SANWA DMM CD721 User Manual

CD721
DIGITAL MULTIMETER
取扱説明書
本社=東京都千代田区外神田2−4−4・電波ビル 郵便番号=101-0021・電話=東京(03)3253−4871㈹ 大阪営業所=大阪市浪速区恵美須西2−7−2 郵便番号=556-0003・電話=大阪(06)6631−7361㈹
SANWA ELECTRIC INSTRUMENT CO.,LTD.
Dempa Bldg.,4-4 Sotokanda2-Chome Chiyoda-Ku,Tokyo,Japan
【1】
安全に関する項目〜ご使用の前に必ずお読みください。〜
このたびはディジタルマルチテスタCD721型をお買い上げいただ
き、誠にありがとうございます。
ご使用前にはこの取扱説明書をよくお読みいただき、正しく安全 にご使用ください。そして常にご覧いただけるように製品と一緒に して大切に保管してください。
本文中の 警告および 注意の記載事項は、やけどや感 電などの事故防止のため、必ずお守りください。
1-1 警告マークなどの記号説明
本器および『取扱説明書』に使用されている記号と意味について
:安全に使用するための特に重要な事項を示します。 ・警告文はやけどや感電などの人身事故を防止するためのもの
です。
・注意文は本器を壊すおそれのあるお取り扱いについての注意
文です。
:直流(DC) Ω:抵抗    :ダイオード   :ブザー :交流(AC) :グランド  :二重絶縁または強化絶縁 +:プラス −:マイナス  :ヒューズ

1-2 安全使用のための警告文

以下の項目は、やけどや感電などの人身事故を防止するためのもの です。本器をご使用する際には必ずお守りください。
116kVAを超える電力ラインでは使用しないこと。
12.AC30Vrms(42.4Vpeak)またはDC60V以上の電圧は人体に危険なた
め注意すること。
13.最大定格入力値を超える信号は入力しないこと。
14.最大過負荷入力値を超えるおそれがあるため、誘起電圧、サージ電
圧の発生する(モータ等)ラインの測定はしないこと。
15.
本体またはテストリードが傷んでいたり、壊れている場合は使用しないこと。
16.ケースまたは電池ふたをはずした状態では使用しないこと。
17.ヒューズは必ず指定定格及び仕様のものを使用すること。ヒュー 
ズの代用品を用いたり短絡することは絶対にしないこと。
18.測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないこと。
19.
測定中は他のファンクションまたは他のレンジに切り換えたりしないこと。
10.測定ごとのレンジ・ファンクション・測定端子の確認を確実に行うこと。
11.本器または手が水などでぬれた状態での使用はしないこと。
12.内蔵電池交換およびヒューズ交換を除く修理・改造は行わないこと。
13.
強力な電磁波を発生するもの、帯電しているものの近くでは使用しないこと。
14.年1回以上の点検は必ず行なうこと。
15.屋内使用
− 1−
警 告
・・・ ・
V・Ω・
ファンクション 入力端子 最大定格入力値 最大過負荷保護入力値
1-4 最大過負荷保護入力値
DCV ACV
DC1000V AC750V
DC1000V,AC750V または PEAKMAX1000V
DC・AC500V または PEAKMAX700V
0.5A/250Vヒューズ保護
0.5A/250Vヒューズ保護
12A/250Vヒューズ保護
電圧・電流 入力禁止
DC2V
DC/AC320mA
DC/AC12A 30秒以内
COM
12Aと COM
Ω・ ・ 
DC/AC 32mA、320mA
DC/AC12A

1-3 安全キャップについて

12A端子に誤って電圧を加えると大電流が流れ、本器が焼損したり測定 者がやけどをする危険があります。事故防止のため安全キャップは必ず 12A端子に付けておいてください。12A測定の際は V・Ω・ mA、端子にキャップを移してご使用ください。
− 2−

