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Fronius prints on elemental chlorine free paper (ECF) sourced from certified sustainable forests (FSC).
/ Perfect Charging / Perfect Welding / Solar Energy
WF 25i Case D200
WF 25i Case D300
操作手順
JA
ワイヤー供給ユニット
42,0426,0187,JA 017-14092020
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目次
安全上のご注意 5
安全通知の説明 5
概要 5
適切な使用 5
環境条件 6
作業者の義務 6
スタッフの義務 6
主電源接続 6
ご自身と他の人々の保護 7
有毒なガスおよび蒸気による危険 7
飛び火による危険 8
主電源電流および溶接電流による危険 8
曲りくねった溶接電流 9
EMC 装置分類 10
EMC 対策 10
EMF 対策 10
特定の危険要因 10
保護ガスの要件 11
遮へいガスシリンダーによる危険 12
保護ガス漏れの危険 12
設置場所および運搬中の安全措置 12
通常運転での安全対策 13
起動、整備および修理 13
安全検査 14
廃棄 14
安全記号 14
データ保護 14
版権 14
JA
一般事項 15
一般事項 17
装置のコンセプト 17
装置に関する警告通知 17
クレーンによる運搬 19
コントロール、接続および機械コンポーネント 21
WF 25i Case D200 の制御、接続ソケットおよび機械部品 23
安全性 23
ワイヤ送給装置の前部 23
ワイヤ送給装置の側面 24
WF 25i Case D300 の制御、接続ソケットおよび機械部品 25
安全性 25
ワイヤ送給装置の前部 25
ワイヤ送給装置の側面 26
制御盤(オプション) 27
安全性 27
一般事項 27
OPT/i WF POT 制御盤 27
OPT/i WF ガステストおよびワイヤインチング 28
OPT/i WF Standard 制御盤 30
取り付けと起動 35
取り付けと起動の前 37
安全上の注意 37
適切な使用 37
セットアップに関する規定 37
連結ホースと MIG/MAG 溶接トーチの接続 38
安全性 38
3
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一般情報 38
連結ホースの接続 38
MIG/MAG 溶接トーチの接続 39
送給ローラを挿入/交換してください。 40
安全性 40
一般事項 40
駆動ローラを挿入/交換します 40
溶接ワイヤー巻きの挿入、バスケット型スプールの挿入 42
安全性 42
溶接ワイヤー巻きの挿入:D200 装置 42
溶接ワイヤー巻きの挿入:D300 装置 43
バスケット型スプールの挿入:D300 装置 43
ワイヤ電極のインチング 44
一般事項 44
準備作業 44
ワイヤ電極のインチング 45
接触圧力の設定 45
ブレーキを調整する 46
一般事項 46
ブレーキの設定:D200 装置 46
ブレーキの設定:D300 装置 47
ブレーキのセットアップ:D200 装置 48
ブレーキのセットアップ:D300 装置 48
始動 49
安全上の注意 49
必要条件 49
一般事項 49
トラブルシューティング、整備、および廃棄 51
トラブルシューティング 53
安全性 53
トラブルシューティング 53
点検、整備および廃棄 57
概要 57
安全性 57
毎回の起動時 57
6 ヶ月毎 57
廃棄 58
技術データ 59
技術データ 61
WF 25i Case D200 61
WF 25i Case D300 61
HP 70i Case 62
HP 95i Case 62
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安全上のご注意
JA
安全通知の説明
警告!
差し迫った危険性があることを示します。
これを回避しないと、死亡や重傷に至ることがあります。
▶
警告!
危険状態になる可能性があることを示します。
これを回避しないと、死亡や重傷に至る可能性があります。
▶
注意!
損傷や傷害が発生するおそれがある状況を示します。
これを回避しないと、軽度の傷害や物体への軽度の損傷が発生するおそれがあります。
▶
注記
!
不具合が生じるか、装置を損傷するおそれがあることを示します。
概要 本装置は、最先端の技術を使用し、広く認められている安全標準に基づいて、製造されていま
す。誤ったまたは不適切な使い方により、下記の事故や損傷が発生するおそれがあります
- 作業者または第三者の傷害や死亡、
- 操作する会社が所有する装置やその他の有形資産の損傷、
- 装置の効率低下。
本装置の試運転、操作、整備、修理に関係する人はすべて、下記を満足している必要がありま
す。
- 適切な資格を持っており、
- 溶接に関する十分な知識を持っており、
- これらの操作手順を注意深く読みかつこれらに従う。
装置を使用する場合は、本操作手順を常に手近なところに置いてください。操作手順に加え
て、事故防止および環境保護に関する、一般に適用されている規定およびその地域の規定に
も注意してください。
本装置に関する安全および危険に関する掲示はすべて、
- いつでも読める状態である必要があり、
- 損傷を受けてはならず、
- 取り外されてはならず、
- 上を覆ったり、上に貼り付けたり、上に描いたりしないでください。
本装置の安全および危険に関する注意事項の記載場所については、装置の操作手順の「概
要」のセクションを参照してください。
装置の電源を入れる前に、安全性を損なうおそれのある障害をすべて取り除いてください。
ユーザーの人身の安全が危険にさらされます。
適切な使用 本装置は、その使用目的に限って使用してください。
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本装置は、銘板に指定されている溶接プロセスのみで使用することを目的としています。
この目的以外のいかなる使用も不適切と見なされます。このような使用によって発生するいか
なる損傷についても、当メーカーは責任を負いません。
適切な使用には以下が含まれます。
- 操作手順に記載されているすべての指示を注意深く読み、その内容に従う
- 安全と危険に関する注意事項をすべて、注意深く読み、遵守する
- 規定された点検および保守を実施する。
本装置を決して以下の目的に使用しないでください。
- パイプの解凍
- バッテリーの充電
- エンジンの起動
本装置は産業および工場で使用することを目的としています。家庭環境での使用によって発生
するいかなる損傷についても、当メーカーは責任を負いません。
同様に、不十分な結果および不適切な結果に対して、当メーカーは責任を負いません。
環境条件 本装置が、規定されている区域外で使用または保管された場合、使用目的に準拠していないと
見なされます。このような使用によって発生するいかなる損傷についても、当メーカーは責任を
負いません。
周囲温度の範囲:
- 作動中:-10 °C~+40 °C (14 °F~104 °F)
- 運搬中および保管中:-20 °C~+ +55 °C (-4 °F~131 °F)
相対湿度:
- 最大 50%、40 °C (104 °F)の場合
- 最大 90%、20 °C (68 °F)の場合
周囲の空気に塵、酸、腐食性の気体や物質などが含まれていてはなりません。
最高高度 2000 m (6561 ft. 8.16 in.)までで使用できます
作業者の義務 作業者は、以下の条件を満たす人のみに本装置での作業を許可する必要があります。
- 作業中の安全性および事故防止に関する基本的な指示を熟知しており、装置の使用方法
について指示を受けている
- これらの操作手順、特に「安全上のご注意」のセクションを読んで理解しており、このことを
署名で確認している
- 必要な結果を出せるようトレーニングを受けている。
作業者が安全性を重視した方法で作業することを徹底するために、定期的に確認を実行する
必要があります。
スタッフの義務 装置を使用する前に、装置を使用するように指示を受けたすべての人は、以下を約束します。
- 作業での安全性と事故防止に関する基本的な指示を遵守する
- これらの取扱説明書、特に「安全上のご注意」のセクションを読み、その内容を理解し、遵
守することを署名により確認する
作業場を離れる前に、不在中に人または所有物に危害が加わらないように徹底します。
主電源接続 より高い規格の装置は、その電流消費のために主要電源のエネルギー品質に影響をあたえる
場合があります。
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これにより、複数の装置種類に以下の点で影響をあたえる場合があります。
- 接続制限
-
主電源の最大許容電気抵抗に関する基準
-
最低短絡力要件に関する基準
*)
公共送電網との接点
*)
*)
「技術データ」参照
この場合、プラント作業員または装置の使用者は、電力会社と相談の上、適切な場所に装置
が接続されているかどうかを確認します。
重要!グリッド接続が適切に絶縁処理されていることを確かめてください
JA
ご自身と他の人々
の保護
本装置を使う方は、次のような多くの危険に曝されることにご注意ください。
- 飛び火や高温の金属片
- 目や皮膚に害を与える恐れのあるアーク放射
- 心臓ペースメーカー装着者の生命を危険にさらす恐れのある有害な磁界
- 主電源電流および溶接電流による感電死
- 酷い騒音公害
- 有害な溶接煙やガス
本装置を操作する際には必ず適切な防護服を着用してください。防護服には次の特性が備わ
っている必要があります:
- 難燃性
- 絶縁性および乾燥
- 身体全体を覆い、損傷が無く良好な状態のもの
- 安全ヘルメット
- 折り返しのないズボン
保護衣には多様なアイテムがあります。作業者は以下に留意してください:
- 保護バイザーや調整フィルターを使用して UV 光線、熱および火花から目と顔を保護しま
す
- 保護バイザーの裏側に規制に従った側面保護付きの保護メガネを装着します
- 湿潤状態でも絶縁状態を維持できる頑健な靴を履いてください
- 適切なグローブで手を保護します(電気的絶縁で、熱に対する耐性があるもの)
- 騒音の悪影響を減らし障害を防ぐために防音保護具を装着します
装置の操作中または溶接の進行中は、作業区域に近づかないようにし、特に子供に注意してく
ださい。近隣に人がいる場合は次の事に注意してください:
- 近隣住民にすべての危険性を伝えてください(アークによる強烈な光、飛び散る火花によ
る怪我、有害な溶接煙、騒音、主電源電流や溶接電流からの潜在的なリスクなど)
