Keysight (Agilent) 86120B User Manual

HP86120B マルチ・ウェーブレングス・ メータ
ユーザーズ・ガイド
原 典
本書は “HP 86120B Multi-Wavelength Meter User’s Guide” (Part No. 86120-90023) (Printed in U.S.A., October 1998) の 1〜 3 章、および 7 〜 8 章を翻訳したものです。
詳細は上記の最新マニュアルを参照してください。
ご 注 意
本書に記載した内容は、予告なしに変更することがあります。
当社は、お客様の誤った操作に起因する損害については、責任を負いかねますのでご了承くだ
さい。 当社では、本書に関して特殊目的に対する適合性、市場性などについては、一切の保証をいた
当社提供外のソフトウェアの使用や信頼性についての責任は負いかねます。
本書の内容の一部または全部を、無断でコピーしたり、他のプログラム言語に翻訳することは
法律で禁止されています。 本製品パッケージとして提供した本マニュアル、フレキシブル・ディスクまたはテープ・カー
トリッジは本製品用だけにお使いください。プログラムをコピーする場合はバックアップ用だ けにしてください。プログラムをそのままの形で、あるいは変更を加えて第三者に販売するこ とは固く禁じられています。
日本ヒューレット・パッカード株式会社  許可なく複製、翻案または翻訳することを禁止します。 Copyright ©Hewlett-PackardCompany1998 Copyright ©Hewlett-PackardJapan,Ltd.1999 Allrightsreserved.Reproduction,adaptation,ortranslationwithout priorwrittenpermissionisprohibited.
納入後の保証について
★ 保証の期間は、ご購入時に当社よりお出しした見積書に記載された期間とします。
保証サービスは、当社の定める休日を除く月曜日から金曜日までの、午前8時45分から午後 5時 30分の範囲で無料で行います。当社で定めたシステム製品については出張修理を行い、 その他の製品については当社へご返却いただいた上での引取り修理となります。 当社が定める地域以外における出張修理対象製品の修理は、保証期間中においても技術者派 遣費が有料となります。
★ ソフトウェア製品の保証は上記にかかわらず、下記に定める範囲とさせていただきます。
ソフトウェア製品及びマニュアルは当社が供給した媒体物の破損、資料の落丁およびプロ グラム・インストラクションが実行できない場合のみ保証いたします。
バグ及び前記以外の問題の解決は、別に締結するソフトウェア・サポート契約に基づいて 実施されます。
★ 次のような場合には、保証期間内でも修理が有料となります。
取扱説明書等に記載されている保証対象外部品の故障の場合。
当社が供給していないソフトウェア、ハードウェア、または補用品の使用による故障の場 合。
お客様の不適当または不十分な保守による故障の場合。
当社が認めていない改造、酷使、誤使用または誤操作による故障の場合。
納入後の移設が不適切であったための故障または損傷の場合。
指定外の電源(電圧、周波数)使用または電源の異常による故障の場合。
当社が定めた設置場所基準に適合しない場所での使用、および設置場所の不適当な保守に よる故障の場合。
火災、地震、風水害、落雷、騒動、暴動、戦争行為、放射能汚染、およびその他天災地変
等の不可抗力的事故による故障の場合。
★ 当社で取扱う製品は、ご需要先の特定目的に関する整合性の保証はいたしかねます。また、そ
こから生ずる直接的、間接的損害に対しても責任を負いかねます。
★ 当社で取扱う製品は、ご需要先の特定目的に関する整合性の保証はいたしかねます。また、そ
こから生ずる直接的、間接的損害に対しても責任を負いかねます。
★ 当社で取扱う製品を組込みあるいは転売される場合は、最終需要先における直接的、間接的
損害に対しては責任を負いかねます。
★ 製品の保守、修理用部品の供給期間は、その製品の製造中止後最低5年間とさせていただき
ます。
本製品の修理については取扱説明書に記載されている最寄りの事業所へお問合わせください。
ユーザーズ・ガイド
HP86120B マルチ・ウェーブレングス・メータ
© Copyright Hewlett-Packard Company 1998 All Rights Reserved. Repro­duction, adaptation, or trans­lation without prior written permission is prohibited, except as allowed under copy­right laws.
