バージョン3.1 追補マニュアル
Manual by C. Bachmann, H. Bischoff, S. Pfeifer, C. Schomburg
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©
2005 Steinberg Media Technologies GmbH
目次
5 はじめに
6 新機能について
9 新機能について
10 編集 - 全般
10 "初期設定(Preferences)" の新しい
オプション
17 キーコマンド
17 トラックの折りたたみ
19 イベント/パートの結合
22 メトロノームの設定
23 同期の設定(Synchronization Setup)
23 トラックの複製
23 選択されたトラックの書き出し
(Cubase SXのみ)
24 トラックファイルの読み込み
(Cubase SXのみ)
26 ステレオパンLawモード
26 トラックリストにおけるトラック
サイズの変更
27 インスペクターのサブパネル
28 編集操作 - MIDI
28 トラックパラメーターを固定
(Freeze Track Parameter)
28 パートの分解(Dissolve Part)
29 "レガート(Legato)" ダイアログ
29 同じピッチのノートを選択する
("編集(Edit)" メニュー)
30 MIDIオートメーションの抽出
31
外部インストゥルメント/エフェクト
(Cubase SXのみ)
39 ミキサー操作
39 コンテクストメニュー機能
40 複数トラックのチャンネル設定を
まとめてコピーする
41 ミキサー用キーコマンド
41 パンニングのバイパス
42 テンポトラック(Cubase SXのみ)
44 プールの操作
44 プールにおける拡張的な検索機能
(Cubase SXのみ)
45 プール用キーコマンド
46 ビデオ
48 スコアエディタの操作
50 リモートコントロール
50
リモートコントロールデバイスから
ユーザーパネルのパラメーター
クセスする (Cubase SX のみ)
51 全般的な改良点
51 システムダウン時のオーディオレ
コーディングの復帰
51 Dolby Digital、およびDTSエンコー
ダーについて(Cubase SXのみ)
51 MP3フォーマットの書き出し
にア
53 索引
Cubase SX/SL
4目次
はじめに
新機能について
Cubase SX/SL 3.1 にようこそ!本書では、オリジナルのバージョン3.0に追加/改良された
すべての機能の一覧、および説明を記載しています。各機能の詳細を読むには、対応
する緑色のリンクをクリックしてください。
新機能説明のいくつかは、Cubase SX バージョンにの み適用されます。該 当する場合
は、各説明の見出し部分で記します。
編集 - 全般
"初期設定(Preferences)"の新しいオプション - 10ページ
•
•
キーコマンド - 17ページ
"トラックの折りたたみ(Track folding)"機能-17ページ
•
•
イベント/パートの結合 - 19ページ
メトロノーム設定 - 22ページ
•
•
同期の設定 - 23ページ
トラックの複製 - 23ページ
•
•
"選択されたトラックの書き出し(Exporting Selected Tracks)"機能(Cubase SX の
み)- 23ページ
•
"トラックファイルの読み込み(Importing Track Archives )"機能(Cubase SXのみ)-
24ページ
•
"ステレオパンLaw(Pan Law)"モード - 26 ページ
トラックリストのトラックサイズ変更 - 26ページ
•
•
インスペクターのサブパネル - 27ページ
編集 - MIDI
トラックパラメーターの固定 - 28ページ
•
•
パートの分解 - 28ページ
•
"レガート(Legato)"ダイアログ - 29ページ
同じピッチのノートを選択 - 29ページ
•
•
MIDIオートメーションの抽出 - 30 ページ
外部インストゥルメント/エフェクト
外部インストゥルメント/エフェクトの使用(Cubase SX のみ)- 31 ページ
•
•
"お気に入り(Favorites)"-37ページ
外部エフェクト/インストゥルメントのフリーズ - 38ページ
•
ミキサー操作
•
コンテキストメニュー機能 - 39ページ
チャンネル設定のコピー - 40ページ
•
•
ミキサー用キーコマンド - 41ページ
Cubase SX/SL
6はじめに
パンニングのバイパス - 41ページ
•
テンポトラック
•
"小節のテンポ処理(Process Bars)"ダイアログ - 42 ページ
プールの操作
プールにおける拡張的な検索機能 - 44ページ
