
Fronius prints on elemental chlorine free paper (ECF) sourced from certified sustainable forests (FSC).
/ Perfect Charging / Perfect Welding / Solar Energy
TransSynergic(トランス・シナジック)
4000/5000
TransPuls Synergic(トランス・プラス
シナジック) 2700
TransPuls Synergic(トランス・プラス
シナジック) 3200/4000/5000
TIME 5000 Digital(デジタル)
CMT 4000 Advanced(アドバンスド)
操作手順
JA
MIG/MAG 電源
42,0426,0001,JA 024-15122020


目次
安全上のご注意 9
安全通知の説明 9
概要 9
適切な使用 9
環境条件 10
作業者の義務 10
スタッフの義務 10
主電源接続 10
ご自身と他の人々の保護 11
ノイズ放射値 11
有毒なガスおよび蒸気による危険 11
飛び火による危険 12
主電源電流および溶接電流による危険 12
曲りくねった溶接電流 13
EMC 装置分類 14
EMC 対策 14
EMF 対策 14
特定の危険要因 15
保護ガスの要件 16
遮へいガスシリンダーによる危険 16
保護ガス漏れの危険 16
設置場所および運搬中の安全措置 16
通常運転での安全対策 17
起動、整備および修理 18
安全検査 18
廃棄 18
安全記号 18
データ保護 18
版権 18
JA
基本的情報 21
一般事項 23
装置コンセプト 23
機能的な原理原則 23
応用分野 23
装置における警告通知 23
装置に関する警告通知の説明文 25
スペシャル・バージョン 27
一般的な 27
Alu(アルミニウム) 版 27
CrNi(クロム・ニッケル) 版 27
CMT バリアント(変異体) 27
CMT 4000 Advanced 28
TIME 5000 Digital(デジタル) 28
Yard edition(屋外版) 28
Steel edition(鉄鋼材料用) 28
システムコンポーネント 29
一般的な 29
概要 29
コントロールエレメントおよび接続部 31
制御盤の説明 33
一般的な 33
安全記号 33
概要 33
標準制御盤 34
一般的な 34
標準の制御盤 34
3

重要な組み合わせ - スペシャル機能 36
ワイヤ・インチング速度の表示 36
ガスのプリ・フロー時間とポスト・フロー時間の表示 36
ソフトウェアバージョンの表示 36
Comfort / CrNi / Steel 制御盤 (快適/クロム・ニッケル/鉄鋼用・制御盤) 38
Comfort、CrNi、および Steel 制御盤(快適/クロム・ニッケル/鉄鋼用・制御盤)の相違点 38
”Comfort”(快適) 制御盤 38
重要な組み合わせ - スペシャル機能 41
溶接ワイヤ送給の寸動速度の表示 42
ガスのプレ・フロー時間とガスのポスト・フロー時間の表示 42
ソフトウェア・バージョンの表示 42
US(米国) 制御盤 43
US(米国) 制御盤 43
重要な組み合わせ - スペシャル機能 46
ワイヤ・インチング速度の表示 46
ガスのプレ・フロー時間とポスト・フロー時間の表示 47
ソフトウェア・バージョンの表示 47
TIME 5000 Digital(デジタル)制御盤 48
TIME 5000 Digital(デジタル) 制御盤 48
重要な組み合わせ - スペシャル機能 51
ワイヤ・インチング速度の表示 51
ガスのプレ・フロー時間とポスト・フロー時間の表示 52
ソフトウェア・バージョンの表示 52
CMT 制御盤 53
CMT 制御盤 53
重要な組み合わせ - スペシャル機能 56
ワイヤ・インチング速度の表示 56
ガスのプレ・フロー時間とポスト・フロー時間の表示 56
ソフトウェア・バージョンの表示 57
屋外・ 制御盤 58
屋外・ 制御盤 58
重要な組み合わせ - スペシャル機能 61
ワイヤ・インチング速度の表示 61
ガスのプレ・フロー時間とポスト・フロー時間の表示 61
ソフトウェア・バージョンの表示 62
「リモート」制御盤 63
一般的な 63
リモート制御盤 63
CMT リモート制御盤 64
一般的な 64
CMT Remote(リモート)および CMT Advanced(アドバンスド) 制御盤 64
接続、スイッチ、および機械部品 65
TPS 2700 溶接電源 65
TPS 2700 CMT 溶接電源 66
TS 4000 / 5000、TPS 3200 / 4000 / 5000、TIME 5000 Digital (デジタル)溶接電源 67
CMT 4000 Advanced (アドバンスド)溶接電源 68
取り付けと起動 69
溶接課題に必要な、最小限の装置 71
一般的な 71
MIG/MAG ガス冷却式溶接 71
MIG/MAG 水冷式溶接 71
MIG/MAG 自動溶接 71
CMT 手動溶接 71
CMT 自動溶接 72
CMT Advanced(アドバンスド) 溶接 72
TIG DC 溶接 72
手動のメタル・アーク溶接 72
取り付けと起動の前 73
安全記号 73
適切な使用 73
4

セットアップに関する規定 73
主電源接続 73
US(米国) 溶接電源での電源ケーブルの接続 75
一般的な 75
規定の主ケーブルと歪緩和装置 75
安全記号 75
主電源ケーブルの接続 75
歪開放装置を再び、取り付けます 76
始動 78
安全記号 78
冷却ユニットについて 78
システム部品についての情報 78
概要 78
TPS 2700 の起動 79
全般 79
水冷式用途における推奨事項 79
ガスシリンダーの接続 79
接地(アース)接続の確保 80
溶接トーチの接続 80
駆動ローラの挿入/交換 80
ワイヤ・スプールの挿入 81
バスケット型スプールの挿入 81
ワイヤ電極の送給(インチング) 82
接触圧力の設定 83
ブレーキの調整 84
ブレーキの設計 84
TS 4000 / 5000, TPS 3200 / 4000 / 5000, TIME 5000 Digital の起動 86
一般的な 86
システム部品の取り付け(概要) 86
所定位置への歪緩和装置の固定 87
連結ホースの接続 87
ガスシリンダーの接続 88
接地(アース)接続を確実に行います。 89
溶接トーチの接続 89
その他のタスク 89
CMT4000 Advanced を起動します。 90
システム部品の取り付け(概要) 90
連結ホース、CMT 溶接トーチ、およびワイヤバッファの接続 90
その他のタスク 90
ワイヤ送給装置の準備 91
JA
溶接 93
MIG/MAG モード 95
一般事項 95
シンボルとその説明 95
2 ステップモード 96
4 ステップモード 96
スペシャルな 4 ケの ステップ・モード 97
スポット溶接 97
MIG/MAG 溶接 98
安全記号 98
MIG/MAG 溶接前の全般タスク 98
概要 98
MIG/MAG のシナジック溶接 99
一般的な 99
MIG/MAG シナジック溶接 99
溶接中の補正 100
補正用の調節パラメータ 101
標準制御盤に関する備考 101
MIG/MAG 溶接用標準手溶接 102
全般 102
5

