Hioki 3801-50 Instruction Manual

取扱説明書
Instruction Manual
3801-50
ディジタルハイテスタ
DIGITAL HiTESTER
2008年12月 発行 改訂3版
December 2008 Revised edition 3 3801C980-03 08-12H
i
目次
目 次
はじめに ................................................................................... 1
梱包内容の確認 ........................................................................ 1
安全について ............................................................................ 2
ご使用にあたっての注意 .......................................................... 5
1 2
1 概要 7
1.1 製品概要 ........................................................................ 7
1.2 特長 ............................................................................ .... 8
1.3 各部の名称と機能 .......................................................... 9
2 測定方法 15
2.1 測定前の点検 ............................................................... 16
2.2 電圧測定 ...................................................................... 18
2.3 電流測定 ...................................................................... 20
2.4 抵抗測定 ...................................................................... 22
2.4.1 抵抗測定(Ω) .................................................................22
2.4.2 コンダクタンス(1/Ω)測定(nS) ................................. 23
2.5 導通チェック ............................................................... 24
2.6 ダイオードチェック .................................................... 25
2.7 コンデンサ容量測定 .................................................... 26
2.8 周波数測定 ................................................................... 27
2.8.1 周波数測定 ...................................................................... 27
2.8.2 周波数カウンタ測定 .......................................................28
2.9 DUTY 比測定 ............................................................... 29
2.10 パルス幅測定 ............................................................... 30
2.11 温度測定 ...................................................................... 31
2.12 パルス出力機能 ............................................................ 33
3 付加機能 35
3.1 オートレンジ機能 ........................................................ 35
3.2 マニュアルレンジ機能 ................................................. 36
3.3 ホールド機能 ............................................................... 37
3.3.1 トリガホールド ............................................................... 37
3.3.2 リフレッシュホールド .................................................... 38
3.3.3 ピークホールド ............................................................... 40
3 4 5 6 7 8 9 10 11
付録
索引
ii
目次
3.4 レコーディング機能 .................................................... 41
3.5 相対値(REL)表示機能 ............................................. 42
3.6 電池残量表示機能 ........................................................ 43
3.7 通信機能 ...................................................................... 43
3.8 警告機能 ...................................................................... 45
3.8.1 A 端子誤接続警告 ...........................................................45
3.8.2 過負荷警告 ............................... .......................................46
4 パワーオンオプション 47
4.1 通信のための設定 ........................................................ 49
4.1.1 通信速度の設定(ボーレート) .......................................49
4.1.2 パリティチェックの設定 ................................................49
4.1.3 データ長の設定 ........................ .......................................50
4.1.4 応答の ON/ OFF 設定 ............................... ....................... 50
4.1.5 データ出力の ON/ OFF 設定 .................... .......................51
4.2 % 換算表示(4-20 mA/ 0-20 mA )の切替 ................... 52
4.3 最小周波数の設定 ........................................................ 53
4.4 ブザー音の設定 ............................................................ 53
4.5 デシベル(dBm/ dBV)の表示切替 ............................. 54
4.6 熱電対タイプの設定 .................................................... 55
4.7 温度表示の設定 ............................................................ 55
4.8 リフレッシュホールドの設定 ...................................... 56
4.9 オートパワーセーブの設定 .......................................... 57
4.10 表示バックライトの設定 ............................................. 58
4.11 基準インピーダンスの設定 .......................................... 59
4.12 リセット ...................................................................... 60
5 仕様 61
5.1 一般仕様 ...................................................................... 61
5.2 確度 ......................................................................... ..... 65
6 保守・サービス 73
6.1 困ったときは ............................................................... 73
6.2 クリーニング ............................................................... 75
6.3 電池の交換 ................................................................... 75
6.4 ヒューズの交換 ............................................................ 77
6.5 本体ソフトのバージョンの確認方法 ........................... 79

はじめに

このたびは、HIOKI 3801-50 ディジタルハイテスタ をご 選定いただき、誠にありがとうございます。この製品を十分
にご活用いただき、末長くご使用いただくためにも、取扱説 明書はていねいに扱い、いつもお手元に置いてご使用くださ い。