- 適切な保護装置で保護していること
- あるいは、適切な安全スクリーン/カーテンを設置してください。
有毒なガスおよび蒸
気による危険
溶接作業中に生じる煙には、有毒なガスや蒸気が含まれています。
溶接煙には、国際がん研究機関のモノグラフ 118 の記載の通り、発がん性物質が含まれてい
ます。
排出源排気および室内排気システムを使用してください。
可能な場合は、排気装置が内蔵された溶接トーチを使用してください。
溶接煙やガスに顔を近づけないでください。
煙およびガスに対してい次の予防対策を実施してください。
- 吸入しないでください。
- 適切な装置を使って作業区域から除去します。
十分な外気の供給を確保します。換気率を少なくとも 20 m³/時に維持します。
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換気が不十分な場合は吸気機能のある溶接ヘルメットを使用します。
排出能力が十分であるか不確かな場合は、測定した毒物排出値を許容制限値と比較します。
次のコンポーネントは、溶接煙の毒性度を判断する因子です。
- 加工対象物に使用されている金属
- 電極
- 被膜剤
- 洗浄剤、脱脂剤、など
- 使用した溶接プロセス
対応する材料の安全データシートおよび上記コンポーネントのメーカーの説明書を参照してくだ
さい。
曝露のシナリオ、リスク管理対策および作業条件の特定に関する推奨については、European
Welding Association の Web サイトの Health & Safety(https://european-welding.org)に記
載されています。
可燃性の蒸気(溶剤の煙など)、アークの放射領域に近づけないようにします。
溶接を行わないときは、保護ガスシリンダーバルブまたは主ガス供給を閉じてください。
飛び火による危険 飛び火により、火災や爆発が発生するおそれがあります。
主電源電流および
溶接電流による危
険
可燃性物質の付近では決して溶接しないでください。
可燃性物質はアークから 11 m (36 ft. 1.07 in.)以上離すか、承認済みのカバーで覆う必要が
あります。
適切な、テスト済みの消火器を用意し、使用可能にする必要があります。
火花と高温の金属片は、小さな隙間や開口部を通って隣接する区域に入ることもあります。適
切な予防策を講じて、傷害や火災の危険を防止してください。
火災や爆発が起こりがちな区域や、密封されたタンク、容器、またはパイプの近くでは、これら
が関連する国内および国際的な規格に準拠して準備されていない場合、溶接を行ってはなりま
せん。
ガソリン、推進剤、鉱油、または同様の製品を保管するために使用されている、または使用され
ていた容器で、溶接しないでください。残留物は、爆発の危険をもたらします。
感電は人命を脅かす危険性があり、致命的となることがあります。
装置の内外の帯電部は触らないでください。
MIG/MAG 溶接と TIG 溶接の際、溶接ワイヤ、溶接ワイヤ巻き、駆動ローラ、ならびに溶接ワ
イヤと接触のあるすべての金属片が帯電部になります。
必ずワイヤ送給装置を充分に絶縁した面に設定するか、適切な絶縁された溶接ワイヤの送給
用取付装置を使用してください。
地電位に対して、ユーザーやそれ以外の人が適切に絶縁された乾燥したベースまたは蓋で保
護されるようにしてください。このベースまたは蓋は、本体と地電位の間のエリア全体をカバー
する必要があります。
すべてのケーブルやリードは、固定され、損傷がなく、絶縁され、適切な寸法でなければなりま
せん。接続の緩みがある、焦げて損傷を受けているか不適切な寸法のケーブルやリードは直
ちに交換してください。
毎回使用前に、ハンドルを使用して、電源がしっかりと接続するようにしてください。
BNC 端子の電源ケーブルの場合は、電源ケーブルを縦軸に対して少なくとも 180°回転してプ
レテンションしてください。
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ケーブルやリードを本体や本体の部品に巻き付けないでください。
電極(棒電極、タングステン電極、溶接ワイヤなど)は、
- 決して液体にひたして冷却しないでください
- 溶接電源がオンの際に電極に触れないでください。
2 つの溶接電源の溶接電極の間で、溶接電源の無負荷電圧が倍加することがあります。両方
の電極の電位に同時に触れると、特定の状況で致命的になることがあります。
主電源ケーブルを定期的に有資格の技術者にチェックさせ、接地線が適切に機能していること
を確認してください。
保護クラス I の装置は、正しく動作するため、接地導体のある電源および接地導体接点のある
接続システムが必要です。
接地導体なしの電源および接地導体接点なしのソケットで装置を使用するのは、保護分離に
関する国の規制にすべて準拠している場合のみです。
それ以外の場合、これは重大な過失と見なされます。このような使用により損傷を受けてもメー
カーが責任を負うことはありません。
必要に応じて、加工対象物に対して適切な接地を確保してください。
未使用の装置をオフにしてください。
高いところで作業を行う場合は、セーフティーハーネスを着用してください。
装置で作業を行う前に、装置をオフにして、電源プラグを抜いてください。
見やすくわかりやすい警告サインを装置に取り付け、電源プラグを差し込み直し、装置を再度
オンにする人がいないようにしてください。
JA
装置を開いた後:
- すべての帯電部を放電してください
- 装置のすべての部品の通電を解除してください。
帯電部で作業を行う必要がある場合は、2 人目の作業員を指名して、主電源のスイッチを正し
い瞬間にオフにするようにしてください。
曲りくねった溶接電流以下の指示を無視すると、曲りくねった溶接電流が増大し、以下の結果になることがあります。
- 火災の危険
- 母材に接続された加工対象物の過熱
- 接地導体への修理不能な損傷
- 装置およびその他の電気装置への損傷
加工対象物が加工対象物クランプでしっかり固定されていることを確認します。
加工対象物のクランプを、溶接される領域に可能な限り近づけて固定します。
本装置は、導電床に対する絶縁または導電ラックに対する絶縁など、伝導性環境に対して十
分に絶縁されるように設置します。
分電盤、ツインヘッド取付台などを使用する場合、以下に留意してください。使用していない溶
接トーチ/電極ホルダーの電極も帯電しています。使用していない溶接トーチ/電極ホルダーが
十分に絶縁されていることを確認します。
自動 MIG/MAG アプリケーションの場合、1 個の絶縁されたワイヤー電極のみが溶接ワイヤド
ラム、大型ワイヤ供給スプールまたは溶接ワイヤー巻きからワイヤ供給装置に配線されている
ことを確認します。
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EMC 装置分類 放出クラス A
- は工業環境での使用のみを目的として設計されていて
- 他の領域では、伝導妨害および放出妨害を引き起こす場合があります。
放出クラス B の装置
- 居住地域および工業地域向けの放出基準を満たしています。これは、電源が、公共低電
源ネットワークによって供給される住宅区域にも適用されます。
EMC 装置分類 (銘板または技術データ参照)
EMC 対策 時によっては、装置が標準放射限度値に適合していても、目的の適用対象領域に影響を与え
る場合があります(例えば、同じ場所に影響を受けやすい装置がある場合や、装置が設置され
ている場所がラジオまたはテレビの受信機に近い場合)。
この場合作業者には、適切な行動をとり、状態を改善する義務があります。
装置付近の干渉に対する電磁波耐性を、国内および国際的な規定に従って確認および評価し
ます。本装置からの干渉の影響を受けやすい可能性がある装置の例には、以下があります。
- 安全装置
- 電力、信号、およびデータの伝送ライン
- IT 装置および通信装置
- 測定装置および較正装置
EMC の問題を回避するためのサポート対策:
1. 主電源
- 主電源の接続が正しいにもかかわらず電磁妨害が発生する場合、追加の措置が必
要です(適切なラインフィルターの使用など)。
2. 溶接電源リード線
- できるかぎり短く保つ必要があります
- 互いに接近して配線する必要があります(EMF 問題を避けるため)
- 他のリード線から十分に離れた状態を維持する必要があります
3. 等電位結合
4. 加工対象物の接地
- 必要に応じて、適切なコンデンサを使用して接地接続を確立します。
5. 必要な場合、シールドを付ける
- その他の付近の装置のシールドを外します
- 溶接設置物全体のシールドを外します
EMF 対策 電磁場によって、以下の健康上の未知のリスクが生じる場合があります。
- 近くにいる他者(ペースメーカーおよび補聴器の装着者など)の健康に対する影響
- ペースメーカーの装着者は、本装置または進行中の溶接に近づく前に、掛かり付けの医
師に助言を求める必要があります
- 安全上の理由から、溶接ケーブルと溶接者の頭部/胴体の間の距離を可能な限り大きく保
ってください
- 溶接ケーブルおよびホースパックを肩に担ぐことや、身体の何らかの部分に巻きつけるこ
とはしないでください
特定の危険要因 可動部品に手、毛髪、衣服、工具が触れないようにしてください。例:
- ファン
- 歯車
- ローラー
- 軸
- 溶接ワイヤー巻きおよび溶接ワイヤ
ワイヤ駆動の回転する歯車や回転する駆動部品に触れないでください。
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蓋および側面パネルを開くことや取り外すことができるのは、整備または修理作業を実施して
いる場合のみです。
操作中
- すべての蓋が閉じられており、すべての側面パネルが適切に取り付けられていることを確
認してください。
- 蓋と側面パネルをすべて閉じた状態のままにします。
溶接トーチから出ている溶接ワイヤに触れると怪我をする高いリスクがあります(手の貫通、顔
や目の負傷など)。
このため、溶接トーチは必ず身体から離し(ワイヤ供給装置が装備されたデバイス)、適切な保
護ゴーグルを着用してください。
溶接中や溶接後に、加工対象物に決して触れないでください。火傷をする危険があります。
スラグが冷却中の加工対象物から飛び出すことがあります。このため、加工対象物を再加工す
る際にも指定された保護装置を着用する必要があります。他の人々が十分に保護されているこ
とを確認するステップも実行する必要があります。
動作温度が高い溶接トーチおよびその他の部品は、取り扱う前に冷却する必要があります。
火災や爆発の危険性がある区域には特別な規定が適用されます。関連する
国家規制および国際規制を守ってください。
電気的リスクが高い区域(ボイラーの近くなど)で使用される溶接電源には、「安全運転」の標
