R&SâZVL
ベクトル・ネットワーク・アナライザ
クイック・スタート・ガイド
1303.6538.62 – 06
・スタート・
ローデ・シュワルツ・ジャパン
この取扱説明書では、下記の R&S âZVL について説明します。
· R&SâZVL3(周波数上限 3 GHz)、ストック番号: 1303.6509K03
· R&SâZVL6(周波数上限 6 GHz)、ストック番号: 1303.6509K06
· R&SâZVL3-75(周波数上限 3 GHz)、ストック番号:1303.6509K75
· R&SâZVL13(周波数上限 15 GHz)、ストック番号: 1303.6509K13
本機のファームウェアは、以下のオープン・ソース・パッケージを使用しています。ライセンス文書の原文
は、ユーザ・ドキュメント CD-ROM (製品に同梱)に納めてあります。
パッケージ リンク ライセンス
Net-SNMP SNMP http://www.net snmp.org NetSnmp
Xitami http://www.xitami.com 2.5b6
PHP http://www.php.net PHP, Version 3
DOJO-AJAX http://www.dojotoolkit.org Academic Free License
OpenSSL http://www.openssl.org OpenSSL
ResizableLib http://www.geocities.com/ppescher Artistic License
BOOST Library http://www.boost.org Boost Software, v.1
zlib http://www.zlib.net zlib, v.1.2.3
Xalan Xerces
ACE http://www.cs.wustl.edu/~schmidt/ACE.html ACE_TAO
TAO (The ACE ORB) http://www.cs.wustl.edu/~schmidt/TAO.html ACE_TAO
PC/SC-Lite http://www.linuxnet.com/ PCSCLite
ONC/RPC http://www.plt.rwth-aachen.de/index.php?id=258 SUN
OpenSSL 製品には、Eric Young 氏 (eay@cryptsoft.com)が作成した暗号ソフトウェアおよび Tim Hudson
氏(tjh@cryptsoft.com
Rohde & Schwarz は、組み込みコンピューティングに貴重な貢献をしているオープン・ソース・コミュニティ
に感謝致します。
ã 2009 Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG
本書の内容は変更されることがあります。
R&Sâは ROHDE & SCHWARZ 社の登録商標です。
商品名は ROHDE & SCHWARZ 社の商標です。
本書では、次のように登録商標の Ⓡ は省略されています。
R&SâZVL は R&S ZVL、
R&SâFSL-xxx は R&S FSL-xxx と表記されています。
http://xalan.apache.org/
http://xerces.apache.org/
)が作成したソフトウェアが含まれています。
Apache, Ver.2
R&S ZVL
R&S ZVL のドキュメンテーション・マップ
R&S ZVL のユーザ・ドキュメントの内容
標準のドキュメント
本機には次のドキュメントが添付されています。
本機にはヘルプ・システムが組み込まれており、その時々の操作やプログラ
ミングに必要な情報を素早く参照できるようになっています。ヘルプ・シス
テムには、ベクトル・ネットワーク・アナライザとそのオプション機能に関
する完全なユーザ・ドキュメントが収められています。本機には、ネットワー
ク・アナライザ・モードとスペクトラム・アナライザ・モードそれぞれに対
してヘルプ・ファイルがあります。
また、ヘルプ・ファイル RSZVLhelp.chm(ネットワーク・アナライザ・モー
ドと基本機能)と RSFSLhelp.chm (スペクトラム・アナライザ・モード)
をお使いの PC 上で、独立したヘルプ・ファイルとして使用することができ
ます。
クイック・スタート・ガイドには、本機を使いこなしていただくために必要
な情報が記載されています。また、データ・シート(Product Brochure (製
品カタログ)、Specifications(仕様書))が添付されています。クイック・
スタート・ガイドでは本機の機能を紹介し、代表的な測定作業の手順を説明
してあります。
本機のオプションに関する概要と簡単な説明については、クイック・スター
ト・ガイド巻末の「システムの概要」の「拡張機能」のセクションを参照し
てください。
CD-ROM には、ベクトル・ネットワーク・アナライザ R&S ZVL に関する
すべてのユーザ・ドキュメントが収められています。
· オンライン・ヘルプ・システム(*.chm はハード・ディスクに転送する
とき、WebHelp はCDから参照するときに使用)
· 印刷可能な形式(*.pdf)のオンライン・ヘルプ・システム。 R&S ZVL オ
ペレーティング・マニュアルでは、本機について、ネットワーク・ア
ナライザ・モードも含めて説明しています。スペクトラム・アナライ
ザ・モード(オプション R&S ZVL-K1 装着時)およびスペクトラム・
アナライザ・オプションについては、別紙マニュアルで説明していま
す。
· 印刷可能な形式( *.pdf)のクイック・スタート・マニュアル
· 印刷可能な形式( *.pdf)のサービス・マニュアル
· R&S インターネットの各サイトへのリンク
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
3
製品の操作を開始する前に、必ず、以下の安全に関する説明を読んでください。
製品を安全にご使用いただくために
ROHDE & SCHWARZ 社では、弊社が提供する製品が常に最新の安全基準を満足し、お客様に対して最善の
安全性が提供できるよう、あらゆる努力をしております。弊社の製品およびそれらに必要な補助機器は、対
応する安全基準に従って設計され、試験されています。これらの安全基準に対する適合性は、弊社の品質保
証システムによって、常に確認されています。この製品は、EC Certificate of Conformity (ヨーロッパ共同
体適合証明)に従って設計・検査され、安全基準に完全に合致した状態で弊社の工場から出荷されています。
この状態を維持し、安全に動作させるためには、このマニュアルに示されているすべての指示と注意事項を
守ってください。安全指示についてご質問があれば、弊社の支店/営業所にお問い合わせください。
さらに、使用者は、適切な方法で製品を使用しなければなりません。この製品は、産業環境やラボ環境、ま
たは作業現場でのみ使用するよう設計されており、どのような場合であっても、個人の身体の安全や資産を
損なう可能性があるような方法で使用することはできません。指定されている目的を逸脱して製品を使用し
たり、製造者の指示を守らなかったりした場合には、使用者が全責任を負うものとします。このような状態
で製品が使用された場合には、製造者は一切の責任を負わないものとします。
取扱説明書に従い、処理能力の範囲内(データ・シート、資料、以下の安全指示参照)で製品が使用された
場合には、製品は指定の目的で使用されたものとします。製品を使用するためには、技術的な能力が必要と
され、英語が理解できなければなりません。したがって、製品は、適切な技術力を備えた専門の要員、また
は必要な技術によって完璧な訓練を受けた要員によってのみ使用することが重要です。ROHDE &
SCHWARZ 社の製品を使用するにあたり、個人の安全を確保するための器具が必要な場合には、製品の資料
のそれぞれの箇所に説明してあります。
安全確保のために使用されているマークと表示内容
操作方法
遵守
1171.0000.42-05.00 1
18 kgを超え
るユニット
の重量表示
電源電圧の
オン/オフ
感電の危険 警告!
