Honda Super Cub 110 (2022) User guide

Installation Instructions
グリップヒータ
品目名 部品番号 対象機種 発行日 Publication No. 取付工数
グリップヒータ 08T70-K88-J00 スーパーカブ 110 2022.02 MII 1.0 H
はじめに
• このマニュアルはメカニックなど Honda モーターサイクルの基本的な技能や知識を持った人を対象として編集しています。 したがって、技能や知識を持っていない人が本書のとおりに整備しても正しい整備ができないことがあります。
Honda 二輪販売店様へ この取扱説明書は、必ずお客様へお渡しください。
お客様へ 用品の取付には専門知識と特殊工具及び設備が必要になるため、自動車整備有資格者のいる販売店での取付をお勧めします。
シンボルマーク 下記のシンボルマークはこのマニュアルを通して作業上の注意事項、案内を示している。
指示に従わないと、死亡または重大な傷害に至る可能性があるもの 指示に従わないと、傷害をうける可能性があるもの 守らないと車両や構成部品が損傷するため、行ってはいけない事項および作業要領 作業を行う上で、知っておくと作業の効率化につながる情報や補足説明 本機サービスマニュアルを参照 "Installation Instructions BASIC 編 " を参照
その他のシンボル 各シンボルの説明は "Installation Instructions BASIC 編 " を参照してください。
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Installation Instructions
取付について
• 各スクリュ、ボルト、ナットは確実に締め付けてください。 締め付けが不確実なときは走行中に脱落し、運転者または後続車の乗員や歩行者を死亡または重大な傷害に至らしめる可 能性が高くなります。
• スロットルケーブルを車両から取り外すときは、プライヤなどで無理に外さないでください。。 スロットルケーブルが折れ曲がり、スロットルの戻り不良が原因で転倒事故などを起こし、死亡または重大な傷害に至る 可能性が高くなります。
• 左側グリップヒータとハンドルの接着を確実に行うために必ず指定の接着剤(Honda ボンド A)を使用し、接着されるま で乾燥させ、必ず確実に接着されているか確認してください。 指定外の接着剤を使用したり、十分な乾燥時間をとらないと走行中にグリップヒータが外れることが原因で転倒事故など を起こし、死亡または重大な傷害に至る可能性が高くなります。
• 右側グリップヒータを車両に取り付けたときは必ずスロットルの開閉を行い、引っかかりが無いか確認してください。 確認をおこたると、スロットルの戻り不良が原因で転倒事故などを起こし、死亡または重大な傷害に至る可能性が高くな ります。
• 車両部品の取り外しは、サービスマニュアルで案内している注意事項に従って作業してください。
• 左側グリップヒータの取り付けには、以下の内容を必ず守ってください。 – グリップヒータを挿入するとき、「グリップエンドをハンマでたたく」「グリップを強くねじる」などは行わないでくださ
い。グリップヒータ内で断線する恐れがあります。
– 万一、グリップヒータが途中で入らなくなったときは、グリップヒータとハンドルパイプの隙間に脱脂洗浄剤を入れて取
り外してください。無理に配線ドライバなどでこじ開けると、グリップヒータ内で断線する恐れがあります。
• 取り外した部品は、元の仕様に戻すとき必要になりますのでお客様にお渡しください。
• 外装部品などの再取り付け時、配線類のかみ込みがないことを確認してください。
• 取り付けは、必ずバッテリ(-)ケーブルを外してから行ってください。
取付完了後の確認
• ハンドルを左右に転舵し、周辺部品の干渉などによるハーネスのかみ込み、ハーネスの引きつりがないことを確認してくださ い。
• ハンドルを左右に転舵し、本製品が車両に干渉しないことを確認してください。
• グリップヒータ、スロットル、灯火器類の作動について確認してください。 左側グリップヒータの確認は、取り付けてから一時間以上後に行ってください。また、接着剤軟化を防止するために、ヒータ レベルを 3 以上にしないでください。 作動確認後は、ヒータスイッチを OFF にしてください。
お客様の受け渡し時にお伝えください。
• 接着剤が硬化するまでの一週間は、ヒータレベルを 2 以上にしないでください。
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構成品
取扱説明書及び取付要領書が同梱されているときは、必ずお客様にお渡しください。
構成部品 No. 部品名 個数 部品番号
(1) スペーサ 2 ­(2) スイッチブラケット 1 ­(3) グロメット 3 08T50-KAB-00025 (4) 6 mm スクリュ 2 90126-MJ4-700 (5) 3 mm スクリュ 2 93901-12380 (6) ワッシャ 1 -
割り込みハーネス
(7)
(プラス端子) (使用しません)
割り込みハーネス
(8)
(マイナス端子)
(9) シート(大) 1 ­(10) シート(中) 1 ­(11) シート(小) 1 ­(12) 右側グリップヒータ 1 08T00-K88-J01 (13) 左側グリップヒータ 1 08T50-EWA-00112 (14) ヒータスイッチ 1 08T00-MCE-B61 (15) ヒータハーネス 1 08T50-EWA-00010
(11)
(7)
(8)
(10)
(12)
(9)
(1)
(4)
(3)
(5)
(2)
(6)
(13)
Installation Instructions
1 -
1 -
(15)
(14)
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配線図
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Installation Instructions
トルクについて
車両の部品の締め付けトルク、標準トルクはサービスマニュアルを参照してください。( )
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取付方法
用品取り付けイメージ
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1. サービスマニュアルを参照し、図の車両部品を取り外し、バッテリ(-)ケーブルの接続を外す。( )
(ケーブルに弛みを持たせる)
弛める
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2. 図のように取り付ける。
(11)
ステーの根本に巻き付け、裏側の
剥離紙をはがして貼り付ける。
ハンドルパイプ
ステー
Installation Instructions
シートを固定する。
(11)
図のように加工する。
3.
