System Management Services
(SMS) 1.1
管理者マニュアル
Sun Microsystems, Inc.
901 San Antonio Road
Palo Alto, CA 94303-4900
U.S.A.650-960-1300
Part No. 816-2245-10
Revision A, 2001 年 11 月
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る部分も、いかなる方法によっても複製することが禁じられます。
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X/Open Compan y Limited が独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における登録商標です。本製品のフォント技術を含む
第三者のソフトウェアは、著作権法により保護されており、提供者からライセンスを受けているものです。
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のフォント・データを含んでいます。
本製品に含まれる HG 明朝 L と HG ゴシック B は、株式会社リコーがリョービイマジクス株式会社からライセンス供与されたタイプ
フェースマスタをもとに作成されたものです。平成明朝体 W3 は、株式会社リコーが財団法人 日本規格協会 文字フォント開発・普及
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原典 :
System Management Services (SMS) 1.1 Administrator Guide
Part No: 816-0899-10
Revision A
Please
Recycle
目次
はじめに xv
1. System Management Service の概要 1
Sun Fire 15K サーバーシステム 1
SMS の機能 2
システムアーキテクチャー 4
SMS 管理環境 4
SMS 操作環境 5
▼
SC を使用して開始する 6
SMS コンソールウィンドウ 6
▼
コンソールウィンドウをローカルで表示する 7
チルドの使用法 9
遠隔コンソールセッション 10
Sun Management Center 10
2. SMS のセキュリティー 11
セキュリティー 12
管理モデル 12
プラットフォーム管理者グループ 14
プラットフォームオペレータグループ 15
iii
プラットフォーム保守グループ 16
ドメイン管理者グループ 17
ドメイン構成グループ 19
スーパーユーザーの特権 20
すべての特権のリスト 21
管理者のネットワーク接続 27
3. SMS の内部動作 29
起動のフロー 29
SMS デーモン 30
ドメイン構成の管理 35
ドメイン状態監視デーモン 36
ドメイン
X
サーバー 37
環境状態監視デーモン 39
フェイルオーバー監視デーモン 40
FRU アクセスデーモン 42
ハードウェアアクセスデーモン 43
キー管理デーモン 45
管理ネットワークデーモン 49
メッセージ記録デーモン 51
OpenBoot PROM サポートデーモン 53
プラットフォーム構成データベースデーモン 54
プラットフォームの構成 55
ドメインの構成 55
システムボードの構成 56
SMS 起動デーモン 57
スクリプト 57
スペアモード 58
iv System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
メインモード 59
ドメイン固有のプロセス起動 59
監視および再起動 60
SMS のシャットダウン 60
タスク管理デーモン 61
環境変数 62
4. SMS の構成 65
ドメイン構成ユニット (DCU) 66
ドメイン構成の条件 66
DCU の割り当て 67
静的および動的なドメイン構成 67
グローバルな自動動的再構成 68
プラットフォーム管理者のための構成 69
使用可能構成要素リスト 69
▼
使用可能構成要素リストを設定する 69
ドメインの構成 70
▼
コマンド行でドメイン名を命名または変更する 70
▼
コマンド行でドメインにボードを追加する 71
▼
コマンド行でドメインからボードを削除する 72
▼
コマンド行でドメイン間でボードを移動する 73
▼
ボードステータスを取得する 74
▼
ドメインステータスを取得する 75
仮想時刻 77
日時の設定 78
▼
SC で日付を設定する 78
▼
ドメイン eng2 で日付を設定する 78
▼
SC で日付を表示する 79
目次 v
▼
ドメイン eng2 で日付を表示する 79
NTP の構成 79
▼ ntp.conf ファイルを作成する 80
仮想 ID PROM 83
flashupdate コマンド 84
ドメイン管理者の構成 84
ドメインの構成 84
▼
コマンド行でドメインにボードを追加する 84
▼
コマンド行でドメインからボードを削除する 86
▼
コマンド行でドメイン間でボードを移動する 87
▼
ボードステータスを取得する 88
▼
ドメインステータスを取得する 88
▼
デバイスステータスを取得する 89
仮想キースイッチ 90
setkeyswitch 90
▼
ドメイン A で仮想キースイッチを設定する 92
▼
ドメイン A で仮想キースイッチ設定を表示する 92
仮想 NVRAM 93
OpenBoot PROM 変数の設定 94
▼
周期的なドメインパニックから回復する 96
▼
ドメイン A で OpenBoot PROM のセキュリティーモード変数を設定す
る 97
▼
OpenBoot PROM 変数を確認する 97
機能が低下した構成の設定の変更 97
setbus 98
▼
すべてのアクティブドメインの全バスを両方の CSB で使用する 98
showbus 99
▼
すべてのアクティブドメインの全バスを表示する 99
vi System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
5. ドメイン制御 101
ドメインの起動 101
キースイッチの投入 102
電源 102
▼
システムボードの電源をコマンドラインから投入および切断する 103
▼
電源障害から回復する 104
ドメインの要求 105
