
HT 56 C
取扱説明書2 - 31

日本語
目次
1 はじめに......................................................2
2 使用上の注意および作業方法..................... 3
3 本機の使い方.............................................. 8
4 運転準備....................................................10
5 カッティング アタッチメント.................. 11
6 バーとチェンの取り付け.......................... 11
7 チェンの張り............................................ 12
8 チェンの張り具合の点検.......................... 12
9 燃料...........................................................12
10 給油...........................................................13
11 チェン オイル........................................... 14
12 チェン オイルの給油.................................14
13 チェン オイルの吐出点検......................... 16
14 ハーネスの取付け..................................... 17
15 エンジンの始動と停止.............................. 17
16 機械の運搬................................................ 19
17 作業中の注意事項..................................... 19
18 ガイド バーの保守.................................... 20
19 エアーフィルターの掃除.......................... 21
20 キャブレターの調整..................................21
21 スパーク プラグ........................................21
22 機械の保管................................................ 22
23 チェン スプロケットの点検と交換........... 23
24 ソーチェンの整備と目立て.......................23
25 整備表....................................................... 27
26 磨耗の低減と損傷の回避.......................... 28
27 主要構成部品............................................ 29
28 技術仕様....................................................29
29 整備と修理................................................ 30
30 廃棄...........................................................30
31 EC 適合証明書.......................................... 30
お客様各位
この度は STIHL 社の製品をお買上げいただきま
して誠に有難うございます。
この製品は、最新の製造技術と入念な品質保証処
置を施して製造されました。私共は、お客様がこ
の製品を支障なく使用され、その性能に満足して
いただくために最善の努力を尽くす所存でおり
ます。
本製品に関してご不明な点がありましたら、お買
上げの販売店または当社カスタマーサービスに
お問い合わせください。
敬具
Dr. Nikolas Stihl
1 はじめに
1.1 シンボル マークについて
機械に表示されているシンボル マークの意味は、
本取扱説明書に説明されています。
対象の機種によっては、以下のシンボル マークが
機械に表示されている場合があります。
燃料タンク、ガソリンとエンジン オイ
ルの混合燃料
チェンオイルタンク、チェン オイル
チェン回転方向
パージャーポンプの操作
パージャポンプ
1.2 段落の前に付いたシンボルや数
字
警告
人に及ぼす事故やケガ、更に重大な物的損傷に対
する警告。
注記
本機本体あるいは構成部位の損傷に対する警告。
1.3 技術改良
当社の信条として、常に自社製品の改良を心がけ
ております。この理由から、製品の設計、技術、
外観が定期的に改良される場合があります。
このため、変更、修正、改良の種類によっては、
本取扱説明書に記載されていない場合がありま
す。
0000007133_010_J
元の取扱説明書
無塩素漂白紙使用
印刷インクには植物油が使用され、紙はリサイクル可能です。
© ANDREAS STIHL AG & Co. KG 2022
0458-555-4321-C. VA0.B22.
2 0458-555-4321-C

2 使用上の注意および作業方法 日本語
2 使用上の注意および作業方
法
非常に鋭利で、遠くまで届くカッター
の付いた高速切断パワーツールのた
め、高枝カッターの作業時には特別な
安全に関する注意事項を順守してく
ださい。
初めて使用する前に取扱説明書をよ
く読んで理解してください。取扱説
明書は、必要なときに参照できるよう
安全な場所に保管してください。取
扱説明書の記載事項を順守しないと、
重傷や致命傷さえも負うことがあり
ます。
現地で適用される (事業主損害賠償保険協会、社
会保険機関、労働安全局等が定める) 安全規制に
すべて従ってください。
本機を初めて使用する場合:STIHL サービス店ま
たは他の経験豊富なユーザーに機械の操作法を
教わるか、専門的な研修に参加してください。
未成年者によるパワーツールの操作は許可され
ていません。ただし、監督者の指示の下で 16 歳
以上の未成年者が作業を行う場合は例外です。
子ども、動物、見物人との間に安全な距離を確保
してください。
機械を使用しないときは、他人に危険が及ばない
よう配慮して下に置いてください。機械が無断
で使用されないよう対策を講じてください。
第三者やその所有物の事故やリスクを防止する
ことは、使用者の責任です。
パワーツールを貸与したり、貸し付ける場合は、
取扱説明書を一緒に手渡してください。本機の
使用者が取扱説明書の記載事項に精通している
ことを確認してください。
騒音を発する機械の使用が、国、地域、現地の規
則によって一日の特定の時間帯に制限されてい
る場合があります。
機械の使用者は十分に休息を取り、身体的・精神
的に健康な状態でなければなりません。
激しい労働に耐えられない体調の方は、かかりつ
け医に相談してから機械を使用してください。
ペースメーカー着用者向けの注意点:本機のイグ
ニッションシステムは微弱な電磁界を発生しま
す。その電磁界がペースメーカーに干渉する場
合があります。健康上のリスクを最小限に抑え
るために、STIHL 社ではペースメーカー着用者に
かかりつけ医やペースメーカー製造業者に相談
されることをお勧めしています。
動作を鈍らせるようなアルコールや薬物を服用
した状態では、本機を使用しないでください。
高枝カッターは、枝払い (枝の切断や刈り込み) 専
用です。木材や木製の物体の切断以外には使用
しないでください。
本機は他の目的に使用しないでください。ケガ
をする危険があります!
