Rohde&Schwarz SMU200A Quick Start Guide

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R&S®SMU200A ベクトル・シグナル・ジェネレータ
クイック・スタート・ガイド
(:7ðFB)
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クイック・スタート・ガイド
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本書では、R&S®SMU200A(1141.2005.02)およびそのオプションについて説明します。
ローデ・シュワルツ製品のファームウェア開発には、さまざまなオープンソース・ソフトウェアを使用しています。主要なソフトウ ェアについては、対応する オープン・ソース・ライセンスおよびライセンス文書が、製品に同梱のユーザ・ドキュメント CD-ROM に収録されています。 OpenSSL Toolkit (http://www.openssl.org/) が使用する OpenSSL Project には、Eric Young 氏 (eay@cryptsoft.com) が作成し た暗号ソフトウェアおよび Tim Hudson 氏 (tjh@cryptsoft.com) が作成したソフトウェアが含まれています。 ローデ・シュワルツは、オープンソース開発者の方々ならびにコミュニティ参加者の方々に、心よりの感謝とお礼を申し上げます。
© 2011 Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG Muehldorfstr. 15, 81671 Munich, Germany Phone: +49 89 41 29 - 0 Fax: +49 89 41 29 12 164 E-mail: info@rohde-schwarz.com Internet: http://www.rohde-schwarz.com Printed in Germany – お断りなしに記載内容の一部を変更させていただくことがあります。 あらかじめご了承ください。 R&S® は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG. の登録商標です。
本書では、「R&S®SMU200A」を「R&S SMU」、「R&S®WinIQSIM2」を「R&S WinIQSIM2」と略記します。T
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基本的な安全指示
以下の安全指示を常に確認して遵守してください。 ROHDE & SCHWARZ 社では、弊社が提供する製品が常に最新の安全基準を満足し、お客様に対して最
善の安全性が提供できるよう、あらゆる努力をしております。弊社の製品およびそれらに必要な補助機 器は、対応する安全基準に従って設計され、試験されています。これらの安全基準に対する適合性は、 弊社の品質保証システムによって、常に確認されています。この製品は、EC Certificate of Conformity (ヨーロッパ共同体適合証明)に従って設計・検査され、安全基準に完全に合致した状態で弊社の工場 から出荷されています。この状態を維持し、安全に動作させるためには、このマニュアルに示されてい るすべての指示と注意事項を守ってください。安全指示についてご質問があれば、弊社の支店/営業所 にお問い合わせください。
さらに、使用者は、適切な方法で製品を使用しなければなりません。この製品は、産業環境やラボ環境、 または作業現場でのみ使用するよう設計されており、どのような場合であっても、個人の身体の安全や 資産を損なう可能性があるような方法で使用することはできません。指定されている目的を逸脱して製 品を使用したり、製造者の指示を守らなかったりした場合には、使用者が全責任を負うものとします。 このような状態で製品が使用された場合には、製造者は一切の責任を負わないものとします。
製品の資料に従い、処理能力の範囲内(データ・シート、資料、以下の安全指示参照)で製品が使用さ れた場合には、製品は指定の目的で使用されたものとします。製品を使用するためには、技術的な能力 が必要とされ、英語が理解できなければなりません。したがって、製品は、適切な技術力を備えた専門 の要員、または必要な技術によって完璧な訓練を受けた要員によってのみ使用することが重要です。 ROHDE & SCHWARZ 社の製品を使用するにあたり、個人の安全を確保するための器具が必要な場合に は、製品の資料のそれぞれの箇所に説明してあります。安全な場所で基本的な安全指示および製品の資 料を順守して、それらを今後のユーザにも伝えてください。
安全指示を守ることによって、危険な状態から生じる身体への傷害やあらゆる損傷を、できるかぎり回 避することができます。したがって、製品の操作を開始する前に、以下の安全指示をよく読み、厳守し てください。また、資料の他の部分に示されている、身体の安全を確保するためのその他の安全指示に も、必ず従ってください。これらの安全指示の中で、製品とは、計測器本体、システム、およびすべ てのアクセサリを含め、ROHDE & SCHWARZ 社が販売し、提供しているすべての商品を示します。
マークおよび安全表示
注意、一般的な危 険個所 製品資料の遵守
重い装置を 扱う場合に 注意
感電の危険 警告!
高温面
PE端子 接地 接地端子 静電気に弱い
装置を扱う場合 に注意
ON/OFF 供給電圧
スタンバイ表示直流(DC) 交流(AC) 直/交流(DC/AC) 二重絶縁/絶縁強化に
よって完全に保護されて いる装置
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基本的な安全指示
タグと表示内容 以下の警告表示は、リスクや危険を警告するために製品資料で使用されています。
回避しなければ、死亡または重傷を負う可能性がある危険な状態を示してい ます。
回避しなければ、死亡または重傷を負う可能性もある危険な状態を示してい ます。
回避しなければ、軽度または中程度の負傷を負う可能性もある危険な状態を 示しています。
不適切な操作を行うと製品を損傷する可能性があることを示しています。 製品資料では、ATTENTION が同じ意味として使用されています。
これらのタグは、欧州経済圏の一般市場で使用されている標準的な定義に従って表示されています。他 の経済圏または軍事的に利用する場合は、標準の定義とは異なることもあります。したがって、ここで 説明されているタグは、常に、対応する製品資料および対応する製品に関連してのみ使用されているこ とを確認してください。対応していない製品や対応していない資料に当てはめてタグを使用すると、誤っ て解釈し、その結果、身体の安全を損なったり、製品に損傷を与えたりすることがあります。
操作状態と操作位置
製品は、製造者によって指定された操作条件下で、指定の位置でのみ使用することができます。使用中 は、換気が妨げられないようにしなければなりません。製造者の仕様を遵守しないと、感電、火災、ま たは重傷や死亡を招く可能性があります。該当する地域または国内における安全指示および事故防止の 規制をすべての実施作業において遵守する必要があります。
別段の指定がないかぎり、ROHDE & SCHWARZ 社の製品には、次の必要条件が適用されます。
所定の動作位置では、必ず、ケースの底が下方に向いていること、IP 保護 2X、公害重大度 2、過 電圧カテゴリ 2、密閉された場所でのみ使用すること、最大動作高度は海抜 2000 m、最大運搬光 度は海抜 4500 m。公称電圧に対しては ±10 %、公称周波数に対しては ±5 % の許容範囲が適用さ れるものとします。
重量や安定性の理由から製品の設置に適していない面、乗物、キャビネット、またはテーブルに製品を
置かないでください。製品を設置し、物体や構造物(壁、棚など)に固定するときには、必ず、製 造者の設置指示に従ってください。製品資料で説明されているとおりに設置しないと、身体への障 害または死亡の可能性があります。
ラジエータやファンヒータなど、熱を発生する装置の上に製品を置かないでください。周囲温度が製品
資料またはデータシートで指定されている最高温度を超えることはできません。製品がオーバーヒー トすると、感電、火災、または重傷や死亡を招く可能性があります。
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基本的な安全指示
電気保安
電気保安情報の必要な範囲内すべてを遵守しないと、感電、火災、または身体への重度の傷害や死亡を 招く可能性があります。
1. 製品の電源を入れる前に、製品の公称電圧の設定と、AC 電源ネットワークの公称電圧とが一致し ているか確認しなければなりません。別の電圧を設定しなければならない場合には、それに対応し て、製品の電源ヒューズを交換する必要が生じることもあります。
取り外しのできる電源コードとコネクタのついた安全クラス I の製品の場合には、接地端子と PE
地のあるソケットでのみ、操作することができます。
給電ラインや製品本体の接地は、絶対に切断しないでください。接地を切断した場合、製品に感電する
危険があります。延長コードやコネクタのストリップを使用している場合には、安全に使用できる かどうか、定期的に点検しなければなりません。
製品に、AC 電源から切断するための電源スイッチがない場合には、接続ケーブルのプラグが切断装置
とみなされます。この場合には、電源プラグが簡単に手の届く位置にあり、いつでも操作できるよ うにしなければなりません。(接続ケーブルの長さは約 2 m です。)AC 電源ネットワークから切 断する場合、機能的スイッチや電子式スイッチは適切ではありません。電源スイッチのついていな い製品をラックに取りつけたり、システムに組み込んだりする場合には、システムレベルで切断装 置を準備しなければなりません。
電源ケーブルが破損している場合には、絶対に製品を使用しないでください。正しい操作条件下にある
かどうか電源ケーブルを定期的に点検してください。適切な安全対策を講じ、慎重に電源ケーブル を設置することによって、ケーブルが破損しないよう、また、ケーブルにつまずいたり、感電した りしてけがをすることがないようにしてください。
製品は、最大 16 A のヒューズが取りつけられた TN/TT 電源ネットワークからのみ、操作することが
できます(高いヒューズは ROHDE & SCHWARZ 社に相談後のみ)。
プラグをほこりがついていたり、汚れたりしているソケットに差し込まないでください。プラグは、ソ
ケットの奥までしっかりと差し込んでください。プラグが十分に差し込まれていないと、火花が出 たり、火災の原因になったり、けがをしたりすることがあります。
ソケット、延長コード、またはコネクタのストリップをオーバロード状態にしないでください。火災や
感電の原因になる可能性があります。
Vrms > 30 V の電圧の回路を測定する場合には、あらゆる危険を避けるために、適切な手段(適切な計
測器、ヒューズ、電流制限器、電気分離、絶縁など)を講じる必要があります。
PC または他の産業用コンピュータなどの IT 機器との接続が、どの場合においても、標準規格 IEC
60950-1/EN 60950-1 または IE C61010-1/EN 61010-1 に準拠していることを確認してください。
製品を操作しているときには、絶対に、カバーをはずしたり、ケースの一部をはずしたりしないでくだ
さい。回路や構成部品が露出し、けがをしたり、火災の原因になったり、製品が損傷したりするこ とがあります。
固定位置に製品を設置する場合には、最初に設置場所の PE 端子と製品の PE コンダクタを接続し、
そのあとで他の接続を行わなければなりません。製品は、熟練の電気技師によってのみ、設置し、 接続することができます。
ヒューズ、サーキット・ブレーカ(回路遮断器)、または同様の保護装置が組み込まれていない機器を
固定して設置する場合には、使用者や製品をけがや損傷から適切に保護できるような方法で、電源 回路を保護しなければなりません。
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基本的な安全指示
適切な過電圧保護機能を使用し、雷雨によって生じるような過電圧が、製品に達しないようにしてくだ
さい。高圧保護機能がないと、操作要員に感電の危険が及ぶ可能性があります。
設計が意図していないかぎり、どのような物もであっても、ケースの開口部に差し込まないでください。
製品内部が短絡状態になり、感電したり、火災の原因になったり、けがをしたりすることがありま す。
別段の記載がないかぎり、製品は防水ではありません。(「操作状態と操作位置」セクションの項目 0
も参照してください。したがって、機器を水滴の浸入から保護する必要があります。)必要な予防 策を取らないと、感電する危険が生じたり、製品に損傷を与えたり、その結果、身体への損傷を招 く可能性があります。
低温の環境から暖かい環境へと製品を移動した場合など、製品の内外に結露が生じている状態、あるい
は生じる可能性があるような条件下では、絶対に製品を使用しないでください。水の浸入は感電の 危険性が増します。
電源(AC 供給ネットワークまたはバッテリなど)と製品の接続を完全に外してから、製品を掃除して
ください。柔らかく、糸くずの出ない布を使用して製品を掃除してください。アルコール、アセト ン、またはセルロースラッカー用の希釈剤などの化学洗剤を使用しなでください。
操作
1. 製品を操作するためには、専門的な訓練と高度な集中力が必要です。製品を使用する要員が、肉体 的、精神的、および情緒的見地から、製品の操作に適切かどうか確認してください。不適切な場合 には、けがまたは製品への損傷の可能性があります。製品の操作に適した要員を選択することは、 雇用者/運営担当者の責務です。
「輸送」セクションを確認して遵守しながら、製品の移動および輸送を行います。 すべての工業製品同様、通常、ニッケルなど、アレルギー症状を引き起こす物質(アレルゲン)の使用
を避けることはできません。ROHDE & SCHWARZ 社の製品を使用して皮膚に発疹ができたり、く しゃみが頻発したり、目が充血したり、または呼吸困難な状態など、アレルギー症状が現れた場合 には、すみやかに医者に相談し、原因を確認して、健康上の問題またはストレスを予防してくださ い。
製品の機械的処理、熱処理、または解体前に、「値の入力 − パラメータの設定」セクションの項目1
を必ず確認して注意を払ってください。
RF 無線設備など、特定の製品の機能によっては、高レベルな電磁放射が生じる可能性があります。胎
児に対しては保護を強化する必要があるため、妊婦は適切な方法で保護する必要があります。また、 電磁放射は、ペースメーカを使用している人に対しても危険を及ぼす可能性があります。雇用者/ 運用担当者は、電磁放射を被ばくする危険性の高い仕事場を調査し、必要に応じて、潜在的な危険 を回避するための方策を講じる必要があります。
火災が発生した場合には、健康に害を与える恐れのある有毒物質(気体、液体など)が製品から流出す
る可能性があります。したがって、防護マスクや防護服の装着など、適切な対策を講じる必要があ ります。
ROHDE & SCHWARZ 社の製品にレーザ製品(CD/DVD ドライブなど)が組み込まれている場合には、
製品資料で説明されている設定や機能以外は使用しないでください。これは身体への損傷(レーザ 光線などによる)を防ぐためです。
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基本的な安全指示
修理とサービス
1. 製品は、専門的訓練を受けた資格のある要員以外が開くことはできません。製品に対して作業をす る場合、あるいは製品を開く場合には、事前に、製品を AC 供給ネットワークから切断しておかな ければなりません。切断しておかないと、要員に感電の危険が及ぶ可能性があります。
ROHDE & SCHWARZ 社から許可された電気技師以外が、調整、部品の交換、保守、および修理を行う
ことはできません。安全性に関わる部品(電源スイッチ、電源トランス、ヒューズなど)を交換す る場合には、オリジナルの部品以外を使用することはできません。安全性に関わる部品を交換した 場合には、必ず、安全テスト(外観検査、PE コンダクタ・テスト、絶縁抵抗測定、漏えい電流測 定、機能テスト)を行わなければなりません。これにより製品の安全を引き続き確保します。
バッテリと蓄電池
バッテリと蓄電池に関する情報の必要な範囲内すべてを遵守しないと、破裂や火災の発生、または重傷 や死亡の可能性があります。アルカリ性のバッテリおよび蓄電池(リチウム電池など)は、標準規格EN 62133に従って処理する必要があります。
1. 電池を分解したり、または破壊したりしないでください。
2. 電池またはバッテリを熱や火に近づけないでください。日光が直接当たる場所への保管を避けてく
ださい。電池およびバッテリを清潔で乾いた状態で保管してください。乾いた清潔な布でコネクタ の汚れを取り除いてください。
3. 電池またはバッテリを短絡させないでください。互いに短絡を起こしたり、他の伝導体により短絡 が引き起こされるため、電池またはバッテリを箱や引き出しに保管しないでください。電池および バッテリを使用する時まで元の梱包から取り出さないでください。
4. 電池およびバッテリを子供の手の届かない所に保管してください。電池またはバッテリを飲み込ん だ場合には、すみやかに医者に相談してください。
5. 許容範囲外の強い機械的衝撃を電池およびバッテリに与えてはいけません。
6. 電池から液体が漏れている場合、その液体が皮膚または目に直接触れないようにしてください。触 れてしまった場合には、十分な水でその部分を洗い、医者に相談してください。
7. アルカリ性の蓄電池またはバッテリ(リチウム電池など)は正しく交換しないと、破裂する可能性
があります。製品の安全性を確保するために、ROHDE & SCHWARZ 社のタイプに一致する電池ま たはバッテリ(部品リストを参照してください)とのみ交換してください。
電池およびバッテリをリサイクルして、残留廃棄物とは区別してください。鉛、水銀、およびカドミウ
ムを含む蓄電池および通常のバッテリは有害廃棄物です。廃棄物処理およびリサイクルに関する国 内の規則を遵守してください。
輸送
1. 製品は非常に重いため、慎重に扱う必要があります。一部では、背中や体のその他の部分の損傷を 避けるため、製品の持ち上げまたは移動には適切な方法(リフトトラックなど)が必要になります。
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基本的な安全指示
2. 製品の取っ手は、操作要員が製品を運ぶ目的でのみ設計されています。したがって、クレーン、フォー クリフト、自動車などの輸送手段に製品を固定するために取っ手を使用することはできません。輸 送または持ち上げる際に製品をしっかりと固定する場合、使用者が責任を負います。輸送または持 ち上げの際は、製造者の安全規則を遵守してください。規則に従わない場合には、身体または製品 への損傷を招く可能性があります。
車中で製品を使用する場合には、車の安全な運転については、運転者が全責任を負うものとします。事
故や衝突については、製造者は一切の責任を負わないものとします。車の運転者の注意力が散漫に なる可能性があるため、移動中の車の中では絶対に製品を使用しないでください。事故の際に身体 またはその他への損傷を避けるために、製品を車中で適切に固定してください。
廃棄物処理
1. 製品または構成部品に対して本来の使用目的を超えて機械的処理または熱処理を行うと、有害な物 質(鉛、ベリリウム、ニッケルなどの重金属粉)が放出されることがあります。このため、専門的 訓練を受けた要員以外が製品を解体することはできません。適切に解体しないと、健康に害を与え ることがあります。各国の廃棄物処理規則を遵守しなければなりません。
2. 特殊な方法で廃棄しなければならない有害物質や燃料、たとえば定期的な補給を必要とする冷却液 やエンジンオイルなどを生じる製品を取り扱う場合には、有害物質や燃料の製造者からの安全指示、 および、各地で適用されている廃棄物処理規則を遵守しなければなりません。また、製品資料に示 されている安全規則も遵守してください。有害物質または燃料を適切に処理しないと、健康被害お よび環境問題を引き起こす可能性があります。
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バッテリの安全規則
バッテリの安全規則 (バッテリ電圧に準ずる)
この機器は、通常の家庭廃棄物として処分してはいけない有 害物質を含むバッテリを内蔵しています。
バッテリの耐用年数が過ぎたら、ROHDE & SCHWARZ 社の サービスセンターまたは適切な保管所でのみ処分することが できます。
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製品処分に関する顧客情報
ドイツの電気・電子機器法(ElektroG)は、以下の EC 指令を実現化したものです。
· 2002/96/ 廃電気・電子機器に関する EC の指令(WEEE
· 2002/95/ 電気・電子機器への特定の有害物質の使用を制限する EC の指令(RoHS
EN 50419 に準拠した製品ラベル表示
製品の耐用年数が終了しても、この製品を一般的な家庭ごみとして処分してはいけません。廃電気機器 および廃電子機器の地域の回収場所を使用して処分することも禁止されています。
ROHDE & SCHWARZ GmbH & Co. KG は、廃棄物の環境にやさしい処分またはリサイクルに関する処 分コンセプトを作成しました。また、生産者としてこの責任を完全に果たすことで、ElektroG 法に準拠 した電気および電子廃棄物の回収および廃棄を行うことができます。
製品の処分については、地域のサービス担当者にご連絡ください。
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品質証明
お客様各位 お客様は ROHDE & SCHWARZ 製品をご購入されました。つまり、最新の手法を用いて製造された製
品を受け取ることが保証されています。この製品については、弊社の品質管理システム標準規格に準拠 した開発、製造、およびテストが行われました。ROHDE & SCHWARZ の品質管理システムは、ISO 9001 および ISO 14001 などの規格の認証を受けています。
環境への取り組み
エネルギー効率の優れた製品環境の持続可能性における継続的な改善 ▌ ISO 14001 認証の環境管理システム
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2.1.1 ユーティリティ・キー.......................................................12
2.1.2 ON/STANDBY キーと LED......................................................13
2.1.3 ディスプレイ...............................................................13
2.1.4 セットアップ・キー.........................................................14
2.1.4.1 パラメータ設定用キー.......................................................14
目次
目次
1 はじめに.......................................................7
1.1 ドキュメントの概要..........................................................7
1.2 文字体裁....................................................................8
2 使用の準備....................................................11
2.1 フロント・パネル...........................................................11
2.1.4.2 ディスプレイ用キー.........................................................15
2.1.5 データ入力キーパッド.......................................................16
2.1.6 ロータリ・ノブとナビゲーション・キー.......................................17
2.1.7 フロント・パネルのコネクタ.................................................18
2.2 リア・パネル...............................................................19
2.2.1 コネクタの説明.............................................................20
2.3 使用の準備.................................................................24
2.3.1 パッケージ内容の確認.......................................................25
2.3.2 本機の設置.................................................................26
2.3.3 電源の投入.................................................................27
2.3.4 本機の起動.................................................................27
2.3.4.1 スタンバイ状態と動作モード.................................................28
2.3.4.2 起動時の表示とブート.......................................................28
2.3.4.3 機能チェック...............................................................28
2.3.4.4 デフォルト設定.............................................................29
2.3.5 AC 電源の切断..............................................................30
2.4 外部アクセサリの接続.......................................................31
2.4.1 USB デバイスの接続.........................................................31
2.4.2 外部モニタの接続...........................................................33
2.5 Windows オペレーティング・システム.........................................33
2.5.1 ウィルス対策...............................................................34
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2.5.2 サービス・パックとアップデート.............................................34
2.5.3 ログイン...................................................................35
2.5.4 スタート・メニューへのアクセス.............................................35
2.6.1 本機からネットワークへの接続...............................................36
2.6.2 IP アドレスの割り当て......................................................37
2.6.3 コンピュータ名の使用.......................................................38
2.6.4 Windows ファイアウォール設定の変更.........................................38
2.6.5 ディレクトリの操作.........................................................39
2.7.1 Web ブラウザによるリモート・アクセス.......................................41
2.7.2 リモート・デスクトップ接続.................................................42
2.7.3 Ultr@VNC によるリモート・アクセス..........................................45
目次
2.6 ネットワーク(LAN)接続のセットアップ......................................35
2.7 外部コントローラによるリモート・アクセス...................................40
2.8 アンチウイルス・ソフトウェアの使用.........................................51
2.9 LXI 設定...................................................................52
2.9.1 LXI ブラウザ・インタフェース...............................................54
2.9.2 LAN の設定.................................................................55
2.9.2.1 Advanced LAN Configuration.................................................56
2.9.2.2 Ping.......................................................................56
3 基本操作......................................................59
3.1 本機のコンセプトの概要.....................................................59
3.2 本機の使用方法.............................................................61
3.2.1 デジタル変調した信号の生成.................................................61
3.2.2 ベースバンド・ジェネレータ×2、RF パス×1..................................63
3.2.3 ベースバンド・パス×1、RF パス×2..........................................64
3.2.4 2 パスとすべての機能を搭載したモデル.......................................65
3.3 ベースバンド部.............................................................65
3.3.1 ベースバンド部の各ダイアグラム・ブロックの説明.............................67
3.4 RF 部......................................................................69
3.4.1 RF 部のダイアグラム・ブロックの説明........................................70
3.5 セットアップ例.............................................................71
4 マニュアル操作................................................79
4.1 主な特徴...................................................................79
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4.2.1 ヘッダ・フィールドの表示項目...............................................84
4.2.2 ステータス情報とメッセージ.................................................85
4.2.2.1 ステータス情報.............................................................85
4.2.2.2 メッセージ.................................................................85
4.2.2.3 一時表示のメッセージ.......................................................85
4.2.2.4 継続表示のメッセージ.......................................................86
4.2.3 Info ウィンドウ............................................................86
4.2.4 ブロック・ダイアグラム ....................................................87
4.2.4.1 ブロック・ダイアグラムの機能ブロック.......................................87
4.2.4.2 ブロック・ダイアグラムの信号フローと入力/出力のシンボル...................88
4.2.5 Winbar とソフトキー........................................................89
4.2.6 ダイアログの構造...........................................................89
目次
4.2 ディスプレイ...............................................................84
4.2.7 出力信号特性のグラフィック表示.............................................90
4.3 ダイアログへのアクセス.....................................................91
4.4 パラメータの設定...........................................................92
4.4.1 カーソルの操作.............................................................93
4.4.2 コントロール・エレメントの選択..............................................94
4.4.3 パラメータのオン/オフ切り替え.............................................94
4.4.4 値の入力...................................................................95
4.4.5 単位の操作 ................................................................96
4.4.6 リストからパラメータを選択.................................................97
4.4.7 入力を確定して終了する.....................................................97
4.4.8 前の値の復元...............................................................98
4.5 エディタ...................................................................99
4.5.1 リスト・エディタの操作....................................................100
4.5.2 データ・エディタの操作....................................................101
4.5.3 制御/マーカ・リスト・エディタの操作......................................103
4.6 ヘルプ・システムの使用方法................................................106
4.7 ファイル管理..............................................................108
4.7.1 File Select ダイアログ....................................................110
4.7.2 File Manager..............................................................111
4.7.2.1 ユーザ・ファイルの拡張子..................................................112
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4.8.1 フロント・パネル・キー・エミュレーション...................................116
4.8.2 オンスクリーン・キーボード................................................116
目次
4.8 フロント・パネルのコントロール機能.........................................114
A ハードウェア・インタフェース.................................119
A.1 GPIB インタフェース.......................................................119
A.2 AUX I/O コネクタ..........................................................120
A.3 モニタ・コネクタ(MONITOR)...............................................122
A.4 BERT コネクタ.............................................................122
索引.........................................................125
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はじめに
ドキュメントの概要

