
STIHL FS 360 C-M, 410 C-M, 460
C-M, 490 C-M
取扱説明書

目次
日本語
はじめに 2
使用上の注意および作業方法 2
各機種に組み合わせ可能なカッテ
ィング アタッチメント、デフレク
ター、リミットストップおよびハ
ーネス 13
バイク ハンドルの取り付け 16
スロットルケーブルの調整 19
デフレクターの取付け 19
元の取扱説明書無塩素漂白紙使用
カッティング アタッチメントの取
付け 20
燃料 26
給油 27
フルハーネスの取付け 28
ユニットのバランス 28
エンジンの始動と停止 29
機械の運搬 31
作業中の注意事項 33
エアー フィルター 34
M-Tronic 35
冬季作業 35
スパーク プラグ 37
印刷インクには植物油が使用され、紙はリサイクル可能です。
エンジンの動作 38
機械の保管 39
金属製カッティング ブレードの目
立て 39
カッティング ヘッドの保守 40
ユーザーによる点検と保守 41
スチール販売店による点検と保守 42
整備表 43
磨耗の低減と損傷の回避 45
主要構成部品 46
技術仕様 47
整備と修理 50
廃棄 50
EC 適合証明書 50
お客様各位
この度は STIHL 社の製品をお買上げい
ただきまして誠に有難うございます。
この製品は、最新の製造技術と入念な
品質保証処置を施して製造されまし
た。私共は、お客様がこの製品を支障
なく使用され、その性能に満足してい
ただくために最善の努力を尽くす所存
でおります。
本製品に関してご不明な点がありまし
たら、お買上げの販売店または当社カ
スタマーサービスにお問い合わせくだ
さい。
敬具
Dr. Nikolas Stihl
© ANDREAS STIHL AG & Co. KG, 2019
0458-746-4321-D. VA0.D19.
0000007260_007_J
FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M
この取扱説明書は、著作権によって保護されています。全権留保。特に複製、翻訳および電子システムを使用した処理に対
して保護されています。
1

日本語
はじめに
ピクトグラム
機械に表示されているピクトグラムの
意味は、本取扱説明書に説明されてい
ます。
機種によって以下のピクトグラムが機
械に表示されている場合があります。
燃料タンク、ガソリンと
エンジンオイルの混合燃
料
デコンプバルブの操作
手動燃料ポンプ
手動燃料ポンプの操作
グリースチューブ
吸気口:夏季作業
吸気口:冬季作業
段落の前に付いたシンボルや数字
警告
人に及ぼす事故やケガ、更に重大な物
的損傷に対する警告。
注記
本機本体あるいは構成部位の損傷に対
する警告。
技術改良
当社の信条として、常に自社製品の改
良を心がけております。この理由か
ら、製品の設計、技術、外観が定期的
に改良される場合があります。
このため、変更、修正、改良の種類に
よっては、本取扱説明書に記載されて
いない場合があります。
使用上の注意および作業方法
このパワーツールは、カ
ッティングアタッチメン
トが非常に高速で回転す
るため、作業時には特別
な安全に関する注意事項
を遵守する必要がありま
す。
初めて使用する前に取扱
説明書をお読みくださ
い。取扱説明書は、必要
なときに参照できるよう
安全な場所に保管してく
ださい。取扱説明書を遵
守しないと、重傷または
致命傷さえも負うことが
あります。
現地の安全規制、基準、条例をすべて
遵守してください。
本機を初めて操作するときは:STIHL
サービス店または経験豊富な使用者に
機械の操作方法を教えてもらうか、操
作方法に関する専門研修に参加してく
ださい。
未成年者はパワーツールを使用しない
でください。
作業エリアに見物人、特に子供や動物
を近付けないでください。
パワーツールを使用しないときは、他
人に危険が及ばないようにスイッチを
切ってください。無断で使用されない
よう、安全な場所に保管してくださ
い。
第三者の負傷やその所有物の損壊を防
止することは、使用者の責任です。
2
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日本語
パワーツールを貸したり譲渡したりす
る場合は、取扱説明書を一緒に手渡し
てください。本機の使用者が取扱説明
書の記載事項に精通していることを確
認してください。
騒音を発する機械の使用が、国や地域
の規則によって特定の時間帯に制限さ
れている場合があります。
パワーツールを操作する人は、十分に
休息をとり、身体的、精神的に健康で
なければなりません。
激しい労働に耐えられない体調の方
は、パワーツールの使用前にかかりつ