•
•
プール用のキーコマンド - 45ページ
ビデオ
ビデオ読み込み時にサムネイルキャッシュを生成する - 46 ページ
•
•
プールにおいてサムネイルキャッシュを生成する - 47 ページ
サムネイルキャッシュの取り扱われ方について - 47 ページ
•
スコアエディタの操作
•
選択インジケーター - 48ページ
カスタムカラーの表示/非表示 - 48ページ
•
•
"音符情報を設定(Set Note Info)" ダイアログ - 49 ページ
リモートコントロール
リモートコントロールデバイスからユーザーパネルのパラメーターにアクセスする -
50ページ全般的な改良点
システムダウン時のオーディオレコーディングの復帰 - 51 ページ
•
•
Dolby Digital、およびDTSエンコーダーについて (Cubase SX のみ)- 51ページ
MP3フォーマットの書き出し - 51 ページ
•
Cubase SX/SL
はじめに 7
Cubase SX/SL
8はじめに
新機能について
編集 - 全般
"初期設定(Preferences)"の新しいオプション
Cubase SX 3.1では "初期設定(Preferences)" ダイアログにいくつかの変更を加えていま
す。" 外観(Appearance)"ページを完全に改良しました(Cubase SXのみ)。また、"編集
操作(Editing)" ページに新しく"プロジェクト/ミキサー(Project & Mixer)"サブページ
が追加され、VST ページも細分化しま した。以下の各セクションにおいて、ダイアロ
グの各ページにおける変更点などを説明します。
"外観(Appearance)"について(Cubase SXのみ)
"初期設定(Preferences)"ダイアログに、"外観(Appearance)"ページがあります。ここ
には、プログラムのカラーデザインを以下のように調整できるサブページが含まれて
います:
外観(Appearance)- 全般(General)
"全般(General)" サブページの 3 つのコントロールで、Cubase SX のミキサーなどの外
観を調整します。
"彩度(Saturation)"-背景色をグレー〜ブルーで調整します。
•
•
"コントラスト(Contrast)"-背景色に対するコントロールとディスプレイの明暗を調
整します。
•
"ブライトネス(Brightness)"-背景色の明暗を調整します。
Cubase SX/SL
10 新機能について
外観(Appearance)- メーター(Meters)
Cubase SXのメーター表示色を洗練された方法でコントロールできます。マルチカラー
により、たとえばミキサーにおいて、現在のチャンネルレベルがどの程度かを視覚的
に確認しやすくなります。" 外観(Appearances)"-" メーター(Meters)"ページのメー
ターにカラーハンドルが用意されており、これで信号レベルに対するカラーを定義し
ます。
"外観(A ppearance)"-"メーター(Meters)"ページ
•
デフォルト設定では4つのカラーハンドルが存在します。各カラーハンドルはそれぞれ
にカラーが設定されており、メーターの移動に沿って次のカラーハンドルに向かうグ
ラデーションとなります。
各カラーハンドルはクリックしてメータースケールの任意の位置に移動できます。ハ
ンドルを [Shift] キーを押しながら移動すると、 10 倍の精度で位置を設定できるように
なります(遅く移動します)。カラーハンドルの位置は上下矢印キーを使用して調整す
ることも可能です。[Shift]キーを押しながら調整すると、カラーハンドルは1/10の精度
で位置を設定できます(速く移動します)。
•
メータースケール横の任意の値を[Alt]/[Option]+クリックすることで、カラーハンドル
を追加できます。ハンドルを[Ctrl]/[Command]+クリックすると、メータースケールか
らそのカラーハンドルを除去できます。
メータースケールにカラーハンドルを追加する際に、特定の信号レベル用にカラーを
設定することもできます。2つのカラーハンドルを互いに接近させてみましょう。この
ようにして、特定の信号レベルにおけるメーターカラーを即時に変化させることがで
きます。
Cubase SX/SL
新機能について 11
ハンドルのカラーを変更するには、そのハンドルをクリックして選択します。[Tab]
•
キーを使用して次のハンドルを選択することもできます(前のハンドルを選択するに
は、[Shift] キーを押しながら [Tab] キーを押します)。右側のカラーピッカーとブライ
トネスのコントロールを使用して、ハンドルのカラーを変更します。
