AOpen 2-AX5T-3 User Manual

第2章
ハードウェアのインストー ル
この章では,本マザーボードのインストール(初期設定)方法について,作業の 順を追って説明します。記述されている順序に従って各節を読み進んで下さい。
注意:静電放電(ESD)が起きると,CPUプロ セッサ,ディスクドライブ,拡張ボード,その 他の素子に損傷を与える場合があります。各素 子のインストール作業を行う前には常に,以下 に記した注意事項に気を付けるようにして下さ い。
1. 各素子は,その取り付け直前までは,静 電保護用のパッケージから取り出さない で下さい。
2. 素子を扱う際には,あらかじめアース用 のリスト・ストラップを手首にはめて, コードの先はシステム・ユニットの金属 部分に結んで下さい。リスト・ストラッ プがない場合は,静電放電を防ぐ必要の ある作業中は常に,身体がシステム・ユ ニットに接触しているようにして下さ い。
2-1
ハードウェアのインストール
WKUP
JP14
FAN2
2.1 ジャンパーとコネクターの 位 置
次の図は,マザーボード上のジャンパーとコネクターの位置を示しています:
I S A 4
PANEL
I S A 3
HDD LED
IrDA
COM2
I
I
S
S
A
A
2
1
BIOS
P
P
C
C
I
I
3
4
PIIX
IDE2
IDE1
FDC
P
P
C
C
I
I
2
JP11
USB
1
SPWR
FAN1
PRINTER KB MS
TXC
JP3 JP2 JP1
S
S
I
I
M
M
M
M
1
2
JP6 JP5 JP4
COM1
S
S
I M M
3
D
D
I
I
I
M
M
M
M
M
M
4
2
1
ジャンパー:
JP1, JP2, JP3: CPUクロック周波数倍率係数設定 JP4, JP5, JP6: CPU外部(バス)クロック選択 JP11: CPUコア電圧値設定 (Vcore) JP14: CMOSのクリアー
2-2
ハードウェアのインストール
コネクター
PS2 MS: PS/2マウス・コネクター KB2: PS/2キーボード・コネクター COM1: COM1コネクター COM2: COM2コネクター PRINTER: プリンタ・コネクター PWR2: AT X電源コネクター USB: USBコネクター FDC: フロッピーディスク・ドライブ・コネクター IDE1: IDE1主チャネル・コネクター IDE2: IDE2副チャネル・コネクター FAN1: CPUファン・コネクター (2ピン,標準タイプ) FAN2: CPUファン・コネクター (3ピン,ファン監視機能タイプ) WKUP: 赤外線ポートとモデムによるWake-up(目覚まし)コネクター IrDA: 赤外線ポート(IrDA) コネクター HDD LED: ハードディスク・ドライブLEDコネクター PANEL: 多機能フロントパネル・コネクター
2-3
ハードウェアのインストール
1
1
2.2 ジャンパー
ジャンパーとは,ボード上のピンヘッダーとその2端子間を結ぶプラスチック・ キャップの組み合わせで構成されており,ハードウェアの設定をカスタマイズす るのに用います。その使用にはコンピュータのハードウェアに関して基礎的な知 識が必要ですから,ジャンパーの意味が良くお分かりにならない方は不用意に設 定を変更しないでください。ボード上の各種ジャンパーは,出荷時のままで通 常は最適な設定になっております。
マザーボード上では通常,ジャンパーの1番ピンの横に太線でマークが記されて おり,時にはピン番号が振ってある場合もあります。このプラスティック・キャ ップでピン1番と2番を結ぶ(ショートする)事を,「1-2番ピンにジャンパー をセットする」と言い,ピン間にプラスチック・キャップを取り付けていない場 合は「ジャンパーがオープンになっている」と言います。
1 2
オープン
Open
1 2
ショート
Short
2 3
1-2番ピンに
ジャンパー
2 3
2-3番ピンに
ジャンパー
2-4
2.2.1 CPU電圧の設 定
ハードウェアのインストール
JP11
1-2 3-4 5-6
7-8 9-10 11-12
CPUコア電圧(Vcore
3.45V (Intel P54C)
3.52V (Cyrix または AMD K5)
2.9V (AMD K6-166/200または Cyrix M2)
2.8V (MMX P55C)
3.2V (AMD K6-233)
2.5V/2.2V/2.0V (将来の為に確保されている)
JP11は「CPUコア電圧」(Vcore)の選択 に用い,標準の出荷時設定はINTEL Pentium P54C用に3.45Vに合わせてあ ります。INTEL PP/MT MMX (P55C) や,AMD K5/K6Cyrix 6x86等のコア 電圧がこれと違うCPUの場合には,こ の設定を変える必要があります。詳細 についてはお使いのCPUの仕様書を参 照してください。
JP11
1 3 5 7 9
11
3.45V P54C
JP11
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10 12
10
11
12