利用可能なパラメータ 102
MIG/MAG 標準手動溶接 102
溶接中の補正 103
補正用の調節パラメータ 103
CMT 溶接 104
全般 104
CMT 溶接 104
溶接中の補正 105
補正用の調節パラメータ 107
特殊な機能とオプション 108
アーク切れ監視機能 108
点火タイムアウト機能 108
スパッタ・フリー点火オプション 108
SynchroPulse (シンクロ・パルス)オプション 109
ロボット溶接 111
必要条件 111
全般 111
ロボット・インターフェースのスペシャルな2ステップ・モード 111
ワイヤ付着制御機能 112
CMT Advanced(アドバンスド) 溶接中に、溶接プロセスを変更します。 112
TIG 溶接用 113
安全記号 113
必要条件 113
準備 113
TIG 溶接 113
アークの点火 114
溶接を終えます。 114
TIG Comfort Stop オプション 115
TIG Comfort Stop による TIG 溶接 116
MMA 溶接 118
安全記号 118
必要条件 118
準備 118
手動のメタル・アーク溶接 118
溶接中に、補正をします。 119
補正用の調節パラメータ 119
HotStart 機能 120
SoftStart 機能 120
非付着性機能 120
ジョブモード 121
一般的な 121
必要条件 121
制限 121
左側のデジタル・ディスプレイのジョブ・モード・ディスプレイ 121
ジョブ・モードをプロセスとして選択します。 121
ジョブを作成します。 121
ジョブを取得します。 123
ジョブのコピー/上書きを行います。 123
ジョブの削除 124
セットアップ設定 127
ジョブ補正 129
全般 129
[Job correction(ジョブ補正)]メニューを開きます。 129
溶接パラメータを変更します。 129
[Job correction(ジョブ補正)]メニューを終了します。 129
ジョブ補正・メニューのパラメータ 130
常時設定可能なパラメータ 130
後で補正可能なパラメータ 133
シールドガス・セットアップ・メニュー 135
全般 135
6

標準制御盤の保護ガスシールド・セットアップ・メニュー 135
Comfort、US、TIME 5000 Digital、および CMT 制御盤用の保護ガスセットアップメニュー 135
「保護ガスシールド用セットアップ 」メニューにおける、溶接パラメータ 135
標準制御盤の セットアップ・メニュー 137
一般的な 137
標準制御盤の セットアップ・メニュー 137
標準制御盤の [Setup(セットアップ)] メニューのパラメータ 137
プロセス・セットアップ・ メニュー 140
全般 140
Comfort、US(米国)、TIME 5000 Digital(デジタル)、および CMT 制御盤用のプロセス・セットアップ・メ
ニュー
プロセス・セットアップ・メニューの MIG/MAG 溶接用パラメータ 140
プロセスセットアップ・メニューの TIG 溶接用パラメータ 143
プロセス・セットアップ・メニューの MMA 溶接用パラメータ 143
モード・セットアップ・ メニュー 145
全般 145
Comfort、US、TIME 5000 Digital、および CMT 制御盤用のモード・セットアップ・メニュー 145
モード・セットアップ・メニューにある、「スペシャルな 2 ケ ステップ・モード」用の溶接パラメータ 145
モードセットアップ・メニューの「スペシャルな 4 ケの ステップモード」用溶接パラメータ 146
モードセットアップ・メニューのスポット溶接用パラメータ 147
設定メニュー - レベル 2 148
全般 148
標準制御盤の セットアップ・ メニューのレベル 2 148
Comfort、US(米国)、TIME 5000 Digital(デジタル)、および CMT 制御盤用のセットアップメニューレベ
ル 2
セットアップ・メニューレベル 2 における、MIG/MAG 溶接用パラメータ 149
セットアップ・ メニューのレベル 2 2 と並列で動作する、溶接電源のパラメータ 152
セットアップ・メニューのレベル 2 の TimeTwin Digital(タイム・ツイン・デジタル)用パラメータ 152
セットアップ・メニューレベル 2 の TIG 溶接用パラメータ 153
セットアップ・メニューレベル 2 の棒電極(MMA)溶接用パラメータ 154
FAC パラメータの使用についての注意 157
プッシュ・プル・ユニットの較正 158
全般 158
プッシュ・プル溶接トーチの較正 - 概要 158
プッシュプル・ユニットの較正 159
プッシュ・プル配置のサービス・コード 163
安全上の注意 163
駆動ユニットを分離したときのサービス・コード(「開回路」較正) 163
駆動ユニットを連結したときのサービスコード(「結合」較正) 164
溶接回路抵抗 r の測定 166
一般的な 166
溶接回路抵抗 r の測定 166
溶接回誘導率 L の表示 168
全般 168
溶接回誘導率 L の表示 168
連結ホースの正しい配置 168
140
149
JA
トラブルシューティングとメンテナンス 169
トラブルシューティング 171
一般的な 171
安全上の注意 171
表示されたサービスコード 171
溶接電源 - トラブル・シューティング 179
点検、整備および廃棄 183
全般 183
安全上の注意 183
毎回の起動時 183
2 ヶ月ごと 183
6 ヶ月毎 183
廃棄 183
7

付録 185
溶接中の平均消費値 187
MIG/MAG 溶接中の平均ワイヤ電極消費量 187
MIG/MAG 溶接中の平均保護ガス消費量 187
TIG 溶接中の平均保護ガス消費量 187
技術データ 188
特殊電圧 188
TPS 2700 188
TPS 2700 MV 189
TPS 3200 190
TPS 3200 MV 191
TPS 3200 460 V AC 192
TS/TPS 4000 193
TS/TPS 4000 MV 194
TS/TPS 5000 195
TS/TPS 5000 MV 196
技術データ - US(米国用) 装置 197
技術データ - Alu edition、CrNi edition、Yard edition、および CMT バリアント 197
TIME 5000 Digital 197
CMT 4000 Advanced(アドバンスド) 198
CMT 4000 Advanced MV 199
重要な原材料の概要、装置の製造年 200
溶接プログラムのデータ・ベース 201
記号の説明 201
溶接プログラムのデータ・ベースのセット・アップ - 例 201
使用する用語と略語 202
一般的な 202
用語と略語 A~C 202
用語と略語 D~F 202
用語と略語 G~I 203
用語と略語 J~R 204
用語と略語 S 204
用語と略語 T~2nd 205
8