1 はじめに

1.1 ドキュメントの概要

シグナル・ジェネレータ R&S SMU のユーザ・ドキュメントは、以下のように構成され ています。
本機のオンライン・ヘルプ・システム(英語版)
『クイック・スタート・ガイド』(印刷版)
以下を収録したドキュメント CD-ROM
PC で閲覧可能なオンライン・ヘルプ・システム(*.chm)(英語版)
本体およびオプションに関するオペレーティング・マニュアル(英語版)
サービス・マニュアル(英語版)
データ・シートおよび製品カタログ(英語版)
R&S サイト内の有益なページへのリンク(英語版)
オンライン・ヘルプ
オンライン・ヘルプは本機のファームウェアに組み込まれています。機能に対応して、 操作やプログラミングに必要な情報を簡単に参照することができます。また、R&S SMU だけでなく、すべてのオプションに関するヘルプも含まれています。
クイック・スタート・ガイド
このマニュアルは印刷物として本機に同梱されているほか、付属のドキュメント CD­ROM に PDF 形式で収録されています。このマニュアルには、本機の設定と操作に必要 な情報が記載されています。基本的な操作および一般的な設定例について説明していま す。さらに、安全にご使用いただくための注意事項などの一般的な情報も含まれていま す。
オペレーティング・マニュアル
オペレーティング・マニュアルは、クイック・スタート・ガイドの内容を補うもので す。オペレーティング・マニュアルは、本体用の他に、追加オプション(ソフトウェ ア)ごとに用意されています。
これらのマニュアルは、本機に付属するドキュメント CD-ROM に、印刷可能な PDF 形 式で収録されています。本体のオペレーティング・マニュアルは、本機のすべての機能 について詳しく説明しています。さらにリモート制御についは、コマンドの詳細とプロ グラミングの例を示して詳しく説明しています。また、保守および本機のインタフェー スやエラー・メッセージに関する情報も提供します。
個々のオプションのマニュアルには、そのオプションで追加される本機の機能について 詳しく説明してあります。デフォルトの設定値とパラメータに関しては、データ・シー トを参照してください。オプション・マニュアルには、R&S SMU の操作に関する基本説 明は、記載されていません。
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R&S SMU には、以下のオペレーティング・マニュアルが用意されています。
フェージング・シミュレータ
デジタル規格 GSM/EDGE (EDGE+ を含む)
デジタル規格 3GPP FDD、拡張機能(HSDPA、HSUPA、HSPA+ を含む)
デジタル規格 GPS および Assisted GPS
デジタル規格 CDMA2000®(1xEV-DV を含む)
デジタル規格 1xEV-DO Rev. A
デジタル規格 IEEE 802.11 (a/b/c) WLAN
デジタル規格 IEEE 802.16 WiMAX
デジタル規格 TD-SCDMA(TD-SCDMA 拡張機能を含む)
デジタル規格 DVB-H
デジタル規格 DAB / T-DMB
デジタル規格 IEEE 802.11n WLAN-N
デジタル規格 EUTRA/LTE
デジタル規格 XM Radio
FM ステレオ/RDS
デジタル規格 Sirius Radio
デジタル規格 TETRA Release 2
デジタル規格 Bluetooth®Enhanced Data Rate
HD RadioTM テスト波形
はじめに
文字体裁
このマニュアルの印刷版をご購入いただけます(オーダー情報は、データ・シートを参 照)。
サービス・マニュアル
このサービス・マニュアルは、本機に付属するドキュメント CD-ROM に、印刷可能な PDF 形式で収録されています。このマニュアルでは、定格仕様の順守をチェックする方 法、本機の機能、修理、トラブルシューティング、故障の回避について説明していま す。また、このマニュアルには、モジュールを交換して本機を修理する際に必要なすべ ての情報が含まれています。
このマニュアルの印刷版をご購入いただけます(オーダー情報は、データ・シートを参 照)。
リリース・ノート
リリース・ノートでは、新機能や変更された機能、解消された問題、ドキュメント内容 の変更など、最新の変更情報を記載しています。対応するファームウェア・バージョン は、リリース・ノートのタイトル・ページに記載されています。最新のリリース・ノー トは、Web ページに掲載されています。

1.2 文字体裁

本書では、次のテキスト書式を使用しています。
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はじめに
文字体裁
表記 説明
"Graphical user interface elements" ダイアログ・ボックスや、メニュー、オプション、
ボタン、ソフトキーなどのグラフィカル・ユーザ・ インタフェースの名前はクォーテーション・マーク で囲みます。
KEYS キー名は大文字で表記します。
File names, commands, program code
Input
Links
"References" 参照は、クォーテーション・マークで囲みます。
ファイル名、コマンド名、プログラムコード、スク リーン表示文字などは、 このフォントで表記しま す。
ユーザが入力する内容は、イタリック体で表記しま す。
クリックできるハイパーリンクは、青いフォントで 表記します。
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使用の準備
フロント・パネル

2 使用の準備

この章では、本機を初めて使用する際の基本的な手順について説明します。
フロント・パネル
リア・パネル
本章では、フロント・パネルとリア・パネルを参照しながら、シグナル・ジェネレー タ R&S SMU のコントロール機能とコネクタを説明し、本機の使用準備の方法を説明し ます。プリンタ、キーボード、マウスなどの周辺機器の接続についても解説します。イ ンタフェースの仕様は、データ・シートに記載してあります。
本書の 3,「基本操作」 (59 ページ) では、本機の機能の概要を説明し、操作コン セプトを紹介します。 詳細な操作方法とメニューの概要については、 4,「マニュアル
操作」 (79 ページ) を参照してください。
本機のマニュアル操作とリモート・コントロールの詳細については、オンライン・ヘル プ・システム、またはオペレーティング・マニュアルを参照してください。ハードウェ アのコネクタとインタフェースについても、ヘルプ・システムに詳細な説明がありま す。

2.1 フロント・パネル

R&S SMU のフロント・パネルには、中央に VGA ディスプレイ、左側にユーティリティ・ キー、右側にコネクタと制御インタフェース、ハードキーが配置されています。このセ クションでは、フロント・パネルのコネクタやハードキーと、その操作について簡単に 説明します。
詳細な説明は、オペレーティング・マニュアルを参照してください。
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使用の準備
フロント・パネル
図 2-1: フロント・パネル

2.1.1 ユーティリティ・キー

ディスプレイ左側のキーで、R&S SMU のデフォルト状態の設定、基本設定の変更、印刷 機能、ヘルプ機能を実行します。
詳細については、オペレーティング・マニュアルの「本機の設定」の章を参照してくだ さい。
PRESET 本機をデフォルト状態に設定します( 2.3.4.4,「デフォルト設定」 (29 ページ) を 参照)。
LOCAL リモート制御からローカル(マニュアル)操作に切り替えます。
SETUP デフォルト状態の設定などを行うための "Setup" ダイアログをオープンします。
HCOPY 印刷の設定と実行するための、"Hardcopy" メニューをオープンします。
INFO ステータス・メッセージ、エラー・メッセージ、警告を表示します。
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使用の準備
フロント・パネル
HELP 操作状況に対応したオンライン・ヘルプを表示します。

2.1.2 ON/STANDBY キーと LED

フロント・パネルの左下に ON/STANDBY キーと LED があります。
ON/STANDBY キーを押して、本機の状態をスタンバイ・モードと動作状態を切り替えま す。
LED の点灯により、本機の状態を示します。
本機が動作状態(起動完了)のときは、緑色の LED (左)が点灯します。
スタンバイ・モードのときは、黄色の LED (右)が点灯します。
2.3.4.1,「スタンバイ状態と動作モード」 (28 ページ) も参照してください。

2.1.3 ディスプレイ

ディスプレイには、主要な設定とシグナル・ジェネレータの状態が表示されます。
ディスプレイは次の領域に分かれています。
周波数とレベルの表示と Info ライン
周波数とレベル(オフセットと最大エンベロープ電力(PEP)を含む)の設定値 2 パスを備えたモデルの場合は、周波数、レベル、PEP が 2 行で表示されま す。
ステータス・メッセージ
エラー・メッセージの概要 メッセージの詳細情報は、INFO キーで呼び出します。
ブロック・ダイアグラム ブロック・ダイアグラムには、ON/OFF スイッチ付きの機能ブロックによって、ジ ェネレータの現在の設定と信号フローが表示されます。機能ブロックを選択する と、対応する設定メニューのリストがオープンします。アクティブ・メニュー、 Info ウィンドウ、グラフが、ブロック・ダイアグラムの前面に表示されます。ブ ロック・ダイアグラムは、DIAGRAM キーを押せばいつでも最前面に表示することが できます。
"Winbar" とソフトキー オープンしているメニューは、"Winbar" のボタンに名前が表示されます。ソフト キーの機能は、各ボタンの表示された名前によって決まります。ボタンまたはソフ トキーを押して、対応するメニューの表示を最前面と "Winbar" への最小化を切り 替えます。 必要に応じて、アクティブな各機能を割り当てたボタンを、WINBAR に一列に表示 することができます。WINBAR キーを押すと、"Winbar" を最前面に表示することが できます。このようにして、ボタン機能とソフトキー機能を切り替えることができ ます。
詳細については、 4.2,「ディスプレイ」 (84 ページ) を参照してください。
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使用の準備
フロント・パネル

2.1.4 セットアップ・キー

ディスプレイの右側にあるキーは、パラメータの設定、表示の選択、ウィンドウの調節 などに使用します。
2.1.4.1 パラメータ設定用キー
これらのキーを使用すると、本機の設定値に直接アクセスし、変調や RF 信号の状態を すばやく変更することができます。
詳細については、オペレーティング・マニュアルの「本機の機能」の章を参照してくだ さい。
FREQ 周波数を入力します。
2 パスを備えたモデルの場合は、直近に有効だった周波数の入力フィールドがアクティ ブになります。もう一度キーを押すと、もう一方のパス用の周波数の入力フィールドが アクティブになります。
RF ON/OFF RF 信号の ON/OFF を切り替えます。
2 パスを備えたモデルの場合は、RF ON/OFF キーで両パスの RF 信号をオフに切り替え ます。もう一度押すと、OFF に切り替える直前の状態に戻ります。
"Frequency" フィールドの隣に "RF OFF" と表示されます。
LEVEL レベルを入力します。
2 パスを備えたモデルの場合は、直近に有効だったレベルの入力フィールドがアクティ ブになります。もう一度キーを押すと、もう一方のパス用のレベルの入力フィールドが アクティブになります。
MOD ON/OFF 変調の ON/OFF を切り替えます。
2 パスを備えたモデルの場合は、MOD ON/OFF キーで両パスの変調を OFF に切り替えま す。もう一度押すと、OFF に切り替える直前の状態に戻ります。
"Level" フィールドの隣に、"MOD OFF" と表示されます。
FILE ファイルの保存や読み込みのメニューをオープンします( 4.7,「ファイル管
理」 (108 ページ) を参照)。
RECALCULATE 本機の設定内容について再計算を行います。
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使用の準備
フロント・パネル
計算に時間がかかる場合は、自動的にアクティブな変調が OFF になり、追加の設定変 更を受け付けなくなります。キーを押すと再計算が実行され、計算を終了すると、自動 的に変調が ON になります。
2.1.4.2 ディスプレイ用キー
ロータリ・ノブの上にある各キー、およびテンキーの下にある各キーで、ディスプレイ 上の各ウィンドウの操作を行います。
DIAGRAM ブロック・ダイアグラムを最前面に移動します。アクティブ・メニューは最小化されま す。
アクティブ・メニューは、"Winbar" のボタンに名前が表示されます。
ESC このキーの機能は、カーソル位置により異なります。
1 つ上の選択レベルを呼び出します。
ウィンドウをクローズします。ただし、新たに入力された内容は反映されず、以前 の値やパラメータが保持されます。
"Cancel" ボタンが含まれているダイアログ・ボックスでは、"Cancel" ボタンをア クティブにします。
編集モードが非アクティブの場合は、すべてのダイアログ・ボックスをクローズし ます。
編集モードがアクティブの場合は、編集モードを終了します。
メニューの入力フィールドを切り替えます。
入力カーソルを、ヘッダ表示部から直前にアクティブだったメニューに移動しま す。アクティブなメニューがない場合は、ブロック・ダイアグラムの中で直前にハ イライトされていたブロックに移動します。
カーソル、ダイアグラム内の機能ブロックから "Winbar" 上の最初の項目に移動し ます。オープンのメニューがない場合は、カーソル位置は変わりません。
TOGGLE
ハイライトされているエレメントや機能ブロックの ON/OFF を切り替えます。
選択リストの項目など、複数の設定項目の切替をします。リストの末尾まで来たカ ーソルは、先頭に移動します。
MENU メニュー・ツリーを呼び出します。
CLOSE アクティブなメニューをクローズします。
入力モードがアクティブな場合は、変更内容がキャンセルされます。
このメニューの設定内容に対して "Accept" ボタンによる確定が必要な場合は、変 更内容をキャンセルするかどうかを尋ねるメッセージが表示されます。
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使用の準備
フロント・パネル
HIDE アクティブなメニューを最小化します。対応している "Winbar" のボタンは、そのまま 表示されます。
REARR オープンしているメニューを自動的に再配置します。
WINBAR "Winbar" の表示/非表示を切り替えます。

2.1.5 データ入力キーパッド

データ入力キーパッドは、英数字データや単位を入力するために使用します。
データ入力キーは、ダイアログ内のデータ入力フィールドにカーソルがある場合のみ有 効です。キーの機能は、入力フィールドのデータの種類により異なります。
キー 説明
0...9/abc 数値の入力フィールドでは数字を入力し、文字の入力フィールドでは文字を入力します。
. カーソル位置に小数点(数字入力フィールド)またはピリオド(文字入力フィールド)を挿
入します。小数点を複数使用することはできません。
+/- 数値パラメータの符号を切り替えます。 英数字パラメータの場合は、カーソル位置にハイ
フンを挿入します。
単位キー 単位を選択して絶対値を決定する機能と、単位を変更する(絶対値を変えずに再計算を実行
する)機能があります。どちらの機能になるかは、UNIT キーを押すタイミングによって決 まります( 4.4.5,「単位の操作 」 (96 ページ) を参照)。
単位のない値については、X1 キーは ENTER と同じ機能になります。直前の入力を確定し、 その入力フィールドを非アクティブにします。
_ 文字入力フィールドに空白(スペース)を追加します。
*... # 特殊文字を入力します。このキーを連続して押すと、使用可能な文字が順番に切り替わりま
す。
A <-> a 大文字と小文字を切り替えます。
A, B, C, D, E, F
16 進数値を入力します。16 進数の入力フィールドがアクティブのときは、各キーに割り当 てられている英字が自動的にアクティブになります。
INSERT 挿入モードと上書きモードを切り替えます( 4.4.4,「値の入力」 (95 ページ) を参 照)。
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使用の準備
フロント・パネル
BACKSPACE カーソルのすぐ左隣にある文字、または選択した文字列を削除します。
ENTER ロータリ・ノブを押しても同じ結果になります。
入力フィールドの入力を完了します。その他の入力項目については、デフォルトの 単位キーの代わりに使用することができます。新しい値を確定します。
確定し("OK")、入力ウィンドウをクローズします。
ダイアログ・ボックス内で、デフォルトのボタンまたはフォーカスされているボタ ンを選択します。
ダイアログ・ボックス内で、フォーカスされている領域に対して編集モード(使用 可能な場合)を起動します。
ダイアログ・ボックス内で、編集モードがアクティブの場合に、フォーカスされて いる領域で選択したオプションのアクティブ/非アクティブを選択します。
次のメニュー・レベルを呼び出します。