HP Part No. 86120-90027 Printed in USA 1999年1月
Hewlett-Packard Company Lightwave Operations 1400 Fountaingrove Parkway Santa Rosa, CA 95403-1799, USA (707) 577-1400
Notice.
The information contained in this document is subject to change without notice. Com­panies, names, and data used in examples herein are ficti­tious unless otherwise noted. Hewlett-Packard makes no warranty of any kind with regard to this material, includ­ing but not limited to, the implied warranties of mer­chantability and fitness for a particular purpose. Hewlett­Packard shall not be liable for errors contained herein or for incidental or consequential damages in connection with the furnishing, performance, or use of this material.
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Warranty.
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Limitation of Warranty.
The foregoing warranty shall not apply to defects resulting from improper or inadequate maintenance by Buyer, Buyer­supplied software or interfac­ing, unauthorized modification or misuse, operation outside of the environmental specifi­cations for the product, or improper site preparation or maintenance.
No other warranty is expressed or implied. Hewlett-Packard specifically
disclaims the implied warran­ties of merchantability and fit­ness for a particular purpose.
Exclusive Remedies.
The remedies provided herein are buyer's sole and exclusive remedies. Hewlett-Packard shall not be liable for any direct, indirect, special, inci­dental, or consequential dam­ages, whether based on contract, tort, or any other legal theory.
安全用記号
注意
注意記号は、危険であること を示しています。この記号の ある箇所に記した手順や行為 などを、正しく実行しなかっ たり守らなかった場合には、 本製品の一部またはすべてに 損傷を与えたり、破壊したり するおそれがあります。指示 されている条件を完全に理解 し、この条件に対応できるま で、注意記号を無視して先に 進まないでください。
警告
警告記号は、危険であること を示しています。この記号の ある箇所に記した手順や行為 などは、正しく実行しなかっ たり、守らなかったりすると たいへん危険です。指示され ている条件を完全に理解し、 この条件に対応できるまで、 警告記号を無視して先に進ま ないでください。
取扱説明書マーク。取 扱説明書を参照する 必要のある箇所には、 製品のパネルにこの マークが印刷してあ ります。
レーザ放射マーク。 レーザ出力のある製 品のパネルにこの マークが印刷されて います。
交流マークは、電源モ ジュール入力電力に 必要な性質を示すた めに使用されます。
 |ON記号は、測定器 の電源スイッチの位
置を示すために使用 されます。
 ❍OFF記号は、測定 器の電源スイッチの
位置を示すために使 用されます。