STIHL 社が本パワーツールへの使用を明確に承
認したか、仕様が同等のガイドバー、ソーチェ
ン、チェンスプロケット、アクセサリーのみを装
着してください。ご不明な点は、サービス店にお
問い合わせください。高品質の部品とアクセサ
リーだけをご使用ください。この指示に従わな
いと、事故だけでなく、パワーツールの損傷も生
じるおそれがあります。
STIHL 社では、STIHL 純正のツール、ガイドバ
ー、ソーチェン、チェンスプロケット、アクセサ
リーの使用をお勧めしています。そうした純正
品は製品に適合し、お客様の性能要件を満たすよ
うに特別に設計されています。
いかなる方法であれ、絶対に本パワーツールを改
造しないでください。負傷する危険が高まるお
それがあります。STIHL 社は、承認されていない
アタッチメントを使用した際のケガや物的損害
に対して一切法的責任を負いません。
本パワーツールの清掃に高圧洗浄機を使用しな
いでください。強力な水の噴流が、本機の部品を
損傷するおそれがあります。
2.1 衣服と装備
適切な防護服と装備を身に付けてください。
丈夫な素材で、身体の動きを一切制限
しない衣服を着用してください。ゆ
ったりとした上着ではなく、つなぎ服
等の身体にぴったりフィットする衣
服を着用してください。
木々、茂み、機械の可動部品に絡まるおそれがあ
る衣服は着用しないでください。スカーフ、ネク
タイ、装身具は身に付けないでください。長髪は
結び、肩よりも高い位置でまとめてください。
靴底が滑らない、爪先に鋼板の入った
安全靴を履いてください。
警告
目を負傷する危険を低減するために、
European Standard(欧州基準) EN
166 に準拠した、確実にフィットする
保護メガネを着用してください。保
護メガネが適切にフィットしている
ことを確認してください。
「個人」用のイヤープロテクター (例えばイヤーマ
フ) を着用してください。
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日本語 2 使用上の注意および作業方法
落下物で頭部を負傷する危険がある場合は、安全
ヘルメットを着用してください。
耐性素材 (革など) でできた、丈夫な保
護手袋を着用してください。
STIHL 社では、さまざまな防護装備を取り揃えて
おります。
2.2 機械の運搬
必ずエンジンを切ってください。
たとえ短距離であっても、機械を持ち運ぶときは
常にチェンガード (鞘) を装着してください。
常にパワーツールのバランスを保ち、シャフトを
保持して運搬してください。機械の高温になっ
ている部分、特にマフラーには触れないでくださ
い。火傷をするおそれがあります!
車両輸送:転倒、損傷、燃料漏れを防ぐために機
械を適切に固定してください。
2.3 給油
ガソリンは可燃性が極めて高い液体
です - 火気を近付けないでください。
燃料をこぼさないでください。喫煙
しないでください。
必ずエンジンを切ってから給油してください。
エンジンが高温のときは給油しないでください -
燃料がこぼれ、火災が生じる危険があります。
燃料キャップは、タンク内の圧力がゆっくりと抜
け、燃料の吹き出しが生じないように慎重に開け
てください。
必ず換気の良い場所で給油してください。燃料
がこぼれたときは、直ちに機械を清掃してくださ
い - 燃料が衣服にはね飛ばないよう注意してく
ださい。燃料が衣服に付着したときは、速やかに
着替えてください。
給油後は、スクリュー式燃料キャップ
をできるだけしっかりと閉めてくだ
さい。
確実に閉めると、燃料タンクキャップがエンジン
の振動によって緩むか外れ、大量の燃料が漏れ出
す危険が低減されます。
漏れの有無を確認します。燃料が漏れている場
合はエンジンを始動しないでください - 重度の
火傷または致命的な火傷を負うおそれがありま
す!