2.1.6 ロータリ・ノブとナビゲーション・キー

ロータリ・ノブと矢印キーによって、グラフィカル・ユーザ・インタフェース上でデー タの変更と移動操作を行うことができます。
ロータリ・ノブ ロータリ・ノブには、以下のような機能があります。
編集モードにおいて数値データを既定のステップ幅で増加(時計回り)または減少
(反時計回り)させます。
カーソルを目的の場所(ブロック・ダイアグラム内の機能ブロックなど)に移動し ます。
リストや表、ツリー・ビューの中でスクロールします。
押した場合は、ENTER キーと同様に機能する。
編集モードがアクティブの場合は、フォーカスされている領域(リストなど)内で 選択バーを移動する。
メモ: ロータリ・ノブを回すことと UP/DOWN キー、ロータリ・ノブを押すことと ENTER キーを押すことは、それぞれ同じ機能として動作します。
ナビゲーション・キー ナビゲーション・キーは、4 個の矢印キーで構成されています。ロータリ・ノブの代わ りに使用できます。
上/下の矢印キーは以下のように動作します。
数値編集ダイアログ・ボックス内では、パラメータを増減します。
リストや表、ウィンドウ、ダイアログ・ボックス内では、上下に スクロールします。
左/右の矢印キーは以下のように動作します。
数値編集ダイアログ・ボックス内では、カーソルを前後に移動し ます。
リストや表、ウィンドウ、ダイアログ・ボックス内では、左右に スクロールします。
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使用の準備
フロント・パネル

2.1.7 フロント・パネルのコネクタ

フロント・パネルには、RF コネクタや入出力コネクタ、インタフェースがあります。
I/Q 外部アナログ変調に使用する I/Q 信号の入力。
この入力は、外部アナログ・ベースバンド信号にも使用されます(オプション R&S SMU­B17 ベースバンド入力)。
詳細については、以下を参照してください。
オペレーティング・マニュアルの「Data and Signal Sources in Baseband」の章
オペレーティング・マニュアルの「Baseband Input Settings Menu」の章
DATA パス A 専用の信号
デジタル変調で使用する外部シリアル・データ信号の入力。 デジタル変調で使用する内部シリアル・データ信号の出力。 詳細については、以下を参照してください。
オペレーティング・マニュアルの「Data and Signal Sources in Baseband」の章
オペレーティング・マニュアルの「Baseband Input Settings Menu」の章
CLOCK パス A 専用の信号
多値変調の場合に使用する、外部データ信号を同期させるための外部クロック信号(ビ ット・クロック、シンボル・クロック、シンボル・クロックの逓倍)の入力です。アク ティブ・エッジを設定することができます。
内部変調の場合は、クロック信号(ビットまたはシンボル)の出力。
RF A、RF B パス A と B の RF 信号の出力。
注記! 最大入力レベル. RF 出力をオーバロード状態にしないでください。フィードバ ックの最大許容値は、データ・シートに規定されています。
TRIGGER 1 デジタル変調、デジタル規格、ARB の信号に対する、外部トリガ信号の入力。
詳細については、オペレーティング・マニュアルの「Global Trigger Clock Input Settings」の章を参照してください。
MARKER 1, 2 ユーザ定義可能なマーカ信号を用いて外部デバイスをトリガおよび制御するための出 力 1、2。
本機には、マーカ信号用に 4 個の出力を搭載しています。マーカ信号 1 ~ 3 はそれぞ れのコネクタに固定的に割り当てられていますが、マーカ信号 4 は 4 個の USER 出力 のいずれかに割り当てることができます。
パス A
マーカ 1、2:フロント・パネルの BNC コネクタ MARKER 1A/2A。
マーカ 3:リア・パネルの AUX I/O コネクタの MARKER 3 ピン。
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使用の準備
リア・パネル
マーカ 4:リア・パネルの AUX I/O コネクタの BNC コネクタ USER 1 または USER 2/3/4 ピン。
パス B
マーカ 1、2:リア・パネルの MARKER 1B 出力。
マーカ 2/3:リア・パネルの AUX I/O コネクタの MARKER 2 B / 3 B ピン。
マーカ 4:リア・パネルの AUX I/O コネクタの BNC コネクタ USER 1 または USER 2/3/4 ピン。
詳細については、オペレーティング・マニュアルの「Global Trigger/Clock/Input Settings」のセクションを参照してください。
USB USB インタフェース・タイプ A(ホスト)
マウス、キーボードなどの周辺機器の接続
USB メモリの接続
ファームウェアのアップデート
メモ: リア・パネルには、 USB インタフェース・タイプ A(ホスト)と USB インタ フェース・タイプ B(デバイス USB)があります。
2.4.1,「USB デバイスの接続」 (31 ページ) も参照してください。
SENSOR R&S NRP-Z シリーズ・センサ用コネクタ。
"ユーザ補正" 機能を利用して、外部テスト・システムの補正値(例えばケーブルの周 波数応答を補正するための値)のテーブルを自動的に設定することができます。
パワー・センサの接続は、オス・コネクタを挿入します。取り外すときは、コネクタの スリーブを持ってください。センサ・ケーブルを引っ張ってもセンサ・コネクタは外れ ません。

2.2 リア・パネル

このセクションでは、本機のリア・パネルに搭載しているコネクタについて説明しま す。各コネクタの詳しい説明が載っている章を参照先として示します。各コネクタの技 術仕様については、データ・シートを参照してください。
2 パスを備えたモデルの場合、2 つのパスのいずれかに割り当てられているコネクタに ついては、注記に簡単な説明があります。
詳細な説明は、オペレーティング・マニュアルを参照してください。
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使用の準備
リア・パネル
図 2-2: リア・パネル

2.2.1 コネクタの説明

LF
(パス A のみ)
内部 LF ジェネレータ信号の出力。 データ・シート、およびオペレーティング・マニュアルの「LF Generator and LF
Output」のセクションも参照してください。
MARKER 1B ユーザ定義可能なマーカ信号を用いて外部デバイスをトリガおよび制御するための、パ ス B のマーカ信号 1 の出力。マーカ出力は、固定で割り当てられています(「MARKER
1, 2」 (18 ページ) を参照)。
MARKER 1/ MARKER 2 パス A 用(オプション R&S SMU-B81)およびパス B 用(オプション R&S SMU-B82)の リア・パネル・コネクタ。
19 インチ・ラックに本機を組み込んで使用する場合には、これらのオプションを推奨 します。19 インチ・ラックに本機を組み込む場合には、ラック・アダプタまたは伸縮式 スライダ・アダプタが必要です(オーダー番号についてはデータ・シートを参照)。
マーカ出力は、固定で割り当てられています(「MARKER 1, 2」 (18 ページ) を参照)。
2.3.2,「本機の設置」 (26 ページ) も参照してください。
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使用の準備
リア・パネル
AC 電源コネクタと主電源スイッチ R&S SMU を AC 電源に接続すると、電源電圧に自動的に対応して動作します(電圧と周 波数の要件についてはラベルを参照)。電圧を手動で設定したり、ヒューズを交換する 必要はありません。
本機は、搭載している電源ユニットにより、主電源スイッチを備えているモデルと備え ていないモデルがあります。
主電源スイッチの状態は、次の 2 つに設定することができます。
0 本機は、AC 電源から完全に切り離されています。
I 本機に電源が供給されています。フロント・パネルにある ON/STANDBY スイッチに 応じて、本機はスタンバイ状態(STANDBY)または動作モードになります。
データ・シートおよび 2.3.3,「電源の投入」 (27 ページ) も参照してください。
I OUT / Q OUT
(パス A またはパス B)
アナログ I/Q 信号の出力。差動信号では非反転出力。 オプション R&S SMU-B16 が必要です。
I OUT BAR / Q OUT BAR
(パス A またはパス B)
アナログ I/Q 信号の差動(反転)出力。
I/Q/DATA/CLOCK パス A 用(オプション R&S SMU-B81)およびパス B 用(オプション R&S SMU-B82)の リア・パネル・コネクタ。
19 インチ・ラックに本機を組み込んで使用する場合には、これらのオプションを推奨 します。19 インチ・ラックに本機を組み込む場合には、ラック・アダプタまたは伸縮式 スライダ・アダプタが必要です(オーダー番号についてはデータ・シートを参照)。
2.3.2,「本機の設置」 (26 ページ) も参照してください。
メモ: 同じコネクタを使用するため、オプション R&S SMU-B16(差動出力)とオプシ ョン R&S SMU-B81/B82 の両方を搭載することはできません。
REF OUT 内部基準信号の出力。
REF IN 外部基準信号の入力。
外部基準は両方のパスに適用されます。
EXT MOD 外部アナログ変調信号の入力。
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使用の準備
リア・パネル
IEC 625/IEEE 488 本機のリモート制御用 IEC(IEEE 488)バス・インタフェース。
A.1,「GPIB インタフェース」 (119 ページ)、およびオペレーティング・マニュアル
の「Remote Control Basics」の章も参照してください。 メモ: 開放線路による電磁干渉(EMI)を防ぐため、本機に IEC バス・ケーブルを接
続する場合は、他の機器またはコントローラで必ず終端させてください。
USB インタフェース・タイプ A USB インタフェース・タイプ A(ホスト)
マウス、キーボードなどの周辺機器の接続
USB メモリの接続
ファームウェアのアップデート
フロント・パネルには、タイプ A の USB インタフェースが他にも用意されています。
2.4.1,「USB デバイスの接続」 (31 ページ) も参照してください。
USB IN USB インタフェース・タイプ B(デバイス USB)。
このポートは将来の拡張用です。
モニタ 外部モニタ用コネクタ( 2.4.2,「外部モニタの接続」 (33 ページ) を参照)。
このコネクタの説明については、 A.3,「モニタ・コネクタ
(MONITOR)」 (122 ページ) を参照してください。
AUX I/O
データ信号、およびベースバンドの設定可能なトリガ信号/制御信号の並列入出力。デ バイス・トリガの入力。
AUX I/O インタフェースと USER ピンの割り当ては、"Setup > Global Trigger/Clock/ External Inputs" および "Setup > USER Marker / AUX I/O Settings" で設定するこ とができます。
パス A または B へのピンの任意割り当ては、このダイアログを使用して設定できま す。
メモ: AUX I/O インタフェースから同軸 BNC コネクタへの アダプタは、アクセサリ として提供されます(R&S SMU-Z5;データ・シートを参照)。
AUX I/O コネクタの詳細な説明は、 A.2,「AUX I/O コネクタ」 (120 ページ) を参照 してください。
BERT ビット・エラー・レートとブロック・エラー・レートの測定のデータ、クロック、コン トロール信号の入力(レベル 0.0128 ~ 1.998V)。
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使用の準備
リア・パネル
BASEBAND DIGITAL IN/OUT デジタル・インタフェース
デジタル変調の場合の外部デジタル I/Q 信号(BBIN)の入力(オプション R&S SMU­B17、Baseband Input (デジタル/アナログ))。
デジタル I/Q 信号の出力(BBOUT)(オプション R&S SMU-B18 Digital I/Q Out)。
LAN コネクタ イーサネット・インタフェース
シグナル・ジェネレータのネットワークへの接続
シグナル・ジェネレータのリモート制御
外部の非同期データの入力
シグナル・ジェネレータへのリモート・アクセス
ファームウェアのアップデート
下記も参照してください。
2.6,「ネットワーク(LAN)接続のセットアップ」 (35 ページ)
オペレーティング・マニュアルの「Remote Control Basics」の章
RF A / RF B パス A 用(オプション R&S SMU-B81)およびパス B 用(オプション R&S SMU-B82)の リア・パネル・コネクタ。19 インチ・ラックに本機を組み込んで使用する場合には、 これらのオプションを推奨します。19 インチ・ラックに本機を組み込む場合には、ラッ ク・アダプタまたは伸縮式スライダ付アダプタが必要です(オーダー番号についてはデ ータ・シートを参照)。
2.3.2,「本機の設置」 (26 ページ) も参照してください。
LO IN, LO OUT ローカル発振器の入出力。
LO IN:外部 LO 信号の入力
LO OUT:内部 LO 信号の出力
CLOCK OUT 内部クロック信号の出力。
このコネクタはパス A 専用です。パス B の内部クロック信号は、USER インタフェー スのいずれかから出力することができます。
INSTR TRIG アナログ変調、掃引、リスト・モードのための外部トリガ入力。外部ソースを用いてリ スト・モードで周波数ホッッピング・モードを制御するための HOP 入力。
このコネクタはパス A 専用です。パス B 用のトリガ入力は、AUX I/O インタフェース にあります。
USER トリガおよび制御用信号の入出力。
このコネクタには、以下の信号を入力することができます。
マーカ 4
クロック出力(ビットまたはシンボル)
CW モード出力
無信号(ブランク)マーカ
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使用の準備
HOP
メモ: クロック出力信号以外(トリガ信号と制御信号)は両方のパスに使用すること ができます。
TRIGGER 1/2 TRIGGER 2:デジタル変調、デジタル規格、ARB の信号に対する、外部トリガ信号の入 力。
TRIGGER 1:パス A 用(オプション R&S SMU-B81)およびパス B 用(オプション R&S SMU-B82)のリア・パネル・コネクタ。
19 インチ・ラックに本機を組み込んで使用する場合には、これらのオプションを推奨 します。19 インチ・ラックに本機を組み込む場合には、ラック・アダプタまたは伸縮式 スライダ・アダプタが必要です(オーダー番号についてはデータ・シートを参照)。
2.3.2,「本機の設置」 (26 ページ) も参照してください。

2.3 使用の準備

このセクションでは、R&S SMU を初めて使用する際の基本的な手順を説明します。
感電の危険 本機の筐体は開けないでください。本機の通常操作時には、筐体を開ける必要はありま
せん。このマニュアルの冒頭に示した安全注意事項および規則を参照してください。
本機への損傷の危険 一般的な安全注意事項には、本機の損傷を防止するための操作条件についても記載して
います。本機のデータ・シートに、その他の操作条件が記載されている場合がありま す。
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使用の準備
本機への損傷の危険 本機の電源を入れる前に、次の条件が満たされていることを確認してください。
本機の筐体が閉じていて、すべてのねじが固く締めてあること。
ファンの開口部が塞がれてなく、通風孔も遮られていないこと。壁面までの距離 は 10cm 以上取ってください。
本機に湿気がなく、結露がないこと。
本機は平面上に水平にして使用されること。
周囲温度はデータ・シートに指定されている範囲を外れていないこと。
入力コネクタから入力される信号レベルがすべて指定範囲内にあること。
信号出力が適切に接続され、オーバロード状態になっていないこと。
以上の条件が守られていないと、本機あるいは試験システムの他の装置にも損傷を与え る可能性があります。
静電放電の危険 モジュール内の電子部品の損傷を防止するために、作業区域を静電放電から保護してく
ださい。詳細については、このマニュアルの巻頭に示した安全注意事項を参照してくだ さい。
測定結果への EMI の影響 電磁干渉(EMI)が測定結果に影響を及ぼす場合があります。影響を回避するために、
以下の条件を守ってください。
適切な二重シールドのケーブルを使用してください。
USB 接続ケーブルの長さは、1 m 以内のものを使用してください。
EMI の規制に適合する USB デバイスを使用してください。
IEC バス・ケーブルを接続する場合は、装置またはコントローラでケーブルを必ず 終端させてください。
出力および配線を 50 Ω で正しく終端してください。 デジタル・インタフェースには、専用ケーブル R&S SMU-Z6 のみが接続できます。ケー
ブルは、オーダー番号 1415.0201.02 でご購入いただけます。

2.3.1 パッケージ内容の確認

次の手順に従って本機を梱包から取り出し、不足しているものがないか確認してくださ い。
1. 本機のリアのスタンド部からポリエチレン製の梱包保護材を外し、フロントのハン ドルから梱包保護材をていねいに外します。
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R&S®SMU200A
使用の準備
2. 本機リア部分を保護している段ボール・カバーを外します。
3. 本機フロントのハンドルを保護している段ボール・カバーを注意して外します。
4. 納品書や付属品リストと照合して不足しているものがないか確認してください。
5. 本機に損傷がないか点検します。損傷が見つかった場合は、直ちに弊社へ連絡くだ さい。梱包箱と包装材は廃棄しないでください。
包装材 元の包装材は保管しておいてください。本機を輸送したり、出荷する場合に、元の包装
材を使用してコントロール機能やコネクタが損傷しないようにすることができます。

2.3.2 本機の設置

R&S SMU はラボ環境において、ベンチ・トップに設置するか、またはラック・アダプ タ・キット(オーダー番号についてはデータ・シートを参照)を用いてラックに収容し て使用するように設計されています。
ベンチ・トップで使用する場合
R&S SMU をベンチ・トップで操作する場合には、平らな面に設置してください。 本機 は脚部に載せて、または下部のスタンドを伸ばして、水平な姿勢にして使用することが できます。
傷害の危険 スタンドを引き出したまま本機を移動すると、スタンドが折り畳まれてしまうことがあ
ります。本機を安定させるため、また作業者の安全を確保するためにも、スタンドは完 全に引き出すか、完全に折り畳んでください。けが防止のため、スタンドを引き出した まま本機を移動しないでください。
けがや損傷の原因になりますので、スタンドを引き出して本機を使用しているときは、 本機の下で作業したり本機の下に物を置いたりしないでください。
スタンドに過大な重量がかかると、スタンドが破損する場合があります。伸ばした状態 で脚部にかかる総重量が、500N を超えないようにしてください。
ラックに収容する場合
R&S SMU は、ラック・アダプタ・キットを使用してラックに収容することができます
(キットのオーダー番号についてはデータ・シートを参照ください)。アダプタ・キット
に取付説明書が添付されています。
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使用の準備
本機への損傷の危険 ラックに取り付ける場合は、ファンの開口部が塞がれてなく、通風孔も遮られていない
ことを確認してください。本機の過熱を防止するためにも注意してください。

2.3.3 電源の投入

R&S SMU を AC 電源に接続すると、電源電圧に自動的に対応して動作します(電圧と周 波数の要件についてはラベルを参照)。電圧を手動で設定したり、ヒューズを交換する 必要はありません。AC 電源コネクタと主電源スイッチ は本機のリア・パネルにありま す。
本機に付属の AC 電源ケーブルを使用して、本機を AC 電源に接続します。
メモ: 本機は安全規格 EN61010 に適合するように設計されています。 AC 電源の接続に当たっては接地された端子を持つコンセントに接続します。