CEマークは、ヨーロッ パ共同体の登録商標 です。
CSAマークは、カナダ 標準協会の登録商標 です。
C-Tickマークは、 Australia n S pec trum Management Agencyの 登録商標です。
このテキストは、測定
ISM1-A
器がISM (Industrial Scientific and Medical) Group1ClassA製品で あることを示してい ます。
ii
本器の概要
本器の概要
HP86120Bマルチウェーブ・メータは、波長レンジ700〜1650nmレーザ光の波長およ び光電力を測定します。本器は複数のレーザ線を同時に測定できるため、波長分割 多重(WDM)システムやファブリペロー・レーザ多重線の特性評価が可能です。
注記
前面パネルの います。
本書は、ファームウェア・バージョン番号2.0のHP86120B測定器用です。ファーム ウェア・バージョンは、最初に電源を入れたときに、短い時間だけ表示されます。こ れらの測定器には、広帯域デバイスとチャープ・レーザの測定機能が追加されてい ます。2-10頁「広帯域デバイスとチャープ・レーザの測定」を参照してください。
レーザ線の特性評価
本器は、次のようなパラメータ測定に力を発揮します。 波長と電力
平均波長
総光電力
レーザ線分離
レーザ・ドリフト(波長と電力)
SN比
コヒーレンス長
OPTICAL INPUT
コネクタには、単一モード入力ファイバが用いられて
iii
本器の概要
これらの測定が可能なのに加え、従来のアナログ・メータに似た「パワー・バー」 が、電力の変化を表示します。次の図は、パワー・バーを含む本器のディスプレイ 表示例です。
注意 本器の入力回路は、総入力電力レベルが +18dBm を超えると損傷することがありま
す。回路の損傷を避けるため、仕様の入力レベルを超えないでください。
測定結果の印刷
本器裏面パネルの をハードコピーできます。
PARALLEL PRINTER PORT
にプリンタを接続することにより、測定結果
本器のプログラミングにより自動測定
本器では、HP-IBプログラミング・コマンドの使用が可能です。これらのコマンドに より自動測定を実行し、生産ラインや遠隔サイトで本器を使用できます。本器のプ ログラミングについては、第4章と第5章で詳細に説明しています。
真空または標準大気での測定をシミュレート
すべての測定は普通の空気中で行ないますが、真空中または「標準大気」における 波長を正確に示すよう、測定値は空気分散に対し補正されています。このような測 定を正確に行なうため、必ず標高値を入力しなければなりません。標高の入力につ いては、第1章「使用準備」を参照してください。
iv
本器の概要
ユーザが決める測定確度
光ファイバ・コネクタは、汚れや破損のあるケーブルやアクセサリに接続する と、簡単に損傷します。これは本器の前面パネルINPUTコネクタも例外ではあ りません。クリーニングや取り扱いの方法を間違えると、高額の修理、ケーブ ルの破損、不正確な測定のおそれがあります。
本器に光ファイバ・ケーブルを接続する前に、1-13頁「正確な測定を行うため の接続部分の清掃」をよくお読みください。
v
安全性に関する一般事項
安全性に関する一般事項
この製品はIECPublication1010,SafetyRequirementsforElectronicMeasuringApparatus に準拠した設計・テストがなされ、安全な状態で出荷されています。また本器を安 全に操作し、安全な状態に保つために、マニュアルで示した事項や警告がユーザに よって守られなければなりません。
レーザ・クラス:本製品はFDALaserClassI(IECLaserClass1)のレーザを含みます。
警告 本器を仕様通りに使用しないとき、本装置による保護が不完全となることがありま
す。本器は、正常な(すべての保護装備が損なわれないような)状況でのみ使用してく ださい。
警告 本器内部には、操作者が修理可能な箇所はありません。本器の修理は、資格を持っ
た担当者に依頼してください。感電を防ぐため、カバーを取り外さないでください。
レーザ出力開口部はありません。
HP86120B には出力レーザ用の開口部はありませんが、前面パネルの
コネクタから1nw以下の光が流出します。安全性を保つために操作者が保
INPUT
守を行ったり、予防措置を講じる必要はありません。本器の制御、調整、また は操作によって、人体に有害な放射線に曝されることはありません。
vi
OPTICAL
Input コネクタ
目次
本器の概要 iii 安全性に関する一般事項vi
1
使用準備
ステップ 1.受領時の点検 1-3 ステップ 2.ヒューズの点検 1-5 ステップ 3.電源コードの接続 1-6 ステップ 4.プリンタの接続 1-7 ステップ 5.本器の電源オン 1-8 ステップ 6.標高値の入力 1-10 ステップ 7.波長媒体の選択 1-11 ステップ 8.波長制限のオフ 1-12 正確な測定を行うための接続部分の清掃 1-13 修理のための返却 1-23