安全上のご注意
JA
安全通知の説明
警告!
差し迫った危険性があることを示します。
これを回避しないと、死亡や重傷に至ることがあります。
▶
警告!
危険状態になる可能性があることを示します。
これを回避しないと、死亡や重傷に至る可能性があります。
▶
注意!
損傷や傷害が発生するおそれがある状況を示します。
これを回避しないと、軽度の傷害や物体への軽度の損傷が発生するおそれがあります。
▶
注記
!
不具合が生じるか、装置を損傷するおそれがあることを示します。
概要 本装置は、最先端の技術を使用し、広く認められている安全標準に基づいて、製造されていま
す。誤ったまたは不適切な使い方により、下記の事故や損傷が発生するおそれがあります
- 作業者または第三者の傷害や死亡、
- 操作する会社が所有する装置やその他の有形資産の損傷、
- 装置の効率低下。
本装置の試運転、操作、整備、修理に関係する人はすべて、下記を満足している必要がありま
す。
- 適切な資格を持っており、
- 溶接に関する十分な知識を持っており、
- これらの操作手順を注意深く読みかつこれらに従う。
装置を使用する場合は、本操作手順を常に手近なところに置いてください。操作手順に加え
て、事故防止および環境保護に関する、一般に適用されている規定およびその地域の規定に
も注意してください。
本装置に関する安全および危険に関する掲示はすべて、
- いつでも読める状態である必要があり、
- 損傷を受けてはならず、
- 取り外されてはならず、
- 上を覆ったり、上に貼り付けたり、上に描いたりしないでください。
本装置の安全および危険に関する注意事項の記載場所については、装置の操作手順の「概
要」のセクションを参照してください。
装置の電源を入れる前に、安全性を損なうおそれのある障害をすべて取り除いてください。
ユーザーの人身の安全が危険にさらされます。
適切な使用 本装置は、その使用目的に限って使用してください。
9

本装置は、銘板に指定されている溶接プロセスのみで使用することを目的としています。
この目的以外のいかなる使用も不適切と見なされます。このような使用によって発生するいか
なる損傷についても、当メーカーは責任を負いません。
適切な使用には以下が含まれます。
- 操作手順に記載されているすべての指示を注意深く読み、その内容に従う
- 安全と危険に関する注意事項をすべて、注意深く読み、遵守する
- 規定された点検および保守を実施する。
本装置を決して以下の目的に使用しないでください。
- パイプの解凍
- バッテリーの充電
- エンジンの起動
本装置は産業および工場で使用することを目的としています。家庭環境での使用によって発生
するいかなる損傷についても、当メーカーは責任を負いません。
同様に、不十分な結果および不適切な結果に対して、当メーカーは責任を負いません。
環境条件 本装置が、規定されている区域外で使用または保管された場合、使用目的に準拠していないと
見なされます。このような使用によって発生するいかなる損傷についても、当メーカーは責任を
負いません。
周囲温度の範囲:
- 作動中:-10 °C~+40 °C (14 °F~104 °F)
- 運搬中および保管中:-20 °C~+ +55 °C (-4 °F~131 °F)
相対湿度:
- 最大 50%、40 °C (104 °F)の場合
- 最大 90%、20 °C (68 °F)の場合
周囲の空気に塵、酸、腐食性の気体や物質などが含まれていてはなりません。
最高高度 2000 m (6561 ft. 8.16 in.)までで使用できます
作業者の義務 作業者は、以下の条件を満たす人のみに本装置での作業を許可する必要があります。
- 作業中の安全性および事故防止に関する基本的な指示を熟知しており、装置の使用方法
について指示を受けている
- これらの操作手順、特に「安全上のご注意」のセクションを読んで理解しており、このことを
署名で確認している
- 必要な結果を出せるようトレーニングを受けている。
作業者が安全性を重視した方法で作業することを徹底するために、定期的に確認を実行する
必要があります。
スタッフの義務 装置を使用する前に、装置を使用するように指示を受けたすべての人は、以下を約束します。
- 作業での安全性と事故防止に関する基本的な指示を遵守する
- これらの取扱説明書、特に「安全上のご注意」のセクションを読み、その内容を理解し、遵
守することを署名により確認する
作業場を離れる前に、不在中に人または所有物に危害が加わらないように徹底します。
主電源接続 より高い規格の装置は、その電流消費のために主要電源のエネルギー品質に影響をあたえる
場合があります。
10

これにより、複数の装置種類に以下の点で影響をあたえる場合があります。
- 接続制限
-
主電源の最大許容電気抵抗に関する基準
-
最低短絡力要件に関する基準
*)
公共送電網との接点
*)
*)
「技術データ」参照
この場合、プラント作業員または装置の使用者は、電力会社と相談の上、適切な場所に装置
が接続されているかどうかを確認します。
重要!グリッド接続が適切に絶縁処理されていることを確かめてください
JA
ご自身と他の人々
の保護
本装置を使う方は、次のような多くの危険に曝されることにご注意ください。
- 飛び火や高温の金属片
- 目や皮膚に害を与える恐れのあるアーク放射
- 心臓ペースメーカー装着者の生命を危険にさらす恐れのある有害な磁界
- 主電源電流および溶接電流による感電死
- 酷い騒音公害
- 有害な溶接煙やガス
本装置を操作する際には必ず適切な防護服を着用してください。防護服には次の特性が備わ
っている必要があります:
- 難燃性
- 絶縁性および乾燥
- 身体全体を覆い、損傷が無く良好な状態のもの
- 安全ヘルメット
- 折り返しのないズボン
保護衣には多様なアイテムがあります。作業者は以下に留意してください:
- 保護バイザーや調整フィルターを使用して UV 光線、熱および火花から目と顔を保護しま
す
- 保護バイザーの裏側に規制に従った側面保護付きの保護メガネを装着します
- 湿潤状態でも絶縁状態を維持できる頑健な靴を履いてください
- 適切なグローブで手を保護します(電気的絶縁で、熱に対する耐性があるもの)
- 騒音の悪影響を減らし障害を防ぐために防音保護具を装着します
装置の操作中または溶接の進行中は、作業区域に近づかないようにし、特に子供に注意してく
ださい。近隣に人がいる場合は次の事に注意してください:
- 近隣住民にすべての危険性を伝えてください(アークによる強烈な光、飛び散る火花によ
る怪我、有害な溶接煙、騒音、主電源電流や溶接電流からの潜在的なリスクなど)
- 適切な保護装置で保護していること
- あるいは、適切な安全スクリーン/カーテンを設置してください。
ノイズ放射値 本装置は、アイドリング時、および EN60974-1 に準拠する最大定格負荷条件で最大許容動作
点での動作に後続する冷却フェーズに、最大音響出力レベル 80 dB(A) (1pW 基準)未満を生
成します。
溶接中(または切断中)に、作業場に関連する放射値を提供することは不可能です。理由はプロ
セスと環境の両方の影響を受けるからです。溶接プロセス(MIG/MAG、TIG 溶接用)、選択した
電源(DC または AC)の種類、出力範囲、溶接金属の種類、加工対象物の共振特性、作業場
環境などの、あらゆる種類のさまざまな溶接パラメータが関与します。
有毒なガスおよび蒸
溶接作業中に生じる煙には、有毒なガスや蒸気が含まれています。
気による危険
11

