
Operating
Instructions
AccuPocket 150/400
ActiveCharger 1000
JA
操作手順
42,0426,0176,JA 034-22082022

目次
安全上のご注意 7
一般事項 9
安全通知の説明 9
環境条件 9
作業者の義務 9
スタッフの義務 10
EMC 装置分類 10
廃棄 10
データ保護 10
版権 10
溶接電源 11
概要 11
適切な使用 11
ご自身と他の人々の保護 11
騒音放出値のデータ 12
有毒なガスおよび蒸気による危険 12
飛び火による危険 13
溶接電流の危険性 13
電池の危険 14
曲りくねった溶接電流 15
EMC 対策 15
EMF 対策 16
保護ガスの要件 16
遮へいガスシリンダーによる危険 16
保護ガス漏れの危険 16
使用場所と保管および輸送に関する安全上の注意 17
通常運転での安全対策 17
安全検査 17
起動、整備および修理 18
安全記号 18
充電器 19
一般事項 19
環境条件 19
適切な使用 19
主電源接続 19
主電源電流および充電電流による危険 20
作業者と他の人々の保護 20
通常運転での安全対策 20
EMC 対策 21
整備 21
修理 21
保証と責任 21
安全検査 21
装置のマーク 21
一般および電気的リスク 22
JA
溶接電源 23
一般事項 25
装置のコンセプト 25
装置に関する警告通知 25
応用分野 26
再充電式装置の使用 27
安全記号 27
保管および輸送 27
電池の使用期間 27
バッテリー保護機能 29
3

一般事項 29
深充電プロテクター 29
自動スイッチオフ 29
温度監視 30
過充電保護 30
試運転前 31
安全記号 31
適切な使用 31
設定に関する規定 31
電力接続 31
初めての起動前に行うこと 32
コントロールエレメントおよび接続部 33
安全記号 33
接続および構成品 33
制御盤 35
MMA 溶接 37
準備作業 37
手棒溶接 37
ソフトスタート / ホットスタート機能 37
アーク力ダイナミック 39
TIG 溶接用 40
概要 40
ガスシリンダーの接続 40
準備作業 40
ガス圧力の設定 41
TIG 溶接 41
TIG Comfort Stop 41
[設定]メニュー 43
[設定]メニューへのアクセス 43
溶接パラメータの変更 43
設定メニューの終了 43
手棒溶接のパラメータ 43
TIG 溶接のパラメータ 45
電撃防止のための安全装置(オプション) 46
概要 46
機能 46
手入れと整備 47
安全性 47
概要 47
毎回の起動時 47
2 ヶ月毎 48
廃棄 49
一般事項 49
安全記号 49
充電式電池パックの取り外し 50
トラブルシューティング 53
安全性 53
示されたエラー 53
修理点検メッセージ 54
機能しない 55
誤操作 56
技術データ 58
環境条件 58
用語「使用率」の説明 58
技術データ 59
充電器 61
一般事項 63
装置に関する警告通知 63
装置内部に関する警告通知 64
使用目的 64
4

試運転前 65
主電源接続 65
発電機運転 65
設定に関する規定 65
空間の要件 66
コントロールエレメントおよび接続部 67
安全記号 67
接続および構成品 67
制御盤 67
始動 68
安全記号 68
試運転 68
操作モード 69
オプション 70
壁ブラケットの装着 70
トラブルシューティング 71
安全記号 71
示されたエラー 71
機能しない 71
技術データ 72
環境条件 72
技術データ 230V 73
標準 230V 73
技術データ 120V 74
標準 120V 74
技術データ 100V 75
標準 100V 75
JA
5

6

安全上のご注意
7

8

一般事項
JA
安全通知の説明
警告!
差し迫った危険性があることを示します。
これを回避しないと、死亡や重傷に至ることがあります。
▶
警告!
危険状態になる可能性があることを示します。
これを回避しないと、死亡や重傷に至る可能性があります。
▶
注意!
損傷や傷害が発生するおそれがある状況を示します。
これを回避しないと、軽度の傷害や物体への軽度の損傷が発生するおそれがありま
▶
す。
注記!
不具合が生じるか、装置を損傷するおそれがあることを示します。
環境条件
作業者の義務 作業者は、以下の条件を満たす人のみに本装置での作業を許可する必要があります。
規定された範囲外での装置の輸送、保管または操作は不適切とみなされます。このよう
な使用により損傷を受けてもメーカーが責任を負うことはありません。
周囲空気温度の範囲:
-
操作中:-10°C~40°C(14°F~104°F)
-
輸送中:-20°C~+55°C(-4°F~131°F)
-
充電中の推奨温度範囲:
+4°C~+40°C(+39.2°F~+104°F)
-
保管中の推奨温度範囲:
0°C~+20°C(+32°F~+68°F)
保管するとき、充電状態は 50~80%が理想的です(充電状態表示の約 2~3 バーに
対応)。
相対湿度:
-
最大 50%、40°C(104°F)
-
最大 90%、20°C(68°F)
周囲の空気に塵、酸、腐食性の気体や物質などが含まれていてはなりません。
最高高度 2000m(6561 ft.)までで使用できます。
-
作業中の安全性および事故防止に関する基本的な指示を熟知しており、装置の使用
方法について指示を受けている
-
これらの操作手順、特に「安全上のご注意」のセクションを読んで理解しており、
このことを署名で確認している
-
必要な結果を出せるようトレーニングを受けている。
9