2.3.4 本機の起動

R&S SMU は、搭載している電源ユニットにより、主電源スイッチを備えているモデルと 備えていないモデルがあります。
AC 電源の切断 AC 電源が供給されていると、直近の本機の設定を保持しておくことができます。本機
を電源から完全に切断する必要がある場合のみ、主電源スイッチを切る必要がありま す。
本機の起動方法(電源スイッチがある場合)
1.
本機を AC 電源に接続します。
2. リア・パネルの AC 電源スイッチの I 側(オン)を押します。
電源を投入すると本機は、スタンバイ状態または動作モードになります。どちらに なるかは、前回スイッチ・オフしたときのフロント・パネル上の ON/STANDBY キー の位置によって決まります。
3. スタンバイ・モード(黄色の LED が点灯している)のときは、ON/STANDBY キーを 押して本機を動作モードに切り替えます。
本機の起動方法(電源スイッチがない場合)
1.
本機を AC 電源に接続します。
電源を投入すると本機は、スタンバイ状態または動作モードになります。どちらに なるかは、前回スイッチ・オフしたときのフロント・パネル上の ON/STANDBY キー の位置によって決まります。
27クイック・スタート・ガイド 1007.9822.18 ─ 12.01
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使用の準備
2. スタンバイ・モード(黄色の LED が点灯している)のときは、ON/STANDBY キーを 押して本機を動作モードに切り替えます。
2.3.4.1 スタンバイ状態と動作モード
ON/STANDBY キーが、フロント・パネルの左下にあります。
スタンドバイ状態と動作モードの切り替え
ON/STANDBY キーを押して、スタンバイ状態と動作モードを切り替えます。
動作モードのときは、左の緑色の LED が点灯します。本機は操作可能な状態にな っています。すべてのモジュールに電源が供給されていて、R&S SMU は起動動作 開始します。 スタンバイ状態のときは、右の黄色の LED が点灯します。スタンバイ状態では、 電源が供給されているるのは、電源スイッチ回路と OCXO(基準信号源)だけです
(これにより、OCXO が動作温度に維持されます)。この状態では、安全に本機を電源
から切断することができます。
2.3.4.2 起動時の表示とブート
電源を入れると、起動時の表示として、インストールされている BIOS バージョンおよ びプロセッサの特性が数秒間表示されます。
本機は、オペレーティング・システムをブートし、本機のファームウェアを起動し、自 動的にセルフテストを実行します。前回のセッションが正常に終了してあれば、設定に は直前のセットアップが使用されます。
起動処理が終了すると、前回開いていたブロック・ダイアグラムが表示され、本機の操 作が可能になります。
現在のセットアップが適切でない場合は、PRESET キーを使用して本機をプリセット状 態(デフォルトの設定)に戻してください。
起動時の設定をユーザ定義する場合は、"File" ダイアログを使用します。
本機の再起動 ソフトウェアが予期しない停止をした場合は、STANDBY キーを約 5 秒間押し続けると
本機を再起動することができます。
2.3.4.3 機能チェック
シグナル・ジェネレータは、電源を投入したときだけでなく、動作中も主要な機能を継 続的に自動監視します。
異常が検出された場合、Info 行に "ERROR" メッセージが表示され、簡単な説明が示さ れます。 エラー内容の詳細を確認するには、INFO キーを押します。 エラーの内容が 表示されます。
28クイック・スタート・ガイド 1007.9822.18 ─ 12.01
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使用の準備
詳細については、オペレーティング・マニュアルの「エラー・メッセージ」のセクショ ンを参照してください。
R&S SMU には、自動監視機能に加え、正常な動作を確認するために以下の機能が組み込 まれています。
内部調整 SETUP キーを押し、"System > Internal Adjustments" を選択すると、調整項目の 設定と実行を行うためのダイアログにアクセスできます。これにより、最大限のレ ベル確度などを得ることができます。
セルフテスト 保守用のセルフテストが用意されています。セルフテストはプロテクトされたテス ト手順であり、保護レベル 1 が解除されている場合にアクセスすることができま す。
2.3.4.4 デフォルト設定
本機の起動時の状態は、プリセットされた状態ではなく、前回、電源を切断した際に設 定されていた状態になります。新しい設定が必要な場合や、現在のセットアップが適切 でない場合は、PRESET キーを使用して本機をデフォルトのプリセット状態に戻すこと をお勧めします。
R&S SMU は、下記のような 3 段階のプリセット方式を採用しています。
各デジタル規格に関する設定または 1 つのダイアログに対応している設定のプリ セット ほとんどのダイアログ・ボックスには、専用の "Set to Default" ボタンを備えて います。このボタンにより、そのダイアログに対応する設定(たとえば "Custom Digital Mod" ダイアログではすべてのデジタル変調設定)をリセットすることが できます。 これらの設定は、PRESET キーで呼び出される設定と同じものです。
本機のデフォルト状態へのプリセット PRESET キーを押すと、デフォルトのセットアップが呼び出されます。オフ状態の
(使用していない)項目を含め、すべてのパラメータと設定がプリセットされます。
装置のデフォルト設定は、他の設定を行う際の出発点として使用できます。ただ し、GPIB バス・アドレス、基準発振器のソース設定など、本機を測定システムに 組み込むための機能については変更されません。 リモート制御では、本機の 2 つのパス設定を個別にプリセットすることが可能で す(「Preset Commands」のセクションを参照)。
工場設定のプリセット 本機に、工場出荷時の設定を読み込ませることもできます。対応するダイアログ・ ボックスにアクセスするには、SETUP キーを押し、"Factory Preset" を選択しま す。 詳細について、また工場プリセット機能の影響を受ける設定の概要については、オ ペレーティング・マニュアルの「Factory Preset」のセクションを参照してくださ い。
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使用の準備
プリセット状態の概要
以下は、プリセット状態のジェネレータ設定です。その他のプリセット状態について は、各メニューのプリセット・テーブル、およびリモート・コマンドの説明箇所に記載 があります。
"RF frequency" = 1 GHz
"RF level" RF 出力スイッチ・オフ
"Offsets" = 0
"Modulations State" = Off
自動レベル設定(アッテネータ) "Level Attenuator Mode" = AUTO
レベル・コントロール "Level ALC" = AUTO
ユーザ補正 "Level Ucor" = OFF
"LF output State" = Off
"Sweep State" = Off
"List mode State" = Off
PRESET キーを押しても変更しない設定項目
基準周波数の設定("Ref Oscillator" メニュー)
起動時の RF 出力設定("Level/EMF" メニュー)
ネットワーク設定("Setup" メニュー)
GPIB アドレス("Setup" メニュー)
パスワード、およびパスワードによって保護される設定("Setup" メニュー)
GUI アップデートの開始/停止("Setup" メニュー)
ディスプレイとキーボードの設定("Setup" メニュー)
"File" メニューで、ユーザ定義のセットアップのセーブ/リコールができます。

2.3.5 AC 電源の切断

R&S SMU をシャットダウンするには、下記の手順に従ってください。
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使用の準備
外部アクセサリの接続
データ損失の危険 本機の動作中にリア・パネルの電源スイッチを押したり電源コードを引き抜いて電源を
オフにすると、本機の現在の設定が失われます。さらに、プログラム・データも失われ る可能性があります。
必ず ON/STANDBY キーを押して、アプリケーションを正しくシャットダウンしてくださ い。
1. ON/STANDBY キーを押すと、本機は、現在のセットアップを保存した後、オペレー ティング・システムをシャットダウンしスタンバイ状態に切り替わります。
黄色の LED が点灯します。
2. 電源の切断は、次の手順で行います。
a) 電源スイッチがある場合は、リア・パネルの AC 電源スイッチの 0 側(オフ)
を押します。
b) 電源スイッチがない場合は、AC 電源から AC 電源ケーブルを取り外します。
ヒント: AC 電源の切断
AC 電源が供給されていると、直近の本機の設定を保持しておくことができます。 本機を電源から完全に切断する必要がある場合のみ、主電源スイッチを切る必要が あります。
フロント・パネルのすべての LED が消灯していることを確認します。

2.4 外部アクセサリの接続

R&S SMU のフロント・パネルとリア・パネルには、USB ポートを備えています。これら は各種のアクセサリの接続に使用できます。
また、外部モニタ接続用のインタフェースとネットワーク接続用のインタフェースも搭 載しています( 2.4.2,「外部モニタの接続」 (33 ページ) および 2.6.1,「本機か
らネットワークへの接続」 (36 ページ) を参照)。

2.4.1 USB デバイスの接続

本機はフロント・パネルに、またオプション仕様でリア・パネルにも、USB インタフェ ースがあり、USB デバイスを R&S SMU に直接接続することができます。USB ハブを使 用することで、接続するデバイスの数を必要に応じて増やすことができます。使用可能 な USB デバイスは多数あり、R&S SMU はほぼ無制限に拡張することができます。
あると便利な USB デバイスには、次のようなものがあります。
データ(例えばファームウェアのアップデート)をコンピュータと簡単にやり取り するための USB メモリ
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使用の準備
外部アクセサリの接続
ファームウェア・アプリケーションを簡単にインストールするための CD-ROM およ び DVD ドライブ
データ、コメント、ファイル名などを簡単に入力するためのキーボードやマウス
測定結果を印刷するためのプリンタ
R&S NRP-Z シリーズなどのパワー・センサ
USB デバイスはどれもプラグ & プレイ仕様であるため、Windows XP 環境下で簡単にイ ンストールすることができます。本機の USB インタフェースにデバイスを接続すると、 自動的に Windows XP が適切なデバイス・ドライバを探します。
適切なドライバを見つけられない場合は、ドライバ・ソフトウェアが入っているディレ クトリを指定するように指示してきます。ドライバのソフトウェアが CD-ROM にある場 合には、ディレクトリを指定する前に、本機に CD-ROM ドライブを接続してください。
R&S SMU から USB デバイスを取り外すと、Windows XP は即座にハードウェアの設定が 変わったことを認識し、対応するドライバを停止します。
すべての USB デバイスは、本機が動作中でも接続したり外したりすることができます。
USB メモリや CD-ROM ドライブの接続
USB メモリや CD-ROM ドライブのインストールに成功すると、Windows XP はデバイス が使用可能になったことを通知します。USB デバイスは新しいドライブ(D:)として使 用できるようになり、Windows Explorer に表示されます。ドライブ名はメーカによっ て異なります。
キーボードの接続
キーボードは、接続と同時に自動的に検出されます。デフォルトの入力言語は英語(米 国)となっています。
キーボードのプロパティを設定するには、Windows XP の "Start > Control Panel > Keyboard" メニューまたは "Regional and Language Options" メニューを使用しま す。 Windows XP にアクセスするには、外部キーボードの Windows キーを押します。
マウスの接続
マウスは、接続と同時に自動的に検出されます。
マウスのプロパティを設定するには、Windows XP の "Start > Control Panel > Mouse" メニューを使用します。 Windows XP にアクセスするには、外部キーボードの Windows キーを押します。
プリンタの接続
ファイルを印刷するときは、本機は、プリンタが接続されていて電源が入っているか、 また適切なプリンタ・ドライバがインストールされているかどうかを確認します。必要 な場合には、Windows XP の "Add Printer" ウィザードによりプリンタ・ドライバのイ ンストールが開始されます。プリンタ・ドライバは一度だけインストールすれば済みま す。
アップデートや改良されたドライバ・バージョン、あるいは新しいドライバを、インス トール・ディスク、USB メモリ、その他の外部記憶媒体から読み込むことができます。 本機をネットワークに接続している場合は、ネットワーク・ディレクトリに保存されて
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使用の準備
Windows オペレーティング・システム
いるドライバ・データをインストールすることもできます。ドライバをインストールす るには、"Start > Settings > Printer and Faxes" メニューから "Add Printer" ウィ ザードを使用します。 Windows XP にアクセスするには、外部キーボードの Windows キーを押します。

2.4.2 外部モニタの接続

本機のリア・パネルにある MONITOR コネクタに、アナログ・インタフェース付きの外 部モニタを接続することができます。 外部モニタ・コネクタは、デフォルトでは無効 となっているため、使用する前に有効にしなければなりません。
外部デバイスの接続 モニタなどの外部デバイスを接続するときは、本機の電源がオフ(またはスタンドバ
イ・モード)になっていることを確認してください。電源がオフになっていない場合 は、正常に動作しない可能性があります。USB デバイスについては、電源をオフにする 必要はありません。
1.
本機をシャットダウンします
フロント・パネルのすべての LED が消灯していることを確認します。
2. 本機のリア・パネルにある MONITOR コネクタに、モニタ・ケーブルを接続します。
3.
本機を起動します
緑色の LED が点灯していることを確認します。
外部モニタが検出されます。 ステータス・バー、ブロック・ダイアグラム、 Winbar など、本機の表示画面がモ ニタに表示されます。この他の設定は必要ありません。
MONITOR インタフェースの説明は、オペレーティング・マニュアルの「Appendix A: Hardware Interfaces」にあります。

2.5 Windows オペレーティング・システム

R&S SMU には、本機の機能と要件に合わせて設定された Windows XP オペレーティン グ・システムが搭載されています。本機のソフトウェアを正常に機能させるためには、 オペレーティング・システムに関して守らなければならないルールがあります。
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使用の準備
Windows オペレーティング・システム
本機の不安定化の危険 本機は Windows XP オペレーティング・システムを搭載しているため、追加のソフトウ
ェアを本機にインストールすることができます。しかし、追加するソフトウェアによっ て、本機の動作や機能に支障が生じる場合もあります。当社にて本機との互換性を確認 済みのプログラムのみをインストール/実行するようにしてください。
Windows XP 上で動作する本機のドライバやプログラムは、本機用に最適化を行なって います。本機に組み込まれているソフトウェアを変更するときは、必ずローデ・シュワ ルツがリリースするアップデート用ソフトウェアを使用してください。
次のプログラム・パッケージは、互換性の確認済みです。
R&S Power Viewer — パワー・センサ R&S NRP-Z シリーズの測定結果を表示するバ ーチャル・パワー・メータ
Windows XP リモート・デスクトップ
Symantec Norton AntiVirus — アンチウイルス・ソフトウェア
場合によっては、これらのプログラムの使用により本機の性能に支障をきたすことがあ ります。

2.5.1 ウィルス対策

本機をウィルス感染から保護するために、適切な対策を行う必要があります。強力なフ ァイアウォール設定を使用する、本機に使用する外部記憶装置にはウィルス・スキャン を実施する、ウィルス対策ソフトウェアを本機にインストールすること等の対策を推奨 します。ローデ・シュワルツでは、Windows ベースの装置にウィルス対策ソフトウェア をバックグラウンド(「オン・アクセス」モード)で実行することは、装置性能が低下す る可能性があるため推奨しませんが、本作業以外のときなどに対策ソフトウェアを実行 するよう推奨します。
詳細や推奨方法等については、R&S ホワイト・ペーパ「悪意のあるソフトウェアからの 保護」(http://www.rohde-schwarz.com/appnote/1EF73)を参照してください。

2.5.2 サービス・パックとアップデート

Microsoft 社では、Windows ベースのオペレーティング・システムの保護のために、セ キュリティ・アップデート、その他のパッチを定期的に作成しています。 これらは、 Microsoft 社のアップデート用ウェブサイトおよび関連のアップデート・サーバからリ リースされています。 Windows を使用する装置、特にネットワークに接続するものに ついては、定期的にアップデートするようにしてください。
詳細について、また自動アップデートの設定については、R&S ホワイト・ペーパ「悪意 のあるソフトウェアからの保護」(http://www.rohde-schwarz.com/appnote/1EF73)を 参照してください。
システム設定の変更が必要になるのは、キーボードやプリンタなどの周辺機器を取り付 けたとき、あるいはネットワーク設定がデフォルト設定に適合していない場合( 2.6.1,
「本機からネットワークへの接続」 (36 ページ) を参照)に限られます。R&S SMU を
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使用の準備
ネットワーク(LAN)接続のセットアップ
起動すると、自動的にオペレーティング・システムがブートし、本機のファームウェア が起動します。

2.5.3 ログイン

Windows XP では、ログイン・ウインドウでユーザ名とパスワードを入力し、ユーザ認 証を行う必要があります。本機は、出荷時に内蔵のオート・ログイン機能が有効化され ているため、ログインはバックグラウンドで自動的に実行されます。オート・ログイン に使用している ID には管理者権限が設定されているため、プリンタやネットワークの インストールが可能です。ユーザ名とパスワードは、どちらも "instrument" と設定さ れています。

2.5.4 スタート・メニューへのアクセス

Windows XP の "Start" メニューからは、Windows XP の各機能やインストールされて いるプログラムにアクセスすることができます。 "Start" メニューを開くには、キー ボードで Windows キーを押すか、または CTRL + ESC を同時に押します。
必要なシステム設定はすべて、"Start > Control Panel" メニューで行うことができま す(必要な設定については、Windows XP のマニュアルおよびハードウェア説明を参照 してください)。
オペレーティング・システムへのアクセス オペレーティング・システムにアクセスするには、マウスまたはキーボードを接続する
必要があります。Windows XP には、マウスで操作できるオン・スクリーン・キーボー ドが用意されているため、マウスのみでも操作可能です。頻繁に入力をするときは、キ ーボードを接続することを推奨します。
パワー・セーブ・モード
省エネ・モードは、デフォルト設定では有効化されています。30 分間以上、ハード・ ディスクへのアクセスがないと、パワー・セーブ・モードに切り替わります。再び、ハ ード・ディスクにアクセスするとパワー・セーブモードが終了します。

2.6 ネットワーク(LAN)接続のセットアップ

R&S SMU に搭載のネットワーク・インタフェースを使用して、イーサネット LAN(ロー カル・エリア・ネットワーク)に接続することができます。ネットワーク管理者から必 要な権限が与えられていて、Windows XP のファイアウォールが適切に設定されている 場合は、このネットワーク・インタフェースを使用して次のようなことが可能です。
リモート制御プログラムの実行など、コントローラと本機の間でデータを転送す る。「リモート制御」の章を参照
「リモート・デスクトップ」アプリケーション(または類似のツール)を使用して、
リモート・コンピュータからアクセスまたは測定を制御する。
プリンタなどの外部ネットワーク装置に接続する。
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使用の準備
ネットワーク(LAN)接続のセットアップ
ネットワーク・フォルダを使用するなどして、リモート・コンピュータとデータを やりとりする。
以下のセクションでは、LAN インタフェースの設定方法を説明します。
2.6.1,「本機からネットワークへの接続」 (36 ページ)
2.6.2,「IP アドレスの割り当て」 (37 ページ)
LXI 本機は、LXI クラス C に準拠しています。LXI により、LAN 設定を行なうことができ
ます。
オペレーティング・システムへのアクセス オペレーティング・システムにアクセスするには、マウスまたはキーボードを接続する
必要があります。Windows XP には、マウスで操作できるオン・スクリーン・キーボー ドが用意されているため、マウスのみでも操作可能です。頻繁に入力をするときは、キ ーボードを接続することを推奨します。

2.6.1 本機からネットワークへの接続

本機に LAN 接続を確立する方法には、次の 2 種類があります。
RJ-45 ネットワーク・ケーブル(ストレート)を使用して、本機から既存ネットワ ークへの非専用ネットワーク(イーサネット)接続。本機には IP アドレスが割り 当てられ、同じネットワーク上にあるコンピュータや他のホストと本機が共存する ことができます。
RJ-45 ネットワーク・ケーブル(クロスオーバー)を使用して、本機と 1 台のコン ピュータとを専用ネットワーク接続(ポイント・ツー・ポイント接続)。コンピュ ータはネットワーク・アダプタを備えていて、本機と直接接続する必要がありま す。ハブや、スイッチ、ゲートウェイの必要はありませんが、データの転送は TCP/ IP を使用して行われます。本機およびコンピュータに IP アドレスを割り当てなけ ればなりません。 2.6.2,「IP アドレスの割り当て」 (37 ページ) を参照してく ださい。 R&S SMU で使用する IP アドレスは、192.168.xxx.yyy となります。xxx および yyy は、1 ~ 254 の範囲で任意の値を選択可能ですが、サブネット・マスクは常 に 255.255.255.0 です。
ネットワーク障害の危険 本機をネットワークに接続する場合、あるいはネットワークを設定する場合は、あらか
じめネットワーク管理者に相談してください。エラーが発生すると、ネットワーク全体 に影響することがあります。
非専用ネットワーク接続を確立するには、RJ-45 ネットワーク・ケーブル(ストレ ート)をいずれかの LAN ポートに接続します。
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使用の準備
ネットワーク(LAN)接続のセットアップ
専用接続を確立するには、本機と 1 台のコンピュータを RJ-45 ネットワーク・ケ ーブル(クロスオーバー)で接続します。
本機を LAN に接続すると、Windows XP が自動的にネットワーク接続を検出し、必要な ドライバを起動します。
ネットワーク・カードは、10/100/1000 Mbps Ethernet IEEE 802.3u インタフェースで 動作することができます。