3.52V 6x86
or K5
2 4 6 8
JP11
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
2.9V
K6-166/
K6-200 or
JP11
1 3 5 7 9
11
2.8V
MMX
P55C
Cyrix M2
警告: もしもインテルのPP/MT-233AMDK6-200/233をお使い の場合は,適切なCPUファンを用いるようお気を付け下さい。こ れらのCPUで要求されている放熱条件を満たせない場合にはシス テムが不安定となります。より良い空冷のためには大き目のファ ンをお使いになることをお勧めします。
ヒント: 通常,単一電源のCPUではVcpuio (CPU I/O電圧)とコア電Vcoreは同じ物ですが,PP/MT (P55C)Cyrix 6x86Lのような二 電源 タ イ プ のも ので は , Vcpuio Vcore とは 異な り , Vio
(PBSRAMやチップセット用電圧)に合わせる必要があります。. CPUが単一電源か二電源かはハードウェアの回路が自動検出しま
す。
ヒント: JP11のピン11-12は将来のCPU用に確保されております。
2.0Vとなる可能性が最も高いのですが,本マニュアル執筆の現時 点では確定しておりません。ピン11-12をお使いの場合はテスタ
JP11
1
2 4 6
8 10 12
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
3.2V
K6-233
2-5
ハードウェアのインストール
ーでチェックするか或いは販売店にお問い合わせ下さい。
CPU
INTEL P54C INTEL MMX P55C AMD K5 AMD K6-166/200 AMD K6-233 Cyrix 6x86 Cyrix 6x86L Cyrix M2
タイプ
一電源 二電源 一電源 二電源 二電源 一電源 二電源 二電源
注意:上の表は現時点で市場に出ているCPUについての可 能な組み合わせを示しています。新しいCPU製品が現れれ ば,それに対する正しい設定はこれとは異なって来ます。詳 しくはお使いのCPUの仕様を参照して下さい。
2.2.2 CPUクロック 周 波 数 の 選 択
JP3 JP2 JP1
1-2
1-2
1-2
1-2
1-2
2-3
1-2
2-3
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
1-2
2-3
2-3
2-3
2-3
2-3
2-3
1-2
2-3
1-2
1-2
CPUクロック
周波数倍率係数
1.5x (3.5x) 2x
2.5x (1.75x) 3x 4x
4.5x 5x
5.5x
JP11 Vcore Vio Vcpuio
1-2 3.45V 3.45V Vcore 7-8 2.8V 3.45V Vio 3-4 3.52V 3.45V Vcore 5-6 2.9V 3.45V Vio
9-10 3.2V 3.45V Vio
3-4 3.52V 3.45V Vcore 7-8 2.8V 3.45V Vio 5-6 2.9V 3.45V Vio
インテルのPentiumCyrix6x86AMDK5/K6などのCPUでは,内部(コア) と外部(バス)の2種類の異なる周波数の クロックを使う設計になっています。こ のコア/バスの比をJP1, JP2で設定し, CPUは外部からのクロックにこの倍率を 掛けた内部クロックを生成します。JP3 は将来のために確保されているもので す。
2-6
: JP3は将来のCPU用に確保されているものです。現在市場に出 ているCPUではNC(つながっていない)ピンとなっています。こ の1-2番や2-3番のピンを結んでも何の問題も無い筈ですが,もし もシステムに不安定動作の見られる場合には,このジャンパー・ キャップを外してオープンにして見てください。
ハードウェアのインストール
: インテルのPP/MT MMX 233MHzには3.5xの倍率係数を指定す るのに1.5xの設定位置を,AMDPR166には1.75xの倍率係数を指 定するのに2.5xのジャンパー設定位置を,それぞれ使います。
  内部コア クロック周波数=倍率係数 ×外部バス クロック
JP4 JP5 JP6
1-2 2-3 2-3 1-2
2-3 2-3 1-2 1-2
1-2 1-2 1-2 2-3
JP3, JP2, JP1
1.5x (3.5x)
JP3, JP2, JP1
2.5x (1.75x)
JP3, JP2, JP1
4x
JP3, JP2, JP1
5x
CPU外部クロック
60MHz 66MHz 75MHz
83.3MHz
JP3, JP2, JP1
1 2 3
1 2 3
2x
JP3, JP2, JP1
1 2 3
1 2 3
3x
JP3, JP2, JP1
1 2 3
1 2 3
4.5x
JP3, JP2, JP1
1 2 3
1 2 3
5.5x
JP4JP5JP6CPUの外部 (バス)クロックの設定に用い る物で,そのクロックは実際の クロック発振回路からの信号そ のものです。
2-7
ハードウェアのインストール
1 2 3