スタンバイ
状態の表示
高温注意
直流(DC) 交流(AC) 直/交流
PE 端子 接地 接地端子 注意!
(DC/AC )
静電気に弱
い装置
二重絶縁
/絶縁強化に
よって完全
に保護され
ている装置
安 全 に 関 す る 説 明
安全指示を守ることによって、危険な状態から生じる身体への傷害やあらゆる損傷を、できるかぎり回避す
ることができます。したがって、製品の操作を開始する前に、以下の安全指示をよく読み、厳守してくださ
い。また、資料の他の部分に示されている、身体の安全を確保するためのその他の安全指示にも、必ず従っ
てください。これらの安全指示の中で、製品とは、計測器本体、システム、およびすべての付属品を含
め、ROHDE & SCHWARZ 社が販売し、提供しているすべての商品を示します。
タグと表示内容
DANGER (危険) このタグは、使用者の身体に重大な損傷を与え、または最悪の事態に至る危険
性が高位の安全上の問題を示しています。
WARNING (警告) このタグは、使用者の身体に重大な損傷を与え、または最悪の事態に至る危険
性が中位の安全上の問題を示しています。
CAUTION (警戒) このタグは、使用者の身体に軽度の損傷を与える危険性が低位の安全上の問題
を示しています。
ATTENTION (注意) このタグは、適切に使用しないと、製品に損傷を与える可能性があることを示
しています。
NOTE (注記) このタグは、損傷が発生させることはありませんが、製品を操作する上で、使
用者が特に注意する必要があることを示します。
これらのタグは、欧州経済圏の一般市場で使用されている標準的な定義に従って表示されています。また、
定義によっては、標準の定義とは異なることもあります。したがって、ここで説明されているタグは、常に、
対応する資料および対応する製品に関連してのみ使用されていることを確認してください。対応していない
製品や対応していない資料に当てはめてタグを使用すると、誤って解釈し、その結果、身体の安全を損なっ
たり、製品に損傷を与えたりすることがあります。
安全指示の概要
1. 製品は、製造者によって指定された操作条件
下で、指定の位置でのみ使用することができ
ます。使用中は、換気が妨げられないように
しなければなりません。別段の指定がないか
ぎり、ROHDE & SCHWARZ 社の製品には、
次の必要条件が適用されます。所定の動作位
置では、必ず、ケースの底が下方に向いてい
ること、IP 保護 2X、公害重大度 2、過電圧
カテゴリ 2、密閉された場所でのみ使用する
こと、最大動作高度は最大 2000m。データ・
シートに別段の指定がなければ、公称電圧に
対しては ±10%、公称周波数に対しては ±
5% の許容範囲が適用されるものとします。
2. 実施するすべての作業について、各地また
は各国において適用される、事故防止のた
めの安全規則と規制を遵守しなければなり
ません製品は、専門的訓練を受けた資格の
ある要員以外が開くことはできません。製
品に対して作業をする場合、あるいは製品
を開く場合には、事前に、製品を電源ネッ
トワークから切断しておかなければなりま
せん。どのような場合であっても、ROHDE
& SCHWARZ 社から許可された技術者以外
が、調整、部品の交換、保守、または修理
を行うことはできません。安全性に関わる
部品(電源スイッチ、電源トランス、ヒュー
ズなど)を交換する場合には、
1171.0000.42-05.00 2
安 全 に 関 す る 説 明
最初からその製品に取りつけられているオリ
ジナル・パーツ以外を使用することはできま
せん。安全性に関わる部品を交換した場合に
は、必ず、安全テスト(外観検査、PE コン
ダクタ・テスト、絶縁抵抗測定、漏えい電流
測定、機能テスト)を行わなければなりませ
ん。
3. すべての工業製品同様、通常、アルミニウム
など、アレルギー症状を引き起こす物質(ニッ
ケルなどのアレルゲン)の使用を避けること
はできません。皮膚に発疹ができたり、くしゃ
みが頻発したり、目が充血したり、または呼
吸困難な状態など、アレルギー症状が現れた
場合には、すみやかに医者に相談し、原因を
確認してください。
4. 製品全体や構成部分を、本来の使用目的を逸
脱した方法で機械的に処理したり、熱処理し
たりすると、有害な物質(鉛、ベリリウム、
ニッケルなどの重金属粉)が放出されること
があります。このため、専門的訓練を受けた
要員以外が、たとえば廃棄の目的で製品を解
体することはできません。適切に解体しない
と、健康に害を与えることがあります。各国
の廃棄物処理規則を遵守しなければなりませ
ん。
5. 特殊な方法で廃棄しなければならない危険物
質や燃料、たとえば定期的な補給を必要とす
る冷却液やエンジン・オイルなどを生じる製
品を取り扱う場合には、危険物質や燃料の製
造者からの安全指示、および、各地で適用さ
れている廃棄物処理規則を遵守しなければな
りません。また、製品の資料に示されている
安全規則も遵守してください。
6. RF 無線設備など、特定の製品では、機能に
よっては、高レベルな電磁放射が生じる可能
性があります。胎児に対しては保護を強化す
る必要があるため、妊婦は適切な方法で保護
する必要があります。また、電磁放射は、ペー
スメーカを使用している人に対しても危険を
及ぼす可能性があります。雇用者は、電磁放
射を被ばくする危険性の高い仕事場を調
査し、必要に応じて、危険を回避するための
方策を講じる必要があります。
7. 製品を操作するためには、専門的な訓練と高
度な集中力が必要です。製品を使用する要員
が、肉体的、精神的、および情緒的見地から、
製品の操作に適切かどうか確認してください。
不適切な場合には、身体の安全を確保できな
かったり、製品に損傷を与えたりすることが
あります。製品の運用に適した要員を選択す
ることは、雇用者の責務です。
8. 製品を起動する前に、製品に対する公称電圧
の設定と、AC 電源ネットワークの公称電圧
とが対応しているか確認しなければなりませ
ん。別の電圧を設定しなければならない場合
には、それに対応して、製品の電源ヒューズ
を交換する必要が生じることもあります。
9. 取り外しのできる電源コードとコネクタのつ
いた安全クラス I の製品の場合には、接地端
子とPE 接地のあるソケットでのみ、操作す
ることができます。
10. 給電ラインや製品本体の接地は、絶対に切断
しないでください。接地を切断した場合、製
品に感電する危険があります。延長コードや
コネクタのストリップを使用している場合に
は、安全に使用できるかどうか、定期的に点
検しなければなりません。
11. 製品に、AC 電源から切断するための電源ス
イッチがない場合には、接続ケーブルのプラ
グが切断装置とみなされます。この場合には、
電源プラグが簡単に手の届く位置にあり、い
つでも操作できるようにしなければなりませ
ん。(接続ケーブルの長さは約 2m です。)
AC 電源から切断する場合、機能的スイッチ
や電子式スイッチは適切ではありません。電
源スイッチのついていない製品をラックに取
りつけたり、システムに組み込んだりする場
合には、システム・レベルで切断装置を準備
しなければなりません。
1171.0000.42-05.00 3
安 全 に 関 す る 説 明
12. 電源ケーブルが破損している場合には、絶対
に製品を使用しないでください。適切な安全
対策を講じ、慎重に電源ケーブルを設置する
ことによって、ケーブルが破損しないよう、
また、ケーブルにつまずいたり、感電したり
してけがをすることがないようにしてくださ
い。
13. 製品は、最大 16A のヒューズが取りつけら
れた TN/TT 電源ネットワークからのみ、操
作することができます。
14. ほこりがついていたり、汚れたりしているプ
ラグをソケットに差し込まないでください。
プラグは、ソケットの奥までしっかりと差し
込んでください。プラグが十分に差し込まれ
ていないと、火花が出たり、火災の原因になっ
たり、けがをしたりすることがあります。
15. ソケット、延長コード、またはコネクタのス
トリップをオーバロード状態にしないでくだ
さい。火災や感電の原因になる可能性があり
ます。
16. Vrms > 30V の電圧の回路を測定する場合に
は、あらゆる危険を避けるために、適切な手
段(適切な計測器、ヒューズ、電流制限器、
電気分離、絶縁など)を講じる必要がありま
す。
17. IT 機器との接続が IEC 950/EN 60950 に準
拠していることを確認してください。
18. 製品を操作しているときには、絶対に、カバー
をはずしたり、ケースの一部をはずしたりし
ないでください。回路や構成部品が露出し、
けがをしたり、火災の原因になったり、製品
が損傷したりすることがあります。
19. 固定位置に製品を設置する場合には、最初に
設置場所の PE 端子と製品の PE コンダク
タを接続し、そのあとで他の接続を行わなけ
ればなりません。製品は、熟練の電気技師に
よってのみ、設置し、接続することができま
す。
20. ヒューズ、サーキット・ブレーカ(回路遮断
器)、または同様の保護装置が組み込まれて
いない機器を固定して設置する場合には、使
用者や製品が適切に保護できるような方法で、
電源回路を保護しなければなりません。
21. 設計が意図していないかぎり、どのような物
もであっても、ケースの開口部に差し込まな
いでください。ケースの上または中に、液体
をかけないでください。製品内部が短絡状態
になり、感電したり、火災の原因になったり、
けがをしたりすることがあります。
22. 適切な過電圧保護機能を使用し、雷雨によっ
て生じるような過電圧が、製品に達しないよ
うにしてください。高圧保護機能がないと、
感電によって、操作要員に危険が及ぶ可能性
があります。
23. ROHDE & SCHWARZ 社の製品には、別段の
記載がないかぎり、水分の浸透を防止する機
