
設置説明書
00825-0104-1600, Rev AA
2022 年 3 月
Micro Motion™ 1600 イーサネットトランスミ
ッタ
イーサネットの設置

安全上の注意事項
本マニュアル全体を通じて、人員や機器を保護するための安全上の注意事項を示します。次の手順に進む前に、安全上の各注
意事項をよくお読みください。
安全および各種認定についての情報
欧州指令に適合するには、Micro Motion 製品を本説明書に従って正しく取り付ける必要があります。本製品に適用される欧州
指令については、EU 適合宣言を参照してください。EU 適合宣言と該当するすべての欧州指針、包括的な ATEX 設置図面と説
明書が提供されています。さらに、欧州連合外の地域での設置用の IECEx 設置説明書、北米での設置用の CSA 設置説明書が
www.emerson.com で、または最寄りの Micro Motion サポートセンターから入手できます。
圧力容器指令に適用される機器に添付されている情報は、www.emerson.com から入手できます。欧州における危険場所での
取り付けについては、該当する国や地域の規定が当てはまらない場合は EN 60079-14 のガイドラインに従ってください。
その他の情報
製品仕様の詳細については、製品仕様書を参照してください。トラブルシューティングについては、設定に関する取扱説明書
を参照してください。製品仕様書と取扱説明書については、弊社ウェブサイト www.emerson.com をご覧ください。
返品について
弊社では製品の返品手続きが定められております。これは、弊社従業員の作業環境の安全性を維持する上で重要な要件となっ
ております。マイクロモーションが指定する手順に従わない場合、返品を受け付けることはできません。
返品手続きの詳細については、弊社ウェブサイト(www.emerson.com) をご覧いただくか、弊社カスタマサービス部門まで
お電話でご連絡ください。
エマソン流量計カスタマーサービス
E メール:
• 世界共通:flow.support@emerson.com
• アジア太平洋地域:APflow.support@emerson.com
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設置説明書 目次
00825-0104-1600 2022 年 3 月
目次
第 1 章 ご使用の前に..............................................................................................................5
1.1 本説明書について.......................................................................................................................5
1.2 危険に関するメッセージ............................................................................................................5
1.3 関連資料......................................................................................................................................6
第 2 章 計画........................................................................................................................... 7
2.1 設置チェックリスト................................................................................................................... 7
2.2 レトロフィット設置に関するその他の注意事項....................................................................... 8
2.3 電源の要件..................................................................................................................................9
2.4 イーサネットネットワークにおける 1600 トランスミッタ.....................................................10
第 3 章 取り付けおよびセンサ配線....................................................................................... 13
3.1 一体型トランスミッタの取り付けおよびセンサ配線.............................................................. 13
3.2 流量計構成部の接地................................................................................................................. 13
3.3 センサについているトランスミッタの回転 (オプション)....................................................... 15
3.4 トランスミッタディスプレイの回転........................................................................................15
第 4 章 チャンネルの配線.....................................................................................................17
4.1 使用可能なチャンネル..............................................................................................................17
4.2 I/O チャンネルの配線............................................................................................................... 17
4.3 イーサネットチャンネルの配線...............................................................................................23
第 5 章 電源の配線............................................................................................................... 25
5.1 VDC 電源の配線........................................................................................................................ 25
5.2 Power over Ethernet(PoE)電源の配線...................................................................................26
5.3 M12 終端ケーブルを使って電源を配線する(オプション)...................................................27
第 6 章 プリンタのセットアップ...........................................................................................29
6.1 プリンタのデフォルトの IP アドレスを変更してプリンタをセットアップする..................... 29
6.2 プリンタのデフォルトの IP アドレスを使ってプリンタをセットアップする.........................31
6.3 インターフェース設定をリセットする....................................................................................33
6.4 機能チェックエラー................................................................................................................. 33
第 7 章 トランスミッタへの電源投入....................................................................................35
第 8 章 ガイド付きセットアップ...........................................................................................37
第 9 章 トランスミッタのディスプレイの部品...................................................................... 39
9.1 表示メニューへのアクセスと使用........................................................................................... 40
第 10 章 使用可能なサービスポート接続................................................................................ 45
付録 A 5700 を 3100 リレーに配線する................................................................................47
設置説明書
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目次 設置説明書
2022 年 3 月 00825-0104-1600
4 Micro Motion 1600
イーサネットトランスミッタ

