使用する設定済み Speed パラメータ や、カ スタム Timing パラメータの設
定を行えます。
• 現在の試験モード(Mode )を表示します: Sweeping または Sampling。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-13
ITM の強制機能を理解する
ITM で使用できる強制機能を要 約して表 2-2 に示します。 これらの機能が 4200-SCS に
指示を 与えて、デバイスターミナルに印加する静的 / 動的 な電圧や電流条件をコント
ロールします。
表 2-1
強制機能の要約
一般
タイプ
静的
名称 説明およびグラフ例
開 ターミナルをゼロ電流状態に保ちます(接続された SMU の最大電圧コンプライアンス条件に従いま
コモン ターミナルをゼロ電圧状態に保ちます(接続された SMU の最大電流コンプライアンス条件に従いま
電流
バイアス
電圧
バイアス
スイープ電流
スイープ
電圧
スイープ
す)。
す)。
ターミナルを指定した定電流状態に保ちます(接続された SMU に対してユーザが指定した電圧コンプ
ライアンス条件に従います)。
ターミナルを指定した定電圧状態に保ちます(接続された SMU に対してユーザが指定した電流コンプ
ライアンス条件に従います)。
ITM Definition タブの Timing と Speed 設定によって決まる速度で、電圧または電流を段階的に増加
させてゆきます。該当 ITM 用に Sheet タブの Data ワークシートに記録された内容にしたがってパラ
メータ曲線カーブを生成します。 このカーブは ITM Graph タブにプロットされます。
対数スイープ
Tim e
4
3
2
ate Voltage (V)
G
1
0
線形スイープ
0.1V Steps, 41 Data Points
1000
Current (µA)
100
10
Tim e
ステップ電流
ステップ
電圧
ステップ
電流または電圧を 2 段階以上のレベルに変化させ、別なターミナルでの電流スイープ / 電圧スイープ /
電流リストスイープ / 電圧リストスイープ進行中はそのレベルを保持します。それぞれの電流ステップ
または電圧ステップレベルごとのパラメータ曲線データが、ITM Sheet タブの Data ワークシートに記録
されます。組み合わせたデータを IT M G ra ph タブにプロットすることができますから、その結果とし
て一連の(ファミリー)カーブが作られます。
任意関数
urrent or Voltage
C
Time
urrent or Voltage
C
パルスの線形スイープ
Time
2-14 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
表 2-1 (cont.)
強制機能の要約
一般
タイプ
ステップ電流
名称 説明およびグラフ例
ステッ
プ
ステッ
プ
電流または電圧を 2 段階以上のレベルに変化させ、別なターミナルでの電流スイープ / 電圧スイープ /
電流リストスイープ / 電圧リストスイープ進行中はそのレベルを保持します。それぞれの電流ステップ
または電圧ステップレベルごとのパラメータ曲線データが、ITM Sheet タブの Data ワークシートに記録
されます。組み合わせたデータを IT M G ra ph タブにプロットすることができますから、その結果とし
て一連の(ファミリー)カーブが作られます。 電圧
Stepping the Gate Voltage of a FET
FET ゲート電圧のステップ変化
5
4
3
2
Gate Voltage (V)
1
0
5
4
3
2
Step 3
Step 2
Step 1
Time
ゲート電圧の 1 ステップごとに、FET のドレイン電圧を掃引します
At Eac h Gate V oltage Step, Sweeping the Dr ain V oltage of the FET
Step 4
1
Drain Voltage (V)
0.1V Steps, 51 Data Points
0
0.1V Steps, 51 Data Points
0.1V Steps, 51 Data Points
Time
強制 機能の 詳細 については『Reference Manual』の セ ク シ ョン 6 「 Understanding and con-
figuring the <ForcingFunctionName> function parameters area 」をご 覧ください。
Definition タブを使用して ITM パラメータを設定する
注 このセクションではライブラリ ITM(接続と試験モードは設定済みで
す)のパラメータ設定について説明します。ITM の新規作成や既存 ITM
のカスタマイズまで含めた ITM の一般的な設定法については、
『Reference Manual』のセクション 6 「 Configuring the Proj ect Plan ITMs 」を
ご覧ください
ライブラリ ITM のプロジェクトへの挿入後は、これ以降現われるサブセクションの説
明(出現順 )にしたがっ て、それぞ れの ITM セットアップを設定してください。
物理接続および仮想接続のマッチング
以下の操作を実行します:
1. プロジェクトナビゲ ータの中にある、設定の 対象 となる ITM を ダ ブルクリックし
ます。該 当する ITM ウィンドウの Definition タブが自動的 に開きます(前出の 図
2-10 参照)。
2. Definition タブにはデバイスの各ターミナルに対応する 仮想接続が、 そのターミナ
ルの装置 オブジェクト一覧 として表示されますから、これを見 直してください
(図 2-10 参照)。
3. 物理的 なデバイス 接続が、仮想 デバイス接続 (Definition タブ)とマッチしている
ことを確 認します。マッチしていない場合 は必要に応 じて装置 を停止 させ、物理
的 な接続 を修正 してください。
。
0.1V Steps, 51 Data Points
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-15
注意 デバイスターミナルの物理接続と仮想接続は、厳密にマッチし
ていなければなりません:間違った試験結果の取り込みやデバ
イス損傷の原因になります。
各デバイスターミナルごとの強制機能設定
ITM の Definition タブが開いた状態で、そ れぞ れのデバイスターミナルごとに以下の
操作を行います:
1. 対象となるターミナル(図 2-10 )の 装置 オブジェクト 上の FORCE MEASURE ボタ
ンをクリックします。対応 する Forcing Function/Measure Options ウィンドウが開き
ます。Forcing Functions/Measure Options ウィンドウの典型的な外観と機能が図 2-11
に例 示されています。
図 2-11
既存ライブラリ ITM に対応する典型的な強制機能 / 測定オプション(Forcing Functions/Measure Options )
ウィンドウ
線形スイープまたは線形ス
テップの場合、Start. がス
イープ開始時の電圧 / 電流で
あり、Stop. はスイープ終了時
の電圧 / 電流を表します。
Step. は各ステップ間の電圧 /
電流変化を表します。
Data.Points.―.Start、Stop、
Step の値から自動的に計算さ
れます(ユーザは数値を入力
できません)
対数スイープの場合は Data
Points をユーザが指定しなけ
ればなりません。Step 値 自
動的に計算されます(ユーザ
は数値を入力できません)。
特定の電圧または電流を強制
印加するときに使用する SMU
レンジを選択します。動的最
適化レンジ(Auto)、スイープ
全体に単一の最良レンジを適
用(Best Fixed)、またはレン
ジを数値としてマニュアル入
力、のいずれかを選択します。
ここをチェックす
ると、KITE は
ITM 実行時に 32-
ビット測定ステー
タスを Data ワー
クシートに記録し
ます。
1
Start、 Stop、 Step の値を入力する代わりに、 List Sweep 設定ウィンドウを使用して、電圧または電流の離散値リストを入力します。 Start、
Stop、 Step の値を入力する代わりに、 Cu rre nt Bias または Voltage Bias 設定ウィンドウにレベル(Level)の固定値を入力します。
2
ITM のカスタマイズを希望するとき以外は、これらのパラメータを変更しないでください - カスタマイズは基本操作説明書で説明する範
囲を超えています。
3
スイープ / ステップ電圧の場合です。 スイープ / ステップ電流の場合は右側パネルのように Programmed と Measu red ボタンに置き換えられま
す。.
4
スイープ / ステップ電圧の場合です。 スイープ / ステップ電流の場合はボタンが、左側パネルに似たレンジ(Range)設定に置き換えられま
す。
1
電圧にデ
フォルト
以外の別
なデータ
ラベルを
付けたい
場合に入
力します。
動的最適化レンジ
(Auto )、特定の下限値を
上に向けて超えたときに
動的最適化レンジ適用
(Limited Auto)、スイー
プ全体に単一の最良レン
ジ(Best Fixed)、また
はマニュアル操作で数値
レンジを指定、のいずれ
かを選択します。
3
Limited
Auto を
選択した
場合は、
ここにリ
ミット値
を指定し
3
ます。
ここをチェックす
ると電圧測定オプ
ションが有効と
なって、Sheet タ
ブの Data ワーク
シートに電圧が記
録され、電圧デー
タを Graph タブ
でプロットできる
ようになります。
Programmed を
チェックすると設
定に従ってデータ
値が記録されます
(Start 、Stop、
Step 設定値から
計算されます)。
Measured を選択
すると測定値がそ
のまま記録されま
4
す。
このデバイスターミナル用
に選択された装置と、実行
される試験のモードを説明
します。(スイープモードま
たはサンプリングモード -
信号を印加して、時間に対
して変化するデータを記録
します)。
スイープまたはステップ強制
機能をマスター(独立)とし
て機能させるか、スレーブ
(マスターに追随)として機
能させるかを選択します。
現在使用する強制機能を選
択します。
2
線形スイープまたは対数
スイープのいずれかを選
択します。
SMU の電圧スイープに対する
電流コンプライアンス、また
は電流スイープに対する電圧
コンプライアンスを選択しま
す。
電流にデ
フォルト
以外の別
なデータ
ラベルを
付けたい
場合に入
力します。
2.
ここをチェッ
クすると電流
測定オプショ
ンが有効と
なって、
Sheet タブの
Data ワーク
シートに電流
が記録され、
電流データを
Graph タブで
プロットでき
るようになり
ます。
2
2-16 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
2. 上に示した図 2-11 における設定の説明を参照しながら、デバイスターミナルの強
制機能を 規定する、以下のパラメータを適宜設定します:
• 強制機能のスイープタイプとして線形(Linear )または対数 (Log )。
• 強制 印加 する電流 / 電圧値 :
– 静的強制機能のレベル(Level )
– ステップ( Step)または線形 (Linear )スイープ強制機能の場 合は Start 、
Stop および Step
– 対数 (Log )スイープ強制 機能の場合は Start、Stop、 および Data Points
– リストスイープの場合は Data Points の値 と、電流 (Amperes )または電圧
( Volts ) 値 のリスト
• Src Range および Compliance のデフォ ルト値、またはユーザが希望する値
• Measuring Options のデフ ォルト、またはユーザが希望する設定
3. OK をクリックします。これによりデバイスターミナルの設定が有効となり、
Forcing Functions/Measure Options ウィンドウが終了 します。
4. 残りのデバイスターミナルにつ いても、ステップの 1 から 3 を繰 り返します。
フォーミュレータの計算設定(必要な場合のみ)
ITM Definition タブからアクセスできる Formulator を使用すれば、試験中にも簡単
な演算 を実行できるほ か、試験後 の ITM データに対 して複雑 な演算 を行うことができ
ます。
試験実行中のリアルタイム計算 に使用できる演算子と関数は次のとおりです:
• 演算子 : +, -, *, /, ^
• 機能:ABS 、DELTA、 DIFF、 EXP、 INTEG、 LN、 LOG、 SQRT
試験後の計算 ではこの他 にも様々 な追加 機能を使用することができます。
Formulator の使用法につ いて更 に詳 しくは、『4200-SCS Reference Manual 』のセクシ ョ
ン 6 「 Configuring Formulator calculations 」を参照してください。
ITM 設定の保存
KITE ツールバーの Save ボタン () をクリックします。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-17
プロジェクト UTM の定義と設定
UTM 定義 の完 全なプロセスを図 2-12 (下)に示します。ただし、カスタムユーザラ
イブラリが不 要である場合 は、図 2-12 の左側 のステップを実行する必要はありませ
ん。4200- SCS は何 種類かのユーザライブラリを提供しており、そ の中に様々 なユー
ザモジュールが含まれています。
図 2-12
UTM 作成の概要
ユーザライブラリは、ケースレー
が作成して提供(4200-SCS に付
属)するものの他に、ここに示す
方法でカスタム作成することがで
きます。
ユーザモジュールの作成に
は . KULT
(Keithley.User.Library.Tool )
を使用します:.