示を付ける必要があります。ただし、溶接電源をそのような区域に配置してはいけません。
JA
漏れた冷却液に触れると火傷の危険があります。冷却液の流れや戻りの配管の接続を切る前
に、冷却ユニットの電源を切ります。
冷却液の取扱時には、冷却液の安全データシートに記載されている情報に注意してください。
冷却液の安全データシートは、サービスセンターから入手するか、メーカーのウェブサイトから
ダウンロードできます。
装置をクレーンで運搬するときは、メーカーが提供する適切な積載運搬装置のみを使用しま
す。
- 積載運搬装置に付いているすべての吊り下げ点にチェーンまたはロープを掛けます。
- チェーンおよびロープは垂直に対して可能な限り最小角度にする必要があります。
- ガスシリンダーおよびワイヤ供給装置(MIG/MAG 溶接およびタングステン不活性ガス溶
接の装置)を外します。
溶接中にワイヤ送給装置をクレーンホルダーに取り付ける場合、必ず適切な絶縁された給線
器ホイスティングアタッチメント(MIG/MAG 溶接およびタングステン不活性ガス溶接の装置)を
使用してください。
装置またはその部品に関連して使用されるリフト用アクセサリ(ストラップ、ハンドル、チェーンな
ど)はすべて定期的に試験する必要があります(機械的損傷、腐食またはその他の環境要因に
よって生じる変化など)。
試験間隔と試験範囲は、最低でも適用される国家規格および指令を順守する必要がありま
す。
シールドガス接続ソケットにアダプターを使用すると、無臭および無色の保護ガスが、気付かれ
ずに漏れることがあります。組み立て前に、適切なテフロンテープを使って、シールドガス接続
ソケット用アダプターの装置側スレッドを密閉してください。
保護ガスの要件 特にリングラインでは、汚染された保護ガスが機器に損傷を与え、溶接品質を低下させる可能
性があります。保護ガスの品質に関する次の要件を満たすようにしてください。
- 固体粒径 <40 µm
- 圧力凝縮点 <-20 °C
- 最大油分 <25 mg/m³
必要に応じてフィルターを使用します。
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遮へいガスシリンダ
ーによる危険
遮へいガスシリンダーには加圧されたガスが含まれており、損傷を受けると爆発することがあり
ます。遮へいガスシリンダーは溶接装置の一部であるため、最大の注意を払って取り扱う必要
があります。
圧縮ガスが含まれている遮へいガスシリンダーを、過度の熱、機械的衝撃、スラグ、裸火、火
花およびアークから保護します。
遮へいガスシリンダーを垂直に取り付け、指示に従って倒れないように固定します。
遮へいガスシリンダーを、溶接またはその他の電気回路から十分に遠ざけた状態を維持しま
す。
溶接トーチを、決して遮へいガスシリンダーに掛けないでください。
決して電極で遮へいガスシリンダーに触れないでください。
爆発のリスク - 決して加圧されている遮へいガスシリンダーを溶接しようとしないでください。
進行中のアプリケーションに適した遮へいガスシリンダーだけを、正しい適切なアクセサリ(調整
器、ホースおよびフィッティング)とともに使用します。良好な状態にある遮へいガスシリンダーお
よびアクセサリだけを使用します。
遮へいガスシリンダーのバルブを開ける際には顔を背けます。
溶接が行われていない場合、遮へいガスシリンダーバルブを閉じます。
遮へいガスシリンダーが接続されていない場合、バルブのキャップはシリンダーの所定の位置
に付けたままにします。
保護ガス漏れの危
険
設置場所および運
搬中の安全措置
遮へいガスシリンダーおよびアクセサリに関するメーカーの説明書、適用される国内および国
際的な規定を、遵守する必要があります。
非制御下の保護ガス漏れによる窒息のリスク
保護ガスは無色無臭で、漏洩の際に大気中の酸素を置換することがあります。
- 少なくとも 20 m³/時の喚起速度で新鮮な空気を適切に供給するようにしてください。
- 保護ガスシリンダーまたは主要ガス源の安全および整備指示を守ってください。
- 溶接が行われていない場合、保護ガスシリンダーバルブまたは主ガス供給を閉じます。
- 起動前は毎回保護ガスシリンダーまたは主要ガス源で非制御のガス漏れの有無を確認し
てください。
装置が転倒すると、容易に死に至る可能性があります。装置が安定するように、堅固な水平面
に設置します。
- 最大許容傾斜角度は 10°です。
火災や爆発の危険性がある部屋では、特別な規定が適用されます
- 関連する国内および国際的な規定を遵守してください。
社内の指示および確認を使用して、作業場の環境が常に清潔で明瞭な配置になっていること
を確認します。
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本装置のセットアップや使用は、銘板に表示されている保護等級を必ず遵守して行うようにして
ください。
本装置をセットアップする際は、0.5 m(1 ft. 7.69 in.)の全般クリアランスがあり、冷却用空気が
妨げられずに出入りできることを確認します。
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本装置を運搬する際は、関連する国および地域のガイドライン、および事故防止の規定を順守
してください。これは特に、運搬中に発生するリスクに関するガイドラインに当てはまります。
操作中の装置は持ち上げたり運搬したりしないでください。運搬したり持ち上げたりする前に装
置の電源を切ってください。
本装置を運搬する前に、冷却液を完全に排出し、以下のコンポーネントを取り外します。
- ワイヤ送給装置
- 溶接ワイヤー巻き
- 保護ガスシリンダー
本装置を運搬した後は、試運転前に装置の損傷を目視検査する必要があります。損傷がある
場合は、本装置を試運転する前に、トレーニングを受けたサービス担当技術者が修理を行う必
要があります。
JA
通常運転での安全
対策
本装置は、すべての安全装置が完全に機能する場合のみ操作します。安全装置が完全に機
能しない場合、以下の危険があります。
- 作業者または第三者の傷害や死亡、
- 装置や作業者のその他の所有物の損傷、
- 装置の効率低下。
適切に機能していない安全装置は、本装置を起動する前に修理する必要があります。
安全装置を迂回したり、無効にしないでください。
本装置の電源を入れる前に、誰にも危険がないことを確認してください。
明らかな損傷がないか、安全装置が適切に機能しているか、本装置を少なくとも週に 1 回点検
します。
遮へいガスシリンダーを必ずしっかり固定し、装置をクレーンで運ぶ必要がある場合は事前に
取り外します。
メーカー製のオリジナル冷却液だけが、その特性(電気電導性、不凍剤、材質の適合性、可燃
性など)により、当社装置での使用に適しています。
メーカー製の適切なオリジナル冷却液だけを使用します。
メーカー製のオリジナル冷却液に他の冷却液を混合しないでください。
冷却回路にはメーカー製のシステム部品のみを接続してください。
当メーカーは、他のシステム部品や異なる冷却液の使用により生じた損害に責任を負いませ
ん。さらに、すべての保証請求が無効になります。
冷却液 FCL 10/20 は発火しません。エタノールベースの冷却液は特定の状況で発火すること
があります。冷却液は元のシールされた容器のみに入れて輸送し、発火源から十分に遠ざけ
た状態を維持します。
使用された冷却液は、関連する国内および国際的な規定に沿って適切に廃棄する必要があり
ます。冷却液の安全データシートは、サービスセンターから入手するか、メーカーのウェブサイ
トからダウンロードできます。
システムがまだ冷えている間に、溶接を開始する前の冷却液レベルを確認します。
起動、整備および修理持込部品が、これらに対する要望に適合して設計および製造されていること、または安全要件
を満たしていることについては保証できません。
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- 必ず純正のスペア部品および消耗部品をご使用ください(標準部品にも適用)。
- 当メーカーの同意なしに、装置に改造、変更などを行わないでください。
- 完全な状態ではない加工対象物はただちに交換する必要があります。
- 注文の際は、スペア部品リストに記載どおりの正確な表示および部品番号、さらにお使い
のデバイスのシリアル番号をお知らせください。
ハウジングネジは、ハウジング部品を接地する接地導体です。
純正のハウジングネジを正確な本数使用して指定したトルクまで締め付けます。
安全検査 当メーカーは、少なくとも 12 ヶ月に 1 回、本装置の安全検査を実施することを推奨します。
同じ 12 ヶ月の期間に電源を較正することも、当メーカーはお勧めします。
安全検査は、以下の場合に認定された電気技術者が実施する必要があります
- 何らかの変更が加えられた後
- 何らかの部品が追加して取り付けられた後、または何らかの改造が加えられた後
- 修理、点検、整備を実施した後
- 少なくとも 12 ヶ月ごと。
安全検査にあたっては、適切な国内および国際的な規格と指令に準拠します。
安全検査および較正の詳細は、サービスセンターから入手できます。サービスセンターは、ご
要望に応じて必要な文書を提供します。
廃棄 通常の家庭ごみと一緒に廃棄しないでください!電気および電子装置の廃棄に関する欧州指
令、およびその国内法令としての施行に準拠するため、寿命に達した電気装置は個別に回収
し、認可された再生利用施設に返す必要があります。もはや必要ではない装置は、販売業者に
返却するか、地域の認可された回収および再生利用施設について調べてください。この欧州指
令を無視した場合、環境と健康に潜在的な悪影響を与えることがあります。
安全記号 CE マーク付きの装置は、低燃焼電圧および電磁両立性の指令の必要不可欠な要件 (EN 60
974 シリーズの関連製品規格など) を満足しています。
Fronius International GmbH は本装置が 2014/53/EU 指令に準拠していることを宣言しま
す。EU 適合性宣言の全文は右記のアドレスから入手できます:http://www.fronius.com
CSA テストマーク付きの装置は、カナダおよび米国の関連規格の要件を満足しています。
データ保護 工場出荷時の設定を変更した場合は、ユーザーが責任を持って、その変更を保持してくださ
い。個々の設定変更が削除された場合、当メーカーは責任を負いません。
版権 これらの操作手順の版権は、当メーカーにあります。
14
本文および説明図はすべて、発行時点で技術的に正確です。弊社は変更する権利を留保しま
す。本取扱説明書の内容は、購入者からのいかなるクレームにも根拠を与えるものではありま
せん。改善の提案がおありの場合、または説明書で見つかった誤りを指摘していただく場合、
弊社はお客様のコメントに大変感謝いたします。
Page 15