作業者が安全性を重視した方法で作業することを徹底するために、定期的に確認を実行
する必要があります。
スタッフの義務 装置を使用する前に、装置を使用するように指示を受けたすべての人は、以下を約束し
ます。
-
作業での安全性と事故防止に関する基本的な指示を遵守する
-
これらの取扱説明書、特に「安全上のご注意」のセクションを読み、その内容を理
解し、遵守することを署名により確認する
作業場を離れる前に、不在中に人または所有物に危害が加わらないように徹底します。
EMC 装置分類 放出クラス A
-
は工業環境での使用のみを目的として設計されていて
-
他の領域では、伝導妨害および放出妨害を引き起こす場合があります。
放出クラス B の装置
-
居住地域および工業地域向けの放出基準を満たしています。これは、電源が、公共
低電源ネットワークによって供給される住宅区域にも適用されます。
EMC 装置分類 (銘板または技術データ参照)
廃棄 電気機器および電子機器の廃棄物は個別に収集し、環境に配慮した方法で欧州指令およ
び国家法に従ってリサイクルする必要があります。使用済みの機器はディストリビュー
タに戻すか、地域で承認された回収施設や廃棄施設を通して廃棄する必要があります。
使用済みの機器の適切な廃棄により、物的資源の持続可能なリサイクルが促進されます。
使用済みの機器を適切に廃棄しないと、健康や環境に悪影響を及ぼすことがあります。
梱包材
材質に従って別々に収集してください。自治体の規制を確認してください。容器をつぶ
して、サイズを小さくしてください。
データ保護 工場出荷時の設定を変更した場合は、ユーザーが責任を持って、その変更を保持してく
ださい。個々の設定変更が削除された場合、当メーカーは責任を負いません。
版権 これらの操作手順の版権は、当メーカーにあります。
本文および説明図はすべて、発行時点で技術的に正確です。弊社は変更する権利を留保
します。本取扱説明書の内容は、購入者からのいかなるクレームにも根拠を与えるもの
ではありません。改善の提案がおありの場合、または説明書で見つかった誤りを指摘し
ていただく場合、弊社はお客様のコメントに大変感謝いたします。
10

溶接電源
概要 本装置は、最先端の技術を使用し、広く認められている安全標準に基づいて、製造され
ています。誤ったまたは不適切な使い方により、下記の事故や損傷が発生するおそれが
あります
-
作業者または第三者の傷害や死亡、
-
操作する会社が所有する装置やその他の有形資産の損傷、
-
装置の効率低下。
本装置の試運転、操作、整備、修理に関係する人はすべて、下記を満足している必要が
あります。
-
適切な資格を持っており、
-
溶接に関する十分な知識を持っており、
-
これらの操作手順を注意深く読みかつこれらに従う。
装置を使用する場合は、本操作手順を常に手近なところに置いてください。操作手順に
加えて、事故防止および環境保護に関する、一般に適用されている規定およびその地域
の規定にも注意してください。
本装置に関する安全および危険に関する掲示はすべて、
-
いつでも読める状態である必要があり、
-
損傷を受けてはならず、
-
取り外されてはならず、
-
上を覆ったり、上に貼り付けたり、上に描いたりしないでください。
JA
本装置の安全および危険に関する注意事項の記載場所については、装置の操作手順の「概
要」のセクションを参照してください。
装置の電源を入れる前に、安全性を損なうおそれのある障害をすべて取り除いてくださ
い。
ユーザーの人身の安全が危険にさらされます。
適切
な使用 本装置は、その使用目的に限って使用してください。
本装置は、銘板に指定されている溶接プロセスのみで使用することを目的としています。
この目的以外のいかなる使用も不適切と見なされます。このような使用によって発生す
るいかなる損傷についても、当メーカーは責任を負いません。
適切な使用には以下が含まれます。
-
操作手順に記載されているすべての指示を注意深く読み、その内容に従う
-
安全と危険に関する注意事項をすべて、注意深く読み、遵守する
-
規定された点検および保守を実施する。
本装置を決して以下の目的に使用しないでください。
-
パイプの解凍
-
バッテリーの充電
-
エンジンの起動
本装置は産業および工場で使用することを目的としています。家庭環境での使用によっ
て発生するいかなる損傷についても、当メーカーは責任を負いません。
ご自身と他の人々
の保護
同様に、不十分な結果および不適切な結果に対して、当メーカーは責任を負いません。
本装置を使う方は、次のような多くの危険に曝されることにご注意ください。
-
飛び火や高温の金属片
-
目や皮膚に害を与える恐れのあるアーク放射
11

