Rohde&Schwarz EVSG1000 Getting started

Page 1
R&S®EVSG1000 VHF/UHF Airnav/Com
アナライザ クイック・ガイド
(=MåEB)
1329872118 バージョン 04
Page 2
本書では、ファームウェアバージョン 1.40 以降の R&S®EVSG1000 モデルについて 説明します。
R&S®EVSG1000(1329.8009.02)
さらに、以下のオプションも対象としています。
R&S®EVSG-B1 第 2 信号処理ユニット(1329.8809.02)
R&S®EVSG-B2 バッテリー管理(1329.8815.02)
R&S®EVSG-B3 バッテリーパック(1329.8821.02)
R&S®EVSG1-K7 LF 解析(1329.9163.02)
R&S®EVSG-K20 GPS サポート(1329.9092.02)
© 2020 Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG Mühldorfstr. 15, 81671 München, Germany Phone: +49 89 41 29 - 0 E-mail: info@rohde-schwarz.com Internet: www.rohde-schwarz.com お断りなしに記載内容の一部を変更させていただくことがあります。 あらかじめご了承ください。 R&S® は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG. の登録商標です。
1329.8721.18 | バージョン 04 | R&S®EVSG1000
このマニュアル全体を通じて、R&S®EVSG1000 は、R&S EVSG1000 と略して表記します。
Page 3
目次
1 安全情報..............................................7
1.1 安全注意事項.................................................. 7
1.2 製品のラベル................................................. 11
1.3 ドキュメントの警告メッセージ................................. 12
2 ドキュメントの概要...................................13
2.1 クイック・ガイド・マニュアル................................. 13
2.2 ユーザ・マニュアルおよびヘルプ............................... 13
2.3 安全注意事項に関する印刷物................................... 13
目次R&S®EVSG1000
2.4 データシートおよびカタログ................................... 13
2.5 リリースノートとオープンソース・アクノリッジメント(OSA).... 14
3 主な特長.............................................15
4 使用準備.............................................16
4.1 パッケージ内容の確認......................................... 16
4.2 持ち上げと運搬............................................... 16
4.3 使用場所の選択............................................... 17
4.4 R&S EVSG1000 のセットアップ................................... 17
4.4.1 R&S EVSG1000 のベンチトップへの設置........................... 18
4.4.2 ラックへの R&S EVSG1000 の取り付け.............................18
4.4.3 ポータブル操作............................................... 19
4.5 電源への接続................................................. 20
4.5.1 付属の AC/DC 電源コネクタの接続............................... 20
4.5.2 外部 DC 電源の接続............................................ 21
4.5.3 オプションのバッテリーパック(R&S EVSG-B3)の使用.............21
4.6 起動または電源切断........................................... 22
3クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 4
目次R&S®EVSG1000
4.7 自動校正の実行............................................... 24
4.8 信号入力/出力用のデバイスの接続............................. 25
4.9 LAN への接続..................................................25
5 本器の詳細...........................................27
5.1 フロントパネル............................................... 27
5.1.1 Power キー....................................................28
5.1.2 ディスプレイ................................................. 28
5.1.3 RX1 入力/RX2 入力............................................. 28
5.1.4 USB.......................................................... 29
5.1.5 AF 出力.......................................................29
5.1.6 12 V DC 出力..................................................29
5.1.7 システムキー................................................. 29
5.1.8 ソフトキー................................................... 30
5.1.9 ファンクションキー........................................... 30
5.1.10 キーパッド................................................... 31
5.1.11 ロータリーノブ............................................... 31
5.1.12 ナビゲーションキー........................................... 32
5.2 リアパネル................................................... 33
5.2.1 電源......................................................... 34
5.2.2 リチウムイオン・バッテリーパック............................. 34
5.2.3 LAN(イーサネット).......................................... 34
5.2.4 RS232 GPS.................................................... 35
5.2.5 PPS 入力......................................................35
5.2.6 トリガ入力................................................... 35
5.2.7 LF 入力(ベースバンド/低周波入力)...........................35
5.2.8 復調出力..................................................... 35
5.2.9 スピーカ..................................................... 35
4クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 5
目次R&S®EVSG1000
5.2.10 デバイス ID...................................................36
5.3 アクセサリ................................................... 36
6 基本操作.............................................40
6.1 ディスプレイの情報........................................... 40
6.2 マニュアル操作............................................... 42
6.2.1 設定の変更および機能のアクティブ化........................... 43
6.2.2 データの入力................................................. 43
6.2.3 ヘルプ....................................................... 45
6.3 VNC ビュワーからの手動操作....................................48
6.4 リモート制御................................................. 50
7 カスタマーサポートへの連絡...........................51
索引.................................................52
5クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 6
目次R&S®EVSG1000
6クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 7
安全情報R&S®EVSG1000
安全注意事項

1 安全情報

製品ドキュメントには、製品を安全かつ効率的に使用するための情報が記載され ています。このページ、および 1.1,「安全注意事項」 (7 ページ)に記載され た指示に従ってください。
本来の使用目的
本製品は、ILS、VOR、マーカービーコン地上局のメンテナンス/サービス、ATC COM の信号解析に特化して設計されています。ポータブル、堅牢な設計、内蔵バ ッテリーにより、屋外でもネットワークに依存しない測定が可能です。製品は、 指定された用途にのみ使用してください。データシートに記載されている動作条 件と性能制限に従ってください。
安全情報はどこにありますか?
安全情報は、製品ドキュメントの一部です。安全情報には、潜在的な危険に対す る注意と、危険な状況によって発生する怪我や損傷を防ぐ手順が示されています。 安全情報は、以下のように提供されています。
1.1,「安全注意事項」 (7 ページ)。同じ情報が、印刷版の「安全注意事
項」として多言語で提供されています。印刷版の「安全注意事項」は、製品に 付属しています。
ドキュメント全体を通じて、セットアップや操作に注意が必要な個所には、安 全注意事項が記載されています。