設置説明書 ご使用の前に
00825-0104-1600 2022 年 3 月
1
1.1
1.2
ご使用の前に
本説明書について
本説明書では、1600 トランスミッタの計画、取付け、配線、初期セットアップについ
て説明します。イーサネット本トランスミッタの詳細な設定、保守、トラブルシューテ
ィング、またはサービスについては、取扱説明書を参照してください。
本説明書の内容は、ユーザが基本的なトランスミッタとセンサの設置、設定、および保
守の概念と手順を理解していることが前提です。
危険に関するメッセージ
このドキュメントでは、ANSI 標準 Z535.6-2011(R2017)を基に、危険に関するメッセ
ージに対し次の基準を使用します。
危険
危険な状況を回避しない場合、重大なケガまたは死亡事故が発生します。
警告
危険な状況を回避しない場合、重大なケガまたは死亡事故が発生する可能性がありま
す。
注意
危険な状況を回避しない場合、軽度または中程度のケガが発生するか、発生する可能性
があります。
通知
状況を回避しない場合、データ損失、物的損害、ハードウェアの損傷、またはソフトウ
ェアの損傷が発生する可能性があります。人身事故が生じる確たるリスクはありませ
ん。
物理的アクセス
通知
許可されていない人員の場合、エンドユーザーの危機に重大な損傷を引き起こしたり、
誤まった構成を行ったりする可能性があります。意図的または偶発的なあらゆる不正
使用から保護してください。
物理的なセキュリティは、どのセキュリティ計画にとっても重要な部分であり、システ
ムを保護する上で必要不可欠です。ユーザーの資産を保護するために、物理的アクセス
を制限してください。これは、施設内で使われるすべてのシステムが対象です。
設置説明書
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ご使用の前に 設置説明書
2022 年 3 月 00825-0104-1600
1.3
関連資料
製品に関する全資料は、製品に付属の製品資料 DVD または www.emerson.com で入手
できます。
詳細については、以下の資料のいずれかを参照してください。
• Micro Motion 1600
• Micro Motion 1600 (
• Micro Motion 1600
ンガイド
• Micro Motion
• センサ設置説明書
プロダクト・データ・シート
イーサネットトランスミッタ付き
トランスミッタ・イーサネット
イーサネット
PROFINET Siemens
):
設定および使用説明書
Rockwell RSLogix
インテグレーションガイド
インテグレーショ
6 Micro Motion 1600
イーサネットトランスミッタ