1 2 3
1 2 3
1 2 3
JP4, JP5, JP6
JP6 JP5 JP4
60MHz
JP4, JP5, JP6
JP6 JP5 JP4
75MHz
JP4, JP5, JP6
JP6 JP5 JP4
66MHz
JP4, JP5, JP6
JP6 JP5 JP4
83.3Mz
警告: インテルのTXチップセットは60/66MHzの外部CPU バスクロックのみをサポートしており,75/83.3MHzの設 定は内部的なテストのために用意されております。 75MHz/83.3 MHzにセットすることはTXチップセットの 仕様の範囲を逸脱するもので,システムに深刻な損傷を 起こす可能性があります。
注意: 以下には現時点で市場に出ているCPUに付いての可 能な組み合わせを示します。新しい CPU製品が現れれば この表は変わってきます。詳しくはお手元のCPUの仕様 を参照して下さい。
警告: Cyrix 6x86 P200+75MHzの外部クロックを用い る設計となっており,以下の表のジャンパー設定はユー ザーの参考用です。実際に75MHzの外部クロックを使用 するとシステムに深刻な損傷を起こす可能性がありま す。
INTEL
Pentium
P54C 90 90MHz = 1.5x 60MHz P54C 100 100MHz = 1.5x 66MHz P54C 120 120MHz = 2x 60MHz P54C 133 133MHz = 2x 66MHz P54C 150 150MHz = 2.5x 60MHz P54C 166 166MHz = 2.5x 66MHz P54C 200 200MHz = 3x 66MHz
CPU コア
周波数
倍率係数外部バス
クロック
2-8
JP1 JP2 JP3 JP4 JP5JP6
1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 2-3 1-2 2-3 1-2 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 1-2 1-2 2-3 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2
ハードウェアのインストール
INTEL Pentium
PP/MT 150 150MHz = 2.5x 60MHz PP/MT 166 166MHz = 2.5x 66MHz PP/MT 200 200MHz = 3x 66MHz PP/MT 233 233MHz = 3.5x 66MHz
Cyrix 6x86 6x86L
P150+ 120MHz = 2x 60MHz P166+ 133MHz = 2x 66MHz P200+ 150MHz = 2x 75MHz
Cyrix M2
MX-PR166 150MHz = 2.5x 60MHz MX-PR200 166MHz = 2.5x 66MHz MX-PR233 200MHz = 3x 66MHz MX-PR266 233MHz = 3.5x 66MHz
AMD K5
PR 90 90MHz = 1.5x 60MHz PR100 100MHz = 1.5x 66MHz PR120 90MHz = 1.5x 60MHz PR133 100MHz = 1.5x 66MHz PR166 116MHz = 1.75x 66MHz
CPU コア
周波数
CPU コア
周波数
CPU コア
周波数
CPU コア
周波数
倍率係数外部バス
クロック
倍率係数外部バス
クロック
倍率係数外部バス
クロック
倍率係数外部バス
クロック
JP1 JP2 JP3 JP4 JP5JP6
2-3 2-3 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 2-3 1-2
JP1 JP2 JP3 JP4 JP5JP6
2-3 1-2 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 1-2 1-2 2-3 2-3 1-2 2-3 1-2 1-2 2-3 1-2 1-2
JP1 JP2 JP3 JP4 JP5JP6
2-3 2-3 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 2-3 1-2
JP1 JP2 JP3 JP4 JP5JP6
1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2
AMD K6
PR2-166 166MHz = 2.5x 66MHz PR2-200 200MHz = 3x 66MHz PR2-233 233MHz = 3.5x 66MHz
CPU コア
周波数
倍率係数外部バス
クロック
JP1 JP2 JP3 JP4 JP5JP6
2-3 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 2-3 1-2 2-3 2-3 1-2 1-2 1-2 1-2 2-3 2-3 1-2
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