1.1 安全注意事項

Rohde & Schwarz の製品は、最高の技術基準に従って製造されています。 製品を 安全にご使用いただくために、本書および製品ドキュメントに記載された注意事
項に従ってください。 製品ドキュメントを近くに保管し、他のユーザーが閲覧で きるようにしてください。
製品は意図される使用目的および性能制限内でのみ使用してください。 意図さ れる用途や制限事項については、データシート、マニュアル、印刷された安全の 手引きなどの製品ドキュメントに記載されています。 適切な使用目的がわから ない場合は、Rohde & Schwarz のカスタマーサービスまでご連絡ください。
7クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 8
安全情報R&S®EVSG1000
安全注意事項
製品の使用には、専門家または専門の訓練を受けた要員が必要です。 この要員 は、ユーザーインターフェースおよび製品ドキュメントで使用される少なくとも 1 つの言語に熟知している必要もあります。
製品に損傷したり故障したりしている部位がある場合、製品の使用を中止してく ださい。 製品の筐体を開けないでください。 Rohde & Schwarz の認可を受けた
サービス担当者のみが、製品の修理を行なうことができます。 Rohde & Schwarz のカスタマーサービス http://www.customersupport.rohde-schwarz.com までご
連絡ください。
製品の持ち上げと運搬
製品の最大重量はデータシートに記載されています。 製品を安全に移動するた めには、リフト付きトラックやフォークリフトなどの昇降装置や移動装置を利用 してください。 装置メーカー提供の取扱説明書に従ってください。
使用場所の選択
製品は屋内でのみ使用してください。 製品の筐体は防水ではありません。 浸水 すると筐体が帯電部と通電し、筐体に触れると感電して深刻な人身傷害および死 につながる可能性があります。 お手持ちの製品用のキャリーバッグが Rohde & Schwarz から提供されている場合、製品を屋外で使用できます。
特に指定されないかぎり、製品の最大動作高度は海抜 2000 m です。 製品は、非 導電汚染が発生する可能性のある汚染度 2 の環境に適しています。 周辺温度お よび湿度などの使用環境の条件の詳細は、データシートを参照してください。
製品の設定
製品は必ず製品底部を下向きにして、安定した水平面に置いてください。 製品が 異なる配置向けに設計されている場合、製品が倒れないように固定してください。
製品に折り畳み式の脚が付いている場合、確実に安定するよう、常に脚を完全に 広げるか、もしくは折り畳んでください。 脚が完全に広げられていない、または 製品を持ち上げずに動かした場合、脚が壊れることがあります。 折り畳み式の脚 は製品重量に耐えるよう設計されていますが、それ以上の重さに耐えるようには 設計されていません。
積み重ねられる場合、積み重ねられた製品が倒れて怪我につながる可能性があり ますのでご注意ください。
製品をラックに取り付ける場合、ラックが十分な耐荷重量と安定性を備えている ことを確認してください。 ラックメーカーの仕様を守ってください。 ラックが
8クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 9
安全情報R&S®EVSG1000
安全注意事項
安定して自立するように、製品は必ず下段から上段へと取り付けてください。 ラ ックから落下しないように製品を固定してください。
電源への接続
本製品は過電圧カテゴリ II の製品であり、家電製品および同様の負荷などのエネ ルギー消費機器への給電に使用される固定装置に接続する必要があります。 電 動製品は、感電、火災、怪我、さらには死亡事故などのリスクがあることに注意 してください。
安全のために以下の対策を取ってください:
製品の電源を入れる前に、製品に表示されている電圧と周波数が使用可能な電 源と一致していることを確認してください。 電源アダプタが自動的に調節さ れない場合は、正しい値を設定してヒューズの定格をチェックしてください。
製品のヒューズが交換可能な場合、そのタイプと特性がヒューズホルダの隣に 示されています。 ヒューズを交換する前に、本器の電源を切り、電源から切 断してください。 ヒューズの交換方法は、製品ドキュメントに記載されてい ます。
製品に同梱されている電源ケーブルのみを使用してください。 国で指定され ている安全要件に準拠しています。 プラグは感電防止用アース端子の付いた コンセントにのみ挿入してください。
必ず劣化のないケーブルを使用し、損傷しないように注意して引き回してくだ さい。 電源ケーブルを定期的にチェックし、損傷していないことを確認して ください。 また、たるんだケーブルに人がつまずかないようにしてください。
製品に外部電源が必要な場合は、製品に同梱されている電源、製品ドキュメン トで推奨されている電源、または国固有の規則に適合している電源を使用して ください。
製品は、最大 20 A のヒューズ保護の電源にのみ接続してください。
製品をいつでも電源から切断できるようにしてください。 製品を電源から切 断するには電源プラグを抜いてください。 電源プラグは簡単にアクセスでき なければなりません。 製品がこれらの要件を満たさないシステムに組み込ま れている場合、システムレベルで簡単にアクセスできるサーキットブレーカを 提供してください。
製品の掃除
柔らかく糸くずの出ない布を使用して製品を掃除してください。 掃除をする場 合は、筐体が防水仕様でないことに留意してください。 液体の洗浄剤を使用しな いでください。
9クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 10
安全注意事項
安全ラベルの意味
製品に貼られている安全ラべルは、潜在的な危険を警告するものです。
潜在的な危険 怪我や製品の損傷を避けるために、製品ドキュメントをお読みください。
電気的な危険 帯電部を示しています。 感電、火災、怪我、さらに死の危険。
高温面 触れないようにしてください。 やけどの危険があります。 火災の危険があります。
PE 端子 この端子は、アース接続されている外部導線、もしくは感電防止用アースに接続して
ください。 電気的な問題が発生した場合に、感電から保護されます。
バッテリーの安全な取り扱い
安全情報R&S®EVSG1000
本製品にはリチウムポリマー、リチウムイオンセルもしくはバッテリーが使用さ れています。 以下におけるバッテリーという言葉の使用は、全種類のバッテリー を指します。 危険性があるのはバッテリーの内容物だけです。 バッテリーに損 傷がなく、密封されている限り危険はありません。
衝撃、ショック、熱により、へこみ、穴、その他の変形などの損傷が生じる恐れ があります。 バッテリーが損傷すると、怪我のリスクが生じます。 損傷または 中身の漏れているバッテリーは、厳重に注意して取り扱ってください。 バッテリ ーから有害な気体が放出されるため、ただちにエリアを換気してください。 バッ テリー液に触れた場合は、ただちに汚染されたすべての衣服を脱いでください。 バッテリー液が皮膚や目につくと、炎症が起こる恐れがあります。 ただちに皮膚 や目を水で十分に洗い、医療機関にかかってください。
安全な取り扱いのために、以下の規則に従ってください:
バッテリーを短絡しないでください。
バッテリーを機械的に損傷しないでください。 バッテリーを開けたり、分解 しないでください。
バッテリーを、直火、高温面、日光などの高温にさらさないでください。
バッテリーは指定された Rohde & Schwarz 製品でのみ使用してください。
バッテリーの充電には、適切な Rohde & Schwarz 充電器のみを使用してくださ い。 バッテリーを不適切に充電した場合、爆発する危険があります。 充電お
よび放電温度範囲については、製品ドキュメントを参照してください。
バッテリーは元の梱包材に入れて室温(約 20 °C)で保管してください。
10クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 11
安全情報R&S®EVSG1000
製品のラベル
バッテリーは現地の廃棄物処理機関の指定に従って、通常の家電製品の廃棄と は別に廃棄してください。
上記の規則に従わない場合、爆発、火災、または危険な化学物質などのために重 傷を負ったり、死亡にまでいたる危険があります。 詳細は、製品ドキュメントを 参照してください。
不具合のあるバッテリーを交換する場合は、同じ Rohde & Schwarz バッテリータイ プのみを使用してください。 バッテリーを Rohde & Schwarz 子会社に返送する 場合は、危険物の運搬資格を持った運送会社を選択し、IATA-DGR、IMDG-Code、
ADR、または RID に従った運送会社の運送規定に従ってください。 アシストが必 要な場合は、運送会社または Rohde & Schwarz カスタマーサービスまでご連絡くだ
さい。
ヘッドホンの接続
聴力に悪影響が及ぶことを防止するため、以下の対策を取ってください。 ヘッド ホンを使用する前に、音量をチェックし必要に応じて下げてください。 信号レベ ルの変化をモニタしている場合は、ヘッドホンをはずして信号が落ち着くまで待 ってください。 その後で音量を調整します。

1.2 製品のラベル

外装に貼付されたラベルには、次の情報が示されています。
身体の安全について。詳細情報:「安全ラベルの意味」 (10 ページ)
製品および環境の安全について。詳細情報:表 1-1
表 1-1: 製品および環境の安全に関するラベル
EN 50419 に基づく、不要になった電気/電子機器の処分方法に関するラベル。 詳細については、R&S EVSG1000 ユーザ・マニュアルの "Disposal" の章を参照してく
ださい。
2006/66/EC 指令に基づく、不要になったバッテリーの処分方法に関するラベル。 詳細については、R&S EVSG1000 ユーザ・マニュアルの "Disposal" の章を参照してく
ださい。
11クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 12
安全情報R&S®EVSG1000
ドキュメントの警告メッセージ

1.3 ドキュメントの警告メッセージ

警告メッセージは、注意が必要なリスクや危険を指摘します。シグナルワード(危 険・警告・注意などの表記)は、安全上の危険の深刻度、および安全上の注意事 項に従わなかった場合の発生の可能性を示します。
注意
潜在的危険がある状況
回避しない場合、軽度または中程度の怪我の危険があります。
注記
損傷の潜在的危険
サポートされる製品またはその他の資産の損傷につながる可能性があります。
12クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 13
ドキュメントの概要R&S®EVSG1000
データシートおよびカタログ

2 ドキュメントの概要

このセクションでは、R&S EVSG1000 のユーザードキュメントの概要について説明 します。ドキュメントは、次の製品ページにあります。
www.rohde-schwarz.com/manual/EVSG1000