2
本器の使用方法
波長と電力の表示 2-3 単位と測定速度の変更 2-13 レーザ線ピークの定義 2-16 レーザ分離の測定 2-20 変調レーザの測定 2-23 10dBm を超える総電力の測定 2-25 測定の校正 2-26 測定結果の印刷 2-28
3
測定機能
SN 比の測定 3-3 アベレージングによる SN 比の測定 3-7 レーザ・ドリフトの測定 3-9 コヒーレンス長の測定 3-12
4 Programming
Addressing and Initializing the Instrument 4-3 Making Measurements 4-6 Monitoring the Instrument 4-17 Reviewing SCPI Syntax Rules 4-24 Example Programs 4-29
目次
-1
目次
Lists of Commands 4-44
5 Programming Commands
Common Commands 5-3 Measurement Instructions 5-15 CALCulate1 Subsystem 5-26 CALCulate2 Subsystem 5-31 CALCulate3 Subsystem 5-43 CONFigure Measurement Instruction 5-64 DISPlay Subsystem 5-64 FETCh Measurement Instruction 5-67 HCOPy Subsystem 5-68 MEASure Measurement Instruction 5-68 READ Measurement Instruction 5-69 SENSe Subsystem 5-69 STATus Subsystem 5-74 SYSTem Subsystem 5-79 TRIGger Subsystem 5-84 UNIT Subsystem 5-86
6 Performance Tests
Test 1. Absolute Wavelength Accuracy 6-3 Test 2. Sensitivity 6-4 Test 3. Polarization Dependence 6-5 Test 4. Optical Input Return Loss 6-6 Test 5. Amplitude Accuracy and Linearity 6-9
7
仕様と規制
用語の定義 7-3 仕様 7-6 規制への対応 7-10
8
リファレンス
本器のプリセット・ステート 8-2 メニュー・マップ 8-4 エラー・メッセージ 8-9 前面パネル光ファイバ・アダプタ 8-15
目次
-2
AC 電源コード 8-16 HP セールス / サービス・オフィス 8-17
目次
目次
-3
目次
目次
-4
1
ステップ1.受領時の点検 1-3 ステップ2.ヒューズの点検 1-5 ステップ3.電源コードの接続 1-6 ステップ4.プリンタの接続 1-7 ステップ5.本器の電源オン 1-8 ステップ6.標高値の入力 1-10 ステップ7.波長媒体の選択 1-11 ステップ8.波長制限のオフ 1-12 正確な測定を行うための接続部分の清掃 1-13 修理のための返却 1-23
使用準備
使用準備
使用準備
使用準備
本章では、本器のインストール方法を説明します。これらのインストール手順は、10 〜20分あれば終了します。本章の手順を終えた後、第2章「本器の使用方法」へ進ん でください。周囲温度などの動作条件については、第7章「仕様と規制」を参照して ください。
キャビネットの汚れを落とす場合、湿らせた布以外は使用しないでください。
警告 感電事故を防ぐため、清掃は、本器を主電源から切り離してから行ってください。乾
いた布またはわずかに水を湿らせた布を用い、外部ケースの各部位を清掃してくだ さい。内部の清掃は行わないでください。
注意 通気要件。本器をキャビネット内に設置する場合は、必ず通気を確保してください。
周囲温度(キャビネット外)は、本器の最高動作温度より、キャビネット内で放散され る100ワットにつき4℃低くなくてはなりません。キャビネット内で放散される総電 力が800ワットを超えるときは、強制排気が必要です。
注意 本器は、IEC規格1010および664にそれぞれ対応する、設置カテゴリIIならびに汚染
程度2に適合するように設計されています。
注意 本器を設置する場合には、ON/OFFスイッチが操作者にとって分かりやすく、しかも
簡単に手の届く範囲に来るように設置してください。ON/OFFスイッチまたは着脱式 電源コードが本器の断路器の役割を果たし、主回路と主電源を、本器の他の部分の 前で切断します。別の方法として、外部に設置したスイッチやサーキット・ブレー カ(操作者にとって分かりやすく、しかも簡単に手の届く範囲に来るように設置)を断 路器として使用することも可能です。
