
設置説明書
MMI-20002170, Rev DO
2021 年 10 月
Micro Motion™ ELITE™ コリオリ流量計・密度計
センサ

安全上の注意事項
本マニュアル全体を通じて、人員や機器を保護するための安全上の注意事項を示します。次の手順に進む前に、安全上の各注
意事項をよくお読みください。
安全および各種認定についての情報
欧州指令に適合するには、Micro Motion 製品を本説明書に従って正しく取り付ける必要があります。本製品に適用される欧州
指令については、EU 適合宣言を参照してください。EU 適合宣言と該当するすべての欧州指針、包括的な ATEX 設置図面と説
明書が提供されています。さらに、欧州連合外の地域での設置用の IECEx 設置説明書、北米での設置用の CSA 設置説明書が
www.emerson.com で、または最寄りの Micro Motion サポートセンターから入手できます。
圧力容器指令に適用される機器に添付されている情報は、www.emerson.com から入手できます。欧州における危険場所での
取り付けについては、該当する国や地域の規定が当てはまらない場合は EN 60079-14 のガイドラインに従ってください。
その他の情報
製品仕様の詳細については、製品仕様書を参照してください。トラブルシューティングについては、設定に関する取扱説明書
を参照してください。製品仕様書と取扱説明書については、弊社ウェブサイト www.emerson.com をご覧ください。
返品について
弊社では製品の返品手続きが定められております。これは、弊社従業員の作業環境の安全性を維持する上で重要な要件となっ
ております。マイクロモーションが指定する手順に従わない場合、返品を受け付けることはできません。
返品手続きの詳細については、弊社ウェブサイト(www.emerson.com) をご覧いただくか、弊社カスタマサービス部門まで
お電話でご連絡ください。
エマソン流量計カスタマーサービス
E メール:
• 世界共通:flow.support@emerson.com
• アジア太平洋地域:APflow.support@emerson.com
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設置説明書 目次
MMI-20002170 2021 年 10 月
目次
第 1 章 ご使用の前に..............................................................................................................5
1.1 本説明書について.......................................................................................................................5
1.2 危険に関するメッセージ............................................................................................................5
1.3 関連資料......................................................................................................................................5
第 2 章 計画........................................................................................................................... 7
2.1 設置チェックリスト................................................................................................................... 7
2.2 ベストプラクティス................................................................................................................... 8
2.3 温度の制限 ................................................................................................................................. 9
2.4 衛生的な使用方法とセルフドレインの使用方法に関する推奨事項........................................ 12
第 3 章 取り付け...................................................................................................................15
3.1 重いメータを持ち上げる場合の推奨事項................................................................................ 15
3.2 センサの取付け.........................................................................................................................17
3.3 端子箱または 800 コアプロセッサを回転させる(オプション)............................................18
3.4 高温センサ電子部の取付け...................................................................................................... 19
3.5 CMF010 センサの壁またはポールへの取付け..........................................................................22
3.6 CMFS007、CMFS010 または CMFS015 センサのブラケットへの取付け .................................23
3.7 CMFS025、CMFS040 CMFS050 センサの壁取付けブラケットへ取り付け...............................24
3.8 ウエハ型のプロセス接続の固定...............................................................................................25
3.9 エクステンダ付きの電子部の取付け........................................................................................27
第 4 章 トランスミッタの出力と I/O 配線..............................................................................29
4.1 配線オプション.........................................................................................................................29
4.2 4 線ケーブルの接続.................................................................................................................. 30
4.3 9 線ケーブルの接続 ................................................................................................................. 35
第 5 章 接地......................................................................................................................... 37
第 6 章 補足情報...................................................................................................................39
6.1 センサケースのパージ手順 ......................................................................................................39
6.2 圧力逃がし部............................................................................................................................ 41
設置説明書
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目次 設置説明書
2021 年 10 月 MMI-20002170
4 Micro Motion ELITE