【2】用途と特長

2-1 用 途

本器は小容量電路の測定用に設計された、携帯用ディジタルマルチメー タです。小型通信機器や家電製品、電灯線電圧や各種電池の測定などはも ちろん、付加機能を使って回路分析などにも威力を発揮します。

2-2 特長

・IEC1010に準拠          ・
3200カウント、円弧アナログバーグラフ付き
データホールド、レンジホールド機能付き・約10分で作動するオートパワーオフ ・電流測定もオート/マニュアル測定可能(mAレンジ)

【3】各部の名称

3-1 本体・テストリード

1.5 V
1. 5V
・ 
1.5V
mA
液晶表示器
データホールド スイッチ
シフトスイッチ
電源スイッチ兼 ファンクションスイッチ
V・Ω・
、mA測定端子
レンジホールド スイッチ
12A測定端子
(セーフティーキャップ付き)
Fig1
1.5V
COM端子
テストピン
プラグ
つば
テストプローブ(赤)
テストプローブ(黒)
テストリード(TL-21)
ホルスタ
テストリード
固定部
− 3−

【4】機能説明

◯電源スイッチ兼ファンクションスイッチ
このスイッチを回して電源のON/OFFおよびV、Ω、●● BT、mA、
12Aのファンクションを切り換えます。
◯シフトスイッチ(SHIFT)
直流/交流(電流ファンクション)の切り換えおよび●●●の切り換えに
使用します。このスイッチを押すと以下のように切り換わります。
・電流ファンクションの場合:1回押す毎に→ となります。 ・●  の場合:1回押す毎に→  →  となります。
◯レンジホールドスイッチ(R.H)
電圧、抵抗、電流(mAのみ)ファンクションの時特定のレンジにしたい
場合使用します。このスイッチを押すとレンジが固定され、マニュアル
モードになります。このスイッチを押すたびにレンジが移動しますので、
表示器の単位と少数点の位置を確認しながら適正なレンジを選択してく
ださい。オートモードに復帰させる場合は表示器の R.H が消えるまで
このスイッチを押しつづけて下さい。
◯データホールドスイッチ(D.H)
表示器に表示されている測定データを固定させる時使用します。このス
イッチを押すと表示器に D.H が点灯し、その時点のデータ表示が固定
され表示は変化しません。再びこのスイッチを押すと表示器の D.H
消え、ホールド状態は解除され、測定状態に戻ります。
◯オートパワーオフ
本器は約10分で自動的に表示が消え、電源の消費を抑えるオートパワー
オフ機能付きです。オートパワーオフ作動直前に本体より警告音が鳴り
ますのでそのままご使用になりたい場合は、D.H スイッチを押してくだ
さい。長時間ご使用にならない場合はファンクションスイッチをOFFに
してください。

3-2 表示器

直流測定動作表示
レンジホールド動作表示
測定値単位表示
電池消耗警告
高速バーグラフ
導通チェック 動作表示
数値データの マイナス表示
データホールド 動作表示
交流測定 動作表示
ダイオードテスト 動作表示
バーグラフの マイナス極性表示
数値表示
小数点
バーグラフスケール
Fig2
1.5 V
表示器の表示が10以下で
ブザーが鳴りますか?
電池消耗表示
は点灯していますか?
本体とテスト
リードの外観は破損して
いますか?

【5】測定方法

5-1 始業点検

1.
本体およびテストリードが傷んでいたり、壊れている場合は使用しないこと。
2. テストリードが切れたりしていないことを確認すること。
警 告
点検スタート
黒プラグをCOM 端子に差し込み ます
赤プラグを端子 に差し込みます
ファンクション スイッチを 合わせます
赤、黒のテスト ピンをショート します
点検終了です
感電の恐れがありま す。使用をやめ修理 してください
電池を交換し、もう 一度点検をやり直し てください
テストリードを交換 しても良くならない 場合は、修理が必要 です
テストリードを交換 しもう一度やり直し てください
*電池が消耗しすぎると表示
がまったく出なくなります。
はい
いいえ
はい
いいえ
いいえ
はい
− 4−
Fig3
5-2