け医に相談してください。
ペースメーカーを着用している方にの
み該当する注意点:本パワーツールの
イグニッションシステムは、微弱な電
磁界を発生します。その電磁界がペー
スメーカーに干渉する場合がありま
す。STIHL 社では、ペースメーカー使
用者には健康上のリスクを低減するた
めに、かかりつけ医やペースメーカー
の製造業者に相談されることをお勧め
しています。
視力を低下させたり、動作や判断を鈍
らせたりするおそれがある物 ( 薬物、
アルコール ) を服用した状態では、パ
ワーツールを使用しないでください。
パワーツールは、装備されているカッ
ティングアタッチメントに合わせて、
芝、雑草、潅木、藪、茂み、径の小さ
い木などの切断用途にご使用くださ
い。
事故が生じる危険が増すため、パワー
ツールは他の目的に使用しないでくだ
さい。
STIHL 社がこのパワーツールに使用す
ることを明確に承認したか、同等の仕
様に基づいたカッティングアタッチメ
ントとアクセサリーだけを使用してく
ださい。ご不明な点は、サービス店に
お問い合わせください。事故が起きた
り、本機が損傷したりする危険を回避
するために、高品質のツールとアクセ
サリーのみを使用してください。
STIHL 社では、STIHL 純正ツールとア
クセサリーの使用をお勧めしていま
す。そうした純正品は製品に適合し、
お客様の性能要件を満たすように特別
に設計されています。
いかなる方法であれ、絶対に本機を改
造しないでください。負傷する危険性
が高まるおそれがあります。STIHL 社
は、承認されていないアタッチメント
を使用した際のケガや物的損害に対し
て一切法的責任を負いません。
本機の清掃に高圧洗浄機を使用しない
でください。強力な水の噴流が、本機
の部品を損傷するおそれがあります。
パワーツールに取り付けられたデフレ
クターは、カッティングアタッチメン
トによる飛散物 ( 石、ガラス、ワイヤ
等 ) の一部からしか作業者を守れない
場合があります。そうした物体が飛散
し、作業者に当たるおそれがありま
す。
衣服と装備
適切な防護服と装備を身に付けてくだ
さい。
丈夫な素材で、身体の動
きを制約しない衣服を着
用してください。ワーク
コートではなく、身体に
ぴったりしたオーバーオ
ールに上着を組み合わせ
た防護服を着用してくだ
さい。
枝、やぶ、機械の可動部に引っ掛かる
衣服は避けてください。スカーフ、ネ
クタイ、装身具を身に付けないでくだ
さい。長髪は後ろ側で束ね、引っ掛か
らないよう注意してください ( ヘアネ
ット、帽子、ヘルメット等を着用 )。
靴底が滑らない、爪先に
鋼板の入った安全靴を着
用してください。
草刈ヘッドを使用するときにかぎり、
靴底が滑らず、頑強な作りの靴も着用
することができます。
警告
目を負傷する危険を低減
するために、European
Standard(欧州基準) EN
166 に準拠した、確実に
フィットする保護メガネ
を着用してください。保
護メガネが正しくフィッ
トしていることを確認し
てください。
フェイスシールドを着用し、適切にフ
ィットしていることを確認してくださ
い。フェイスシールドのみでは、目を
十分に保護することはできません。
イヤープロテクター ( 防音用耳栓等 ) を
着用してください。
間伐作業や高い茂みで作業を行うとき
や、落下物で頭部を負傷する危険があ
るときは、安全ヘルメットを着用して
ください。
耐性素材 (革等) ででき
た、丈夫な保護手袋を着
用してください。
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日本語
STIHL 社では、さまざまな防護服と防
護装備を取り揃えております。
パワーツールの運搬
必ずエンジンを停止してください。
肩掛けベルトで吊り下げるか、ドライ
ブチューブで適切にバランスを取って
ください。ブレードに接触してケガを
しないよう、運搬用ガードを金属製カ
ッティングアタッチメントに取り付け
ます。
重度の火傷を負う危険を
低減するために、ギアボ
ックスハウジング等の本
機の高温部分には触れな
いよう注意してくださ
い。
車両輸送:パワーツールが倒れたり、
燃料が漏れ出したり、機械が損傷した
りしないように適切に固定してくださ
い。
給油
ガソリンは可燃性が極め
て高い燃料です。火気を
避けてください。燃料を
こぼさないでください 喫煙しないでください。
給油前にエンジンを停止してくださ
い。
エンジンが高温のときは給油しないで
ください - 燃料がこぼれ、火災が起き
る危険があります。
タンク内で高まった圧力を徐々に逃が
し、燃料漏れを防ぐために、燃料タン
クキャップは慎重に開けてください。
給油は換気の良い場所で行ってくださ