-
心臓ペースメーカー装着者の生命を危険にさらす恐れのある有害な磁界
-
主電源電流および溶接電流による感電死
-
酷い騒音公害
-
有害な溶接煙やガス
本装置を操作する際には必ず適切な防護服を着用してください。防護服には次の特性が
備わっている必要があります:
-
難燃性
-
絶縁性および乾燥
-
身体全体を覆い、損傷が無く良好な状態のもの
-
安全ヘルメット
-
折り返しのないズボン
保護衣には多様なアイテムがあります。作業者は以下に留意してください:
-
保護バイザーや調整フィルターを使用して UV 光線、熱および火花から目と顔を保護
します
-
保護バイザーの裏側に規制に従った側面保護付きの保護メガネを装着します
-
湿潤状態でも絶縁状態を維持できる頑健な靴を履いてください
-
適切なグローブで手を保護します(電気的絶縁で、熱に対する耐性があるもの)
-
騒音の悪影響を減らし障害を防ぐために防音保護具を装着します
装置の操作中または溶接の進行中は、作業区域に近づかないようにし、特に子供に注意
してください。近隣に人がいる場合は次の事に注意してください:
-
近隣住民にすべての危険性を伝えてください(アークによる強烈な光、飛び散る火
花による怪我、有害な溶接煙、騒音、主電源電流や溶接電流からの潜在的なリスク
など)
-
適切な保護装置で保護していること
-
あるいは、適切な安全スクリーン/カーテンを設置してください。
騒音放出値のデータ本装置は、EN 60974-1 に準拠する標準負荷時の最大許容動作ポイントに関連して、アイ
ドリング時および動作後の冷却フェーズで、最大騒音レベル <80 dB(A)(1pW 基準)を
発生します。
作業場固有の溶接(および切断)における放出値は、この値が溶接プロセスや環境状況
によって異なるため指定できません。これは、溶接プロセス(MIG/MAG、TIG 溶接)、選
択した電流タイプ(直流、交流)、電力範囲、溶接金属の種類、加工対象物の共振特性、
作業場の環境など、さまざまなパラメータの影響を受けます。
有毒なガスおよび
蒸気による危険
溶接作業中に生じる煙には、有毒なガスや蒸気が含まれています。
溶接煙には、国際がん研究機関のモノグラフ 118 の記載の通り、発がん性物質が含まれ
ています。
排出源排気および室内排気システムを使用してください。
可能な場合は、排気装置が内蔵された溶接トーチを使用してください。
溶接煙やガスに顔を近づけないでください。
煙およびガスに対してい次の予防対策を実施してください。
-
吸入しないでください。
-
適切な装置を使って作業区域から除去します。
十分な外気の供給を確保します。換気率を少なくとも 20 m³/時に維持します。
12
換気が不十分な場合は吸気機能のある溶接ヘルメットを使用します。
排出能力が十分であるか不確かな場合は、測定した毒物排出値を許容制限値と比較しま
す。