1)
新規、または既存ライブラ
リを開きます
2) 新規、または既存ユーザモ
ジュールを開きます
3) プログラミング / 編集、パラ
メータの指定を行い、ユー
ザモジュールを保存します
4) ユーザモジュールをコンパ
イルします
le
du
o
M
r
e
Us
KULT の Bu ild
Library メニューコ
マンドを使用し
て、新規 / 既存
ユーザライブラリ
にユーザモジュー
ルを追加または更
新します。
matrixulib ユーザラ
イブラリ
ki42xxulib ユーザ
ライブラリ
Winulib ユーザラ
イブラリ
以下の手順に従って実行形式の
UTM を作成します:
1) ユーザライブラリのユーザモ
ジュールに UTM 名を関係付
け、
2) ユーザモジュールの入力パラ
メータを設定します。
UTM 定義タブを理解する
名前だけの UTM をプロジェクトに挿入 後、UTM Definition タブを使用して、その新
規 UTM の定 義付けを行います。 UTM Definition タブはプロジェクトナビゲータの
UTM 名を ダブルクリックすると表示されます。UTM Definition タブの例 と説明を図 2-
13 に示します。
2-18 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
図 2-13
UTM Definition タブ
グラフ(Graph )タブ:
試験および解析結果を
グラフ表示します。
シート(Sheet )タブ:
数値試験と分析結果、およ
び試験設定。
フォーミュレーター
(Formulator):
試験結果を数学的に解析す
るツール。
utput Values (出力値)ボ
タン:
この試験の 出力値( Output
Values)をサブサイトデー
タシートにエ クスポートす
るときにクリックします。
パラメータ識別セル:
表計算ソ フトに似たセルに、
ユーザモジュールで指定され
ている試験モジュールパラ
メータ名 とデータタイプが表
示されます。
ワークスペースウィンドウ タ
ブ:
ワークスペースタブをクリッ
クすることにより、現在 KITE
ワークスペースでアクティブ
になっているプロジェクトコ
ンポーネントウィンドウ(複
数が同時にアクティブになっ
ていることがあります)へ簡
単にアクセスできます(タブ
機能がオンになっていなけれ
ばなりません。『Reference
Manual』のセクション 6
「Specifying environmental
preferences」参照)。
ステータス(Status )タブ:
試験定義と設定ステータス。
ドキュメンテーションエリア:
ユーザモジュールに 関する 重要
情報を表示します。
ユーザライブラリ コンボボッ
クス:
希望するモジュールを含んだ
ユーザライブラリを選択しま
す。
パラメータ入力セル:
表計算シートに似たこれらのセ
ルに試験パラメータ値を入力し
ます。
セル表示 / 編集ボックス:
選択されたセルの内容 が表示されま
す。
ユーザモジュールコンボ
ボックス:
UTM で使用するユーザモ
ジュールを選択します。
UTM Definition タブを使用して UTM を定義する
図 2-14.
空白状態の UTM Definition タブ
以下の 手順 に 従って UTM を定 義 します:
1. プロジェクトナビゲ ータに入り、定義 付けの対象 となる新 らしい UTM 名をダ ブル
クリックします。 空白の UTM Definition タブが表示されます(図 2-14 参照 )。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-19
2. UTM Def inition タブの User Libraries スクロールボックスを使用して、試験の対
象となるユーザモジュールを含むユーザライブラリを選択します。図 2-15 (下)
の 例では my-1st-lib が選択されています。
Figure 2-15
UTM タブ設定例
Formulator
Output Values
my-1st-lib
TwoTonesTwice
3. UTM Definition タブの User Modules スクロールボックスを使用して、試験の対象
となるユーザモジュールを選択 します。UTM は、選択 されたユーザモジュールの
設定パラメータを表示します。図 2-15 (上)の例では、ユーザモジュールとして
TwoTonesTwice が選択されています。モジュール作成 時に記 録 されたモジュール情
報が、ドキュメンテーションエ リアに表示されます。
4. この段階 ではデフ ォ ルトパラメータ 値をそ のまま 受け入れておきます。(ユーザモ
ジュールが正 しく実行できることを確 認してから、パラメータを変更 することが
できます。)
5. ツールボタンの Save All ( ) をクリックして、 UTM とプロジェクトを保存 しま
す。
6. UTM を実際に使用する前に試験を行います。 その 方法 については、この 後 に 続 く
「シングル試験の実行」を参照してください。
カスタムユーザモジュールとユーザライブラリの作成(必要な場合のみ)
UTM 用にカ スタムユーザモジュールが必要とな っ た場 合 は、全く 新 しいモジュール /
ライブラリを作成するか、またはケースレーが提供するモジュール / ライブラリのコ
ピーをカ スタマイズします(殆どが変更可能です)。ユーザモジュールは 1) ANSI C 関
数 とケースレーが提供する LPTLib(Linear Parametric Test Library )の呼 び出しを行う
ための C 言語 で記述 された関数(サ ブルーチン)であり、2) KULT(Keithley User
Library Tool )を使用して開発されます。ユーザライラリはユーザモジュールの動的リ
ンクライブラリ(DLL)であり、そ のコンパイルとリンクに KULT を使用します。
このサ ブセクションで、基本的 なユーザモジュールとユーザライブラリの作成 に必要
な情報を説明します。『4200-SCS Reference Manual』のセクション 8 には、KULT の使
用法 が詳 しく説明されていますから、そ ちらも参照してください。
KUL T イン ターフェ イスを理 解する
KULT のプログラミングと定義 付け用インターフェイスを図 2-16 (下)に示します。
2-20 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
図 2-16.
KULT インターフェイスの概要
ファイル(File )
メニュー:
ライブラリやモ
ジュールを開く
/閉じ る、モ
ジュールの保
存、コピ ー、削
除 など に使用し
ます。
編集(Edit )
メニュー:
切 り取 り、
コピ ー、貼
り付け、全
部を選択、
取り 消しと
再実行など
の操作に使
用します。
ョ
メニュー:
アクティブモジュール
のコンパイル、アク
ティブなユーザライブ
ラリへユーザモジュー
ルを追加 / 更新する、
モジュールを隠 して
KITE からアクセスでき
ないようにする、等の
操作に使用します。
ライブラリ
(Library ):
アクティブ
なライブラ
リ名 を表示
します。
モジュール
(Module)
ボックス:
アクティブな
モジュール名
を表示しま
す。
返り値タイプ(Return Type )コンボ
ボックス:
出 力するデータの型 を次 に示すオプショ
ンから選択します: char 、float 、double 、
int 、long 、void 。
Library Visible/ Library Hidden 表示:
ライブラリが KITE から使用可 能であるか否 かを表示
します。Visible/Hidden の切 換えは Options メニューか
ら行います。
Apply ボタン(2 種類 の 中 の 1 つ 。 機能は両方共 同 じ )
追加や 変更を反映 してアクティブなモジュールを更新し
ます。モジュール名 を変更するとアクティブなモジュー
ルが新規作成 されます。
モジュールパラメータ表示エリア:
モジュールが使用するインクルードフ ァイル 名、定義、
関数プロトタイプだけを表示します。パラメータ入力
タブとインクルード入力タブエ リアの内容を反映 して
変化します。
モジュールへのコード入力エリア:
組込みエ ディタがアクティブモジュールの C コード
を表示します。 この機能を使用してコードの開発/ 編
集を行います。
終端ブレースエリア:
モジュールコードの終端 ブレース(中括弧 )を表示しま
す。 Apply ボタンをクリックすると自動的に挿 入されま
す。
パラメータ入力タブエリア:
各 モジュールの I/O パラメータに 関連 した以下の操作を
行います:
パラメータ名を入力します。
一覧 表示されるデータ型 、データポインタ型 、配列型の
中 からパラメータのデータ型 を選択します(出 力は常 に
ポインタでなければなりません:char * 、float * 、double
等 、または配列 )。
パラメータが入力であるのか出 力であるのかを選択しま
す(選択できるのはポインタと配列の場合だけです。 そ
れ以外は常に入力になります)。オプションとして、パ
ラメータのデフォルト値、最大 / 最 小 値を入力します。
追加(Add )、削除(Delete )ボタン
パラメータ入力タブエ リアから選択したパラメー
タを追加 / 削除 します。
Apply ボタン(2 種類の中 の 1 つ 。 機能は両方共同じ )
追加や 変更を反映 してアクティブなモジュールを更新
します。名前 を変更するとアクティブなモジュールが
新規作成 されます。
ステータスバー:
ウィンドウのカーソル位 置にある項目 の説明文 を表
示します。
インクルード入力タブエリア:
モジュールのインクルードフ ァイルと 定義
文を入力します。
説明文入力タブエリア:
アクティブモジュールに関 する情報 を記録
します。
構築(Build )タブエリア:
コンパイルおよびライブラリ構築 実行時
のステータスとエ ラーメッセージを表示
します。エ ラーメッセージをダ ブルク
リックすると、モジュールコードエ リア
内 の該当個所 がハ イライト表示されます。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-21
KUL T を使 用してカ スタムユ ーザモジ ュー ルとライ ブラリを 作成する
KULT を起動
デスクトップの KULT アイコン(右図参照)をダ ブルク
リックして KULT をスタートさせます。右 に示すような空
白 状態 の KULT ウィンドウが表示されます。
新しいユーザライブラリに名前を付けます(または既存ライブラリを選択)
次の手順 に従っ て、新 しいライブラリに名 前を付けます:
1. KULT の File メニューに 含まれる New Library をクリックします。
2. Ente r Libra r y ダイアログボックスが 現われますから、そ
こに新 しいユーザライブラリの名 前を入力 します。入力
したライブラリ名が KULT ウィンドウの左上隅に表示さ
れます(右 図参照)。
新しいユーザモジュールに名前を付け、その返り値のタイプを設定します
1. 次の手順 に従っ て新しいモジュールに 名前を付けます:
a. KULT の File メニューに含 まれる New Module をク
リックします。
b. KULT ウィンドウの上端にある Module テキストボッ
クスに、新 しいユーザモジュール名 を入力 します
(右 図参照)。
c. Apply をクリックします。 すると、ユーザモジュール
パラメータ表示エリアにモジュールの関数 プロトタ
イプが表示されます(右 図の例 参照)。(注:パラ
メータ表示エ リアをスクロールすると、次の行が記
入されていることが分ります:#include“ keithley.h”)
2. Module 入力欄 の下にある Retur n T y pe を選択します。デフォ ルトでは void が入力
されています。
新しいモジュールへ C コードを入力します(パラメータ宣言とヘッダーファイルは入
力しません)
C コードをモジュールコード入力エ リアへ入 力 します。 TwoTonesTwice モジュールの
場合 には、次のようなコードを入力 するものとします:
注
この作業の最後の部分で KULT のデバッグ機能の説明に利用するため、
以下に示すコードには故意にセミコロンエラーが含まれています。
.