2.6.2 IP アドレスの割り当て

本機の TCP/IP アドレス情報は、ネットワークの機能に応じた方法で取得することがで きます。
ネットワークが DHCP(動的ホスト構成プロトコル)を使用した動的 TCP/IP 構成 をサポートしている場合は、すべてのアドレス情報を自動的に割り当てることがで きます。
ネットワークが DHCP をサポートしていない場合、または別の TCP/IP 構成を使用 するように本機が設定されている場合は、アドレスを手動で設定する必要がありま す。
本機は、デフォルトでは動的 TCP/IP 構成を使用して、すべてのアドレス情報を自動的 に取得するように設定されています。したがって、事前に設定しないで本機を LAN に 接続しても問題ありません。
ネットワーク・エラーの危険 接続エラーはネットワーク全体に影響することがあります。ネットワークで DHCP をサ
ポートしていない場合、あるいは動的 TCP/IP 構成を無効にした場合は、本機を LAN に接続する前に有効なアドレス情報を割り当てる必要があります。ネットワーク管理者 から有効な IP アドレスを取得してください。
IP アドレスを手動で割り当てる方法
1. R&S SMU の IP アドレスとサブネット・マスク、ローカルのデフォルト・ゲートウ ェイの IP アドレスを、ネットワーク管理者から取得します。また必要に応じて、 DNS ドメインの名称、およびネットワーク上の DNS サーバと WINS サーバ の IP アドレスも取得します。2 個以上の LAN コネクタを使用する場合は、コネクタご とに別のアドレス情報が必要になります。
2. "Windows" キーを押してオペレーティング・システムにアクセスします。
3. "Start > Settings > Control Panel" を選択して "コントロール・パネル" をオ ープンします。
4. "Network Connections" を選択します。
5. "Local Area Connection" を右クリックし、コンテキスト・メニューから "Properties" を選択します。または、
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使用の準備
ネットワーク(LAN)接続のセットアップ
"Local Area Connection" をクリックし、次に "File > Properties" をクリック します。
6. "General" タブで、"Internet Protocol (TCP/IP)" をクリックし、"Properties" を選択します。
7. "Use the following IP address" を選択し、ネットワーク管理者から取得したア ドレス情報を入力します。
8. 必要に応じて、"Use the following DNS server addresses" を選択し、使用する DNS アドレスを入力することもできます。
詳細については、Windows XP のヘルプを参照してください。

2.6.3 コンピュータ名の使用

LAN に接続している PC やデバイスに、IP アドレスの代わりに一意的なコンピュータ 名を指定してアクセスすることができます。各デバイスには出荷時にコンピュータ名が 付与されていますが、これは変更することができます。
コンピュータ名の表示と変更
1. "Windows" キーを押してオペレーティング・システムにアクセスします。
2. "Start > My Computer > Properties > Computer Name" を選択します。
"Full Computer Name" の下にコンピュータ名が表示されます。
3. コンピュータ名を変更するには、"Change" を選択し、次に新しいコンピュータ名 を入力します。

2.6.4 Windows ファイアウォール設定の変更

ファイアウォールは、権限のないユーザがネットワークを経由して測定器にアクセスで きないようにするものです。ローデ・シュワルツは、ご使用の測定器にファイアウォー ルを使用することを強く推奨します。本機は、Windows ファイアウォールを有効にして 出荷され、またリモート制御用のすべてのポートと接続が有効であるように設定されて います。ファイアウォール設定の詳細については、R&S ホワイト・ペーパ「悪意のある ソフトウェアからの保護」(http://www2.rohde-schwarz.com/
file_13784/1EF73_0E.pdf)、および Windows XP ヘルプ・システムを参照してくださ
い。
なお、ファイアウォール設定を変更するには管理者権限が必要です。
R&S WinIQSIM2 を使用して外部 PC で生成した波形ファイルを転送するには、ファイア ウォールを無効にしなければなりません。
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使用の準備
ネットワーク(LAN)接続のセットアップ
不正アクセスの危険 ファイアウォールを無効にしたり例外を許可すると、測定器はウィルスや不正アクセス
の攻撃を受けやすくなります。 作業によってはファイアウォールの設定変更が必要な場合もありますが、作業が終了し
たら直ちにデフォルトのファイアウォール設定に戻すことを推奨します。

2.6.5 ディレクトリの操作

ネットワーク・ドライブにアクセスするためには、アクセス権限を得ている必要があり ます。大規模なネットワークに R&S シグナル・ジェネレータを完全に接続し、権限を 適切に割り当てる作業は、非常に複雑であるため、通常はネットワーク管理者が実施す ることをお勧めます。
ただし、本機から同じネットワークに接続されているコンピュータのハードディスクへ のアクセスは、比較的容易に行うことができます。アクセスしようとするリモート・コ ンピュータのディレクトリについて、リモート・アクセスが有効になっていることが必 要です。有効になっていれば、Windows XP の検索機能を使用して本機からそのディレ クトリにアクセスできます。この手順は、ポイント・ツー・ポイント接続の場合でも必 要になります(例えば、リモート・コンピュータのハード・ディスクに保存されている ファイルを使用してファームウェアの更新を実行する場合など)。
コンピュータと本機の両方に、コンピュータ名と IP アドレスが与えられている必要が あります( 2.6.2,「IP アドレスの割り当て」 (37 ページ) を参照)。
リモート・コンピュータ上のディレクトリを有効にする方法
コンピュータで使用している言語やオペレーティング・システムによっては、操作説明 文中のメニュー名が異なる場合があります。
1. リモート・コンピュータ上で Windows Explorer を開き、有効にするディレクトリ をクリックします。
2. コンテキスト・メニューから "Properties" を選択します。
3. "Sharing" タブを選択し、"Share this folder" を有効にします。
有効にしたディレクトリにアクセスする方法
1. 本機で、"Start > Search > For Files and Folders > Printers, Computers > A Computer in the Network" を選択します。
2. コンピュータ名を入力し、ENTER を押して検索を開始します。
指定したコンピュータとその名前が、検索結果リストに表示されます。
3. コンピュータの名前をクリックすると、有効にしたディレクトリが表示されます。
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使用の準備
外部コントローラによるリモート・アクセス
メモ: コンピュータ名をクリックしたときにユーザ名とパスワードが要求された 場合は、コンピュータで使用しているログイン名とパスワードを入力します。
これで、ディレクトリ内のファイルに本機からアクセスすることができます。

2.7 外部コントローラによるリモート・アクセス

外部コンピュータ(外部コントローラ)からネットワークを経由して、R&S SMU にリモ ート・アクセスすることができます。この機能によって、本機が他の場所でラックに組 み込まれている状態でも、デスクトップから操作することができます。
本機の操作コンセプト、および本機を制御・操作するための各種方法の概要について は、 3.1,「本機のコンセプトの概要」 (59 ページ) を参照してください。
本機とのリモート・アクセス接続を確立する方法はいくつかありまが、いずれの方法で も、本機とリモート・コンピュータの LAN 接続が確立していることが必要です。本機 にリモート・アクセスする最も簡単な方法は、Windows Internet Explorer、Mozilla Firefox などの Web ブラウザを使用することです。また、専用のアプリケーションを 用いたリモート・アクセスも使用できます。
リモート・アクセス接続を設定するための無料プログラムとしてしては、Windows オペ レーティング・システム搭載 PC 用の Windows アプリケーション「リモート・デスク トップ」と、Linux/Unix や Windows オペレーティング・システム搭載 PC 用のプログ ラム「Ultr@VNC」の 2 つがあります。これを使用するためには、別途インストールが 必要になります。
本機へのリモート・アクセス接続を確立する方法については、次の表を参照してくださ い。
2-1: 外部のコンピュータによるリモート・アクセス
リモート・アクセスの仲介手段
Web ブラウザ
例:Windows Internet Explorer、Mozilla Firefox
2.7.1,「Web ブラウザによるリモート・アクセ
ス」 (41 ページ) を参照
リモート・デスクトップ
Windows オペレーティング・システム搭載 PC 用の Windows アプリケーション
2.7.2,「リモート・デスクトップ接続」 (42 ページ)
を参照
Ultr@VNC
対象:Linux/Unix または Windows オペレーティング・シ ステム搭載 PC
2.7.3,「Ultr@VNC によるリモート・アクセ
ス」 (45 ページ) を参照
追加アプリケーションのインストー
LAN 接続
本機上
必要 不要 不要
必要 不要 必要
必要 必要 VNC Viewer が必要
リモート・コンピュ
ータ上
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使用の準備
外部コントローラによるリモート・アクセス
リモート・デスクトップ接続を設定すると、本機のデバイス・ファームウェアが無効に なります。マニュアル・リモート制御が有効の間は、本機を直接操作することができま せん。外部 PC からのアクセスしているユーザ名が Windows XP Embedded のログオン 画面に表示されます。
Ultr@VNC で接続を設定しリモート・アクセスが確立すると、本機を直接制御すること ができます。
本機の直接操作に戻るには、接続を終了する必要があります。接続を終了しても、接続 が無効になるわけではありません。いつでも再確立することができます。Ultr@VNC を 無効化すると、接続が無効になります。
このセクションでは、リモート・アクセス用に Web ブラウザを使用する方法や、リモ ート・アクセス用のアプリケーションをインストールする方法、また、Windows オペレ ーティング・システムを搭載した外部コンピュータと本機の接続を確立する方法につい て説明します。Linux/Unix オペレーティング・システムを搭載した外部コンピュータ をを使用する場合も、同様の方法でリモート・アクセスを行うことができます。
オペレーティング・システムへのアクセス オペレーティング・システムにアクセスするには、マウスまたはキーボードを接続する
必要があります。Windows XP には、マウスで操作できるオン・スクリーン・キーボー ドが用意されているため、マウスのみでも操作可能です。頻繁に入力をするときは、キ ーボードを接続することを推奨します。
デフォルトのパスワード リモート・アクセスおよびファイル・アクセスには、ユーザ名として「instrument」、
デフォルトのパスワードとして「instrument」が必要になります。

2.7.1 Web ブラウザによるリモート・アクセス

Windows Internet Explorer、Mozilla Firefox などの Web ブラウザを使用して、本機 へリモート・アクセスすることができます。
Web ブラウザで本機にリモート・アクセスする方法
1.
本機とリモート・コンピュータを LAN に接続します。 2.6.1,「本機からネットワ
ークへの接続」 (36 ページ) を参照してください。
2. リモート・コンピュータに Java Runtime Environment (JRE )をインストールし ます。
3. PC で、Web ブラウザのアドレス・フィールドに本機の IP アドレスを入力します。
http://10.111.11.1
例:
"VNC Authentication" 画面が表示されます。
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外部コントローラによるリモート・アクセス
4. パスワードを入力し、"OK" を選択します。 デフォルトのパスワードは「instrument」です。
接続が確立すると、ブロック・ダイアグラムを含むシグナル・ジェネレータの現在 の画面が表示され、リモート・コンピュータから本機にリモート・アクセスするこ とができます。

2.7.2 リモート・デスクトップ接続

リモート・デスクトップは、リモート・コンピュータから LAN 接続で本機にアクセス し、コントロールすることができる Windows アプリケーションです。本機の動作中に、 本機の画面の内容がリモート・コンピュータに表示され、本機のすべてのアプリケーシ ョン、ファイル、およびネットワーク・リソースにリモート・デスクトップを使用して アクセスすることができます。これによって、本機のリモート制御が可能になります。
不正アクセスの危険 本機の Windows リモート・デスクトップ・アプリケーションの設定が有効になってい
ると("Start > Settings > Control Panel > System" に移動)、本機が接続されてい るネットワークのユーザがログイン情報を知っている場合には、誰でも本機にアクセス することができます。不必要なアクセスを防ぐため、通常は本機のリモート・デスクト ップ・アプリケーションを無効にしてください。
リモート・デスクトップ接続の設定方法
1. 本機のリモート・デスクトップ・コントロールを有効にします。
2.
本機とリモート・コンピュータを LAN に接続します。 2.6.1,「本機からネットワ
ークへの接続」 (36 ページ)を参照してください。
3. リモート・コンピュータと本機のリモート・デスクトップ接続を設定します。
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外部コントローラによるリモート・アクセス
リモート・デスクトップ・クライアント Windows XP の、リモート・デスクトップのクライアントは、オペレーティング・シス
テムの標準機能として "Start > Programs > Accessories > [Communications >] Remote Desktop Connection" からアクセスできます。
その他のバージョンの Windows では、リモート・デスクトップ・クライアントはアド・ オンとして Microsoft 社から提供されます。
本機のリモート・デスクトップ・コントロールの有効化
1. "Windows" キーを押してオペレーティング・システムにアクセスします。
2. "Start > Settings > Control Panel" を選択してコントロール・パネルを開きま す。
3. "System" を選択し、"Remote" タブに切り替えます。
4. "Remote Desktop" の "Allow users to connect remotely to this computer" オ プションを有効にします。
メモ: リモート・デスクトップのアクセスとファイアウォール設定. Windows リモート・デスクトップ・オプションを"System Properties" で有効/無 効を切り替えると、関連するファイアウォールが自動的に設定されます。
5. 必要に応じ、"Select Remote Users" をクリックし、リモート・デスクトップ経由 でのアクセスを許可するユーザを選択します。この設定したユーザ・アカウント は、自動的にリモート・デスクトップにも適用されます。
リモート・コンピュータでのリモート・デスクトップ接続の設定
1. リモート・コンピュータ上で、"Start > Programs > Accessories >
[Communications >] Remote Desktop Connection" を選択します。
2. 表示されたダイアログ・ボックスに、本機のコンピュータ名または IP アドレスを 入力します( 2.6.2,「IP アドレスの割り当て」 (37 ページ)を参照)。
3.
本機に対するユーザ ID とパスワードを入力します( 2.5,「Windows オペレーテ
ィング・システム」 (33 ページ)を参照)。
4. "Connect" をクリックします。
接続の設定が完了すると、本機の画面がリモート・コンピュータ上に表示されま す。
直接コントロールの無効化 リモート・アクセスが機能している間は、本機の直接コントロールは無効になります。 本機のオペレーティング・システムのログオン画面に、アクセス中のユーザが表示され
ることでリモート・アクセス中であることが分かります。
1 台の PC から同時に複数の装置へリモート・アクセスする場合は、装置ごとにリモー ト・デスクトップ・セッションを開く必要があります。
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外部コントローラによるリモート・アクセス
リモート・デスクトップおよびその接続の詳細については、Windows XP のヘルプを参 照してください。
リモート・デスクトップに役立つ設定
リモート PC 上での操作性を向上するために、次に示すリモート・デスクトップ接続の 設定が利用できます。
1. 本機への接続を設定する場合は、"Remote Desktop Connection" ダイアログ・ボッ クスで接続設定を行うことができます。 "Options >>" ボタンをクリックします。
ダイアログ・ボックスが拡張され、設定データが表示されます。
2. 設定を調整します。
"Experience" タブでの設定
接続速度が最適になるように適切な接続を選択します。
性能を向上させるために、"Allow the following" にリストされているオ プションのうち不要なものを無効にすることができます。
"Local Resources" タブでの設定
設定のセーブやファイルのコピーのために、本機からリモート PC のドラ イブにアクセスする必要がある場合、"Disk drives" オプションを有効に します。リモート PC のドライブが対応するネットワーク・ドライブにマ ップされます。接続が確立すると、リモート PC のドライブに外部機器か らのアクセスが可能であるというメッセージが表示されます。
本機からリモート PC に接続されているプリンタに、アクセスして使用す るには、"Printers" オプションを有効にします。その他の設定は変更しな いでください。
"Display" タブでの設定
"Remote desktop size" で、リモート PC のデスクトップに表示する R&S SMU 画面のウィンドウ・サイズを設定します。
"Display the connection bar when in full screen mode" オプションを 有効にします。 画面に表示された、本機のネットワーク・アドレスを示すバーを使用して ウィンドウの縮小、最小化、クローズを行ないます。
"General" タブでの設定 接続設定は、再使用できるように "Save As" ボタンでセーブすることができま す。
リモート・デスクトップ・コントロールの終了
リモート・デスクトップ接続は、R&S SMU またはリモート PC で終了させます。本機で リモート制御が有効になっている限り、いつでも接続を再び確立することができます。 リモート・デスクトップを利用した不正アクセスについては、前記の「注意」を参照し てください。
1. 本機で接続を終了させるには、R&S SMU のリモート・コントロール・メッセージ・ メニューで "Disconnect" をクリックします。
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外部コントローラによるリモート・アクセス
2. リモート PC で接続を終了させるには、"Remote Desktop" ウィンドウを閉じるか、 または "Start > Disconnect" を選択します。
リモート・デスクトップ・コントロールの無効化
リモート・アクセスを無効にするには、本機のリモート・デスクトップを無効化しま す。
"Remote Desktop" の下で、"Allow users to connect remotely to this computer" のチェックをはずし、"OK" で確定します。
接続が無効になり、リモート・デスクトップを経由した本機へのアクセスが不可能 になります。