次のコンポーネントは、溶接煙の毒性度を判断する因子です。
-
加工対象物に使用されている金属
-
電極
-
被膜剤
-
洗浄剤、脱脂剤、など
-
使用した溶接プロセス
対応する材料の安全データシートおよび上記コンポーネントのメーカーの説明書を参照
してください。
曝露のシナリオ、リスク管理対策および作業条件の特定に関する推奨については、
European Welding Association の Web サイトの Health & Safety(https://europeanwelding.org)に記載されています。
可燃性の蒸気(溶剤の煙など)、アークの放射領域に近づけないようにします。
溶接を行わないときは、保護ガスシリンダーバルブまたは主ガス供給を閉じてください。
飛び火による危険 飛び火により、火災や爆発が発生するおそれがあります。
可燃性物質の付近では決して溶接しないでください。
可燃性物質はアークから 11 m (36 ft. 1.07 in.)以上離すか、承認済みのカバーで覆う必要
があります。
JA
溶接電流の危険性
適切な、テスト済みの消火器を用意し、使用可能にする必要があります。
火花と高温の金属片は、小さな隙間や開口部を通って隣接する区域に入ることもありま
す。適切な予防策を講じて、傷害や火災の危険を防止してください。
火災や爆発が起こりがちな区域や、密封されたタンク、容器、またはパイプの近くでは、
これらが関連する国内および国際的な規格に準拠して準備されていない場合、溶接を行
ってはなりません。
ガソリン、推進剤、鉱油、または同様の製品を保管するために使用されている、または
使用されていた容器で、溶接しないでください。残留物は、爆発の危険をもたらします。
E 感電は生命を脅かすおそれがあり、死に至る場合があります。
装置内外の帯電部には触れないでください。
十分に絶縁され乾燥した一次的な裏当てまたは蓋を利用し、アースまたは大地電位から
当装置の作業者および他の人々を保護してください。この一次的な裏当てまたは蓋は、
身体とアースまたは大地電位の全体が対象となっている必要があります。
ケーブルおよびリード線はすべて安全なもので、損傷がなく、絶縁されており、十分な
サイズである必要があります。ケーブルおよびリード線を点検して、接続が緩かったり、
焦げていたり、損傷していたり、サイズが不十分な場合は、直ちに交換します。
ケーブルまたはリード線を、身体または身体の一部の周りに吊り下げないでください。
電極(棒電極、タングステン電極、溶接ワイヤーなど)は、
-
液体に浸漬して冷却しないでください。
-
溶接電源がオンになっているときは、決して触れないでください。
2 つの溶接電源の溶接電極間で溶接電源の開回路電圧が 2 倍になる場合があります。両
方の電極の電位に同時に触れると、特定の状況で致命的になることがあります。
必要に応じて、母材に十分な接地接続をしてください。
使用しない装置の電源を切ってください。
13

電池の危険
この装置に使用されている電池に含まれる物質は、環境、人体および動物の健康に有害
となる可能性があります。
装置が破損した場合は、次の点を観察してください。
-
漏れ出した液体が土壌や地下水に流入しないことを確認します。
-
汚染がすでに発生している場合は、該当する国の規制に従って取り除く必要があり
ます
液体は、不適切な条件で使用または保管すると、電池から漏出する場合があります。
-
この液体は炎症や火傷を発生する場合があります。
-
この液体に接触しないでください。
-
誤って接触した場合は、影響を受けた部分をすぐに水で洗い流してください。
-
目に入った場合は、医師に相談してください。
電池が過熱すると火災が発生する場合があります。装置を熱に曝露しないでください
(恒久的な熱源や火など)
電池が破損したり、不適切に使用されると、危険な蒸気が発生する場合があり、気道に
炎症を起こす可能性があります。
これが発生した場合:
-
十分な外気の供給を確保します
-
不快感がある場合は医師に相談してください
破損した電池は、装置から液体が漏れ出す場合があります。
-
液体に接触しないでください
-
その装置はフロニウスサービスパートナーに送って修理してください
-
この液体に触れたすべての部品を洗浄し、確認してください
爆発性雰囲気の中で装置を操作または保管しないでください。
火災や爆発の危険性がある部屋には特別な規定が適用されます。
関連する国内および国際的な規定を守ってください。
電池および充電式電池に関する欧州指令 2006/66/EC(WEEE 指令)、ならびに国家法と
してのその実施を順守するために、寿命の切れた電池および充電式電池は別々に収集し、
承認されているリサイクル施設に返却する必要があります。不要になった装置は、必ず
ディストリビュータに返却するか、地域の認可された回収および再生利用施設について
調べてください。この欧州指令を無視すると、環境と健康に悪影響を及ぼす可能性があ
ります!
機械的に損傷のない充電式電池については、該当するフロニウスサービスパートナーに
返却し、修理または電池交換することが可能です。
充電式電池が機械的に損傷していることが判明したら(電解質が漏れているなど)、国の
法律および指針に従って最寄りのリサイクルセンターに廃棄してください。
廃棄に反して何か不明な点やご質問がある場合は、フロニウスサービスパートナーまで
ご連絡ください。
溶接電源の充電には、「アクティブチャージャ 1000」電池充電システムのみを使用しま
す。他の充電器を使用すると火災のリスクが発生します。
溶接電源への電力供給には付属の電池のみを使用してください。他の電池を使用すると
怪我および/または火災のリスクにつながります。
14
電池の接続を解除すると、ペーパークリップ、コイン、鍵、釘、ねじなどの金属物、ま
たは電池端子間で接続を確立する可能性があるその他の小さな金属物から放して保管し
てください。電池極の短絡は火傷または火災につながる場合があります。
破損または改造した電池および溶接電源は使用しないでください。破損または改造した
コンポーネントおよび装置は、予測不能な動作を行う場合があり、爆発や怪我につなが
る恐れがあります。