設置説明書 計画
00825-0104-1600 2022 年 3 月
2
2.1
計画
設置チェックリスト
□ できるなら、
険場所の防爆認定の内容によっては、トランスミッタの環境条件はさらに厳しくな
る場合があります。
□ 危険場所にトランスミッタを取り付ける予定の方へ:
警告
— トランスミッタが適切な危険場所の防爆認証を取得していることを確認してく
ださい。各トランスミッタのハウジングには、危険場所の防爆認定タグが取り付
けられています。
— トランスミッタとセンサ間をつなぐケーブルが、危険場所要件を満たしているか
確認してください。
— ATEX/IECEx を設置する場合は、製品に付属の Product Documentation DVD また
は www.emerson.com で入手可能な、ATEX/IECEx
いる安全上の注意事項に必ず従ってください。
□ 適切なケーブル、設置に必要なケーブル取付け部品が揃っていることを確認してく
ださい。トランスミッタとセンサ間の配線では、最大ケーブル長が
ようにしてください。
トランスミッタは直射日光の当たらない場所に設置してください。 危
の正式な説明書に記載されて
66 ft を超えない
□
それぞれの接続に合わせて以下のケーブルを使用してください。
— B チャンネル I/O
— メーターを接続するためのイーサネット接続に適
したシールド付きまたはシールドなしの Cat5e またはより高い定格の計装ケー
(1)
ブル
注
送信機が PoE 接続で給電されている場合は、シールド付き Cat5e ケーブルを使用
して NAMURNE-21 の要件を満たします。
注
計装ケーブルには、すべてのコアをカバーする全体的なスクリーンが必要です。
可能な場合は、
□ 電線管接続口またはトランスミッタディスプレイを上向きにしないのであれば、ト
ランスミッタを取り付ける際に方向を考慮する必要はありません。
電線管接続口またはトランスミッタディスプレイを上向きにしてトランスミッタを
取り付けると、トランスミッタハウジングが結露して、トランスミッタが損傷する
危険があります。
以下に、トランスミッタの適切な向きを例示します。
(1)
接続は、電磁両立性に関するEC指令(
接続:ツイストペア計装ケーブル
画面全体をホスト側のアースに接続します(360°ボンディング)。
EMC
)に適合している必要があります。
設置説明書
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計画 設置説明書
2022 年 3 月 00825-0104-1600
推奨される向き その他の向き
□ 計測器は、次の条件を満たす場所と角度に取り付けます。
— トランスミッタのハウジングカバーを開けることができるくらいの隙間を設け
ること。配線アクセスポイントで 203 mm ~ 254 mm の隙間を設けて取り付け
ること。
— トランスミッタへのケーブル配線を設置できる場所を選ぶこと。
— トラブルシューティング時、作業しやすいように、すべての配線端子に対して十
分な空間を設けること。
2.2
レトロフィット設置に関するその他の注意事項
□ トランスミッタの設置では、入出力および電源接続に 76 mm ~ 152 mm の追加配線
が必要な場合があります。この長さが、現在設置されている配線の長さに追加され
ることになります。新規設置に必要な追加分の配線があることを確認してくださ
い。
□ 既存のトランスミッタを取り外す前に、現在設置されているトランスミッタの設定
データを必ず記録してください。新しく設置したトランスミッタの初回起動時、ガ
イド付きセットアップを通じて、メータの設定を行う必要があります。
次の情報をメモしてください(該当するものがある場合)。
バリアブル 設定
タグ
質量流量単位
体積流量単位
密度単位
温度単位
チャンネル設定
mA 出力 (ライセンスが供与
されている場合)
— 電源(内部または外部)
— ソース:
— スケーリング(LRV、URV):
— 異常動作:
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イーサネットトランスミッタ

設置説明書
計画
00825-0104-1600 2022 年 3 月
バリアブル 設定
周波数出力 (ライセンスが供
与されている場合)
ディスクリート出力 (ライセ
ンスが供与されている場合)
校正パラメータ(9 線式の設置のみ)
流量校正係数 FCF (流量校正または流量校正係数):
密度校正係数 — D1:
— 電源(内部または外部)
— ソース:
— スケーリング (周波数係数または流量係数):
— 異常動作:
— 異常周波数:
— 電源(内部または外部)
— ソース:
— スケーリング:
— 異常動作:
— D2:
— K1:
— K2:
— TC:
2.3
— FD:
電源の要件
1600 では、DC 電源、またはチャンネル A イーサネット RJ-45 ポートを介したパワー・
オーバー・イーサネット (POE) に対応しています。
DC 電源
• 出力範囲は 18~30 VDC
• 通常の出力は 3.5 W
• 最大出力は 8 W
• 極性感応式
POE 電源
• 出力範囲は 44~57 VDC
• 電源供給 (PD) 分類は 3
ケーブルサイズ選定の計算式
M = 18V + (R x L x 0.5A)
設置説明書
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計画 設置説明書
2022 年 3 月 00825-0104-1600
• M:最小電源電圧
• R:ケーブル抵抗値(Ω/ft)
• L:ケーブル長(ft)
20.0 °C での通常の電源ケーブル抵抗値
2.4
ワイヤゲージ
14 AWG 0.0050 Ω/ft
16 AWG 0.0080 Ω/ft
18 AWG 0.0128 Ω/ft
20 AWG 0.0204 Ω/ft
2.5 mm
1.5 mm
1.0 mm
0.75 mm
0.50 mm
2
2
2
2
2
抵抗
0.0136 Ω/m
0.0228 Ω/m
0.0340 Ω/m
0.0460 Ω/m
0.0680 Ω/m
イーサネットネットワークにおける 1600 トラ
ンスミッタ
工業グレードのイーサネットケーブルを使って 1600 イーサネットトランスミッタを
スター型ネットワークに設置します。
• 各ケーブル長は 100 m 以内とします。
• 1600 イーサネットトランスミッタを WAN (広域ネットワーク)ではなく、LAN (ロ
ーカル・エリア・ネットワーク)経由でホストシステムに接続します。
• ネットワークセキュリティのベストプラクティスに従ってください。
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イーサネットトランスミッタ

