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pH 電極
液絡部
保護キャップ
支持管
キャップ
温度コネクタ
電極コネクタ
コネクタカバー
リード線
応答ガラス膜
内部液補充口
(スライド式)
9681S-10D 取扱説明書
CODE:GZ0000387890A
January, 2017
© 2017 HORIBA Advanced Techno Co., Ltd.
本書は pH 電極 9681S-10D を取り扱う方を対象に書かれて
います。ご使用になる前に本書を必ずお読みください。
本書は、日本語で作成された原文です。
使用上の注意
安全のための注意
薬品注意
電極の内部液は高濃度の塩化カリウム(3.33 mol/L-KCl)を使用
しています。内部液が手や皮膚についた場合はただちに水洗いし
てください。万一、目に入った場合はすみやかに大量の流水で
洗った後、医師の処置を受けてください。
切り傷注意
ガラスの破片でけがをします。電極の支持管および先端はガラス
でできています。割らないように注意してください。
取り扱い上の注意
電極をものにぶつけたりしないでください。
電極にひびや割れがあると測定できません。新しい電極
に交換してください。
電極のコネクタ部に水やサンプルが付いたり、汚れた手
で触れたりしないようにしてください。正確な測定がで
きません。
比較電極の内部液には必ず 3.33 mol/L-KCl 溶液(形式
300)をご使用ください。
電極の pH 応答ガラス膜や液絡部の汚れがひどく、純水
(またはイオン交換水)で洗っても落ちない場合、汚れ
の状況に応じて洗浄を行ってください(「電極の保守」(3
ページ)参照)。
0.1 mol/L 以上の濃度の酸やアルカリ下で連続して使用
しないでください。電極性能が損なわれたり、寿命を短
くするおそれがあります。
フッ酸はガラスを侵すため、基本的にはフッ酸を含んだ
溶液の測定は行わないでください。
50°C以上の温度差があるサンプルに、電極を急に浸けな
いでください。ガラスが破損することがあります。
ガラス応答膜内部に塩化銀が析出することがあります
が、性能上問題はありません。
電極の使用温度範囲外では使わないでください。電極が
破損するおそれがあります。
電極の保管後に保護キャップや内部液補充口に白い結
晶が付着していることがありますが、性能上問題はあり
ません。
電極を廃棄するときは、各地方自治体の指示に従ってく
ださい。
スリーブ液絡部が内部液の結晶などで動かないときは、
30 ~ 40C のぬるま湯に浸して結晶を溶かし、スリーブ
を注意して動かして内部液の流出を確認してから使用
してください(超音波洗浄器の使用も効果的です)。
スリーブは軽く下方に押しつけてください。強く押しつ
けると、液間電位差が大きくなり測定誤差の原因となり
ます。また、押しつけが弱いと、内部液がもれたりサン
プル液が流入したりし、大きな測定誤差となります。そ
の場合は、内部液を入れ替えてください。
内容物
品名 数量
電極 9681S-10D 1 本
取扱説明書 1 部
仕様と各部の名称
各部の名称
仕様
製品形式
使用 pH 範囲 pH 0 ~ 14
使用温度範囲 0 ~ 60°C
保管温度範囲 0 ~ 50°C
内部電極 銀 / 塩化銀
比較電極内部液 3.33 mol/L-KCl 溶液(形式 300)
液絡部 すり合わせスリーブ
液絡部材質 ガラス
接液部材質 ガラス
電極長さ
接液部外径
液絡部高さ 約 26 mm (電極先端からの位置)
リード長さ
9681S-10D
151 mm
12 mm
1 m
製品に関する技術的なお問い合わせやご相談は、
カスタマーサポートセンターまでお願いいたします。
フリーダイヤル 0120-37-6045
受付時間 9:00 ~ 12:00、13:00 ~ 17:00(祝祭日を除く月曜日~金曜日)
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計器への接続
1. 計器本体のコネクタ受け口のピンに合わせて電極コネ
クタの溝を差し込みます。
溝に合わないうちに無理に押し込まないでください。
2. 電極コネクタの金属部を持ち、溝に従って右に回しなが