注意 本器を設置する場合は、付属の筐体保護に従って設置してください。本器は、浸水
を防ぐことはできません。本器は、筐体内の人体に危険を及ぼす部分に指を触れる ことがないように保護されています。
1-2
使用準備
ステップ 1.受領時の点検
ステップ 1.受領時の点検
1
出荷品目と注文リストを見くらべて、注文品がすべて揃っているか確認します。 また、すべての梱包箱を点検してください。
梱包が不完全であったりまた損傷がある場合は、梱包箱・梱包材を保存するとと もに、輸送業者および最寄りのHP営業所にご連絡ください。HP では輸送業者と の調停が済む前に、修理あるいは交換の手配を致します。またどのような問題で も、HPカスタマ・エンジニアにお知らせください。
2
本器裏面パネル上のラベルに記載されたシリアル番号とオプションが、出荷書類に 記載されたものと一致するか確認します。次の図は、裏面パネル・シリアル番号ラ ベルの例です。
1-3
使用準備
ステップ 1.受領時の点検
表1-1.本器のオプションおよびアクセサリ
品目 個数 HP部品番号
オプション010 FC/PCコネクタ削除 ― オプション011 DiamondHMS-10コネクタ・インタフェース 1 08154-61701 オプション013 DIN47256コネクタ・インタフェース 1 08154-61703 オプション014 STコネクタ・インタフェース 1 08154-61704 オプション017 SCコネクタ・インタフェース 1 08154-61708 オプション022 フラット物理接触インタフェースを角度タイプと交換 ― オプション900 イギリス国内用電源コード 1 8120-1703 オプション901 オーストラリア、ニュージーランド、中国国内用電源コード 1 8120-0696 オプション902 ヨーロッパ用電源コード 1 8120-1692 オプション906 スイス国内用電源コード 1 8120-2296 オプション912 デンマーク国内用電源コード 1 8120-2957 オプション917 インド、南アフリカ国内用電源コード 1 8120-4600 オプション918 日本国内用電源コード 1 8120-4754 オプション919 イスラエル国内用電源コード 1 8120-5181 オプションUK5 保護ソフト・キャリング・ケース 1 9211-7314 オプションUK6 商用校正証と校正データ 1 ― オプションAXE ハンドル付きラック・マウント・キット 1 86120-60031 オプションIX4 ハンドルなしラック・マウント・キット 1 86120-60030 オプションOB2 ユーザーズ・マニュアル追加 1 86120-90001 オプション412 10dB外部アッテネータ追加(FC/PCインタフェース・コネクタ) 1 1005-0587
1-4
ステップ 2.ヒューズの点検
ステップ 2.ヒューズの点検
1
本器裏面パネルの電源入力を探します。
2
もし電源コードを接続していれば、それを外します。
3
小型のマイナス・ドライバを使用して、ヒューズ・ケースを引き出します。
使用準備
4
電源電圧ヒューズの値が適正か確認します。推奨品ヒューズは、IEC1275×20mm、
6.3A、250V、HP部品番号2110-0703です。 予備のヒューズはヒューズ・ホルダ上のケースにあります。
警告 発火の危険を防ぐため、ヒューズは同じタイプおよび定格のものとのみ交換してく
ださい(100/240Vに対しタイプT6.3A/250V)。他タイプのヒューズや他の材料を使用 することは禁じられています。
1-5
使用準備
ステップ 3.電源コードの接続
ステップ 3.電源コードの接続
警告 本器は安全クラス1(電源コード内に感電防止用アース導線を持つ)の機器です。電源
プラグは、感電防止用アース接点を持つコンセントにだけ差し込んでください。装 置内外の感電防止用アース導線が断絶するとたいへん危険です。故意の断線は禁じ られています。
注意 本器に付属の3極電源コード以外は使用しないでください。他品の使用により適正に
接地されないときは、本器を損傷する場合があります。
注意 以下の説明にあるような適正な電源電圧を確認するまで、AC電源の接続をしないで
ください。電源電圧が適正でない場合、本器を損傷することがあります。
注意 本器は、オートレンジ電源入力を使用しています。電源電圧は、必ず仕様レンジ内
でなければなりません。
電源が次の表で示す条件に適合するか確認します。
1
必要電源
電力: 115VAC:110VAMAX./60WATTSMAX./1.1AMAX.
230VAC:150VAMAX./70WATTSMAX./0.6AMAX.