溶接電源または電池を火または 130 °C(266 °F)を超える温度に曝さないようにしてく
ださい。これは爆発の原因となります。
これらの操作手順に含まれる充電の指示を遵守してください。許容温度範囲を超えて電
池の充電を行わないでください。19 ページの環境条件のセクションを参照してくださ
い。不適切な充電または不正な温度への曝露により電池が損傷したり、火災のリスクが
向上する場合があります。
JA
曲りくねった溶接
電流
EMC 対策 装置が標準的な放出限度値に準拠していても、適用対象領域に影響を与える場合があり
以下の指示を無視すると、曲りくねった溶接電流が増大し、以下の結果になることがあ
ります。
-
火災の危険
-
母材に接続された部品の過熱
-
接地導体への修理不能な損傷
-
装置およびその他の電気装置への損傷
加工対象物が加工対象物クランプでしっかり固定されていることを確認します。
加工対象物のクランプを、溶接される領域に可能な限り近づけて固定します。
床が電導性である場合、本装置を十分に絶縁されている素材上に設定して床から絶縁す
る必要があります。
分電盤、ツインヘッド取付台などを使用する場合、以下に留意してください。使用して
いない溶接トーチ/電極ホルダーの電極も帯電しています。使用していない溶接トーチ/
電極ホルダーが十分に絶縁されていることを確認します。
ます(例えば、同じ場所に精密機器が置いてあったり、装置が設置された場所がラジオ
またはテレビ受信機の側であったりする場合)。
この場合、事業会社は適切な行動をとり、状態を改善する義務を負います。
国内外の規定に従って、装置の近くで装置の免疫性をテストし、査定してください。こ
の装置により影響を受ける鑑賞されやすい装置の例:
-
安全装置
-
送電網、信号線、データ伝送線
-
IT 装置および通信装置
-
測定や校正のための装置
EMC の問題を回避するための支援措置:
1.送電網の電源供給
-
規制に準拠しているグリッド接続があるにも関わらず電波障害が発生する場合
は、追加措置(適切なグリッドフィルターの使用など)を講じてください。
2.溶接入力線
-
なるべく短くしてください
-
近くにまとまるようにルーティングしてください(EMF 問題を回避するためで
もあります)
-
他の線から遠くになるようにルーティングしてください
3.等電位結合
4.加工対象物の接地
-
必要に応じて、適切なコンデンサーを使用して接地を確立します。
5.必要な場合はシールドしてください
-
近くの他の装置をシールドしてください
-
溶接設置物全体をシールドしてください
15

EMF 対策 電磁場は、健康上問題を起こすことがあります。これはまだよく知られていません。
-
ペースメーカーや補聴器を使っている人の近くで使用された場合の健康への影響
-
ペースメーカーを使用している人は、この装置やこの溶接プロセスのすぐそばに身
を置く前に医師から助言を受ける必要があります
-
安全上の理由から、溶接入力線と溶接機のヘッド/トルソ間の距離はできるだけ大き
く取ってください
-
溶接入力線やホースパックを肩に担いだり、体に巻き付けることはしないでくださ
い
保護ガスの要件 特にリングラインでは、汚染された保護ガスが機器に損傷を与え、溶接品質を低下させ
る可能性があります。保護ガスの品質に関する次の要件を満たすようにしてください。
-
固体粒径 <40 µm
-
圧力凝縮点 <-20 °C
-
最大油分 <25 mg/m³
必要に応じてフィルターを使用します。
遮へいガスシリン
ダーによる危険
遮へいガスシリンダーには加圧されたガスが含まれており、損傷を受けると爆発するこ
とがあります。遮へいガスシリンダーは溶接装置の一部であるため、最大の注意を払っ
て取り扱う必要があります。
圧縮ガスが含まれている遮へいガスシリンダーを、過度の熱、機械的衝撃、スラグ、裸
火、火花およびアークから保護します。
遮へいガスシリンダーを垂直に取り付け、指示に従って倒れないように固定します。
遮へいガスシリンダーを、溶接またはその他の電気回路から十分に遠ざけた状態を維持
します。
溶接トーチを、決して遮へいガスシリンダーに掛けないでください。
決して電極で遮へいガスシリンダーに触れないでください。
爆発のリスク - 決して加圧されている遮へいガスシリンダーを溶接しようとしないでく
ださい。
進行中のアプリケーションに適した遮へいガスシリンダーだけを、正しい適切なアクセ
サリ(調整器、ホースおよびフィッティング)とともに使用します。良好な状態にある遮へ
いガスシリンダーおよびアクセサリだけを使用します。
遮へいガスシリンダーのバルブを開ける際には顔を背けます。
溶接が行われていない場合、遮へいガスシリンダーバルブを閉じます。
遮へいガスシリンダーが接続されていない場合、バルブのキャップはシリンダーの所定
の位置に付けたままにします。
遮へいガスシリンダーおよびアクセサリに関するメーカーの説明書、適用される国内お
よび国際的な規定を、遵守する必要があります。
保護
ガス漏れの危険非制御下の保護ガス漏れによる窒息のリスク
保護ガスは無色無臭で、漏洩の際に大気中の酸素を置換することがあります。
16