一般事項
15
Page 16

16
Page 17

一般事項
40,0006,3035
Caution: Parts may be at welding
voltage
Attention: Les pièces peuvent être
à la tension de soudage
1 - 25 m/min 40-984 ipm
360A/100% 450A/60% 500A/40%I
2
1.2 A
I
11
U11
60 V
U12 I12 0.5 A24 V
IEC 60 974-5/-10 Cl.A IP 23
www.fronius.com
Ser.No.:
Part No.:
JA
装置のコンセプト
装置に関する警告
通知
WF 25i Case D200 / WF 25i Case D300 ワ
イヤ送給装置は完全密閉のプラスチック製筐
体の中にあり、最大直径 200 mm(7.87 イン
チ)/ 300 mm(11.81 インチ)の溶接ワイヤー
巻きに適合します。
標準の 4 ローラードライブは優れたワイヤ供
給特性を有します。また、ワイヤ送給装置は
長いホースパックにも適しています。
WF 25i Case D200
注記
!
ワイヤ送給装置には安全記号と銘板が添付されています。
安全記号と銘板は剥がしたり塗りつぶしたりしないでください。この安全記号は、重大な傷害や
損傷をもたらすことがある装置の不適切な操作を警告します。
必ず下記の文書を十分に読み込み、理解するまで記載されている機能を使用し
ないでください。
- 各種操作手順
- システム部品のすべての操作手順、特に安全規則を熟読してください
17
Page 18

溶接は危険です。装置が適切に使用されるためには、以下の基本的要件を満た
す必要があります。
- 溶接工が十分な資格を有すること
- 適切な保護装置を使用すること
- 関係者以外は、ワイヤ送給装置および溶接プロセスから、安全な距離を確
保し、退避している必要があります
使用済装置を通常の生活廃棄物と一緒に廃棄しないでください。これらは安全規
則に従って廃棄してください。
可動部品に手、毛髪、衣服、工具が触れないようにしてください。例:
- 歯車
- 駆動ローラ
- 溶接ワイヤー巻きおよびワイヤ電極
ワイヤ駆動の回転する歯車や回転する駆動部品に触れないでください。
蓋および側面パネルを開くことや取り外すことができるのは、整備または修理作
業を実施している場合のみです。
操作中
- すべての蓋が閉じられており、すべての側面パネルが適切に取り付けられ
ていることを確認してください。
- 蓋と側面パネルをすべて閉じた状態のままにします。
18
Page 19

クレーンによる運搬 ワイヤ送給装置は付属のハンドルを使用してクレーンで輸送することができます。
ハンドルの最大耐荷重はモデルによって異なります。
- D200:15 kg(33.07 lb.)
- D300:35 kg(77.16 lb.)
警告!
装置が落下して人に当たると、死に至るか重症を負う恐れがあります。
クレーンで装置を輸送する場合は、適切な吊り上げ用具のみを使用してください(丸型スリ
▶
ング付きベルト等)
吊り上げ金具は無傷の完全な状態のものを用意してください
▶
吊り上げ金具は必ずハンドルの両端に取り付けます(下図参照)
▶
ワイヤ送給装置本体に他の荷物を積んでハンドルで運搬しないでください
▶
ワイヤ送給装置の輸送中に吊り上げないでください
▶
JA
クレーンで輸送する前:
- ワイヤ電極を供給し、溶接ワイヤー巻きを取り除きます
- ワイヤ送給装置からトーチホースパックと連結ホースを取り外します
- 冷却液接続ソケットがある場合は外します
19
Page 20

20
Page 21

コントロール、接続および機械コンポーネ
ント
21
Page 22

22
Page 23

WF 25i Case D200 の制御、接続ソケットおよび機械部品
JA
安全性
ワイヤ送給装置の
前部
警告!
誤操作による危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
以下に記載されている機能はすべて、トレーニングを受けた有資格者のみにより実行して
▶
ください。
この文書をすべて読み、理解してください。
▶
システム部品のすべての操作手順(特に安全規則)を読み、理解してください。
▶
(1) 欧州におけるコネクタ
溶接トーチの接続用
(2) 冷却液の流れの接続ソケット(青)-
オプション
冷却液ホースとトーチホースパックの
接続用
(3) 冷却液の戻りの接続ソケット(赤)- オ
プション
冷却液ホースとトーチホースパックの
接続用
23
Page 24