設置説明書
MMI-20002170 2021 年 10 月
ご使用の前に
1
1.1
1.2
ご使用の前に
本説明書について
本説明書では、ELITE センサの計画、取付け、配線、および接地について説明します。
本説明書の内容は、ユーザが基本的なトランスミッタとセンサの設置、設定、および保
守の概念と手順を理解していることが前提です。
危険に関するメッセージ
このドキュメントでは、ANSI 標準 Z535.6-2011(R2017)を基に、危険に関するメッセ
ージに対し次の基準を使用します。
危険
危険な状況を回避しない場合、重大なケガまたは死亡事故が発生します。
警告
危険な状況を回避しない場合、重大なケガまたは死亡事故が発生する可能性がありま
す。
注意
危険な状況を回避しない場合、軽度または中程度のケガが発生するか、発生する可能性
があります。
1.3
通知
状況を回避しない場合、データ損失、物的損害、ハードウェアの損傷、またはソフトウ
ェアの損傷が発生する可能性があります。人身事故が生じる確たるリスクはありませ
ん。
物理的アクセス
通知
許可されていない人員の場合、エンドユーザーの危機に重大な損傷を引き起こしたり、
誤まった構成を行ったりする可能性があります。意図的または偶発的なあらゆる不正
使用から保護してください。
物理的なセキュリティは、どのセキュリティ計画にとっても重要な部分であり、システ
ムを保護する上で必要不可欠です。ユーザーの資産を保護するために、物理的アクセス
を制限してください。これは、施設内で使われるすべてのシステムが対象です。
関連資料
製品に関する全資料は、製品に付属の製品資料 DVD または www.emerson.com で入手
できます。
詳細については、以下の資料のいずれかを参照してください。
設置説明書
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ご使用の前に 設置説明書
2021 年 10 月 MMI-20002170
• センサに同梱されている防爆認定に関する文書。この文書は弊社ウェブサイト
(www.emerson.com/flowmeasurement)でご覧いただけます。
• Micro Motion ELITE
• Micro Motion 9
• トランスミッタの設置、設定、使用に関するガイド
コリオリ流量計・密度計プロダクト・データ・シート
線流量計ケーブル準備および設置ガイド
6 Micro Motion ELITE

設置説明書 計画
MMI-20002170 2021 年 10 月
2
2.1
計画
設置チェックリスト
□ 危険場所にトランスミッタを設置する予定の場合:
警告
メータの取付け環境が、認定タグに記載されている危険場所要件に適合しているか
確認してください。
□ 使用環境の周囲温度とプロセス温度が流量計の仕様範囲内であることを確認してく
ださい。
□ 一体型トランスミッタの場合、センサとトランスミッタ間の配線は不要です。信号
および電源の配線についてはトランスミッタ説明書の配線手順に従ってください。
□ トランスミッタが別置型の場合は、まず本説明書の手順の通りにセンサとトランス
ミッタ間の配線を行い、次にトランスミッタの説明書に従って電源ならびに信号の
配線を行ってください。
表 2-1 : Micro Motion 社製ケーブルの最大長
ケーブルの種類 トランスミッタ 最大長
Micro Motion9 線ケーブル 9739 MVD トランスミッタ
305 m
その他すべての MVD トラン
スミッタ
Micro Motion 4 線ケーブル すべての 4 線 MVD トランス
ミッタ
表 2-2 : ユーザ手配 4 線ケーブルの最大長
ワイヤの機能 ワイヤサイズ 最大長
電源(VDC)
信号(RS-485) 0.326 mm²以上
0.326 mm² 91 m
0.518 mm² 152 m
0.823 mm² 305 m
18 m
— 305 m、非防爆
— 152 m、IIC 防爆センサ
— 305 m、IIB 防爆センサ
305 m
□ 最適な性能を得るため、センサを推奨方向に取り付けてください。流管がプロセス
流体で満管状態であれば、センサはどの方向に取り付けても正常に作動します。
設置説明書
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計画
2021 年 10 月 MMI-20002170
表 2-3 : センサの推奨方向
設置説明書
処理 第一に推奨する向き 第二に推奨する向き
流体とスラリー
気体
気泡がある流体
湿性ガス
上記に代わる適切な
向き
2.2
二相
□ センサケースについている流れ方向矢印が実際のプロセスの流れ方向と一致するよ
う流量計を取り付けてください(流れ方向はソフトウェアでも選択できます)。
ベストプラクティス
センサの性能を最大限に生かしていただくために、センサを取り付ける際には以下に
従ってください。
• Micro Motion 製センサには直管長についての要件はありません。センサの上流側お
よび下流側の配管に直管長を設ける必要はありません。
• センサが垂直配管に取付けられている場合は、液体およびスラリーはセンサを通し
て上向きに流れるようにしてください。ガスは下向きに流れるようにしてくださ
い。
• センサチューブを流体で満管の状態に保ってください。
8 Micro Motion ELITE

設置説明書 計画
MMI-20002170 2021 年 10 月
• センサを通る流れを停止させるためにバルブを使用する場合、バルブはセンサより
下流側に設置します。
• センサには外部の支えは必要ありません。センサは取付け方向にかかわりなくフラ
ンジで支えられています。(非常に細くて曲がりやすい配管ラインに取り付ける一
部のセンサモデルの場合、外部の支えが必要になることがあります)。
2.3
温度の制限
センサは、温度範囲グラフに表示されたプロセスおよび周囲温度範囲で使用できます。
温度範囲グラフは、電子部品オプションを選択するための一般的な指針としてご利用く
ださい。お客様のプロセス条件が灰色の範囲に近い場合は、弊社カスタマーサービスに
お問い合わせください。
警告
温度制限値は、人身のケガと機器の損傷の可能性を防ぐために必要な防爆認定によって
さらに制限される可能性があります。各モデルと設定の特定の温度定格については、セ
ンサに同梱されているか、www.emerson.com/flowmeasurement で入手可能な防爆認
定文書を参照してください。
注
• いかなる場合も、周囲温度が-40.0 °C 以下あるいは 60.0 °C 以上の場合は、電子部品
は使用できません。 電子部品の許容範囲を超えた周囲温度でセンサを使用する場
合は、温度範囲グラフに灰色範囲の指示通り、電子部品の許容範囲内の周囲温度と
なる場所に電子部品を別に設置する必要があります。
• エクステンダ付き電子部品オプションにより、トランスミッタ、コアプロセッサ、
及び端子箱を覆わずにセンサケースを保温でき、しかも温度定格に影響しません。
60.0 °C を超える高いプロセス温度からセンサケースを断熱する場合、電子部品が故
障する原因となるので電子部品を断熱材で囲わないようにしてください。
• CMFS007 センサの場合、プロセス流体の温度とケースの平均温度との差は 99 °C 以
内にしてください。
設置説明書
9