梱包内容の確認

1
はじめに
1 2
本器がお手元に届きましたら、輸送中において異常または 破損がないか点検してからご使用ください。特に付属品お よび、パネル面のスイッチ、端子類に注意してください。万 一、破損あるいは仕様どおり動作しない場合は、お買上店
(代理店)か最寄りの営業所にご連絡ください。
本器を輸送するときは、最初にお届けした梱包材を使用し、 必ず二重梱包してください。輸送中の破損については保証 しかねます。
□ 積層形アルカリ乾電池
6LR61(本体内蔵 / 1 個)
3801-50 ディジタルハイテスタ
(ホルスタ付き / 1 台)
□ 取扱説明書(1 冊)
オプション 3853 携帯用ケース
3856-01 通信パッケージ(RS-232C) □ 3856-02 通信パッケージ(USB) □ 9180 シース形温度プローブ □ 9181 表面形温度プローブ □ 9182 シース形温度プローブ □ 9183 シース形温度プローブ □ 9472 シース形温度プローブ □ 9473 シース形温度プローブ □
9474 シース形温度プローブ
9475 シース形温度プローブ □ 9476 表面形温度プローブ □ 9617 台付クリップ(CE 非対応) □ 9618 クリップ形リード(CE 非対応)
3 4 5 6
□ ストラップ(1 個)
7 8
3851-10 テストリード(1 個)
9 10 11
索引
2

安全について

安全について
この機器は IEC 61010 安全規格に従って、設計され、試験 し、安全な状態で出荷されています。測定方法を間違えると
人身事故や機器の故障につながる可能性があります。取扱説 明書を熟読し、十分に内容を理解してから操作してくださ い。万一事故があっても、弊社製品が原因である場合以外は 責任を負いかねます。
安全記号
この取扱説明書には本器を安全に操作し、安全な状態に保つ のに要する情報や注意事項が記載されています。本器を使用 する前に下記の安全に関する事項をよくお読みください。
使用者は、取扱説明書内の マークのあるとこ ろは、必ず読み注意する必要があることを示しま
す。 使用者は、機器上に表示されている マークの
ところについて、取扱説明書の マークの該当 箇所を参照し、機器の操作をしてください。
この端子には、危険な電圧がかかることを示しま す。
二重絶縁または強化絶縁で保護されている機器 を示します。
接地端子を示します。
直流(DC)を示します。
交流(AC)を示します。
直流(DC)または交流(AC)を示します。
安全について
取扱説明書の注意事項には、重要度に応じて以下の表記がさ れています。
3
その他の記号
確度について
操作や取扱いを誤ると、使用者が死亡または 重傷につながる危険性が極めて高いことを意 味します。
操作や取扱いを誤ると、使用者が死亡または 重傷につながる可能性があることを意味しま す。
操作や取扱いを誤ると、使用者が傷害を負う 場合、または機器を損傷する可能性があるこ とを意味します。
製品性能および操作上でのアドバイス的なこ とを意味します。
してはいけない行為を示します。
参照先を示します。
弊社では測定値の限界誤差を、次に示す rdg.(リーディング)、 dgt.(デジット)に対する値として定義しています。
rdg.(読み値、表示値、指示値)
現在測定中の値、測定器が現在指示している値を表します。
1 2 3 4 5 6 7 8 9
dgt.(デジット)
ディジタル測定器における最小表示単位、つまり最小桁の "1" を表します。
10 11
索引
4
安全について
測定カテゴリ(過電圧カテゴリ)について
本器は CAT III (1000 V)CAT IV (600 V) に適合しています。 測定器を安全に使用するため、IEC61010 では測定カテゴリと して、使用する場所により安全レベルの基準を CATⅠ〜 CAT Ⅳで分類しています。概要は下記のようになります。
CAT I
CAT II
CAT III
CAT IV
数値の大きいカテゴリは、より高い瞬時的なエネルギーのあ る電気環境を示します。そのため、CAT Ⅲで設計された測定
器は、CAT Ⅱで設計されたものより高い瞬時的なエネルギー に耐えることができます。 カテゴリの数値の小さいクラスの測定器で、数値の大きいク ラスに該当する場所を測定すると重大な事故につながる恐れ
がありますので、絶対に避けてください。 特に、CATⅠの測定器を CATⅡ、ⅢおよびⅣに該当する場所
の測定に用いないでください。 測定カテゴリは IEC60664 の過電圧カテゴリに対応します。
コンセントからトランスなどを経由した機器内 の二次側の電気回路
コンセントに接続する電源コード付き機 器(可 搬形工具・家庭用電気製品など)の一次側電路
直接分電盤から電気を取り込む機器(固定設備) の一次側および分電盤からコンセントまでの電 路
建造物への引込み電路、引込み口から電 力量 メータおよび一次過電流保 護装 置(分電盤)ま での電路