ワイヤ送給装置の
(1)
(2)
(3) (4) (5) (6)
(7) (8)(9)
側面
(1) SpeedNet 接続
SpeedNet ケーブルと連結ホースの接続用
(2) (+)- 電流ソケット、ファインピッチスレッド付き
電源ケーブルと連結ホースの接続用
(3) 冷却液の戻りの接続ソケット(赤)- オプション
冷却液ホースと連結ホースの接続用
(4) シールドガス接続ソケット
(5) 冷却液の流れの接続ソケット(青)- オプション
冷却液ホースと連結ホースの接続用
(6) ブランキングカバー
オプションのガス流量メーター用
(7) ブランキングカバー
オプションの部品用
(8) ブランキングカバー
オプションの部品用
(9) ブランキングカバー
オプションの部品用
(10) ブレーキ付き溶接ワイヤー巻きのホルダ
最大径 200 mm(7.87 インチ)および最大重量 5 kg(11.02 ポンド)までの標準溶接
ワイヤー巻きの固定用
(11) 4 ローラードライブ
(12) 4 ローラードライブ用保護カバー
(13) 固定レバー
駆動ローラの接触圧力の設定用
24
Page 25

WF 25i Case D300 の制御、接続ソケットおよび機械部品
JA
安全性
ワイヤ送給装置の
前部
警告!
誤操作による危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
以下に記載されている機能はすべて、トレーニングを受けた有資格者のみにより実行して
▶
ください。
この文書をすべて読み、理解してください。
▶
システム部品のすべての操作手順(特に安全規則)を読み、理解してください。
▶
(1) SpeedNet 接続 - オプション
オプション部品(リモート制御等)との
接続用
(2) 欧州におけるコネクタ
溶接トーチの接続用
(3) (+) - バヨネットラッチ付き電流ソケッ
ト - オプション
電極ホルダーとの接続用
(4) 冷却液の戻りの接続ソケット(赤)- オプション
冷却液ホースとトーチホースパックの接続用
(5) 冷却液の流れの接続ソケット(青)- オプション
冷却液ホースとトーチホースパックの接続用
25
Page 26

ワイヤ送給装置の
(1)
(2)
(4) (5)
(6)
(3)
(7) (8)
側面
(1) SpeedNet 接続
SpeedNet ケーブルと連結ホースの接続用
(2) 冷却液の戻りの接続ソケット(赤)- オプション
冷却液ホースと連結ホースの接続用
(3) 冷却液の流れの接続ソケット(青)- オプション
冷却液ホースと連結ホースの接続用
(4) シールドガス接続ソケット
(5) (+)- 電流ソケット、ファインピッチスレッド付き
電源ケーブルと連結ホースの接続用
(6) ブランキングカバー
オプションの部品用
(7) ブランキングカバー
オプションの部品用
(8) ブランキングカバー
オプションの部品用
(9) ブレーキ付き溶接ワイヤー巻きのホルダ
最大径 300 mm(11.81 インチ)および最大重量 19 kg(41.89 ポンド)までの標準溶
接ワイヤー巻きの固定用
(10) 4 ローラードライブ
(11) 4 ローラードライブ用保護カバー
(12) 固定レバー
駆動ローラの接触圧力の設定用
26
Page 27

制御盤(オプション)
JA
安全性
一般事項
OPT/i WF POT 制
御盤
警告!
誤操作による危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
以下に記載されている機能はすべて、トレーニングを受けた有資格者のみにより実行して
▶
ください。
この文書をすべて読み、理解してください。
▶
システム部品のすべての操作手順(特に安全規則)を読み、理解してください。
▶
注記
!
オプションの制御盤は WF 25i Case D200 および WF 25i Case D300 のワイヤ送給装置に
取り付け可能です。
両ワイヤ供給装置の制御盤の設計および配置は同じです。
番号機能
(1) OPT/i WF POT 制御盤
(2) - 溶接電力の設定
(MIG/MAG 溶接用シナジック溶
接 - 標準、プラス、パルスマルチ
制御、低スパッタ制御)
- ワイヤ供給速度の設定
(MIG/MAG 溶接用標準手溶接)
番号機能
(3) - アーク長補正
(MIG/MAG 溶接用シナジック溶接 - 標準、プラス、パルスマルチ制御、低スパッ
タ制御)
- = 短いアーク長
0 = 中間のアーク長
+ = 長いアーク長
- 溶接電圧の設定
(MIG/MAG 溶接用標準手溶接)
27
Page 28

OPT/i WF ガステス
トおよびワイヤイン
チング
番号 機能
(4) ワイヤリトラクトボタン
ガスや電流は流さず、ワイヤ電極が引き戻されます
ワイヤ電極は、2 つの方法のいずれかで引き戻すことができます。
番号機能
(1) OPT/i WF ガステストおよびワイヤイ
ンチング
(2) 操作ステータス LED
装置が使用できる状態の際に緑色に
点灯します
(3) ガステストボタン
必要なガス流量をガス圧力調整器で
設定します
- ガステストボタンを押すと、ガスが
30 秒間流れます。ガステスト終
了前にガスの流速テストを停止さ
せるには、ボタンを再度押してく
ださい
方法 1
事前に設定したワイヤリトラクト速度でワイヤ電極を引き戻します。
- ワイヤリトラクトボタンを押し続けます
- ワイヤ電極は、ワイヤリトラクトボタンを押した後に 1 mm(0.039 インチ)引き
戻されます
- 短い休止の後、ワイヤ送給装置はワイヤ電極の引き戻しを続行します。ワイ
ヤリトラクトボタンを押したままにすると、その速度は、事前に設定したワイヤリ
トラクト速度に達するまで 10 m/分(393.70 ipm)毎秒加速します。
方法 2
1 mm ステージ(0.039 インチステージ)でワイヤ電極を引き戻されます。ワイヤリト
ラクトボタンは、1 秒未満押す(タップする)ようにしてください
注記
!
ワイヤ電極が引き戻し時に溶接ワイヤー巻きに巻かれないため、長いワイヤ電極を引き戻さな
いようにしてください。
注記
!
ワイヤリトラクトボタンを押す前に、コンタクトチップにアース接続がある場合は、ワイヤ電極は、
短絡がなくなるまでボタンを押すと引き戻されます。この操作ではボタンを押す度に 10 mm
(0.39 インチ)未満が引き戻ります。
28
ワイヤ電極をさらに引き戻す必要がある場合は、ワイヤリトラクトボタンをもう一度押します。
Page 29

番号 機能
(5) ワイヤインチングボタン
ガスや電流を流さずに、トーチホースパックにワイヤ電極をインチングします
2 つのワイヤインチング方法が利用できます。
方法 1
事前に設定した送給寸動速度でワイヤ電極をインチングします。
- ワイヤインチングボタンを押し続けます。
- ワイヤ電極は、ワイヤインチングボタンを押した後に 1 mm(0.039 インチ)イン
チングします。
- 短い休止の後、ワイヤ送給装置はワイヤ電極のインチングを続行します。ワイ
ヤインチングボタンを押したままにすると、その速度は、事前に設定した送給
寸動速度に達するまで 10 m/分(393.70 ipm)で毎秒加速します。
- ワイヤ電極がアース接続に接触すると、ワイヤインチングが停止し、ワイヤ電
極が再び 1 mm(0.039 インチ)ずつ引き戻されます。
方法 2
1 mm ステージ(0.039 インチステージ)でワイヤ電極をインチングます。ワイヤイン
チングボタンは、1 秒未満押す(タップする)ようにしてください。
- ワイヤ電極がアース接続に接触すると、ワイヤインチングが停止し、ワイヤ電
極が再び 1 mm(0.039 インチ)ずつ引き戻されます。
JA
注記
!
ワイヤリインチングボタンを押す前に、コンタクトチップがアース接続されている場合は、ワイヤ
電極はボタンを押すと引き戻されます。
ワイヤ電極は、短絡がなくなるまで戻されますが、ボタンを押すたびに 10 mm(0.39 インチ)未
満が引き戻されます。
10 mm(0.39 インチ)の巻き取り後にグラウンドアース接続が依然としてコンタクトチップと接触
している場合は、再びワイヤインチングボタンを押すことで、最大 10 mm(0.39 インチ)ずつワ
イヤ電極を再び引き戻すことができます。アース接続がコンタクトチップに接触しなくなるまで、
この作業を繰り返します。
29
Page 30

OPT/i WF
(1)
(9)(8)
(5)(6)
(10)
(11)
(12)
(2)
(3)
(4)
(7)
(14)
(13)
Standard 制御盤
30
Page 31