-
少なくとも 20 m³/時の喚起速度で新鮮な空気を適切に供給するようにしてくださ
い。
-
保護ガスシリンダーまたは主要ガス源の安全および整備指示を守ってください。
-
溶接が行われていない場合、保護ガスシリンダーバルブまたは主ガス供給を閉じま
す。
-
起動前は毎回保護ガスシリンダーまたは主要ガス源で非制御のガス漏れの有無を確
認してください。
JA
使用場所と保管お
よび輸送に関する
安全上の注意
装置が転倒すると致死的な負傷を招く可能性があります。装置が安定するように、水平
な固体表面に設置します。
-
最大許容傾斜角度は 10°です。
爆発性雰囲気の中で装置を操作または保管しないでください。
火災や爆発の危険性がある部屋には特別な規定が適用されます。
関連する国内および国際的な規定を守ってください。
社内の指示および確認により、作業場の環境が常に清潔で明瞭な配置になっていること
を確かめてください。
本装置の設定や使用は、銘板に表示されている保護等級を必ず遵守して行うようにして
ください。
本装置を設定する際は、装置の全周において 0.5 m(1 フィート 7.69 インチ)の空間が
あり、冷却用空気が妨げられずに出入りできることを確認してください。
本装置を運搬する際は、関連する国および地域のガイドライン、および事故防止の規定
を順守してください。これは特に、運搬中に発生するリスクに関するガイドラインに当
てはまります。
本装置を運搬した後は、試運転前に損傷を目視検査する必要があります。損傷がある場
合は、本装置を試運転する前に、トレーニングを受けたサービス担当技術者が修理を行
う必要があります。
シールドガス接続ソケットにアダプターを使用すると、無臭および無色の保護ガスが、
気付かれずに漏れることがあります。組み立て前に、適切なテフロンテープを使って、
シールドガス接続ソケット用アダプターの装置側スレッドを密閉してください。
通
常運転での安全
対策
安全検査 当メーカーは、少なくとも 12 ヶ月に 1 回、本装置の安全検査を実施することを推奨しま
本装置は、すべての安全装置が完全に機能する場合のみ操作します。安全装置が完全に
機能しない場合、以下の危険があります
-
作業者または第三者の傷害や死亡、
-
装置および作業者のその他の所有物の損傷、
-
装置の効率低下。
適切に機能していない安全装置は、本装置を起動する前に修理する必要があります。
安全装置を迂回したり、無効にしないでください。
本装置の電源を入れる前に、誰にも危険がないことを確認してください。
明らかな損傷がないか、安全装置が適切に機能しているか、本装置を少なくとも週に 1
回点検します。
す。
同じ 12 ヶ月の期間に電源を較正することも、当メーカーはお勧めします。
17