電圧 公称:115VAC/230VAC
レンジ:115VAC:90-132V レンジ:230VAC:198-254V
周波数 公称:50Hz/60Hz
レンジ:47〜63Hz
電源コードを本器裏面パネルの電源入力に接続します。
2
1-6
使用準備
ステップ 4.プリンタの接続
3 電源コードのもう一方の端を、電源コンセントに接続します。
本器を各地域に特有のAC電源コンセントに接続するための、各種の電源コードが用 意されています。本器の出荷先の地域に適合する電源コードは、本器に付属して来 ます。またその電源コードには、本器を裏面で立てて使用するための、右アングル・ コネクタが付属しています。本器を異なった国で使用するための、異種電源コード もご注文になれます。8-16頁「AC電源コード」を参照してください。
ステップ 4.プリンタの接続
本器では、プリンタを使用して測定結果のハードコピーを印刷できます。出力され るのは、ASCIIテキストです。もしプリンタをご使用にならない場合、次のステップ へ進んでください。
標準のパラレル・プリンタ・ケーブルを使用して、本器の裏面パネル PORT
にプリンタを接続します。
PARALLEL PRINTER
1-7
使用準備
ステップ 5.本器の電源オン
ステップ 5.本器の電源オン
注意
スイッチは、本器の主回路と主電源を、EMCフィルタの後、その他の部分の前で
LINE
切り離します。
前面パネルの
1
うな表示となります。
もし本器が電源オンされないときは、次の確認をします。
2
電源ヒューズは適正か?
電源コンセントに電気が来ているか?
適正なAC電源コンセントに接続しているか?
どうしても電源がオンしない場合は、修理のため返却してください。返却方法は、 1-23頁「修理のための返却」を参照してください。
スイッチを押します。約20秒後に、本器のディスプレイは次図のよ
LINE
1-8
使用準備
ステップ 5.本器の電源オン
本器のファームウェア・バージョン
本器を電源オンすると、そのファームウェア・バージョン番号が短い間表示さ れます。万一本器に異常が発生した場合、HPへ連絡する際に、このファーム ウェア・バージョン番号が必要になることがあります。
レーザ出力開口部はありません。
HP86120B には出力レーザ用の開口部はありませんが、前面パネルの
コネクタから1nw以下の光が流出します。安全性を保つために操作者が保
INPUT
OPTICAL
守を行ったり、予防措置を講じる必要はありません。本器の制御、調整、また は操作によって、人体に有害な放射線に曝されることはありません。
Input コネクタ
ユーザが決める測定確度
光ファイバ・コネクタは、汚れや破損のあるケーブルやアクセサリに接続する と、簡単に損傷します。これは本器の前面パネルINPUTコネクタも例外ではあ りません。クリーニングや取り扱いの方法を間違えると、高額の修理、ケーブ ルの破損、不正確な測定のおそれがあります。
本器に光ファイバ・ケーブルを接続する前に、1-13頁「正確な測定を行なうた めの接続部分の清掃」をよくお読みください。
1-9
使用準備
ステップ 6.標高値の入力
ステップ 6.標高値の入力
本器がその仕様を満たして正確な測定を行なうために、測定を行なう場所の標高を 入力する必要があります。
Setup
1 2 3 4 5
キーを押します。
MORE
ソフトキーを押します。
CAL
ソフトキーを押します。
ELEV
を押します。
または ソフトキーを使用して、標高値をメートルで入力します。値は0mから
5000mまで、500mの増分で変化します。 ここでの設定は、実際の標高の250m以内でなくてはなりません。
6
RETURN
を押して、入力を終了します。
フィートからメートルへの換算
標高値がフィートの場合、次の式を使ってメートルに換算できます:
m
ft
-------------- -=
3.281
1-10
使用準備
ステップ 7.波長媒体の選択
ステップ 7.波長媒体の選択
光の波長はそれが通過する媒体によって変化するため、本器では真空と標準大気の、 2種類の媒体を選択できます。
Setup
1 2 3 4
キーを押します。
MORE
ソフトキーを押します。
CAL
ソフトキーを押します。
次の選択を行ないます。
真空における波長測定に対し、
標準大気における波長測定に対し、
RETURN
5
を押して、入力を終了します。
標準大気の定義
標準大気の定義特性は、次の通りです。 気圧:760torr
温度:15℃ 相対湿度:0%
VACUUM
STD AIR
を押します。