2.1 クイック・ガイド・マニュアル

R&S EVSG1000 の概要と、製品をセットアップして使用を始める手順を説明します。 印刷版は、本器に同梱されています。

2.2 ユーザ・マニュアルおよびヘルプ

本器のすべてのモードと機能について説明しています。さらに、リモート制御の 概要と、プログラミング例を含めたリモート制御コマンドの詳細、およびメンテ ナンス、本器のインタフェース、エラーメッセージに関する情報も記載されてい ます。クイック・ガイド・マニュアルのコンテンツも記載されています。
ユーザ・マニュアルの内容は、R&S EVSG1000 のヘルプでも確認できます。

2.3 安全注意事項に関する印刷物

安全情報を多言語で提供します。印刷されたドキュメントは、製品に同梱されて います。

2.4 データシートおよびカタログ

データシートでは、R&S EVSG1000 の技術仕様について説明しています。また、フ ァームウェアアプリケーションとそれらの注文番号、オプションの付属品のリス
トも掲載されています。
カタログでは、本器の概要や固有の特性について説明しています。
13クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 14
ドキュメントの概要R&S®EVSG1000
リリースノートとオープンソース・アクノリッジメント(OSA)
www.rohde-schwarz.com/brochure-datasheet/evsg/を参照してください。

2.5 リリースノートとオープンソース・アクノリッジメ ント(OSA)

リリースノートでは、新機能、現在のファームウェアバージョンの改善点および 既知の問題、ファームウェアのインストールについて説明しています。
オープン・ソース・アクノリッジメント文書には、使用されているオープン・ソ ース・ソフトウェアのライセンステキストがそのまま記載されています。
www.rohde-schwarz.com/software/EVSG1000 を参照してください。
14クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 15

3 主な特長

R&S EVSG1000 の主な特長は、以下のとおりです。
ILS、VOR およびマーカービーコン地上測定の詳細解析(ICAO Doc. 8071 と ICAO Annex 10 に準拠)
周波数/時間レンジのスペクトラムのプレビューおよび詳細な信号解析
最大 100 回/秒の高速測定モードでのダイナミック測定
2 周波システム(ILS)でのコース信号とクリアランス信号の並列解析
標準インタフェースによる簡単なリモート操作
特定の使用状況に対応するソフトウェアオプション
内蔵データ記録
主な特長R&S®EVSG1000
15クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 16
使用準備R&S®EVSG1000
持ち上げと運搬

4 使用準備

この章では、製品を初めて設定するときの基本手順を説明します。
パッケージ内容の確認............................................... 16
持ち上げと運搬..................................................... 16
使用場所の選択..................................................... 17
R&S EVSG1000 のセットアップ......................................... 17
電源への接続....................................................... 20
起動または電源切断................................................. 22
自動校正の実行..................................................... 24
信号入力/出力用のデバイスの接続................................... 25
LAN への接続....................................................... 25

4.1 パッケージ内容の確認

1. R&S EVSG1000 の梱包を注意深く開けます。
2. 元の梱包材料は保管してください。後に製品を運搬または発送する際には、下
の包装材を使用してください。
3. 納品書に基づいて、本器の装備がすべて揃っていることを確認します。
本器には、以下のアクセサリが付属しています。
AC/DC 電源コネクタ(ケーブル付属)
クイック・ガイド(印刷版)
4. 機器に損傷がないかどうか確認します。
不足品があるか、機器に損傷がある場合には、Rohde & Schwarz に連絡してく ださい。

4.2 持ち上げと運搬

キャリングハンドルは、本器を持ち上げたり持ち運ぶためのものです。ハンドル に強い力を加えないでください。
「製品の持ち上げと運搬」 (8 ページ)を参照してください。
16クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 17
使用準備R&S®EVSG1000
R&S EVSG1000 のセットアップ

4.3 使用場所の選択

R&S EVSG1000 は、さまざまな場所で操作できます。機能に悪影響が及ぶことはあ りません。輸送中や移動中に動いても、機能が低下することはありません。
正確な測定を実行し、製品と接続されているデバイスの損傷を防止するためには、 指定された動作条件が必要です。周囲温度や湿度などの環境条件については、デ ータシートを参照してください。
「使用場所の選択」 (8 ページ)も参照してください。
電磁両立性クラス
電磁両立性(EMC)クラスは、製品を使用できる場所を示します。製品の EMC クラ スは、データシートの「一般仕様」の項に記されています。
クラス B 機器は、以下の環境での使用に適しています。
居住環境
住居用建物に供給される低電圧電力網に直接接続された環境
クラス A 機器は、産業環境での使用を目的としています。居住環境内で使用し た場合、伝導妨害や放射妨害により、無線障害を引き起こす可能性がありま
す。このため、クラス B 環境には適しません。 クラス A 機器によって無線障害が発生する場合、除去するための適切な手段を
取ってください。

4.4 R&S EVSG1000 のセットアップ

R&S EVSG1000 は、ベンチトップに設置した状態またはラックに収容して使用する ことができるほか、ポータブル機器(オプションのバッテリーで動作)として運
搬用バッグに入れ、フィールドで使用することもできます。
以下も参照してください。
「製品の設定」 (8 ページ)
「本来の使用目的」 (7 ページ)
17クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 18
使用準備R&S®EVSG1000
R&S EVSG1000 のセットアップ

4.4.1 R&S EVSG1000 のベンチトップへの設置

R&S EVSG1000 をベンチトップに設置する方法
1. R&S EVSG1000 は、安定した平らな水平面に置いてください。表面が本器の重量
を支えられることを確認してください。重量の情報については、データシート を参照してください。
2. 注意! 本器が倒れて人が怪我をするおそれがあります。. 本器の上面は、積
み重ねには適しません。R&S EVSG1000 の上に他の測定器を絶対に置かないで ください。
複数の測定器を設置する場合は、ラックを使用してください。
3. 注記! 製品は、過熱により損傷される可能性があります。
過熱を防ぐため、以下のことに注意してください。
R&S EVSG1000 のファンの通気孔は、近くのものから 10 cm 以上離してくだ さい。
ラジエーターなどの熱を発生する機器の近くに R&S EVSG1000 を置かない でください。

4.4.2 ラックへの R&S EVSG1000 の取り付け

19 インチのアダプターは、R&S EVSG1000 を 19 インチラック(測定車両など)に 取り付けるためのアクセサリ(R&S EVSG-Z7)として入手可能です。
ラックを準備する方法
1.「製品の設定」 (8 ページ)の要件と指示を守ってください。
2. 注記! 通気が不十分な場合、過熱により、製品が損傷を受けるおそれがあり
ます。
18クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 19
使用準備R&S®EVSG1000
R&S EVSG1000 のセットアップ
ラックに対して効率的な通気方式を設計して実装してください。
R&S EVSG1000 をラックに取り付ける方法
1. アダプターキット R&S EVSG-Z7 を使用して、R&S EVSG1000 をラックに取り付け
る準備をします。 a) R&S EVSG1000 用に設計されたラック・アダプターキットをオーダーします。
オーダー番号は、データシートを参照してください。
b) アダプターキットを取り付けます。アダプターキットに付属の組立指示に
従います。
2. R&S EVSG1000 を棚の高さまで持ち上げます。
3. ハンドルをつかんで製品を棚の中へと押し込み、ラックブラケットがラックに
ぴったり合うようにします。
4. ラックブラケットのすべてのネジを 1.2 Nm のトルクで締め付けて、
R&S EVSG1000 をラックに固定します。
R&S EVSG1000 をラックから取り外す方法
1. ラックブラケットのネジを緩めます。
2. R&S EVSG1000 をラックから取り出します。
3. R&S EVSG1000 を再びベンチトップに設置する場合には、アダプターキットを
R&S EVSG1000 から取り外します。アダプターキットに付属の手順書に従いま す。

4.4.3 ポータブル操作

R&S EVSG1000 は、屋外でも動作可能な信頼性の高いポータブル測定器として設計 されています。
R&S EVSG1000 専用にデザインされたオプションの天候保護キャリングバッグ
(R&S EVSG-Z1、 5.3,「アクセサリ」 (36 ページ)を参照)により、フィールドで
の作業中に本器を保護できます。バッグには、空気の循環を確保するため、筐体 の換気口の位置に換気エリアが設けられています。カバーが透明なので、バッグ から取り出さずに操作できます。R&S EVSG1000 は、オプションのバッテリーパッ
ク( 4.5.3,「オプションのバッテリーパック(R&S EVSG-B3)の使用」 (21 ページ) を参照)を使用し、専用のキャリングバッグに収容すると、過酷な環境でも、フ
ィールドでの直接操作に最適です。
19クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 20
使用準備R&S®EVSG1000
電源への接続
4.2,「持ち上げと運搬」 (16 ページ)も参照してください。