能はありません。(安全指示 1 もあわせて参
照してください。)このことを考慮しておか
ないと、感電する危険が生じたり、製品に損
傷を与えたり、その結果、身体の安全を害し
たりする可能性があります。
24. 低温の環境から暖かい環境へと製品を移動し
たような場合で、製品の内外に結露が生じて
いる状態、あるいは生じる可能性があるよう
な条件下では、絶対に製品を使用しないでく
ださい。
25. 製品の表面にある細長い穴や開口部はふさが
ないでください。これらは換気に必要で、製
品が過熱状態になるのを防いでいます。製品
は、ソファやじゅうたんなどの柔らかい面や、
十分な換気ができないケースの中に設置しな
いでください。
26. 製品は、ラジエータやファン・ヒータなど、
熱を発生する装置の上に設置しないでくださ
い。環境の温度は、データ・シートに指定さ
れている最高温度を超えることはできません。
27. バッテリや蓄電池は、高温や火気を避けなけ
ればなりません。バッテリや蓄電池は、子供
1171.0000.42-05.00 4
安 全 に 関 す る 説 明
が触れないようにしてください。バッテリや
蓄電池は、適切に交換しないと、破裂する可
能性があります。(警告: リチウム電池)バッ
テリや蓄電池は、対応するタイプのROHDE
&SCHWARZ の製品(予備部品表参照)との
み交換することができます。バッテリと蓄電
池は危険廃棄物です。必ず、特別なマークの
ついた容器に入れて処分してください。廃棄
物処理に対する各地の規則を遵守してくださ
い。バッテリや蓄電池を短絡させないでくだ
さい。
28. 火災が発生した場合には、健康に害を与える
恐れのある有毒物質(気体、液体など)が製
品から流出する可能性があることを認識して
おいてください。
29. 製品の重量を確認しておいてください。製品
を動かすときに注意してください。背中や、
身体のその他の部分を痛める可能性がありま
す。
30. 製品の重量や安定性の理由から製品の設置に
適していない面、乗物、キャビネット、また
はテーブルに製品を置かないでください。製
品を設置し、物体や建造物(壁、棚など)に
固定するときには、必ず、製造者の設置指示
に従ってください。
31. 製品の取っ手は、操作要員が製品を持った
り、運んだりする目的でのみ設計されてい
ます。したがって、クレーン、フォーク・
リフト、自動車などの輸送手段に製品を固
定するために取っ手を使用することはでき
ません。輸送手段に製品を安全に固定する
場合、および輸送手段の製造者の安全規則
の遵守については、使用者が責任を負うも
のとします。規則に従わない場合には、身
体の安全が損なわれたり、製品が損傷した
りする可能性があります。
32. 車中で製品を使用する場合には、車の安全な
運転については、運転者が全責任を負うもの
とします。事故が発生した場合には、身体へ
の危険やその他の損傷を避けるために、適切
に車中の製品の安全を確保してください。車
の運転者の注意力が散漫になる可能性がある
ため、移動中の車の中では絶対に製品を使用
しないでください。車の安全については、運
転者が全責任を負うものとします。事故や衝
突については、製造者は一切の責任を負わな
いものとします。
33. ROHDE & SCHWARZ の製品にレーザ製品
(CD/DVD ドライブなど)が組み込まれてい
る場合には資料に説明されている設定や機能
以外は使用しないでください。レーザ光線は
目に回復不能な損傷を与える可能性があるた
め、この指示を守らないと、使用者の健康に
危険が及ぶ可能性があります。このような製
品は、絶対に分解したり、レーザ光線をのぞ
き込んだりしないでください。
1171.0000.42-05.00 5
バッテリの安全規則
バッテリの安全規則
(バッテリ電圧に準ずる)
この機器は、通常の家庭廃棄物として処分してはいけない有害物質を含む
バッテリを内蔵しています。
バッテリの耐用年数が過ぎたら、ROHDE & SCHWARZ 社のサービスセン
ターまたは適切な保管所でのみ処分することができます。
1171.0300.41 D/E/ESP/F-2
製品処分に関する顧客情報
ドイツの電気・電子機器法(ElektroG )は、以下の EC 指令を実現化したものです。
· 2002/96/ 廃電気・電子機器に関する EC の指令( WEEE)
· 2002/95/ 電気・電子機器への特定の有害物質の使用を制限する EC の指令( RoHS)
EN 50419 に準拠した製品ラベル表示
製品の耐用年数が終了しても、この製品を一般的な家庭ごみとして処分してはいけません。廃電気機器およ
び廃電子機器の地域の回収場所を使用して処分することも禁止されています。
ROHDE & SCHWARZ GmbH & Co. KG は、廃棄物の環境にやさしい処分またはリサイクルに関する処分コ
ンセプトを作成しました。また、生産者としてこの責任を完全に果たすことで、ElektroG 法に準拠した電気
および電子廃棄物の回収および廃棄を行うことができます。
製品の処分については、地域のサービス担当者にご連絡ください。
1171.0200.52-01.01
品質証明
お客様各位
お客様は ROHDE & SCHWARZ 製品をご購入されました。つまり、最新の手法を用いて製造された製品を
受け取ることが保証されています。この製品については、弊社の品質管理システム標準規格に準拠した開発、
製造、およびテストが行われました。ROHDE & SCHWARZ の品質管理システムは、ISO 9001 および ISO
14001 などの規格の認証を受けています。
環境への取り組み
▌ エネルギー効率の優れた製品
▌ 環境の持続可能性における継続的な改善
▌ ISO 14001 認証の環境管理システム
1171.0200.11-03.00
PD 5213.8744.99 = V 01.00 = May 2007
R&S ZVL
目次−使用準備
目次−第 1 章 使用準備
1 使用準備 .......................................................................................................12
1.1 フロント・パネル ........................................................................................................ 12
1.1.1 ディスプレイ ............................................................................................................... 13
1.1.2 セットアップキー ........................................................................................................ 13
1.1.3 ファンクションキー ....................................................................................................14
1.1.4 ナビゲーションキー ....................................................................................................15
1.1.5 データ入力キー ............................................................................................................ 16
1.1.6 ロータリ・ノブ ............................................................................................................ 17
1.1.7 電源オン/オフ・キー ................................................................................................. 17
1.1.8 テスト・ポート ............................................................................................................ 18
1.1.9 USB コネクタ ............................................................................................................. 18
1.1.10 PROBE POWER.......................................................................................................... 19
1.2 リア・パネル ............................................................................................................... 20
1.3 操作の開始 ................................................................................................................... 22