を押します。
1-11
使用準備
ステップ 8.波長制限のオフ
ステップ 8.波長制限のオフ
キーを押すと、レーザ測定の波長レンジは、1200〜1650nmの範囲に制限されま
Preset
す。しかし以下の手順により、入力レンジを700〜1650nmのフルレンジに簡単に拡大 できます。
1
Preset
キーを押します。
2 3 4
キーを押します。
Setup
ソフトキーを押します。
WL LIM
を押し、波長レンジの制限をオフにします。
LIM OFF
これで、700nm〜1650nmのフルレンジ応答が表示されます。
1-12
使用準備
正確な測定を行うための接続部分の清掃
正確な測定を行うための接続部分の清掃
今日では、測定機能の進歩によって、コネクタや接続技術がこれまで以上に重要に なっています。校正機器や検証機器のコネクタ、テスト・ポート、ケーブル、およ びその他のデバイスに損傷があると、測定確度が劣化する上に、機器に損傷が及ぶ おそれがあります。損傷コネクタを交換することになれば、無駄な時間を費やすだ けでなく、莫大な費用がかかる可能性があります。このような出費は、本書に記載 されている簡単な注意事項を守ることによって避けることができます。本書には、電 気的コネクタの手入れ方法に関するヒントも列挙されています。
適切なコネクタの選択
正確な光測定を行う上で重要ではあるものの見落とされがちな要因の1つとして、光 ファイバ・コネクタの選択があります。各種コネクタ・タイプの違いは、主に、フェ ルールを別のまったく同種のフェルールに対して正しい位置に保持するメカニカ ル・アセンブリにあります。クラッド内のコアの研磨、曲率半径、および同心性も コネクタによって異なります。あるタイプのケーブルを別のタイプのケーブルに接 続するためには、アダプタが必要です。HPではほとんどの測定器に対して多様なHP アダプタを提供しており、各種ケーブルによるテストが可能です。1-14頁の図1-1に、 代表的なコネクタの基本コンポーネントを示します。
現在用いられている多種多様なコネクタの中からコネクタを選択するには、反射や 挿入損失に関するシステムの許容範囲を知る必要があります。コネクタを選択する 際に考慮すべき事柄を以下にいくつか列挙します。
挿入損失の許容範囲は?
コネクタで何度も接続を行う必要があるか?コネクタの中には、他のコネクタよりも 反復接続に適しているものもあれば、反復接続にまったく適していないものもあり ます。
反射許容範囲は?システムに反射劣化が生じる可能性があるか?
精密なコア・アライメントの測定器グレード・コネクタが必要か?
反射や損失に関する再現性の許容範囲は重要か?仕様には再現性の不確実さが考慮
1-13
使用準備
正確な測定を行うための接続部分の清掃
に入れられているか?
コネクタがリターン・ロスを大幅に劣化させる可能性はあるか?あるいは融着接続が
必要になる可能性はあるか?たとえば、多くのDFBレーザは、コネクタからの反射が あると動作しません。しばしば、90dBのアイソレーションが必要となります。
ボディとメカニカル・ リテナの接続
ファイバ125um
(実際のファイバの直径は、
人間の毛髪よりも細い)
フェルール2.5mm
アライメント・キー
図1-1. コネクタの基本的なコンポーネント
この2、3年の間に、FC/PC型のコネクタが光ファイバ・アプリケーション用の最も一 般的なコネクタとなっています。このコネクタは、最高の性能を備えたコネクタで あるとは言えませんが、性能、信頼性、コストを総合すると非常に優れたコネクタ です。このコネクタは、保守や清掃を正しく行いさえすれば、何度でも繰り返し接 続できます。
しかし、多くの測定器仕様では、FC/PC型を含むほとんどのコネクタより厳しい許容 範囲が求められています。これらの測定器には、セラミック型のフェルールと同様、 ファイバの非同心性が大きいコネクタを使用することはできません。より厳密なア ライメントが求められる場合、HPの測定器には、通常、同心性の許容値が1ミクロン の10分の2から3以内である、DiamondHMS-10などのコネクタが用いられています。 したがってHPでは、他の種類のケーブルをこのような精密コネクタに接続できるよ うにする、特殊なユニバーサル・アダプタを使用しています。1-15頁の図1-2を参照 してください。
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使用準備
正確な測定を行うための接続部分の清掃
図1-2. DiamondHMS-10 用のユニバーサル・アダプタ