い。燃料が本機にこぼれたときは、直
ちに拭き取ってください - 衣服に付着
したときは、直ちに着替えてくださ
い。
給油後は、燃料タンクの
キャップをできるだけき
つく閉めてください。
それにより、機械の振動によって燃料
タンクキャップが緩むか外れ、燃料が
漏れ出す危険を低減できます。
重度または命にかかわる火傷を負う危
険を低減するために、燃料が漏れてい
ないか点検してください。漏れている
場合は、修理するまではエンジンを始
動しないでください。
始動前
パワーツールが正しく組み立てられ、
正常な状態になっているか点検します 本取扱説明書の関連項目を参照してく
ださい。
– 燃料システムに漏れがないか点検
します。特にタンクキャップ、ホ
ース接続部、手動燃料ポンプ ( 装
着モデルのみ ) 等の目視が可能な
部品に注意してください。漏れや
損傷がある場合は、エンジンを始
動しないでください - 火災が起き
るおそれがあります。再使用する
前に、サービス店に機械の修理を
依頼してください。
– 組み合わせが承認されているカッ
ティングアタッチメント、デフレ
クター、ハンドルおよびハーネス
のみを使用してください。すべて
の部品は、適正かつ確実に組み立
てられている必要があります。
– 停止スイッチは制約なしに動く必
要があります。
– チョークノブ、スロットルトリガ
ーロックアウトおよびスロットル
トリガーがスムーズに作動するか
確認します - スロットルトリガー
は自動的にアイドリング位置に戻
らなければなりません。スロット
ルトリガーロックアウトとスロッ
トルトリガーを握ると、チョーク
ノブが } の位置から運転位置 F に
戻らなければなりません。
– スパークプラグターミナルがしっ
かりと差し込まれているかチェッ
クします - 緩んでいる場合は火花
が発生することがあり、可燃性の
ガスに引火するおそれがありま
す。
– カッティングツールまたはアタッ
チメントが適切かつ確実に組み立
てられ、正常な状態か点検しま
す。
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日本語
– 安全装置 (カッティングアタッチ
メント用デフレクター、ライダー
プレート等)に損傷や摩耗がない
か点検します。損傷した部品は、
必ず交換してください。損傷した
デフレクターや摩耗したライダー
プレート ( 文字や矢印が確認不能 )
を取り付けたまま作業しないでく
ださい。
– 絶対に操作部や安全装置を改造し
ないでください。
– パワーツールを安全に操作するた
めに、ハンドルは乾いた清潔な -
オイルや汚れのない - 状態に保ち
ます。
– ハーネスとハンドルを身長や手の
長さに合うよう調整します。「ハ
ーネスの取り付け」と 「機械のバ
ランスの取り方」の項を参照して
ください。
事故が生じる危険を低減するために、
損傷したパワーツールや適切に組み立
てられていないパワーツールを使用し
ないでください。
肩掛けベルトまたはフルハーネスを使
用する場合:非常時に備えて、パワー
ツールを外して地面に降ろす練習をし
てください。練習中は、パワーツール
を地面に投げ下ろして損傷させないよ
う注意してください。
エンジンの始動
給油場所から 3 m 以上離れた場所でエ
ンジンを始動します。屋外に限りま
す。
機械を障害物のない安定した地面に置
きます。バランスが取れ、足場が安定
しているか確認します。機械をしっか
りと保持します。エンジン始動時にカ
ッティングアタッチメントが動き出す
ことがありますので、地面や障害物に
触れないようにしてください。
パワーツールは一人で操作します。飛
散物でケガをする危険を低減するため
に、半径 15 m 以内には第三者を立ち
入らせないでください - 始動時にもこ
の点を厳守してください。
ケガをする危険を低減す
るために、カッティング
アタッチメントに触れな
いでください。
エンジンの落としがけを
しないでください - 取扱
説明書に従って始動して
ください。スロットルト
リガーを放しても、カッ
ティングアタッチメント
は短時間作動し続けます
- フライホイール効果に
よるものです。
火災が生じる危険を低減するために、
燃えやすい物 ( 木屑、樹皮、枯れ草、
燃料等 ) は高温の排気ガスや高温のマ
フラー表面に近付けないでください。
パワーツールの保持と操作
必ず両手でパワーツールのハンドルを
しっかりと保持します。
バランスを保ち、安定した足場を確保
してください。
右手でコントロールハンドルを握り、
左手で左ハンドルを握ります。
作業中
バランスを保ち、安定した足場を確保
してください。
差し迫った危険や緊急事態が発生した
ときは、停止スイッチを押してエンジ