4.5 電源への接続

R&S EVSG1000 の使用中の高いモビリティーおよび柔軟性を確保するために、本器 のリアパネルには、DC 電源コネクタが装備されています。
R&S EVSG1000 に DC 電源を供給するには、さまざまな方法があります。
R&S EVSG1000 に付属の AC/DC 電源コネクタを使用する
内蔵バッテリーを使用する(オプション R&S EVSG-B2 および R&S EVSG-B3 を搭 載している場合)
外部 DC 電源を使用する(電圧:10 V DC~28 V DC、電流:3.0 A)
安全情報については、「電源への接続」 (9 ページ)を参照してください。
付属の AC/DC 電源コネクタの接続..................................... 20
外部 DC 電源の接続.................................................. 21
オプションのバッテリーパック(R&S EVSG-B3)の使用.................. 21

4.5.1 付属の AC/DC 電源コネクタの接続

R&S EVSG1000 を 230 V AC 電源で動作させるには、付属の AC/DC 電源コネクタを使 用してください。
1. 付属の AC/DC 電源コネクタの DC コネクタを R&S EVSG1000 の背面にある電源
コネクタに接続します( 5.2.1,「電源」 (34 ページ)を参照)。
2. AC 電源ケーブルを AC/DC 電源コネクタに接続します。R&S EVSG1000 に同梱さ
れている AC 電源ケーブルのみを使用してください。 必須定格は、AC 電源コネクタの横に表示されているほか、データシートに記 載されています。
3. AC 電源ケーブルをグランド接点がある 2 ピン電源コンセントに接続します。
AC/DC 電源コネクタの緑色の動作 LED が点灯します。 R&S EVSG1000 のフロントパネルにある緑色の電源 LED が点灯します。
20クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 21
使用準備R&S®EVSG1000
電源への接続

4.5.2 外部 DC 電源の接続

R&S EVSG1000 は、外部 DC 電源(電圧:10 V DC~28 V DC、電流:3.0 A)から直接 駆動させることができます。
外部電源ユニットを使用して安全特別低 DC 電圧(SELV)を本器に供給する場合、 DIN/EN/IEC 61010 に従って、強化/二重絶縁の要件を満たしてください(UL 3111、CSA C22.2 No. 1010.1)または DIN/EN/IEC 60950(UL 1950、CSA C22.2 No. 950). 電流の上限は、DIN EN 61010‑1 付録 F2.1 に準拠しているものとしま す。
以下の手順で、R&S EVSG1000 を外部 DC 電源に接続します。
1. 3 ピン XLR 接続ケーブルを本器の背面にある電源コネクタに接続します
5.2.1,「電源」 (34 ページ)を参照)。
2. 3 AT ヒューズを挿入して、本器と外部 DC 電源の接続を過電流から保護しま
す。短絡(ショート)によって、本器や電源ユニットが損傷するおそれがあり ます。
3. XLR 接続ケーブルを DC 電源に接続します。
ケーブルを延長する必要がある場合は、ケーブル全体の断面積が 1.5 mm2以上 あることを確認します。
DC 電源のスイッチをオンにするとすぐに、R&S EVSG1000 のフロントパネルに ある緑色の電源 LED が点灯します。

4.5.3 オプションのバッテリーパック(R&S EVSG-B3)の使用

固定された AC または DC 電源の代わりに、R&S EVSG1000 をバッテリーパックで駆 動することもできます(R&S EVSG-B2 および R&S EVSG-B3 オプションを取り付けた 場合)。オリジナルのバッテリーパック R&S EVSG-B3 だけを使用してください。 オーダー番号は、データシートを参照してください。
バッテリーオプションを本器と一緒に注文した場合、バッテリー管理とバッテリ ーパックが取り付けられた状態で R&S EVSG1000 が届きます。そうでない場合は、
Rohde & Schwarz のサービス担当者がこれらのオプションを取り付ける必要があ ります。
安全情報については、「バッテリーの安全な取り扱い」 (10 ページ)を参照してく ださい。
21クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 22
使用準備R&S®EVSG1000
起動または電源切断
バッテリーパックの交換方法については、R&S EVSG1000 ユーザ・マニュアルの「メ ンテナンス」の章を参照してください。
バッテリーパックが取り付けられており、DC 電源が供給されていない場合、 R&S EVSG1000 は自動的にバッテリー動作に切り替わります。
バッテリーの充電
バッテリーを初めて使用する際には、充電が必要です。長期間保管していた場合 には、バッテリーがフル容量に達するまで充電と放電を何回か繰り返すことが必 要な場合があります。
バッテリーを充電する場合は、以下のことを守ってください。
充電には、R&S EVSG1000 または R&S®FSV-B34 バッテリー充電器
(1321.3950.02)だけを使用してください。
本器を付属の AC/DC 電源コネクタまたは外部 DC 電源(12 V DC 以上)に接続す ると、本器の電源のオン/オフに関わらず、内蔵バッテリーが自動的に充電さ
れます。
充電は、+ 0 ℃~+ 40 ℃の一定の周囲温度範囲で行ってください。 バッテリーの温度が+ 53 ℃を超えると、温度が+ 45 ℃を下回るまで充電は中 断されます。また、温度変化が大きいと、充電器が早くオフになりすぎてしま
う可能性があります。
過充電を繰り返すと電池の寿命が短くなるため、充電のしすぎに注意してくだ さい。
放電は、-10 ℃~+ 45 ℃の温度範囲で行ってください。
バッテリーの充電中は、電源 LED が点滅します。操作中は、ステータス バーにバッテリーが充電中であることも示されます。「ステータスバー」
(42 ページ)を参照してください。
充電時間については、R&S EVSG1000 ユーザ・マニュアルの「メンテナンス」の章 を参照してください。

4.6 起動または電源切断

フロントパネルの電源 LED は、R&S EVSG1000 の電源ステータスと動作ステータス を示します。
左側の LED は、動作ステータスを示します。
22クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 23
表 4-1: 動作ステータスの概要
ステータス LED
使用準備R&S®EVSG1000
起動または電源切断
オフ
起動中
操作可能状態
グレー
緑、点滅
右側の LED は、電源ステータスを示します。
表 4-2: 電源ステートの概要
ステータス LED
電源に接続されていない
電源に接続されている
バッテリー充電中
グレー
緑、点滅
R&S EVSG1000 の起動方法
本器の電源はオフですが、電源に接続されています。
"Power" キーを押します。
5.1.1,「Power キー」 (28 ページ)を参照してください。
左側の電源 LED が点滅し始めます。本器が起動します。
R&S EVSG1000 のブートプロセスには、約 30 秒かかります。その後、電源が切 られるまで使用されていた測定モードが開始されます。電源 LED は点滅しな
くなります。
自動校正に有効なデータが入手できない場合は、"UNCAL" というメッセージがス テータス表示行に表示されます。自動校正は、2 か月に一度、または環境温度の 差が 10 °C 以上変化した場合に実行することをお勧めします。
4.7,「自動校正の実行」 (24 ページ)を参照してください。
R&S EVSG1000 をシャットダウンする方法
本器の電源はオンです。
"Power" キーを押します。 オペレーティングシステムがシャットダウンします。LED が消灯します。
23クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 24
電源から切断する方法
本器の電源はオフです。
データ損失の危険 電源が入っている状態で、バッテリー(充電済み)が取り付けられていない
R&S EVSG1000 を電源から切断すると、設定やデータが失われる可能性があり ます。本器の電源をオフにしてから、本器を電源から切断してください。
R&S EVSG1000 を電源から切断します。