電圧(V)測定 最大測定電圧 直流電圧 DC1000V,交流電圧 AC750V

1.最大定格入力電圧を超えた入力信号を加えないこと。
2.測定中はファンクションスイッチを切り換えないこと。
3.測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないこと。
警 告
1) 測定対象
DCV:電池や直流回路の電圧を測ります。 ACV:電灯線電圧などの正弦波交流電圧を測ります。
2) 測定レンジ
DCV:320mV〜1000Vまでの5レンジ ACV:3.2V〜750Vまでの4レ
●●●ンジ
3) 測定方法
①テストリードの赤プラグをV入力端子に、黒プラグをCOM入力端
●●●●子に差し込みます。
②ファンクションスイッチをDCVまたはACVに合わせます。 ③被測定回路のマイナス電位側に黒のテストピンを、プラス電位側
●●●●に赤のテストピンを接触させます。(ACVの場合、極性は関係あ
●●●●りません)
④表示器の表示を読み取ります。 ⑤測定後は被測定回路から赤黒のテストピンをはずします。
●テストリード開放時に表示が変動しますが故障ではありません。
●本器の交流検波方式は平均値方式のため、正弦波以外の測定波形
●●●●では測定値に誤差が生じます。

5-3 抵抗(Ω) 測定 最大測定抵抗 30MΩ

入力端子には外部よりの電圧を絶対に加えないこと。
警 告
1) 測定対象:抵抗器や回路の抵抗を測ります。
2) 測定レンジ:320Ω〜30Mまでの6レンジ
3) 測定方法
①テストリードの赤プラグをΩ入力端子に、黒プラグをCOM入力
●●●●端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチをΩに合わせます。 ③
被測定物に赤、黒のテストピンをそれぞれ関係なくあてて測定します。 ④表示器の表示値を読み取ります。 ⑤測定後は被測定回路から赤黒のテストピンをはずします。
●入力端子間の開放電圧は1.3Vです。
●測定に際しノイズの影響を受ける場合は、被測定物をCOMの電
●●●●位でシールドしてください。
− 5−
DCV
電池
Battery
Fig4(DCV)
ACV
コンセント
Outlet
Fig5(ACV)
1) 使用対象:配線の導通確認や選定に用います。 2) 使用方法
①テストリードの赤プラグを入力端子に、黒プラグをCOM入力
●●●●端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチを   に合わせます。 ③
被測定回路または導線に赤黒のテストピンをあてチェックします。
④ブザーが鳴るか鳴らないかで導通を確認します。
※測定値が320Ω以下の場合は、その時の測定値が表示されます。
⑤測定後は被測定物から赤、黒のテストピンをはずします。
●入力端子間の開放電圧は1.3Vです。
●被測定回路抵抗が約20Ω以下でブザーが発音します。

5-4 導通(● )チェック

入力端子には外部よりの電圧を絶対に加えないこと。
警 告
− 6−
Ω
Fig6
抵抗器
Resistor
Fig7
ピー
延長コード
Extensioncord
1) 測定対象:マンガン電池(単1/R20,単2/R14,単3/R6)やアルカ
●●●●●●●● リ電池(LR20,LR14,LR6)の30Ω負荷時の測定
2) 測定レンジ:1.5V 3) 測定方法
①テストリードの赤プラグを  入力端子に、黒プラグをCOM入力
●●●●端子に差し込みます。
②レンジ切り換えつまみで のレンジに合わせます。 ③被測定電池のマイナス電位側に黒のテストピンを、プラス電位側
●●●●に赤のテストピンを接触させます。
④表示器の表示を読み取ります。 ⑤測定後は被測定電池から赤黒のテストピンをはずします。
5-5 ダイオード( )テスト
入力端子には外部よりの電圧を絶対に加えないこと。
警 告
1) 使用対象:ダイオードの良否をテストします。 2) 測定方法
●●●①テストリードの赤プラグを  入力端子に、黒プラグをCOM入力
●●●●端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチを   に合わせ、シフトスイッチで
●●●●  にします。
③ダイオードのカソード側に黒のテストピンを、アノード側に赤の
●●●●テストピンを接続します。
④表示器にダイオードの順方向電圧降下が表示されていることを確
●●●●認します。
⑤赤、黒のテストピンを入れ換えテストリード解放時の表示と同じ
●●●●表示になっていることを確認します。
●●●●※④・⑤の確認ができれば、ダイオードは正常です。
⑥測定後は被測定物から赤黒のテストピンをはずします。
●入力端子間の開放電圧は3Vです。
− 7−