ASR (Automatic System Recovery : 自動システム回復)10 6
高速起動 106
ドメインの中止 / リセット 107
ハードウェア制御 109
電源投入時自己診断 (POST) 109
ブラックリストの編集 110
プラットフォームおよびドメインのブラックリスト 110
▼
コンポーネントをブラックリストに登録する 111
▼
ブラックリストからコンポーネントを削除する 112
ASR ブラックリスト 113
電源制御 114
ファンの制御 115
ホットスワップ 115
ホットアンプラグ 116
ホットプラグ 117
SC のリセットおよび再起動 117
▼
メインまたはスペアの SC をリセットする 117
HPU の LED 118
6. ドメインサービス 121
管理ネットワークの概要 121
目次 vii
I1 ネットワーク 122
I2 ネットワーク 123
外部ネットワークの監視 124
MAN のデーモンとドライバ 125
管理ネットワークのサービス 126
ドメインコンソール 126
メッセージロギング 128
動的再構成 128
ネットワーク起動および Solaris ソフトウェアのインストール 128
SC のハートビート 129
7. ドメインのステータス 131
ソフトウェアのステータス 131
ステータスコマンド 132
showboards コマンド 132
showdevices コマンド 132
showenvironment コマンド 133
showobpparams コマンド 133
showplatform コマンド 133
showxirstate コマンド 135
Solaris ソフトウェアのハートビート 135
ハードウェアのステータス 135
ハードウェア構成 136
環境ステータス 136
▼
ドメイン A の環境ステータスを表示する 137
ハードウェアエラーのステータス 137
SC のハードウェアおよびソフトウェアのステータス 138
viii System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
8. SC フェイルオーバー 141
概要 141
障害の監視 143
ファイルの伝達 144
フェイルオーバーの管理 145
起動 145
メイン SC 146
スペア SC 146
フェイルオーバーの CLI 147
setfailover コマンド 147
showfailover コマンド 148
コマンド同期 150
cmdsync CLI 151
initcmdsync コマンド 151
savecmdsync コマンド 152
cancelcmdsync コマンド 152
runcmdsync コマンド 152
showcmdsync コマンド 152
障害および回復 153
メイン SC のフェイルオーバー (メイン制御のフェイルオーバー)1 5 4
メイン SC の障害 (スペアがメインの役割を引き継ぐ場合)1 5 6
I2 ネットワークの障害 157
メイン SC の障害 (I2 ネットワークも停止している場合)1 5 7
障害の回復および再起動 158
I2 障害の回復 158
再起動および回復 158
クライアントフェイルオーバーの回復 160
目次 ix
セキュリティー 161
9. ドメインイベント 163
メッセージロギング 163
ログファイルの管理 164
ログファイルの管理 168
ドメイン再起動イベント 170
ドメイン再起動の初期化 170
ドメイン起動の障害 170
ドメインパニックイベント 171
ドメインパニック 171
ドメインパニックハング 172
反復ドメインパニック 173
Solaris ソフトウェアハングイベント 173
ハードウェア構成イベント 174
ホットプラグイベント 174
ホットアンプラグイベント 174
POST 初期化構成イベント 175
環境イベント 175
温度超過イベント 177
電源障害イベント 177
範囲外電圧イベント 177
電力不足イベント 177
ファン障害イベント 178
ハードウェアエラーイベント 178
ドメイン停止イベント 180
CPU 検出イベント 180
レコード停止イベント 180
x System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
他の ASIC 障害イベント 180
SC 障害イベント 181
10. SMS ユーティリティー 183
SMS バックアップユーティリティー 183
SMS 復元 ユーティリティー 184
SMS バージョンユーティリティー 185
SMS 構成ユーティリティー 185
アクセス制御リスト (ACL) 185
ネットワーク構成 187
MAN 構成 187
A. SMS マ ニュアルページ 189
B. エラーメッセージ 193
smshelp のインストール 194
▼ SUNWSMSjh のパッケ ージをインストールする 194
▼ smshelp を起動する 195
エラーの種類 197
エラーのカテゴ リ 199
目次 xi
xii System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
図目次
図 2-1 プラットフォーム管理者の特権 14
図 2-2 プラットフォームオペレータの特権 15
図 2-3 プラットフォーム保守の特権 16
図 2-4 ドメイン管理者の特権 18
図 2-5 ドメイン構成者の特権 19
図 2-6 スーパーユーザーの特権 20
図 3-1 Sun Fire 15K クライアントサーバーの概要 32
図 3-2 ドメイン構成の管理にお けるクライアントサーバーの 関係 35
図 3-3 ドメイン状態の監視にお けるクライアントサーバーの 関係 37
図 3-4 DXS にお けるクライアントサーバーの 関係 38
図 3-5 環境条件監視デーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 39
図 3-6 フェイルオーバー管理デーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 41
図 3-7 FRU アクセスデーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 42
図 3-8 ハードウェアアクセスデーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 44