4.7 自動校正の実行

使用準備R&S®EVSG1000
自動校正の実行
R&S EVSG1000 のセットアップ後に、自動校正を実行して、測定確度を確認してく ださい。初期セットアップ後は、自動校正を 2 か月に一度、または環境温度の差
が 10 ℃以上変化した場合に実行することをお勧めします。
自動校正に有効なデータが入手できない場合は、"UNCAL" というメッセージが R&S EVSG1000 のディスプレイのステータス表示行に表示されます。
自動校正を実行する方法
自動校正を実行する前に、本器が動作温度に達していることを確認してください
(動作開始から約 15 分後。詳細については、データシートを参照してください)。
ステータスバーのメッセージ("Instrument warming up...")は、本器が動作温 度に達していないことを示しています。
自動校正手順中は、R&S EVSG1000 に入力信号を印加しないでください。
1. [Setup] > "Cal" を選択します。
2. "Start Autocal" を選択します。
3. [Enter] を押します。
"Setup - CAL" 表示は、各校正ステップのステータスを示します。完了すると 数分後に、すべての項目のステータスが "OK" になります。
24クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 25
使用準備R&S®EVSG1000
LAN への接続
自動校正の詳細については、R&S EVSG1000 ユーザ・マニュアルを参照してくださ い。

4.8 信号入力/出力用のデバイスの接続

信号レベルに関する情報は、データシートに記載されています。製品や接続され た機器の損傷を防ぐため、信号レベルは仕様範囲内に抑えてください。
1. RF 入力コネクタ("RX 1 入力"/"RX 2 入力")を受信アンテナに接続します
5.1.3,「RX1 入力/RX2 入力」 (28 ページ)を参照)。
2. 必要に応じて、アクティブ受信アンテナ用の電源を接続します( 5.1.6,「12
V DC 出力」 (29 ページ)を参照)。
3. 必要に応じて、GPS レシーバーを接続します( 5.2.4,「RS232 GPS」
(35 ページ)を参照)。
4. 必要に応じて、ヘッドセットを接続します( 5.1.5,「AF 出力」 (29 ページ)
を参照)。

4.9 LAN への接続

本器を LAN に接続して、PC からリモート操作を行うことができます。コネクタの 詳細については、 5.2.3,「LAN(イーサネット)」 (34 ページ)を参照してくだ さい。
ネットワーク管理者から適切な権限が与えられ、Windows のファイアウォールが 適切に設定されている場合は、ネットワークインタフェースを使用して次のよう なことが可能です。
R&S EVSG1000 から接続されているデバイスに測定データをストリーミング
VNC クライアントを使用して、リモートコンピューターから測定にアクセスま たは制御
プリンターなどの外部ネットワークデバイスに接続
25クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 26
使用準備R&S®EVSG1000
LAN への接続
ネットワーク障害の危険性 次の作業を行うときは、あらかじめネットワーク管理者に相談してくださ
い。
本器とネットワークの接続
ネットワークの設定
IP アドレスの変更
ハードウェアの交換
エラーは、ネットワーク全体に影響する可能性があります。
R&S EVSG1000 を LAN に接続するには、リアパネルの LAN インタフェースを使用 します。
デフォルトでは、本器は動的 TCP/IP 構成を使用してアドレス情報を自動的に 取得するように設定されています。そのため、事前に本器を設定せずに LAN へ の物理的接続を行うことができます。R&S EVSG1000 のディスプレイの
"Setup" メニューに、使用した IP アドレスが表示されます。
デフォルトの装置名は<Type><variant>-<serial_number>です(例、 EVSG1000-123456)。シリアル番号を調べる方法については、 5.2.10,「デバ
イス ID」 (36 ページ)を参照してください。
LAN 設定の詳細については、R&S EVSG1000 ユーザ・マニュアルを参照してくださ い。
26クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 27
本器の詳細R&S®EVSG1000
フロントパネル

5 本器の詳細

5.1 フロントパネル

本章では、フロントパネルにあるすべてのファンクションキーとコネクタについ て説明します。
2 3 4 5 6
図 5-1: R&S EVSG1000 - フロントパネルの外観
1 = POWER キー 2 = システムキー 3 = ディスプレイ 4 = ソフトキー 5 = キーパッド 6 = ファンクションキー 7 = ロータリーノブ 8 = ナビゲーションキー 9 = RX 1 入力 10 = 12 V DC 出力 11 = AF 出力 12 = USB コネクタ 13 = RX 2 入力
7
8
9101112131
27クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 28
本器の詳細R&S®EVSG1000
フロントパネル
Power キー......................................................... 28
ディスプレイ....................................................... 28
RX1 入力/RX2 入力................................................... 28
USB................................................................ 29
AF 出力............................................................ 29
12 V DC 出力....................................................... 29
システムキー....................................................... 29
ソフトキー......................................................... 30
ファンクションキー................................................. 30
キーパッド......................................................... 31
ロータリーノブ..................................................... 31
ナビゲーションキー................................................. 32

5.1.1 Power キー

[Power]キーは、フロントパネルの左下にあります。本器の起動とシャットダウン を行います。
「電源への接続」 (9 ページ)および 4.5,「電源への接続」 (20 ページ)も参照し
てください。

5.1.2 ディスプレイ

TFT カラーディスプレイには、測定や設定の詳細がすべて表示されます。

5.1.3 RX1 入力/RX2 入力

RX 入力コネクタは 50 Ω N 型コネクタです。RX 入力を使用して、受信アンテナ(最 大+ 13 dBm)を RF 信号入力用の R&S EVSG1000 に接続します。
"RX2 入力" は、オプション(R&S EVSG-B1)として提供されています。 このオプションにより、独立した 2 つの測定(例:異なる周波数での測定)
を実行できます。ローカライザー信号とグライドパス信号を同時に測定す る必要がある飛行検査システムには、この機能は不可欠です。飛行検査シス テムではさらに、2 つの異なる VOR ステーションを同時に測定する必要があ ります。
28クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 29
本器の詳細R&S®EVSG1000
フロントパネル

5.1.4 USB

フロントパネルには、メモリデバイスを接続するための 2 つのメス型の USB コネ クタ(USB-A、2.0 標準)があります。
メモリデバイスは、本器の設定のセーブ/リロード、ソフトウェアアップデート の提供、測定データのエクスポートに使用されます。

5.1.5 AF 出力

3.5 mm ジャックプラグ付きヘッドホン用コネクタ。

5.1.6 12 V DC 出力

アクティブ受信アンテナ用 DC 出力。

5.1.7 システムキー

システムキーは、定義済みの状態の設定、基本設定の変更、印刷機能、表示機能 を実行するときに使用します。
表 5-1: システムキー
システムキー 割り当てられている機能
[Preset] "Preset" メニューを開きます。
スクリーンショットを作成して内部保存します。
[Screenshot]
[Audio] "Audio" メニューを開きます。
[Display] "Display" メニューを開きます。
[Help] オンラインヘルプを開きます。
[Setup] 測定器の一般的な設定がある "Setup" メニューを開きま
す。
[Mode] 測定モード選択を開きます(例:ILS LOC、VOR、COM)。
29クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 30
本器の詳細R&S®EVSG1000
フロントパネル

5.1.8 ソフトキー

ソフトキーは、ソフトウェアが表示する仮想的なキーです。これにより、本器の ファンクションキーから直接実行される機能以外の多くの機能を提供することが できます。ソフトキーは動的に表示されます。すなわち、選択されたファンクシ ョンキーに従って、スクリーン右側に表示されるソフトキーのリストが変化しま す。特定のファンクションキーに対するソフトキーのリストを、「メニュー」と呼 ぶ場合もあります。各ソフトキーは、1 つの特定の機能を表す場合と、複数のソ フトキーを選択するためのサブメニューになっている場合があります。