/* ユーザが指 定する周波数 のブザーを交互 に、都合 4 回 鳴 らします。 */
/* Windows が提供する Beep( frequency, duration)関数を使用します。 */
/* ブザーの周波数 (Frequency)は倍確度整数型を使用して、Hz 単位で指 定します。 */
/* ブザーの持続 時間 (Duration)は倍確度 整 数型 を使用して、ミリ秒 単位 で指 定します。
Beep(Freq1, 500); /* 最初の周波数 で 500ms 持続するブザーを 鳴らします */
Beep(Freq2, 500); /* 第 2 の周波数でブザーを 鳴らします */
Beep(Freq1, 500);
Beep(Freq2, 500) /* 注: この行のセミコロンの記入を故 意に「忘 れて」 います。
*/
注
使用できる I/O 、SMU コマンド一覧が『4200-SCS Reference Manual』の
セクション 8 「LPT Library Function Referen ce」 に説明されています。 コー
ドを入力するときはこの部分を参照してください。
2-22 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
新規モジュールが使用するパラメータの宣言
1. 必要なパラメータの 1 つ を以下の手順 に従って入力 します:
a. Parameters タブをクリックします。
b. Parameters タブエ リアの右側 にある Add ボタンをクリックします。
(右 の図を参照)
c. Parameter Name の下に最初のパラメータ名 を入 力します。(ス
テップ d の例 、右 下、を参照)
d. 入力 したパラメータの C 言語 データタイプを次
のように入力 します(右の例 を参照)。
• パラメータの隣のセル( Data Type の下)を
クリックします。ポップアップメニューが
現 われて、使用できるデータタイプを表示
します。
• ポップアップメニューの中から、データタ
Entered
parameter
イプを選択 してください。
注 出力パラメータで使用できるのは以下のデータタイプに限られ
ます:ポインタ(char*、float*、double*、など)および配列
(I_ARRAY_T 、F_ARRAY_T、または D _ARRAY_T)。
2. I/O の下にあるセルで、ステップ 6 で追加 したパラメータが入 力 パラメータ(デ
フォ ルト)であるのか、出力 パラメータであるのかを指定します。
Data Type の下でポインタまたは配列を指 定
した場合 以外は、デフォ ルト設定(Input)を
選択 しなければ ならないことに注意してくだ
さい。Data Type の下でポインタまたは配列
を指 定した場合 は、対応する I/O 入力 セルを
クリックすると Input と Output オプショ ンを
含む スクロールボックスが表示されます(右
図参照)。
3. Default 、Minimum 、Maximum の下にはパラメータのデフォルト、最大、および最
小 値をそ れぞ れ入力 しますが、これらの値は省略可 能です。 入力 しておけ ば ユーザ
の選択 の手間 が省 けます。
4. ユーザモジュールがこれ以外にも入力 / 出 力 パラメータを必要とする場 合 は、ス
テップの 1 から 3 を繰 り返してください。
5. モジュールパラメータ表示エ リアの
Apply をクリックします。以上 の操作に
より、宣言 されたパラメータがモジュー
ルプロトタイプに追加されました(右図
参照)。
新規モジュールにヘッダファイル(#include など)を入力する
ヘッダ フ ァイルを以下の手順に 従って入 力します:
1. ウィンドウの一 番下 側 にある Includes タ
ブをクリックします。右 図に示すような
Includes タブエリアが表示されます。
2. ユーザモジュールが必要とするヘッダ
ファ イルが他 にあれば ここに追加 します。(4200-SCS に標準 付属 するユーザライブ
ラリをカ スタマイズ するのであれば、他にヘ ッダファイルを追加 する必要はあり
ません。)
3. 必要なすべてのヘッダ フ ァ イルが入 力 されたなら ば、Apply をクリックします。
ユーザモジュールのドキュメントを作成
以下の操作を実行します:
1. Description タブをクリッ
クしてエ リア全体を表示
させます(右 図参照)。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-23
2. UTM に含 まれるモジュールを 適切に説明する、任 意のテキストを Description タブ
に入力 します。下に示す TwoTonesTwice モジュールのドキュメント例を参照して
ください。
注意 Description タブエリア内では、C コードのコメント識別子( /*,
*/、または //)を使用しないでください。 これらの記号が含まれ
ていると、モジュールのコンパイル時にエラーが発生します。
また、Description タブエリアに含まれる行の先頭カラム(行の
左端)にはピリオドを置かないでください。 UTM の説明エリア
は、先頭カラムがピリオドである行を表示しません。
MODULE:
TwoTonesTwice
DESCRIPTION:
Execution results in sounding of four beeps at two alternating
user-settable frequencies. Each beeps sounds for 500ms.
INPUTS:
Freq1 (double) is the frequency, in Hz, of the first and third
beep.
Freq2 (double) is the frequency, in Hz, of the second and
fourth beep.
OUTPUTS:
None
RETURN VALUES:
None
新しいユーザモジュールの保存
Save the File メニューの Save Module をクリックして、モジュールを保存 してくださ
い。
新しいユーザモジュールのコンパイル
以下の手順 に従ってモジュールをコンパイルします:
1. ウィンドウの一 番下 側 にある Build タブをクリックします。 Build タブエ リアが開き
ます。ユーザモジュールのコンパイル実行後、Build タブエ リアにはモジュールの
コンパイルが成功した旨 の通知 、もしくはコンパイル中に発生したエ ラーメッ
セージが表示されます。
2. Options メニューに含 まれる
Compile をクリックして、C ソー
スコードファ イルをコンパイルし
ます。KULT の Compile メッセー
ジボックスにはコンパイルの進行
状態が表示され、途中で問題が発
生した場合にはエラーメッセージ
が表示されます。例え ば、最初に
TwoTonesTwice をコンパイルする
と、セミコロンが抜けているため
に右 に示すメッセージが表示されます。.
3. KULT の Comp ile メッセージボックスが 閉 じると( エ ラーメッセージが表示された
場合 は OK をクリックして閉 じます)、Build タブエ リアには次のいずれかが表示さ
れます。
• コンパイルが 成功裏 に 終了 したときは、次のメッセージが表示されます: No
Errors/Warnings Reported, Compilation was Successful.
• コンパイルが不成功であった場合 は、KULT の Compile メッセージボックスに
表示されたエ ラーメッセージが、Build タブエリアにも表示されます。
2-24 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
注 KULT は真のコンパイルエラー(ユーザモジュールのコンパイル
ができなくなるエラー)を赤色で表示します。他方、KULT は
ワーニング(コンパイルを停止させる訳ではないが、疑わしい
コード。例えば、使用されていない変数の宣言など)を青色で
報告します。
例 えば 、TwoTonesTwice の初回 のコンパイルを実行して、 KULT の Compile
メッセージボックスの OK をクリックすると、Build タブエ リアには次のメッ
セージが表示されます。
新しいユーザモジュールに含まれるコードエラーを見つけ出す
以下の操作を実行します:
1. Build タブエリアに表示されたコンパイルエ ラー メッセージをダ ブルクリックしま
す。 すると KUL は以下の 処理を実行します:a) コンパイラがどのようにエラーを
検出したかにより、エ ラーが発生した行、またはそ の次の行のコードをハイライ
ト表示し、b) エ ラーメッセージをハイライト表示します。TwoTonesTwice の場合
は、次の図に示すように、セミコロンが抜 けた行がハイライト表示されます。.
2. エラーを修正します。TwoTonesTwice の場 合 は、 問題のコードの最後に抜 けている
セミコロンを追加します [Beep(Freq2,500);]。
3. ユーザモジュールを保存 します。( File メニューの Save Module をクリックしま
す)
4. ユーザモジュールを再 コンパイルします。
• 今回は KULT の Compile メッセージボックス
に何 も表示されず、ボックスは自動的に画面
から消 えるはずです。
• Build タブエ リアにはコンパイルの 成功 を示
すメッセージ(右図参照)が表示されます。
新しいユーザモジュールを含むユーザライブラリの構築
ユーザモジュールのコンパイルが成功 したならば 、次に Options -> Build の順 にク
リックします。これにより次の処 理が実行されます:
a. ユーザライブラリの構築 が行われます。
b. Build Library メッセージボックスに構築の進 行 状況 が表示され、リンカ ーに問
題が発生した場 合にはエラーメッセージが表示されます。
c. Build Library メッセージボックスが閉 じると( エラーメッセージが表示された
場合 は OK をクリックして閉 じます)、Build タブエ リアには次のいずれかが表
示されます。
• コンパイルが 成功したときは、“No Errors/ Warnings Reported, Library
Build was Successful”が表示されます。
• コンパイルが不成功であった場合 は、KULT の Build Library メッセージボッ
クスに表示されたのと同じ内容が、Build タブエ リアに表示されます(赤字
のみ )。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-25
ライブラリが含む構築エラーを見つけ出す
構築エ ラーメッセージに含 まれる情報を利用して、構築エ ラーを見つ け出してくださ
い。
ユーザモジュールのチェック
次の 方法 でユーザモジュールをチェックします: 1) 「 UTM Definition タブを使用して
UTM を定義 する」 の説明に従っ て KITE 内に UTM( User Test Module)を作成 し、2) 続
いて「1 つのサ イトで 1 つ の試験を実行する」(下)の説明に従って UTM を実行しま
す。
プロジェクト試験を実行する
注 KITE が SMU のいずれかで通常の範囲を超える温度を検出する
と、KITE はランを停止または中断してシステム出力を保護する
とともに、KITE ウィンドウのメッセージエリアに発生した条件
を報告します。ランを実行しようとするときに、このような条
件が発生した場合には KITE が実行を禁止します。ラン実行中に
発生した場合、KITE はそのランを中断します。
ツールバーの Abort Test/Plan ボタン(赤色)を押すことによ
り、どのような試験でも中断させることができます。
試験実行中の動的に変化する ITM データをデータシート上の数
値として、またはそれに合った設定がされていれば、グラフと
して表示させることができます。(このマニュアルのセクション
3 参照。)新しい UTM データについては、試験の最後でないと見
られないことがあります。KITE ウィンドウのメッセージエリア
はランの開始時間、終了時間、および全実行時間を表示します。
1 つのサイトで 1 つの試験を実行する
1. プロジェクトナビゲ ータ内で、実行する ITM または UTM を 1 回 クリックして 選択
します。
2. 複数のサ イトを試験できるプロジェクトの場 合は、サ イトナビゲ ータのスピンボ
タン(小 さな矢 印)を用いて、収集 したデータ用として使用するサ イト番号ラベ
ルを指 定します(サイトナビゲ ータはプロジェクトナビゲ ータの一番上に位置 し
ています。 図 2-17 )。 この番号はプローバのサイト番号に適合 していなければ なり
ません。
図 2-17
Example プロジェクトのサイトナビゲータ
サイトナビゲータ
データのラベリング用に
選択したサイト番号
例え ば、ITM または UTM を サイト 5 で実行するのであれば、 その前にサイトナビ
ゲータを “ 5” にセットしてプローバを物理的に サイト 5 へ移動させます(サイトナ
ビゲータの設定自体はプローバに指示を 与えるものではないことに注意してくださ
い)。これにより、作成 されるデータファ イルに正 しいサ イト番号ラベルが付けられ
ます。(このマニュアルのセクション 3 ¢ データファ イルを理解 する £ に記載されたラ
ベリング規 則を参照してください。)
3. ツールバーの緑色の Run Test/Plan ボタン ( ) をクリックすることにより、選択 し
たシーケンスが実行されます。
さらに詳 しい説明につ いては、『4200-SCS Reference Manual』のセクション 6 「 Run’
execution of indi vidual tests and test sequences 」を参照してください。
スピンバー
2-26 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
_RevA \QSBo ok\A rt\S ec02
1 つ のサ イトで 1 つ の試験シーケンスを実行します
試験シーケンスを実行することにより、デバイスプランまたはサブサ イトプランに記
入されたすべての試験が、プロジェクトナビゲ ータに列 記された順 番(上 から下)に
実行されます。