ンを切ってください。
カッティングアタッチメントは物体を
噛んで、遠くまで飛ばしてケガの原因
となることがあります - このため、作
業者の位置から半径 15 m 以内に誰もい
ないことを確認します。物的損害につ
ながる危険を低減するために、他の物
体 ( 車両、窓 ) からも上記の距離を保っ
てください。15 m 以上の距離を保って
も、危険が皆無になるわけではありま
せん。
スロットルトリガーを放したときにカ
ッティングアタッチメントが確実に停
止するためには、エンジンを適正なア
イドリング回転数に調整することが重
要です。エンジンのアイドリング中に
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日本語
カッティングアタッチメントが回転し
続ける場合、サービス店に点検を依頼
してください。STIHL 社では、STIHL
サービス店の利用をお勧めしていま
す。
斜面や不均一な地面上の滑りやすい状
態 ( 氷、濡れた面、雪 ) には、特に注意
してください。
障害物に注意:つまずいたり、転倒し
たりする原因になる木の根や切り株に
注意してください。
常に地面の上で作業し、はしご、作業
台、その他の不安定なサポートの上で
は作業しないでください。
イヤープロテクター着用時は、危険を
告げる声 ( 叫び声、警笛等 ) が聞こえに
くくなるため、通常よりもさらに注意
が必要です。
事故が生じる危険を低減するために、
適切な時期に休憩をとり、疲労の蓄積
を防いでください。
日中の視界が十分なときのみ、冷静か
つ慎重に作業を行ってください。他者
に危険が及ばないよう注意を怠らない
でください。
エンジンが始動するとす
ぐに、パワーツールから
有毒な排気ガスが発生し
ます。排気ガスは無色無
臭で、未燃焼の炭化水素
とベンゼンを含んでいる
ことがあります。屋内や
換気状態の悪い場所で
は、絶対にエンジンをか
けないでください。触媒
コンバータが装着されて
いる機種でも同様です。
有毒ガスの吸引によって重傷または致
命傷を負う危険を低減するために、
溝、くぼ地、または狭い場所では、換
気を適切に行ってください。
事故が生じる危険を低減するために、
気分が悪い、頭痛、視覚障害 ( 視野狭
窄等 )、聴覚障害、めまい、注意散漫等
の状態に陥った場合は、直ちに作業を
中止してください。他の可能性は別と
して、これらの症状は、作業エリアに
超高濃度の排気ガスが存在する場合に
起こることがあります。
機械は、音と排気ガスの発生が最小限
になるように操作してください - 不必
要にエンジンをふかさず、作業時のみ
エンジンを加速してください。
火災の危険を低減するために、作業中
や機械の近くでは喫煙は避けてくださ
い。燃料システムから可燃性の気化燃
料が漏れ出すおそれがある点に注意し
てください。
作業中に発生する塵埃、蒸気、煙は健
康を害するおそれがあります。作業範
囲に塵埃や煙が非常に多い場合、防塵
マスクを着用してください。
パワーツールに設計強度を超える高い
負荷がかかった ( 例えば強い衝撃を加
えたか、落下させた ) 場合は、必ずパ
ワーツールが正常かどうか確認してか
ら作業を続けてください - 「作業を開
始する前に」も参照。
特に燃料システムが漏れていないか点
検し、安全装置が正常に作動している
か確認してください。お使いのパワー
ツールに損傷がある場合は、作業を続
けないでください。不確かな場合は、
サービス店にお問い合わせください。
飛散物によるケガ
の危険を低減する
ために、使用する
カッティングアタ
ッチメントに合っ
たデフレクターが
装着されていない
場合は、絶対に作
業を行わないでく
ださい。
作業場所を点検してくだ
さい:石、金属やその他
の固形物が 15 メートル
以上飛散して、人身傷害
を起こすことや、カッテ
ィングアタッチメントお
よび他の機材 (駐車中の
自動車、窓) を損傷する
ことがあります。
作業が困難な、繁茂した場所での作業
時は特に注意してください。
茂みや生垣の下を刈り込む場合:カッ
ティングアタッチメントを地面から 15
cm 以上は浮かせ、小動物に危害を与え
ないよう注意してください。
機械をそのままにして離れる場合は、
必ずエンジンを停止してください。
作業中はカッティングブレードを定期
的かつ頻繁に点検し、切断動作に目立
った変化が生じたときは直ちに点検し
ます:
– エンジンを停止します。機械をし
っかりと保持し、カッティングア
タッチメントが停止するまで待ち
ます。
– 状態と締め付け具合を点検し、亀
裂の有無を確認します。
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日本語