図 3-9 キー管理デーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 48
図 3-10 管理ネットワークデーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 50
図 3-11 メッセージ記録デーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 52
図 3-12 OpenBoot PROM サポートデーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 53
図 3-13 プラットフォーム構成データベースデータベースデーモンにお けるクライアントサーバー
の 関係 54
xiii
図 3-14 SMS 起動デーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 57
図 3-15 タスク管理デーモンにお けるクライアントサーバーの 関係 62
図 6-1 管理ネットワークの概要 122
図 8-1 フェイルオーバーの障害カテ ゴリ 153
xiv System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
はじめに
『 System Management Services (SMS) 1.1 管理 者マニュアル』 では、Sun Fire ™ 15K
サーバ ーシステム製品系列 のドメ インコンポ ーネ ントについて説 明します。
対象読者と 前提条件
このマニュアルは、UNIX® システム、特 に Solaris™ オペレ ーティング環境 べースの
システムでの作業経験 を持 つ Sun Fire 15K システム管理 者を対象 としています。この
よう な経験 がない場 合は、まず このシステムに付属の AnswerBook2™ 形 式の Solaris
ユーザーおよびシステム管理 者向けマニュアルを読み 、UNIX システム管理 のトレ ー
ニングの受講 を検討 してください。
次世代 の Sun Fire サー バ ーファ ミリのすべてのメ ンバ ーは、ゆ るやかに結 合されたク
ラスタとして構 成でき ます。ただしこのマニュアルでは、Sun Fire 15K のクラスタ構
成のシステム管理 については解説 しません。
マニュアルの構成
このマニュアルは、以下の章 で構 成されています。
第 1 章 では、System Management Services (SMS) を紹介 するとともに、SMS のコマ
ンド行 インタフェースについて説 明します。
第 2 章 では、ドメ インのセキュリティーについて説 明します。
xv
第 3 章 では、SMS ドメ インの内 部機 能を解説 するとともに、その使い方について説 明
します。
第 4 章 では、ドメ インの構 成について説 明します。
第 5 章 では、制御機 能について説 明します。
第 6 章 では、利用でき るネ ットワークサービスを解説 するとともに、その使い方につ
いて説 明します。
第 7 章 では、ステータス監視 について説 明します。
第 8 章 では、システムコントローラ (SC) のフェイルオ ーバ ーについて説 明します。
第 9 章 では、イベ ント監視 について説 明します。
付録 A では、SMS のマニュアルペ ージのリストを示 します。
用語集 は、用語 とその定義 のリストです。
UNIX のコマンドの使い方
このマニュアルには、システムの停 止、システムの起動 、およびデバ イスの構 成など
の基本的な UNIX ® コマンドと操 作手順 に関する説 明はありません。
これらについては、次 のいず れかを参照してください。
■
『Sun 周辺機器 使用の 手引き』
■
Solaris ソフトウェア環境 に関する AnswerBook2 オンラインマニュアル
■
ご使用のシステムに付属のその他のソフトウェアマニュアル
xvi System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
書体と記 号に ついて
書体または記 号意 味 例
AaBbCc123
AaBbCc123
AaBbCc123
またはゴシック
『 』 参照する書名 を示 します。 『 Solaris ユーザーマニュアル』
コマンド名 、ファ イル名 、
ディレ クトリ名 、画 面上 のコ
ンピュータ出力 、コード例 。
ユーザーが入力 する文字を、
画面 上のコンピュータ 出力と
区別して 表します。
コマンド行 の可変 部分。実際
の名 前や値 と置き換え てくだ
さい。
.login ファ イルを編集 します。
ls -a を実行 します。
% You have mail.
マシン名
Password:
rm
rm ファイル名 と入力 します。
filename
% su
と入力 します。
「 」 参照する 章、 節、または、
強調する 語を 示します。
\
枠 で囲 まれたコード例 で、テ
キストがペ ージ行幅 をこえ る
場 合に、継続 を示 します。
第 6 章「電源 の管理」 を参照。
この操 作ができ るのは「 スーパー
ユーザー」 だけです。
% grep ‘^#define \
XV_VERSION_STRING’
シェルプロンプトについて
シェル プロンプト
UNIX の C シェル マシン名
UNIX の Bourne シェルと Korn シェル
スーパーユーザー (シェルの 種類 は問わない )
$
#
%
はじめに xvii
関連 マニュアル
用途 タイトル
リフ ァレ ンス (man1M) 『System Management Services (SMS)
1.1 リファレ ンスマニュアル』
インストール 『System Management Services (SMS)
1.1 インストールマニュアルおよびご
使用の 手引き』
オプション 『System Management Services (SMS)
1.1 Dynamic Reconfiguration ユーザー
マニュアル』
『 Sun Fire 15K Dynamic
Reconfiguration ユーザーマニュアル』
『IP ネットワークマルチパスの 管理』
『OpenBoot 4.x Command Reference
Manual 』
Part No.