1.3.1 パッケージの内容の確認 ............................................................................................. 22
1.3.2 本機のセットアップ ....................................................................................................23
1.3.3 ベンチ・トップで使用する場合 ..................................................................................23
1.3.4 19 インチのラックに取りつけて使用する場合 .......................................................... 24
1.3.5 電磁妨害に対する注意 ................................................................................................. 24
1.3.6 電源の選択 ................................................................................................................... 24
1.3.7 AC 電源の接続 ............................................................................................................ 25
1.3.8 電源のオン/オフ ........................................................................................................ 25
1.3.9 AC 電源時の本機の状態 .............................................................................................. 26
1.3.10 ヒューズの交換 ............................................................................................................ 26
1.3.11 DC 電源とバッテリ ..................................................................................................... 27
1.3.12 バッテリの充電 ............................................................................................................ 28
1.4 保守 .............................................................................................................................. 29
1.4.1 保管と梱包 ................................................................................................................... 29
1.5 本機の起動と停止 ........................................................................................................ 30
1.6 外部装置の接続 ............................................................................................................ 31
1.6.1 マウスの接続 ............................................................................................................... 31
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
目次−使用準備
1.6.2 キーボードの接続 ........................................................................................................ 31
1.6.3 プリンタの接続 ............................................................................................................ 32
1.6.4 外部モニタの接続 ........................................................................................................ 33
1.6.5 LAN ケーブルの接続 ................................................................................................... 33
1.7 LAN によるリモート・コントロール ......................................................................... 35
1.7.1 IP アドレスの指定 ....................................................................................................... 35
1.7.2 リモート・デスクトップ接続 ...................................................................................... 37
1.8 Windows XP ............................................................................................................... 38
1.8.1 Windows XP のスタート・メニューの使用法 ............................................................ 38
1.9 ファームウェアのアップデート .................................................................................. 39
1.9.1 管理者権限の有無と操作 ............................................................................................. 40
2 初めて本機を使用するユーザのために .........................................................43
2.1 反射測定 ...................................................................................................................... 43
2.1.1 反射測定のための本機のセットアップ ....................................................................... 43
2.1.2 パラメータと掃引範囲の選択 ...................................................................................... 44
2.1.3 本機の校正(キャリブレーション) ........................................................................... 45
2.1.4 データの評価 ............................................................................................................... 47
2.1.5 データの保存とプリントアウト ..................................................................................48
2.2 伝送特性測定 ............................................................................................................... 49
