
Installation Instructions
グリップヒータ
品目名 部品番号 対象機種 発行日 Publication No. 取付工数
グリップヒータ 08T70-K88-LC0 スーパーカブ 110 プロ 2022.03 MII 1.0 H
はじめに
• 記載内容や仕様などは、車両の改良のため予告なく変更することがあります。あらかじめご了承ください。
• このマニュアルはメカニックなど Honda モーターサイクルの基本的な技能や知識を持った人を対象として編集しています。
したがって、技能や知識を持っていない人が本書のとおりに整備しても正しい整備ができないことがあります。
Honda 二輪販売店様へ
この取扱説明書は、必ずお客様へお渡しください。
お客様へ
用品の取付には専門知識と特殊工具及び設備が必要になるため、自動車整備有資格者のいる販売店での取付をお勧めします。
シンボルマーク
下記のシンボルマークはこのマニュアルを通して作業上の注意事項、案内を示している。
指示に従わないと、死亡または重大な傷害に至る可能性があるもの
指示に従わないと、傷害をうける可能性があるもの
守らないと車両や構成部品が損傷するため、行ってはいけない事項および作業要領
作業を行う上で、知っておくと作業の効率化につながる情報や補足説明
本機サービスマニュアルを参照
"Installation Instructions BASIC 編 " を参照
その他のシンボル
各シンボルの説明は "Installation Instructions BASIC 編 " を参照してください。
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取付について
• 各スクリュ、ボルト、ナットは確実に締め付けてください。
締め付けが不確実なときは走行中に脱落し、運転者または後続車の乗員や歩行者を死亡または重大な傷害に至らしめる可
能性が高くなります。
• スロットルケーブルを車両から取り外すときは、プライヤなどで無理に外さないでください。。
スロットルケーブルが折れ曲がり、スロットルの戻り不良が原因で転倒事故などを起こし、死亡または重大な傷害に至る
可能性が高くなります。
• 左側グリップヒータとハンドルの接着を確実に行うために必ず指定の接着剤(Honda ボンド A)を使用し、接着されるま
で乾燥させ、必ず確実に接着されているか確認してください。
指定外の接着剤を使用したり、十分な乾燥時間をとらないと走行中にグリップヒータが外れることが原因で転倒事故など
を起こし、死亡または重大な傷害に至る可能性が高くなります。
• 右側グリップヒータを車両に取り付けたときは必ずスロットルの開閉を行い、引っかかりが無いか確認してください。
確認をおこたると、スロットルの戻り不良が原因で転倒事故などを起こし、死亡または重大な傷害に至る可能性が高くな
ります。
• 車両部品の取り外しは、サービスマニュアルで案内している注意事項に従って作業してください。
• 左側グリップヒータの取り付けには、以下の内容を必ず守ってください。
– グリップヒータを挿入するとき、「グリップエンドをハンマでたたく」「グリップを強くねじる」などは行わないでくださ
い。グリップヒータ内で断線する恐れがあります。
– 万一、グリップヒータが途中で入らなくなったときは、グリップヒータとハンドルパイプの隙間に脱脂洗浄剤を入れて取
り外してください。無理に配線ドライバなどでこじ開けると、グリップヒータ内で断線する恐れがあります。
• 取り外した部品は、元の仕様に戻すとき必要になりますのでお客様にお渡しください。
• 外装部品などの再取り付け時、配線類のかみ込みがないことを確認してください。
• 取り付けは、必ずバッテリ(-)ケーブルを外してから行ってください。
• ハーネスバンドの余った部分はカットしてください。また、カットした部分が他のハーネスやブレーキケーブルまたはホー
スなどに干渉しないようにしてください。
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取付完了後の確認
• ハンドルを左右に転舵し、周辺部品の干渉などによるハーネスのかみ込み、ハーネスの引きつりがないことを確認してくださ
い。
• ハンドルを左右に転舵し、本製品が車両に干渉しないことを確認してください。
• グリップヒータ、スロットル、灯火器類の作動について確認してください。
左側グリップヒータの確認は、取り付けてから一時間以上後に行ってください。また、接着剤軟化を防止するために、ヒータ
レベルを 3 以上にしないでください。
作動確認後は、ヒータスイッチを OFF にしてください。
お客様の受け渡し時にお伝えください。
• 接着剤が硬化するまでの一週間は、ヒータレベルを 2 以上にしないでください。
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構成品
㯮㯮 㯮㯮