2.7.3 Ultr@VNC によるリモート・アクセス

Ultr@VNC は、リモート・コンピュータから LAN 接続で本機にアクセスし、コントロー ルすることができる Windows アプリケーションです。このアプリケーションは Linux/ Unix オペレーティング・システムに含まれています。Windows XP オペレーティング・ システム対応の Ultr@VNC は、インターネット(http://www.uvnc.com/download/
index.html)から無料でダウンロードできるほか、本機の CD-ROM にも収められていま
す。
不正アクセスの危険 本機上で VNC アプリケーションが有効の場合、本機のコンピュータ名とログイン情報
を知っていれば、誰でも本機にアクセスすることができます。不必要なアクセスを防ぐ ため、通常は本機の VNC サーバのサービスを無効にしてください。
VNC 接続の設定
1.
本機とリモート・コンピュータを LAN に接続します。 2.6.1,「本機からネットワ
ークへの接続」 (36 ページ) を参照してください。
2.
Ultr@VNC アプリケーションをインストールし、起動します。
3. ICF ファイアウォールで、Ultr@VNC プログラムを使用したネットワーク通信を有 効にします。
「VNC 接続のためのインターネット接続ファイアウォールの設定」 (48 ページ)
を参照してください。
4. Windows オペレーティング・システムを搭載したリモート・コンピュータに、VNC Viewer をインストールします。「Windows PC への VNC Viewer のインストー
ル」 (48 ページ) を参照してください。
5. 本機とリモート・コンピュータの VNC 接続を設定します。
a) Linux/Unix オペレーティング・システムを搭載したリモート・コンピュータに
接続する場合は、「Linux/Unix リモート・コンピュータ上での VNC 接続の設
定」 (49 ページ) を参照してください。
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使用の準備
外部コントローラによるリモート・アクセス
b) Windows オペレーティング・システムを搭載したリモート・コンピュータに接
続する場合は、「Windows リモート・コンピュータ上での VNC 接続の設
定」 (49 ページ) を参照してください。
直接制御は有効 本機の直接制御は無効になりません。本機は、フロント・パネルからもリモート・コン
ピュータからも制御可能な状態になっています。
Ultr@VNC アプリケーションのインストール
1. Ultr@VNC プログラムをインターネットからダウンロードし、アクセス可能なディ レクトリにコピーします。
2. ALT キーと F4 キーを同時に押してファームウェアをシャットダウンします。
3. セットアップ・ファイルをダブルクリックしてインストールを開始します。 セットアップ・ウィザードがインストール手順を案内します。以下では、関連する 設定についてのみ説明します。
a) すべてのコンポーネントのインストールを選択します。
b) "Additional Task Panel" パネルで、すべての項目を選択します。
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使用の準備
外部コントローラによるリモート・アクセス
インストールに成功すると、メッセージが表示されます。
同時に、パスワードを設定するように警告が表示されます。
4. "OK" を選択します。
"Default Local System Properties" パネルが開きます。
5. 5 文字以上のパスワードを入力します。 リモート・コンピュータ上で本機にアクセスするときに、このパスワードが使用さ れます。その他の設定は、ユーザのセキュリティ要件に従って変更することができ ます。
インストールの終了後、Ultr@VNC プログラムがオペレーティング・システムとと もに自動的に起動します。マウス・カーソルを合わせると、本機の IP アドレスが 表示されます。 この IP アドレスとユーザ定義のパスワードが、リモート・コンピュータ上でリモ ート・アクセスを行うときに必要です。終了した接続は、別色のアイコンで表示さ れます。
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外部コントローラによるリモート・アクセス
VNC 接続のためのインターネット接続ファイアウォールの設定
VNC 接続を経由してローカル・ネットワーク内の測定器へのリモート・アクセスを有効 にするには、ファイアウォールでその接続を許可する必要があります。
1. "Windows" キーを押してオペレーティング・システムにアクセスし、"Start > Settings > Control Panel > Windows Firewall" と選択し、"Windows Firewall" をオープンします。
2. "Exceptions > Add Program... > Run Ultr@VNC SERVER" を選択し、"OK" で確定 します。
3. "Exceptions" タブで、"Run Ultr@VNC SERVER" を有効にします。
Windows PC への VNC Viewer のインストール
1. インターネットから Ultr@VNC プログラムをダウンロードし、インストールの指示 に従ってください。
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使用の準備
外部コントローラによるリモート・アクセス
プログラム全体のうち、必要なコンポーネントは VNC Viewer だけです。
メモ: "Select Component" パネルで "Full installation" を選択した場合は、 シグナル・ジェネレータへのインストールのためにダウンロードした Ultr@VNC プ ログラムに VNC Viewer が含まれています。 この場合、ultr@vncviewer.exe プログラムを Windows PC にコピーできます。
2. VNC Viewer コンポーネントをリモート・コンピュータにインストールします。
Linux/Unix リモート・コンピュータ上での VNC 接続の設定
VNC プログラムは、Linux/Unix オペレーティング・システムにはデフォルトで使用可 能になっています。
1. リモート・コンピュータ上で Web ブラウザを起動し、本機の IP アドレスを入力 します。
2. 以下のアドレスを入力します。 vnc://<本機の IP アドレス> 例:
ダイアログが開き、リモート VNC 接続用パスワードの入力が要求されます。
vnc://192.168.1.1
3. Ultr@VNC プログラムの "Default Local System Properties" パネルで設定したパ スワードを入力し、"Log On" を選択します。
接続が確立すると、本機がリモート・アクセス状態になり、ブロック・ダイアグラ ムを含むシグナル・ジェネレータの現在の画面が表示されます。各機能はマウスと キーボードで操作します。 リモート・デスクトップによるリモート・アクセスとは異なり、本機の直接制御は 無効になりません。本機は、フロント・パネルからもリモート・コンピュータから も制御可能な状態になっています。
Windows リモート・コンピュータ上での VNC 接続の設定
1. PC 上で VNC Viewer プログラム・コンポーネントを起動し、"VNC Server" を選択 した後、本機の IP アドレスを入力します。
2. 接続を初期化するために、"Connect" を選択します。
パスワード入力を求めるメッセージが表示されます。
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使用の準備
外部コントローラによるリモート・アクセス
3. Ultr@VNC プログラムの "Default Local System Properties" パネルで設定したパ スワードを入力し、"Log On" を選択します。
接続が確立すると、本機がリモート・アクセス状態になり、ブロック・ダイアグラ ムを含むシグナル・ジェネレータの現在の画面が表示されます。各機能はマウスと キーボードで操作します。
直接制御も有効 本機の直接制御は無効になりません。本機は、フロント・パネルからもリモート・コン
ピュータからも制御可能な状態になっています。
VNC 接続の終了
VNC 接続によるリモート・アクセスは、R&S SMU 上でも外部 PC 上でも終了することが できます。接続を終了しても、接続は無効になりません。 いつでも再確立することが できます。VNC 接続を利用した不正アクセスについては、前記の「注意」を参照してく ださい。
1. R&S SMU 上で接続を終了します。
a) "Windows" キーを押してオペレーティング・システムにアクセスします。 b) タスク・バーで VNC アイコンを右クリックし、"Kill all clients" を選択し
ます。
2. 外部 Linux/Unix PC 上で接続を終了するには、インターネット・ブラウザまたは シグナル・ジェネレータ・ウィンドウをクローズします。
3. 外部 Windows 上で接続を終了するには、VNC Viewer プログラムをクローズしま す。
接続が終了し、本機のステータス・バーにある VNC アイコンの色が変わります。 外部 PC に、接続の切断を知らせるメッセージが表示されます。
Ultr@VNC によるリモート・アクセスの無効化
VNC 接続を無効にするには、本機から VNC プログラムを削除するか、VNC サーバのサ ービスを無効化します。
1. VNC プログラムを削除する場合
a) "Windows" キーを押してオペレーティング・システムにアクセスし、"Start >
Settings > Control Panel > Add or Remove Programs" を選択して "Add or Remove Programs" をオープンします。
b) VNC プログラムを削除します。
2. VNC サーバのサービスを無効化する場合
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使用の準備
アンチウイルス・ソフトウェアの使用
a) "Windows" キーを押してオペレーティング・システムにアクセスし、"Start >
Settings > Control Panel > Services" を選択して "Services" をオープンし ます。
b) VNC サーバのサービスを無効化します。
接続が無効になり、本機のタスク・バーから VNC アイコンが消えます。

2.8 アンチウイルス・ソフトウェアの使用

Symantec アンチウィルス 10.1.7.7000 は、R&S シグナル・ジェネレータ のソフトウ ェアとの互換性が確認されているアンチウイルス・ソフトウェアです。
しかし Symantec アンチウィルスは、本機の動作(セトリング・タイムや安定度など) に影響を及ぼす可能性があります。Symantec アンチウィルス 10.1.7.7000 について は、R&S シグナル・ジェネレータおよび 1024MB のページ・ファイルを使用して詳細な 試験を実施してあります。試験の結果、システムは非常に高い信頼性を維持していま す。ただし、セトリング・タイムへの影響がまれに発生しました(サンプルの 2% にお いて規定値からわずかに低下)。
Symantec アンチウィルスのインストール
インストールは、Windows XP オペレーティング・システム上で実行します。
オペレーティング・システムへのアクセス オペレーティング・システムにアクセスするには、マウスまたはキーボードを接続する
必要があります。Windows XP には、マウスで操作できるオン・スクリーン・キーボー ドが用意されているため、マウスのみでも操作可能です。頻繁に入力をするときは、キ ーボードを接続することを推奨します。
1. "Windows" キーを押してオペレーティング・システムにアクセスし、"Start > Settings > Control Panel > System" を選択して "System" をオープンします。
2. "System" ダイアログで、"Advanced > Performance > Settings > Change" を選択 します。
3. "Drive D: [DATA]" および "System managed size" を有効にし、"Set" で確認し た後、ダイアログをクローズします。
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使用の準備
LXI 設定
Symantec アンチウィルス・プログラムをインストールすることができます。

2.9 LXI 設定

LXI(LAN eXtensions for Instrumentation)は、標準イーサネット技術をベースにし た、計測器と試験装置用プラットフォームです。 イーサネットの利点と GPIB の簡便 さ・使いやすさを組み合わせ、GPIB の後継として開発された LAN ベースのプラットフ ォームです。
GPIB の後継となる LAN ベースの仕様であり、イーサネットの長所と簡潔で慣れ親しん だ GPIB を組み合わせたものです。R&S シグナル・ジェネレータに LXI を実装するこ とで、LAN 設定の変更、LAN 接続のリセット、装置の識別などが簡単になります。
LXI クラス分けと LXI の機能
LXI に準拠した装置は A、B、C の 3 クラスに分類されます。それぞれ階層的に重なっ た機能構造になっています。
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使用の準備
LXI 設定
Class C 装置は、診断用の ICMP Ping Responder をはじめ、LAN の基本機能を搭 載したものです。 装置は Web ブラウザから設定が可能で、LAN 設定は LCI(LAN Configuration Initialize)メカニズムによりリセットされます。 LXI class C 装置はさらに、VXI-11 発見プロトコルを使用した LAN 内の自動検出、および IVI ドライバによるプログラミングをサポートします。
Class B は Class C をベースに、IEEE 1588 PTP(Precision Time Protocol)と いう精密時刻プロトコルと、ピア・ツー・ピア通信を加えたものです。 IEEE 1588 では、同一ネットワーク上のすべての装置がネットワーク内で一番正確なクロック
(時計)に自動的に同期することが可能になり、タイム・スタンプまたは時間ベー
スの同期信号が全装置に超高精度に提供されます。
Class A の装置は、 Class B の機能に加え、LXI 規格に定義されている 8 チャネ ルのハードウエア・トリガ・バス(LVDS インタフェース)を搭載しています。
LXI 規格の詳細については、LXI のウェブサイト(http://www.lxistandard.org)を参 照してください。 また「News from Rohde & Schwarz, article 2006/II - 190」も参 照してください。
Class A と B の装置は、LAN メッセージを介してソフト・トリガを発生・受信できる とともに、コントローラの介在なしに相互に通信することができます。
R&S SMU は LXI Class C に準拠しています。また、LXI のステータス指示機能と LAN 設定のリセット機能(LCI: LAN Configuration Initialize)を統合した "LXI Status" ダイアログを備えています。 LXI ステータス・ダイアログにアクセスするに は、SETUP キーを押し、"Remote > LXI Status" を選択します。
詳細については、オペレーティング・マニュアルの「LXI ステータス」のセクションを 参照してください。
ファームウェアのアップデート ファームウェアをアップデートした後は、本機をシャットダウンし再起動することで、
LXI の全機能を有効にします。
ネットワーク設定のデフォルト状態
LXI 規格に従い、 LCI では以下のパラメータをデフォルト状態に設定する必要があり ます。
パラメータ
TCP/IP Mode DHCP + Auto IP Address
Dynamic DNS Enabled
ICMP Ping Enabled
Password for LAN configuration LxiWebIfc
R&S SMU の LCI では、以下のパラメータもリセットされます。
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LXI 設定
パラメータ
Hostname <装置固有のホスト名>
Description Vector Signal Generator
Negotiation Auto Detect
VXI-11 Discovery Enabled
LAN の設定は、本機の "LXI ブラウザ・インタフェース" を使用して行います。

2.9.1 LXI ブラウザ・インタフェース

本機の LXI ブラウザ・インタフェースは、W3C 準拠のすべてのブラウザで正常に機能 します。 PC 上でブラウザのアドレス・フィールドに、本機のホスト名または IP アド レス(例:
http://10.113.10.203
)を入力すると、"Instrument Home Page"(トップペ
ージ)が開きます。
Instrument Home Page を開くときに、 IP アドレスに不要な 0 を追加しないでくださ い。
"Instrument Home Page" には、VISA リソース文字列など、LXI 規格で要求されるデバ イス情報が読み出し専用形式で表示されています。
"点灯状態の"ボタンを押すとデバイスが表示されます(押すと消灯に切り替わりま す)。
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LXI 設定
このボタンを押すと、本機のホーム・ページに表示されている LAN ステータス・ インジケータ(利用可能な場合)が点滅します。 本機のホーム・ページに表示されている緑色の LXI ステータス記号は、LAN 接続 が確立していることを示し、赤色の LED は LAN ケーブルが接続されていないこと を示します。 LAN 接続のステータスは、"LXI Status" ダイアログボックスの "LAN Status indicator" にも示されます。 "Device Indicator" の設定はパス・ワードで保護されていません。 詳細については、オペレーティング・マニュアルの「LXI ステータス」のセクショ ンを参照してください。
ブラウザ・インタフェース内のナビゲーション・パネルには、次のコントロール機能が 含まれています。
"LAN Configuration" - LAN Configuration ページが開きます。
"LXI Glossary" - LXI 規格に関する用語集を収めたドキュメントが開きます。
"Status" - 本機の LXI ステータスに関する情報が表示されます。

2.9.2 LAN の設定

"LAN Configuration" ウェブ・ページには、必須 LAN パラメータが表示され、変更が 可能になっています。
"TCP/IP Mode" 設定フィールドには、本機の IP アドレスの割り当て方法を指定します
2.6.2,「IP アドレスの割り当て」 (37 ページ) を参照)。 手動設定モードの場合
は、静的な IP アドレス、サブネット・マスク、デフォルト・ゲートウェイを使用し
55クイック・スタート・ガイド 1007.9822.18 ─ 12.01
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使用の準備
LXI 設定
て LAN が設定されます。 自動設定モードの場合は、DHCP サーバまたは Dynamic Link Local Addressing(Automatic IP)を使用して装置の IP アドレスが取得されます。
LAN 設定の変更については、パスワードで保護されています。 パスワードは
LxiWebIfc
です(大文字・小文字を間違えないでください)。 このパスワードは、現行
のファームウェアのバージョンでは変更できません。
"LAN Configuration" ページの下部に表示されているリンクを押すと、リンク先のペー ジが開きます。
"Ping Client" は、本機と他のデバイスとの接続を確認するための Ping ユーティ リティにリンクしています。
"Advanced LAN Configuration" は、LXI 規格で必須ではない LAN 設定にリンクし ています。
2.9.2.1 Advanced LAN Configuration
"Advanced LAN Configuration" メニューは、LXI 規格で必須ではない LAN 設定にリン クされています。
"Advanced LAN Configuration" パラメータは、次のように使用します。
"Negotiation" 設定欄では、異なるイーサネット速度や二重モードを設定できま す。 一般的には "Auto Detect" モードで十分です
Ping ユーティリティを使用するには、"ICMP Ping" を起動する必要があります。
"VXI-11" は、本機を LAN 内で検出するためのプロトコルです。 LXI 規格では、 LXI デバイスはこの VXI-11 を使用して検出に応答する必要があります。他の検出 方法も使用することができます。
2.9.2.2 Ping
Ping は、LXI に準拠した装置と他のデバイスとの接続を確認するためのユーティリテ ィです。 Ping コマンドは、ICMP のエコー要求パケットとエコー応答パケットを使用 し、LAN 接続が機能しているかどうかを確認します。 Ping は IP ネットワークの診断
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R&S®SMU200A
使用の準備
LXI 設定
やルータの故障発見に有効です。 Ping ユーティリティはパスワードで保護されていま せん。
LXI 準拠装置ともう 1 台のデバイスの間で Ping を起動する方法
1. "Advanced LAN Configuration" ページ の "ICMP Ping" を起動します(LCI を発 した後に起動されます)。
2. "Destination Address" フィールドで、相手装置の IP アドレスを、Ping コマン ドやその他のパラメータを付けずに入力します(例:
3. "Submit" をクリックします。
10.113.10.203
)。
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R&S®SMU200A
基本操作
本機のコンセプトの概要

3 基本操作

このセクションでは R&S SMU の概要を示し、使用例を交えて本機の一般的なコンセプ トを紹介するとともに、シグナル・ジェネレータの信号フローと主要なブロックを説明 します。
また、操作コンセプトの概要を説明し、順を追って設定操作の手順を示します。各項目 の設定例を示します。他の機器を追加する必要はありません。

3.1 本機のコンセプトの概要

R&S SMU は、抜群の RF 特性とベースバンド特性を実現したシグナル・ジェネレータ を 1 つの筐体に 1 台または 2 台搭載した製品です。本機はモジュール設計となって いるため、さまざまな用途に合わせて最適化することができます。RF パスには、周波 数上限の異なる周波数オプションを 1 つずつ載することができます。ベースバンド部 には、ベースバンド・ジェネレータを 2 台まで搭載することができます。各ベースバ ンド・ジェネレータには、複雑な信号をリアルタイムで生成する任意波形発生器を装備 しています。
R&S SMU は、各種デジタル規格の I/Q 信号を生成するベースバンド部と I/Q 変調器を 搭載した RF 部から成ります。本機では I/Q(ベクトル)変調を使用します。デジタ ル・データ・ストリームが I/Q ベースバンド信号に変換されます。 次にこのベースバ ンド信号は D/A 変換され、I/Q 変調器を用いて目的の RF 搬送周波数に変調されます。
R&S SMU には、 2 つのパスが組み込まれている場合があります。取扱説明書では、1 番目のパスをパス A、2 番目をパス B と呼んでいます。
ベースバンド部と RF 部の各ブロックの詳細については、それぞれ 3.3,「ベースバン
ド部」 (65 ページ) および 3.4,「RF 部」 (69 ページ) を参照してください。
操作コンセプトとして、R&S SMU では次の 3 種類の操作方法を採用しています。
マニュアル操作
リモート制御
リモート・アクセス
マニュアル操作
R&S SMU は、フロント・パネルからすべての操作を行うことができます。マウス、キー ボードなどの周辺機器を接続することはできますが、不可欠ではありません。
R&S SMU は、直感的なユーザ・インタフェースを備えています。主要な表示要素となっ ているのはブロック・ダイアグラムです。ここに、信号と処理のフローが画面の左から 右に向かって表示され、生成した信号を一目で把握することができます。
それぞれのブロックは、本機の機能を単位ごとに表しています。これにより、信号フロ ーの中でパラメータが影響する位置を常に把握しておくことができます。各ブロックに は、そのブロックの主要な設定内容が示されています。また、入/出力部の接続状況も 示されています。これによって、信号フローへの入出力の接続状態や設定可能な箇所に
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基本操作
本機のコンセプトの概要
ついて、一目で確認することができます。パラメータの設定が可能なメニューごとに、 ウィンドウが開きます。開いたウィンドウについては、ディスプレイ下部の "Winbar" に表示されます。開いているメニューは、同じ階層にあるため、ワンボタンでアクセス できます。
下図のブロック・ダイアグラムは、すべての機能を装備した本機を示したものです。
図 3-1: すべての機能を装備した 2 パス構成の R&S SMU のブロック・ダイアグラム
ロータリ・ノブを使用し、ブロック・ダイアグラム内およびダイアログ内のカーソルを 移動させることによって、本機を片手で操作することができます。カーソルは、ブロッ ク・ダイアグラムまたはダイアログの中を 1 ステップずつ移動します。ノブを時計方 向に回すとカーソルが前方に進みます。選択されているブロックは、TOGGLE キーで オ ン/オフ を切り替えることができます。有効なブロックは、背景に色がついてハイラ イトされています。
本機には、情報/ヘルプ・システムが搭載されています。HELP(F1)キーを押すと、状 況に応じたヘルプを呼び出すことができます。ヘルプ・システムは、現在選択されてい るパラメータに関する情報を表示し、さらに相互参照、索引、目次などのサービスを提 供します。ヘルプ・システムの内容は、本機のオペレーティング・マニュアルに対応し ています。
"Info" 行には、誤った操作に対する警告メッセージや設定の矛盾を示すメッセージ、 その他の情報が表示されます。INFO(CTRL+I)キーを押すと、その時点で発生している 警告や矛盾の内容が一覧で表示されます。入力に関する詳細情報は、ヘルプ・システム で確認することができます。ヒストリ機能は、すべてのメッセージを表示することがで きます。
アシスタント機能を使用すると、テーブルの作成が簡単になります。アシスタントにデ ータを入力しても、"Accept" ボタンを押すまではテーブルが変更されませ ん。"Accept" ボタンを押すと、アシスタント・データも保存されます。
本機のマニュアル操作の概要、詳細な操作方法、およびメニューの概要については、
4,「マニュアル操作」 (79 ページ) を参照してください。
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R&S®SMU200A
基本操作
本機の使用方法
ダイアログ・ボックスおよび本機の機能に関する詳細説明については、オペレーティン グ・マニュアルの「本機の機能」のセクションを参照してください。
リモート制御
リモート制御とは、リモート制御コマンドや、繰り返し動作を自動化するプログラムに より本機を操作することをいいます。リモート制御用のプログラムを実行するコンピュ ータに本機を接続する必要があります。
リモート制御の操作方法や接続・設定の方法については、オペレーティング・マニュア ルの「Remote Control Basics」の章で説明しています。リモート制御コマンドの説明 は、オペレーティング・マニュアルの「Remote Control」の章にあります。
リモート・アクセス
リモート・アクセスとは、リモート・コンピュータから本機を操作することをいいま す。 R&S SMU とコンピュータは、LAN に接続されます。
リモート・アクセスでは、リモート・コントロールとは異なり、リモート制御コマンド を使用しません。代わりにリモート・コンピュータにインストールしたソフトウェアを 使用します。このソフトウェアを起動すると、本機のインタフェースをシミュレートし ます。本機を直接操作しているように、リモート・コンピュータから操作することがで きます。各機能はマウスとキーボードで操作します。特定の機能については、フロン ト・パネルのパネル・キー・エミュレーションを使用して、キーボードでキーの組み合 わせ入力やマウス操作することによって実行できます。
この操作方法、およびリモート・アクセス用に接続を設定する方法については、 2.7,
「外部コントローラによるリモート・アクセス」 (40 ページ) で説明しています。