溶接煙には、国際がん研究機関のモノグラフ 118 の記載の通り、発がん性物質が含まれてい
ます。
排出源排気および室内排気システムを使用してください。
可能な場合は、排気装置が内蔵された溶接トーチを使用してください。
溶接煙やガスに顔を近づけないでください。
煙およびガスに対してい次の予防対策を実施してください。
- 吸入しないでください。
- 適切な装置を使って作業区域から除去します。
十分な外気の供給を確保します。換気率を少なくとも 20 m³/時に維持します。
換気が不十分な場合は吸気機能のある溶接ヘルメットを使用します。
排出能力が十分であるか不確かな場合は、測定した毒物排出値を許容制限値と比較します。
次のコンポーネントは、溶接煙の毒性度を判断する因子です。
- 加工対象物に使用されている金属
- 電極
- 被膜剤
- 洗浄剤、脱脂剤、など
- 使用した溶接プロセス
対応する材料の安全データシートおよび上記コンポーネントのメーカーの説明書を参照してくだ
さい。
曝露のシナリオ、リスク管理対策および作業条件の特定に関する推奨については、European
Welding Association の Web サイトの Health & Safety(https://european-welding.org)に記
載されています。
可燃性の蒸気(溶剤の煙など)、アークの放射領域に近づけないようにします。
溶接を行わないときは、保護ガスシリンダーバルブまたは主ガス供給を閉じてください。
飛び火による危険 飛び火により、火災や爆発が発生するおそれがあります。
可燃性物質の付近では決して溶接しないでください。
可燃性物質はアークから 11 m (36 ft. 1.07 in.)以上離すか、承認済みのカバーで覆う必要が
あります。
適切な、テスト済みの消火器を用意し、使用可能にする必要があります。
火花と高温の金属片は、小さな隙間や開口部を通って隣接する区域に入ることもあります。適
切な予防策を講じて、傷害や火災の危険を防止してください。
火災や爆発が起こりがちな区域や、密封されたタンク、容器、またはパイプの近くでは、これら
が関連する国内および国際的な規格に準拠して準備されていない場合、溶接を行ってはなりま
せん。
主電源電流および
溶接電流による危
険
12
ガソリン、推進剤、鉱油、または同様の製品を保管するために使用されている、または使用され
ていた容器で、溶接しないでください。残留物は、爆発の危険をもたらします。
感電は人命を脅かす危険性があり、致命的となることがあります。
装置の内外の帯電部は触らないでください。
MIG/MAG 溶接と TIG 溶接の際、溶接ワイヤ、溶接ワイヤ巻き、駆動ローラ、ならびに溶接ワ
イヤと接触のあるすべての金属片が帯電部になります。

必ずワイヤ送給装置を充分に絶縁した面に設定するか、適切な絶縁された溶接ワイヤの送給
用取付装置を使用してください。
地電位に対して、ユーザーやそれ以外の人が適切に絶縁された乾燥したベースまたは蓋で保
護されるようにしてください。このベースまたは蓋は、本体と地電位の間のエリア全体をカバー
する必要があります。
すべてのケーブルやリードは、固定され、損傷がなく、絶縁され、適切な寸法でなければなりま
せん。接続の緩みがある、焦げて損傷を受けているか不適切な寸法のケーブルやリードは直
ちに交換してください。
毎回使用前に、ハンドルを使用して、電源がしっかりと接続するようにしてください。
BNC 端子の電源ケーブルの場合は、電源ケーブルを縦軸に対して少なくとも 180°回転してプ
レテンションしてください。
ケーブルやリードを本体や本体の部品に巻き付けないでください。
電極(棒電極、タングステン電極、溶接ワイヤなど)は、
- 決して液体にひたして冷却しないでください
- 溶接電源がオンの際に電極に触れないでください。
2 つの溶接電源の溶接電極の間で、溶接電源の無負荷電圧が倍加することがあります。両方
の電極の電位に同時に触れると、特定の状況で致命的になることがあります。
主電源ケーブルを定期的に有資格の技術者にチェックさせ、接地線が適切に機能していること
を確認してください。
JA
保護クラス I の装置は、正しく動作するため、接地導体のある電源および接地導体接点のある
接続システムが必要です。
接地導体なしの電源および接地導体接点なしのソケットで装置を使用するのは、保護分離に
関する国の規制にすべて準拠している場合のみです。
それ以外の場合、これは重大な過失と見なされます。このような使用により損傷を受けてもメー
カーが責任を負うことはありません。
必要に応じて、加工対象物に対して適切な接地を確保してください。
未使用の装置をオフにしてください。
高いところで作業を行う場合は、セーフティーハーネスを着用してください。
装置で作業を行う前に、装置をオフにして、電源プラグを抜いてください。
見やすくわかりやすい警告サインを装置に取り付け、電源プラグを差し込み直し、装置を再度
オンにする人がいないようにしてください。
装置を開いた後:
- すべての帯電部を放電してください
- 装置のすべての部品の通電を解除してください。
帯電部で作業を行う必要がある場合は、2 人目の作業員を指名して、主電源のスイッチを正し
い瞬間にオフにするようにしてください。
曲りくねった溶接電流以下の指示を無視すると、曲りくねった溶接電流が増大し、以下の結果になることがあります。
- 火災の危険
- 母材に接続された加工対象物の過熱
- 接地導体への修理不能な損傷
- 装置およびその他の電気装置への損傷
加工対象物が加工対象物クランプでしっかり固定されていることを確認します。
加工対象物のクランプを、溶接される領域に可能な限り近づけて固定します。
本装置は、導電床に対する絶縁または導電ラックに対する絶縁など、伝導性環境に対して十
分に絶縁されるように設置します。
13