カラーピッカーに、現在のカラーハンドルで選択しているカラーが示されます。
外観(Appearance)- ワークエリア(Work Area)
"ワークエリア(Work areas)"は、プロジェクトウィンドウのイベントディスプレイな
ど、実際にデータが表示されるエリアを指します。サブページにある各コントロール
を使用して、ワークエリアに存在する垂直/水平のグリッド線の表示色(濃さ)を変更
できます。
編集操作(Editing)
"編集操作(Editing)"ページに、以下の各オプションが追加されました:
"上/下ナビゲートキーをトラックにのみ適用(パートには適用しない)(Use Up/Down
•
Navigation Commands for selecting Tracks only)"
デフォルトでは、各トラックを選択する際、PCキーボードの上下矢印キーを使用しま
す。しかし、この方法はイベント選択の際、場合によっては混乱を引き起こす可能性
があります。トラック選択は、編集とミックスの際において重要な操作です。ここで
はナビゲーション操作をトラック選択のみに限定する事ができます。
以下の事が適用されます:
•
このオプションをオフにした場合に、プロジェクトウィンドウにおいてイベント/パー
トを選択せずに PC キーボードの上下矢印キーを使用すると、トラックリストの各ト
ラック間を1つずつ進みます - 従来予想され、また行われる動作です。
•
このオプションをオフにした場合に、プロジェクトウィンドウにおいてイベント/パー
トを選択した状態でも、PCキーボードの上下矢印キーを使用してトラックリストの各
トラック間を進めます - ただし、現在選択されたトラックの先頭にあるイベント/パー
トも選択されます。このイベント/パートの選択動作が不要な場合は、"上/ 下ナビゲー
トキーをトラックにのみ適用(パートには適用しない)(Use Up/Down Navigation
Commands for selecting Tracks only)" をオンにします。
このオプションをオンにすると、上下矢印キーをトラック選択のみに使用できます。
•
現在のプロジェクトウィンドウにおけるイベント / パートの選択状況は変更されませ
ん。
編集操作(Editing)- オーディオ(Audio)
"デフォルトのトラックタイムタイプ(Default Track Time Type)"
•
オーディオトラックにおける、トラックタイムのデフォルトの表示タイプを設定しま
す。この設定を変更すると、新規に作成するオーディオトラックのタイム表示が、選
択したタイプとなります。"ミュージカル(Musical)"、" タイムリニア(T ime Linear)"、
"トランスポートのメインディスプレイに従う(Follow Transport Main Display)"から
選択できます。
"ミュージカル(Musical)"を選択すると、追加されるトラックはすべてミュージカル
タイムタイプに設定されます(対応するボタンが音符のシンボルになります)。" タイ
ムリニア(Time Linear)"を選択すると、追加されるトラックはすべてリニアタイム
Cubase SX/SL
12 新機能について
(Cubase SXのみ)
ベースに設定されます(ボタンが時計のシンボルになります)。3つ目のオプションを
選択すると、トランスポートパネルにおけるタイムディスプレイ1の表示フォーマット
をそのまま使用します。トランスポートにおいて"拍/小節(Bars+Beats)"を選択する
と、各トラックはミュージカルタイムタイプとなります。トランスポートにおいて他
のオプションを選択すると(秒、タイムコード、サンプルなど)、各トラックはリニア
タイムベースとなります。
この設定はオーディオトラックにのみ適用されます。MIDIトラックのタイム表示タイ
•
プについては、"編集操作(Editing)"-"MIDI"ページにおいて、オーディオトラックと
は別の設定を行えます。
編集操作(Editing)- MIDI
•
"デフォルトのトラックタイムタイプ(Default Track Time Type)"
MIDIトラックにおける、トラックタイムのデフォルトの表示タイプを設定します。こ
の設定を変更すると、新規に作成するMIDIトラックのタイム表示が、選択したタイプ
となります。"ミュージカル(Musical)"、"タイムリニア(Time Linear)"、"トランス
ポートのメインディスプレイに従う(Follow Transport Main Display)"から選択でき
ます。
"ミュージカル(Musical)"を選択すると、追加される MIDIトラックはすべてミュージ
カルタイムタイプに設定されます( 対応するボタンが音符のシンボルになります)。"タ