安全検査は、以下の場合に認定された電気技術者が実施する必要があります
-
何らかの変更が加えられた後
-
何らかの部品が追加して取り付けられた後、または何らかの改造が加えられた後
-
修理、点検、整備を実施した後
-
少なくとも 12 ヶ月ごと。
安全検査にあたっては、適切な国内および国際的な規格と指令に準拠します。
安全検査および較正の詳細は、サービスセンターから入手できます。サービスセンター
は、ご要望に応じて必要な文書を提供します。
起動、整備および修理持込部品が、これらに対する要望に適合して設計および製造されていること、または安
全要件を満たしていることについては保証できません。
-
必ず純正のスペア部品および消耗部品をご使用ください(標準部品にも適用)。
-
当メーカーの同意なしに、装置に改造、変更などを行わないでください。
-
完全な状態ではない加工対象物はただちに交換する必要があります。
-
注文の際は、スペア部品リストに記載どおりの正確な表示および部品番号、さらに
お使いのデバイスのシリアル番号をお知らせください。
ハウジングネジは、ハウジング部品を接地する接地導体です。
純正のハウジングネジを正確な本数使用して指定したトルクまで締め付けます。
安全記号 CE ラベル付きの装置は、低燃焼電圧および電磁両立性の指令の必要不可欠な要件(EN
60974 シリーズの関連製品規格など)を満たしています。
Fronius International GmbH は本装置が 2014/53/EU 指令に準拠していることを宣言し
ます。EU 適合性宣言の全文は右記のウェブサイトから入手できます:http://
www.fronius.com
CSA テストマーク付きの装置は、カナダおよび米国の関連規格の要件を満足しています。
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充電器
一般事項 本装置は、最先端の技術を使用し、広く認められている安全標準に基づいて、製造され
ています。誤った、または不適切な使い方により、下記の事故や損傷が発生するおそれ
があります。
-
作業者または第三者の傷害や死亡
-
装置および作業者のその他の所有物の損傷
-
装置の効率低下
本装置の試運転、操作、整備、修理に関係する人はすべて、下記を満たしている必要が
あります。
-
適切な資格を持っている
-
これらの操作手順を注意深く読み、かつこれらに従うこと
装置を使用する場合は、本操作手順を常に手近なところに置いてください。取扱説明書
に加えて、事故防止および環境保護に関する、一般に適用されている規定およびその地
域の規定にも注意してください。
本装置に関する安全および危険に関する注意事項はすべて。
-
いつでも読める状態であり、
-
損傷を受けてはならず、
-
取り外されてはならず、
-
上にカバーをしたり、貼り付けたり、ペンキを塗ってはいけません。
JA
本装置の安全および危険に関する注意事項の掲載場所については、装置の操作手順の「基
本的情報」のセクションを参照してください。
装置の電源を入れる前に、安全性を損なうおそれのある不具合をすべて修正してくださ
い。
ユーザー自身の安全が危険にさらされます!
環境
条件 本装置が、規定されている区域外で使用または保管された場合、使用目的に準拠してい
ないと見なされます。このような使用により損傷を受けてもメーカーが責任を負うこと
はありません。
許容される環境条件の詳細については「技術データ」のセクションをご覧ください。
適切な使用 この装置は、意図された目的のためにのみ使用してください。この目的以外の使用は不
適当とみなされます。そのような誤使用によって発生したいかなる損傷や予期しない結
果または正しくない結果について、当メーカーは責任がないものといたします。
適切に使用するために以下を行ってください。
-
取扱説明書および安全と危険に関する注記をすべて、注意深く読み、遵守する
-
規定された点検および整備作業を実施する
-
電池と車両メーカーの指示のすべてに従う。
装置が適切に機能するには、適切に取り扱うことが必須です。装置を、決してケーブル
で引きまわしてはいけません。
主電源接続 より高い規格の装置は、その電流消費のために主要電源のエネルギー品質に影響をあた
える場合があります。
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これにより、複数の装置種類に以下の点で影響をあたえる場合があります。
-
接続制限
-
主電源の最大許容電気抵抗に関する基準
-
最低短絡力要件に関する基準
*)
公共送電網との接点
*)
*)
「技術データ」参照
この場合、プラント作業員または装置の使用者は、電力会社と相談の上、適切な場所に
装置が接続されているかどうかを確認します。
重要!グリッド接続が適切に絶縁処理されていることを確かめてください
主電源電流および
充電電流による危
険
作業者と他の人々
の保護
充電器を使う人は、次のような多くの危険に身を曝しています:
-
主電源電流および充電電流による感電死の危険
-
心臓ペースメーカー使用者の生命に危険を及ぼすことがある有害な電磁界
感電事故は命に関わる恐れがあります。どのような感電にも生命を脅かすおそれがあり
ます。充電器使用中に感電を避けるには以下に従ってください。
-
充電器内部および外側の電気がかかっている部分に触れないでください。
-
充電器リード線を短絡しないでください
すべてのケーブルやリードは、固定され、損傷がなく、絶縁され、適切な寸法でなけれ
ばなりません。ケーブルおよびリード線を点検して、接続が緩かったり、焦げていたり、
不十分なサイズの場合には、認可された要員が、直ちに手直ししてください。
充電器を使用中は、全ての人、特に子供を作業区域に入れないでください。周辺に人が
いる場合は、
-
危険性を伝え、
-
適切な保護装置で保護してください。
作業区域を離れる前に、不在中に人または所有物に危害が加わらないように徹底します。
通常運転での安全
対策
20
接地導体付き充電器は、必ず接地導体付き主電源と接地接点付きソケットで使用する必
要があります。本充電器を接地導体なしの主電源や接地導体接点なしのソケットで使用
すると、まったくの不注意と見なされます。このような使用によって発生するいかなる
損傷についても、当メーカーは責任を負いません。
本充電器は、定格プレートに記載されている保護等級を必ず遵守してご使用ください。
何らかの損傷の形跡がある場合は、本充電器を使用しないでください。
主電源ケーブルを、認定された電気技師が定期的に点検し、接地導体が適切に機能して
いることを確認するように、手配してください。
安全器具や部品に、適切に機能していない、あるいは不完全な状態のものがある場合は、
充電器のスィッチを入れる前に、認定された電気技師が修理する必要があります。
保護装置を迂回させたり、無効にしたりしないでください。