– 目立て状況を確認します。
– 損傷するか、切れ味が悪くなった
カッティングアタッチメントは即
座に交換してください。表面的な
ヘアークラックしか生じていない
場合も同様です。
カッティングアタッチメントの取り付
け部から定期的に草木の切れ端を取り
除きます - カッティングアタッチメン
トとデフレクターに蓄積した異物は、
取り除いてください。
ケガの危険を低減するために、エンジ
ンを停止させてからカッティングアタ
ッチメントを交換してください。
作業中はギアボックスが
高温になります。火傷を
負う危険を低減するため
に、ギアボックスハウジ
ングには触れないでくだ
さい。
損傷や亀裂が生じたカッティングアタ
ッチメントを引き続き使用したり、溶
接、矯正、形状変更 ( アンバランスな
状態を引き起こします ) によって修理
を試みたりしないでください。
その結果、カッティングアタッチメン
トの破片が高速で飛散して作業者や見
物人に当たり、重傷または致命傷を負
うことがあります。
草刈ヘッドを使用する場合
ナイロンラインが承認されている長さ
に確実に自動調整されるよう、ライン
制限ブレードが適切に取り付けられた
デフレクターだけを使用します。
ケガをする危険を低減するために、必
ずエンジンを切ってから手動調整が可
能な草刈ヘッドのナイロンラインを調
整してください。
長すぎるナイロンカッティングライン
付き機械の使用は、エンジンの作動速
度を下げます。その結果、クラッチが
いつまでもかみ合わずに重要なコンポ
ーネント ( クラッチ、ポリマーハウジ
ングコンポーネント等 ) が過熱して損
傷します - さらに、エンジンのアイド
リング回転時にカッティングアタッチ
メントが作動してケガをする危険が増
します。
金属製カッティングアタッチメントの
使用
STIHL 社では、純正の STIHL 金属製カ
ッティングアタッチメントの使用を推
奨しています。これらは、お客様の機
種と性能要件に合わせて特別に設計さ
れています。
金属製カッティングアタッチメント
は、非常に高速で回転します。発生す
る力が、本機、アタッチメントおよび
切断する素材に加わります。
金属製カッティングアタッチメント
は、規定に従って定期的に目立てして
ください。
金属製カッティングアタッチメントを
不均等に目立てすると、バランスが崩
れ、本機に極端に大きな負荷が加わ
り、破損する危険が増します。
切れ味の悪い刃先や不適切に目立てし
た刃先はカッティングアタッチメント
の負荷を高め、部品のクラックや破損
によってケガをする危険を増大させる
ことがあります。
硬い障害物 ( 石、岩、金属片など ) に接
触するたびに、金属製カッティングア
タッチメントに亀裂や反りが生じてい
ないか点検してください。バリや他の
目に見える付着物は、作業中の高速回
転によって剥がれて飛散することがあ
るため、ケガの危険を低減するため
に、( ヤスリで ) 取り除いてください。
特定の状況下では、回転している金属
製のカッティングアタッチメントが石
や他の硬い物体に接触すると、火花が
発生し、燃えやすい物質に引火するこ
とがあります。特に高温の乾燥した気
象条件下では、乾燥した植物や茂みも
容易に引火します。火災の危険がある
場合、燃えやすい物質、乾燥した植物
や雑木の近くで金属製のカッティング
アタッチメントを使用しないでくださ
い。潜在的な火災の危険性について
は、必ず地域の森林資源管理当局にお
問い合わせください。
金属製カッティングアタッチメントの
使用時に上記の危険を低減するため
に、指定値よりも直径が大きい金属製
カッティングアタッチメントは、絶対
に使用しないでください。重すぎる製
品を使用しないでください。十分な品
質の素材で製造され、適切な形状 ( 形、
厚さ ) の製品を使用する必要がありま
す。
ケガの危険を低減するために、STIHL
製以外の金属製カッティングアタッチ
メントは、STIHL 社がパワーツール用
に承認した金属製カッティングアタッ
チメントの最大のものよりも、重くて
も、厚くても、形状が違っていても、
直径が大きくても、いけません。
振動
チェンソーを長時間使用した場合に
は、振動の影響により手の血行不良が
生じることがあります ( 「白ろう病」
)。
FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M
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日本語
以下をはじめ、多くの事柄が影響する
ため、一般的な使用時間の設定は不可
能です。常に各国の安全規制、基準、
条例をお守りください。
以下の対策をとると使用時間を延長で
きます:
– 手の防護 ( 暖かい手袋 )