2.3 基本的な操作 ............................................................................................................... 50
2.3.1 フロント・パネルのキーによる操作 ........................................................................... 50
2.3.2 データ入力 ................................................................................................................... 52
2.3.3 ダイアグラムのスケーリング ...................................................................................... 54
3 システムの概要 .............................................................................................59
3.1 基本的なコンセプト .................................................................................................... 59
3.1.1 全般的リソース ............................................................................................................ 60
3.1.2 トレース、チャネル、ダイアグラム・エリア ............................................................. 60
3.1.3 データ・フロー ............................................................................................................ 62
3.1.5 ダイアグラム・エリアの表示エレメント .................................................................... 68
3.1.6 ダイアログ ................................................................................................................... 75
3.1.7 表示形式(フォーマット)とダイアグラムの種類 ..................................................... 78
3.2 測定値 .......................................................................................................................... 87
3.2.1 S パラメータ............................................................................................................... 87
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
目次−使用準備
3.2.2 インピーダンス・パラメータ ...................................................................................... 88
3.2.3 アドミタンス・パラメータ .......................................................................................... 89
3.3 キャリブレーションの概要 ......................................................................................... 91
3.3.1 キャリブレーション・スタンダードとキャリブレーション・キット ........................ 92
3.3.2 キャリブレーション手法 ............................................................................................. 92
3.3.3 自動キャリブレーション(概要) ............................................................................... 95
3.4 本機の拡張オプション ................................................................................................. 96
3.4.1 DTF測定( R&S ZVL-K2) ........................................................................................... 98
3.4.2 タイムドメイン解析( R&S ZVL-K3) ........................................................................ 98
3.4.3 スペクトラム アナライザ機能( R&S ZVL-K1) ........................................................ 98
3.4.4 TV トリガ( R&S FSL-B6) ........................................................................................ 99
3.4.5 ゲート掃引( R&S FSL-B8) ....................................................................................... 99
3.4.6 AM/FM/f M 復調測定( R&S FSL-K7) ....................................................................... 99
3.4.7 BluetoothⓇ 測定( R&S FSL-K8) ............................................................................... 99
3.4.8 スペクトログラム測定( R&S FSL-K14) ................................................................... 99
3.4.9 雑音指数およびゲイン測定( R&S FSL-K30) ............................................................ 99
3.4.10 WCDMA 測定( 3GPP/FDD BTS)(R&S FSL-K72) .............................................. 100
3.4.11 WLAN OFDM 解析( R&S FSL-K91) ...................................................................... 100
3.4.12 WiMAX OFDM/OFDMA 解析( R&S FSL-K93) ...................................................... 100
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
11
R&S ZVL
1 使用準備
警 告
1.1 フロント・パネル
使用準備
フロント・パネル
この章では、本機のフロント・パネルのキーとコネクタの概要を説明し、本機の操作や外部装置
と接続したりする方法を説明します。本機のソフトウェアのインストールについては本章の最後
に説明してあります。
本機を安全に使用していただくために
ユーザの安全を確保し、本機の損傷を防ぐために、以下の項に示されている注意事項を必ず
守ってください。本機を初めて使用する場合には特に注意してください。
この取扱説明書の第 2 章では、代表的な設定によって本機を操作する方法を説明し、測定例を
示してあります。本機の操作方式の説明と機能の概要については第 3 章を参照してください。
すべてのマニュアル操作とリモート・コントロールについては、オンライン・ヘルプ・システム、
またはCD-ROM に収録のオペレーティング・マニュアルを参照してください。ハードウェアのコ
ネクタおよびインタフェースについても、ヘルプ・システムに詳細が示されています。
本機のフロント・パネルは、ソフトキーの領域を含む VGA ディスプレイ、ハードキー、コネ
クタで構成されています。次ページ以降では、各要素およびリア・パネルについて簡単に説明し
ます。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