JA
番号
(1) 以下に挙げられるパラメータを選択するためのパラメータ選択ボタン
制御
製品板厚*)
電流*)
ワイヤ供給速度*)
特殊機能
インジケータ
(左)
。
パラメータが選択されると、関連したインジケータが点灯します。
単位:mm またはインチ
単位:A
溶接開始前に、プログラムされたパラメータに基づき、機械は標準値
を自動的に表示します。溶接中には、実行値が表示されます。
単位:m/分または ipm
は、SP 溶接プロセスと低スパッタ制御またはパルスマルチ制御の特
別プログラムが「溶接プロセス」ボタン(5)を使用して最初に選択され
ている場合にのみ、選択できます。
機能
以下のプロセス制御パラメータは、全ての機器で選択・調整すること
ができます。
- 溶け込み安定材
- アーク長安定材
F1 が選択されるとすぐに、現在の調整可能なプロセス制御パラメー
タがディスプレイ上の矢印でマークされます。「パラメータ選択」ボタン
(左)(1)を再び押し、2 番目のプロセス制御パラメータを選択します。
以下の特別機能は、設定によって選択できます。
*)=シナジックパラメータ
シナジックパラメータが変更されると、共同利用機能によって、その他
すべてのシナジックパラメータが、適合するように自動的に変更され
ます。
31
Page 32

番号
(2) 以下に挙げられるパラメータを選択するためのパラメータ選択ボタン
制御
アーク長を補正するためのアーク長補正
電圧*)
パルス状のアーク溶接中にパルスエネルギーを補正するためのパ
インジケータ
(右)
。
パラメータが選択されると、関連したインジケータが点灯します。
- ...短いアーク長
0 ...中間のアーク長
+ ...長いアーク長
(単位:V)
溶接開始前に、機械はプログラムされたパラメータに基づき、標準値
を自動的に表示します。溶接中には、実行値が表示されます。
ルス/ダイナミック補正
機能
- ...低い溶滴剥離エネルギー
0 ...中間の溶滴剥離エネルギー
+ ...増大した溶滴剥離エネルギー
ジョブ番号
(JOB 溶接プロセスが、ジョブ番号の選択に対して「溶接プロセス」ボ
タン(5)を使用して最初に選択されている場合
にのみ選択できます)
*)=シナジックパラメータ
シナジックパラメータが変更されると、共同利用機能によって、その他
すべてのシナジックパラメータが、適合するように自動的に変更され
ます。
(3) 調整ダイアル(回す/押す機能付)
- アーク長補正、電圧、パルス/ダイナミック補正パラメータの変
更用
- ジョブ番号の選択用
32
Page 33

JA
番号
(4) EasyJobs の保存、オープン、削除用の EasyJob ボタン
(5) 溶接プロセスボタン
制御
インジケータ
。
ボタンの LED は、EasyJob が選択されていることを示しています
動作方法:
- ボタンを 3 秒間長押しすると、EasyJob が保存されます(現在
のすべての設定が保存されます)。保存した後は、ボタンの
LED が点灯し、「Store」がディスプレイに表示されます。
- ボタンを 5 秒間長押しすると、EasyJob が削除されます。
「Store」は 3 秒後にディスプレイに表示されます。「Clear」は、
5 秒経過してボタンの LED が消灯した後に表示されます
- ボタンを押すと、保存した EasyJob が選択されます
溶接プロセスの選択用
- パルスシナジック - MIG/MAG 溶接用パルスシナジック溶接
- シナジック - MIG/MAG 溶接用標準シナジック溶接
- 手溶接 - MIG/MAG 溶接用標準手溶接
- JOB - ジョブモード
- STICK - 手棒溶接
- SP(SP=特別プログラム:低スパッタ制御、パルスマルチ制御、
タングステン不活性ガス溶接など) - どの機能のパッケージが有
効化されているかにより、さまざまな溶接プロセスを選択できま
す。このボタンを押すと、ディスプレイに表示されている利用可能
な溶接プロセスを次々にご覧になれます
機能
(6) 操作モードの選択用のモードボタン
2 ステップモード
4 ステップモード
機能パッケージにより、さまざまな特殊操作モードを選択できます。こ
のボタンを押すと、ディスプレイに表示される利用可能な操作モード
を次々に参照できます
(7) 調整ダイアル(回す/押す機能付)
- 材料の厚さ、電流、ワイヤ供給速度、および特殊機能パラメー
タの変更用
- 設定メニューでパラメータでの選択および変更用
番号
(8) HOLD インジケータ
(9) 中間アークインジケータ
インジケータ
実行値が各溶接操作(電流、電圧、ワイヤ供給速度など)で自動的に表示さ
れます。実行値は、HOLD インジケータが点灯することで表示されます。
ショートアークとスプレーアークの間にスパッタが生じやすい中間アークが発
生します。中間アークインジケータは、限界エリアに達した際に、注意を促す
ために点灯します。
機能
33
Page 34

(10
)
番号
インジケータ
SFI(スパッタフリー点火)インジケータ
は、スパッタフリー点火機能がアクティブの際に点灯します
機能
(11
)
(12
)
(13
)
(14
)
シンクロパルスインジケータ
は、シンクロパルス機能がアクティブの際に点灯します
VRD(電圧低下装置)インジケータ
は、電圧低下装置(VRD)がアクティブの際に点灯します
溶け込み安定材インジケータ
は、溶け込み安定剤機能がアクティブの際に点灯します
アーク長安定剤インジケータ
アーク長さ安定剤機能がアクティブの際に点灯します
34
Page 35

取り付けと起動
35
Page 36

36
Page 37

取り付けと起動の前
JA
安全上の注意
誤操作または作業を誤ると危険です。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
▶
▶
▶
適切な使用 本装置は Fronius 製システム部品と連動する MIG/MAG 溶接のワイヤ送給のみを目的として
います。
その他の目的、またはその他の方法での使用は、使用目的に従っていないと見なされます。
当メーカーはこのような使用から生じた損傷の責任を負わないものとします。
適切に使用するために以下を行ってください。
- 操作手順をよく読む
- これらの操作手順に説明されている指示および安全規則をすべて順守すること
- 規定された点検および整備作業を実施すること
警告!
以下に記載されている機能はすべて、トレーニングを受けた有資格者のみが実行してくだ
さい。
この文書をすべて読み、理解してください。
システム部品のすべての操作手順(特に安全規則)を読み、理解してください。
セットアップに関す
る規定
警告!
これらの装置のいずれかが落下または転倒すると、重大な傷害、もしくは致命的な傷害を引き
起こすことがあります。
すべてのシステム部品、縦型コンソール、およびトロリーを安定するように固い水平面に配置し
ます。スイベルピンホルダーを使用している場合は、ワイヤ送給装置がスイベルピンホルダー
の旋回ピンにしっかりと固定されていることを必ず確認してください。
装置には IP 23 保護テストが実施されます。これは次のことを意味します。
- 12.5 mm(0.49 in)を超える直径の固体異物の溶込みに対する保護。
- 垂直方向から最大 60° までの角度でのスプレー水に対する保護
IP23 に従って、本装置を屋外にセットアップして操作することができます。直接の水濡れ(雨
によるなど)を避けてください。
37
Page 38

連結ホースと MIG/MAG 溶接トーチの接続
安全性
感電の危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
▶
▶
▶
一般情報 ワイヤ送給装置は、連結ホースを使用して溶接電源に接続されます。
連結ホースの接続
接続の緩みが原因の怪我や損傷の危険性。
すべてのケーブル、ライン、ホースパックは常に、適切に固定されており、損傷がなく、絶縁処
理され、十分なサイズである必要があります。
1
警告!
溶接電源のグリッドスイッチを「O」位置に回します。
溶接電源を主電源から外します。
すべての作業が完了するまで、溶接電源を主電源から確実に外したままにしてください。
注意!
2
38
* 冷却液接続ソケットがワイヤ供給装
置に取り付けられていて、水冷溶接ト
ーチを使用している場合のみ
Page 39

3
JA
MIG/MAG 溶接トー
チの接続
1
注意!
接続の緩みが原因の怪我や損傷の危険性。
すべてのケーブル、ライン、ホースパックは常
に、適切に固定されており、損傷がなく、絶縁
処理され、十分なサイズである必要がありま
す。
* 冷却液接続ソケットがワイヤ供給装
置に取り付けられていて、水冷溶接ト
ーチを使用している場合のみ
39
Page 40