3.2 本機の使用方法

R&S SMU はモジュール設計となっているため、2 つのパスを搭載することができます。 これにより、従来では複数のシグナル・ジェネレータが必要だった用途にも、一台で対 応することができます。以下に、例を示します。

3.2.1 デジタル変調した信号の生成

R&S SMU の主な用途は、デジタル変調信号を生成することです。本機では、デジタル変 調信号をいくつかの方法で生成することができます。
内部 I/Q 信号の生成
R&S SMU の内部で、I/Q 信号を生成することができます。1 台または 2 台のベースバ ンド・ジェネレータを搭載することができます。2 台のジェネレータにより生成された 信号は、加算することができます(周波数オフセットを追加することもできます)。
この場合、本機には以下の装備が必要になります。
1 台以上のベースバンド・ジェネレータ(オプション R&S SMU-B10)
1 台以上のベースバンド・メイン・モジュール(オプション R&S SMU-B13)
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基本操作
本機の使用方法
フェージング・モジュール(オプション R&S SMU-B14 フェージング・シミュレータ) を搭載した場合には、フェージング・シナリオを作成することができます。
図 3-2: 内蔵のベースバンド部で生成した I/Q 信号を用いた I/Q 変調
外部 I/Q 信号を用いた変調
外部で生成した I/Q 信号は、ベースバンド入力モジュール(オプション R&S SMU-B17 ベースバンド入力)からパスに入力されます。ベースバンド入力モジュールには、アナ ログ I/Q 信号を入力することができます。ベースバンド・ジェネレータのオプション が搭載されている場合は、外部ベースバンド信号と内部ベースバンド信号を加算するこ とができます(周波数オフセットを追加することもできます)。この動作モードでは、 フェージング・モジュールで外部 I/Q 信号にフェージングを追加することも可能です。
3-3: ベースバンド部に入力された外部 I/Q 信号を用いた I/Q 変調
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基本操作
本機の使用方法
アナログ広帯域 I/Q 信号を用いた変調
外部アナログ I/Q 信号が R&S SMU の I/Q 変調器に直接入力されます。このモードで は、I/Q 変調器の最大帯域幅を利用することができます。ただし、ベースバンド部の様 々な機能(AWGN や信号の加算など)は無効になります。
図 3-4: I/Q 変調器に直接入力された外部アナログ I/Q 信号を用いた I/Q 変調

3.2.2 ベースバンド・ジェネレータ×2、RF パス×1

本機に 2 台のベースバンド・ジェネレータと 1 つの RF パスを搭載した構成では、以 下の例のような使用方法が可能です。
GSM/EDGE と 3GPP FDD など、異なる規格のリアルタイム信号の加算
リアルタイム信号を用いたマルチキャリア信号の生成
アンテナ・ダイバーシティのシミュレーション
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基本操作
本機の使用方法
図 3-5: ベースバンド・ジェネレータ 2 台と RF パス 1 個を搭載した R&S シグナル・ジェネレータ

3.2.3 ベースバンド・パス×1、RF パス×2

本機に 1 つのベースバンド・パスおよび 2 つの RF パスを搭載した構成では、以下の 例のような使用方法が可能です。
パス A で変調信号の生成、パス B で CW 干渉の生成
3-6: ベースバンド・ジェネレータ 1 台と RF パス 2 個を搭載した R&S SMU
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基本操作
ベースバンド部

3.2.4 2 パスとすべての機能を搭載したモデル

2 パスとすべての機能を搭載したモデルでは、以下のような使用方法が可能です。
受信機試験に必要な希望信号と干渉信号の生成
超広帯域(>80MHz)のマルチキャリア信号の生成
外部 I/Q 信号を用いたフェージング・シナリオの作成
図 3-7: 2 パスとすべての機能を搭載したモデル

3.3 ベースバンド部

R&S SMU のベースバンド部は、完全なデジタル方式となっていて、内部には I/Q 信号 を生成・処理するためのハードウェアが組み込まれています。
ベースバンド部には、 2 つのパスを組み込むことができます。
使用可能なオプションの詳細については、R&S SMU データ・シートおよび R&S SMU 設 定ガイドを参照してください。
最新情報は、ローデ・シュワルツ web サイトの R&S SMU のページ(http://www2.rohde-
schwarz.com/product/smu200a.html)から入手することができます。
ベースバンド・ジェネレータ(オプション R&S SMU-B10)
このジェネレータでは、ベースバンド信号を生成します。リアルタイム信号生成用のモ ジュール、および任意波形発生器(ARB:arbitrary waveform generator)を内蔵して います。
ベースバンド・オプションによって ARB メモリの容量が異なります(データ・シート を参照)。各ベースバンド・オプションは、メモリ容量以外は共通の機能を備えていま す。
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基本操作
ベースバンド部
R&S SMU に 1 台または 2 台のベースバンド・ジェネレータを搭載し、それぞれ個別に 操作することができます。ベースバンド・ジェネレータの出力信号を、パス A とパス B に任意に割り当てることができます。また、加算することや周波数オフセットを追加 することもできます。
ベースバンド・ジェネレータ・オプションには、リアルタイム・カスタム信号変調機能 と ARB が内蔵されています。加えて、各種のデジタル規格を提供するソフトウェア・ オプションが用意されています。例えばオプション R&S SMU-K40 では GSM/EDGE 規格 に対応した信号を生成し、オプション R&S SMU-K42 では 3GPP FDD 規格に対応した信 号を発生します。
ベースバンド入力モジュール(オプション R&S SMU-B17)
このモジュールによって、外部 I/Q 信号を R&S SMU のベースバンド部に入力すること ができます。さらに、ベースバンド部で I/Q 信号にフェージングや雑音の追加などの 処理をすることができます。R&S SMU に内部ベースバンド・シグナル・ジェネレータが 搭載されている場合は、外部信号と内部信号を加算することができます。ベースバン ド・メイン・モジュールまたはフェージング・モジュールが 1 つ以上搭載されている 場合は、ベースバンド入力モジュールの信号ををベースバンド・パス A またはパス B
(搭載されている場合)に接続することができます。上記のモジュールが 1 台も搭載さ
れていない場合は、ベースバンド入力モジュールの信号はパス A に固定接続されます。
R&S SMU-B17 オプション を R&S® EX-IQ-BOX デジタル・インタフェース・モジュールと 併用すると、各種の形式に対応する汎用的なデジタル・ベースバンド・インタフェース が実現します。
ベースバンド・メイン・モジュール(オプション R&S SMU-B13)
ベースバンド・メイン・モジュールは、パス A とパス B のそれぞれに搭載することが できます。
ベースバンド・パスの終端で、デジタル信号はアナログ I/Q 信号に変換されます。ア ナログ I/Q 信号は、RF パスの I/Q 変調器に供給されます。このモジュールは、アナ ログ I/Q 出力にも信号を送ります。このモジュールは、ベースバンド部からベースバ ンド信号を取り出すために不可欠です。
この段階では、パス A からパス B、およびパス B からパス A の信号経路を設定する ことはできません。2 つの RF パスを備えているモデルを使用して、ベースバンド部か らの信号を 2 つの RF パスに出力するには、2 台のベースバンド・メイン・モジュー ルが必要です。
このモジュールでは、デジタル I/Q 劣化も設定します。受信機の性能品質を試験する ために、I/Q 信号を意図的に劣化させることができます。
白色ガウス雑音(オプション R&S SMU-K62)
白色雑音は、移動無線基地局での測定などに使用されますが、これは AWGN ソフトウェ ア・オプション(R&S SMU-K62)で発生することができます。
フェージング・モジュール(オプション R&S SMU-B14)
このモジュールを使用して、ベースバンド信号にリアルタイムでフェージング効果を追 加することができます。TDMA フェージングの場合は、最大で 20 フェージング・パス
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R&S®SMU200A
基本操作
ベースバンド部
(オプション R&S SMU-B15 を搭載すると 40 フェージング・パス)を同時に生成するこ
とができます。
2 つの RF パスが搭載されている場合には、オプション R&S SMU-B15 を使用すること によって 2 つのチャネルにフェージングを追加することが可能になります(2 チャネ ルの RF 搬送波間隔は問いません)。
ソフトウェア・オプション R&S SMU-B71 は、moving や birth-death などの 3GPP ダ イナミック・フェージング構成、および遅延時間の高分解能化を提供します。
デジタル出力モジュール(オプション R&S SMU-B18)
R&S SMU は、デジタル I/Q 信号をやり取りするために標準デジタル I/Q インタフェー ス(LVDS)を装備することができます。デジタルベースバンド出力モジュール(オプシ ョン R&S SMU-B18)を使用すると、I/Q ベースバンド信号のデジタル出力が可能になり ます。
R&S SMU-B18 オプション を R&S® EX-IQ-BOX デジタル・インタフェース・モジュールと 併用すると、各種の形式に対応する汎用的なデジタル・ベースバンド・インタフェース が実現します。

3.3.1 ベースバンド部の各ダイアグラム・ブロックの説明

R&S SMU のベースバンド部には、2 つのパス(A と B)が組み込まれています。2 台の ベースバンド・ジェネレータを備えている場合には、2 つのベースバンド信号を互いに 独立して設定することができます。各ベースバンド・ブロックで生成した信号は、パス A/パス B の入れ替えや分配して出力することも可能です。ただし、"IMP" ブロックま たは "AWGN/IMP" ブロックの通過後は不可能です。
各機能ブロックは、"ON" チェック・ボックスでオン/オフを切り替えることができま す。
フロント・パネルの ON/OFF TOGGLE キー(「TOGGLE」 (15 ページ) を参照)は、現在 選択されているブロックのオン/オフを切り替えることができます。
各ブロックについて、以下に詳しく説明します。
Baseband A ブロック このブロックでは、(1 番目の)ベースバンド・ソースを設定し、有効にします。この ブロックは、本機にベースバンド・ジェネレータが搭載されている場合にのみ表示され ます。
インストールされているソフトウェア・オプションに応じて、各種のデジタル規格や、 ユーザ設定のデジタル・リアルタイム変調、内蔵任意波形発生器(ARB)を選択するこ とができます。選択されている変調が、このブロックに表示されます。
TOGGLE ON/OFF キーにより、選択されている変調(デジタル規格、デジタル変調、また は ARB)のオン/オフを切り替えることができます。
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基本操作
ベースバンド部
External Baseband In ブロック このブロックでは、外部 I/Q 信号用のベースバンド入力モジュールを設定します。こ のブロックは、ベースバンド入力モジュール(オプション R&S SMU-B17)が搭載されて いる場合にのみ表示されます。外部 I/Q 信号をアナログ I/Q 入力に入力することがで きます。ベースバンド・メイン・モジュールまたはフェージング・モジュールが 1 つ 以上搭載されている場合は、ベースバンド入力モジュールの信号ををベースバンド・パ ス A またはパス B(搭載されている場合)に接続することができます。上記のモジュ ールが 1 台も搭載されていない場合は、ベースバンド入力モジュールの信号はパス A に固定接続されます(理由は、ベースバンド入力モジュールに切替機能が内蔵されてい ないからです。入力経路を切り替えるには、切替機能を搭載したベースバンド・モジュ ールが 1 つ以上必要です)。
TOGGLE ON/OFF キーにより、外部変調信号の入力のオン/オフを切り替えることができ ます。
Baseband B ブロック 2 番目のベースバンド・ソースを設定します。このブロックは、本機に 2 番目のベー スバンド・ジェネレータが搭載されている場合にのみ表示されます。インストールされ ているソフトウェア・オプションに応じて、各種のデジタル規格や、ユーザ設定のデジ タル・リアルタイム変調、内蔵任意波形発生器(ARB)を選択することができます。
メモ: 2 台のベースバンド・ジェネレータが搭載されていて、同じ規格(例:GSM/ EDGE)で異なる設定の信号を同時に出力する場合には、該当のソフトウェア・オプショ ン(このケースでは R&S SMU-K40) を 2 つ搭載している必要があります。 R&S SMU-K40 が 1 つのみ搭載されている場合、1 番目のベースバンド・ジェネレータ で GSM/EDGE を選択したときには、2 番目のベースバンド・ジェネレータは GSM/EDGE を選択することができません。
ただし、ソフトウェア・オプションの使用が特定のベースバンド・ジェネレータに固定 されていることはありません。この例では、1 番目または 2 番目のどちらかのベース バンド・ジェネレータが GSM/EDGE 信号を出力することができます。
フェージング・ブロック フェージング・モジュールを設定します。このブロックは、フェージング・シミュレー タ(オプション R&S SMU-B14)が搭載されている場合にのみ表示されます。フェージン グ・モジュールから出力された信号経路も、このブロックで設定されます。
例えば、本機に 2 つの RF パスと 2 つのフェージング機能(オプション R&S SMU-B14 と R&S SMU-B15)が搭載されている場合は、2 チャネル・フェージングを選択すること ができます。
TOGGLE ON/OFF キーにより、フェージング・シミュレーションのオン/オフを切り替え ることができます。
メモ: 1 つのフェージング・シミュレータのみを操作することができます。
AWGN/IMP A ブロック このブロックは、ベースバンド・メイン・モジュールが搭載されている場合にのみ表示 されます。
このブロックでは、ベースバンド・パス用の(デジタル)I/Q 劣化(Impairment)を設 定します。AWGN 発生ソフトウェア(オプション R&S SMU-K62)を使用すると、雑音信 号を発生させることができます。
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R&S®SMU200A
基本操作
RF 部
AWGN と I/Q 劣化(Impairment)機能は、各メニューを使用して、互いに独立して有効 にすることができます。それぞれの設定がこのブロックに表示されます。ブロック全体 の有効/無効を切り替えることができます。ブロックを無効にした場合、信号は変更さ れずにブロックを通過します。
また、差動 I/Q 出力(オプション R&S SMU-B16)がこのブロックで設定されます。 TOGGLE ON/OFF キーにより、ブロック内のアクティブな機能をオン/オフに切り替える
ことができます。AWGN と I/Q 劣化の各機能は、それぞれのメニューで有効にすること ができます。
AWGN/IMP B ブロック このブロックは、ベースバンド・メイン・モジュール(オプション R&S SMU-B13)が 2 台搭載されている場合にのみ表示されます。AWGN 発生用ソフトウェア(オプション R&S SMU-K62)を使用すると、パス B で雑音信号を発生させることができます。
パス A とパス B の両方で雑音信号を発生させる場合は、オプション R&S SMU-K62 を 2 つ搭載している必要があります。
Graphics ブロック このブロックでは、ベースバンド信号をリアルタイムでグラフィック表示する機能を設 定します。このブロックは、本機にベースバンド・ジェネレータが搭載されている場合 にのみ表示されます。
TOGGLE ON/OFF キーにより、グラフィック・ウィンドウのオープン/クローズを切り替 えることができます。
BERT ブロック このブロックでは、ビット・エラー・レートとブロック・エラー・レートの測定機能を 設定します。ビット・エラー・テスタでビット誤り率を測定することで、DUT により復 調および復号された信号を評価することが可能になります。DUT を駆動するためのデー タは、R&S SMU またはユーザ定義の外部ソースで生成することができます。また、ブロ ック誤り率測定を使用して CRC チェックサムを検証することができます。
TOGGLE ON/OFF キーにより、ブロック内のアクティブな機能のオン/オフを切り替える ことができます。ビット・エラー・レートとブロック・エラー・レートの測定機能は、 それぞれのメニュー内で有効にすることができます。

3.4 RF 部

R&S SMU の RF 部 には、2 つのパスがある場合があります。
RF パスは、周波数オプションを搭載することで設定されます。
以下のオプションのいずれかを搭載する必要があります。
周波数オプション(パス A)
R&S SMU-B102(~ 2.2GHz)
R&S SMU-B103(~ 3GHz)
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R&S®SMU200A
基本操作
RF 部
R&S SMU-B104(~ 4GHz)
R&S SMU-B106(~ 6GHz)
周波数オプション(パス B)
R&S SMU-B202(~ 2GHz)
R&S SMU-B203(~ 3GHz)
ベースバンド部に 2 台のベースバンド・メイン・モジュール R&S SMU-B13 を搭載して いる場合には、RF パス B から I/Q 変調信号を出力することができます。
さらに、各 RF パスには、以下のオプションを搭載することができます。
ハイパワー出力 オプション(R&S SMU-B31/B36)
使用可能なオプションの詳細については、R&S SMU データ・シートおよび R&S SMU 設 定ガイドを参照してください。
最新情報は、ローデ・シュワルツ web サイトの R&S SMU のページ(http://www2.rohde-
schwarz.com/product/smu200a.html)から入手することができます。

3.4.1 RF 部のダイアグラム・ブロックの説明

このセクションでは、使用可能なブロックの概要を示し、各ブロックの機能を詳細に説 明します。
I/Q Mod A ブロック このブロックで、(1 番目の)I/Q 変調器を設定します。また、アナログ広帯域 I/Q モ ードもここで選択することができます。この I/Q モードでは、ベースバンド部を経由 せずに外部 I/Q 信号を I/Q 変調器に直接入力することができます。ベースバンド・モ ジュールを搭載していない場合、I/Q 変調が可能なのはアナログ広帯域 I/Q モードに 限られます。
このブロックでは、アナログ I/Q 出力に出力する信号(パス A または B の信号)を 指定することができます。
I 成分と Q 成分を入れ替えることも可能です(I/Q スワップ)。また、アナログ I/Q 信号の劣化(Impairment)を設定することができます。"AWGN/IMP" ブロックでの設定 とは異なり、"I/Q Mod" ブロックで設定する I/Q 劣化はアナログ広帯域 I/Q モードで の外部入力信号にも影響します。
ブロックのステータス表示には、I/Q 劣化や I/Q スワップの有効/無効が示されます。 I/Q 変調は、TOGGLE ON/OFF キーでオン/オフに切り替えられます。
メモ: R&S SMU に搭載されているベースバンド・ソースがオンになると、接続されて いる I/Q 変調器が自動的に起動します。I/Q 変調器を単独でオン/オフ切り替えする こともできます("I/Q Mod" ブロックを選択し、TOGGLE ON/OFF キーを押します)。こ れにより、単一パス構成の R&S SMU で以下のような設定をすることができます。 ベースバンド・ソースでは、アナログ I/Q 出力から出力される I/Q 信号を生成しま す。同時に、RF 部では非変調搬送波を生成します。
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基本操作
セットアップ例
I/Q Mod B ブロック このブロックで、RF パス B の I/Q 変調器を設定します。このブロックは、本機に 2 つの RF パスと 2 台のベースバンド・メイン・モジュールが搭載されている場合にの み表示されます。
メモ: I/Q 変調器 B は、R&S SMU のベースバンド部からの信号のみを変調処理するこ とができます。外部アナログ I/Q 信号を扱うことはできません。
RF/A Mod A ブロック このブロックでは、パス A の RF パラメータおよびアナログ変調モードを設定します。
アクティブなアナログ変調モードがこのブロックに表示されます。TOGGLE ON/OFF キー により、RF 信号のオン/オフを切り替えることができます。RF 信号がオフのときは、 RF 出力シンボルの前にあるスイッチが開いています。
RF の設定内容は次のとおりです。
周波数および基準周波数
アッテネータの設定 パス A にハイパワー出力オプションが搭載されている場合は、ハイパワー・モー ドに切り替えることができます。
周波数掃引とレベル掃引
リスト・モードの設定。このモードでは、周波数とレベルの高速切替を設定するこ とができます。
メモ: 周波数とレベルの数値は FREQ キーと LEVEL キーを使用して直接入力できま す。
使用可能なアナログ変調モードは次のとおりです。
振幅変調(AM)
広帯域振幅変調(Broadband AM)
周波数変調(FM)(オプション R&S SMU-B20/B22)
位相変調(PhiM)(オプション R&S SMU-B20/B22)
メモ: 同時使用が可能な変調モードについては、R&S SMU データ・シートを参照して 下さい。
RF/A Mod B ブロック このブロックでは、パス B の RF パラメータおよびアナログ変調モードを設定します。 このブロックは、本機に 2 つの RF パスが搭載されている場合にのみ表示されます。
使用可能なアナログ変調モードは次のとおりです。
振幅変調(AM)