– 休憩を取りながら作業する
以下の場合には使用時間を短くしま
す:
– 血行不良の特殊体質 ( 症状:指が頻
繁に冷たくなる、指が疼く )。
– 低い外気温。
– ハンドルを掴む力の強さ ( 掴む力が
強いと血行が低下します )。
機械を日常的に長時間使用したり、該
当する症状 ( 指のしびれ等 ) が繰り返
し発症する時は、医師による診断をお
薦めします。上記のいずれかの症状が
現れたら ( 指が疼くなど )、医師にご相
談ください。
整備と修理
定期的に本機を整備してください。取
扱説明書に書かれている整備や修理だ
けを行ってください。その他すべての
作業は STIHL サービス店に依頼してく
ださい。
当社では整備や修理を、認定を受けた
STIHL サービス店のみに依頼されるこ
とをお勧めします。STIHL サービス店
には定期的にトレーニングを受ける機
会が与えられ、必要な技術情報の提供
を受けています。
高品質の交換部品のみを使用して、事
故および本機の損傷を回避してくださ
い。これに関して不明な点がある場合
は、STIHL サービス店へお問い合わせ
ください。
当社では STIHL 純正の交換部品のご使
用をお勧めします。これらは、お客様
の機種およびご使用になる性能要件に
合わせて、特別に設計されています。
不意にエンジンが始動してケガをする
危険性を軽減するために、修理、保
守、および清掃作業前に常にエンジン
を停止して、スパーク プラグ ターミナ
ルを取り外してください。- 例外 : キ
ャブレターおよびアイドリング回転数
の調整時は例外です。
スパーク プラグ ターミナルまたはスパ
ーク プラグを外した状態で、スタータ
ーでエンジンを始動しないでくださ
い。火花を抑制できずに火災が発生す
る危険性があります。
火災の危険性を回避するため、火気の
近くで修理したり、保管したりしない
でください。
燃料フィラー キャップにもれがないか
定期的に点検してください。
当社で承認されたタイプのスパークプ
ラグだけを使用して、支障なく作動す
ることを確認してください ( 「技術仕
様」の項を参照 )。
イグニッション ケーブルに異常がない
こと ( 良好な絶縁状態、接続の確実性 )
を確認してください。
マフラーに異常が無いことを確認して
ください。
火災の危険や聴覚障害を避けるため
に、破損したマフラーを取付けたま
ま、あるいはマフラーがないまま作業
しないでください。–
高温のマフラーに触れて、火傷しない
ようにしてください。
振動の強さは、防振部品の状態に左右
されますので、定期的に防振部品を点
検してください。
デフレクター上の記号
デフレクター上の矢印は、カッティン
グアタッチメントの適正な回転方向を
示しています。
デフレクターの外側には、承認されて
いるカッティングアタッチメントとデ
フレクターの組み合わせを示す以下の
記号の一部が表示されています。
デフレクターは草刈ヘッ
ドと使用することができ
ます。
デフレクターは草刈ブレ
ードと使用することがで
きます。
デフレクターはブラッシ
ュナイフと使用すること
ができます。
デフレクターはシュレッ
ダーブレードと使用する
ことができます。
8
FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M

日本語
デフレクターは草刈ヘッ
ドと使用してはなりませ
ん。
デフレクターは草刈ブレ
ードと使用してはなりま
せん。
デフレクターはブラッシ
ュナイフと使用してはな
りません。
デフレクターはシュレッ
ダーブレードと使用して
はなりません。
デフレクターはサーキュ
ラーソーブレードと使用
してはなりません。
ハーネス
ハーネスは機械に付属しているか、特
殊アクセサリーとして入手することが
できます。
ナイロンラインを装備したカッティン
グヘッド
N ハーネスを着用してください。
N エンジンをかけた状態で、機械を
ハーネスに吊り下げます。
すべてのカッティングアタッチメント
は、必ずクイックリリースシステム付
きフルハーネスと共に使用してくださ
い。
ナイロンラインにより、木やフェンス
柵などの周囲の縁取りやトリミングを
きれいに仕上げるためのソフトカット
が可能です - 樹皮はほとんど傷付きま
せん。
カッティング ヘッドには取扱説明書が
付属しています。 取扱説明書の説明に
従い、カッティング ヘッドにナイロン
ラインを取り付けます。
警告
絶対にナイロン ラインの代わりに鉄製
ワイヤーをしないでください。重度の
傷害の危険があります。
FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M
STIHL デュロカット
磨耗限度マークに注意してください!