設置後は、アクセス可能な主電源プラグが必要です。
EMC 対策 装置が標準的な放出限度値に準拠していても、適用対象領域に影響を与える場合があり
ます(例えば、同じ場所に精密機器が置いてあったり、装置が設置された場所が、ラジ
オまたはテレビ受信機の側であった場合)。
この場合、事業会社は適切な行動をとり状態を改善する義務を負います。
整備 スィッチを入れる前に、必ず主電源のプラグとケーブル、充電器のリード線/充電端子
に損傷の兆候がないか点検します。
装置ハウジングの表面が汚れている場合には、軟らかい布に溶剤の入っていない洗浄剤
だけをつけて、拭き取ります。
修理 修理は、必ず認定された要員が実施します。必ず純正の交換部品および消耗部品を(標
準部品に適用して)ご使用ください。購入部品が、これに対する要望に適合して設計お
よび製造されていること、安全要件を満たしていることは、保証できません。
当メーカーの同意なしに、装置に改造、変更などを行わないでください。
JA
保証と責任 充電器の保証期間は請求書の日付から 2 年間です。
しかし、損傷理由が以下の 1 つまたは複数であった場合、当メーカーは一切の責任を負
いません。
-
本充電器を、使用目的に違反して使用。
-
設置や操作が不適切。
-
本充電器に欠陥の保護装置を取り付けて使用。
-
本取扱説明書の内容を不履行。
-
本充電器を、承認を得ずに改造。
-
第三者の行為による災害および不可抗力。
安全検査 当メーカーは、少なくとも 12 ヶ月に 1 回、本装置の安全検査を実施することを推奨しま
す。
認定の電気技師による安全検査を行うことを推奨します。
-
変更の後、
-
改造の後、
-
修理、点検、整備の後、
-
少なくとも 12 ヶ月ごと。
安全検査の場合は、適切な国家規格および国家ガイドラインに従う必要があります。
安全検査についての詳細な情報は、サービスセンターから入手できます。サービスセン
ターは、リクエストに応じて必要な書類を提供します。
装置のマーク CE マーキング付きの充電器は、該当するガイドラインの必須要件を満たしています。
EAC 適合性マークを表示している装置は、ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、アルメ
ニアおよびキルギスタンの関連する基準の要件を満たしています。
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一般および電気的
リスク
この説明書を安全な場所に保管してください。このガイドには、これらの充電器タイ
1
プに関する重要な安全および操作手順が含まれています(モデルについては、この文
書の最初のページを参照してください)
充電器を雨や雪に晒さないでください
2
充電器のメーカーにより販売または推奨されていないアクセサリを使用すると、火
3
災、感電または怪我につながる恐れがあります
延長ケーブルの最小 AWG サイズ
25 フィート(7.6
m)
50 フィート(15.2m)100 フィート(30.5m)150 フィート(45.6
m)
AWG 16 AWG 12 AWG 10 AWG 8
プラグやケーブルの損傷リスクを低減するため、充電器の取り外しはケーブルではな
4
くプラグを引くようにしてください
延長ケーブルはどうしても必要な場合にのみ使用してください。誤った延長ケーブ
5
ルを使用すると、火災や感電につながる場合があります。延長ケーブルを使用する必
要がある場合、以下を確認してください
-
延長ケーブルプラグのピンが電池充電システムのものと同じ数、サイズおよび形
状であること
-
延長ケーブルが正しく配線され、良好な電気条件であること
-
ケーブルサイズは電池充電システムの AC アンペア数に対して十分な大きさで
あること。技術データページの 72 のセクションを参照してください
破損しているケーブルまたはプラグで電池充電システムを使用しないでください。
6
ケーブルまたはプラグをすぐに交換してください
電池充電システムは、大きな衝撃、落下またはその他の損傷を受けた場合は使用せ
7
ず、有資格のサービス作業者に手渡してください
電池充電システムは取り外さないでください。整備または修理が必要な場合は、有資
8
格のサービス作業者に手渡してください。再組立てを誤って行うと、火災や感電につ
ながる恐れがあります
火災や感電のリスクを低減するため、整備やクリーニングを行う前に電池充電システ
9
ムをソケットから接続解除してください。コントロールの設定を「オフ」位置にして
もこのリスクを低下させることはできません
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溶接電源
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