816-2246-10
816-2240-10
816-2247-10
806-2244-10
816-1250-10
816-1177-10
xviii System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
第 1 章
System Management Service の概要
このマニュアルでは、 Sun Fire 15K サー バ ーシステムの System Management
Services (SMS) 1.1 ソフトウェアについて説 明します。
Sun Fire 15K サーバーシステム
Sun Fire 15K サーバ ーは、次世代 の Sun Fire サーバーフ ァ ミリのメン バーです。
Sun Fire 15K のシステムコントローラ (SC) は多機 能な Nordica 製プリント回路 基板
(PCB) で、 Sun Fire システムの操 作および制御 に必須 の重要 なサービスとリソースを
提供します。このマニュアルでは、システムコントローラのことを単 に SC と表 記し
ます。
Sun Fire 15K システムは、
あるシステムボ ードは、個別 に起動 でき る複数 のシステム (
たは単 に
単 一のプラットフォーム上 に同時 に存在 でき るドメ インの数 は 18 個 までです。この章
ではドメ インの概要 を説 明します。詳細 な説 明については、第 4 章「SMS の構 成」 を
参照してください。System Management Services (SMS) ソフトウェアを使う と、プ
ラットフォーム自体と同様 にドメ インも制御 および監視 の対象 にすることができ ま
す。
SMS ソフトウェアパッケ ージは、 SC にインストールされます。また、 SMS は
Ethernet 接続 を介 して Sun Fire 15K システムと通信 します。 126 ページの 「管理ネッ
トワークのサービス」 を参照してください。
ドメイン
と呼 びます) に論理 的にグループ化 でき ます。
プラットフォーム
とも呼ば れます。プラットフォーム内 に
動的システムドメイン
ま
1
SMS の機能
SMS ソフトウェアは、共通 デスクトップ 環境 で Solaris 8 10/01 オペレーティング環境
を実行 している Sun Fire サーバ ーをサポ ートします。SMS は、Solaris 8 10/01 オペ
レ ーティング環境 を実行 している Sun Fire 15K ド メ インと互換 性があります。SMS ソ
フトウェアで提供されるコマンドは、遠隔 より実行 でき ます。
注 –
SMS の多 くのコマンドのグラフィカルユーザーインタフェースは、 Sun™
Management Center により提供されます。詳細 については、10 ペ ージの「Sun
Management Center」を参照してください。
SMS を使用すると、プラットフォーム管理 者は以下のタスクを実行 でき ます。
ドメイン構成ユニット
■
します。DCU は、CPU ボ ードおよび I/O ボ ードなど のシステムボ ードです。ドメ
インは、独自にオペレ ーティングシステムを実行 して自身 の作業負荷 を処理 でき ま
す。詳細 については、第 4 章「SMS の構 成」 を参照してください。
■
ドメ インを動 的に再構 成することで、ドメ インがマルチユーザーモードで実行 して
いる間 に、現在 インストールされているシステムボ ードをオペレ ーティングシステ
ムと論理的に 接続 したり切 り離 したりすることができ ます。この機 能は動的再構成
と呼ば れます。詳細 については、『System Management Services (SMS) 1.1
Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』を参照してください。システム
ボードは、ド メインに接 続されていなけれ ば物理的に 脱着で き、その 間もシステム
はマルチユーザーモードで実 行で きます。
■
スクリプトを使用して、ド メインに 対して自 動化された 動的 再構成を実 行します。
詳細については、 『System Management Services (SMS) 1.1 Dynamic
Reconfiguration ユーザーマニュアル』を参照してください。
■
1 つ、または複数のシステム ボードやド メインの 温度、 電流レベル、および 電圧レ
ベルを 監視および 表示します。
■
プラットフォーム内 のコンポ ーネ ントへ の電源 供給 を監視 および制御 します。
■
電源投入時 自 己診 断 (POST) な ど の 診 断プログラムを実 行 します。
(DCU) を論理 的にグループ化 して、複数 のドメ インを管理
また、 SMS は以下のタスクも実 行 で き ます。
■
電源装置の 過熱または 故障な ど、 差し 迫った 障害の 警告を発します。
■
ソフトウェアのエ ラーまたは障害 が発生 したことを通知 します。
■
障害 一箇所 につき 2 つの SC 構 成を監視 し、検出 された障害 の状況 に応 じて、メ イ
ン SC からスペ アへ 、またはメ イン制御ボ ードからスペ ア制御ボ ードへ のフェイル
オ ーバ ーを自動 的に実行 します。
2 System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
■
システムソフトウェアの 障害 (たと えばパニック ) の 後で、ド メインを自 動的に 再起
動します。
■
SC 環境とド メインの 間の 対話を記録します。