5.1.9 ファンクションキー

ファンクションキーは、基本的な測定条件と機能にアクセスするために使用しま す。
表 5-2: ファンクションキー
ファンクションキー 割り当てられている機能
[CH Freq] 中心周波数とスタート/ストップ周波数を設定します。
[Ampt] 基準レベル、表示するダイナミックレンジ、レベル表示の RF 減
衰量を設定します。
[BW] 分解能帯域幅を設定します。
[Meas] アクティブ測定モードの測定設定を表示します。
[Config] 測定とデータの入出力を設定します。
[MTime] 測定時間を設定します。
[Marker] 絶対測定と相対測定のマーカー(マーカーとデルタマーカー)を
設定します。
[Mkr]-> 測定マーカーの検索機能を表示します(トレースの最大値と最小
値)。 現在のマーカー周波数に対する中心周波数を設定します。
[Mkr Fct] すべてのマーカーの削除など、マーカー機能をさらに表示しま
す。
[Record] 連続データ記録を開始/停止します。
[Trigger] トリガメニューを開きます。
[ Single] 単一のデータセットを保存します。
30クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 31
本器の詳細R&S®EVSG1000
フロントパネル

5.1.10 キーパッド

キーパッドは、対応する単位を含む数値パラメータの入力に使用されます。以下 の表に示すキーが含まれます。
キーの種類 説明
小数点 小数点「.」をカーソル位置に挿入します。
符号キー 数値パラメータの正負符号を切り替えます。
英数字パラメータの場合は、カーソル位置にマ イナス符号「-」を挿入します。
単位キー
(GHz/-dBm MHz/dBm、kHz/dB、Hz/dB など)
ESC 編集モード以外では、すべての種類のダイアロ
入力した数値に選択した単位が付加され、入力 が終了します。
dB 単位によるレベルの入力や単位のない数値 の場合には、すべての単位の倍率は「1」にな ります。したがって、これらのキーは "ENTER" キーと同じ機能になります。
グボックスを閉じます。編集モードでは、編集 モードを終了します。ダイアログボックスに "Cancel" ボタンがある場合は、その機能を実 行します。
"Edit" ダイアログボックスでは、以下のよう に機能します。
データの入力が始まっている場合は、元の 値をそのまま有効にし、ダイアログボック スを閉じます。
データの入力が始まっていない、または完 了している場合には、ダイアログボックス を閉じます。
英数字の入力が始まっている場合は、カーソル の左の 1 文字を削除します。
ENTER
単位のない入力のエントリーを終了しま す。新しい値が確定されます。
それ以外の入力項目では、このキーを "Hz/dB" 単位キーの代わりに使用できま す。
ダイアログボックスの中で、デフォルトの ボタンまたはフォーカスされているボタ ンを押します。

5.1.11 ロータリーノブ

ロータリーノブには、以下のような機能があります。
31クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 32
本器の詳細R&S®EVSG1000
フロントパネル
数値入力:指定された間隔で本器のパラメータを増加(時計回り)または減少
(反時計回り)させます。
リスト内:入力項目を切り替えます。
画面上のマーカー、リミットライン、その他のグラフィカルエレメント:位置 を移動させます。
アクティブ・スクロール・バー:スクロールバーを垂直方向に動かします。
ダイアログボックスの場合:ロータリーノブを押すと "ENTER" キーのように 動作します。
ロータリーノブを回すと、設定がすぐに適用され、それに応じて結果が更新 されます。

5.1.12 ナビゲーションキー

ナビゲーションキーをロータリーノブの代わりに使用して、ダイアログボックス、 ダイアグラム、テーブルの内部でナビゲーション(移動)できます。
上矢印/下矢印キー <上矢印> または <下矢印> キーは、以下のように機能します。
数値入力:指定された間隔で本器のパラメータを増加(上矢印)または減 少(下矢印)させます。
リスト内:入力項目間を前後にスクロールします。
テーブル内:選択バーを垂直方向に動かします。
垂直スクロールバーのあるウィンドウまたはダイアログボックス:スクロ ールバーを動かします。
左矢印/右矢印キー <左矢印> または <右矢印> キーは、以下のように機能します。
英数字変数ダイアログボックスでは、カーソルを移動します。
リストでは、項目間をスクロールします。
テーブル(表)では、選択バーを水平方向に移動します。
ウィンドウやダイアログボックスに水平スクロールバーがあるときは、ス クロールバーを動かします。
32クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 33

5.2 リアパネル

本器の詳細R&S®EVSG1000
リアパネル
1
図 5-2: R&S EVSG1000 - リアパネルの外観
2
45678
3910
1 = スピーカ 2 = リチウムイオン・バッテリーパック 3 = USB 4 = LAN 5 = RS232-GPS 6 = PPS 入力 7 = トリガ入力 8 = LF 入力 9 = 復調出力 10 = 電源
本製品のラベルの意味は、 1.2,「製品のラベル」 (11 ページ)および 5.2.10,
「デバイス ID」 (36 ページ)で説明しています。
電源............................................................... 34
リチウムイオン・バッテリーパック................................... 34
LAN(イーサネット)................................................ 34
RS232 GPS.......................................................... 35
PPS 入力........................................................... 35
トリガ入力......................................................... 35
LF 入力(ベースバンド/低周波入力)................................ 35
33クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 34
本器の詳細R&S®EVSG1000
リアパネル
復調出力........................................................... 35
スピーカ........................................................... 35
デバイス ID........................................................ 36

5.2.1 電源

外部 DC 電源(10 V DC~28 V DC)用 XLR コネクタ
詳細については、「電源への接続」 (9 ページ)および 4.5,「電源への接続」 (20 ページ)を参照してください。

5.2.2 リチウムイオン・バッテリーパック

リチウムイオン・バッテリーパック(オプション R&S EVSG-B2 および R&S EVSG­B3)を使用すると、R&S EVSG1000 を AC 電源または DC 電源から独立して動作させ ることができます。
充電回路は、過負荷保護および過熱保護されています。
一般に、内蔵バッテリーパックは、AC/DC 電源または外部 DC 電源( 12 V DC 以上) による動作中に充電できます。ただし、測定器を使用している場合は充電に時間
がかかる場合があります。
詳細については、「バッテリーの安全な取り扱い」 (10 ページ)および 4.5.3,「オ
プションのバッテリーパック(R&S EVSG-B3)の使用」 (21 ページ)を参照してく
ださい。

5.2.3 LAN(イーサネット)

LAN 接続(ファーストイーサネット)経由で、R&S EVSG1000 のすべての機能をリ モート操作できます。LAN 接続は、測定データのストリーミングにも使用できま
す(TCP ポート 8000。I/Q データの場合:8001(RX1)または 8002(RX2))。IP ア ドレスとサブネットマスクは、セットアップメニューで定義します。データ転送 速度は 100 Mbit/s です。
34クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 35
本器の詳細R&S®EVSG1000
リアパネル

5.2.4 RS232 GPS

2 ポート RS-232C、9 ピン D-Sub コネクタ(NMEA プロトコルデータを送信する GPS レシーバー用)。NMEA プロトコルデータは、記録されたデータと一緒に表示/保 存されます(オプション R&S EVSG-K20 が必要)。

5.2.5 PPS 入力

SMA コネクタ(1 MΩ インピーダンス)。データロギング中の正確な同期を実現する ために、外部 GPS デバイスからの PPS 信号を入力します(オプション R&S EVSG­K20 が必要)。

5.2.6 トリガ入力

BNC コネクタ。データ記録のための外部トリガを入力します。電圧レベルは、
3.3 V~12 V の範囲です。入力インピーダンスは、1 MΩ(代表値)です。

5.2.7 LF 入力(ベースバンド/低周波入力)

BNC ソケット、50 Ω/20 kΩ。代表的な AF 信号を詳細に解析するために、AF 信号ま たは超低 IF の信号(< 25 kHz)を R&S EVSG1000 に入力します。さらに、LF 入力 により、190 kHz~1750 kHz の範囲の無指向性ビーコン(NDB)信号を解析できま す。
LF 入力の解析には、オプション R&S EVSG1-K7 が必要です。

5.2.8 復調出力

BNC コネクタ。オシロスコープなどの接続されているデバイス用の復調信号を出 力します。

5.2.9 スピーカ

AF 出力を提供します。ヘッドホンコネクタ( 5.1.5,「AF 出力」 (29 ページ)を 参照)からも出力できます。
35クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 36
本器の詳細R&S®EVSG1000
アクセサリ