• 例えば 、次の図に示すデバイスプラン 3terminal-npn-bjt を実行するものとします。
サブサイトプラン 3terminal-npn-bjt での試験
このケースでは 3terminal-npn-bjt のすべての試験が次に示す順番に実行されます:
vce-ic −> gummel −> vcsat
• また、 例え ば次の図に示すサブ サ イトプラン subsite_b を実行するとすれば、
サブサイトプラン subsite_b での試験
subsite_b が含むすべての試験が次に示すシーケンスに従って実行されます:
gummel2 −> vce-ic2 −> vcsat2 −> res4t −> move_prober_to_next_site
試験シーケンスを実行するには以下の操作を行います:
1. プロジェクトナビゲ ータ内で、実行するデバイスプランまたは サブサ イトプラン
を、1 回 クリックして選択 します。
2. 2. 複数のサ イトを試験できるプロジェクトの場 合は、サイトナビゲ ータのスピンボ
タン(小 さな矢 印)を用いて、収集 したデータ用として使用するサ イト番号ラベ
ルを指 定します(サイトナビゲ ータはプロジェクトナビゲ ータの一番上に位置 し
ています。 図 2-18 )。 この番号は現在のプローバのサ イト番号に適合 していなけれ
ば なりません。
図 2-18
Example プロジェクトのサイトナビゲータ
サイトナビゲータ
データのラベリング用
に選択したサイト番号
例え ば、ある試験シーケンスをサイト 5 で実行するのであれば、その前にサイトナ
ビゲータを “5” にセットしてプローバを物理 的に サイト 5 へ移動させます(サイ
トナビゲータの設定自体はプローバに指 示を与 えるものではないことに注意してく
ださい)。これにより、作成 されるデータファ イルに正 しいサ イト番号ラベルが付
けられます。(このマニュアルのセクション 3 「 データファ イルを理解 する」 に記載
されたラベリング規 則を参照してください。)
3. ツールバーの緑色の Run Test/Plan ボタン ( ). をクリックすることにより、選択
した試験シーケンスが実行されます。
さらに詳 しい説明につ いては、『4200-SCS Reference Manual』のセクション 6 「 Run’
execution of indi vidual tests and test sequences 」を参照してください。
スピンバー
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-27
追加された(append )試験と試験シーケンスを 1 つのサイトで実行する
上に説明した Run の実行では、それぞれの特定の試験に付随して、1 つだけの Data
ワークシートが存在します。この Data ワークシートには、試験の最後のランのデー
タが記入されます。すなわち、新 しいランを実行すると、そ れ以前のデータが上 書き
されることによって内容が更新 されます。
しかし、KITE は追加 書込み( Append )方式での実行もサポートしており、この方法
によれば 、1 つの試験の複数回 のランにより(Run 実行により作成 される Data シー
トに加 えて)複数のワ ークシートが作成 されます。同様 に Graph タブも Run データ
カ ーブに 何 層 もの試験データを 追加 書込 み する Append モードを提供しています。
Append モードは 1 回 だけの試験にも、あるいはデバイスプランやサブサ イトプラン
全体にも 適用 可 能です。
Append モードで実行するには、標準的 に使用する緑色 の Run Test/Plan ツールバーボ
タン () ではなく、黄色地に 緑色 で表示された Append Data ツールボタン ( ) を使
用して試験 / 試験シーケンスをスタートさせます。スタート後は Append Data ツール
バーボタン () を押 す度に、新しい結果 が既存 データに追加されてゆ き、1 回 のラ
ンごとに分かれたデータシートが作成 されます。
更 に 詳 しい説明に つ いては、『4200-SCS Reference Manual』のセクシ ョ ン 6「 Append
execution of te sts, test sequences , and Project Plans」 および 「 Appending curves from
multiple runs on a single graph」を参照してください。
プロジェクト全体を 1 つのサイトで実行する
プロジェクト全体を実行すると、プロジェクト内のすべての試験が実施 されます。例
えば 、example プロジェクト(前出の図 2-2 参照)を実行すると、19 個 あるプロ
ジェクトコンポーネントが順を追っ て全部実行されます。
プロジェクト全体を実行するには、以下の操作を行います:
1. プロジェクトナビゲ ータの 「 ツリー構造 」の上端 にあるプロジェクト 名をダ ブル
クリックします(下図参照)。
プロジェクト
名 “example ”
2. プロジェクトウィンドウの Start Execution at Site と Fi nis h Execution at Site の両方の
値を、試験を行いたい サイト番号に 合わせます。 例え ば、試験 サイトが 3 であるの
なら ば、この 両者の 値を 3 に設定します( 図 2-19 参照)。
図 2-19
プロジェクトウィンドウでサイト番号を設定する
3. プローバを、ステップ 2 で指 定したサ イトへ物理的に 移 動させます。
4. ツールバーの緑色の Run Test/Plan ボタン ( ). をク
リックします。プロジェクトナビゲ ータにリストアッ
プされた順(上 から下方向 )に、プロジェクト試験が実施 されます。個々の試験
が実行されるに従い、現在 実行中の試験名が Test/Plan Indicator ボックスに表示さ
れます(右 図参照)。KITE ワークスペースに適切な ITM ウィンドウを開いておけ
ば 、ITM データがデータシートに書き込まれ、グラフ 化 される 過程を表示させる
ことができます。
『Reference Manual 』のセク ショ ン 6 「Run’ execution of Project Plans」もご覧 ください。.
2-28 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
プロジェクト全体を複数のサイトで実行する
プロジェクトの複数サ イトでの実施を指 定すると、プロジェクト全体のすべての試験
が、指定した一連のウェーハサイト上で実行されます。1 例として、サイトの 1 から
5 までを試験するように設定した、example プロジェクトの試験シーケンス例を図 2-
20 に示します。まずユーザがプローバの位置 をサ イト 1 に合 わせてから、実行を開
始 させます。KITE はまず InitializationSteps を実行し、続いて 2 つ のサ ブサ イト
プランの試験を実施します。続いて move prober UTM がパルス発生を開始して、別々
にプログラムされたプローバをサ イト 2 へ移動させます。 移 動先でまた
InitializationSteps と 2 つ の サ ブ サ イトプランが実行されます。 サイトの 3、4、5
でもこのプロセスが反復 されます。
サ イト 5 での 2 番目のサブサ イトプランが終了すると、TerminationSteps が実行さ
れてプローバが所定位置 で停止します。
図 2-20
マルチサイト試験シーケンス
——
スタート
———
処理終了
注 図 2-20 に例示したステップと、それ以後のステップは 4200 SCS
が半自動プローバに接続されており、プロジェクトが適切な移
動ステップを含むことを仮定しています
複数サイトでプロジェクト全体を実行するには、以下の操作を行います:
1. プロジェクトナビゲ ータの 「 ツリー構造 」
の上端 にあるプロジェクト名 をダ ブルク
ロジェクト
“example ”
リックします(右図参照)。プロジェクト
ウィンドウが開きます(ステップ 2 参照)。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-29
2. プロジェクトウィンドウの Start Execution at Site に、試験対象の中での最も
小 さなサイト番号をセットし、Finish Execution at Site には試験の対象 となる
最後 のサ イト番号をセットします。例えば 、サ イトの 2 から 4 までを試験するので
あれば、Start Execution at Site を 2 にセットして Finish Execution at Site
を 4 にセットします(図 2-21 参照)。
図 2-21
プロジェクトウィンドウでサイト番号を設定する
注意 プロジェクトウィンドウの Project Initialization Steps と Project
Term ination Steps チェックボックスの設定は、どちらも変更し
ないでください。これらを使用するのはプロジェクトを構築ま
たは変更するときだけです。標準的にはプロジェクト内の
InitializationSteps と TerminationSteps の下にある UTM が外部装
置の初期化、およびプローバのセットアップと停止に関するタ
スクを実行します。Project Initialization Steps と Project
Term ination Steps チェックボックスの片方または両方のチェッ
クマークを消して Apply をクリックすると、この操作に関連し
た UTM が消去されてしまい、これらのチェックボックスを
チェックしても UTM は追加されません。
3. プローバを、ステップ 2 で指 定した最初の サ イト( Start Execution at Site のサ
イト番号)まで物理的に移 動させます。
4. 4200-SCS が移 動信 号を発生したときに、プローバがステップ 2 で指 定したサ イト
シーケンスに従ってサ イトとサ ブサ イトを移 動し、プロジェクトで指 定したシー
ケンスに従っ てサ ブサ イトを移 動するようにプローバをプログラムします。従っ
て、ステップ 2 で例として用いた example プロジェクトの場合 には、プロジェク
トの移動信 号により次に示すシーケンスに従っ てプローバが移 動するようにプロ
グラムします(最初だけはマニュアル操作でサイト 2 へ移動させます):
---------------------- ----------------------------------------------------- -------------------------
subsite_a −> subsite_b −> Site 3 −> subsite_a −> subsite_b −> Site 4 −> subsite_a −>
subsite_b − > 停止位置
-----------------------------------------------------------------------------------------------------
5. ツールバーの緑色の Run Test/Plan ボタン ( ). をク
リックします。 KITE は最初の サイト( Start Execution at
Site で指 定したサ イト)で、プロジェクトナビゲータに一覧 表記された順 番に従っ
てプロジェクト試験を実行します。続 いて、KITE は図 2-20 に示す順序 に従ってプ
ロジェクトの残 りのサ イトの試験を行います。 個々の試験が実行されるに従い、現
在 実行中の試験名 とサ イト番号が Test/Plan Indicator ボックスに表示されます(右
図参照)。KITE ワ ークスペースに適切な ITM ウィンドウを開いておけば、ITM
データがデータシートに書き込まれ、グラフ化される過程 を表示させることがで
きます。
『Reference Manual 』のセクション 6 「Run’ execution of Project Plans」もご覧ください。
2-30 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
試験の反復
Repeat Test Execution ボタンを押 して試験を開 始 することにより、 個々の試験(ITM
または UTM )を連続的に実行することができます。この方法 で実行すると、初回 のラ
ン終了後 も試験は停止 せず、ループの最初に戻って試験を連続的に反復 実行します。
試験を停止 させるに
と、試験が即時停止 します。試験の反復実行と試験停止 に使用するボタンを図 2-22
に示します。
図 2-22
試験の反復
は Abort Test/Plan ボタンを使用します。このボタンが押される
試験の反復実行
ここをクリックすると試験が停止
します。
試験データ – 反復試験の場合 にはデータの 追加 作 成 が行われません。試験を 反復 する
度に前回 の試験に対応するスプレッドシートデータが消去 され、グラフもスプレッド
シートのデータを反映して逐次 更新されてゆきます。
反 復処理の打 ち 切 り操作を行うと試験は即時 停止 となり、スプレッドシートとグラフ
のデータは試験が打ち切 りになる時点まで取り込まれます。
注 反復( Repeat )のさらに詳しい説明については『Reference
Manual』のセクション 6 「 Repeating a test 」(p.6-163)をご覧くだ
さい。
サブサイトサイクリングの概要
Cycle Subs ite を使用すると、選択した(そ して使用可 能になっ ている)サ ブサ イトプ
ランを、指 定した回数(最高 128 回まで)反復することができます。以下に概 要を
説明するサブサ イトサ イクリング(Subsite Cy cling)は、ストレス試験に使用され
るサ イクル(Cycle )モードとストレス / 測定(Stress/ Measure)モードの両方 に対
応します。
サブ サイト サイクリングはサブ サイトプラン ウィンドウを使用して設定します。収集
したデータや グラフのアクセスにもこのウィンドウを使用します。サブサ イトプラン
ウィンドウを開くには、プロジェクトナビゲータのサブサ イトプランをダブルクリッ
クします。
試験の反復実行
ここをクリックすると、選択し
た試験が連続実行されます。