■
Sun Fire 15K システムのデュアルグリッド電源オ プションをサポ ートします。
SMS を使用すると、ドメ イン管理 者は以下のタスクを実行 でき ます。
ドメイン構成ユニット
■
(DCU) を論理 的にグループ 化 して、複 数 のド メ インを 管理
します。DCU は、CPU ボ ードおよび I/O ボ ードなど のシステムボ ードです。ドメ
インは、独自にオペレ ーティングシステムを実行 して自身 の作業負荷 を処理 でき ま
す。詳細 については、第 4 章「SMS の構 成」 を参照してください。
■
管理者が 特権を 持っているド メインを 起動します。
■
管理 者が特 権を持 っているドメ インを動 的に再構 成することで、ドメ インがマルチ
ユーザーモードで実行 している間 に、現在 インストールされているシステムボ ード
をオペレ ーティングシステムと論理的に 接続 したり切 り離 したりすることができ ま
す。この機 能は
動的再構成
と 呼ば れます。 詳細 については、 『System
Management Services (SMS) 1.1 Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』 を
参照してください。システム ボードは、ド メインに接 続されていなけれ ば物理的に
脱着で き、その 間もシステムはマルチユーザーモードで実 行で きます。
■
スクリプトを使用して、 管理者が 特権を 持つド メインに 対して自 動化された 動的 再
構成を実 行します。 詳細については、 『System Management Services (SMS) 1.1
Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』を参照してください。
■
管理者が 特権を 持つ 1 つ、または複 数のシステム ボードやド メインの 温度、 電流レ
ベル、および 電圧レベルを 監視および 表示します。
■
管理 者が特 権を持 つ、電源投入時 自己診 断 (POST) な ど の診 断プログラムを実行 し
ます。
今回 の Sun Fire 15K SMS リリースでは、以下の 機 能が提供されています。
■
動的なシステムド メイン (DSD) 構成
■
構成 済みド メインサービス
■
ドメ イン制御機 能
■
ドメ インステータスのレポ ート
■
ハードウェア制 御機能
■
ハードウェアステータスの 監視、 レポート、および 処理
■
ハードウェア エラーの 監視、 レポート、および 処理
■
システムコントローラ (SC) のフェイルオ ーバ ー
■
構成可能な 管理者 特権
■
動的 FRUID
第 1 章 System Management Service の概要 3
システムアーキテクチャー
SMS のアーキテクチャーは、分散型 クライアントサーバ ーです。init (1M) が、1 つ
の ssd (1M) プロセスを起動 します (または、必要 に応 じて再起動 します)。ssd は、他
のすべての SMS プロセスの監視 し、必要 に応 じて再起動 します。詳細 については、32
ペ ージの 図 3-1を参照してください。
Sun Fire 15K プラットフォーム、SC、および他のワークステーションは Ethernet を
介 して通信 します。SMS の 操 作を行う には、ローカルエ リアネ ットワーク上 の他の
ワークステーションから SC に遠隔 ログインして、SC コンソール上 でコマンドを入力
します。SMS の操 作 (たとえば 、プラットフォームの監視 および制御) を行う には、そ
のプラットフォームまたはドメ インの適切 な特 権を持 つユーザーとしてログインする
必要 があります。
注 –
ドメ インでは少 なくとも 1 つのSC が実行 中でなければ ならず 、SC がないとドメ
インはハ ングアップします。
デュアルコントローラボ ードは、Sun Fire 15K プラットフォーム内 でサポ ートされて
います。一方のボ ードがプライマリまたはメ インのコントローラボ ードに指定 され、
他方がスペ アのコントローラボ ードになります。メ インコントローラボ ードに障害 が
発生 すると、フェイルオ ーバ ー機 能が自動 的にスペ アコントローラボ ードに切 り換え
ます。詳細 については 141 ペ ージの第 8 章「SC フェイルオ ーバ ー」 を参照してくだ
さい。
ドメイン構成ユニット のほとん どがアクティブコン ポー ネントなので、 DCU の 電源を
切断する 際は事前にシステムの 状態を 確認する 必要があります。
注 –
拡張ボ ードなど のボ ードが装着 されているとき は、ボ ードの電源投入 の有 無に関
わりなく回路 ブレ ーカをオ ンにしておかなければ なりません。
詳細 については、114 ペ ージの「電源 制御」 を参照してください。
SMS 管理環境
Sun Fire 15K システム上 での管理 タスクのセキュリティーは、グループ特 権の要件 に
より保護されます。インストール時 に、SMS は、以下の 39 個 の UNIX グループを
/etc/group ファ イルにインストールします。
4 System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
■
platadmn - プラットフォームの管理 者
■
platoper - プラットフォームのオペレ ータ
■
platsvc - プラットフォームの保守担 当者
■
dmn[A...R ]admn - ドメ イン [domain_id|domain_tag] の管理 者 (18 個)