ご使用にあたっての注意

5
ご使用にあたっての注意
本器を安全にご使用いただくために、また機能を十二分に活 用いただくために、下記の注意事項をお守りください。
本器の設置について
使用温湿度範囲 0〜50℃、80%rh以下(結露しないこと) 確度保証温湿度範囲:23 ± 5 ℃、80%rh 以下
本器の故障、事故の原因になりますので、以下のような場所には設置しないでく ださい。
直射日光があたる 場所 高温になる場所
水のかかる場所 多湿、結露するよう な場所
ほこりの多い場所
腐食性ガスや爆発性 ガスが発生する場所
強力な電磁波を発生 する場所 帯電しているものの 近く
機械的振動の多い 場所
ご使用前の確認
1 2 3 4 5 6 7 8 9
使用前には、保存や輸送による故障がないか、点検と動作確 認をしてから使用してください。故障を確認した場合は、お 買上店(代理店)か最寄りの営業所にご連絡ください。
テストリードの被覆が破れたり、金属が露出していないか、 使用する前に確認してください。損傷がある場合は、感電事 故になるので、指定の 3851-10 テストリードと交換してくだ
さい。
10 11
索引
6
ご使用にあたっての注意
測定時の注意
感電事故を防ぐため、下記のことをお守りください。
測定前に必ずファンクションスイッチの位置を確認してく ださい。
ファンクションスイッチを切り替えるときは、テストリー ドを被測定物から外し、測定端子からも抜いてください。
端子部は、安全な絶縁距離がとれていません。感電事故を防 ぐため、端子部には触れないでください。
安全のため、テストリードは付属またはオプションの テスト リードを使用してください。
本器の取り扱いについて
本器の損傷を防ぐため、運搬および取扱いの際は振動、衝撃 を避けてください。特に、落下などによる衝撃に注意してく ださい。本器を破損します。
電池の液漏れによる腐食を防ぐため、長い間使用しな い ときは、電池を抜いて保管してください。
使用後は必ずファンクションスイッチを OFF にしてくだ さい。
テストリードの取り扱いについて
断線による故障を防ぐため、ケーブルを折ったり引っ張っ たりしないでください。
テストリードの先端はとがっているため危険です。けがの ないよう、取扱いには十分注意してください。また、使用 しないときは保護用のキャップを取り付けてください。
ケーブルが溶けると金属部が露出し危険です。発熱部など に触れないようにしてください。
1.1
製品概要
概要 1

1.1 製品概要

本器は電圧(直流 / 交流 /AC+DC)、電流(直流 / 交流 /AC+DC)、 抵抗、導通、ダイオード、静電容量、周波数、周波数カウン
タ、DUTY 比、パルス幅、温度測定が可能な多機能高性能ディ ジタルマルチメータです。さらに、各種パルス信号機器の チェックにパルス出力機能を装備しています。また、オプショ ンの3856-01/02 でパソコンと接続して本器の制御や測定デー タの送信を行うことができます。
各種測定が可能です
電圧を測定したい 電流を測定したい 抵抗を測定したい
導通チェックをしたい ダイオードチェックをしたい コンデンサ容量を測定したい
周波数を測定したい
DUTY *を測定したい
パルス幅を測定したい
温度を測定したい
* DUTY
デューティ比 (Duty factorDuty ratio) とは、パルス幅とパル ス繰り返し周期との比をいいます。本器ではこの比を100 分 率 (%) で表示します。
18 ページ参照 20 ページ参照 22 ページ参照 24 ページ参照 25 ページ参照 26 ページ参照 27 ページ参照 29 ページ参照
30 ページ参照 31 ページ参照
7
1
概要
2 3 4 5 6 7 8 9 10
プラススロープの パルス幅
0 V
パルス繰り返し周期(=tw
+
tw
T
マイナススロープの パルス幅
-
tw
+
+ tw-)
11
t
12 13
8
1.2
特長