設置説明書 計画
00825-0104-1600 2022 年 3 月
2.4.1
スター型トポロジ
1600 イーサネットトランスミッタはスター型ネットワーク内に設置できます。
図 2-1 : 1600 スター型ネットワーク
A.
プログラマブル・ロジック・コントローラ(
B.
イーサネット出力付き
C.
外部イーサネットスイッチ
1600
PLC
)
設置説明書
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計画 設置説明書
2022 年 3 月 00825-0104-1600
12 Micro Motion 1600
イーサネットトランスミッタ

設置説明書 取り付けおよびセンサ配線
00825-0104-1600 2022 年 3 月
3
3.1
3.2
取り付けおよびセンサ配線
一体型トランスミッタの取り付けおよびセンサ
配線
一体型トランスミッタには、個別の取り付け要件はありません。また、トランスミッタ
とセンサの間にを配線を接続する必要はありません。
流量計構成部の接地
前提条件
通知
接地が不適切だと、測定が正確に行われなかったり、計測器が故障したりすることがあ
ります。
警告
危険場所で本質安全の要件を満たさない場合、爆発が生じて、死に至るか重傷を負うお
それがあります。
注
ヨーロッパにおける危険場所での取付けについては、EN 60079-14 または該当する国の
規定に従ってください。
国の規定がない場合は、以下の接地に関するガイドラインに従ってください。
• 14 AWG (2.08 mm2) 以上の銅線を使用してください。
• すべてのアース線をできるだけ短くし、インピーダンスを 1 Ω 未満にしてください。
• アース線を地面に直接地面するか、または工場の規定に従ってください。
手順
1. センサの説明書の手順に従い、センサを接地します。
2. トランスミッタの内部接地ネジまたは外部接地ネジを使用し、該当する現地の規
定に従ってトランスミッタを接地します。
• 内部接地ネジは、トランスミッタからセンサへの配線内部にあります。
設置説明書
13

取り付けおよびセンサ配線 設置説明書
2022 年 3 月 00825-0104-1600
図 3-1 : 内部接地ネジ
• 接地端子は、電源配線内部にあります。
• 外部接地ネジは、トランスミッタ側面のタグの下にあります。
図 3-2 : 外部接地ネジ
14 Micro Motion 1600
イーサネットトランスミッタ

設置説明書 取り付けおよびセンサ配線
00825-0104-1600 2022 年 3 月
3.3
センサについているトランスミッタの回転 (オ
プション)
一体型の設置では、センサについているトランスミッタを 45°毎に 360º まで回転させる
ことができます。
手順
1. 4 mm 六角棒スパナを使用し、トランスミッタヘッドを固定しているクランプを
緩めて取り外します。
図 3-3 : センサクランプの取り外し
3.4
設置説明書
2. トランスミッタをゆっくりとまっすぐ上に持ち上げ、目的の位置まで回します。
トランスミッタは 8 つの位置のうち任意の位置に回転させることができますが、
360°に回り切らないようにする止め具があります。
3. トランスミッタをゆっくりとベース上に下ろし、ロック位置にあることを確認し
ます。
4. クランプを元の位置に再度取り付け、キャップネジを締めます。3.28 N m~
3.50 N m のトルクで締めます。
トランスミッタディスプレイの回転
トランスミッタディスプレイを 0°、90°、180°、または 270°に回転するようにソフトウ
ェアを設定します。ディスプレイを手で回すことはできません。
手順
1. Menu (メニュー) → Configuration (設定) → Display Settings (ディスプレイ設定)
→ Rotation (回転)の順に選択します。
2. 適切な向きを選択します。
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