140 (60)
–40 (–40)
113
(45)
–148 (–100)
–400
(–240)
400
(204)
140
(60)
T amb
T proc
A
B
B
C
-148
(-100)
計画 設置説明書
2021 年 10 月 MMI-20002170
CMFS007、CMFS025~CMFS150 メータの周囲温度とプロセス温度範囲
B
113
(45)
Tamb
–40 (–40)
140 (60)
140 (60)
A
B
–148 (–100)
–58 (–50) 400 (204)
T
= 周囲温度 °C
amb
T
= プロセス温度 °C
proc
A = 利用可能なすべての電子部オプション
B= 別置型電子部のみ利用可
CMF***M/L/H/P (特注の極低温仕様を除く) および CMFS010-015 での周囲温度および
プロセス温度範囲
Tproc
T
= 周囲温度 °C
amb
T
= プロセス温度 °C
proc
A = 利用可能なすべての電子部
B= リモートマウント電子機器のみ
C = -100 °C 未満のプロセス温度で動作する場合は、特注の極低温センサオプション
を推奨
10 Micro Motion ELITE

設置説明書 計画
MMI-20002170 2021 年 10 月
特注の極低温 ELITE メータの周囲温度とプロセス温度範囲
140 (60)
Tamb
–40 (–40)
A
B
–148 (–100)
–400
T
= 周囲温度 °C
amb
T
= プロセス温度 °C
proc
(–240)
Tproc
A = 利用可能なすべての電子部オプション
B= 別置型電子部のみ利用可
高温 ELITE メータの周囲温度とプロセス温度範囲
140 (60)
176
(80)
Tamb
–40 (–40)
–148 (–100)
T
= 周囲温度 °C
amb
T
= プロセス温度 °C
proc
A = 利用可能なすべての電子部オプション
B= 別置型電子部のみ利用可
–58
(–50)
A
B
Tproc
662
(350)
設置説明書
11

計画 設置説明書
2021 年 10 月 MMI-20002170
スーパーデュプレックス ELITE メータの周囲温度とプロセス温度範囲
140 (60)
140 (60)
B
113
(45)
2.4
A
B
Tproc
T
= 周囲温度 °C
amb
T
= プロセス温度 °C
proc
Tamb
–40 (–40)
–148 (–100)
–40 (–40) 400 (204)
A = 利用可能なすべての電子部オプション
B= 別置型電子部のみ利用可
注
スーパーデュプレックスモデルを 177.2 °C 超の高温で使用する場合は、ご購入前にお問
い合わせください。
衛生的な使用方法とセルフドレインの使用方法
に関する推奨事項
CMFS センサを、EHEDG テスト法サブグループ説明書の一覧にあるプロセス用継手やガ
スケットで垂直に取り付けることで、欧州衛生規格 EHEDG タイプ EL、クラス I に認定
された衛生的な使用が可能となります(参照サイト: https://www.ehedg.org )。その他
のプロセス接続やガスケットは、最新版の EHEDG の Document 2 に従い、定置洗浄の
評価テストに合格した場合に限り使用することができます。継手オプションの詳細に
ついては、ELITE 製品仕様書を参照してください。
ドレイン性の確保と最適な洗浄を行うために:
• 可能であればセンサを垂直配管に設置して、プロセス流体がセンサを通して上向き
に流れるようにしてください。
• センサを水平配管に設置する必要がある場合は、配管回路の空気パージによる排気
を行うことでドレインが可能になります。
• 定置洗浄(CIP) に使用する場合は、一般的に許容されている最低 1.5 m/s の流速で
センサの洗浄を行うことをお薦めします。
• 電子部筐体とセンサ本体との間の間隙を定期的に点検する必要があります。必要な
場合は手動でこの間隙を洗浄してください。
12 Micro Motion ELITE

設置説明書 計画
MMI-20002170 2021 年 10 月
図 2-1 : セルフドレインの場合の取付け
A.
プロセス配管
B.
通常のプロセス方向
C.
ドレイン方向
設置説明書
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計画 設置説明書
2021 年 10 月 MMI-20002170
14 Micro Motion ELITE