イムリニア(Time Linear)" を選択すると、追加される MIDIトラックはすべてリニア
タイムベースに設定されます(ボタンが時計のシンボルになります)。3つ目のオプショ
ンを選択すると、トランスポートパネルにおけるタイムディスプレイ 1 の表示フォー
マットをそのまま使用します。トランスポートにおいて"拍/小節(Bars+Beats)"を選
択すると、各トラックはミュージカルタイムタイプとなります。トランスポートにお
いて他のオプションを選択すると(秒、タイムコード、サンプルなど)、各トラックは
リニアタイムベースとなります。
•
この設定はMIDIトラックにのみ適用されます。オーディオトラックのタイム表示タイ
プについては、" 編集操作(Editing)"-"オーディオ(Audio)" ページにおいて、オー
ディオトラックとは別の設定を行えます。
(Cubase SXのみ)
編集操作(Editing)- プロジェクト /ミキサー(Project&Mixer)
"初期設定(Preferences)" ダイアログにおける新しいサブページです。以下のオプショ
ンが用意されています:
"自動トラックカラーモード(Auto Track Color Mode)"
•
プロジェクトにトラックを追加する際に、自動的にカラーを設定する場合のオプショ
ンです。
•
"プロジェクト/ミキサー選択の同期(Sync Project and Mixer Selection)"
これは新機能ではなく、以前の機能を改称したものです。以前のバージョンでは"ミキ
サー選択をプロジェクトウィンドウの選択に従わせる(Mixer Selection follows Project)"
としていました。実際にはプロジェクトから、あるいはミキサーからの両方により動
作するため、改称しました。機能の説明については(旧称"ミキサー選択をプロジェク
トウィンドウの選択に従わせる(Mixer Selection follows Project)")、" 初期設定
(Preferences)" ダイアログのヘルプ、あるいはオペレーションマニュアル『ミキサー』
の章をご参照ください。
Cubase SX/SL
新機能について 13
"トラック上のすべての内容を折りたたむ(Deep Track Folding)"
•
このオプションをオンにすると、トラックにおける"折りたたみ"設定が("プロジェク
ト(Project)"メニュー - "トラックの折りたたみ(Track Folding)"サブメニューで行う)、
同じトラックのサブエレメントにも適用されるようになります。たとえば、フォルダ
トラックにおいて、5つのオートメーションサブトラックが開かれている 10のオーディ
オトラックを含む場合、これらを折りたたむと、これらフォルダトラックに含まれる
各オーディオトラックも同様に折りたたまれます。
•
"選択したトラックを拡大(Enlarge Selected Track)"
このオプションをオンにすると、プロジェクトウインドウにおいて選択したトラック
が拡大表示されるようになります(デフォルトの拡大率が適さないようであれば、ト
ラックリストにおいて表示サイズを直接調整できます)。このオプションをオンにし
て、トラックリストにおいて他のトラックを選択すると、今度はこちらが拡大表示さ
れ、以前に選択したトラックは元のサイズに戻ります。
"編集(Edit)" メニューにも"選択したトラックを拡大(Enlarge Selected Track)"のオプ
ションが用意されています。
•
"ソロボタンを押した時にチャンネル/トラ ックも 選択(Sel ect Channel/Track on
Solo)"
このオプションをオンにすると、トラックリスト上のあるトラック、またはミキサー
上のあるチャンネルのソロボタンを押した際に、チャンネル/トラック自体の選択も行
います。
このオプションをオフにすると、トラックのソロ設定に関わらず、選択状況を維持し
ます。
" チャンネル設定の編集 " ボタンを押した時にチャンネル / トラックも選択(Select
•
Channel/Track on Edit Setting)"
このオプションをオンにすると、トラックリスト上のあるトラック、またはミキサー
上のあるチャンネルの編集ボタン(e)を押した際に、チャンネル/ トラック自体の選択
も行います。
このオプションをオフにすると、現在のチャンネル/トラック選択状況を維持します。
•
"連動スクロールの設定(Scroll to selected)"ポッブアップメニュー
このポップアップメニューに含まれるオプションで、以下の設定を行えます:
•
"トラック(Track)" を選択した場合、トラックリストの表示がミキサーと連動します。