2.4 作業開始前
パワーツールが適切に組み立てられ、正常な状態
になっているか点検します。本取扱説明書の関
連する章を参照してください。
燃料システム、特に燃料タンクキャップ、ホー
–
スコネクター、手動燃料ポンプ (手動燃料ポン
プ付きの機械のみ) 等の目視が可能な部品が漏
れていないか点検します。漏れや損傷が生じ
ている場合は、エンジンを始動しないでくださ
い。火災が起きる危険があります!サービス
店で機械を修理してから再使用してください。
ガイドバーが正しく装着されているか確認し
–
ます。
ソーチェンが適切に張られているか確認しま
–
す。
スライドコントロール/停止スイッチは、容易
–
に STOP または 0 位置に移動できなければな
りません。
スロットルトリガーロックアウト(装着されて
–
いる場合)とスロットルトリガーは、スムーズ
に作動しなければなりません。スロットルト
リガーは、自動的にアイドリング位置に戻る必
要があります
スパークプラグターミナルがしっかりと差し
–
込まれているか点検します。緩んでいる場合
は火花が発生し、可燃性のガスに引火し、火災
が発生するおそれがあります!
操作部や安全装置は絶対に改造しないでくだ
–
さい。
ハンドルは乾いた清潔な状態 (オイルや汚れが
–
付着していない状態) に保ちます。この点は、
機械を安全に操作するために重要です。
ハーネスを自分の身長や手の長さに合うよう
–
に調整します。「ハーネスの取り付け」の項を
参照してください。
パワーツールは正常な作動状態のときだけ使用
してください。事故が生じる危険があります!
ハーネスを使用する場合は、非常時に備えて、迅
速にハーネスを外すか、機械を外して地面に降ろ
す練習をしてください。この練習中は、本機を地
面に投げ下ろして損傷させないよう注意してく
ださい。
4 0458-555-4321-C

2 使用上の注意および作業方法 日本語
2.5 エンジンの始動
給油場所から 3 m 以上離れた場所でエンジンを
始動します。屋外に限ります。
パワーツールを屋外の水平面に置きます。バラ
ンスと安定した足場を確保してください。パワ
ーツールを確実に保持します。エンジン始動時
に作動するおそれがあるため、チェンを地面や他
の障害物に接触させないでください。
本パワーツールは、一人で操作するように設計さ
れています。エンジンの始動時でさえも、半径
15m 以内には第三者を立ち入らせないでくださ
い。ケガをする危険があります!
エンジンは取扱説明書に従って始動してくださ
い。
スロットルトリガーを放しても、ソーチェンはし
ばらく作動し続けます。フライホイール効果!
エンジンのアイドリング回転数を確認します。
スロットルトリガーを放した、エンジンのアイド
リング回転時には、チェンは停止しなければなり
ません。
燃えやすい物 (木屑、樹皮、枯れ草、燃料など) を
高温の排気ガスや高温のマフラー表面に近付け
ないでください。近付けると、火災が発生する危
険があります!
左手でドライブチューブを握ります。左利きの
使用者も同様です。コントロールハンドルとシ
ャフトに親指を掛けて確実に握ってください。
テレスコープシャフト付きの機械では、テレスコ
ープシャフトを作業高を超えて伸ばさないでく
ださい。
2.7 作業時
足場が常に安全で安定しているか確認します。
危険が差し迫っている場合や緊急時は、速やかに
エンジンを切ります。スライドコントロール/停
止スイッチを STOP または 0 の位置に動かして
ください。
このパワーツールには、絶縁機能は搭
載されていません。電線から 15 m 以
内の範囲には立ち入らないください。
感電死する危険があります!
2.6 ツールの保持と操作
枝が落下したり、木片が飛散したりするおそれが
あるため、作業位置の半径 15 m 以内には第三者
を立ち入らせないでください。ケガをする危険
があります!
この距離は、物体 (車両、窓ガラスなど) に対して
も維持する必要があります。物的損害が生じる
危険があります!
