ADIC LTO 400D, LTO 200D User Manual [ja]

LTO スタンドアロン ユーザーガイド
LTO 200D および LTO 400D
著作権表示
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著作権告知 (ヨーロッパ)
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ADIC USA Tel.: +1 303-705-3900 Fax: +1-303-792-2465 ATAC: 1-800-827-3822 http://www.adic.com
TM
ADIC Europe ZAC des Basses Auges 1, rue Alfred de Vigny 78112 Fourqueux, France Tel.: +33.1.3087.5300
ADIC Germany Beteiligungs GmbH, KG Eschenstraße 3 D-89558 Böhmenkirch, Germany Tel:+00.800.9999.3822
Fax: +33.1.3087.5301
出版日: 2003 年 5 月 米国印刷
品番:6-00709-01 Rev A
ADIC CORPORATE 11431 WILLOWS ROAD, NE REDMOND, WASHINGTON, USA 1-800-336-1233
ADIC 8560 UPLAND DRIVE ENGLEWOOD, COLORADO, USA 1-800-827-3822
ADIC 10 BROWN ROAD ITHACA, NEW YORK, USA 1-607-241-4800
ii
規制に関する通知
ADIC のライブラリは、意図された電磁気環境用に設計、検査、分類されています。電磁気環境の類別は、一般的に下記に当 てはまる定義を指します。
A 級は、概して、ビジネスまたは工業環境用です。 B 級は、概して、家庭環境用です。
使用しているテープライブラリが A 級と B 級のどちらに属するかを判断するには、底面、バックパネル、またはシャーシの 内側でマガジンの下に添付されている登録ラベルをすべて調べてください。
FCC (米国連邦通信委員会の) 通知 (米国のみ)
使用しているライブラリが A 級または B 級のどちらに属するかを判断するには、ライブラリの底面、バックパネル、または インストール可能なコンポーネントに貼付されている登録ラベルをすべて調べてください。A 級のラベルが一つでもある場合 は、ご使用のシステム全体が A 級デジタル装置であると考えられます。B 級のラベルで、FCC ID 番号または FCC ロゴ (
)によって識別されている場合は、ご使用のシステムは B 級デジタルデバイスであると考えられます。
ご使用のシステムが FCC のどの分類に属するかが分かったら、適応する FCC 通告をお読みください。FCC 産業規定は、ADIC により公で認可されていない変更または修正が、これらの装置を操作する権限を無効にできることを前提にしている点にご注 意ください。
この装置は、FCC 規定 15 部に準拠しています。操作は、以下二つの条件を前提にしています。
この装置は、有害な電波妨害を起こさない可能性もある。 この装置は、誤操作を引き起こすような電波妨害も含めて、受信した何れかの妨害を受け入れる必要がある。
メモ
この装置と周辺機器の接続には、必ず、遮蔽されたケーブルを使用してください。これにより、ラジオやテ レビの受信による電波妨害の可能性が低くなります。遮蔽されたケーブルを使用することにより、正しい FCC ラジオ周波数の削減規格 (A 級装置対応)、または、この装置の FCC 認証 (A 級装置対応) を維持する ことができます。
以下の情報は、FCC 規定に準じ、この文書下にある装置について提供されます。
製品名: LTO 200D または LTO 400D
モデル番号: LTO 200D または LTO 400D
会社名: Advanced Digital Information Corporation
PO Box 97057
Redmond, WA 98073-9757 USA
(425) 881-8004
A
この装置は、FCC 規定 15 部に準じ、A 級デジタル・デバイスへの制限規格に従って検査され、その規定に達してい ます。これらの制限規格は、この装置が商業用に使用される時の、通信妨害に対する合理的な保護規定のために立案 されています。この装置は、ラジオ周波数のエネルギーを生成、使用、および放出することがあります。製造メーカ ーの取扱説明書に従ってインストールされずに使われると、ラジオの受信に電波妨害を引き起こすことがあります。
住宅街でこの装置を扱う際は、電波妨害を引き起こす可能性があります。その場合、電波妨害を修正するのはお客様 者ご自身のご負担となります。
iii
B
この装置は、FCC 規定 15 部に準じ、B 級デジタル・デバイスへの制限規格に従って検査され、その規定に達してい ます。これらの制限は、住宅に設置することにより生じる有害な妨害に対して、正当な防御をするように設計されて います。この装置は、ラジオ周波数のエネルギーを生成、使用、および放出することがあります。製造メーカーの取 扱説明書に従ってインストールされずに使われると、ラジオの受信に電波妨害を引き起こすことがあります。但し、 特定の設定により妨害が発生しないという保証はありません。この装置がラジオまたはテレビの受信により有害な電 波妨害を引き起こす場合、装置の電源を入れたり切ったりして判断することができますが、以下の方法を一つまたは 複数使用して、電波妨害の修正を自由に試してみてください。
受信アンテナを再設定するか位置変更する。 装置と受信機の間を更に離す。 装置と受信機が異なる分岐回路上にあるように、装置を異なるコンセントに差し込む。 詳しくは、販売担当者、または経験豊富なラジオやテレビの技術者にお問い合わせください。
IC 通知 (カナダのみ)
ほとんどのテープデバイスは、カナダ電波妨害産業(IC)-B 級デジタルデバイスとして装置標準#3 (ICES-003)を起こして いる-に分類されます。どの分類(A 級または B 級)がご使用のテープデバイスに適用されるのかを決めるために、デバイス の底またはバックパネルにあるすべての登録ラベルを検証してください。「IC Class A ICES-3」または「IC Class B ICES­3」という形式の一文がこれらのラベルのいずれかひとつに記載されています。
カナダ産業規定は、テープデバイスの製造メーカーにより公で認可されていない変更または修正が、これらの装置を操作する 権限を無効にできることを前提にしている点にご注意ください。
A 級 ICES-3 または ICB 級 ICES-3 のフォームの説明が、これらのラベルの一つに貼られています。
Cet appareil numérique de la Classe B (ou Classe A, si ainsi indiqué sur l'étiquette d'enregistration) respecte toutes les exigences du Reglement sur le Materiel Brouilleur du Canada.