5.2.10 デバイス ID

固有のデバイス ID は、R&S EVSG1000 のリアパネルのバーコードステッカーに記載 されています。
これはデバイスのオーダー番号とシリアル番号から構成されます。
シリアル番号は、デフォルトの装置名の定義で次のように用いられます。 <Type><variant>-<serial_number> 例:EVSG1000-123456
装置名は、LAN 経由で本器との接続を確立する際に必要です。

5.3 アクセサリ

R&S EVSG1000 の作業用に以下のアクセサリをご用意しています。
天候保護バッグ(R&S EVSG-Z1) 天候保護バッグのカバーは透明なので、悪天候下でも R&S EVSG1000 をフィー ルドで使用できます。フロントポケットは、外部電源などのアクセサリを持ち
運ぶ際に利用できます。
36クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 37
図 5-3: 天候保護バッグ
堅牢持ち運び用ケース(R&S EVSG-Z2)
本器の詳細R&S®EVSG1000
アクセサリ
トロリー機能付きのハードトップのケース。
図 5-4: 運搬ケース
ILS/VOR ダイポールアンテナ(R&S EVS-Z3) ILS/VOR ダイポールアンテナは、軽量設計とコンパクトなサイズにより、フィ ールドでの移動測定に最適です。このアンテナには、2 つの周波数レンジに対 応するため、長さの異なるロッドのセットが 2 セット付属しています。伸縮式 マストは、3.1 m まで延長できます。
37クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 38
本器の詳細R&S®EVSG1000
アクセサリ
図 5-5: ILS/VOR ダイポールアンテナ
アンテナ用バッグ(R&S EVS-Z4) キャリングバッグを用いることにより、すべてのアンテナエレメントおよび伸 縮式マストを安全に運ぶことができます。
図 5-6: アンテナ用バッグ
ディスプレイ保護カバー(R&S EVS-Z6) この保護用ハードカバーは、輸送中にフロントパネルを保護します。
38クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 39
本器の詳細R&S®EVSG1000
アクセサリ
図 5-7: ディスプレイ保護カバー
19 インチアダプター(R&S EVSG-Z7) このオプションは、R&S EVSG1000 を 19 インチラック(測定車両など)に取り 付けるのに必要です。
39クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 40
基本操作R&S®EVSG1000
ディスプレイの情報

6 基本操作

R&S EVSG1000 は、地上検査用に設計されているため、グラフィカル・ユーザーイ ンタフェースによる手動操作に最適化されています。
それでも、本器は定義済みのコマンドを実行するか、リモート接続されたデバイ スでユーザーインタフェースをシミュレートすることによって、リモート制御す ることもできます。
この章では、R&S EVSG1000 の操作方法を概説します。画面上に表示される情報の 種類や、R&S EVSG1000 を手動およびリモートで操作する方法を説明します。
ディスプレイの情報................................................. 40
マニュアル操作..................................................... 42
VNC ビュワーからの手動操作......................................... 48
リモート制御....................................................... 50

6.1 ディスプレイの情報

下の図は、R&S EVSG1000 の代表的な画面表示を示しています。画面上には、さま ざまなスクリーンエレメントが配置されています。これらのエレメントについて
は、以降のセクションで詳しく説明します。
40クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 41
基本操作R&S®EVSG1000
ディスプレイの情報
1 2 3
4
図 6-1: R&S EVSG1000 - GUI の概要
1 = 測定設定領域(数値モードのみ) 2 = 測定結果示領域 3 = 設定を編集/機能をアクティブにするためのソフトキー 4 = ステータスバー
測定設定領域と測定結果領域
測定中は、画面上部に使用可能な設定、下部に測定結果が表示されます。一般的 な測定設定またはデータ管理機能を選択した場合、画面のメイン部分に設定と情 報が表示されます。
41クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 42
基本操作R&S®EVSG1000
マニュアル操作
ソフトキー
ソフトキーは、選択中の測定モードまたはキー、あるいはその両方に応じて、実 際の機能がソフトウェアによって定義される仮想ファンクションキーです。
同時に表示できるソフトキーよりも多くの機能を使用できる場合もあり
ます。この場合、機能の 2 つ目のメニューが表示され、ディスプレイのソ フトキーの下に、"1/2" および "2/2" と表示されます。ソフトキー機能の 2 つの メニューの間を切り替えるには、R&S EVSG1000 のフロントパネルのソフトキーの
下にある "More softkeys" キーを押します。
ソフトキーは、任意の機能を直接実行したり、ダイアログまたはサブメニューを 開いて設定や機能をさらに表示します。一部のソフトキーは、ウィンドウの測定 設定領域内の入力フィールドに直接関連付けられています。ソフトキーの端に青 い縦線が表示されている場合は、ウィンドウの測定設定領域内の対応する設定の 値を直接編集できます。青い線が表示されていない場合は、設定は読み取り専用 です。編集モードと読み取り専用モードを切り替えるには、ソフトキーをもう一 度選択します。
図 6-2: ソフトキーと関連する入力フィールド
ステータスバー
画面下部のステータスバーには、本器の動作ステートに関する情報が表示されま す。
現在のデータ記録のリストおよびこのリストのサイズ
ローカル/リモートオペレーション( 6.4,「リモート制御」 (50 ページ)を 参照)
バッテリーステータス(残量)および充電状態(%単位)

6.2 マニュアル操作

この章では、グラフィカルな手段を使用して、本器上で直接 R&S EVSG1000 を操作 する方法を説明します。手動操作中は、R&S EVSG1000 のディスプレイのステータ スバーに、"Local" と表示されます。
42クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 43
基本操作R&S®EVSG1000
マニュアル操作

6.2.1 設定の変更および機能のアクティブ化

R&S EVSG1000 の使用可能なすべての機能に、本器のフロントパネルにあるソフト キーを使用してアクセスできます。一部のキーは、ディスプレイ上にソフトキー
メニューを表示して、機能や設定をさらに表示します。
1. 本器のフロントパネルにある任意のキーを選択して、機能を直接アクティブに
するか、ソフトキーメニューを表示します。
2. 必要に応じて、設定または機能のソフトキーを選択します。
必要であれば、"More softkeys" キーを選択して、2 つ目のソフトキーメニュ ーに切り替えます。
機能がアクティブになるか、特定の設定を表示または変更するための新しいウ ィンドウが表示されます。
3. 表示されたウィンドウの特定の設定にフォーカスを設定するには、ロータリー
ノブを回すか、フロントパネルの上下の矢印キーを押して、個々の設定をスク ロールします( 6.2.2,「データの入力」 (43 ページ)を参照)。
4. ロータリーノブを回すか、フロントパネルの上下の矢印キーを押して、使用可
能な設定値をスクロールするか、数値または英数字を入力します( 6.2.2,「デ
ータの入力」 (43 ページ)を参照)。
メモ: ロータリーノブを回すと、設定がすぐに適用されます。キーパッドを 使用して値を入力する場合は、設定を適用する前に設定を確定する必要があり ます。
5. ロータリーノブまたはフロントパネルの [ENTER] キーを押して、新しい設定
を確定し、フォーカスを削除します。