1.2 特長

高性能ハンディ DMM
最大 51000 カウント表示可能です。真の実効値測定方式によ り歪波形でも高精度で測定できます。直流電圧測定の基本確
度は± 0.025%rdg. ± 5dgt. です。
CE マーキング対応の安全設計
国際安全規格(IEC61010-1 測定カテゴリ CAT Ⅲ 1000 V、CAT600 V)、EMC 関連規格に適合しています。
充実した付加機能
測定の簡単サポートから簡易解析までの充実した付加機能を 備えています。
3 章「付加機能」(35 ページ)参照
リフレッシュ ホールド機能
トリガホールド機能 キーを押す毎に測定値を保持します。 ピークホールド機能
レコーディング機能 相対値表示機能 基準値からの変動を表示します。
バックライト機能
通信機能
パルス出力機能
測定値を自動的に固定して、テストリー ドを離しても測定値を保持します。
突入などの過渡的な電圧、電流を捉えま す。
測定中の最大値、最小値、平均値、現在 の測定値を切り替えて表示します。
暗い場所で表示部を明るくします。
EL タイプ)
パソコンと接続してデータを解析でき ます。(RS-232C/USB、オプション3856- 01/02 が必要です)
各種パルス制御機器のチェックにパル ス信号を出力します。

1.3 各部の名称と機能

1.3
各部の名称と機能
9
正 面
3801-50 ディジタルハイテ スタの各部 の名称と 機能につい て 説明します。
表示部
10 ページ参照)
キー操作部
11 ページ参照)
ファンクション スイッチ
12 ページ参照)
1
概要
2 3 4 5 6 7 8 9
端子部
13 ページ参照)
10 11 12 13
10
K
J
HOLD
0
0
1.3
各部の名称と機能
表示部
Remote
AUTO
/ /
TRIG
REL
MAX
MIN
AVG
0-2 4-2
APS
サブ表示部と単位
バーグラフ
メイン表示部と単位
通信制御されているとき点灯します。 パルス出力ファンクションのとき点灯します。
DCV 測定、DCA 測定ファンクションのとき点灯します。 ACV 測定、ACA測定ファンクションのとき点灯します。
AC+DCV測定、AC+DCA測定ファンクションのとき点灯します。
オートレンジのとき点灯します。 温度測定の熱電対タイプを示します。
0
選択したタイプが点灯します。 ダイオードチェックファンクションのとき点灯します。
導通チェックファンクションのとき点灯します。 相対値表示機能が ON のとき点灯します。 トリガホールド機能が ON のとき点灯します。 最大値を表示しているとき点灯します。
(ピークホールド、レコーディング機能)
最小値を表示しているとき点灯します。
(ピークホールド、レコーディング機能)
平均値を表示しているとき点灯します。(レコーディング機能)
% 換算表示が 0-20 mA のとき点灯します。 % 換算表示が 4-20 mA のとき点灯します。
DUTY 比測定、パルス幅測定ファンクションのとき点灯します。
バッテリマーク(電池消耗警告表示)です。 電池交換時期に点灯します。
オートパワーセーブ機能が ON のとき点灯します。
キー操作部
1.3
各部の名称と機能
11
1
概要
2
SHIFT
HOLD
REL
RANGE
DUAL
Hz
SHIFT キーです。
現在の測定値を固定します。(ホールド機能) 長押しすると、レコーディング機能のON/ OFF
を行います。 相対値を表示します。(相対値表示機能)
長押しすると、ピークホールド機能のON/ OFF を行います。
測定レンジを変更します。(マニュアルレンジ) 長押しすると、オートレンジになります。
メイン表示部とサブ表示部に異なる測定値の 組み合わせを表示します。 ピークホールドモード、レコーディングモード では、再スタートします。
メイン表示部の周波数、DUTY 比、パルス幅を 選択します。 長押しすると終了します。
バックライトの ON/ OFF をします。 長押しすると、電池残量を表示します。
3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
12
1.3
各部の名称と機能
ファンクションスイッチ
OFF
V
mV
Ω
μA
mA.A
本器の電源を OFF にします。
V
交流電圧測定ファンクションです。 電圧測定ファンクションです。