注 サブサイトサイクリングの更に詳しい内容が『Reference Manual』
のセクション 6 「 S u bs it e cycling 」(p.6-308 )に説明されています。
サブサイトのデータシートとグラフ – サ ブ サ イト サ イクリングのデータは Subsite
Data シートに置かれ、これを表示させるにはサブ サ イトプラン ウィンドウの Subsite
Data タブをクリックします。収集 したデータのグラフは Subsite Graph タブで見るこ
とができます。
このデータシートに列挙される測定読 取り値は出力値 (Output Value )です。Output
Value とはサブサ イトプランに 登録 された 個々 の試験からインポートされた 測定値 を
意味 し、ITM または UTM からインポートされて Subsite Data シートに追加 されます。
詳 しい説明につ いては「 出力値 ( Output Value)」( p.2-33 )をご覧ください。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-31
サイクルモード
サ イクルモード(Cycl e M o de )では、サブサ イトプランが 指定回数反 復されます。そ
れぞ れのサ ブサ イトサ イクル毎 に、サ ブサ イトプランの個々 の試験のデータが取り込
まれます。例えば、サブサイトを 5 回サイクルで実行するとすれば、それぞれの試
験ごとに 5 セットのデータ(およびグラフ)が取得されることになります。
サイクルモードの設定 - サイクルモードの設定は、サブサ イトプラン ウィンドウの
Subsite Setup タブから行います。サブサイトプラン ウィンドウに入っ て Subsite Setup
タブをクリックしてください。サイクルモードを設定する 4 つのステップを図 2-23
に示します。
サブサイトサイクルの開始 – プロジェクトナビゲ ータ内の サブサ イトプランが 選択 さ
れた(そ して動作可能な)状態 で、Run Test/Plan Cycle Subsites ボタン(図 2-24 )を
押 すことにより、サブサ イトサ イクルを開始 します。
図 2-23
サイクルモードの設定
1) サイクルを動作可
能にします
2) サイクルモードを選択
します。
3) サイクル数(0 ~
128)をキー入力しま
す。(ループ無)
図 2-24
サブサイトサイクリングの開始
ストレス / 測定モード(HCI ストレス測定試験)
ストレス / 測 定(Stress/Measure )モードでは、サブサ イトプランに登録 されたデバイ
スに HCI (ホ ットキャ リア注入)によるストレス印加 を行います。HCI ストレス印加
の設定では、各ストレスサ イクルでのストレス時間 、およびサブサ イトプラン内のデ
バイスに対 する電圧または電流ストレスを指定しなければ なりません。
サ ブサ イトサ イクルの開始後、サ ブ サ イトプランに実 施 される最初のパスは、プレス
トレスサ イクルです。通常、この試験はストレスを加 えずに行われます。次のサ イク
ルの開始 時に、設定されたストレス(電圧 または電流 )がすべてのデバイスに印加さ
れます。ストレス時間が 終了 すると、まずストレスが取り除 かれ、続 いて実行設定さ
れている試験が実施されます。ストレスサイクル数が増 えるごとに同じ操作が繰 り返
されます。すなわち、指 定したストレス時間の間 ストレスを印加 してから、実行設定
されている試験が行われます。
4) Apply をクリックし
ます。
Run Test/Plan and Cycle Subsites ボタン
クリックするとサブサイトサイクリングが開始します。
2-32 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
ストレス時間の設定 - ストレス時間 の設定は、サブ サ イトプラン ウィンドウの
Subsite Setup タブから行います。プロジェクトナビゲ ータの中からサブ サ イトプラ
ンをダ ブルクリックして、サブサ イトプラン ウィンドウを表示させ、そ の中の
Subsite Setup タブをクリックします。ストレス時間 を設定する 8 つの基本ステップ
を図 2-25 に示します。
ステップ 8 実行後 は、図 2-26 を参照しながらデバイスストレス特性(Device Stress
Properties )の設定を行います。
Device Stress Properties(デバイスストレス特性) – このウィンドウ(図 2-26)を
開くには、Subsite Setup タブ(図 2-25 のステップ 8)の Device Stress Properties ボ
タンをクリックします。このウィンドウではストレス電圧 または電流 、およびリミッ
ト値 の設定を行い、サブサ イトプラン内の各デバイスに対応 するマトリックス接続 ピ
ンの割 り付けを行います。
サブサイトサイクリングの開始 - プロジェクトナビゲ ータの サブサ イトプランが 選択
された状態 で、Run Test/Plan Cycle Subsites ボタン(図 2-24)をクリックすること
により、サブサ イトサ イクリングを開始させます。
図 2-25
ストレス / 測定モード - 対数サイクル時間の設定
1) サイクルを動作可能
にします。
2) ストレス / 測定モード
を選択します。
3) 対数(Log )サイクル
時間を選択します。
4) 最初のストレスサイク
ルのストレス時間(秒)
および全サイクルの総ス
トレス時間を入力します。
5) 対数デケードあたり
のストレス数を入力し
ます。
6) 必要に応じてストレス
期間終了後に挿入される
遅延時間を指定します
(例えば、この時間を利用
して各デバイスごとに試
験前の設定を行います)。
試験を一定期間ごとに実行したい場合はここを
チェック(v )して、その頻度を設定します。指定
した頻度で決まる期間ごとに、ストレス印加を中
断して試験を実施します。
8) このボタンをクリック
して最初のデバイスの
Devi ce Stres s Pr oper ti e s
ウィンドウを開きます。
具体的な設定法について
は図 2-26 を参照。
7) App ly をクリック
します。
Stress Times (ストレス印加回数)はユー
ザが入力したサイクル時間データから自
動的に計算されます。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-33
図 2-26
デバイスストレス特性 サブサイトプランの最初のデバイスに適用するステップを設定します
1) ウェーハのサイト番号を選
択します。
2) 電圧ストレスまたは電流
ストレスを選択し、続い
てストレス値(V 、また
は I )とリミット値(I 、
または V )を入力します。
3) このデバイスの接続ピ
ン番号を割り当てます。
4) 劣化目標値 - このデバイ
スに対応する試験と”Out-
put Values" を列記します。
実際に適用する目標値に
チェックマーク()を付
け、目標値を設定(% 値)
します。すべての目標値に
ついてチェックマークの有
無を指定してください。
「劣化目標値」参照。
) プルダウンメニューを使用
してストレス測定をコント
ロールします。選択できる
オプションには非測定(Do
Not Measure )、初回ストレ
スのみ(First Stress Only)、
全ストレスサイクル( Every
Stress Cycle )などがありま
す。
6) 複数のデバイスを含むサブ
サイトプランの場合は、
Next Device をクリックして
次のデバイスのストレス特
性ウィンドウを開きます。
前のデバイスに戻るときは
Prev Device をクリックしま
す。
7) サブサイトプランに含ま
れる全てのデバイスにつ
いてステップ 2 から 6 を繰
り返します。
「クリア、コピー、貼り付け 」
参照
8) ステップの 1 から 7 を繰
り返して他のサイトのデ
バイスストレス特性を設
定します。
9) SMU リソースとアクティブ
な(表示されている)サイト
の接続をチェックするときに
クリックします。十分な数の
SMU が存在しているかが
Resource ステータスに表示さ
れ、マトリックス接続に問題
がある場合は Connection ス
テータスに表示されます。
すべての変更をキャ
ンセルしてウィン
ウを閉じます。
10) すべてのデバイスとサイ
トのストレス特性設定が
終了したならば OK をク
リックします。
11) Device Stress Properties で
の設定を保存して試験に
適用するには、サブサイ
トプラン タブ(図 2-25 )
の Apply をクリックしま
す。
出力値(Output Value )
サ ブサ イトサ イクリングで使用するために、ITM および UTM から出力値 を サ ブ サイ
トデータシートにエキスポートすることができます。サブサ イトのサ イクリングを実
行するたびに、出力値に対応する測定値がサブサイトデータシートに書き込まれま
す。例えば、サブサ イトを 5 回サ イクリングさせるとすれば、それぞれの出力値
(Output Value)に対 して 5 つの測定読 取り値が存在することになります。
出力値をエキスポートする - プロジェクトナ ビゲータで I TM または UTM を ダ ブル
クリックします。図 2-10(I TM)または 図 2-1 3(UTM )を参照しながら、Output
Values ボタンをクリックします。これにより、ITM Output Values ウィンドウ( 図 2-
27)が表示されます。UTM Out put Values のウィンドウもこれとよく似ています。
O ut p ut V alue をエクスポートする 2 段 階のステップが図に説明されています。
劣化目標
ストレス印 加後の Output Value 読取り 値が最初のサイクルのストレス印 加前の読 取り
値と比較 され、 両者間 の 変化(% )が サブ サイトデータシートに書き込まれます。
2-34 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
出 力値 ( Output Value)を目 標値 ( Target)としてイネーブル()することができ、
Target Value(% )を割 り付けることができます。あるデバイスのすべての目標値が達
成 されると、そ のデバイスにつ いては そ れ以 上の試験は行われません。それ以降 のサ
イクルは目標値 に達したデバイスをバイパスして実行されます。全部の目標値が達成
されるか、または最後のサブサ イトサ イクルの完了 とともに、サブサ イトプランが停
止 します。
クリア、コピー、貼り付け
Clear –Clear (消去)ボタンをクリックすると、現在 表示されているデバイスに関する
すべてのストレス特性データが消去 されます。これにより、すべての電圧 と電流値 は
ゼ ロ、デバイスのピン番号割付はゼ ロに、ストレス 測定は “Do Not Measure ” にそれ
ぞれセットされ、すべての Targ et はオフ(Targ et % Value は消去 )になります。
Copy と Paste –Co py (コピー)と Paste ( 貼 り付け)を使用すれ ば 、あるデバイスの
特性設定をコピーして他 のデバイスの特性ウィンドウに貼 り付けることができます。
また、同じ方法 でコピーした設定値を別なサ イトに貼 り付けることも可 能です。Copy
操作後 、希望するサイト / デバイスを 選択して、Paste をクリックしてください。
図 2-27
ITM 出力値をサブサイトデータシートへエキスポートする
1) サブサイトデータシートに挿入し
たい項目の Ou tput Values にチェック
マークを付けます。
チェックマーク()の挿入 / 削除に
はチェックボックスをクリックして
ください。
2) OK をクリックします。
サブサイトデータシート - ITM と UTM からの Output Value 読取り値は、サ ブサ イト
データシートに書き込まれます。プロジェクトナビゲ ータ内でサブサ イトプランをダ
ブルクリックしてワークスペースを開きます。Subsite Data タブをクリックしてデー
タシートを表示させます。ストレス / 測 定モード用サブサ イトデータシート例を図 2-
28 に示します。 毎回のサ ブサ イトサ イクル(先頭カラム)ごとに、すべての Output
Value から以下のデータが書き込まれます:
• 指定されたストレス時間。
• Output Value の実 測読取り 値。
• % 変化 – 最初の、ストレス印加 前の測定読 取り 値 からの変 動。
• 目標値 – これは指 定された Ta r ge t % Val u e です。目標 が使用可 能に設定されていな
い場合 、この値は 0.0 になります。
4200-SCS 基本操作説明書 試験の設計と実行 2-35
図 2-28
ストレス / 測定モード用サブサイトデータシート例
サブサイトグラフ - それぞ れの試験から得られた Output Value をもとに図 2-29 に示す
グラフが作成 されます。
図 2-29
ストレス / 測定モード用サブサイトグラフ例
1) デバイスを選択
します。
複数のデバイスを対象とするサブサイトプランの
場合、ここをチェックすると選択したデバイスの
全試験データが重ね書きされます。
2) そのデバイスに実施され
た試験を選択します。
2-36 試験の設計と実行 4200-SC S 基本操作説明書
3
試験結果の表示
3-2 試験結果の表示 4200-SCS 基本操作説明書
データファイルを理解する
データファイルの命名法
ワ ークブック 環 境 モードがオン(『Reference Manual』のセクシ ョン 6 ¢Specifying
environment preferences£ 参照)になっ ていると、ITM または UTM ウィンドウの一 番下
には次の 順に ワ ークスペースウィンドウタブが表示されます: 1) ITM または UTM の
名前、2) その UID(Unique IDentifi er)番号、および 3) データ収集を行った サイト番
号。 その 例 として、 図 3-1 の丸 印を付けた試験のデータに 名前を付ける 方法を 考えて
みます。
図 3-1
ワークスペースウィンドウのタブ名とデータファイル名の形式
この試験に 対応する Sheet および Graph タブの 一番下にある
ワークスペースウィンドウタブには、vds-id#1@5 というラベル