6.2.2 データの入力

フロントパネルのキーパッド、ロータリーノブ、ナビゲーションキーなどを使用 して、入力フィールドにデータを入力します。
数値パラメータの入力
フィールドに数値の入力が必要な場合、キーパッドには数字だけが表示されます。
1. キーパッドからパラメータ値を入力するか、ロータリーノブを回すか、上下の
矢印キーを押して、現在使用されているパラメータ値を変更します。
2. キーパッドで数値を入力した後は、対応する単位キーを押します。
43クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 44
基本操作R&S®EVSG1000
マニュアル操作
単位が入力に追加されます。
3. パラメータに単位が必要ない場合は、[ENTER] キーまたはいずれかの単位キー
を押して入力値を確定します。
キーパッドからの数字や(特殊)文字の入力
フィールドに英数字の入力が必要な場合は、R&S EVSG1000 のフロントパネルにあ るキーパッドを使用します。各英数字キーでは、いくつかの文字と 1 つの数字を
入力できます。小数点キー(.)からは特殊文字が入力され、マイナス符号キー
(-)は大文字/小文字を切り替えます。各キーに割り当てられている文字や機能
については、表 6-1 を参照してください。
1. キーを 1 回押して、最初の値を入力します。
そのキーで入力できるすべての文字が表示されます。
2. このキーに割り当てられている別の値を選択するには、目的の文字が表示され
るまでキーを押します。
3. キーを押すたびに、このキーで入力できる文字が順番に表示されます。入力可
能な文字をすべて表示し終わると、再び最初の文字から表示されます。一連の 文字については、表 6-1 を参照してください。
4. 大文字/小文字を切り替えるには、マイナス符号キー(-)を押します。
5. 必要な値を選択したら、約 2 秒待つ(同じキーを次も使用する場合)か、別の
キーを押して次の入力を開始します。
空白の入力
"0" キーを押し、約 2 秒待ちます。
入力の訂正
1. 矢印キー( 5.1.12,「ナビゲーションキー」 (32 ページ)を参照)を使用し
て、削除したい箇所の右にカーソルを移動します。
2. [BACK] キーを押します。
カーソルの左にある文字が削除されます。
3. 正しい文字を入力します。
入力の完了確認
[ENTER] キーまたはロータリーノブを押します。
44クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 45
マニュアル操作
数値の場合、数値入力にデフォルトの単位が追加されます。 別の単位を使用して値を入力するには、対応するキーを選択します。
入力の中止
[ESC] キーを押します。 前の入力が復元されます。
表 6-1: 英数字パラメータに対応するキーの一覧
基本操作R&S®EVSG1000
キーの名前
(上段)
7 7 µ Ω ° ¥ $ ¢
8 A B C 8 Ä ÆÅ Ç
9 D E F 9 É
4 G H I 4
5 J K L 5
6 M N O 6 Ň Ö
1 P Q R S 1
2 T U V 2 Ü
3 W X Y Z 3
0 <blank> 0 – @ + / \ < > = % &
. . * : _ , ; " ' ? ( ) #
<大文字と小文字を切り替え>
対応する一連の(特殊)文字や数字

6.2.3 ヘルプ

R&S EVSG1000 に関する疑問や問題が生じた場合は、内蔵のオンライン・ヘルプ・ システムをいつでもご利用いただけます。
内蔵のオンライン・ヘルプ・システムの表示
1. フロントパネルにある [Help] キーを押します。
45クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 46
基本操作R&S®EVSG1000
マニュアル操作
2. [Enter] を押して、ユーザ・マニュアルの目次を表示します。
46クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 47
基本操作R&S®EVSG1000
マニュアル操作
ヘルプシステム内のナビゲーション
上下に移動するには
矢印キーを使用します。
領域間を切り替えるには
"Field left" と "Field right" キーを押します。 VNC: [PAGE UP] キーと [PAGE DOWN] キーを押します。
リンクをたどるには
[Enter] を押します。
47クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 48
基本操作R&S®EVSG1000
VNC ビュワーからの手動操作
オンラインヘルプを終了してファームウェア表示に戻るには
[ESC] を押します。

6.3 VNC ビュワーからの手動操作

本器上で直接 R&S EVSG1000 を操作する代わりに、接続されている PC からキーパ ッドを使って同じ作業を実行することもできます。必要なのは、VNC ビュワーア
プリケーションだけです。さまざまな VNC ビュワーアプリケーションがインター ネット上で無料で提供されています。
VNC ビュワーアプリケーションを使用して、本器に接続するだけです。本器は、 IP アドレスによって定義されています。R&S EVSG1000 のディスプレイが制御 PC
上に表示されます。キーやその他のグラフィカル・ユーザーインタフェースのエ レメントは、接続されているキーパッド上の対応するキーボードショートカット を使用して操作します。
リモート制御中は、VNC による操作はできません(ステータスバーに "Remote" と示されています)。リモート制御から手動操作に切り替えるに は、[ESC] を押します。
VNC による R&S EVSG1000 へのアクセスは、パスワードで保護できます。この 場合、ログインウィンドウでパスワード(
instrument
)を入力します。
VNC ビュワーによる操作用のキーボードコマンド
キーボードコマンド(VNC ビュワー)は、キーボードショートカットと
R&S EVSG1000 のインタフェースエレメントの間のマッピングを示しています。
表 6-2: キーボードコマンド(VNC ビュワー)
キーボード 使用方法
y プリセット
c オーディオ
v ディスプレイ
b ヘルプ
n セットアップ
m モード
z 元に戻す
48クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 49
キーボード 使用方法
r やり直し
PAGE UP フィールド右
PAGE DOWN フィールド左
x スクリーンショット
a 測定
s 設定
F1 ソフトキー 1
F2 ソフトキー 2
F3 ソフトキー 3
F4 ソフトキー 4
基本操作R&S®EVSG1000
VNC ビュワーからの手動操作
F5 ソフトキー 5
F6 ソフトキー 6
F7 ソフトキー 7
F8
その他のソフトキーの表示
k トリガ
l シングル
ESC ESC
0 0
1 1
4 4
7 7
q チャネル/周波数
d 測定時間
BACKSPACE 戻る
ENTER Enter
. .
2 2
5 5
49クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 50
キーボード 使用方法
8 8
w 振幅
F9 Hz
3 3
6 6
9 9
e BW(帯域幅)
基本操作R&S®EVSG1000
リモート制御
F10 kHz
F11 MHz
F12 GHz
p 記録
i マーカー

6.4 リモート制御

LAN 接続(ファーストイーサネット)を使用して PC からリモートで、データ転送 を含め、R&S EVSG1000 を制御できます。
"Setup" メニューで、IP アドレスとサブネットマスクを定義します。
リモート制御は、制御 PC から R&S EVSG1000 に送信される定義済みのリモートコ マンドを使用して実行されます。R&S EVSG1000 は、照会されたデータを制御 PC に 返すこともできます。
リモート制御中は、R&S EVSG1000 のディスプレイのステータスバーに、"Remote" と表示されます。リモート制御中は、本器は VNC による手動操作用にロックされ
ます。手動操作に戻るには、[ESC] を押します。
50クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 51
カスタマーサポートへの連絡R&S®EVSG1000

7 カスタマーサポートへの連絡

テクニカルサポート – 必要なときに必要な場所でサポートを提供
Rohde & Schwarz の製品に関して専門スタッフによる迅速なサポートが必要な場 合は、弊社のいずれかのカスタマーサポートセンターまでお問い合わせください。
優れたエンジニアのチームが電話でサポートを行い、Rohde & Schwarz の製品の操 作、プログラミング、アプリケーションなどのさまざまな側面から解決策を見つ
けるお手伝いをします。
連絡先情報
www.rohde-schwarz.com/support のカスタマーセンターに連絡するか、次の QR コ
ードに従ってください。
図 7-1: Rohde & Schwarz サポートページの QR コード
51クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Page 52
索引
記号
安全注意事項 ........................ 13
L
LVD-M safety information MAN
signal_words TEMPLATE ............... 12
V
VNC ビュー .......................... 48
アクセサリ .......................... 36
R&S EVS-Z3 ....................... 37
R&S EVS-Z4 ....................... 38
R&S EVS-Z6 ....................... 38
R&S EVSG-Z1 ....................... 36
R&S EVSG-Z2 ....................... 37
R&S EVSG-Z7 ....................... 39
アダプター、19 インチ ............. 39
アンテナ ......................... 37
アンテナ用バッグ ................. 38
ディスプレイ保護カバー ........... 38
運搬ケース ....................... 37
天候保護バッグ ................... 36
オープンソース・アクノリッジメント(OSA)
.................................... 14
索引R&S®EVSG1000
カタログ ............................ 13
キーパッド
キーのレイアウト ................. 45
クイック・ガイド .................... 13
データシート ........................ 13
フロントパネル ...................... 27
ヘルプ .............................. 13
ユーザ・マニュアル .................. 13
リアパネル .......................... 33
リリースノート ...................... 14
52クイック・ガイド 1329.8721.18 ─ 04
Loading...