12
R&S ZVL
1.1.1 ディスプレイ
本機にはカラー・ディスプレイが組み込まれており、測定をコントロールするためのすべての
キーと、測定結果を示すダイアグラム・エリアがあります。
· メニュー、ハードキー、ソフトキーの使用法については、第 3 章の
ン・ツール
· ダイアグラム・エリアに表示される測定結果については、第 3 章の
リアの表示エレメント
· 画面を最適化する方法についてはオンライン・ヘルプ・システムの Display Menu を
参照してください。
· ディスプレイの技術仕様についてはデータ・シートを参照してください。
参 考
スクリーン・セーバ
オペレーティング・システムのスクリーン・セーバ機能(内蔵画面省エネ機能)によって、あら
かじめ指定された時間内にコマンドの入力がまったくない場合は、ディスプレイがオフになりま
す。フロント・パネルのいずれかのキーを押すと、再びディスプレイがオンになります。スクリー
ン・セーバの設定を変更するときには、SETUP - General Setup - More - Open Start Menu を押し
て(または外部キーボードを接続し、CTRL +ESC を押して)スタート・メニューをオープンし、
Control Panel - Display - Screen Saver をクリックします。
1.1.2 セットアップキー
フロント・パネルのディスプレイの左側にあるキーによって、ユーティリティ機能、補助機能、
測定モードの選択を行うことができます。キーの中には、起動中のモードに関係なくスペクトラ
ム・アナライザ・モード(オプション R&S ZVL-K1 装着時)に対応するものがあります。
· PRESET :System Configuration メニューで選択された Preset Scope に従って、
本機の設定を、出荷時の基本的な設定やユーザ定義のプリセット状態に戻します。
· FILE :標準的な Windows TM の機能を使用し、スペクトラム・アナライザの設定や測定
結果の作成とセーブ/リコールができます。詳細についてはスペクトラム・アナライザ
のヘルプ・システム(HELP)を参照してください。ネットワーク・アナライザ・モードで
は、Nwa-File メニューの機能を使用します。
· SETUP :本機の基本的な設定を行います。詳細についてはスペクトラム・アナライザ
のヘルプ・システム(HELP)を参照してください。System Config. の設定では、ネット
ワーク・アナライザ・モードの Nwa-Setup メニューの機能を使用してください。
· PRINT :プリント機能の最適化、プリンタの選択と設定を行います。詳細についてはス
ペクトラム・アナライザのヘルプ・システム(HELP)を参照してください。ネットワー
ク・アナライザ・モードでは Nwa-File メニューの機能を使用してください。
· HELP :起動中のモードに対応してヘルプ・システムを呼び出します。ネットワーク・ア
ナライザ・モードとスペクトラム・アナライザ・モードは、個別のヘルプ・システムで説明
されています。
· MODE :ダイアログをオープンし、ネットワーク・アナライザ・モードとスペクトラム・
アナライザ・モードを切り替えます。
· MENU :スペクトラム・アナライザ・モードでは、最上位のソフトキー・メニューが起
動します。詳細についてはスペクトラム・アナライザのヘルプ・システム(HELP )を参
使用準備
フロント・パネル
画面のナビゲーショ
を参照してください。
ダイアグラム・エ
を参照してください。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
13
R&S ZVL
照してください。ネットワーク・アナライザ・モードの場合には、ファンクションキー
を使用するか、またはメイン・アプリケーション・ウィンドウ上部に表示されているメ
ニューを使用します。
1.1.3 ファンクションキー
フロント・パネルの右上のキーによって、測定の主要な設定を行うことができます。各キーによっ
てドロップダウン・メニュー(ソフトキー・メニュー)がオープンするか、またはグラフィック・
ユーザ・インタフェースのメニュー・コマンド(ソフトキー)が起動します。ソフトキーはしば
らくすると消え、ディスプレイや測定結果の表示領域が広がります。
下に簡単な説明が表示され、その中のリンク機能によってネットワーク・アナライザ・モードの
詳細な説明を参照することができます。スペクトラム・アナライザのオプション(R&S ZVL-K1 )
が起動されている場合、キーには類似の機能があります。ネットワーク・アナライザの SCALE 、
FORMAT 、および CAL のキーは、スペクトラム・アナライザの場合には同じではありません。
これらのキーは、AMPT 、TRIG 、および RUN のキーにそれぞれ置き換えられます。
使用準備
フロント・パネル
· CENTER または SPAN によって、掃引範囲の中心周波数と幅を設定します。
· SCALE によって、ダイアグラムに現在のトレースを表示する方法を設定します。スペク
トラム・アナライザのオプション(R&S ZVL-K1 )が起動されている場合には、このキー
に信号の振幅の表示に関係する機能が追加されます。(AMPT )
· PWR BW によって内蔵の信号源のパワーを設定し、ステップ・アッテネータと IF 帯域
幅を設定します。
· SWEEP によって、掃引の形式、ポイント数、測定遅延、および測定の周期を含め、測定
の範囲を設定します。
· FORMAT によって、測定データをグラフ表示するときの形式を設定します。スペクトラ
ム・アナライザのオプション(R&S ZVL-K1)が起動されている場合には、このキーによっ
てトリガ設定を行うことができます。(TRIG)
· MKR によってトレース上のマーカの位置を決め、マーカの特性を設定し、数値による表
示形式を選択します。
· MKR →によって、トレース上の値をサーチしたり、掃引範囲を設定したり、ダイアグラ
ムをスケーリングしたり、電気長オフセットを挿入したりするマーカ機能を使用すること
ができます。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
14
R&S ZVL
· CAL には、システム・エラー修正(校正)を行うときに必要なすべての機能があります。
スペクトラム・アナライザのオプション(R&S ZVL-K1)が起動されているときには、こ
のキーによって新しい測定を開始します。(RUN)
· MEAS によって、測定された値の表示を選択します。
· LINES によって測定値の範囲を設定し、リミット・チェック機能を起動します。
· TRACE にはダイアグラム・エリアのトレースを処理し、トレースの統計データを評価し、
トレース・データを保存する機能があります。
1.1.4 ナビゲーションキー
ロータリ・ノブの下にあるナビゲーションキーを使用して、本機の画面内やヘルプ・システム内
で移動したり、アクティブなエレメントを指定し、コントロールしたりすることができます。
←の
Field
ば次に示されている機能を使用するために、ダイアログやフィールドにある複数のアク
ティブ・エレメントを切り換えます。
キー
(= タブ)または
→の
Field
フロント・パネル
キー
(= シフト・タブ)によって、たとえ
使用準備
· ダイアログのすべてのコントロール機能(例:ボタン、数値またはテキストの入力
フィールド、ラジオ・ボタン、チェックマーク、コンボ・ボックス)
· ヘルプ項目のすべてのリンク(ロータリ・ノブは使用できません。)
↑のカーソルキーと↓のカーソルキー
は次のように使用します。
· たとえばプルダウン・リスト、メニュー項目間、キーワードのリスト、ヘルプの目
次、またはヘルプ項目のテキストなど、リストの中で上下にスクロールする場合
· 数値の入力値を増減する場合
↑と↓のカーソルキー
は、リストの上端または下端に到達すると動かなくなるか、または
前や次のダイアログ・エレメントに切り変わります。これらのカーソルキーは、ロー
タリ・ノブを左右に回したときと同じです。
←のカーソルキーと→のカーソルキー
は次のように使用します。
· 入力フィールド内でカーソルを左右に移動する場合
· メニューまたはヘルプの目次を縮小または拡大する場合
· メニューバーで前または次のメニューに移動する場合
Ö
のチェックマーク
(= スペース)キーは次のように使用することができます。
· 文字入力フィールドに空白を挿入する場合
· ダイアログの中で、チェックマークによってコントロールする機能をオン/オフす
る場合
· 選択したアクティブなコントロール機能、たとえばダイアログのボタンやヘルプ・
システムのリンクを起動する場合
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
15
R&S ZVL
1.1.5 データ入力キー
データ入力キーは、数値や単位を入力するときに使用します。
使用準備
フロント・パネル
· ヘルプの項目を下にスクロールする場合
ネクストタブキー(
Next Tab)によって、たとえばヘルプ・システムのナビゲーション・
フィールドやスペクトラム・アナライザのいくつかのダイアログでは、次のタブのダイア
ログがオープンされます。
注 記
キーの起動
データ入力キーは、ダイアログのデータ入力フィールドまたはヘルプ・システムのナビゲーショ
ン・フィールドにカーソルがあるときにだけ使用できるようになります。
0 〜9 のキーによって、キーに表示されている数値を入力します。さらに、これらのキー
を使用して、文字入力フィールドに文字を入力することができます。第 2 章の
入力
を参照してください。
データ