が付けられています。 “vds-id” は ITM の 名 前、 #1 はレベル 1 の
UID (Unique IDentifier)番号、@5 はサ イト 5 でデータ収集を行 っ
た、という事 を示します。右 図参照
試験のデータファイル名 は、同じ試験に対応したワ ークスペースウィンドウタブの名
前と同じになりますが、相違 点は .xls というファ イル拡張子(Microsoft Excel と同じ)
が付けられることです。したがっ て、図 3-1 でハイライト表示された試験のデータ
ファ イル名 は vds-id#1@5.xls となります。図 3-1 に示すプロジェクトが“vds-id, ” と
いう名 前で第 2、第 3 のインスタンスを持っ ている場合はそれぞれの UID が 2、3 とな
りますから、サ イト 5 のデータファイルにはそれぞれ vds-id#2@5.xls および vds-
id#3@5.xls というラベルが付けられます。
データファイルの位置
デフォ ルト設定のまま使用すると、データファイルは 4200-S CS ハードディスクの以
下のディレクトリに保存 されます
• C:\S4200\kiuser\Projects\<ProjectName>\tests\data
例 えば 、プロジェクト名 example のデータフ ァイル “vds-id” は、以下のパスでアク
セスすることができます:
• C:\S4200\kiuser\Projects\example\tests\data\vds-id#1@1.xls
vds-id#1@5.xls
試験データフ ァ イルの構造に関する 更に 詳 しい情報に つ いては『 4200-SCS Reference
Manual』のセクション 6 ¢Tests subdirectory£ を参照してください。
4200-SCS 基本操作説明書 試験結果の表示 3-3
データワークシート(シートタブ)を使用して試験結果
を数値で表示する
ITM または UTM ウィンドウからアクセスできる Sheet タブは、ITM または UTM から
のデータを Microsoft Ex cel と同じ形式 の Data ワ ークシートに数値 として表示します。
“ vds-id ” ITM により作成されたデータを、 Sheet タブの Data ワークシートに表示した
例を図 3-2 (下)に示します。
図 3-2
.Sheet タブの Data ワークシート
パラメータ名。 この図に繰り返
して現われるパラメータ名 [ 例
えば、DrainVolt(1)、Drain
Volt(2)、など ] はゲートステッ
プ電圧 1、ゲートステップ電圧
2 .. をスイープしたドレイン電
圧に対応します。
この場合のデータ は異なるゲー
ト - 電圧ステップにおける、複
数回のドレイン - 電圧スイープ
に対応します。(セクション 2 の
表 2-2 に現われる「スイープ」
と「ステップ」を参照。)
ワークスペースウィンドウ タブ:
ワークスペースタブをクリックす
ることにより、現在 KITE ワーク
スペースでアクティブになってい
るプロジェクトコンポーネント
ウィンドウ(複数が同時にアク
ティブになっていることがありま
す)へ簡単にアクセスできます
(タブ機能がオンになっていなけ
ればなりません。『Reference
Manual 』のセクション 6
「Specifying environme ntal
preferences 」参照)
。
Sheet タブの Data ワークシートの一 番下に表示される ワークシートウィンドウタブ
は、データを作成した ITM に対応することに注意してください。また、その後のサブ
セクション「 Understanding data-file naming conventions 」も参照してください。Sheet タ
ブに関する詳 しい説明につ いては『Reference Manual 』のセクション 6 「 Displaying and
analyzing data us ing the Sheet tab 」をご覧 ください。
ある試験の Data ワークシートへアクセスする手順 は、次のとおりです:
1. 試験が複数 のサ イト上 で実行された場合は、 サイトナ ビゲータをデータが作られ
2. プロジェクトナビゲ ータ上 で試験をダブルクリックして、該当する Definition タ
3. Sheet タブをクリックして、Data シートを表示させます。
ITM のみ を実行するのであれば、Data ワ ークシートにアクセスして、データが実際
に書き込まれてゆく過程 を観察 することもできます。
試験データを表示させる方法 の詳細 につ いては『Reference Manual』のセクション 6
「 Displaying and analyzing data using the Sheet tab 」(p.6-165 ) を参照してください。
たサ イトの数 に設定します。
ブを開きます。
3-4 試験結果の表示 4200-SCS 基本操作説明書
Graph タブを使用して試験結果をグラフで表示する
I TM または UTM ウィンドウからアクセス可能な Graph タブを使用して、 Sh eet タブ
からのデータをユーザが指 定する形式 でグラフ表示することができます。ITM が実行
中であれば、データがグラフに書き込まれてゆく過程 を見ることができます。
Graph タブが表示されている状態で Graph タブを右クリックするか、または Tools -
> Graph Settings の順 に 選択することにより、Graph Setting ポップアップメニュー
が現われます。このポップアップメニューからプロット設定パラメータにアクセスす
ることができます。図 3-3 (下)の Graph タブは図 3-2(上 )に示した Sheet タブ
データのプロットと、画面上に呼 び出された Graph Setting ポップアップメニューを
示しています。
図 3-3
Graph タブの例
Graph Settin g
メニュー
ワークスペース
ウィンドウタブ
Graph タブを開く
次の 手順 に 従っ て Graph タブを開きます:
1. プロジェクトナビゲ ータ内の試験を選択 して、ダ ブルクリックすることにより
ITM または UTM ウィンドウ を開きます。
2. ITM または UTM ウィンドウが開いたならば 、表示されている Graph タブラベルを
クリックします。Graph タブが開きます。
図 3-4 に示すのは “ vds-id” ITM のまだ設定されていない状態 のグラフです。左上
隅 に表示されている数字 は、データが作 成 された 日 付と時 間 を表しています。こ
の段階 ではまだプロジェクトデータが軸に割り付けられていませんから、軸のス
ケーリングとラベルは汎 用設定のままになっています。
4200-SCS 基本操作説明書 試験結果の表示 3-5
図 3-4
未設定状態の Graph タブの例
グラフ設定(Graph Setting)メニューの詳細
グラフ設定(Gra ph Setting)ポップアップメニューを拡大した図(Graph Properties の
サ ブメニューを呼び出した状態 )を 図 3-5 に示します。
図 3-5
グラフ設定(Graph Setting )メニュー
グラフ設定のメニュー項目をまとめて以下に説明します( カ ッコ内で『 Reference
Manual』の項目を参照している場合、 そ れらの項目はいずれもセクション 6 に 含 まれ
ています):
• Define Graph — グラフ化 するパラメータと、これらのパラメータを 割 り付ける軸を
定義 します。(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Defining the data to be graphed 」 )
• Auto Scale — 全部の軸を一度だけ(ある時点を選択 して)自動 的 にスケーリングし
ます。(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Automatically scaling the axes 」 )
3-6 試験結果の表示 4200-SCS 基本操作説明書
• Axis Properties — Axes Properties(軸のプロパティ)ウィンドウを開き、ここでグラ
フのスケーリングとスケールフォ ーマットの項目を指 定します。(『Reference
Manual』の該 当項目:「 Defining the axis properties of the graph 」)
• Cursors — Cursors(カーソル)ウィンドウを開き、プロットライン上 の特定のポイ
ントの 座標を 数値 で正確に表示する カ ーソルの 選択 と設定を行います。(『Reference
Manual』の該 当項目:「 Numerically displaying plot coordinates using cursors 」)
• Line Fits — Graph タブのプロットにラインを直 接フィッティングさせることができ
ます。次に示すタイプから選択 した 2 種類までのラインをグラフにフィッティング
させることができます:Linear (2 つ のポイントを直線で接続)、Regression (回帰
曲 線)、Exponential ( 指数 )、 Logarithmic ( 対数)および Tangent ( 接線 )。
• Zoom In — グラフの 小さな部分を選択 し、拡大して 観 察することができます。
(『 Reference Manual』の 該 当項目: 「 Temporarily enlarging a selected area of the graph by
zooming 」)
• Zoom Out — グラフをオリジナルの サイ ズ、または直前の ズーム 状態に 戻します。
(『 Reference Manual』の 該 当項目: 「 Temporarily enlarging a selected area of the graph by
zooming 」)
• Comment — Comment(コメント)ウィンドウを開いて、コメントの追加や フォ ー
マットを行います。(『 Reference Manual』の 該 当項目: 「 Adding a comment 」 )
• Data Variables — Data Variables(データ変数 )ウィンドウを開いて、4 種類までの
データ変数 を(名 前を含 めて)設定することができます(データ変数 は、Data また
は Calc ワ ークシートの第 2 行から抽 出したパラメータと定義 されています)。Data
Variables メニューはデータ変数表示の 切換えも行います。(『Reference Manual 』の
該当項目: 「 Numerically displaying extracted parameters and other data variables 」)
• Legend — 自動作成 される 凡例 欄 の表示 / 非表示を切 換えます。(『Reference Manual 』
の該 当項目:「 Adding a legend 」 )
• Test Conditions — グラフに表示されるデータを取り込む ための 主 要な試験 条件 を
表示します。(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Displaying test conditions 」 )
• Title — Title (タイトル)ウィンドウを開いて、タイトルの追加や フ ォ ーマットを行
います。(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Adding a title 」 、p.6-257 )
• Graph Properties
– Comment — Comment(コメント)ウィンドウを開いて、コメントの追加や
フ ォ ーマットを行います。メインメニューの Comment と同じ機能です。
– Data Variables — Data Var iab les(データ変数 )ウィンドウを開いて、4 種類まで
のデータ変数を(名前を含めて)設定することができます(データ変数は、
Data または Calc ワークシートの第 2 行から抽出したパラメータと定義 されて
います)。
– Graph Area — Graph Area (グラフ領域)メニューを開き、ここでグラフ前 景と
背景色 の 変更、時 間および 日付の表示 切換え、グラフを白黒 表示に 切換えるな
どの操作を行います。(『 Reference Manual』の 該 当項目: 「 Changing area
properties of the gra ph」)
– Legend — Legend Properties(凡例のプロパティ)ウィンドウを開き、ここで
フォ ントや 、テキストの前景 / 背 景色、凡例境界タイプ等の設定を行います。
(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Adding a legend 」 )
– Series — Data Series Properties(データシリーズのプロパティ)ウィンドウを開
き、ここでそれぞ れのプロットの色、線 種、プロットシンボル、線幅 を定義し
ます。(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Defining the plot properties of the graph:
colors, line patterns, symbols, line widths 」)
– Test Conditions — グラフに表示されるデータの取込に使用される主 要な試験条
件 を表示します。(『Reference Manual』の 該 当項目: 「 Displaying test conditions 」)
– Title — Title (タイトル)ウィンドウを開いて、タイトルの追加や フォーマット
を行います。メインメニューの Title と同じ機能です。
• Crosshair — グラフ内の任 意の位置 に移 動できるクロスヘ ア(複数 )の表示 / 非表
示を 切換 えます。(『 Reference Manual』の 該 当項目: 「 Vi sually reading pl ot coordinates
using cross hairs 」)