⥳
⥳㯮㟷ⓑ㯮
᱈
㉥㯮 㯮ⓑ
取扱説明書及び取付要領書が同梱されているときは、必ずお客様にお渡しください。
構成部品 No. 部品名 個数 部品番号
(1) 右側グリップヒータ 1 35500-K88-LC1
(2) 左側グリップヒータ 1 35550-KZV-L11
(7)
(1)
(10)
(2)
(8)
(3)
(3) ヒータスイッチ 1 35300-KZV-L12
(4) スイッチブラケット 1 35301-KZV-L10
(5) ハーネスステー 1 53116-K88-LC0
(6) 3 mm スクリュ 2 93901-12380
(7) 6 mm フランジボルト 1 95701-0601207
(8) スペーサ 2 35502-KZV-L10
(9) 6 mm SH フランジボルト 1 96001-06030-07
(10) 6 mm ソケットボルト 2 90104-GAG-000
(11) カラー 1 90312-GF0-000
Installation Instructions
(5)
配線図
(6)
(4)
(11)
(9)
㌴୧ഃ
トルクについて
6 mm ソケットボルト 9 0.9
車両の部品の締め付けトルク、標準トルクはサービスマニュアルを参照してください。( )
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構成部品
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ࢢࣜࢵࣉࣄ࣮ࢱ
N·m kgf·m
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取付方法
用品取付イメージ
1. サービスマニュアルを参照し、図の車両部品を取り外し、バッテリ(-)ケーブルの接続を外す。( )
( ケーブルに弛みを持たせる )
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弛める

2. 図の部品を取り外す。
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3. 図の部品を取り外す。
クリップ
ステーから外す。
ダミーカプラ
(保管)
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4. 図の部品を取り外す。
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スクリュ
(再使用)
5. 図の部品を取り外す。
スロットルハウジング
スロットルケーブル
右側グリップ
(保管)
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6. 図のようにグリースを塗布する。
(1)
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インナグリップ
スロットルケーブル
取り外しの逆手順で右側ハンドルスイッチを取り付ける。
7.
• 取り付け後、スロットルの遊びを調整してください。( )
(1)
右側ハンドルスイッチ
図のようにスロットルの開閉を行う。
・開閉がスムーズに行われるか確認してください。
(1)
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8. 図の部品を取り付ける。
(5)
Installation Instructions
(11)
(9)
9. 図のように右側グリップヒータハーネスを取り廻す。
ボルト(短)(再使用)
マスタシリンダホルダ(再使用)
右側グリップヒータハーネス
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図のように右側グリップヒータハーネスを取り廻す。
10.
• 接続後、ハーネスブーツにカプラを収めてください。
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右側グリップヒータハーネス
ハーネスブーツ
接続した 2P カプラを収める。
図のように右側グリップヒータハーネスを取り廻す。
11.
• スロットルの開閉を行い、ハーネスの引きつりがないことを確認してください。
クリップ
右側グリップヒータハーネス
2P カプラ
(5)
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12. 脱脂洗浄剤を使用し、左側ハンドルパイプに付いている接着剤を取り除く。
〈左側〉
左側ハンドルパイプ
(保管)
図のように Honda ボンド A を塗布する。
13.
• 手順 13 ~ 15 は、作業内容を一読し全て確認してから、接着剤が乾かないうちに作業してください。また車両が倒れない
ように補助を一人付けてください。
(2)
図のように脱脂洗浄剤をスプレーする。
14.