■
dmn[
A...R
]rfcg - ドメ イン [
domain_id|domain_tag
] の構成者 (18 個)
管理者は smsconfig (1M) を使用してプラットフォームおよびド メインのグループの
メン バーを 追加、 削除および一覧 表示で きます。また、-a 、-r 、および -l オプショ
ンを使用して、プラットフォームおよびドメ インのディレ クトリ特 権を設定 でき ま
す。
また smsconfig では、-g オプションを使用して、 NIS の管理対象 であるグループな
ど の別 のグループ名 を使用するよう に SMS を 構 成でき ます。グループ情報のエ ントリ
は、/etc/nsswitch.conf ファ イルに指定 されている任意 のソースから取得でき ま
す (nsswitch.conf(4) を参照してください)。たとえば 、ドメ イン A のドメ インタグ
が "Production Domain" である場 合、管理 者は同名 の NIS グループを作成して、NIS
グループの方を、デフォルトの dmnaadmn の代 わりにドメ イン A 管理 者グループと
して使用するよう に SMS を構 成でき ます。詳細 については、『System Management
Services (SMS) 1.1 インストールマニュアルおよびご使用の手引き』、 12 ページの
「管理モデル 」、および smsconfig のマニュアル ページを参照してください。
SMS 操作環境
SMS のコマンドを使用して、SC 、および Sun Fire 15K システム上 のド メ インを 操 作
でき ます。
SMS では、さまざ まな 機 能をコマンド 行 インタフェースから利用で き ます。
第 1 章 System Management Service の概要 5
SC を使用して開始する
▼
1. SC
を起動します。
このマニュアルの例 では、
ている管理 者、オペレ ータ、構 成者、または保守担 当者の
ユーザーに割 り当てられる特 権は、ユーザーがど のプラットフォームまたはドメ イン
のグループに属するかにより決 まります。この例 では、特 に断らない限り、
はプラットフォームおよびドメ インの管理 者特 権を両 方とも持 っているものと想定 し
ています。
SMS ユーザーグループの機 能および作成の詳細 については、『 System Management
Services (SMS) 1.1 インストールマニュアルおよびご使用の手引き』 および 12 ページ
の「管理 モデル」 を参照してください。
注 –
この 手順 では、 smsconfig -m がすでに実 行 されていることを 想定 しています。
smsconfig -m がまだ実行 されていないと、 SMS の開 始を 試みた 時 点で次 のエ
ラーが表示 され、SMS は終了 します。
sms: smsconfig(1M) has not been run. Unable to start sms services.
2. SC
にログインして、
よう に入力します。
sc_name
SMS
ソフトウェアの起動が完了 したこ とを確認します。以 下の
は sc0 であり、
sms-user
はシステムにログオ ンし
user-name です。
sms-user
sc0:
sms-user
3. showplatform
この時点 で、SMS プログラムの使用を開始 でき ます。
:>showplatform
がプラットフォームの状態を表示するまで待 機します。
SMS コンソールウィンドウ
SMS コンソールウィンドウは、 SC からドメイン (複数の場合もあり ) 上の Solaris オペ
レーティング 環境へのコマンド 行インタフェースを提供します。
6 System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
▼
コンソールウィンドウをローカルで表示する
1.
まだ ログインしていない場合は、
SC
にログインします 。
注 – console を実行 するドメ インについてのドメ イン特 権が 必要 です。
2.
以下のよ うに入力します 。
sc0:
sms-user
console はドメインの 仮想 console ドライバへの 遠隔接 続を作成し、コマンドを実
行するためのウィンドウを、指 定されたド メイン (
ンソールウィンドウにします。
以下のオ プションを指定 でき ます。
-
f
Force
:> console - d
ドメ インのコンソールウィンドウを「 ロックされた書き込 み」 権で開き 、開
いている他のセッションはすべて終了 した上 で、さらに新 規のセッションを
開くことも禁止します。これにより「排 他的なセッション」 が作成されま
す。このコマンドは、コンソールを排 他的に使用する必要 があるとき ( たとえ
ば 、専 有 的なデバ ッグ処理 ) にだけ使用してくださ い。複数 セッションモード
を復元 するには、ロックを解放 する (~^) か、コンソールセッションを終了 し
ます (~.)。
domain_id|domain_tag <option>
domain_id
または
domain_tag
) のコ
-
g
Grab
コンソールウィンドウを「 ロックなしの書き込 み」 権で開き ます。他のセッ
ションに「 ロックなしの書き込 み」 権がある場 合は、新 しいコンソールウィ
ンドウにより権利が奪 われます。他のセッションに「 ロック」 権がある場
合、Grab による要求 は拒否 されて読み 取り専 用のセッションが開始 されま