たとえば、ミキサー上のあるチャンネルを選択すると、トラックリストにおいて対応
するトラックが自動的に表示されます(ただしミキサー→トラックの連動は行われま
せん)。
•
" チャンネル(Channel)" を選択した場合、トラックリストのあるトラックを選択する
と、ミキサーにおいて対応するチャンネルストリップを自動的にスクロールして表示
するようになります(同じく、トラック→ミキサーの連動は行われません)。
•
"チャンネル/トラック(Channel and Track)"を選択した場合、トラック、あるいはチャ
ンネルを選択すると、トラックリストとミキサーの両方が自動でスクロールし、表示
します。
•
"無効(Disabled)"を選択すると、スクロール動作が行われなくなります。
Cubase SX/SL
14 新機能について
編集操作(Editing)- ツール(Tools)
"十字線カーソル(Cross Hair Cursor)"オプション :
•
プロジェクトウィンドウとエディタにおいて作業する際に、十字線カーソルを表示し
ます。ナビゲーションや編集の際、また特に大きなプロジェクトをアレンジする際に
便利です。十字線カーソルのライン / マスクのカラー設定、ライン幅を設定できます。
十字線カーソルは、使用するツールにより動作方法が若干異なります。
•
選択ツール(あるいはそのサブツール)を選択した場合、パート/イベント、あるいは
イベントのトリムハンドルの移動/コピーを開始する際に十字線カーソルが現れます。
•
はさみツールを選択した場合、イベントディスプレイにマウスを置くと同時に十字線
カーソルが現れます。
•
他のツールでは十字線カーソルは現れません。
全般
"全般(General)" ページに、新しいオプションが1 つ追加されました:
"最大バックアップファイル数(Maximum Backup Files)"
•
" 自動保存(Autosave)" 機能で作成するバックアップファイルの最大数を設定します。
バックアップしたファイルが最大数になると、既存のファイルは上書きされます(最
も古いファイルから順に)。
MIDI
MIDIページに、以下のオプションが追加されました:
•
"録音終了時にリセットイベントを挿入(Insert Reset Events after Record)"
MIDI レコーディングの際にとても便利な機能です。パートのレコーディング終了地点
にリセットイベントを挿入し、サスティン、アフタータッチ、ピッチベンド、モジュ
レーション、ブレスコントロールなどのコントロールデータをリセットします。たと
えば、サスティンペダルをホールドにしたままMIDIパートのレコーディングを終了し
た場合などに有効です。ペダルオフのコマンドがレコーディングされていないため、
通常は以降のパートもサスティンホールドされながら演奏されます。"録音終了時にリ
セットイベントを挿入(Insert Reset Events after Record)"をオンにすると、これを
防げます。
•
チェイスイベント(ChaseEvents)-パートの範囲外でもチェイスを有効にする
(Chase not limited to Part Boundaries)
以前のプログラムバージョンでは、チェイス機能はポジションカーソルが「触れてい
る」パートに対してのみ作用しました。
このオプションをオンにすると、MIDI コントローラーはパート範囲の外側も対象に
チェイスします。すなわち、チェイス機能はカーソルが触れたパートよりも左側の範
囲も対象にします。このオプションは、非常に大きなプロジェクトにおいてはオフに
してください。ポジションニングとソロ機能の動作が非常に遅くなります。
このオプションをオフにすると、MIDIコントローラはポジションカーソルの下にある
各パートのみを対象にチェイスします。
Cubase SX/SL
新機能について 15
VST
メインのVSTページに、3つのサブページを用意しました。メインのVSTページには以
下のオプションを追加しました:
"デフォルトのステレオパンナーモード(Default Stereo Panner Mode)"
•
新しく作成するオーディオトラックにおけるデフォルトのパンモードを設定します
(ステレオバランスパン(Stereo Balance Panner)、ステレオデュアルパン(Stereo
Dual Panner)、ステレオコンバインパン(Stereo Combined Panner))。これら各モー
ドの詳細については、オペレーションマニュアル『ミキサー』の章をご参照ください。
•
" 警告をテキストファイルに書き出し " ダイアログを有効にする(Activate dialog
"Export Warnings as text file" )