EN 55022 準拠 (チェコ共和国のみ)
この装置は、規格書で A 級デバイスのカテゴリと特に言及されていなければ、EN 55022 に示されているような B 級デバイ スのカテゴリに属します。以下のことは、EN 55022 のカテゴリ A にあるデバイスに適応します(半径 30 メーターまでの 保護)。このデバイスのユーザーは、電信電話またはその他のデバイスへの妨害源を除去するために必要なすべての手続を 実行する義務があります。
Pokud nenÌ na typovÈm ötitku poËÌtaËe uvedeno, ûe spad· do t¯Ìdy A podle EN 55022, spad· automaticky do t¯Ìdy B podle EN 55022. Pro za¯ÌzenÌ za¯azen· do t¯Ìdy A (ochrannÈ p·smo 30m) podle EN 55022 platÌ n·sledujÌcÌ.Dojde-li k ruoenI telekomunikaEnIch
nebo jinych za ̄IzenI, je uuivatel povinen provEst takov・ opat ̄enI, aby ruoenI odstranil.
CE 通知
記号 はこのデバイスがヨーロッパ共同体の EMC (Electromagnetic Compatibility) 指令に準拠していることを表します。 前述のマークは、このテープライブラリが次の技術水準を満たすこと、またはそれ以上であることを示すものです。
EN 55022-「情報技術装置の無線電信妨害特性測定の制限規格と方法」このシステムは、EN55022 B 級デバイス (CISPR 22) です。
EN 50081-1 – 「電磁気互換性 – 汎用送波基準第 1 部:宅地用、商用、および軽工業用」
EN 55024:1998 年 – 情報技術装置 – 免除特性 - 測定制限規格と測定方法
IEC 60950:1991+A1/A2/A3/A4 –「ビジネス用電気機器を含む情報技術装置の安全基準」
準拠の宣言
署名入りの準拠の宣言は Advanced Digital Information Corporation, 17275 NE 67th Court, Redmond, Washington 98052、 および ADIC Europe, ZAC des Basses Auges 1, rue Alfred de Vigny, 78112 Fourqueux により保管されています。
iv
RISK
K
A
A
A
A
A
安全上の注意
警告
CAUTION
OF ELECTRIC SHOC
DO NOT OPEN
This symbol should alert the user to the presence of "dangerous voltage" inside the product that might cause harm or electric shock.
C
UTION :
THERISKOFELECTRIC SHOCK, DO NOT REMOVE COVER (OR B NO USER-SERVICE
RTS INSIDE. REFER
P SERVICING TO QU SERVICE PERSONNEL.
TO REDUCE
CK).