バーノースを電線から 15 m 以上離してくださ
常にパワーツールを両手でしっかりと保持して
ください。右手でコントロールハンドルを握り、
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い。それよりも距離が離れていても、高圧ケーブ
ルから電流が放電することがあります。電線の
付近で切断作業を行うときは、電線を非通電状態
にしてから作業を開始してください。
ケガをする危険を低減するために、必ずエンジン
を切ってからソーチェンを交換してください!
エンジンのアイドリング回転数が適正か確認し
ます。スロットルトリガーを放した状態では、ソ
ーチェンが動いてはなりません。

日本語 2 使用上の注意および作業方法
ソーチェンが停止しない場合は、サービス店に修
理を依頼してください。定期的にアイドリング
回転数の設定を点検し、修正してください。
作動させたまま絶対に本機から離れないでくだ
さい。
滑りやすい場所 (例えば濡れた面、雪や氷で覆わ
れた面、斜面、凸凹のある地面) では、特に注意
してください。
樹木の切り株や根等の障害物に注意してくださ
い。つまずく危険があります!
2.7.1 高所で作業する場合:
常にリフトバケットから作業します。
–
はしごや樹木に乗った状態では、絶対に本機を
–
使用しないでください
不安定な面では絶対に作業しないでください。
–
本機は絶対に片手で使用しないでください
–
イヤープロテクターを着用している場合は、危険
を告げる声 (叫び声、警笛等) が聞こえにくくなる
ため、通常よりもさらに注意が必要です。
疲労を感じたときは休憩を取ってください。そ
うしないと事故が起こるおそれがあります!
冷静かつ慎重に作業を行ってください。日中の
視界が十分なとき以外は作業を行わないでくだ
さい。慎重に作業を進め、他者に危険が及ばない
よう配慮してください。
エンジンが始動するとすぐに、パワー
ツールから有毒な排気ガスが発生し
ます。排気ガスは無臭で目に見えな
い場合があり、未燃焼の炭化水素とベ
ンゼンが含まれているおそれがあり
ます。屋内や換気状態の悪い場所で
は、絶対にエンジンをかけないでくだ
さい。触媒コンバータが装着されて
いる機種でも同様です。
有毒ガスを吸い込んで重症または致命傷を負う
危険を低減するために、溝、くぼ地、他の狭い場
所での作業時は、適切に換気してください。
吐き気、頭痛、視覚障害(視野狭窄等)、聴覚障害、
めまい、注意散漫が生じた場合は、直ちに作業を
中止してください。濃度が非常に高い排気ガス
を吸い込むと、そうした症状が現れる場合があり
ます。事故が生じるおそれがあります!
機械は、騒音と排気ガスの発生が最小限になるよ
うに操作してください。エンジンを不必要にふ
かさず、作業時のみエンジンを加速してくださ
い。
火災の危険を低減するために、作業中や機械の付
近では喫煙は避けてください。燃料システムか
ら可燃性の気化燃料が漏れ出すおそれがありま
す。
本機の使用時に発生する粉塵 (おがくずなど)、気
化ガス、煙は健康を害するおそれがあります。粉
塵が発生する場所では、防塵マスクを着用してく
ださい。
パワーツールに設計強度を超える異常な負荷が
加わった (強い衝撃が加わるか、落下した) 場合、
必ずパワーツールが正常かどうか点検してから
作業を続けてください (「作業開始前」も参照)。
特に燃料システムが漏れていないか点検し、安全
装置が完全に作動しているか確認してください。
安全に操作できなくなったパワーツールは、絶対
に使用しないでください。ご不明な場合は、販売
店にお問い合わせください。
ハーネス使用時は、排ガス流が身体に当たらない
よう注意してください。火災が生じるおそれが
あります!