5-6 電池負荷電圧測定

入力端子には電池電圧(約1.5V)以上の電圧を絶対に加えないこと。
警 告
⑤⑤
③③
Fig8
アノード
Anode
カソード Cathode
ダイオード
Diode
1.5V
1.5 V
5-7-1直流・交流電流(DC・ACmA)最大測定電流 DC/AC320mA
1) 測定対象
直流電流 :電池や直流回路の電流 を測ります。 交流電流 :交流回路の電流 を測ります。
2)測定レンジ:32mA,320mAまでの2レンジ(DC,AC) 3)測定方法
①テストリードの赤プラグをmA入力端子に、黒プラグをCOM入力
●●●●端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチをmAに合わせ、シフトスィッチでDC
●●●●またはACのいずれかを選択します。
③被測定回路を切り離し負荷と直列になるように接続します。 ④表示器の表示を読み取ります。 ⑤測定終了後は被測定回路から赤黒のテストピンをはずします。
− 8−
警 告

5-7 電流(A)測定

1.必ず負荷を通して本器が直列に接続されるようにすること。
2.入力端子には電圧を絶対に加えないこと。
3.最大定格電流を超える入力は加えないこと。
⑤③
Fig9
⑤③
電 池
Battery
Fig10
電源
負荷
電源
負荷
(×)
1.5V
注意:長時間測定を行っていま
すと被測定電池を消耗さ せてしまいますので、短 時間で行って下さい。
1) 測定対象:12A以下の回路電流 を測定できます。 2) 測定レンジ:12Aの1レンジ(DC、AC) 3) 測定方法
①テストリードの赤プラグを12A入力端子に、黒プラグをCOM入力
●●●●端子に差し込みます。
②ファンクションスイッチを12Aに合わせ、シフトスィッチでDC
●  またはACのいずれかを選択します。
③被測定回路を切り離し負荷と直列になるように接続します。 ④表示器の表示を読み取ります。 ⑤測定終了後は被測定回路から赤黒のテストピンをはずします。
●入力信号を加えても表示が変化しない場合はヒューズが切れてい
●●●●
る可能性がありますので、ヒューズが切れていないか確認してください。
●交流(AC)での確度保証周波数範囲は40Hz〜400Hzです。
●12Aレンジでは単位記号が表示されません。
− 9−
5-7-2 直流・交流電流(DC・AC12A)最大測定電流 DC/AC12A
1.入力端子には電圧を絶対に加えないこと。
2.発熱するため、測定は30秒以内にすること。
3.発熱するため、測定間隔を3分以上とること。
4.リード線は過熱防止のため、伸ばした状態で測定すること。
警 告
●mAレンジでは単位記号が表示されません。
●入力信号を加えても表示が変化しない場合はヒューズが切れてい
●●●●る可能性がありますので、ヒューズが切れていないか確認してく
●●●●ださい。
●32mAと320mAのレンジ間はオートレンジです。レンジホールド
●●●●マニュアル測定も可能です。
●本器の交流検波方式は平均値方式のため、正弦波以外の測定波形
●●●●では測定値に誤差が生じます。
Fig11
電 池
Battery
抵抗器
Resistor
mA
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