分電盤、ツインヘッド取付台などを使用する場合、以下に留意してください。使用していない溶
接トーチ/電極ホルダーの電極も帯電しています。使用していない溶接トーチ/電極ホルダーが
十分に絶縁されていることを確認します。
自動 MIG/MAG アプリケーションの場合、1 個の絶縁されたワイヤー電極のみが溶接ワイヤド
ラム、大型ワイヤ供給スプールまたは溶接ワイヤー巻きからワイヤ供給装置に配線されている
ことを確認します。
EMC 装置分類 放出クラス A
- は工業環境での使用のみを目的として設計されていて
- 他の領域では、伝導妨害および放出妨害を引き起こす場合があります。
放出クラス B の装置
- 居住地域および工業地域向けの放出基準を満たしています。これは、電源が、公共低電
源ネットワークによって供給される住宅区域にも適用されます。
EMC 装置分類 (銘板または技術データ参照)
EMC 対策 時によっては、装置が標準放射限度値に適合していても、目的の適用対象領域に影響を与え
る場合があります(例えば、同じ場所に影響を受けやすい装置がある場合や、装置が設置され
ている場所がラジオまたはテレビの受信機に近い場合)。
この場合作業者には、適切な行動をとり、状態を改善する義務があります。
装置付近の干渉に対する電磁波耐性を、国内および国際的な規定に従って確認および評価し
ます。本装置からの干渉の影響を受けやすい可能性がある装置の例には、以下があります。
- 安全装置
- 電力、信号、およびデータの伝送ライン
- IT 装置および通信装置
- 測定装置および較正装置
EMC の問題を回避するためのサポート対策:
1. 主電源
- 主電源の接続が正しいにもかかわらず電磁妨害が発生する場合、追加の措置が必
要です(適切なラインフィルターの使用など)。
2. 溶接電源リード線
- できるかぎり短く保つ必要があります
- 互いに接近して配線する必要があります(EMF 問題を避けるため)
- 他のリード線から十分に離れた状態を維持する必要があります
3. 等電位結合
4. 加工対象物の接地
- 必要に応じて、適切なコンデンサを使用して接地接続を確立します。
5. 必要な場合、シールドを付ける
- その他の付近の装置のシールドを外します
- 溶接設置物全体のシールドを外します
EMF 対策 電磁場によって、以下の健康上の未知のリスクが生じる場合があります。
- 近くにいる他者(ペースメーカーおよび補聴器の装着者など)の健康に対する影響
- ペースメーカーの装着者は、本装置または進行中の溶接に近づく前に、掛かり付けの医
師に助言を求める必要があります
- 安全上の理由から、溶接ケーブルと溶接者の頭部/胴体の間の距離を可能な限り大きく保
ってください
- 溶接ケーブルおよびホースパックを肩に担ぐことや、身体の何らかの部分に巻きつけるこ
とはしないでください
14

特定の危険要因 可動部品に手、毛髪、衣服、工具が触れないようにしてください。例:
- ファン
- 歯車
- ローラー
- 軸
- ワイヤースプールおよび溶接ワイヤー
ワイヤー駆動の回転する歯車や回転する駆動コンポーネントに触れないでください。
カバーおよび側面パネルを開くことや取り外すことができるのは、整備または修理作業を実施
している場合のみです。
作動中
- すべてのカバーが閉じられており、すべての側面パネルが適切に取り付けられていること
を確認してください。
- カバーと側面パネルをすべて閉じた状態のままにします。
溶接トーチから出ている溶接ワイヤーには、怪我する高いリスクがあります(手の貫通、顔や目
の負傷など)。
このため、溶接トーチは必ず身体から離し(ワイヤー供給ユニットが装備された装置)、適切な保
護眼鏡を着用してください。
溶接中や溶接後に、加工対象物に決して触れないでください。火傷をする危険があります。
スラグが冷却中の加工対象物から飛び出すことがあります。このため、加工対象物を再加工す
る際にも指定された保護具を着用する必要があります。他の人々が十分に保護されていること
を確認するステップも実行する必要があります。
JA
動作温度が高い溶接トーチおよびその他の部品は、取り扱う前に冷却する必要があります。
火災や爆発の危険性がある区域には特別な規定が適用されます。関連する
国内および国際的な規定を守ってください。
電気的リスクが高い区域(ボイラーの近くなど)での作業用の電源には、「安全運転」の標示を付
ける必要があります。ただし、電源をそのような区域に配置してはいけません。
漏れた冷却液による火傷の危険。冷却液の送液や戻り配管の接続を切る前に、冷却ユニット
の電源を切ります。
冷却液の取扱時には、冷却液の安全データシートに記載されている情報に注意してください。
冷却液の安全データシートは、サービスセンターから入手するか、メーカーのウェブサイトから
ダウンロードできます。
装置をクレーンで運搬するときは、メーカーが提供する適切な貨物運搬装置のみを使用しま
す。
- 貨物運搬装置に付いているすべての吊り下げ点にチェーンまたはロープを掛けます。
- チェーンおよびロープは垂直に対して可能な限り最小角度にする必要があります。
- ガスシリンダーおよびワイヤー供給ユニットを外します(MIG/MAG および TIG 装置)。
溶接中にワイヤー供給ユニットをクレーンホルダーに取り付ける場合、必ず適切な絶縁された
ワイヤーフィーダーつり具を使用してください(MIG/MAG および TIG 装置)。
装置に運搬ストラップまたはハンドルがある場合、これは手でのみ運搬することが意図されて
います。クレーン、カウンターバランスリフトトラックまたはその他の引き上げ機械で運ぶ場合
は、運搬ストラップを使用しません。
装置またはそのコンポーネントに関連して使用されるリフト用アクセサリ(ストラップ、ハンドル、
チェーンなど)はすべて定期的に試験する必要があります(機械的損傷、腐食またはその他の
環境要因によって生じる変化など)。
試験間隔と試験範囲は、最低でも適用される国家規格および指令を順守する必要がありま
す。
15