2.7.2 枝払い
パワーツールを傾けて保持します。切断する枝
の真下には立たないでください。水平面から 60°
の角度を超えないでください。落下する樹木に
注意してください。
作業場所を片付け、作業の邪魔になる大枝や茂み
を取り除いてください。
枝払い前に退避路を確保し、障害物を完全に取り
除きます。
6 0458-555-4321-C

2 使用上の注意および作業方法 日本語
回転中のソーチェンが石や他の硬い物体に当た
ると、火花が発生し、特定の条件下では燃えやす
い物質が引火するおそれがあります。特に乾燥
した高温の気候下では、枯れた植物や茂みも引火
します。火災の危険がある場合は、燃えやすい物
質、乾燥した植物や雑木の近くでパワーツールを
使用しないでください。火災が生じる危険性の
最新情報に関して、必ず管轄森林管理事務所にお
問い合わせください。
機械から離れる前に、必ずエンジンを切ってくだ
ハウジングを枝に当て、垂直切りを入れます。そ
れにより、切断を開始したときにパワーツールが
揺れずに済みます。
フルスロットルにして、切断作業を開始します。
常に適切に目立てをした、張りが正常なソーチェ
ンを使用して切断を行います。デプスゲージの
設定が適正かどうか確認してください。
始動スロットル位置でパワーツールを操作しな
いでください。この位置ではエンジン回転を制
御できません。
チェンが挟まれないよう、上側から下向きに垂直
切りします。
太い枝や重量のある枝の場合は、負荷軽減カット
を入れます。「高枝カッターの使用」の項を参照
してください。
張力がかかっている枝の切断時は特に注意して
ください。ケガをするおそれがあります!常に、
まず圧縮がかかっている側に負荷軽減カットを
入れ、次に張力がかかっている側を玉切りしま
す。
裂けた樹木の切断時は注意してください。木片
が飛散してケガをするおそれがあります!
斜面で作業を行うときは、必ず高い側に立つか、
切断する幹の側面に立ってください。転がる幹
に注意してください。
切断し終わると、パワーツールは切り口の中でガ
イドバーによって支持されなくなります。作業
者が機械の重量を支える必要があります。制御
できなくなる危険があります!
必ずソーチェンを回転させたままパワーツール
を切り口から引き出してください。
本パワーツールは枝払いや剪定専用であり、伐倒
用ではありません。事故が起きるおそれがあり
ます!
ソーチェンは異物から離れた位置で使用してく
ださい。石や釘等が飛散し、ソーチェンが損傷す
るおそれがあります。
さい。
2.8 振動
チェンソーを長時間使用した場合には、振動の影
響により手の血行不良が生じることがあります
(「白ろう病」)。
以下をはじめ、多くの事柄が影響するため、一般
的な使用時間の設定は不可能です。常に各国の
安全規制、基準、条例をお守りください。
以下の対策をとると使用時間を延長できます:
手の防護(暖かい手袋)
–
休憩を取りながら作業する
–
以下の場合には使用時間を短くします:
血行不良の特殊体質 (症状:指が頻繁に冷たく
–
なる、指が疼く)。
低い外気温。
–
ハンドルを掴む力の強さ (掴む力が強いと血行
–
が低下します)。
機械を日常的に長時間使用したり、該当する症状
(指のしびれ等)が繰り返し発症する時は、医師に
よる診断をお薦めします。上記のいずれかの症
状が現れたら(指が疼くなど)、医師にご相談くだ
さい。
2.9 整備と修理
定期的に本機を整備してください。取扱説明書
に書かれている整備や修理だけを行ってくださ
い。その他すべての作業はスチール サービス店
に依頼してください。
当社では整備や修理を、認定を受けたスチール サ
ービス店のみに依頼されることをお勧めします。
スチール サービス店には定期的にトレーニング
を受ける機会が与えられ、必要な技術情報の提供
を受けています。
高品質の交換部品のみを使用して、事故および本
機の損傷を回避してください。これに関して不
明な点がある場合は、スチール サービス店へお問
い合わせください。
当社ではスチール純正交換部品のご使用をお勧
めします。これらは、お客様の機種およびご使用
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日本語 3 本機の使い方
になる性能要件に合わせて、特別に設計されてい
ます。
ケガの危険を回避するために、本機の保守、修
理、または掃除を実行する前に、エンジンを必ず
切ってください。- 例外:キャブレターおよびア
イドリング回転数の調整時は例外です。
スパークプラグターミナルまたはスパークプラ
グを外した状態でスターターを操作する場合は、
スライドコントロール/ストップスイッチを
STOP または 0 の位置にしてください。火花が
飛んで火災を起こす危険があります。
火災の危険性を回避するため、火気の近くで修理