ら押し込みます。
3. コネクタカバーをコネクタにかぶせ、計器本体のケース
部に軽く当たるところまでまっすぐ押し込みます。
けっして回さないでください。
4. 計器本体のジャック部に、温度コネクタを O リングが隠
れるまでしっかりと差し込みます。
温度コネクタは必ず接続してください。温度コネクタが接続されて
いない場合、正確な測定ができません。
電極の準備
電極の保護キャップや内部液補充口に白い結晶(KCl の結晶)が付
着していることがありますが、性能上問題はありません。
純水(またはイオン交換水)で洗い落としてご使用ください。
はじめて使用する場合および長期間の保管後
1. 保護キャップをはずします。
2. 内部液補充口を開けます。
3. 比較電極の内部液をスポイトで抜き取ります。
4. 新しい内部液(形式 300)を補充口部まで注入します。
5. 少量のエタノールを含ませたろ紙またはティッシュ
ペーパーでガラス応答膜を拭き、純水(またはイオン交
換水)でよく洗います。
その後、ろ紙またはティッシュペーパーで水滴を拭き取
ります。
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測定(校正)の手順
1. 内部液補充口を開けます。
測定中は、内部液補充口を必ず開けた状態にしてください。内
部液補充口が水滴などで塞がっていると、正確な測定ができま
せん。布などで拭き取って使用してください。
pHメータの校正および測定は、pHメータの取扱説明書に従って
ください。
電極の保守
2. 内部液が減っている場合は、内部液を補充します。
3. スリーブを動かし内部液の流出を確認後、軽く下方に押
しつけます。
スリーブが固化しているときは、ぬるま湯(30 ~ 40°C)
に数十分浸けてください。
4. 標準液やサンプルに浸ける前に毎回電極の先端を純水
(またはイオン交換水)でよく洗い、ろ紙またはティッ
シュペーパーで拭き取ります。
5. 応答ガラス膜の内部に気泡があるときは、電極を軽く
振って気泡を除去します。
アセトン、THF などの有機溶媒や 1 mol/L 以上の酸、0.1 mol/L 以上
のアルカリを用いての洗浄は避けてください。電極の破損や性能劣
化を招きます。
電極の性能維持のため、1~ 2ヵ月を目安として比較電極
の内部液を交換してください(「電極の準備」(2 ページ)
参照)。
応答ガラス膜が汚れていたり、液絡部がサンプルによっ
て汚染されていると、応答速度や感度の低下、測定誤差
の原因になります。汚れがひどく、純水(またはイオン
交換水)で洗っても落ちない場合は、以下の洗浄を行っ
てください。
電極の洗浄
1. 内部液補充口を開けます。
2. 応答ガラス膜と液絡部を、汚れが取れるまで汚れの種類
に応じた洗浄液に浸けます。各洗浄液の取扱説明書を参
照してください。
応答ガラス膜は洗浄液を含ませたガーゼなどで拭き取
る方法でも汚れを落とすことができます。
汚れの種類 洗浄液
一般的な汚れ 薄めた中性洗剤
油分の汚れ アルコールや薄めた中性洗剤
無機成分などの汚れ
タンパク質を含んだ汚れ
液絡部の汚れ 電極洗浄液(形式 220)
ガラス部の変質 • 応答劣化 電極洗浄液(形式 220)
電極洗浄液(形式 220)
または 1 mol/L 程度の塩酸
タンパク質分解酵素入り洗浄液
(形式 250)
6. サンプルに応答ガラス膜と液絡部を完全に浸けます。
内部液の液面がサンプルの液面より 3 cm 以上高くなる
ようにしてください。
7. 電極を軽く振ってサンプルとなじませて、応答ガラス
膜、液絡部表面の気泡を除去します。
気泡が残っていると、正確な測定ができない場合があり
ます。
3. 純水(またはイオン交換水)で十分にすすぎ洗いをして
ください。
4. 内部液を交換します(「電極の準備」(2 ページ)参照)。
洗浄後に測定をするときは必ず校正を行ってください。
内部液を加圧し、液絡部から内部液をにじみ出させることにより、
pH 応答を安定させる効果があります。ただし、過度な加圧は電極の
破損につながりますので、内部液がにじみ出たら加圧を止めてくだ
さい。
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