プロジェクトを開いた際に、たとえば特定のプラグインが見つからなかった場合、そ
のリストを含んだダイアログが開きます。このダイアログを閉じると、メッセージが
現れ、先ほどの警告内容をテキストファイルとして書き出すかどうか尋ねてきます。
"今後このメッセージを表示しない(Do not show this message again)" のチェック
ボックスをオンにすると、以降このメッセージは表示されません(他のプロジェクト
においても不明なプラグインなどが存在している事があらかじめ判明している場合な
ど)。メッセージを再び表示し、また警告をテキストファイルとして書き出せるように
したい場合には、" 警告 をテ キスト ファ イル に書 き出し " ダイ アログ を有 効に する
(Activate dialog "Export Warnings as text file")"のオプションをオンにします。
プロセッシングのオーバーロードを警告する(Warn on Processing Overloads)
•
このオプションをオンにすると、レコーディング中に CPU クリップインジ ケーター
(トランスポートパネル上に存在)が点灯した際、ただちに警告メッセージが表示され
ます。
VST - メーター(Metering)
•
入力バスのメーターをオーディオトラックに表示する(ダイレクトモニタリング時)
(Map Input Bus Metering to Audio Track (in Direct Monitoring))
"デバイスの設定(Device Setup)"ダイアログにおいて " ダ イレク トモ ニタリ ング
(Direct Monitoring)"を 有効にした場合に、このオプションをオンにすると、入力バス
のメーター表示をオーディオトラック上で直接行えます。プロジェクトウィンドウで
作業する際、使用中のオーディオトラック上で入力レベルを監視できます。
"デバイスの設定(Device Setup)"ダイアログにおいて"ダイレクトモニタリング(Direct
Monitoring)" を有効にすると、この機能は以下のように動作します:
•
"入力バスのメーターをオーディオトラックに表示する(ダイレクトモニタリング時)
(Map Input Bus Metering to Audio Track (in Direct Monitoring))"をオンにした場合、オー
ディオトラックが録音可能状態になると同時に、ルーティングされている入力バスシ
グナルのメーター表示を行います。
この場合、各トラックは入力バスシグナルをそのままミラーリングしたもので、すな
わち同じ表示内容を見ることができます。このメーターの直接表示を行った場合、オー
ディオトラックに適用可能な各機能(トリムなど)はメーター表示に反映されません。
Cubase SX/SL
16 新機能について
" 入力バスのメーターをオーディオトラックに表示する(ダイレクトモニタリング時)
•
(Map Input Bus Metering to Audio Track (in Direct Monitoring))"をオフにした場合、メー
ター表示は通常通りとなります(詳細はオペレーションマニュアルをご参照くださ
い)。
VST - スクラブ再生(Scrub)
CPU節約スクラブモード(CPU Saving Scrub Mode)
•
このオプションをオンにすると、スクラブ再生を行う際のCPU上への要求が少なくな
ります。大きなプロジェクトにおいてスクラブ再生を行う際に便利です。通常のスク
ラブ再生では処理オーバーロードを引き起こす可能性もあります。"CPU節約スクラブ
モード(CPU Saving Scrub Mode)"をオンにすると、スクラブ再生機能が低下し、ま
たリサンプルの精度も低下します。
キーコマンド
プログラムの各種エリアに対する新しいキーコマンドが、幅広く追加されました。従
来通り、"キーコマンド(Key Command)"ダイアログにおいて、コマンドの割り当てと
編集を行えます(詳細はオペレーションマニュアル『キーコマンド』の章で説明して
います)。
なお、"キーコマンド(Key Command)"ダイアログに "ミキサー(M ixer)"セクションが
別途に用意されました(41ページ参照)。キーコマンドにより各種チャンネルタイプを
隠したり、ミキサー設定の保存 / 読み込みなどを行えます。" 編集(Edit)" カテゴリで
は、選択トラックの "デバイスパネル(Device panel)" を開くキーコマンドを設定でき
るようになりました。また、プールウィンドウを開くキーコマンドを使用して、プー
ルを閉じることも可能となりました。
トラックの折りたたみ
Cubase SX/SL
新機能について 17