• 穴開け後、バリを取り除いてください。
電動ドリル
(ビット 10 mm)
ウエス
ケガキ部
ハンドルアッパーカバー(裏側)
ケガキ部
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図のように加工する。
4.
• ハーネスを傷つけないようにしてください。
• 穴開け後、バリを取り除いてください。
マーク
Installation Instructions
内側のケガキをキリで穴開けし、
外側にマークを付ける。
ケガキ部
電動ドリル
(10 mm 径歯)
図のようにドリルの先端から 10 mm のところでテープを
巻き付け、10 mm 以上入れないようにする。
10 mm
5. 図の寸法でマークを付ける。
(12)
80 mm
ハンドルロア
カバー
(12)
ハンドルロア
カバー
ボンド
   部に塗布する。
(3)
マーク
マーク
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図のようにグロメットを取り付ける。
マーク
(3)
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グリップ側
端子側
6. 図のように取り外す。
スクリュ
(再使用)
Installation Instructions
ボルト
(再使用)
アッパスロットルハウジング
(再使用)
7. 図のようにグリースを塗布する。
ミラーホルダ
(再使用)
ロアスロットルハウジング
(再使用)
右側グリップ
(保管)
スロットルケーブル
スロットルケーブル
(12)
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図のように取り付ける。
8.
• 取り外しの逆の手順で、アッパスロットルハウジング、ミラーホルダを取り付ける。
• 取り付け後、スロットルの遊びを調整してください。( )
スロットルケーブル
スロットルの開閉がスムーズに
行われるか確認をする。
Installation Instructions
ロアスロットルハウジング
9. 図の寸法でマークを付ける。
(13)
45 mm
(再使用)
マーク
(13)
マーク
図のようにグロメットを取り付ける。
マーク
(3)
ボンド
   部に塗布する。
(3)
グリップ側
端子側
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10. 図のように取り外す。
Installation Instructions
左側グリップ(保管)
図のように Honda ボンド A、脱脂洗浄剤を塗布する。脱脂洗浄剤の塗布は取り付け位置を合わせやすくするために行います。
11.