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日本語
デュロカットの底板に付いている磨耗
限度マークの一つ ( 感嘆符 ) が目視され
る状態になったときは、損傷するおそ
れがあるため、草刈ヘッドの使用を中
止してください。
磨耗した底板を交換してください。
草刈ヘッドには取扱説明書が付属して
います。取扱説明書に記載されている
方法に従い、草刈ヘッドにナイロンラ
インのみを取り付けます。
警告
ナイロン製カッティングラインの代わ
りに、絶対にワイヤーを使用しないで
ください - ケガをする危険がありま
す。
ポリマーブレード付き STIHL ポリカッ
ト (Polycut) 草刈ヘッド
牧草の障害物のない端の刈り込み用 (
支柱、フェンス、樹木等の障害物がな
い場合 )
摩耗限度マークを確認してください!
ポリカット草刈ヘッドの摩耗限度マー
クの一つに穴 ( 矢印 ) があいた場合:草
刈ヘッドの使用を中止してください。
新品と交換してください。そうしない
と、草刈ヘッドの部品が飛散してケガ
をする危険があります。
ポリカット草刈ヘッドの整備に関する
注意事項を遵守してください。
ポリカットには、ポリマーブレードの
代わりにカッティングラインを装着す
ることもできます。
草刈ヘッドには取扱説明書が付属して
います。取扱説明書に従い、草刈ヘッ
ドにポリマーブレードまたはナイロン
ラインを取り付けます。
警告
ナイロン製カッティングラインの代わ
りに、絶対にワイヤーを使用しないで
ください - ケガをする危険がありま
す。
金属製カッティングアタッチメントの
使用時の、キックバック ( ブレードス
ラスト ) の危険
警告
金属製カッティングアタ
ッチメントを使用する場
合、回転しているブレー
ドが硬い障害物 (木の根
や枝、切り株、石など)
に当たるとキックバック
の危険があります。 機械
は、アタッチメントの回
転方向と反対の、右また
は後方に跳ね返ります。
回転しているカッティングアタッチメ
ントが黒い色の範囲で硬い障害物に当
たった場合、キックバックの危険性が
一層高まります。
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FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M

日本語
草刈ブレード
芝や雑草のみに使用します - 鎌のよう
に円弧状に刈払機を振ります。
警告
不適切に刈払機を使用すると、草刈ブ
レードを損傷することがあります - 破
損部分でケガをする危険があります。
草刈ブレードの切れ味が明瞭に低下し
た場合は、規定通りに目立てしてくだ
さい。
ブラシュ ナイフ
一面に生い茂った草、雑草と低木、幹
の直径 2 cm 未満の幼木の切断に適して
います - これより太い幹を切断しない
でください - 事故の危険があります。
芝刈及び幼木の間伐時には、地面と同
じ位置で鎌のように刈払機を動かして
ください ( 左右に動かす )。
雑草および低木を切る場合、シュレッ
ダー効果を得るために、ブラシュ ナイ
フを草木の上から下ろしてください この過程では、カッティング アタッチ
メントを必ず腰より下のレベルに維持
してください。
この方法で切る場合、特別に注意を払
ってください。 カッティング アタッチ
メントを地面から離せば離すほど、飛
散物が吹き飛んでケガをする危険性が
高まります。
警告! 不適切なブラシュ ナイフの使用
により、ナイフが割れたり欠けたり破
損することがあります - 破損部分でケ
ガをする危険があります。
ケガの危険を低減するため、以下に注
意してください:
– 石、岩、金属片などの固い障害物
に当てないようにしてください。
– 直径 2 cm 以上の樹木や低木を切ら
ないでください - このような作業
には、サーキュラソー ブレードを
使用してください。
– ブラシュ ナイフに損傷がないか頻
繁に定期的に点検してください。
損傷したブラシュ ナイフは使用し
ないでください。
– 切れ味が低下した場合や定期的な
メンテナンスで、ブラシュ ナイフ
を目立てし、必要な場合はバラン
シングしてください (STIHL サービ
ス店でされることを、お勧めしま
す)。
シュレッダーブレード
固く一面に生えた草や低木の間伐およ
び細断に最適です。
荒れた茂みや低木を切る場合、シュレ
ッダー効果を得るために、シュレッダ
ーブレードを草木の上から下ろしてく
ださい - この過程では、カッティング
アタッチメントを必ず腰より下のレベ
ルに維持してください。
FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M
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日本語
この方法で切る場合、特別に注意を払
ってください。 カッティング アタッチ
メントを地面から離せば離すほど、飛
散物が吹き飛んでケガをする危険性が
高まります。
警告! 不適切に刈払機を使用すると、
シュレッダーブレードを損傷すること
があります - 破損部分でケガをする危
険があります。
ケガの危険を低減するため、以下に注
意してください:
– 石、岩、金属片などの固い障害物
に当てないようにしてください。
– 直径 2 cm 以上の樹木や低木を切ら
ないでください - このような作業
には、サーキュラソー ブレードを
使用してください。