• Save As — Save As(名 前を付けて保存 )ウィンドウを開き、グラフを他 の目的
(例 えば 印刷)に使用できるようにビ ットマップ形式 (.bmp )で保存 します。
(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Saving a graph as a bitmap file 」)
4200-SCS 基本操作説明書 試験結果の表示 3-7
• Synchronize Graphs — 同一 の試験から作 成 された 複数 のグラフ( そ れ ぞ れのグラ
フが異 なるサ イトに対応 )のいずれか 1 つが現在開いているときに使用する機能で
す。このようなケースで Synchronize Graphs を使用すると、現在 開いているグラ
フを雛型 として、すべてのサ イトのデータを同じ形式 に設定してくれます。
(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Identically configuring the graphs resulting from one
test executed at multiple sites 」)
• Move — カーソル 形状を通常タイプと十字矢 印タイプのいずれかに 切換えます。 十
字矢 印カ ーソルを動かすとグラフ自体が動きますから、 Graph タブの 任 意の 位置 に
グラフを移 動させることができます。(『Reference Manual 』の該 当項目:「 Changing
the position of a graph 」)
• Reset — 色、グラフの サイ ズと位置がデフ ォルト設定に 戻ります。(『Reference
Manual』の該 当項目:「 Resetting certain graph properties to KITE defaults 」)
• Resize — カーソル形状 を通常タイプと定 規タイプのいずれかに 切換えます。ルー
ラーカ ーソルを移 動させると、そ れに連動してグラフのサイズ が拡大 / 縮小 します。
グラフを保存 するときに新 しいサイズ も保存 されます。(これに対 して、Zoom In
は表示サイズのみに影響して、値 は保存 されません。)(『Reference Manual 』の該 当
項目:「 Changing the size of a graph 」)
Graph Setting メニュー項目すべての例を 含 めた 詳 しい説明に つ いては『 Reference
Manual』の該 当項目を参照してください。(これらの項目は『Reference Manual』の第
6 章 「 Viewing data using the Graph tab 」 に 含まれています。)次のサ ブセクショ ンでは、
グラフの定義 に最低限必要な設定項目について説明します。
基本グラフの定義
以下の手順 を実行してください。
1. Graph タブに入り、グラフを右 クリックするか、または Tools -> Graph Settings
の順 に選択して Graph Settings メニューを呼 び出します。
2. Graph Settings メニューの中から Define Graph を選択します。 Graph Defi nition
(グラフ定義 )ウィンドウが開きます。図 3-6 に示すのはまだ設定がなされていな
い “ vds-id” ITM 用グラフ定義 ウィンドウです。この例 では、通常の “vds-id” パラ
メータに加 えて 2 種類の追加 パラメータが表示されています。
図 3-6
未設定状態の “vds-id” ITM 用グラフ定義ウィンドウ
グラフ定義 ウィンドウを使用して、どのパラメータをプロットするのかを指 定し、該
当する X、 Y 1、および Y2 セルを選択 することによりプロットの軸を割り付けます。 こ
こに、
•X は X 軸を表します。
•Y 1 はグラフ左端 の Y 軸を表します。
• Y2 はグラフ右端の Y 軸を表します。
3-8 試験結果の表示 4200-SCS 基本操作説明書
図 3-7 に示すのは 図 3-6 と同じグラフ定義 ウィンドウですが、“vds-id” ITM パラメータ
に合 わせてセルを選択した後の状態を示しています。
図 3-7
vds-id” ITM に合わせて設定されたグラフ定義ウィンドウ
3. OK をクリックします。グラフには選択 したパラメータの基本プロットが表示され
ます。図 3-8 に示すのは、図 3-7 での選択 に従っ て “ vds-id” グラフの 4 種類のプ
ロットがスケール調節された軸を使用してプロットされています。これらのカー
ブは、異 なるゲ ート電圧で測 定した 4 種類のドレイン - 電圧スイープ曲 線です。
図 3-8
グラフ定義ウィンドウ設定後の “vds-id” グラフ
軸のラベルにつ いてはまだ適切 な名 前が付けられていませんから、KITE はデフォル
ト Data シートのスイープ番号 1 に対応 するカ ラムラベルをそのまま挿入しています。
名 前の付 替えも 可 能です。 詳しくは『Reference Manual 』のセクシ ョ ン 6 「 Defining the
axis properties of the graph 」を参照してください。
4
ユーザファイルと
システムソフトウェアの保護
4-2 ユーザファイルと システムソフトウェアの保護 4200-SCS 基本操作説明書
Model 4200-SCS は、Microsoft Windows を使用して PC アーキテクチャ上に構築 され
ています。Model 4200-SCS は CP U と RAM を搭 載したマザーボードと、ハードドライ
ブ、CD ドライブ、フロッピーディスクドライブ、その他の標準的な PC ハードウェア
エ レメントを 含んでいます。このアーキテクチャを採 用したことにより、使い 易 さ、
組込 み Win dows ツールとユーティリティの利用、広大なファ イル記憶 スペース等々の
多くの利点が得られます。その 一方で、このアーキテクチャは PC に特 有な注意事項
も同時に抱 えています。このセクショ ンでは、ソフトウェアとデータを安 全に保管す
るための推奨事 項を説明します。これらの推奨事 項は、以下の基準を満 たす任 意の
4200-SCS ユニットに適 用されるものです:
• 2003 年の春期 、またはそ れ以前に製造されたユニット。
• Windows XP Professional を実行するユニット
• KTE 対話ソフトウェアのバージョ ン番号 4.3.2、およびそ れ以前を実行するユニッ
ト。
ソフトウェアの整合性保護
Model 4200-SCS は工場標準 設定で最 高 のシステム 安定性と信頼 性、性能を発 揮するよ
うに設計 され、徹底的 に試験されています。システムソフトウェアの保護 のために以
下のヒ ントを守 ることが役立 ちます:
• 『Reference Manual 』 第 10 章 の 「 Approved third party software 」 ( p.10-14)をご覧 にな
ると、有資 格 システム管 理者が保証規 定の範囲内で 4200-SCS にインストールでき
るソフトウェアがリストアップされています。このリストに含 まれていないソフ
トウェアのインストールがどうしても必要であるときは、常識に基づいて相当の
注意を払っ ていただく必要があります。試験 / 認証を受 けていないソフトウェアを
システムのハードドライブにインストールすると、システムの安 定性に影響を受
けることがあります。
• 施設内ネットワ ークから侵 入する 可 能性のあるウィルスからシステムを保 護 して
ください。(Norton Antivirus はケースレーが認証したプログラムの 1 つ です。)
• 4200-SCS に標準添付されるソフトウェアには FAZAM( Full Armor Zero
Administration)や Diskeeper のようにソフトウェアの整合 性保持に 役立つ ツールが
含 まれています。これらのツールを正 しく設定し、必ず使用するようにしてくだ
さい。
• システムハードドライブの再フォ ーマット やオペレーティングシステムの再 イン
ストールを行わないでください。4200-SCS のある種のソフトウェアにつ いてはア
ンインストールと再インストールが可能ですが、ハードドライブの再フォ ーマッ
トや オペレーティングシステムの再 インストールを完 全に実行することはできま
せん。このような操作を行うとシステムが動作しなくなり、工場での修理が必要
となります。
注意 Model 4200-SCS 上 では Windows オ ペ レー テ ィングシス テム
(OS )の再 インストールやアップグレードを行わ ないでくださ
い。ケ ースレーが認定したサービス施設以外ではこの作業 を行
う ことができません。この注意 をお 守 りいただけなかった 場合
は、Model 4200-SCS の保証が無効 となるばかりでなく、Model
4200-SCS が使用不 能に 陥 ることがあります。 Windows オペ
レーテ ィングシステムの再インストールやアップグレードを行
う ため には一度 装置を 工場 へ 送 り返していただく必要 があり、
これに関連した作業は時間および材料費 を含めて保証規定の対
象 外として取り扱わ れます。
ユーザファイルの整合性保護
確 率としては小 さいですが、ハードディスクには、例え適正 な取 扱 いを 受 けていたと
しても、4200-SCS の寿命 が尽 きないうちに故障 する可 能性があります。このため、
ケースレーはユーザアプリケーショ ンファ イルと測 定データを確 実に守 る最善の方策
として、バックアップの作成を推奨 します(定期的にデータの最新 コピーを外部記憶
媒 体に保存する)。
バックアップするべきファイルの選択
ケースレーは可 能な限 り以下のファ イルとディレクトリをバックアップされるように
お奨 めします。
4200-SCS 基本操作説明書 ユーザファイルと システムソフトウェアの保護 4-3
• デフ ォルトユーザディレクトリ
Model 4200-SCS が工場からお客様に 届 けられた時点では、インストール 済み のす
べての試験結果 とユーザアプリケーショ ン(KITE プロジェクト、デバイスライブ
ラリ、試験ライブラリ、KULT ライブラリ)は C:\S4200\kiuser ディレクトリに格納
されています。それ以後 も、デフォ ルト設定のままで使用するのであれば 、ユー
ザが作成 したデータや アプリケーショ ンファ イルは同じファイルに保存されます。
したがっ て、システムユーザや管 理者が独立したユーザディレクトリを新規に作
成 しない限 りは、C:\S4200\kiuser ディレクトリをバックアップするだけで、すべて
の試験結果とユーザアプリケーショ ンファ イルが保護 されます。
注 C:\...\data サブフォルダ(例:
C:\S4200\kiuser\Projects\default\tests\data)だけを選択的に保存す
るバックアップは避けてください。このようなバックアップで
は付随するアプリケーションファイルが保存されませんから、
試験セットアップ / 条件をもとの状態に戻 せなくなることがあり
ます。
• 独立したユーザディレクトリ
システムユーザ / 管 理者が独立 したユーザディレクトリを新規 作成 した場合 は、こ
れらのディレクトリもバックアップしてください。C:\S4200\ Johns_tests and
C:\S4200\Janes_tests などのディレクトリがこの例です。
• 特殊 データファイルとディレクトリ
最後 に、例 えば 次のような付加的 に作成 された特殊ファ イルや ディレクトリを
バックアップします:
–UTM(User Test Module)が試験結果 を自動的 に書き込むファ イル。例え ば、
UTM が結果 を C:\TestData\test00 1.dat へ書き込む ようにプログラムすることがで
きます。
– Microsoft Excel を使用して、データをマニュアル処理した結果 作 成 されるフ ァ
イル。
注 実質 的にハ ードドライブ全体 をパックアップすることも可能 で
1
す
。しかし、4200-SCS のシステムファイルとアプリケーショ
ンプログラムファイルが記憶媒体 の大 きな部分 を占め るため、
特別 なソ フトウェア
1
を使用しなければ正しく復旧 できないこ
とがあります。したがって、このようなバックアップ方法 を使
用して良 いのは、ユーザディレ クトリの構造が複雑 で選択的に
バックアップするのが困難 な場合や 、保存スペ ースに十分な余
裕 がある場合に限られます。
バックアップ方法の選択
データのバックアップに ついては、内部または外部記 憶媒 体を使用する 何通りもの 選
択肢が 存在します(このサブセクションでは個々の詳しい説明は行いません)。どの
方法を 選択する場合も、まず 第 一に考慮 しなけれ ばならない基準は媒 体の記憶 容量 で
あり、そ の次に来るのが媒 体のコスト、読み出し / 書込み速 度、特定のデータへのア
クセスの容易 さなどです。4200-SCS 用として比較的多 く使用される選択肢 をまとめて
表 4-1 に示します
表 4-1
4200-SCS で一般的に使用されるバックアップ用媒体オプション
バックアップするファイ
ル / フォルダのサイズ
<1.44MB
<100MB
<250MB
<700MB
1. 常時使用されているファイル(例 えば、ある種のシステムファイル)は、 特殊なバックアップソフトウェアを使用 しなければ、バックアップすることができま
せん。そのようなソフトウェアの使用を考えられる場合は、その前に ¢ ソフトウェアの整合性保護 £ に記載 の注意事項を読み直してください。
。
適切なバックアップ用デバイス 保存媒体
1
4200-SCS の内蔵フロッピー
ディスク(ディスケット)ドラ
イブ
外 付け並 行ポート Zip ドライブ
(100MB )
外 付け並 行ポート Zip ドライブ
(250MB )
内蔵 CD-RW (CD の 読 み 出 し /
書込 み)ドライブ(4200-SCS
のタイプによっては内蔵してい
ないことがあります)
3.5 インチ高密 度 フ ロッピー
ディスク(ディスケット)
100MB Zip ディスク
100MB/250MB Zip ディスク
CD-R( 1 回のみ書込み可能)ま
たは CD-RW (書き換 え可能)
コンパクトディスク
4-4 ユーザファイルと システムソフトウェアの保護 4200-SCS 基本操作説明書
表 4-1 (cont.)