• 手順 11 ~ 12 は、作業内容を一読し全て確認してから、接着剤が乾かないうちに作業してください。また、車両が倒れな いように補助を一人付けてください。
(13)
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12. 図のように取り付ける。
Installation Instructions
図の位置に合わせる。
(13)
ハンドルロアカバー
13. 図のようにハーネスを取り廻す。
ハンドルロアカバーに軽く
当たるように取り付ける。
左側グリップヒータハーネス
(13)
前側
10°
(13)
加工した穴に差し込む。
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ハンドルロアカバー
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14. 図の寸法でマークを付ける。
Installation Instructions
(14)
ウインドシールド装着無し : 50 mm ウインドシールド同時装着 : 60 mm
(14)
マーク
マーク
図のようにグロメットを取り付ける。
マーク
(3)
ボンド
   部に塗布する。
(3)
スイッチ側
15. 図のように取り付ける。
端子側
(14)
(2)
(5)
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図の寸法でマークを付ける。
16. 図のようにハーネスを束ねる。
120 mm
215 mm
マーク
マイナスマーク
のハーネス
プラスマークの
ハーネス
マーク
Installation Instructions
コード ( 白 / 黒 )
コード(黒)
コード(黒)
100 mm
図のようにハーネスを束ねる。
(15)
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17. 図のようにハーネスを束ねる。
Installation Instructions
(15)
巻き付け後、裏側の剥離紙を
はがして貼り付ける。
18. 図のようにハーネスを束ねる。
(9)
図のようにテープで固定する。
(9)
(8)
(8)
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19. 図のようにハーネスを接続する。
束ねた割り込みハーネス
(マイナス端子)
束ねたヒータハーネス
結線後、図のように接続部
にビニールテープを巻く。
Installation Instructions
20. 図のようにハーネスを取り廻す。
テープ(廃棄)
ギボシ端子
3P カプラ(黒)
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21. 図のようにハーネスを取り廻す。
Installation Instructions
プラスマークのハーネス
ハンドルパイプの下に取り廻す。
22. 図のようにハーネスを取り廻す。
右側グリップヒータハーネス
加工した穴に差し込む。
(3)
ハンドルアッパカバー
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23. 図のようにハーネスを取り廻す。
右側グリップヒータハーネス
ハンドルパイプの下に取り廻す。
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24. 図のようにハーネスを取り廻す。
車両のハーネス
結線後、図のように接続部
にビニールテープを巻く。
ヒータハーネス
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25. 図のようにハーネスを取り廻す。
3P カプラ(黒)
Installation Instructions
(8)
26. 図のようにハーネスを束ねる。
左側ウインカハーネス
(8)
3P カプラ(黒)
左側ウインカハーネス
マイナスマーク
のハーネス
巻き付け後、裏側の剥離紙を
はがして貼り付ける。
(10)
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27. 図のように取り付ける。
Installation Instructions
ハンドルアッパカバー
28. 図のようにハーネスを束ねる。
加工した穴に差し込む。
(3)
ヒータスイッチハーネス
結線後、図のように接続部
にビニールテープを巻く。
コード(黒)
ヒータスイッチハーネス
左側グリップヒータ
ハーネス
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29. 図のようにハーネスを束ねる。
右側グリップヒータ
ハーネス
Installation Instructions
コード(黒)
コード ( 白 / 黒 )
ヒータハーネス
30. 図のようにハーネスを取り廻す。
ヒータスイッチハーネス
ヒータハーネス 接続部をシートで巻いた束ね
部の下に収める。
左側グリップヒータ
ハーネス
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31. 図のようにハーネスを束ねる。
右側グリップヒータ
ハーネス
プラスマークの
車両のハーネス
ハーネス
Installation Instructions
ヒータハーネス
取り外しの逆手順で、ハンドルアッパカバーを取り付ける。
32.
• 各ケーブル、ハーネスなどのかみ込み、引っ張りがないことを確認してください。
33. 図のように取り外す。
ナットカバー 上にずらす。
ボルト(再使用)
左側ミラー
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34. 図のように取り付ける。
図の位置にヒータスイッチを合わせる。
ヒータスイッチの端面をスイッチの
側面に合わせる。
Installation Instructions
(14)
ウインドシールド同時装着時
10 mm フランジボルト(短)
ウインドシールドに同梱。
図の向きで取り付ける。
平面を上にする。
ボルト(再使用)
(6)
(6)
10 mm ワッシャ
ウインドシールドに同梱。
(14)
(14)
カラー(短)
ウインドシールドに同梱。
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35. 図のように取り付ける。
Installation Instructions
(4)
(12)
(1)
ハンドルウエイト
(再使用)
取り外しの逆手順で、取り外した車両部品を取り付ける。
36.
• 各ケーブル、ハーネスなどのかみ込み、引っ張りがないことを確認してください。
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Installation Instructions
販売店様故障診断
• グリップヒータ作動確認以外の各部品、回路の点検はエンジンを停止し、メインスイッチを OFF にしてください。
不具合事象 確認内容および使用説明
グリップヒータが作動しない。
• グリップヒータの不良
• グリップヒータコイルの不良
• ハーネスの断線、またはショート
• ヒータスイッチの不良
1. コード類(端子、カプラ)の結線は確実に行われているか?
2. グリップヒータの点検 – 端子間で各グリップヒータの抵抗を測定する。
標準値
3. ハーネスの点検 – 回路図を参照し、導通検査を行う。
4. 上記の点検で異常がなく、グリップヒータが作動しない場合はヒータスイッチの 交換を行う。
※ スイッチは IC 回路が含まれているため通常の点検(導通点検等)での確認は困難 です。
右側 : 4.2 Ω ± 10 % 左側 : 4.8 Ω ± 10 %
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