• 取り付け位置を合わせやすくするために行います。
左側ハンドルパイプ
左側ハンドルパイプ
(2)
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図の部品を取り付ける。
• はみ出た接着剤は拭き取ってください。
• グリップヒータを挿入するとき、「グリップエンドをハンマでたたく」「グリップを強くねじる」などは行わないでくださ
15.
い。グリップヒータ内で断線する恐れがあります。
• 万が一、グリップヒータが途中で入らなくなったときは、グリップヒータとハンドルパイプの隙間に脱脂洗浄剤を入れて
取り外してください。無理に配線ドライバなどでこじ開けると、グリップヒータ内で断線する恐れがあります。
• 左側グリップヒータ取り付け後、最低でも 1 時間は左側ハンドルに触れないでください。また、ヒータスイッチを ON に
しないでください。
〈前側〉
16. 図の部品を取り付ける。
図の位置に合わせる。
(2)
左側ハンドル
スイッチカバー
左側ハンドルスイッチカバーに
(2)
軽く当たるように取り付ける。
左側ハンドルスイッチカバー
(6)
(4)
(3)
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17. 図のように小組みしたヒータスイッチを取り付ける。
(7)
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突起部
小組みしたヒータスイッチ
18. 図のようにヒータスイッチハーネスを取り廻す。
ヒータスイッチハーネス
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19. 図のように左側グリップヒータハーネスを取り廻す。
Installation Instructions
左側グリップヒータハーネス
図のように左側グリップヒータハーネス、ヒータスイッチハーネスを取り廻す。
20.
• 接続後、ハーネスブーツにカプラを収めてください。
• 取り外しの逆の手順でブーツを元の位置に戻してください。
ハーネスブーツ
接続した 2P カプラ、
ギボシ端子を収める。
2P カプラ(黒)
2P カプラ
ヒータスイッチハーネス
ギボシ端子
左側グリップヒータハーネス
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図のように右側グリップヒータハーネスを取り廻し、バンドで固定する。
21.
• バンドの余った部分はカットしないでください。
右側グリップヒータハーネス
Installation Instructions
車両のバンド
車両のハーネス、右側
グリップヒータハーネ
スをハンドルパイプに
固定する。
図のように左側グリップヒータハーネスを取り廻し、バンドで固定する。
22.
• バンドの余った部分はカットしないでください。
• バンドの先端は前方に引き出すこと。
車両のバンド
車両のハーネス、左側
グリップヒータハーネス
をハンドルパイプに固定
する。
ヒータスイッチハーネス
左側グリップヒータハーネス
車両のバンド
車両のハーネス、左側グリップ
ヒータハーネス、ヒータスイッチ
ハーネスをハンドルパイプに固定
する。
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図の部品を取り付ける。
23.
• 左側も同様に取り付けてください。
〈右側〉
(10)
9 N·m
Installation Instructions
(8)
(1)
ハンドルウエイト(再使用)
取り外しの逆手順で取り外した車両部品を取り付ける。
24.
• 各ケーブル、ハーネスのかみ込み、引きつりがないことを確認してください。
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販売店様故障診断
• グリップヒータ作動確認以外の各部品、回路の点検は、メインスイッチを OFF にして動力用バッテリを取り外して行ってくだ
さい。
不具合事象 確認内容
グリップヒータが作動しない。
• グリップヒータの不良
• グリップヒータコイルの不良
• ハーネスの断線、またはショート
• ヒータスイッチの不良
1. コード類(端子、カプラ)の結線は確実に行われているか?
2. グリップヒータの点検
– 端子間で各グリップヒータの抵抗を測定する。
標準値
3. ヒータハーネスの点検
– 回路図を参照し、導通検査を行う。
4. 上記の点検で異常がなく、グリップヒータが作動しない場合はヒータスイッチの
交換を行う。
右側 : 5.5 Ω ± 10 %
左側 : 5.5 Ω ± 10 %
※ スイッチは IC 回路が含まれているため通常の点検(導通点検等)での確認は困難
です。
インジケータランプの点滅が続く。 1. 車両サービスマニュアルを参照して充電系およびバッテリの点検を行う。
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