SHIFT キーで DCACAC+DCを切り替えます。
1000 mV 以下の電圧測定ファンクションです。
SHIFT キーで DCACAC+DCを切り替えます。
抵抗測定ファンクションです。
SHIFT キーで導通チェック、nS 測定ファンクションに切り替
えます。 ダイオードチェックファンクションです。
SHIFT キーで周波数カウンタファンクションに切り替えます。
コンデンサ容量測定ファンクションです。
SHIFT キーで温度測定ファンクションに切り替えます。
5100 μA 以下の電流測定ファンクションです。
SHIFT キーで DCACAC+DCを切り替えます。
電流測定ファンクションです。
SHIFT キーで DCACAC+DCを切り替えます。
パルス出力ファンクションです。
端子部
1.3
各部の名称と機能
13
1
概要
2 3
A 端子
μA.mA 端子
COM 端子
V 端子
裏 面
電流測定時に使用する端子です。(A ファンクション) テストリードの赤色を接続します。
電流測定時、パルス出力時に使用する端子です。
μAmA、パルス出力ファンクション)
テストリードの赤色を接続します。 各測定時に共通して使用する端子です。
テストリードの黒色を接続します。 電圧測定、抵抗測定、ダイオードチェック、コンデンサ容量
測定、温度測定時に使用する端子です。 テストリードの赤色を接続します。
通信ポート
ネジ
電池カバー
4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
14
1.3
各部の名称と機能
ホルスタ
ストラップ 取り付け穴
コネクタ
テストリード ホルダ
スタンド
ホルスタの通し穴に付属のストラップを通 ストラップ 取り付け穴
コネクタ
テストリード ホルダ
スタンド
本器は標準付属のホルスタが装着されています。 ホルスタは柔らかい材質のため、外部からの衝撃を吸収して 本器を保護します。 電池またはヒューズは、ホルスタを外してから交換してくだ さい。また、交換後はホルスタを装着してから使用してくだ さい。
して本器を携帯できます。
本器を置く場所がない場合など、腰ベルトや
フックなどに掛けて使用できます。
オプションの通信ケーブルを接続します。
ホルスタを本器から外すとコネクタも外れ
ます。紛失しないように注意してください。
テストリードを固定できます。
一方のテストリードを固定して、本器を持ち
ながら測定することができます。
スタンドを引き出して、本器を立てて置くこ
とができます。
スタンドを立てたまま、上方向から強い力を加えないでくだ さい。スタンドを損傷します。
測定方法 2
感電事故を防ぐため、下記のことをお守りください。
測定前に必ずファンクションスイッチの位置を確認してく ださい。
ファンクションスイッチを切り替えるときは、テストリー ドを被測定物から外し、測定端子からも抜いてください。
最大入力電圧はDC1000 V、AC1000 Vrms (sin)または 10 VHzです。この最大入力電圧を超えると本器を破損し、人
身事故になるので測定しないでください。
最大入力電流は以下の通りです。 A 端子:AC/DC 10 A まで連続、AC/DC 20 A まで 30 秒以内
μA.mA 端子:AC/DC 510 mA この電流を超えると本器を破損し、人身事故になるので入
力しないでください。
対地間最大定格電圧は以下のとおりです。 CAT Ⅲ:DC1000 V, AC1000 Vrms (sin) または 107 VHz CAT Ⅳ:DC600 V, AC600 Vrms (sin) または 10
大地に対してこの電圧を超える 測定は しな いで くださ い。 本器を破損し、人身事故になります。
7
VHz
15
1
2
測定方法
7
3 4 5 6
感電事故を防ぐため、テストリードの先端で電圧のかかっ ているラインを短絡しないでください。
テストリードによる測定箇所は、安全のため必ずブレーカ の二次側で行ってください。
端子部は、安全な絶縁距離がとれていません。感電事故を防 ぐため、端子部には触れないでください。
安全のため、テストリードは付属またはオプションの テスト リードを使用してください。
テストリードには輸送時に先 ピンを保護するためのキャッ プが装着されています。ご使 用前に取り外してください。
7 8 9 10 11
付録
索引
16
2.1
測定前の点検