3.5 セットアップ例

このセクションでは、簡単な QPSK 変調信号を生成・表示するための本機の設定例を紹 介します。
71クイック・スタート・ガイド 1007.9822.18 ─ 12.01
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R&S®SMU200A
基本操作
セットアップ例
QPSK 変調信号の設定と表示
QPSK 変調信号の生成と表示をするために、以下の手順に従ってください。
1. デフォルト(プリセット)状態に設定する。 PRESET キーを押して、本機をデフォルトの状態に設定します。
2. デジタル変調を選択し、アクティブ化します。
a) ロータリ・ノブを回して "Baseband A" ブロックを選択します。
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基本操作
セットアップ例
b) ロータリ・ノブを押すとメニューが表示され、デジタル変調を選択できます(使
用可能な変調モードは、搭載されているオプションによって異なります)。
c) ロータリ・ノブを回して "Custom Digital Mod..." をハイライトします。
ロータリ・ノブを押して "Custom Dig. Mod." ダイアログをオープンします。
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基本操作
セットアップ例
d) ロータリ・ノブを回して "Symbol Rate" パラメータを選択し、ロータリ・ノブ
を押すと編集が可能になります。テンキーおよび単位キーを使用して希望のシ ンボル・レートを入力します。
e) ロータリ・ノブを回して "Coding" パラメータを選択します。
ボタンを押してドロップダウン・リストをオープンします。 ロータリ・ノブを回して "Off" を選択し、ロータリ・ノブを押して選択した項 目を有効にします。
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基本操作
セットアップ例
f) ロータリ・ノブを同様に操作して、"Modulation Type" を QPSK に、"Filter"
を Root Cosine に、"Roll Off Factor" を 0.3 に設定します。
g) 最後に、"State" を選択し、ロータリ・ノブを押してデジタル変調をオンにし
ます。
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基本操作
セットアップ例
h) DIAGRAM キーを押して、完成したブロック・ダイアグラムを表示します。
"Baseband" ブロックが青色に表示され、有効になっていることが示されます。
i) Winbar の表示項目を見ると、"Custom Dig. Mod." メニューがバックグラウン
ドで 開いていることが分かります。 このメニューを最前面に表示するには、"Windbar" のボタンの下にあるソフト キーを押します。
HIDE を押すと、メニューが最小化されます。
"I/Q Mod" ブロックが自動的に起動します。 まだ "RF/A Mod" が有効になっていないため、RF 信号は出力されていません。
3. 周波数とレベルを設定し、RF 信号を有効にする
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基本操作
セットアップ例
a) FREQ キーを押し、周波数入力の編集モードを有効にします。ディスプレイのヘ
ッダ部にある "Frequency" 入力フィールドがハイライトされます。
テンキーから周波数を入力し、単位キーを押して入力を終了します。
b) 同様に LEVEL キーを押し、レベルの設定を入力します。
c) DIAGRAM キーを押して、完成したブロック・ダイアグラムを表示します。 d) ロータリ・ノブを回して "RF/A Mod" ブロックを選択します。
TOGGLE ON/OFF キーを押して、"RF/A Mod" ブロックを有効にします。
これで、QPSK 変調信号が RF 出力から出力されます。
4. I/Q 信号のグラフィック表示を選択する
a) ロータリ・ノブを回して "Graphics" ブロックを選択し、メニューをオープン
します。
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基本操作
セットアップ例
b) ロータリ・ノブで "State On" を選択し、I/Q ダイアグラムの表示を起動しま
す。
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マニュアル操作
主な特徴

4 マニュアル操作

R&S SMU は、ブロック・ダイアグラムやメニュー・ツリーを使用してインタラクティブ なマニュアル操作が可能です。すべてのメニューは、同じ方法で操作できるウィンドウ 形式です。ロータリ・ノブ、キーおよびソフトキー、あるいはそれらの代わりにマウス を使用して、入力項目や設定項目に効率的にアクセスすることができます。
シグナル・ジェネレータの現在の状態は、ディスプレイに分かりやすく表示されます。 グラフ、スペクトラム、ベクトル・ダイアグラムなどを呼び出して、出力信号の確認す ることができます。さまざまなヘルプ機能によって、信号の設定作業をサポートしま す。
この章では、シグナル・ジェネレータのマニュアル操作に関するコンセプトを説明しま す。 ダイアログ・ボックスの一般的な構造、ダイアログ・ボックスやブロック・ダイ アグラムの操作、パラメータの設定などを紹介します。
ダイアログ・ボックスおよび本機の機能に関する詳細説明については、オペレーティン グ・マニュアルの「本機の機能」のセクションを参照してください。

4.1 主な特徴

R&S SMU のマニュアル操作コンセプトは、ユーザができるだけ感覚的に分かりやすい方 法で操作・設定でき、同時に、出力される信号の特性と本機の状態が常に表示されるよ うになっています。 また、充実したオンライン・ヘルプ機能によって、ユーザの設定 作業をサポートします。
ブロック・ダイアグラム
操作コンセプトの中心的役割となっているのがブロック・ダイアグラムです。
グラフィック表示では、現在の設定および信号フローをブロック・ダイアグラム形式で 示します。表示されるグラフィック・エレメントを使用して操作することができます。 矢印キーでエレメントを選択し、ENTER を押して関連する設定機能を呼び出します。必 要なメニューとグラフがブロック・ダイアグラムに表示されます。DIAGRAM(CTRL+D) キーを押せばいつでもブロック・ダイアグラムを最前面に表示することができます。
周波数とレベルの表示
RF 信号の主要特性である周波数とレベルは、画面のヘッダ部に常に表示され、FREQ
(CTRL+F)キーまたは LEVEL(CTRL+L)キーを押して表示フィールドで直接設定するこ
とができます。周波数とレベルのほかに、出力信号のステータス・メッセージも表示さ れます。
グラフィック・ユーザ・インタフェースによる操作
機能ブロック ブロック・ダイアグラム内の機能ブロックごとにメニューが割り当てられていま す。機能ブロックは、信号生成機能の各要素を表しています。青色のフレームで示
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マニュアル操作
主な特徴
された機能ブロックは、TOGGLE ON/OFF(CTRL+T)キーで直接オン/オフ の切り替 えをすることができます。ハイライトされている機能ブロックのメニューは、 ENTER キーを押して呼び出すことができます。
例: "Baseband" ブロックには、ベースバンド信号の設定に必要なメニューが含まれ ています。
このブロックで、デジタル規格とデジタル変調を選択することができます。
信号フロー 機能ブロック間の信号フローや使用されている入出力部が表示されます。
メニュー・ツリー メニュー・ツリーは、MENU(CTRL+M)キーでオープン/クローズができます。 メ ニュー・ツリーは、Windows のディレクトリと同じ構造になっています。 機能ブ ロックは最上位のディレクトリに対応し、メニューはサブ・ディレクトリに相当し ます。
Windows コンセプトに対応した操作
親しみやすい環境で操作できるよう、Windows のユーザ・インタフェースのような操作 方法を採用しています。メニューやテーブルはどれも、選択リスト、チェック・ボック ス、入力フィールドなどのエレメントで構成されています。
青色のフレームは、選択した項目がアクティブであることを示します。 ハイライトさ れているエレメントでは、入力を行うことができます。
ロータリ・ノブ
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マニュアル操作
主な特徴
フロント・パネルのキー、外部キーボードやマウスによって、操作を行うことができま す。ほとんどの設定はロータリ・ノブによって簡単に設定することができます。
ロータリ・ノブを回すと、エレメント間を移動して目的のエレメントが選択できま す。
ロータリ・ノブを押すと、選択した入力フィールドがアクティブになります。 パラメータに応じて、サブメニューの呼び出し、数値の増減、リスト項目の選択、 チェックボックスのオン/オフの切り替え、などの操作が可能になります。
数値を入力した場合は、ロータリ・ノブをもう一度クリックすると入力値が保存さ れ、編集モードが終了します。
サブダイアログによる設定
それぞれのダイアログやサブダイアログに対して個別のウィンドウが開きます。各ダイ アログはそれぞれ単独で操作することができます。つまり、どのダイアログも、他のダ イアログの設定完了を待つことなく、閉じることができます。これによって、柔軟に操 作することができます。
Winbar
Winbar に各メニューの概要が表示され、メニューへのアクセスが簡単になります。
メニューはブロック・ダイアグラムの前面に表示されますが、HIDE(CTRL+H)キーで最 小化(画面下部の "Winbar" にボタンとして表示)することができます。
最小化したメニューは、REARR(CTRL+A)キーで元のフル・サイズ表示にすることができ ます。これにより、画面上に他の表示に必要なスペースを確保し、かつ、設定メニュー にいつでもアクセスすることができます。
シンプルなキー操作
R&S SMU のフロント・パネルにあるキーは、一度の操作で機能を実行するものがほとん どです。
キーを押すだけで設定を行うことができるため、操作が容易になります。例えば、CLOSE
(ESC)キーはアクティブなメニューをクローズします。RF ON/OFF(CTRL+R)キーは RF
出力信号のオン/オフを切り替えることができます。
例外は、メニューを呼び出すキーです。本機のメニュー・ツリー全体を呼び出す MENU
(CTRL+M)キー、本機の基本的な設定を行うためのメニューを開く SETUP(CTRL+E)キ
ー、ファイル管理用のメニューを開く FILE(CTRL+S)キーなどです。
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マニュアル操作
主な特徴
ユーザをサポートするヘルプ機能
さまざまなヘルプ機能によって、信号の設定作業をサポートします。
値の範囲 数値パラメータのフィールドには、それぞれの有効設定範囲が表示されます。これ は、入力フィールドををアクティブにすると数秒後に、有効範囲が自動的に表示さ れます。
入力した値が許容範囲を外れていた場合、それに一番近い許容値が自動的に設定さ れ、メッセージが出力されます。
操作状況に対応したヘルプ 各パラメータに対し、操作に対応したヘルプを HELP または F1 キーで呼び出すこ とができます。
総合的なオンライン・ヘルプ 各ヘルプ・ページとも、総合的なオンライン・ヘルプ機能の一部であるため、 イ ンデックスや、目次ツリー、"Previous/Next" ボタンで呼び出すことができます。
現在の状態を示すメッセージを Info 行に表示
画面のヘッダ・フィールドには、ステータス・メッセージ、エラー・メッセージ、警 告、情報など、さまざまなメッセージが表示されます。メッセージについて、INFO(CTRL +I)キーで関連するヘルプ・ページを呼び出すことができます。ヘルプ・ページでは、 メッセージに対する基本的な情報と必要な操作手順が示されます。どのメッセージにつ いても、それについて説明したオンライン・ヘルプを HELP(F1)キーで呼び出すこと ができます。
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マニュアル操作
主な特徴
データ構造のグラフィック表示
ベースバンド信号の構造が、各メニューにグラフィック表示されます。信号エレメント をグラフィックで選択することができます。
制御信号の定義のためのグラフィック・エディタ
制御信号もグラフィックで設定することができます。
出力信号をダイアグラム内にグラフィック表示
出力信号を、ダイアグラムにグラフィック表示することができます。これにより、信号 特性を迅速に確認することができます。ズーム機能と基準トレースの追加機能によっ て、解析装置を外付けしなくても詳細な評価を行うことができます。
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マニュアル操作
ディスプレイ

4.2 ディスプレイ

ディスプレイは、シグナル・ジェネレータの設定状態を示し、直接操作が可能なグラフ ィック・エレメントが表示されます。ディスプレイは次の 3 つのセクションに分かれ ています。
周波数とレベルの表示領域(Info ラインを含む)では、出力信号の主要なパラメ ータと、ステータス・メッセージ、エラー・メッセージ、警告メッセージによって 現在の状態が表示されます。
ブロック・ダイアグラムの表示領域では、本機の設定、信号の特性、機能ブロック 間の信号の伝達経路などが表示され、グラフィック・エレメントを使用してインタ ラクティブな操作が可能です。メニューやグラフィック表示をアクティブにした際 には、ブロック・ダイアグラムの前面に表示されます。
開いているメニュー名をソフトキーに割り当てる Winbar。
下図は、すべての機能を装備した本機のブロック・ダイアグラムです。
図 4-1: すべての機能を装備した 2 パス構成の R&S SMU のブロック・ダイアグラム

4.2.1 ヘッダ・フィールドの表示項目

画面のヘッダ・フィールドには、周波数/レベルの設定とステータス・メッセージ(
4.2.2,「ステータス情報とメッセージ」 (85 ページ) を参照)が表示されます。表
示内容は、本機の動作モードによって異なる場合があります。
2 パス装置の場合は、両方のパスの RF 情報が 2 行に表示されます。
掃引モードでは、出力信号の現在の周波数またはレベルが表示されます。Info ラ インにステータス・メッセージ "SweepMode" が表示されます。
リスト・モードでは、周波数やレベルを表示せず、淡色表示になります。
ユーザ補正が有効な場合は、Info ラインにステータス・メッセージ "UCorr" が表 示されます。
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マニュアル操作
ディスプレイ
デジタル変調の場合は、"Freq" が周波数、"PEP" がピーク包絡線電力、"Level" が平均レベルをそれぞれ表します。
"Freq" フィールドと "Level" フィールドに表示される値には、オフセット設定値が反 映されません。
詳細については、オペレーティング・マニュアルの「RF Frequency and Phase」および
「RF Level」の項を参照してください。

4.2.2 ステータス情報とメッセージ

画面のヘッダ・フィールドには、ステータス情報とメッセージが表示されます。メッセ ージには、重要度(エラー、警告、情報)や表示される時間(一時的、継続的)の違い があります。また、対処方法も異なります。これらのメッセージについて、詳細な情報 を Info ウィンドウに呼び出すことができます( 4.2.3,「Info ウィンド
ウ」 (86 ページ) を参照)。
ステータス情報とメッセージ、エラーを解決する方法については、オペレーティング・ マニュアルの「エラー・メッセージ」を参照してください。
4.2.2.1 ステータス情報
ステータス情報には、本機の主要な動作状態や設定内容が表示されます。これらは、ユ ーザが操作をしなくても、参考情報として表示されます。
ステータス情報は、Info ライン内またはその左側に、周波数のフィールドとレベルの フィールドの間に表示されます。
2 パスを備えたモデルでは、パス毎に独立している状態については、パス毎にに分けて 表示されます。対応するパスは Info ラインに表示されます。
4.2.2.2 メッセージ
メッセージは、本機内部のエラーを示します。メッセージの重要度や表示時間によって 異なる表示色で、Info ラインに表示されます。エラー(例:キャリブレーション・デ ータなし)は赤色で表示され、情報(例:ファイルが見つからない)と警告は黒色で表 示されます。警告は比較的重要度の低いエラーを表します(例:本機が指定データ外で 動作)。
4.2.2.3 一時表示のメッセージ
短いメッセージは、本機の自動設定(例:同時に使用できない変調のスイッチ・オフ) や、不適切な入力(例:範囲外)を表します。メッセージは Info ラインに黄色の背景 で表示され、ステータス情報や継続的なメッセージより優先して表示されます。
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マニュアル操作
ディスプレイ
通常、一時表示のメッセージは、ユーザの操作は必要はなく、しばらくすると自動的に 消えますが、履歴には保存されます。
これらのメッセージは、SYST:ERR? または SYST:ERR:ALL? を使用してリモートか ら読み取ることができます。
4.2.2.4 継続表示のメッセージ
継続表示のメッセージは、ハードウェアの異常など、放置すると動作の支障となる不具 合が本機に発生した場合に表示されます。継続表示のメッセージで示された不具合に対 して、対策を行わないと、本機の正常な動作ができなくなる可能性があります。
継続表示のメッセージは、不具合が解消されるまで表示されます。この表示によって、 Info ラインのステータス情報が隠されます。不具合が解消されると、メッセージは自 動的に消えますが、履歴に記録が残されます。
これらのメッセージは、SYST:SERR? を使用してリモートから読み取ることができま す。

4.2.3 Info ウィンドウ

動作状態と直近のメッセージが Info ラインに表示されます。
INFO(CTRL+I)キーを押すと、INFO ウィンドウが開き、継続表示のメッセージの一覧 が表示され各メッセージの詳細内容を確認することができます。
Info ウィンドウの上部には、現在までの継続表示メッセージが時系列に(最新のメッ セージが先頭に)リスト形式で表示されています。ウィンドウの下部には、ハイライト されているメッセージの詳細情報が表示されます。"History" キーを押すと、電源投入 以降に発生したすべてのメッセージの履歴を呼び出すことができます。 最新のメッセ ージが先頭に表示されます。
メッセージは、そのレベルに応じて色分けされています。 デバイス固有のメッセージ は赤色、情報とリモート・コントロール・エラーは黒色で表示されます。 "Lev" 列は、 メッセージのレベル(Err、Sys、Info)、"SCPI" 列は、SCPI エラー・コードを示しま す。
ソフトキー・ボタンを利用して、エラー・メッセージを消去したり、メッセージの全履 歴を呼び出したりできます。
Delete ハイライトされているメッセージを消去します。
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マニュアル操作
ディスプレイ
メッセージの履歴が表示されている場合にのみ使用可能なボタンです。
Delete All すべてのメッセージを消去します。
メッセージの履歴が表示されている場合にのみ使用可能なボタンです。
Del. volatile すべての一時的メッセージを消去します。
メッセージの履歴が表示されている場合にのみ使用可能なボタンです。 SCPI コマンド:
SYST:ERR:ALL? SYST:ERR:ALL? クエリが送信されるたびに、エラー・キューを返し、消去します。
History 電源投入以降に発生したすべてのメッセージの一覧を呼び出します。 最新のメッセー ジがリストの先頭に表示されます。 ボタンをもう一度押すと、現在までのメッセージ のリストが表示されます。
SCPI コマンド:
SYST:ERR? または STAT:QUE? SYST:ERR? または STAT:QUE? クエリが送信されるたびに、エラー・キュー内で一
番古いエントリを返し、リストから消去します。

4.2.4 ブロック・ダイアグラム

ブロック・ダイアグラムには、実装しているオプション、信号の設定、現在選択されて いる信号フローと使用している入出力が表示されます。信号生成の操作は、すべてブロ ック・ダイアグラムから実行することができます。ハイライトされている機能ブロック は、TOGGLE ON/OFF(CTRL+T)キーで直接 オン/オフ を切り替えることができます。
4.2.4.1 ブロック・ダイアグラムの機能ブロック
各ブロックは、信号生成の機能を表します。機能の名称はブロックの上部に示されま す。チェックボックスでは、TOGGLE ON/OFF(CTRL+T)キーで機能の有効/無効を切り
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マニュアル操作
ディスプレイ
替えることができます。アクティブなブロックは、青色で表示されます。 チェックボ ックスの下にステータス情報が表示されます。 この情報はブロックごとに異なります。
フロント・パネルのロータリ・ノブまたは "Config..." ボタン(マウス)をクリックす ると、対応する設定メニューが開きます。
信号フローに影響するすべての機能ブロックには、信号の経路パラメータを設定するた めのトップ・メニュー・レベルが用意されています。
例: ベースバンド・ブロック
このブロックでは、デジタル変調信号や、デジタル規格、任意波形生成、マルチキャリ ア CW を設定します。"Baseband" ブロックのステータス情報には、選択している変調、 および関連する追加情報(例:チャネル数)が示されます。
4.2.4.2 ブロック・ダイアグラムの信号フローと入力/出力のシンボル
ブロック・ダイアグラムの入力/出力のシンボルは、シグナル・ジェネレータで使用中 の入力/出力を表しています。 未使用の入力/出力は表示されません。 線は、信号フ ローを示します。
それぞれのシンボルとラベル(表示名)は、シグナル・ジェネレータのフロント・パネ ルやリア・パネルの対応する入力/出力を表しています。 方向(入力/出力)は矢印で 示されます。
例:
シンボルは、アナログ I/Q 信号の入力を示しています。
ユーザ定義の入力/出力の場合は、名前と現在の割り当てが示されます。ここでは、両 方のパスのマーカ信号 1 ~ 3 は固定出力インタフェース「ユーザ 1」に割り当てられ ていて、パス B のクロック信号用の出力として設定されています。
複数のマーカがアクティブな場合は、アクティブなマーカのマーカ・シンボルの隣にマ ーカ特性がリスト表示されます。
シンボルと線は、その機能に応じて異なる色で表示されます。
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