遮へいガスの接続にアダプターを使用すると、無臭で無色の遮へいガスが、気が付かないうち
に漏れることがあります。組み立て前に、適切なテフロンテープを使って、遮へいガス接続用ア
ダプターの装置側スレッドを密閉してください。
保護ガスの要件 特にリングラインでは、汚染された保護ガスが機器に損傷を与え、溶接品質を低下させる可能
性があります。保護ガスの品質に関する次の要件を満たすようにしてください。
- 固体粒径 <40 µm
- 圧力凝縮点 <-20 °C
- 最大油分 <25 mg/m³
必要に応じてフィルターを使用します。
遮へいガスシリンダ
ーによる危険
遮へいガスシリンダーには加圧されたガスが含まれており、損傷を受けると爆発することがあり
ます。遮へいガスシリンダーは溶接装置の一部であるため、最大の注意を払って取り扱う必要
があります。
圧縮ガスが含まれている遮へいガスシリンダーを、過度の熱、機械的衝撃、スラグ、裸火、火
花およびアークから保護します。
遮へいガスシリンダーを垂直に取り付け、指示に従って倒れないように固定します。
遮へいガスシリンダーを、溶接またはその他の電気回路から十分に遠ざけた状態を維持しま
す。
溶接トーチを、決して遮へいガスシリンダーに掛けないでください。
決して電極で遮へいガスシリンダーに触れないでください。
爆発のリスク - 決して加圧されている遮へいガスシリンダーを溶接しようとしないでください。
進行中のアプリケーションに適した遮へいガスシリンダーだけを、正しい適切なアクセサリ(調整
器、ホースおよびフィッティング)とともに使用します。良好な状態にある遮へいガスシリンダーお
よびアクセサリだけを使用します。
遮へいガスシリンダーのバルブを開ける際には顔を背けます。
溶接が行われていない場合、遮へいガスシリンダーバルブを閉じます。
遮へいガスシリンダーが接続されていない場合、バルブのキャップはシリンダーの所定の位置
に付けたままにします。
保護ガス漏れの危
険
設置場所および運
搬中の安全措置
16
遮へいガスシリンダーおよびアクセサリに関するメーカーの説明書、適用される国内および国
際的な規定を、遵守する必要があります。
非制御下の保護ガス漏れによる窒息のリスク
保護ガスは無色無臭で、漏洩の際に大気中の酸素を置換することがあります。
- 少なくとも 20 m³/時の喚起速度で新鮮な空気を適切に供給するようにしてください。
- 保護ガスシリンダーまたは主要ガス源の安全および整備指示を守ってください。
- 溶接が行われていない場合、保護ガスシリンダーバルブまたは主ガス供給を閉じます。
- 起動前は毎回保護ガスシリンダーまたは主要ガス源で非制御のガス漏れの有無を確認し
てください。
装置が転倒すると、容易に死に至る可能性があります。装置が安定するように、堅固な水平面
に設置します。
- 最大許容傾斜角度は 10°です。

火災や爆発の危険性がある部屋では、特別な規定が適用されます
- 関連する国内および国際的な規定を遵守してください。
社内の指示および確認を使用して、作業場の環境が常に清潔で明瞭な配置になっていること
を確認します。
本装置のセットアップや使用は、銘板に表示されている保護等級を必ず遵守して行うようにして
ください。
本装置をセットアップする際は、0.5 m(1 ft. 7.69 in.)の全般クリアランスがあり、冷却用空気が
妨げられずに出入りできることを確認します。
本装置を運搬する際は、関連する国および地域のガイドライン、および事故防止の規定を順守
してください。これは特に、運搬中に発生するリスクに関するガイドラインに当てはまります。
操作中の装置は持ち上げたり運搬したりしないでください。運搬したり持ち上げたりする前に装
置の電源を切ってください。
本装置を運搬する前に、冷却液を完全に排出し、以下のコンポーネントを取り外します。
- ワイヤ送給装置
- 溶接ワイヤー巻き
- 保護ガスシリンダー
本装置を運搬した後は、試運転前に装置の損傷を目視検査する必要があります。損傷がある
場合は、本装置を試運転する前に、トレーニングを受けたサービス担当技術者が修理を行う必
要があります。
JA
通常運転での安全
対策
本装置は、すべての安全装置が完全に機能する場合のみ操作します。安全装置が完全に機
能しない場合、以下の危険があります。
- 作業者または第三者の傷害や死亡、
- 装置や作業者のその他の所有物の損傷、
- 装置の効率低下。
適切に機能していない安全装置は、本装置を起動する前に修理する必要があります。
安全装置を迂回したり、無効にしないでください。
本装置の電源を入れる前に、誰にも危険がないことを確認してください。
明らかな損傷がないか、安全装置が適切に機能しているか、本装置を少なくとも週に 1 回点検
します。
遮へいガスシリンダーを必ずしっかり固定し、装置をクレーンで運ぶ必要がある場合は事前に
取り外します。
メーカー製のオリジナル冷却液だけが、その特性(電気電導性、不凍剤、材質の適合性、可燃
性など)により、当社装置での使用に適しています。
メーカー製の適切なオリジナル冷却液だけを使用します。
メーカー製のオリジナル冷却液に他の冷却液を混合しないでください。
冷却回路にはメーカー製のシステム部品のみを接続してください。
当メーカーは、他のシステム部品や異なる冷却液の使用により生じた損害に責任を負いませ
ん。さらに、すべての保証請求が無効になります。
冷却液 FCL 10/20 は発火しません。エタノールベースの冷却液は特定の状況で発火すること
があります。冷却液は元のシールされた容器のみに入れて輸送し、発火源から十分に遠ざけ
た状態を維持します。
17