2.1 測定前の点検

使用前には、保存や輸送による故障がないか、点検と動作確 認をしてから使用してください。故障を確認した場合は、お 買上店(代理店)か最寄りの営業所にご連絡ください。
点検
バッテリマーク ()が表示され ていませんか?
表示されている場合は、電池を
交換してください。
75 ページ参照)
破損、亀裂などはありませんか?
内部回路は露出していませんか?
お買上店(代理店)か最寄りの
営業所にご連絡ください。
金属が露出していませんか?
断線していませんか?
お買上店(代理店)か最寄りの
営業所にご連絡ください。
動作確認
動作確認をして異常があった場合は、途中でも点検を中止し、 本器を使用しないでください。
用意するもの
本器
• 3851-10 テストリード
•ACコンセント(AC100 V 50 Hz/ 60 Hz などの商用電源)
1. ファンクションスイッチを Ω にします。
2. SHIFT キーを押して導通チェックにします。(点
17
2.1
測定前の点検
3. テストリードの赤色を本器の V 端子に、黒色を COM 端子に
接続します。
4. テストリードの赤色と黒色の先端同士を押し当てて短絡しま
す。
1
2
測定方法
3
ブザーが鳴る
•0 Ω 付近で値が安定している
OK
5. ファンクションスイッチを ACV にします。( 点灯)
6. DUAL キーを押して、メイン表示部に電圧測定値、サブ表示部
に周波数測定値が表示されるようにします。
7. ACコンセントの差し込み口にテストリードの先端を差し込み
ます。
これは本器の動作の一部を確認するのみです。本器が製品 仕様通り動作するかの確認には、定期的な校正が必要です。
メイン画面に商用電圧、サブ画面に商用 周波数が表示されます。
4 5 6 7 8 9 10 11
付録
索引
18
1.
2.2
電圧測定

2.2 電圧測定

各レンジの測定範囲を超える電圧、電流を入力しないでく ださい。本器を破損します。
本器の電源が OFF の状態で、測定端子に電圧、電流を入力 しないでください。本器を破損することがあります。
または mV
V
SHIFT
<例> ACV 選択時
RANGE
AC DC
AC+DC
AUTO 消灯)
ファンクションスイッチを切り替 え す。
V 1 V 以上を測定するとき mV1 V 以下を測定するとき
測定する電圧が不明なときは、V に合わせて ください。
2. SHIFT キーで DCACAC+DCを選
します。
(DC)
(AC)
(AC+DC)
3. マニュアルレンジにしたい場合
RANGE キーを押します。(通常はオート
ンジです)
36 ページ参照
4. テストリードを測定端子に接続し
す。
2.2
19
電圧測定
<例>
交流電圧測定
直流電圧測定
<例> AC 電圧測定時
5. 被測定物にテストリードを接続し
す。
1
2
測定方法
3
4
6. メイン表示部の表示値を読みます。
5
周波数を見たいときはHz キーまたは DUAL キーを押します。
27 ページ参照
dBmdBV 表示を見たいときは DUAL キー 2 回押します。
V ファンクションではSHIFT キー(長押
し)でも dBmdBV に切り替えできます。
54 ページ参照
6 7 8
交流電圧は Vファンクションでも測定できます。
9 10 11
付録
索引
20
2.3
電流測定

2.3 電流測定

電圧を入力しないでください。本器を破損し、人身事故にな ります。電気事故を防ぐため、測定回路の電源を切ってか ら、測定してください。
A 端子にテスト リー ドが接 続さ れて いる とき に、ファンク ションスイッチが mA.A ファンクション以外になっている と、警報が鳴ります。安全のため、警報が鳴ったときはただ
ちにテストリードを被測定物から外してください。
各レンジの測定範囲を超える電圧、電流を入力しないでく ださい。本器を破損します。
本器の電源が OFF の状態で、測定端子に電圧、電流を入力 しないでください。本器を破損することがあります。
2.3
1.
21
電流測定
SHIFT
<例> ACA 選択時
RANGE
mA.A
または
μA
AC
DC
AC+DC
AUTO 消灯)
ファンクションスイッチを切り替 え す。
mA.A5100 μA 以上を測定するとき μA 5100 μA 以下を測定するとき
測定する電流が不明なときは、mA.A に合わ せてください。
2. SHIFT キーで DCACAC+DC を選
します。
(DC)
(AC)
(AC+DC)
3. マニュアルレンジにしたい場合
RANGE キーを押します。(通常はオート
ンジです)
36 ページ参照
4. テストリードを測定端子に接続し
す。
mA 測定、μA測定時は μA.mA 端子にテスト リードの赤色を接続します。
1
2
測定方法
3 4 5 6 7 8
<例> AC 電流測定時
5. 被測定物にテストリードを接続し
す。
6. メイン表示部の表示値を読みます。
周波数を見たいときはHz キーまたは DUAL キーを押します。
27 ページ参照
DCmA ファンクションでDUAL キーを 3 回押 すと % 換算表示(4-20 mA/ 0-20 mA)しま す。工業計器のチェックに使用できます。
52 ページ参照
9 10 11
付録
索引
22
2.4
抵抗測定