HMS-10の場合、丈夫な炭化タングステン製のケーシングで囲まれた軟質洋銀(Cu/Ni/ Zn)の中心にファイバが入っています(図1-3を参照)。
ステーキ溝 (固定操作)
2次ステーキング (アクティブ・センタリング)
洋銀(Cu/Ni/Zn) (軟質の中心)
125umファイバ (中心約0.2 µmまで移動)
炭化タングステン (ハード・ケース)
図1-3. DiamondHMS-10 コネクタの断面図
洋銀を用いることによって、グラスファイバを希望の方向に移動できるようにする アクティブ・センタリング・プロセスが可能になります。このプロセスでは、まず 軟質洋銀でファイバを中心近くに固定します。次に、ポスト・アクティブ・ステー キングを使って、ファイバを0.2 µmの範囲内で希望の位置に移動させます。このプロ
セスに加え、軸の固定によって、非常に精密なコア・ツー・コアのアライメントが 可能になっています。このコネクタは、ほとんどのHPの光測定器に用いられていま す。
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使用準備
正確な測定を行うための接続部分の清掃
ソフト・コアは、正確なセンタリングを可能にしますが、コネクタの主要な障害と もなっています。軟質素材は損傷を受けやすいので、過度の傷や摩耗を最小限に抑 えるように十分に注意する必要があります。ガラスの表面に影響がなければ多少の 摩耗は問題ありませんが、傷やほこりがあるとグラスファイバのアライメントがず れるおそれがあります。また、固定されていないコネクタを使用した場合には、ガ ラスの表面に洋銀が押し付けられる可能性があります。傷、ファイバの移動、ガラ スの汚れは、信号の損失や反射を増加させるため、リターン・ロスが劣化します。
コネクタの点検
光ファイバ・コネクタは肉眼では識別し難い損傷を受けやすいので、コネクタに問 題があることに気が付かないまま、誤った測定を行う可能性があります。接続部分 を良好な状態に保つためには、顕微鏡で検査し、リターン・ロスを測定するのが最 善の方法ですが、必ずしも実用的ではありません。潜在的な問題を認識し、適切な 清掃を行うことによって、最適なコネクタの性能を維持することが可能です。ガラ ス間の界面が存在するので、フェルールやファイバ先端の劣化、飛沫片、あるいは 指の油がコネクタの性能に重大な影響を及ぼすことは明らかです。
図1-4は、汚れのないきれいな光ファイバ・ケーブルの先端を示したものです。顕微 鏡写真の中央にある黒い円は、光を伝搬するファイバの125 µmのコアとクラッドで
す。周囲は軟質洋銀製のフェルールです。図1-5は、清掃していないか不適切な清掃 が原因と思われる、汚れたファイバの先端を示したものです。素材に汚れがあり、 ファイバの先端に強く押し付けられているため、光が散乱し、反射が悪くなってい ます。このため、精密な研磨が失われているだけでなく、ガラスの表面が擦り取ら れ、コネクタが破壊されるおそれがあります。
図1-6は、飛沫片を取り除かずに繰り返し接続したか、不適切な清掃用ツールを使っ たことに起因する、グラスファイバ先端の物理的損傷を示したものです。深刻な場 合には、一方のコネクタ先端の損傷が、それに接触するもう一方の問題のないコネ クタにも移る可能性があります。
このような問題を解決するためには、以下のリストおよび1-19頁の「コネクタの清掃 方法」に記載されている通りに、コネクタの手入れを行ってください。
光ファイバ・システムで測定を行う場合には、以下の指針に従って、可能な限り最 高の性能を実現してください。
コネクタを清掃する場合には、金属製のものや先の尖ったものは絶対に使用しない
でください。また、絶対にコネクタをこすらないでください。 整合用のジェルや油は使用しないでください。
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正確な測定を行うための接続部分の清掃
図1-4. きれいで、問題のないファイバ先端とフェルール
使用準備
図1-5. 不十分な清掃が原因で汚れているファイバ先端とフェルール
図1-6. 不適切な清掃に起因する損傷
ジェルや油は、しばしば、最初の挿入時には正しく機能しますが、汚れを引き寄せ る磁石となります。油やジェルにほこりが付着し、付着したほこりがファイバの先 端に押し付けられことになります。さらに、昔のジェルの中には、小さなガラス球
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