.と- の機能は、アクティブな入力フィールドのデータのタイプによって決まります。
· 数値入力フィールドの場合には、これらのキーによって、小数点を入力したり、入
力値の符合を変更したりします。小数点を複数入力することはできません。 - の
キーを 2 回押すと、1 回目の入力が取り消されます。
· 文字入力フィールドの場合には、これらのキーによってそれぞれドットとハイフン
を入力します。どちらも、必要なだけ繰り返し入力することができます。
4 つの単位キーの機能は、アクティブな入力フィールドのデータのタイプによって決まり
ます。第 3 章の
データ入力
を参照してください。
· 数値入力フィールド(例:数値入力バー)では、GHz/-dBm 、 MHz/dBm 、 kHz/dB 、
または Hz/dB .. のキーを押すと、入力した値に 10
(-)9
、 10
(-)6
、 10
(-)3
、または 1 の
係数が乗じられ、その値に適切な単位が加えられます。
· 文字入力フィールドの場合には、これらのキーを使用することはできません。
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R&S ZVL
1.1.6 ロータリ・ノブ
使用準備
フロント・パネル
キー
ENTER
は次のように使用します。
· 選択してアクティブになったコントロール機能、たとえばダイアログのボタンやヘ
ルプ・ システムのリンクを起動する場合
· 選択した内容や入力した内容を実行確認してダイアログをクローズする場合
ENTER はロータリ・ ノブを押すのと同じです。
キー
ESC CANCEL
は次のように使用します。
· 入力した内容を読み込ませることなくダイアログをクローズする場合(Close のボ
タンと同じ)
· ヘルプ・ システムをクローズする場合
BACK キーによって、カーソルのすぐ前の位置にある文字かまたは選択した文字列を削除
します。数値全体を選択すると、このBACK キーによって、入力した値全体が削除されま
す。
ロータリ・ノブは左右に回したり、押したりすることができます。
ロータリ・ノブを回す操作は、↑と↓のカーソルキーを押す操作と同じです。ロータリ・
ノブは次の場合に回します。
· 数値を増減する場合
· リスト内でスクロールする場合
· ダイアログの中で前のエレメントや次のエレメントに切り換える場合
ロータリ・ノブを押す操作は、ENTER キーを押す操作と同じです。ロータリ・ノブは次
の場合に押します。
· 選択してアクティブになったコントロール機能、たとえばダイアログのボタンやヘ
ルプ・システムのリンクを起動する場合
· 選択した内容や入力した内容を実行確認してダイアログをクローズする場合
1.1.7 電源オン/オフ・キー
電源オン/オフ切り替えスイッチはフロント・パネルの左下にあります。
このキーには、次に示されているように 2 つの重要な機能があります。
· 設定を保存し、本機を停止し、電源を切ること。
· スタンバイ状態とレディ状態を切り替えること(本機が AC 電源を使用していて、適切
に設定されている場合)。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
17
R&S ZVL
1.1.8 テスト・ポート
テスト・ポートは、PORT 1 および PORT 2/RF INPUT と表示された N コネクタです。テス
ト・ポートは、RF 信号の出力として、また、被測定物からの RF 測定信号(応答信号)の入
力として使用することができます。
· テスト・ポートが 1 つの場合には、信号を出力し、反射の応答信号を測定することがで
· テスト・ポートが 2 つの場合には、2 ポートの全測定を行うことができます。第 3 章の
· ネットワーク・アナライザ・モードでは 2 つのポートは同じです。スペクトラム・アナ
使用準備
フロント・パネル
きます。
S パラメータ
を参照してください。
ライザのオプション(R&S ZVL-K1 )が起動されている場合には、テスト・ポート PORT
2 は解析する RF 信号用の AC 結合された入力として使用することができます。 PORT
1 は使用されません。
注 意
入力レベル
入力レベルは、どのテスト・ポートの場合でもフロント・パネルのラベル表示やデータ・シー
トに従い、絶対に指定範囲を超えないでください。
さらに、フロント・パネルとリア・パネルの他の入力コネクタについても、絶対に入力電圧の
指定範囲を超えないでください。
1.1.9 USB コネクタ
本機にはタイプ A の USB コネクタ(マスタ USB )が 2 つあり、キーボード(推奨品:PSL-Z2、
オーダー番号 1157.6870.03)、マウス(推奨品:PSL-Z10 、オーダー番号 1157.7060.03)や、
その他のポインティング装置、キャリブレーション・ユニット(アクセサリ R&S ZV-Z5x )、プ
リンタ、外部記憶装置(USB メモリ、CD-ROM ドライブなど)の接続に使用します。
アダプタ・ケーブル(R&S NRP-Z4 )を使用すれば、リア・パネルのパワー・センサ用コネクタ
(オプション R&S FSL-B5 追加インタフェース実装時のみ使用可能)の代わりに、パワー・セ
ンサを接続することができます。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
注 記
EMI に対する適合性とケーブルの長さ
EMI に対する本機の適合性を確保するために、適切な USB アクセサリだけを使用してくださ
い。
USB 接続用パッシブ・ケーブルの長さは 4m を超えることはできません。機器に付属している
USB 接続用ケーブルか、または高品質のケーブルを使用してください。各 USB ポートの最大
電流は 500mA です。
1.1.10 PROBE POWER
本機には、アクティブ・プローブとプリアンプ用に +15V 〜 -12V の電源電圧と接地のコネク
タがあります。最大電流は 140mA です。このコネクタは、アジレント・テクノロジーのハイ
インピーダンス・プローブの電源として適しています。
使用準備
フロント・パネル
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
1.2 リア・パネル
使用準備
リア・パネル
この項では、リア・パネルのコントロール機能とコネクタの概要を説明します。
リア・パネルにある下記のコネクタには特に注意してください。
· AC 電源コネクタは左下にあり、本機と AC 電源の接続に使用し、ヒューズで保護され
ています。
· AC 電源の代わりにDC
DC
· LAN を使用して、本機をローカル・エリア・ネットワークに接続することができます。
LAN
リア・パネルのその他のコネクタについては、オンライン・ヘルプ・システムのHardware
Interfacesに詳細な説明があります。
· EXT. TRIGGER/GATE IN は TTL 外部トリガ信号用の入力です。
· EXT. REF は 10 MHz の外部基準信号の入力として使用することができます。
下記のコネクタを使用するためにはハードウェア・オプションを追加する必要があります。(リ
ア・パネルのラベル表示参照)
· POWER SENSOR は、R&S NRP-Zxy シリーズ・パワー・センサを接続するときに使用
します。
· NOISE SOURCE CONTROL は、外部雑音信号源(ノイズ・ソース)の電源電圧として
使用します。
· IF/VIDEO OUT は、 IF 信号またはビデオ信号の出力です。
· AUX PORT は、外部装置をコントロールするための制御信号を出力します。
· OCXO は 10 MHz の内部基準信号を出力し、外部装置と同期させるときに使用すること
ができます。コネクタは、外部基準信号の入力としても使用することができます。
· IEC Bus は GPIB バス・コネクタで、IEEE 488/IEC 625 の規格に準拠しています。
電源のオン/オフ
電源とバッテリ
電源
を参照してください。
を参照してください。
コネクタや
によるリモート・コントロール
バッテリ・パック
を参照してください。
を使用することができます。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
注 意
使用準備
リア・パネル
AUX PORT の入力レベル
フロント・パネルとリア・パネルの入力コネクタの入力レベルと入力電圧は、絶対に指定範囲
を超えないでください。
AUX PORT を使用するときには、ピンの配列に注意してください。短絡によって本機が損傷
を受けることがあります。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
1.3 操作の開始
この項では、初めて本機をセットアップするときに必要とされる基本的な手順を説明します。
注 意
1.3.1 パッケージの内容の確認
本機を安全にご使用いただくための一般的注意事項
本機を起動する前に、次のことを確認してください。
· 本機のカバーが適切に取りつけてあり、すべてのネジが固く締めてあること
· ファンの通風孔がふさがれていないこと
· 入力コネクタから入力される信号レベルが指定範囲内にあること
· 信号出力が適切に接続され、オーバロード状態になっていないこと
· 機器に湿気がないこと、結露がないこと
以上の条件を適切に守らないと、本機がダメージを受けることがあります。
本機は、必要な付属品とともに段ボール箱で出荷されます。梱包を開くときには次の手順に従っ
てください。
1. 梱包を開きます。
2. 本機とその他付属品を取り出します。
3. アクセサリのリストと照らし合わせ、製品や付属品がすべて含まれているか確認します。
4. 本機のフロントとリアについている 2 つの保護カバーを外し、輸送時に本機が破損して