– シュレッダーブレードに損傷がな
いか頻繁に定期的に点検してくだ
さい。 損傷した時点でシュレッダ
ーブレードの使用を止めてくださ
い。
– 切れ味が低下した場合や定期的な
メンテナンスで、シュレッダーブ
レードを目立てし、必要な場合は
バランシングしてください (STIHL
サービス店でされることを、お勧
めします )。
サーキュラソーブレード
幹の直径が 7 cm 以下の低木および樹木
の切断に適しています。
切断前にエンジンをフルスロットで加
速します。均一な力で切断します。
サーキュラソーブレードは、必ず直径
に適合したリミットストップを取り付
けて使用してください。
警告
ブレードが損傷する危険を低減するた
めに、石や地面に当てないよう注意し
てください。ブレードを適宜目立てし
てください - 切れ味の悪い刃はブレー
ドの亀裂や損傷を招き、重傷を負う原
因になることがあります。
伐倒時には、隣の伐倒エリアから最低
でも樹高の 2 倍の間隔を維持してく
ださい。
キックバックの危険
キックバックの危険は、ブレードの黒
い色の範囲で最大になります:サーキ
ュラソーブレードのこの範囲では切断
しないでください。
ブレードの薄い影付きの範囲を使用し
た場合も、キックバックが生じる危険
があります:ブレードのこれらの範囲
は、特別なトレーニングを受けた熟練
作業者以外は使用しないでください。
STIHL 社では、サーキュラソーブレ
ードの影が付いていない部分を使用す
ることを推奨しています。切断開始時
には、必ずブレードのこの部分を使用
してください。
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FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M

日本語
各機種に組み合わせ可能なカッティング アタッチメント、デフレクター、リミットストップお
よびハーネス
FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M
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日本語
10
13
0000-GXX-0417-A0
1
7
12
8
14
15
16
9
20
21
22
23
25
5
2
17
18
19
24
3
6
4
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カッティングアタッチメント デフレクター、リミットストップハーネス
可能な組み合わせ 使用するカッティングアタッチメント
に合わせて、表から適切な組み合わせ
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を選択してください。
FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M

日本語
警告
安全上の理由から、表の各行に表示さ
れているカッティングアタッチメント
とデフレクターまたはリミットストッ
プの組み合わせだけを使用してくださ
い。これ以外の組み合わせは許容され
ません。 事故が発生するおそれがあり
ます。
カッティングアタッチメント
草刈ヘッド
1 STIHL スーパーカット 40-2
2 STIHL オートカット 40-2
3 STIHL オートカット 40-4
1)
4 STIHL オートカット 46-2
5 STIHL トリムカット 41-2
6 STIHL デュロカット 40-4
7 STIHL ポリカット 41-3
金属製カッティングアタッチメント
8 草刈ブレード 230-4
( 直径 230 mm)
9 草刈ブレード 255-8
( 直径 255 mm)
10 草刈ブレード 250-40 スペシャル
( 直径 250 mm)
11 草刈ブレード 250-44
( 直径 250 mm)
2
12 ブラシュナイフ 305-2 スペシャル
( 直径 305 mm)
13 ブラシュナイフ 300-3
( 直径 300 mm)
14 シュレッダーブレード 270-2
( 直径 270 mm)
15 スクラッチャー刃サーキュラソー
ブレード 200
( 直径 200 mm)
16 チゼル刃サーキュラソーブレード
200-22 (4119)、チゼル刃サーキュ
ラソーブレード 200-22 HP (4000)
17 スクラッチャー刃サーキュラソー
ブレード 225
( 直径 225 mm)
18 チゼル刃サーキュラソーブレード
225
( 直径 225 mm)
19 超硬チップサーキュラソーブレー
ド 225
( 直径 225 mm)
警告
非金属製の草刈ブレード、ブラシュナ
イフ、シュレッダーブレード、サーキ
ュラソーブレードは承認されていませ
ん。
デフレクター、リミットストップ
20 草刈ヘッド用デフレクター
21 金属製カッティングアタッチメン
ト ( 品目 8 ~ 13) 用デフレクタ
ー
22 シュレッダーブレード用デフレク
ター
23 サーキュラーソーブレード ( 品目
15 と 16) 用リミットストップ
24 サーキュラソーブレード ( 品目 17
~ 19) 用リミットストップ
ハーネス
25 必ずフルハーネスを着用
1)
FS 460 C-M と FS 490 C-M のみに
承認
2)
FS 410 C には非承認
FS 360 C-M, FS 410 C-M, FS 460 C-M, FS 490 C-M
15