使用された冷却液は、関連する国内および国際的な規定に沿って適切に廃棄する必要があり
ます。冷却液の安全データシートは、サービスセンターから入手するか、メーカーのウェブサイ
トからダウンロードできます。
システムがまだ冷えている間に、溶接を開始する前の冷却液レベルを確認します。
起動、整備および修理持込部品が、これらに対する要望に適合して設計および製造されていること、または安全要件
を満たしていることについては保証できません。
- 必ず純正のスペア部品および消耗部品をご使用ください(標準部品にも適用)。
- 当メーカーの同意なしに、装置に改造、変更などを行わないでください。
- 完全な状態ではない加工対象物はただちに交換する必要があります。
- 注文の際は、スペア部品リストに記載どおりの正確な表示および部品番号、さらにお使い
のデバイスのシリアル番号をお知らせください。
ハウジングネジは、ハウジング部品を接地する接地導体です。
純正のハウジングネジを正確な本数使用して指定したトルクまで締め付けます。
安全検査 当メーカーは、少なくとも 12 ヶ月に 1 回、本装置の安全検査を実施することを推奨します。
同じ 12 ヶ月の期間に電源を較正することも、当メーカーはお勧めします。
安全検査は、以下の場合に認定された電気技術者が実施する必要があります
- 何らかの変更が加えられた後
- 何らかの部品が追加して取り付けられた後、または何らかの改造が加えられた後
- 修理、点検、整備を実施した後
- 少なくとも 12 ヶ月ごと。
安全検査にあたっては、適切な国内および国際的な規格と指令に準拠します。
安全検査および較正の詳細は、サービスセンターから入手できます。サービスセンターは、ご
要望に応じて必要な文書を提供します。
廃棄 通常の家庭ごみと一緒に廃棄しないでください!電気および電子装置の廃棄に関する欧州指
令、およびその国内法令としての施行に準拠するため、寿命に達した電気装置は個別に回収
し、認可された再生利用施設に返す必要があります。もはや必要ではない装置は、販売業者に
返却するか、地域の認可された回収および再生利用施設について調べてください。この欧州指
令を無視した場合、環境と健康に潜在的な悪影響を与えることがあります。
安全記号 CE マーク付きの装置は、低燃焼電圧および電磁両立性の指令の必要不可欠な要件 (EN 60
974 シリーズの関連製品規格など) を満足しています。
Fronius International GmbH は本装置が 2014/53/EU 指令に準拠していることを宣言しま
す。EU 適合性宣言の全文は右記のアドレスから入手できます:http://www.fronius.com
CSA テストマーク付きの装置は、カナダおよび米国の関連規格の要件を満足しています。
データ保護 工場出荷時の設定を変更した場合は、ユーザーが責任を持って、その変更を保持してくださ
い。個々の設定変更が削除された場合、当メーカーは責任を負いません。
版権 これらの操作手順の版権は、当メーカーにあります。
18

本文および説明図はすべて、発行時点で技術的に正確です。弊社は変更する権利を留保しま
す。本取扱説明書の内容は、購入者からのいかなるクレームにも根拠を与えるものではありま
せん。改善の提案がおありの場合、または説明書で見つかった誤りを指摘していただく場合、
弊社はお客様のコメントに大変感謝いたします。
JA
19

20

基本的情報
21

22

一般事項
JA
装置コンセプト
TransSynergic(TS)4000 と TS 5000、およ
び TransPulsSynergic(TPS)2700、TPS
3200、TPS 4000、TPS 5000 の溶接電源
は、完全にデジタル化されたマイクロプロセッ
サ制御のインバータ電源です。
モジュラー設計とシステム拡張が可能である
ことで高度な柔軟性が、確保されています。
本装置はあらゆる具象的な状況に適用する
ことが可能であります。
TransPuls Synergic 2700 は 4 個の ローラ
ー・ドライブを内蔵しています。溶接電源とワ
イヤ送給装置の間の連結ホースは、必要で
はなくなっています。コンパクトな設計によっ
て、TPS 2700 は特にモバイル・アプリケーシ
TS 4000 / 5000、TPS 3200 / 4000 / 5000
2700
溶接プラント
、および
TPS
ョンに適しています。
TS 4000/5000 を除く、すべてのモデルは、マルチ・プロセス装置です。
- MIG/MAG 溶接
- 接地着火による TIG 溶接(CMT 溶接電源を除く)
- 手動のメタル・アーク溶接(MMAW)
機能的な原理原則 溶接電源の中央制御と、調節ユニットは、デジタル信号プロセッサと結合しています。中央制御
兼調節ユニット、および信号プロセッサは溶接プロセス全体を制御します。
溶接プロセス中に実データは連続測定され、装置はあらゆる変化に即座に応答します。制御ア
ルゴリズムによって、所望の目標状態が維持されていることを確認することができます。
これによって得られる結果:
- 精密な溶接プロセス
- あらゆる結果の正確な再現性
- 優れた溶接特性。
応用分野
本装置は、従来の鋼、亜鉛めっき鋼板、クロム/ニッケル、およびアルミ材料を対象とした、手
動および自動の溶接アプリケーションを扱う工作場や業界で使用されます。
TPS 2700 溶接電源の内蔵されている 4 個の ローラー・ドライブ、高性能、および軽量設計
は、建築現場や修理工作場における、ポータブルな用途において、最適な選択です。
TS 4000/5000 および TPS 3200/4000/5000 の 溶接電源は以下を対象としています:
- 自動車および自動車部品の供給産業
- 機械および鉄道車両組立
- 設備工事
- 造船所等。
- 化学プラントの建設
装置における警告
通知
US(アメリカ)の 溶接電源では、追加の警告通知が、装置に装備されています。警告通知を削
除または上書きはしてはいけません。
23

Nur vorhanden bei Stromquelle „TPS 2700“
und auf Drahtvorschüben
24

装置に関する警告
通知の説明文
一部の装置のバージョンには、警告通知が貼付されいています。
シンボルの並び順は異なる場合があります。
! 警告!注意!
記号は危険の可能性を表しています。
A 駆動ローラに指が当たると怪我をする恐れがあります。
B 溶接ワイヤと駆動部品は装置の動作中は電流が流れています。
手と金属品を遠ざけてください!
JA
1. 感電事故は命に関わる恐れがあります。
1.1 乾燥した絶縁手袋を着用してください。素手でワイヤ電極に触れないでください。濡れ
た手袋または破れた手袋を着用しないでください。
1.2 感電から保護するため、床および作業エリアから絶縁された基台を使用してください。
1.3 装置の作業を行うまえに、装置の電源を切り、電源プラグを抜くか、または電源から接
続を解除してください。
2. 溶接煙を吸引すると健康を害する恐れがあります。
2.1 溶接煙から顔を離すようにしてください。
2.2 強制換気または局所排気システムを使用して溶接煙の排気を行ってください。
2.3 ファンを使って溶接煙を排気してください。
25

3 溶接スパークが原因で爆発または発火する恐れがあります。
3.1 可燃性物質を溶接プロセスから離してください。可燃性物質の付近では決して溶接し
ないでください。
3.2 溶接スパークが原因で発火する恐れがあります。消化器を常備してください。必要な場
合は、消化器を操作できる監督者が常駐するようにしてください。
3.3 ドラムまたは閉じている電池ケースを溶接しないでください。
4. アーク線は目を焼いたり、皮膚を傷つけたりする恐れがあります。
4.1 ヘッドギアおよび保護眼鏡を着用してください。耳の保護具と襟にボタンの付いたシャ
ツを着用してください。スモークが正しく施された溶接ヘルメットを着用してください。全
身に適切な保護衣服を着用してください。
26
5. システムまたは溶接で作業を開始する前に:
装置の訓練を受け、説明書を読んでください!
6. 警告シールをはがしたり塗たりしないでください。
* シールの製造業者注文番号