いないか確認してください。
使用準備
操作の開始
本機に破損がある場合には、すみやかに弊社の支店/営業所に連絡し、ボックスや梱包機材は保
存しておいてください。
修理のために本機を返送したり、送付したりするときには、本機の納入時に使用されているパッ
ケージか、または静電保護効果のある梱包機材を使用してください。本機のボタン、スイッチ、
コネクタが破損することのないように、フロントとリアの保護カバーは保存しておいてください。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
1.3.2 本機のセットアップ
本機は、ベンチ・トップに設置するかまたはラックに取りつけて、屋内で使用するように設計さ
れています。本機を操作するためには、次のように一般的な使用環境条件を整える必要がありま
す。
· 周辺温度は動作温度仕様値の範囲内で、仕様に適合していなければなりません。(データ・
シート参照)
· リア・パネルの通風孔も含め、ファン用の開口部がふさがれていないこと。壁との間には
少なくとも 10㎝ の距離が必要です。
注 意
静電気
DUT や本機の電子機能がダメージを受けないようにするためには、使用環境を静電気から保護
しなければなりません。静電気が発生しやすいのは、DUT または試験設備を本機のテスト・ポー
トと接続したり、取り外したりするときです。
静電気から保護するためには、リスト・ストラップと GND コードを使用し、ユーザ自身と
GND を接続してください。
1.3.3 ベンチ・トップで使用する場合
本機をベンチ・トップで使用する場合には、平らな面に設置してください。
本機の両側にあるハンドルの固定部分を外側に引き、ハンドルを回転させ、適切な位置に固定し
ます。
使用準備
操作の開始
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
警 告
身体の危険を避けて安全に使用していただくために
本機を安全に使用しけがなどをしないようにするために、本機は安定した面に設置し、本機の
上に他の機器や物を載せないでください。
1.3.4 19 インチのラックに取りつけて使用する場合
本機は、ラック・アダプタ ZZA-S334 (オーダー番号 1109.4487.00)を使用して、19 インチ
のラックに取りつけることができます。取り付け説明書はアダプタに同梱されています。
注 意
· ラックに取りつける場合には、排気と吸気が十分にできるようにしてください。
· 通気孔とラックのケースとの間に十分なスペースを確保してください。
使用準備
操作の開始
1.3.5 電磁妨害に対する注意
電磁妨害を避けるために、本機を閉じ、シールド・カバーをすべて取りつけてから本機を操作し
てください。必ず、適切にシールドされた信号ケーブルとコントロール・ケーブルを使用してく
ださい。
1.3.6 電源の選択
本機には AC 電源コネクタが標準装備されています。AC 電源を使わずに本機を使用するため
に、DC 電源コネクタ(オプションの DC 電源、R&S FSL-B30)やバッテリ・パック(オプショ
ンの NIMH バッテリ・パック、R&S FSL-B31)を取りつけることができます。詳細については
DC
電源とバッテリ
本機は、使用可能な電源から次の優先順位で電源を選択します。
優先順位 電源
1
2
3
を参照してください。
AC 電源
DC 電源
バッテリ
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
たとえば本機が AC 電源と DC 電源の両方に接続されている場合には、AC 電源が使用されま
す。本機が突然 AC 電源から切断されると、DC 電源に切り換えられます。
1.3.7 AC 電源の接続
本機は、印加される AC 電源に自動的に対応します。電源電圧は、100 V 〜 240 V、50 Hz 〜
60 Hz の範囲でなければなりません。(
はリア・パネルの左下にあります。
本機付属の AC 電源ケーブルを使用して、本機を AC 電源に接続します。
本機は安全クラス EN 61010 の仕様に従って設計されているため、必ず接地端子のあるコンセ
ントに接続してください。
本機の電力消費量はインストールされているオプションによって変わります。(
1.3.8 電源のオン/オフ
AC 電源はリア・パネルの左下にあります。
仕様書の一般仕様
使用準備
操作の開始
もあわせて参照のこと)AC 電源
仕様書
参照)
注 記
AC 電源コネクタ
電源スイッチ
ヒューズ・ホルダ
本機をオン/オフするときには、AC 電源スイッチを押してポジション 1 (オン)または
ポジション 0 (オフ)に合わせます。
電源を入れると、本機は起動され、レディ状態になります。
電源スイッチはオンのままにしておくことができます。本機を AC 電源から完全に切断しなけ
ればならない場合にはオフにしてください。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
1.3.9 AC 電源時の本機の状態
電源オン/オフ・キーはフロント・パネルの左下にあります。
本機に AC 電源を供給している場合は、電源オン/オフ・キーにより次のように状態が切り替
わります。
· 電源オフの状態では、両方の LED が消灯しています。本機は電源から完全に切断されて
います。電源を投入するには、リア・パネルにある主電源スイッチの I 側を押します。
· スタンバイ状態のときには、右側の黄色の LED が点灯します。スタンバイ・モード時に
は、電源スイッチ回路、オプションの OCXO(10 MHz の基準発振器、オプション ZVL-B4、
オーダー番号1164.1757.02)、バッテリ(オプションの NIMH バッテリ・パック、R&S
FSL-B31)、ファンにのみパワーが供給されます。ネットワーク・アダプタもアクティブ
状態を維持しています。本機の電力消費量は大幅に削減されます。この状態であれば、安
全に AC 電源をオフし、本機を電源から切断することができます。
· レディ状態のときには左側の緑色の LED が点灯し、すべてのモジュールにパワーが供給
されています。スタートアップの動作が終了すると、本機はいつでも操作できる状態にな
ります。
使用準備
操作の開始
電源オン/オフ・キーの機能は、SETUP -> More -> Shutdown Off/Standby ソフトキーの設定に
従います。
· デフォルト設定(Shutdown: Off)では、スタンバイ状態がブロックされます。電源オン/
オフ・キーは、本機をレディ状態からオフ状態に切り替えます。本機を使用していないと
きに電力消費量をゼロにしたい場合は、この設定を使用します。
· Shutdown: Standby を選択すると、電源オン/オフ・キーを使用してスタンバイ状態とレ
ディ状態を切り替えることができます。スタートアップの動作もシステム・チェックも
いっさい省略してすぐに測定を再開できるようにしたい場合は、この設定を使用します。
本機に DC 電源またはバッテリを使用している場合は、Shutdown:Standby オプションは無効
です。この後のDC 電源とバッテリを参照してください。
警 告
スタンバイ・モード時の電源
本機は、スタンバイ・モードのときもパワーが供給されています。
1.3.10 ヒューズの交換
本機は、リア・パネルの AC 電源スイッチの右側にある 2 つのヒューズ(IEC 127-T315H/250V )
によって保護されています。
クイック・スタート・ガイド 1303.6538.62 - 06
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R&S ZVL
危 険
感電注意
ヒューズを交換するときには、本機がオフされていること、および AC 電源と DC 電源のコネ
クタからプラグが抜かれ、電源から切断されていることを確認してください。
ヒューズを交換するときには次の手順に従ってください。
1. AC 電源コネクタのカバーを開けます。
2. ヒューズ・ホルダがはめ込んである溝からヒューズ・ホルダを取り外します。
3. 2 つのヒューズを交換します。
4. ヒューズ・ホルダを元の溝に戻し、カバーを閉めます。
1.3.11 DC 電源とバッテリ
本機が AC 電源から切断されている場合には、DC 電源(オプションの DC 電源、R&S
FSL-B30 )またはバッテリ(オプションの NIMH バッテリ・パック、R&S FSL-B31 )を電源と
して使用することができます。
しているときには、リア・パネルの AC 電源スイッチを使用することはできません。本機のオ
ン/オフの切り替えは、SETUP -> More -> Shutdown Off/Standby の設定とは関係なく、フロン
ト・パネルの電源オン/オフ・キーで行います。
電源の選択
使用準備
操作の開始
を参照してください。DC 電源やバッテリを使用
参 考
· 本機がオフの場合には、電源オン/オフ・キーを押し、スタートアップの動作を実行させ、
本機をレディ状態にします。左側の緑色の LED が点灯します。
· 本機が起動している(レディ状態)場合には、電源オン/オフ・キーを押し、本機をオフ
にします。両方の LED が消えます。
DC 電源やバッテリを使用するときには、以下の安全に関する説明に注意してください。また、
DC 電源とバッテリ・パックに対する詳細な説明も参照してください。
バッテリ残量低下
バッテリの充電が必要になると、ステータスバーのバッテリのシンボルがバッテリ残量低下
表示に変化します。同時にメッセージ・ボックスが表示されるので、本機を停止するか、または
測定を継続してください。
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