したり、保管したりしないでください。
燃料フィラー キャップにもれがないか定期的に
点検してください。
当社で承認されたタイプで、支障なく作動するス
パーク プラグだけを使用してください (「技術仕
様」の項を参照)。
イグニッション ケーブルに異常がないこと(良好
な絶縁状態、接続の確実性)を確認してください。
マフラーに異常が無いことを確認してください。
火災の危険や聴覚障害を避けるために、破損した
マフラーを取付けたまま、あるいはマフラーがな
いまま作業しないでください。
高温のマフラーに触れて、火傷しないようにして
ください。
エンジン停止
チェンの張りを点検するとき。
–
チェンの張りを再調整するとき。
–
チェンを交換するとき。
–
問題に対処するとき。
–
目立てに関する注意事項を守ってください - 安
全に正しく扱うため、チェンとガイドバーを常に
よい状態に保ってください。チェンは正しく目
立てをして張りを調整し、十分に潤滑する必要が
あります。
チェン、ガイド バーおよびスプロケットは、常に
余裕を持って取り替えてください。
燃料とチェンオイルの保管には、ラベルの付いた
安全な容器のみを使用してください。ガソリン
を取り扱うとき、直接肌に触れたり、ガソリン蒸
気を吸い込まないようにしてください - 健康上
のリスクがあります。
3 本機の使い方
3.1 準備
► 適切な保護服を着用し、安全上の注意事項を順
守します。
► エンジンを始動します。
► ハーネスを取り付けます。
3.2 切断順序
幹が自然に落下するよう、必ず下側の幹から先に
切断します。重たい (径の大きい) 幹は、数カ所を
切断して扱いやすい長さに分割します。
警告
切断中の幹の真下には絶対に立たないでくださ
い。落下する幹に注意してください。枝が地面
に当たって跳ね返り、作業者に当たるおそれがあ
ります。ケガをする危険があります。
3.3 廃棄
堆肥にすることができるため、切り屑は廃棄物と
して処分しないでください。
3.4 作業方法
右手でコントロールハンドルを握り、左手でシャ
フトを握ります。左手は最も快適な位置まで伸
ばしてください。
常にハンドルホース部分を左手で握り、シャフト
を保持してください。
シャフトは常に 60°以下の角度で保持してくださ
い。
ツールを 60°の角度に合わせると、最も疲れにく
くなります。
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3 本機の使い方 日本語
状況に応じてそれによりも浅い角度に合わせる
ことができます。
3.4.1 垂直切り
チェンが切り口に挟まれないよう、ハウジング部
分のバーを枝に当て、上側から下向きに垂直切り
します。ガイドバーを使用してソーチェンを正
確に位置決めすることができます。
3.4.2 負荷軽減カット
3.4.3 太い枝のフラッシュカット
幹の径が 10 cm (4 in)以上の場合
► 最終的な切断位置から約 20 cm/8 in の切断位
置 (A) でまずアンダーカット (3) を行い、次に
垂直切りを行います。次に負荷軽減カットを
入れてフラッシュカット (4) を行い、垂直切り
で切り落とします。
太い幹の樹皮が裂けないよう、必ず
► 枝の下側から負荷軽減カット (1) を入れます。
そのためには、カッティングアタッチメントを
位置決めし、バーノーズが弧を描くように下向
きに導きます。
► 垂直切り (2) を行います。ハウジング部分の
バーを枝に位置決めします。
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日本語 4 運転準備
3.4.4 障害物上での切断
4 運転準備
この機械にはスプリットドライブチューブが搭
載されており、輸送時のスペースを最小限に抑え
ることができます。ユニットは輸送時に分解す
ることができます。「パワーツールの輸送」を参
照してください。
4.1 ドライブチューブの接続
警告
コンビツールを取り付けないでください。機械
に同梱されたスプラインシャフト付きドライブ
本機のロングリーチ機能を利用して、河川や湖と
いった障害物に覆いかぶさる幹を剪定すること
が可能です。そうした剪定時のツールの角度は、
枝の位置によって決まります。
3.4.5 リフトバケットを使用した切断
チューブのみを使用してください。
► フロントドライブチューブの端からキャップ
(1) を取り外し、後の使用に備えて安全な場所
に保管してください。「機械の保管」を参照し
てください。
► パワーヘッドをマシンサポートに載せるよう
本機のロングリーチ機能を利用すると、リフトバ
ケットで他の幹を損傷させるおそれなしに幹の
隣接部を切断することができます。そうした剪
定時のツールの角度は、枝の位置によって決まり
ます。
に地面に置きます。
10 0458-555-4321-C