2.4 抵抗測定

電圧を入力しないでください。本器を破損し、人身事故にな ります。電気事故を防ぐため、測定回路の電源を切ってか ら、測定してください。
2.4.1 抵抗測定(Ω
<例>
Ω
1. ファンクションスイッチを切り替 え
す。
2. マニュアルレンジにしたい場合
AUTO 消灯)
RANGE
RANGE キーを押します。(通常はオート
ンジです)
36 ページ参照
3. テストリードを測定端子に接続し
す。
4. 被測定物にテストリードを接続し
す。
5. メイン表示部の表示値を読みます。
2.4
2.4.2 コンダクタンス(1/Ω)測定(nS
23
抵抗測定
<例>
nS
コンダクタンス測定は、抵抗の逆数を表示します。表示単位 は nS(ナノ・ジーメンス)です。 例えば、抵抗値が 40 MΩ の場合、1/ 40 MΩ = 25 nSとなりま
す。(M 10 抵抗値が∞(端子開放)では、0 nS となります。抵抗値が非 常に大きい場合に使用します。
6
n 10-9)
1. ファンクションスイッチを切り替 え
す。
SHIFT
2 回押す
nS 点灯)
2. SHIFT キーで nS を選択します。
3. テストリードを測定端子に接続し
す。
4. 被測定物にテストリードを接続し
す。
1
2
測定方法
3 4 5 6 7 8 9 10
5. メイン表示部の表示値を読みます。
11
付録
索引
24
E
2.5
導通チェック

2.5 導通チェック

電圧を入力しないでください。本器を破損し、人身事故にな ります。電気事故を防ぐため、測定回路の電源を切ってか ら、測定してください。
1. ファンクションスイッチを切り替 え
す。
<例>
SHIFT
RANGE
(点灯)
AUTO 消灯)
2. SHIFT キーで導通( )を選択します
3. レンジを変更したい場合は RANGE
を押します。(通常はマニュアルレンジです オートレンジにしたい場合は RANG キーを長押しします。
36 ページ参照
4. テストリードを測定端子に接続し
す。
5. 被測定物にテストリードを接続し
す。
6. メイン表示部の表示値を読みます。
各レンジで表示値が1000 カウント未満の場 合、ブザー音が鳴ります。
510.00 Ω レンジの場合 10.00 Ω 未満)
ただし、相対値表示モード中は表示値ではな く内部の測定値に従います。

2.6 ダイオードチェック

2.6
ダイオードチェック
25
<例>
カソード
電圧を入力しないでください。本器を破損し、人身事故にな ります。電気事故を防ぐため、測定回路の電源を切ってか ら、測定してください。
1. ファンクションスイッチを切り替え
す。
2. テストリードを測定端子に接続します
3. 被測定物にテストリードを接続します
アノード
順方向
4. メイン表示部の表示値を読みます。
正常なダイオードで順方向電圧(0.3 0.8 V を表示します。 表示値が 0. 0500 V 未満の場合、ブザー音が鳴 ります。 表示値が 0. 3 V 0.8 V に下がるとダイオー 検出としてブザー単発音が鳴ります。 ただし、相対値表示モード中は表示値ではな く内部の測定値に従います。
1
2
測定方法
3 4 5 6 7 8 9 10 11
付録
索引
26
/
2.7
コンデンサ容量測定

2.7 コンデンサ容量測定

電圧を入力しないでください。本器を破損し、人身事故にな ります。電気事故を防ぐため、測定回路の電源を切ってか ら、測定してください。
1. ファンクションスイッチを切り替 え
す。
<例>
RANGE
AUTO 消灯)
2. マニュアルレンジにしたい場合
RANGE キーを押します。(通常はオート
ンジです)
36 ページ参照
3. テストリードを測定端子に接続し
す。
4. 被測定物にテストリードを接続し
す。
5. メイン表示部の表示値を読みます。
99.99 mF レンジのサンプルレートは0.01 回 秒です。測定値が表示されるまで 2 分程度か かる場合があります。
本器は充放電方式により、コンデンサ容量を 測定します。表示の はコンデンサの充 電( / 放電( )を示します。
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