送給ローラを挿入/交換してください。
安全性
感電の危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
▶
▶
▶
一般事項 駆動ローラは、出荷された際には機器に取り付けられていません。
最適なワイヤ電極の送給を実現するためには、駆動ローラは溶接するワイヤの直径および合
金に適合したものでなければなりません。
不適切な駆動ローラによるリスク。
これにより、溶接特性が低下する可能性があります。
▶
駆動ローラとその可能な使用領域の概要は、スペア部品リストに記載されています。
警告!
溶接電源のグリッドスイッチを「O」位置に回します。
溶接電源を主電源から外します。
すべての作業が完了するまで、溶接電源を主電源から確実に外したままにしてください。
注記
!
ワイヤ電極に適合した駆動ローラだけを使用してください。
駆動ローラを挿入/
交換します
注意!
駆動ローラが上方に飛び出すと傷害を引き起こす危険性があります。
クランプレバーのロックを解除するとき、レバーの左および右の領域に指を近づけないようにし
ます。
1 2
注意!
40
露出した駆動ローラによる押し潰しの危険性。
駆動ローラの挿入または交換後は、必ず 4 ローラードライブの保護カバーを取り付けます。
Page 41

3 4
JA
41
Page 42

溶接ワイヤー巻きの挿入、バスケット型スプールの挿入
安全性
警告!
感電の危険。
感電事故は命に関わることがあります。
溶接電源のグリッドスイッチを「O」位置に回します。
▶
溶接電源を主電源から外します。
▶
すべての作業が完了するまで、溶接電源を主電源から確実に外したままにしてください。
▶
注意!
スプールされたワイヤ電極のの伸縮性による危険。
これは重篤な怪我につながる可能性があります。
ワイヤ電極が跳ね返って負傷することを防ぐために、溶接ワイヤー巻き/バスケット型スプ
▶
ールを挿入するとき、ワイヤ電極の端部をしっかり保持してください。
注意!
溶接ワイヤー巻き/バスケット型スプールの落下による危険。
これは重篤な怪我につながる可能性があります。
溶接ワイヤー巻き/バスケット型スプールおよびスプールアダプタが常に溶接ワイヤー巻き
▶
のホルダにしっかりと固定されていることを確認してください。
溶接ワイヤー巻き
の挿入:D200 装置
1
42
Page 43

溶接ワイヤー巻き
の挿入:D300 装置
1
JA
バスケット型スプー
ルの挿入:D300 装
置
注意!
バスケット型スプールの落下による負傷および材料損傷の危険性。
スプール上のバーがアダプタガイドウェイ内に入るように、付属のアダプタにバスケット型スプ
ールを配置します。
1 2
43
Page 44

ワイヤ電極のインチング
一般事項
準備作業
注記
!
ワイヤ送給装置にワイヤインチングボタンがない場合は、他の製造元のシステム部品のワイヤ
インチングボタン、たとえば溶接電源のワイヤインチングボタンなどを使用してワイヤをインチン
グします。
ワイヤインチングボタンは、製造元のすべてのシステム部品で同じように機能します。
注記
!
ワイヤインチングボタンの機能に関する詳細は、「オプションの制御盤」セクション、「OPT/i WF
ガステストおよびワイヤインチング」サブセクションに記載されています。
注意!
溶接電流とアークの偶発的な点火による傷害および材料損傷の危険性。
作業を開始する前に、溶接システムと加工対象物の間のアース接続を切断します。
注意!
ワイヤ電極の鋭利な先端部が溶接トーチに触れると損傷する危険性があります。
ワイヤインチングをする前にワイヤ電極の端部のバリを取ります。
注意!
スプールされたワイヤ電極の弾力性による怪我の危険性があります。
ワイヤの跳ね返りによる怪我を防ぐために、4 ローラードライブを挿入している間は、ワイヤ電
極の端部を、確実に保持してください。
1
2
44
Page 45

ワイヤ電極のインチ
ング
注意!
溶接電流と不慮のアーク点火による危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
作業を開始する前に、溶接システムと加工対象物の間のグラウンドアース接続を切断しま
▶
す。
注意!
ワイヤ電極が出る時は危険です。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
溶接トーチは末端を顔と体から離して持ってください。
▶
適切な保護ゴーグルを着用してください。
▶
溶接トーチを人に向けないでください。
▶
ワイヤ電極が導電性の部品または接地された部品(ハウジングなど)に、接触しないことを
▶
確認してください。
トーチホースパックをまっすぐに置いてください
1
2
3
JA
接触圧力の設定
1
注記
!
ワイヤ電極が変形されないだけではなく確実
にかつ適切にワイヤ送給されるように、接触
圧力を設定してください。
接触圧力の設定については、保護カバーの
ステッカーに記載されている標準値を参照し
てください。
45
Page 46

ブレーキを調整する
一般事項
注意!
溶接電流とアークの偶発的な点火による傷害および材料損傷の危険性。
作業を開始する前に、溶接システムと加工対象物の間のアース接続を切断します。
注意!
ワイヤ電極を伸ばすことによるケガや損傷の危険性。
作業中:
溶接トーチを顔と体から離して持ってください
▶
適切な保護ゴーグルを着用します
▶
溶接トーチを人に向けないでください
▶
筐体などの伝導性がある部品、またはアース接続されている部品にワイヤ電極が触れな
▶
いようにしてください
注記
!
トーチトリガを解放すると、溶接ワイヤー巻きは繰り出しを停止します。
繰り出しが続行される場合は、ブレーキを再調整します。
ブレーキの設定:
D200 装置
1 2
46
Page 47

3
JA
ブレーキの設定:
D300 装置
1
3
2
47
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ブレーキのセットア
ップ:D200 装置
警告!
間違って取り付けると、重傷や重大な損傷を招く恐れがあります。
ブレーキを取り外さないでください。
▶
ブレーキの整備およびサービスは、トレーニングを受けた有資格者のみが実行する必要
▶
があります。
ブレーキは一式としてのみ入手できます。
この図は、情報を提供することのみを目的にしています。
ブレーキのセットア
ップ:D300 装置
警告!
間違って取り付けると、重傷や重大な損傷を
招く恐れがあります。
ブレーキを取り外さないでください。
▶
ブレーキの整備およびサービスは、トレ
▶
ーニングを受けた有資格者のみが実行
する必要があります。
ブレーキは一式としてのみ入手できます。
この図は、情報を提供することのみを目的に
しています。
48
Page 49

始動
JA
安全上の注意
誤操作または作業を誤ると危険です。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
▶
▶
▶
必要条件 ワイヤ送給装置の試運転を行う際には、以下の要件を満たす必要があります。
- ワイヤ送給装置が連結ホースを使用して溶接電源に接続されている
- 溶接トーチがワイヤ送給装置に接続している
- 駆動ローラがワイヤ送給装置に挿入されている
- 溶接ワイヤー巻きまたはバスケット型スプールがワイヤ送給装置のアダプタに挿入されて
- ワイヤ電極をインチングしている
- 駆動ローラ接触圧力が設定されている
- ブレーキが調整済みである
- すべての蓋が閉じられ、すべてのサイドパネルが所定の場所にあり、すべての保護装置
警告!
以下に記載されている機能はすべて、トレーニングを受けた有資格者のみが実行してくだ
さい。
この文書をすべて読み、理解してください。
システム部品のすべての操作手順(特に安全規則)を読み、理解してください。
いる
が正常で適切な場所に配置されている
一般事項 ワイヤ送給装置は、トーチトリガ(手動アプリケーションの場合)を押すか、溶接試運転信号(自
動アプリケーションの場合)の手段を利用することにより作動開始します。
49
Page 50

50
Page 51

トラブルシューティング、整備、および廃棄
51
Page 52

52
Page 53

トラブルシューティング
JA
安全性
警告!
不適切な運搬作業による危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
以下に記載されている作業はすべて、必ずトレーニングを受けた有資格者のみが実行し
▶
てください。
この文書をすべて読み、理解してください。
▶
システム部品のすべての操作手順(特に安全規則)を読み、理解してください。
▶
警告!
感電の危険。
感電事故は命に関わることがあります。
溶接電源のグリッドスイッチを「O」位置に回します。
▶
溶接電源を主電源から外します。
▶
すべての作業が完了するまで、溶接電源を主電源から確実に外したままにしてください。
▶
装置を開いたら、適切な計測装置を使用して電荷を帯びた部品(コンデンサなど)が放電さ
▶
れていることを確認します。
注意!
高温の装置の構成部品による危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
作業開始前に、すべての高温システム部品が室温 (+25°C, +77°F)に下がるまで待ちま
▶
す。例:
発熱する装置の構成部品の例:
- 冷却液。
- 水冷却システム部品。
- ワイヤ送給装置駆動モーター。
トラブルシューティング装置のシリアル番号と設定をメモし、エラーの詳細な説明とともに当社のアフターサービスチー
ムにお問い合わせください。
- 以下に記載されていないエラーが発生した場合
- 一覧されているトラブルシューティング措置が不成功であった場合
53
Page 54