スペシャル・バージョン
一般的な 特殊材の専門的なプロセスには、対象となるさまざまな材料に特化した溶接プログラムが必要
です。スペシャル・バージョンのデジタル溶接電源は、完全に、対象要件に一致しています。結
果として、最も重要な溶接プログラムは、操作パネルから直接呼び出すことが可能です。さら
に、溶接電源は、これらの材料の溶接する際に、ユーザを支援する標準機能を持つことを特徴
としています。
注記
!
スペシャル・バージョンの技術データは、標準溶接電源の技術データと同じです。
Alu(アルミニウム)版Alu(アルミニウム)版の溶接電源は、アルミを完全で慎重に加工するために開発されました。
特殊なアルミニウム用溶接プログラムは、アルミニウムの専門的な加工を支援します。
Alu(アルミニウム)版 の溶接電源は、以下のオプションを標準装備しています。
- 特殊なアルミニウム用・溶接プログラム
- SynchroPulse(シンクロ・パルス) オプション
JA
CrNi(クロム・ニッケ
ル) 版
CMT バリアント(変
異体)
CrNi edition の溶接電源は、完全で正確な CrNi 加工のために開発されました。特殊 CrNi(ク
ロム・ニッケル)用の 溶接プログラムは、高級鋼の専門加工を支援しています。CrNi(クロム・ニ
ッケル)版の 溶接電源は以下のオプションを標準装備しています:
- 特殊 CrNi(クロム・ニッケル) 溶接プログラム
- SynchroPulse(シンクロ・パルス) オプション
- TIG 溶接における、「 Comfort Stop」 オプション
- TIG 溶接用トーチの接続
- ガス電磁弁
注記
!
CrNi(クロム・ニッケル) 版 に、「Uni Box」のシステム拡張機能をインストールすることはでき
ません(例.ロボット制御のフィールドバス接続用など)。
しかし、CrNi(クロム・ニッケル)版 は、 ROB 4000 / 5000 のロボット・インターフェース経由で
ロボット接続をサポートしています。
従来の溶接プロセスに加えて、CMT バリアント(すなわち、他の CMT アドバンスド、CMT パル
ス、CMT ツイン等)も、 CMT 溶接 プロセスをサポートします。CMT(Cold Metal Transfer:コ
ールド・メタル・トランスファー)溶接は、特殊な MIG 溶接の ショート・アーク溶接プロセスです。
CMT は、低入熱や制御された低電流の材質移動が、特徴です。
CMT は以下の用途に適しています:
- 事実上、スパッタフリーの MIG ろう付け
- 歪みを最小限にした、軽量ゲージ・シートでの溶接
- 鋼とアルミの接合(溶接ロー付け)
27

CMT 4000
Advanced
従来の MIG/MAG 溶接プロセス、MMA 溶接および CMT プロセスに加え、CMT 4000
Advanced 溶接電源は、改善した CMT Advanced の プロセスをサポートします。
CMT Advanced プロセスの機能原則は、陰極性 CMT サイクルと、陽極性 CMT サイクルや
陽極性パルスサイクルとのアークの組み合わせによって設計されています。特殊機能として、
要望に応じた入熱コントロール、高い溶着効率、優れたギャップ・ブリッジング特性、正確な溶
滴分離、極めて安定したアークを提供しています。
CMT Advanced は以下の用途に適しています:
- 優れたギャップブリッジング特性で薄板を接合します
- 低入熱での高張力鋼
- スポット:正確に規定した溶滴量と入熱
- プール・サポートなしのルート・パス
- 高強度鋼および超高張力鋼 のロー付け
TIME 5000 Digital
(デジタル)
コンセプト(概念)
万能な溶接電源として TIME 5000 Digital(デジタル) は、特に、手溶接での用途に適していま
す。従来の溶接プロセスに加えて、TIME 5000 Digital は TIME 高性能溶接プロセスもサポー
トします。
機能原則
従来の MIG/MAG プロセスと比較した際、以下の特徴的な機能により、より速い溶接速度や、
最大 30%の溶着効率の改善があります:
- 高電圧埋蔵の溶接電源モジュール
- 高性能な溶接プログラム
- 特選したシールドガス
- 水冷式ディスクアーマチュアモータを内蔵したワイヤ送給速度が最大 30m/分の高性能ワ
イヤ送給装置
- デュアル回路の冷却システムを内蔵した TIME 溶接トーチ
用途
長い溶接シーム、大きなシーム断面、制御した入熱が必要となる以下のようなケース:
- 機械工学
- 鉄鋼工学
- クレーン建設
- 造船
- ボイラー製造
新しい TIME 5000 デジタル溶接電源は、自動アプリケーションでも、使用できます。
材料タイプ
高性能溶接プロセスは特に以下に適しています:
- 非合金鋼
- 低合金鋼 EN 10027
- 最大 890 N/mm² までの微細粒構造用鋼
- 耐低温鋼
Yard edition(屋外版)Yard edition(屋外版)の 溶接電源は、特に造船所と海上での用途向けの設計です。溶接プロ
グラムは主に、ソリッド・ワイヤとフラックス・コアード・ワイヤを使用した鉄鋼材料、および CrNi
(クロム・ニッケル) 向けです。
Steel edition(鉄鋼
材料用)
28
Steel edition(鉄鋼材料用)溶接電源は、特に鉄鋼材料向設計となっています。標準アーク溶
接及びパルスアーク溶接において、制御盤で特殊な特性を設定することができます。

システムコンポーネント
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(11)
(10)
(9)
(8)
F
R
O
NI
U
S
一般的な デジタル溶接電源はさまざまなシステム部品やオプションと使用することが可能です。これによ
り、この溶接電源を使用する特定の分野にて、必要に応じて溶接施工を最適化し、機械の取扱
いや操作を簡易化することが可能になります。
概要
JA
システム部品の概要
記録:
(1) “Human” ホースパック・ブーム
(2) リモートコントロール
(3) 溶接トーチ
(4) ワイヤ送給装置
(5) ワイヤ送給装置マウント
(6) 相互接続・ホースパック
(7) ロボットの付属品
(8) 溶接電源
(9) 冷却装置
(10) 台車およびガスシリンダーホルダー
(11) 接地(アース)ケーブルおよび電極ケーブル
29

30