す。
第 1 章 System Management Service の概要 7
-
l
Lock
コンソールウィンドウを「 ロックされた書き込 み」 権で開き ます。他のセッ
ションに「 ロックなしの書き込 み」 権がある場 合は、新 しいコンソールウィ
ンドウにより権利が奪 われます。他のセッションに「 ロック」 権がある場
合、Lock による要求 は拒否 されて読み 取り専 用のセッションが開始 されま
す。
-
r
Read Only
コンソールウィンドウを読み 取り専 用モードで開き ます。
ドメ インでコンソールウィンドウが開いていないとき に console がオ プションなし
で起動 された場 合、コンソールウィンドウは排 他的な「 ロックされた書き込 み」 モー
ドのセッションとして開き ます。
ドメ インで 1 つまたは複数 の非排 他的なコンソールウィンドウが実行 中のとき に
console がオ プションなしで 起動 された 場 合、コンソールウィンドウは 「読み 取り 専
用」 モードで開き ます。
ロックされた書き込 み 権の方が、セキュリティー保護が強力 です。ロックされた書き
込 み権が 奪 われてしまうのは、他のコンソールが console -f で開かれた場合か、実
行中の他のコンソールウィンドウで ~* (チルドアスタリスク) が 入力された 場合だけ
です。どち らの場 合も、新 しいコンソールのセッションは「排 他的なセッション」
で、他のすべてのセッションは強 制的にドメ インの仮想 コンソールから切 り離 されま
す。
console は、IOSRAM またはネ ットワークパスを使用してド メ インのコンソール 間
の通信 を行う ことができ ます。通信 パスを手動 で切 り替え るには、~= ( チルド等号) コ
マンドを使用します。この方法は、ネ ットワークが操 作でき なくなり、コンソール
セッションがハ ングアップしたよう に思 われる場 合に便 利です。
ドメ インには同時 に多数 のコンソールセッションを接続 でき ますが、書き込 み 権を持
つコンソールは 1 つだけです。その他のすべてのコンソールは、読み 取り専 用権を持
ちます。書 き込 み権は、 「ロックされた 」モードまたは 「ロックなしの 」モードの ど
ちらかになります。
8 System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
チルドの使用法
ドメ インコンソールウィンドウでは、行 の 1 文字目 に表示 されるチルド ( ~ ) が、コン
ソールに特別 なアクションを指示 するエ スケ ープ信号 として解釈 されます。以下に例
を示 します。
表 1-1 チルドの使用法
文字 説明
~?
~.
~#
~@
~^
~=
~&
~*
ステータスメ ッセージ
コンソールセッションの切 断
OpenBood PROM または kadb へのブレ ーク
ロックなしの書き込 み 権を取得。オ プション -g を参照
書き込 み 権を解放
通信パスを ネットワークと IOSRAM の 間で 切り 換え。~= は、専
有モードでだけ使用可能 (~* を参照)
ロックされた書 き込み 権を 獲得。 オ プション -l を参照。この 信
号は、読み 取り 専用またはロックなしの書き 込みセッション中に
使用可能
ロックされた書き込 み 権を獲 得し、他の開いているセッションを
すべて終了 してから、新 しいセッションの開始 を禁止する。オ プ
ション -f を参照。複数 セッションモードを復元 するには、ロッ
クを解放 するかセッションを終了
rlogin も、新 しい 行 の先 頭 にチルドがあれ ば 、チルド エ ス ケ ープシー ケ ンスを 処理
します。行 の先頭 でチルドシーケ ンスを送信 する必要 があり、か つ rlogin を使用し
て接続 している場 合には、チルドを 2 個 指定 します (1 番目 のチルドはエ スケ ープさ
れ、2 番目 が rlogin のチルドになります)。あるいは、rlogin のウィンドウで実行
する場 合には、行 の先頭 にチルドを入力 しないでください。
コンソールセッションを終了 するために kill -9 コマンドを使用する場 合、
console コマンドが実行 されたウィンドウまたは 端末 は raw モードになり、ハ ング
アップしたよう に見え ます。この状態 をエ スケ ープするには、^j を入力 し、次 に
stty sane 、さらに ^j を入力 します。
ドメ インコンソールウィンドウで、vi(1) が正常 に実行 され、エ スケ ープシーケ ンス
(チルド付き のコマンド) が意図 のとおりに動 作するのは、環境変数 TERM の設定 がコ
ンソールウィンドウの設定 と同じである場 合だけです。
第 1 章 System Management Service の概要 9
以下に例 を示 します。
sc0:
sms-user
ウィンドウのサイズを変更 するには、次 のよう に入力 します。
sc0:
sms-user
ドメ インコンソールの詳細 については、126 ペ ージの「 ドメ インコンソール」 、およ
び console のマニュアルペ ージを参照してください。
:> setenv TERM xterm
:> stty rows 20 cols 80
遠隔コンソールセッション
システムコントローラがハ ングアップしてコンソールを直接操 作でき ない場 合に備え
て、SMS には、ハ ングアップした SC に遠隔 接続 するための smsconnectsc コマン