溶接電源が機能していません
主電源がオンですが、インジケーターが点灯していません
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
トーチトリガを押しても、何も起こりません
溶接電源の主電源スイッチがオンになっており、インジケータが点灯している
原因:
対策:
原因:
対策:
主電源ケーブルが破損しています。電源プラグが差し込まれていません
主電源ケーブルをチェックします。電源プラグが差し込まれていることを確認して
ください
主電源ソケットまたは電源プラグに故障があります
不具合のある部品を交換してください
主電源ヒューズ
主電源ヒューズを交換してください
SpeedNet 接続ソケットもしくは、外部センサの 24 V 電源での短絡
部品に接続されているプラグを抜きます
外部制御プラグ付き溶接トーチの場合のみ:制御プラグが、差し込まれていない
制御プラグを、差し込みます
溶接トーチ、または溶接トーチ制御ケーブルが故障している
溶接トーチを交換します
トーチトリガを押しても、何も起こらない原因として考えられること
溶接電源のグリッドスイッチがオン、溶接電源の表示がアクティブ、ワイヤ送給装置の表示が
オンでない
原因:
対策:
溶接電流が流せません。
溶接電源のスイッチがオンになっており、インジケータが点灯しています。
原因:
対策:
原因:
対策:
連結ホースに不具合があるか、適切に接続されていません
連結ホースを適切に接続するかホースパックを交換します
接地(アース)接続が、正しくない。
接地(アース)接続の極性が、正しいことを確認します。
溶接トーチの溶接電源ケーブルが、破損している。
溶接トーチを交換します。
54
Page 55

保護ガスシールドが、流れていません
他の機能はすべて OK
JA
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
不規則なワイヤ送給速度
原因:
対策:
原因:
対策:
ガスシリンダが空
ガスシリンダを変更します
ガス圧力調整器が、故障している
ガス圧力調整器を交換します
ガスホースが取り付けられていないか、損傷している
ガスホースを取り付けるか、交換します
溶接トーチに欠陥がある
溶接トーチを交換します
ガス電磁弁が、故障している
アフターサービスにお問い合わせください
制動力の設定が高すぎる。
ブレーキを緩めます。
接触チップの穴が狭すぎる。
適した接触チップを使用します。
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
ワイヤ送給装置の問題
長いホースパックを使用するとき
原因:
対策:
溶接トーチが高温になります。
原因:
対策:
原因:
対策:
溶接トーチのインナー・ライナが故障している。
インナー・ライナにねじれ、汚れなどがないか確認し、必要に応じて交換します。
使用されているワイヤ電極に駆動ローラが適していない。
適切な駆動ローラを使用します。
駆動ローラでの接触圧力が正しくない。
接触圧力を最適化します。
ホースパックの正しくない配置
ホースパックをできるだけ真っ直ぐになるように配置します。
溶接トーチの仕様が不適切である。
使用率と負荷限度を遵守します。
水冷式システムでのみ:冷却液流量が不足
冷却液レベル、冷却液の流れ、冷却液の汚れなどを確認します。詳細について
は、冷却ユニットの操作手順を参照してください。
55
Page 56

溶接特性不良
原因:
対策:
正しくない、溶接パラメータ
設定を確認します。
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
原因:
対策:
接地(アース)接続が不良。
加工対象物との良好な接触を確保します。
保護ガスシールドが不十分、もしくは、流れていない。
圧力調整器、ガスホース、ガス電磁弁、トーチガス接続などを確認します。
溶接トーチに漏れがある。
溶接トーチを交換します。
接触チップを間違えているか、老朽化している。
接触チップを交換します。
ワイヤ合金または、ワイヤ径が正しくない。
挿入されたワイヤ電極を確認します。
ワイヤ合金またはワイヤ径が正しくない。
母材の溶接性を確認します。
シールドガスが、このワイヤ合金に適していない。
正しいシールド・ガスを使用します。
56
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点検、整備および廃棄
概要 通常の使用条件では、本装置には最少の整備と点検が必要なだけです。ただし、長年にわた
って溶接システムを使用可能な状態に確実に維持するためには、いくつかの重要な点を順守
することが必須です。
JA
安全性
警告!
不適切な運搬作業による危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
以下に記載されている作業はすべて、必ずトレーニングを受けた有資格者のみが実行し
▶
てください。
この文書をすべて読み、理解してください。
▶
システム部品のすべての操作手順(特に安全規則)を読み、理解してください。
▶
警告!
感電の危険。
感電事故は命に関わることがあります。
溶接電源のグリッドスイッチを「O」位置に回します。
▶
溶接電源を主電源から外します。
▶
すべての作業が完了するまで、溶接電源を主電源から確実に外したままにしてください。
▶
装置を開いたら、適切な計測装置を使用して電荷を帯びた部品(コンデンサなど)が放電さ
▶
れていることを確認します。
注意!
高温の装置の構成部品による危険。
重篤な怪我や物的損害につながる可能性があります。
作業開始前に、すべての高温システム部品が室温 (+25°C, +77°F)に下がるまで待ちま
▶
す。例:
発熱する装置の構成部品の例:
- 冷却液。
- 水冷却システム部品。
- ワイヤ送給装置駆動モーター。
毎回の起動時 - ホースパックとアース接続すべてに損傷がないか確認します。損傷部品は交換します。
- 駆動ローラとインナーライナに損傷の兆候がないか確認します。損傷部品は交換します。
- 駆動ローラの接触圧力を確認し、必要に応じて調整します。
6 ヶ月毎
電子部品が損傷する危険性。
▶
- 蓋を開き、装置のサイドパネルを取り外し、装置の内部に乾いた弱めの圧縮空気を吹きか
注意!
エアノズルを電子部品に近づけ過ぎないでください。
けてごみを飛ばします。清掃後は、装置を元の状態に戻します。
57
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廃棄 適用可能な国および地域の規定を順守して、廃棄してください。
58
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技術データ
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技術データ
JA
WF 25i Case
D200
電源電圧 24 V DC / 60 V DC
公称電流 0.5 A / 1.2 A
10 分/40 °C(104 °F)での溶接電流 40% D.C.* 60 %
D.C.*
500 A 450 A 360 A
最大保護ガス圧力 7 bar
101.53 psi
冷却液 Fronius 純正
最大冷却液圧力 5 bar
72.53 psi
ワイヤ供給速度 1 ~ 25 m/分
39.37 ~ 984.25 ipm
ワイヤドライブ 4 ローラードライブ
ワイヤ径 0.8~1.6 mm
0.03~0.06 インチ
溶接ワイヤー巻き径 最大 200 mm
最大 7.87 インチ
溶接ワイヤー巻きの重量 最大 5 kg
最大 11.02 Ib.
100 %
D.C.*
WF 25i Case
D300
保護等級 IP 23
適合性マーク S、CE
寸法:長さ x 幅 x 高さ 507 x 200 x 320 mm
19.96 x 7.87 x 12.6 in.
重量 9.5 kg
20.94 Ib.
*)D.C. = デューティーサイクル(使用率)
電源電圧 24 V DC / 60 V DC
公称電流 0.5 A / 1.2 A
10 分/40 °C(104 °F)での溶接電流 40% D.C.* 60 %
D.C.*
500 A 450 A 360 A
最大保護ガス圧力 7 bar
101.53 psi
冷却液 Fronius 純正
100 %
D.C.*
最大冷却液圧力 5 bar
72.53 psi
ワイヤ供給速度 1 ~ 25 m/分
39.37 ~ 984.25 ipm
ワイヤドライブ 4 ローラードライブ
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ワイヤ径 0.8~1.6 mm
0.03~0.06 インチ
溶接ワイヤー巻き径 最大 300 mm
最大 11.81 in.
溶接ワイヤー巻きの重量 最大 19 kg
最大 41.89 Ib.
保護等級 IP 23
適合性マーク S、CE
寸法:長さ x 幅 x 高さ 613 x 244 x 437 mm
24.13 x 9.61 x 17.2 in.
重量 14.8 kg
32.63 Ib.
*)D.C. = デューティーサイクル(使用率)
HP 70i Case
HP 95i Case
溶接電流 10 分/40°C(104°F) 40% D.C.* 60 %
D.C.*
400 A 365 A 320 A
*)D.C. = デューティーサイクル(使用率)
溶接電流 10 分/40°C(104°F) 40% D.C.* 60 %
D.C.*
500 A 450 A 360 A
*)D.C. = デューティーサイクル(使用率)
100 %
D.C.*
100 %
D.C.*
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JA
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FRONIUS INTERNATIONAL GMBH
Froniusstraße 1
A-4643 Pettenbach
AUSTRIA
contact@fronius.com
www.fronius.com
Under www.fronius.com/contact you will find the addresses
of all Fronius Sales & Service Partners and locations.