4200-SCS で一般的に使用されるバックアップ用媒体オプション
バックアップするファイ
ル / フォルダのサイズ
数 GB まで
適切なバックアップ用デバイス 保存媒体
1
外 付けテープドライブ テープ カ ートリッジ
ネットワークサーバ ローカ ルな記憶媒体なし
1
媒体に書き込むファイル割付表(FAT )のサイズも含めます。したがって、ファ イル保存用として有効に使用できる
記憶媒体容量は公称値よりも若干小さくなります。
索引
あ
安 全性
システム への電源投入時 1-12
ソフ トウェアの整 合性保護 4-2
ユーザファイルの整合性保護 4-2
か
換気、システ ム 1-8
環境、設 置 1-8
境界、動作の
ソース - 測定ユニット(SMU )と PreAmp 1-7
強制 機能
設定 2-15
タイプのまとめ 2-13
グラフ、基本 、作成 3-4
グラフ(Graph )タブ
設定メニュー、項目の説明 3-5
Graph タブを開く 3-4
警告
接地 要件 1-12
電源 ケーブル 1-12
電源投入時の安 全性 1-2
ケーブル
システム コンポーネントの接続 1-9
ソース - 測定接続用、3 軸
PreAmp 1-7
SMU 1-7
構築
プロジェクトの 2-6
ユーザライブラリの 2-24
さ
サイクルモード 2-31
サイト
用語 の定義 、4200-SCS に則 した 2-2
サブサイト
用語 の定義 2-2
サブサイトサイクリング 2-30
サイクルモード 2-31
サイクルモードの設定 2-31
サブサイトサイクリングの開始 2-31
出 力値(Output Va lue) 2-33
ストレス / 測定モード 2-31
劣化目標 2-33, 2-34
3 軸コネクタ、損傷防 止 1-8
試験
実行 2-25
タイプ、説明 2-5
データ
グラフ で表示 3-4
数値で表示 3-3
理解 する 3-2
プロジェクトへの挿入
ITM 2-8
UTM 2-10
用語 の定義 、4200-SCS に則 した 2-2
試験の反復 2-30
システム
検査 1-2
準備 1-1
システム の開梱 1-2
システムを理解する 1-1
ソフ トウェアの機能 1-3
設定 1-13
ハードウェアの機能 1-4
発送 のため の再梱包 1-2
システムの再梱包 1-2
システムの準備 1-1
i-1
システム への電源投 入 1-12
実行、試験の 2-25
周波 数、ライン電源
システム 設定 1-13
許容周波数 1-12
出力値(Outpu t Value ) 2-33
新規プロジェクトの定 義 2-6
信号
タイプ
ソース - 測定ハードウェアコネクタにおける 1-6
リミット
ソース - 測定ハードウェアコネクタにおける 1-6
レンジと分解能
ソース - 測定ユニット(SMU ) 1-5
PreAmp 1-5
ストレス / 測定モード 2-31
設置
環境 1-8s
システム の開梱 1-2
システムの検査 1-2
接続、電源 1-12
接地 ユニット(GNDU )
概 要 1-5
コネクタに印加される信 号とリミット 1-6
接続
システム コンポーネント 1-9
デバイス
詳細 1-11
デバイスの基本的接続法 1-10
電源 1-12
設定
基本 グラフ 3-7
システム 1-13
4200-SCS 装置 1-13
ITM 2-14
UTM 2-18
設定ナビゲータ 1-14
装置、設定
外部装置 1-13
内部装置 1-13
装置パネルの機能 1-4
ソース - 測定ハードウェア
コネクタ、信 号のタイプ、リミット 1-6
ソース - 測定ユニット(SMU )
概 要 1-5
コネクタに印加される信 号とリミット 1-6
信 号レンジと分解能 1-5
接続
使用する 3 軸 ケーブル 1-7
DUT への 1-10
ソフ トウェア
整 合性保護 4-2
特徴 1-3
KCON
KCON (Keithley CONfiguration utility)の項を参照
KITE
KITE (Keithley Interactive Test Environment)の項を参
照
KULT (Keithley User Library Tool)
KULT (Keithley User Library Tool) の項を参照
KXCI、簡単な説明 1-4
た
注意
システムの正しい電源 電圧 1-12
システム のための換気 1-8
ライセンス許諾、応答 1-3
3 軸コネクタ、損傷防 止 1-8
データ
グラフ で表示 3-4
数値で表示 3-3
ファイルの 位置 3-2
ファイルの 命名 3-2
データの表示
グラフ 表示 3-4
数値表示 3-3
デバイス
接続
詳細 1-11
デバイスの基本的接続法 1-10
定義 、4200-SCS に則 した 2-2
デバイスプラン
プロジェクトへ挿入 2-8
電圧
境界 、ソース - 測定ハードウェア 1-6, 1-7
電源 ライン
注意 1-12
許容範囲 1-12
レンジ、ソース - 測定ハードウェア 1-5
電源 ライン
周波 数、システムが許容 する 1-12
電圧範囲 、許容可能な 1-12
電源 リセプタクル、要件 1-12
電流
境界 、ソース - 測定ハードウェア 1-6, 1-7
レンジ、ソース - 測定ハードウェア 1-5
動作境界
ソース - 測定ユニット(SMU )と PreAmp 1-7
i-2
特徴
ソフ トウェア 1-3
ハードウェア 1-4
ユーザファイルの整合性 4-2
ま
は
ハードウェア
環境 要件 1-8
システム コンポーネントの接続 1-9
電源 の接続、4200-SCS 1-12
特徴 と機能 1-4
被 試験デバイスの接続 1-10
バックアップ、ユーザファ イルの 4-2
ファイル
整合性保 護
ソフ トウェアファ イル 4-2
ユーザアプリケーションとデータファイル 4-2
データファイル
位置 3-2
バックアップ 4-2
命名 3-2
フォーミュレータ(Formulator )
詳細が 説明されている 個所 2-16
プロジェクト
コンポーネントの挿入 2-7
サブサイトプランの挿入 2-7
試験の実施 2-25
新規 プロジェクトの定義 (設定) 2-6
デバイスプランの挿入 2-8
保存 2-11
用語 の定義 、4200-SCS に則 した 2-2
ITM の挿入 2-8
UTM の挿入 2-10
プロジェクトナビゲータ 2-4
説明 2-4
表示するデータの選択に使用する
グラフ 表示 3-4
数値表示 3-3
プロジェクトコンポーネントウィンドウへのアクセス
に使用する 2-11
プロジェクトの構築に使用する 2-6
プロジェクトへの挿入
サブサイトプラン: 2-7
デバイスプラン 2-8
ITM 2-8
UTM 2-10
保 護
装置を正しく接地して使用者を感電 事故から保 護する
1-12
ソフ トウェアの整 合性 4-2
マルチサイト試験シーケンス 2-28
や
ユーザモジュール
作成 2-19
用語 の定義 2-19
UTM の選択 2-19
ユーザライブラリ
作成 2-19
用語 の定義 2-19
UTM の選択 2-19
用語 の定義 、4200-SCS に則した
サイト 2-2
サブサイト 2-2
デバイス 2-2
プロジェクト 2-2
ITM(対話型試験モジュール) 2-2
UTM(ユーザ試験モジュール) 2-2
4200-SCS に必要な暖機 運転 1-13
ら
ライセンス許諾 、否 定応答 についての注意 1-3
劣化目標 2-33, 2-34
レンジ、電流と電圧
ソース - 測定ユニット 1-5
PreAmp 1-5
I
ITM (対話型 試験モジュール)
実行 2-25
定義 (設定) 2-12
プロジェクトナビゲータ内 での 2-5
プロジェクトへの挿入 2-8
用語 の定義 2-2
K
KCON (Keithley CONfiguration utility)
簡単な説明 1-3
i-3
機能の概要 1-14
設定ナビゲータ 1-14
はじめに 1-13
メニュー項目の説明 1-14
KITE (Keithley Interactive Test Environment)
インター フェイス
概要 2-2
プロジェクトナビゲータ 2-4
簡単な説明 1-3
試験結果 をグラフ で表示する
基本 グラフ の定義 3-7
はじめに 3-4
メニュー、グラフ 設定 3-5
Graph タブを開く 3-4
試験結果 を数値で表示する
はじめに 3-3
プロジェクト試験の実行
追 加書 込 み(append)された試験の実行、および
1 つのサイトでの試験シーケンス 2-27
プロジェクト全体を複数のサイトで実行する
2-28
プロジェクト全体を 1 つのサイトで実行する 2-27
KULT (Keithley User Library Tool)
インターフ ェイスの概要 2-20
簡単な説明 1-3
ユーザモジュールの作成
操 作手順 2-21
はじめに 2-19
ユーザモジュールのチェック 2-25
ユーザライブラリの作成
操 作手順 2-21
はじめに 2-19
KXCI (Keithley External Control Interf ace)
簡単な説明 1-4
P
PreAmp
概 要 1-5
コネクタに印加される信 号とリミット 1-6
信 号レンジと分解 能 1-5
S
1 つの試験を 1 つのサイトで実行する 2-25
1 つの試験シーケンスを 1 つのサイトで
実行する 2-26
プロジェクトの構築
サブサイトプランの挿入 2-7
新規 プロジェクトの定義 2-6
デバイスプランの挿入 2-8
プロジェクトの保存 2-11
ITM の挿入 2-8
UTM の挿入 2-10
プロジェクト ITM の設定
接続、物理接続と仮想 接続のマッチング 2-14
デバイスターミナルごとの強制 機能設定 2-15
フォ ーミュレーター、計算のセットアップ 2-16
ITM 設定の保存 2-16
用語 の定義 、試験コンポーネント
サイト 2-2
サブサイト 2-2
試験 2-2
デバイス 2-2
プロジェクト 2-2
ITM 2-2
UTM 2-2
ITM(対話型 試験モジュール)と UTM
Å ユーザ試験モジュール)の説明 2-5 i
Sheet タブの Data ワークシート 3-3
U
UTM (ユーザ試験モジュール)
実行 2-25
定義 付け
カ スタム ユーザモジュールの作成 2-19
設定 2-18
プロジェクトナビゲータ内 での 2-5
プロジェクトへ挿入 2-10
用語 の定義 2-2
i-4
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