ドがあります。このコマンドは、メ イン SC またはスペ ア SC のどち らからでも操 作で
き ます。smsconnectsc コマンドの詳細 および 例 については、 smsconnectsc のマ
ニュアルペ ージを参照してください。
Sun Management Center
Sun Fire 15K の Sun Management Center は、システムを管理 するための機 能を Sun
Fire 15K システムの管理 者に提供する高度 な監視 および管理ツ ールです。Sun
Management Center は、標準 的な SNMP ベースの 管理構造を、クライアントサー
バ ーの考 え 方に基づくインテリジェントで自律 的な 新 しいエ ージェントおよび管理 テ
クノ ロジと統 合します。
Sun Management Center は、Sun Fire 15K システムの GUI および SNMP 管理プログ
ラムまたはエ ージェントのインフラストラクチャとして使用します。Sun
Management Center のこう した 特長 と 機 能の 説 明は、このマニュアルには記載されて
いません。詳細 については、『Sun Management Center ユーザーマニュアル』 を参照
してください。
10 System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月
第 2 章
SMS のセキュリティー
この章 では、SMS および Sun Fire 15K サーバ ーシステムに関係 するセキュリティー
の概要 を説 明します。
Sun Fire 15K プラットフォームのハ ードウェアは、 1 つまたは複 数 の 環境 にパーティ
ション分割 されれば 、Solaris オペレ ーティング環境 の複数 のイメ ージを個別 に実行 で
き ます。こう した環境 は、動的システムドメイン (DSD) またはドメイン と 呼ば れま
す。
論理的には、ド メインは物 理的に分 割されたサー バーと同 等です。Sun Fire 15K の
ハードウェアは、ド メイン 環境を厳密 に分 割するよ うに 設計されています。こ うした
設計のため、複 数のド メインで 共有されている ハードウェアに 障害が発 生しない限
り、1 つのドメ インでのハ ードウェアエ ラーは他のドメ インに影響 しません。各ドメ
インが別個 のサーバ ーのよう に動 作でき るよう に、Sun Fire のソフトウェアはドメ イ
ンを厳密 に分割 するよう設 計 および実装 されています。
SMS はすべての DSD にサービスを提供します。こう したサービスを提供する際 に
も、クライアント DSD から取得したデータが、他者から見え るデータへ漏洩 するこ
とはありません。これは特 に、コンソールの文字 (管理 者パスワードを含む) のバ ッ
ファ など の要注 意 データや、クライアントの DSD のデータを含む I/O バ ッファ のよ
う に、 要 注 意 データになり う るデータについて該当します。
SMS では、管理者の 特権を制限することで、システムパスワード への 外部からの侵 入
による損害 から保護するだけでなく、管理 者の誤りが原因 で発生 する損害 も抑え ま
す。
11
セキュリティー
異 なるドメインのデータを分 離するセキュリティー技術では、データに 暗黙 および明
示のラ ベルを付けて、混 合で きるデータ ( 単一のド メインに関係 するデータ) と混 合で
きないデータ ( 別のド メインからのデータ) を明 確にします。
データへ のラベ ル付けを使用してデータを分離 する技術によりセキュリティーを高 め
る方法の最 も低 いレベ ルは、米国の国家安全 保障局 (NSA) により定義 されている評価
基準 の B1 に相 当します。
管理モデル
SMS では、ドメ インの 管理特 権とプラットフォームの 管理特 権が分 離 されています。
たとえば 、各ドメ インにわたるシステム管理 の特 権と、プラットフォーム全 体にわた
るシステム管理 の特 権を別々 に割 り当てることができ ます。また、プラットフォーム
のオペレ ータおよびドメ インの構 成者に相 当するユーザーに、特 権のサブセットを割
り当てることもでき ます。管理特 権の付与は、アクションを開始 した個 人を監査 によ
り特定 でき るよう に行 います。
SMS は、サイトで設定 された Solaris ユーザーアカウントを使用し、これらアカウン
トに対 して、Solaris の group メ ンバ ーシップを使用して管理特 権を与え ます。この方
法により、デフォルトの特 権の作成および整理 をサイト単位 で柔軟 に行え ます。たと
えば、 管理者 特権を 代表する同一の Solaris グループに複 数のド メインを 割り当てれ
ば、ド メインのグループを 1 セットのド メイン 管理者で 管理で きます。
また、複数 の管理役割 を個 人の管理 者に割 り当てることも、サイト単位 で柔軟 に行え
ます。構 成済み の管理特 権グループのすべてに属するグループメ ンバ ーシップを持
つ、単 一ユーザーアカウントを設定 でき ます。
プラットフォーム管理 者は、プラットフォームのハ ードウェアを管理 します。実行 中
のドメ インで使用中のハ ードウェアに関しては制限がありますが、プラットフォーム
管理者は、 最終的にはサー バーの ハードウェアの 電源を 切断することで、実 行中のド
メインをシャットダ ウンで きます。
12 System Management Services (SMS) 1.1 管理者マニュアル • 2001 年 11 月