BLE
LIFIED
警告
本製品の操作を始める前に、安全性規定と取扱説明書をお読みいただ き、今後の参照用に捨てずに保管しておいてください。本装置は個人の 安全を保証するように設計・製造されています。不適切な使用は、潜在 的な感電または火災危機を起こすことがあります。安全装置を保守する ために、インストール、使用およびアフターサービスの以下の基準規定 を遵守してください。
すべての警告に遵守-本製品に関するすべての警告と取扱説明書は、遵守する必要があります。 取扱説明書を読む-すべての操作および使用説明書を読み、それに従う必要があります。 換気-本製品は、設置場所や方法により、換気が妨げられないように設置する必要があります。 熱-本製品は、暖房機、温度調節装置、加熱炉またはその他の熱生産機器等の熱資源から離して設置してください。 電源-本製品は、取扱説明書で対象となっているタイプまたは製品に記されたタイプの電源のみに接続してください。 電源コードの保護-AC 電源コードは、コードの上を歩いたり、その上または側面に置かれた物に挟まれたりしない
ように配線する必要があります。また、壁のコンセント付近のコード部分や製品から出るコード部分にも特に注意を 払ってください。
物体のエントリと液体のエントリ-開封することによって、物体が落ちたり、液体が製品の同封物に掛からないよう
に対策を講じる必要があります。
アフターケアサービス-ユーザーは、取扱説明書に記載された範囲を越えて製品を使用しないでください。アフター
ケアサービスについては、資格のあるサービススタッフにご連絡ください。
使用上の注意
油、溶剤、ガソリン、塗料用シンナーまたは殺虫剤を本装置の上で使用しないでください。 60℃ (140°F)以上の湿気、温度または極端に低い温度で、本装置を露出しないでください。 本装置を直射日光、強い磁界、過度のほこり、湿気およびノイズが出る電子/電気装置から離して置いてください。 AC コンセントから取り外すときは、AC 電源プラグのヘッドを持ってください。コードを引っ張ると、内部のワイヤ
を傷つけることがあります。
振動のない安定した場所で本装置をご使用ください。装置の上には物を置かないでください。
v
空白ページ
vi
目次
著作権表示 ..............................................................................................................................................................................................ii
規制に関する通知 .................................................................................................................................................................................iii
FCC (米国連邦通信委員会の) 通知 (米国のみ) ..........................................................................................................................iii
A ............................................................................................................................................................................................iii
B ............................................................................................................................................................................................ iv
IC 通知 (カナダのみ) ......................................................................................................................................................................iv
EN 55022 準拠 (チェコ共和国のみ)...............................................................................................................................................iv
CE 通知 ...........................................................................................................................................................................................iv
準拠の宣言 .....................................................................................................................................................................................iv
安全上の注意 .......................................................................................................................................................................................... v
警告 ..................................................................................................................................................................................................v
使用上の注意 ..................................................................................................................................................................................v
目次 ........................................................................................................................................................................................................vii
図一覧 .....................................................................................................................................................................................................ix
表一覧 .....................................................................................................................................................................................................xi
イントロダクション ......................................................................................................................................................................................1
装置の説明 .............................................................................................................................................................................................. 2
ドライブ技術と容量...........................................................................................................................................................................2
オプション..........................................................................................................................................................................................2
SCSI インターフェイス ...........................................................................................................................................................2
フロントパネルのコントロールとインジケーター ..............................................................................................................................3
リアパネルのコントロールとコネクタ................................................................................................................................................5
LTO テープカートリッジ.................................................................................................................................................................... 6
環境情報および出荷情報......................................................................................................................................................... 6
書き込み保護スイッチ............................................................................................................................................................. 6
カートリッジの取り扱い......................................................................................................................................................... 7
その他の要件................................................................................................................................................................................... 7
SCSI ホストアダプタ ...............................................................................................................................................................7
アプリケーション ソフトウェア............................................................................................................................................ 8
取り付け ..........................................................................................................................................................................................................9
梱包からの製品の取り出しおよび内容確認 ..................................................................................................................................... 10
ホストアダプタの取り付け................................................................................................................................................................. 10
インターフェイスケーブルの接続..................................................................................................................................................... 10
複数の LTO スタンドアロン装置の接続 ........................................................................................................................................... 10
SCSI ID の設定...................................................................................................................................................................................... 12
SCSI バス終端処理の確認 ...................................................................................................................................................................13
電源の接続とオートローダの電源投入............................................................................................................................................. 13
ホストソフトウェアのインストール................................................................................................................................................. 13
操作とメンテナンス ....................................................................................................................................................................................15
電源投入時の自己診断テストと初期化............................................................................................................................................. 16
ドライブ状況....................................................................................................................................................................................16
LCD メッセージ...................................................................................................................................................................... 16
LED インジケーター .............................................................................................................................................................. 17
ドライブの通常動作条件................................................................................................................................................................ 18
LCD メッセージ...................................................................................................................................................................... 18
テープカートリッジのロード............................................................................................................................................................. 18
データ保護...................................................................................................................................................................................... 20
データカートリッジの取り外し......................................................................................................................................................... 20
ドライブヘッドのクリーニング......................................................................................................................................................... 21
同封物のクリーニング......................................................................................................................................................................... 21
vii
トラブルシューティングと診断 ................................................................................................................................................................ 23
トラブルシューティング早見表......................................................................................................................................................... 24
メンテナンスモード ............................................................................................................................................................................ 26
LTO スタンドアロンのメンテナンスモード開始 .............................................................................................................. 26
診断またはメンテナンス機能......................................................................................................................................................... 27
メンテナンスモード終了....................................................................................................................................................... 28
ドライブ読み取り/書き込み診断.......................................................................................................................................... 28
FMR テープからのドライブファームウェア更新.............................................................................................................. 31
FMR テープ作成..................................................................................................................................................................... 33
ドライブの強制ダンプ .......................................................................................................................................................... 35
ドライブダンプのテープへの複製 [テープの先頭 (BOT)]................................................................................................ 36
SCSI ラップテスト機能......................................................................................................................................................... 38
FMR テープ抹消..................................................................................................................................................................... 39
エラーコードログ表示 .......................................................................................................................................................... 40
エラーログのクリア .............................................................................................................................................................. 41
カートリッジとメディアのテスト....................................................................................................................................... 42
高速読み取り/書き込み診断 ................................................................................................................................................. 44
ヘッドのテスト ...................................................................................................................................................................... 46
エラーコードとメッセージ ................................................................................................................................................................ 47
仕様................................................................................................................................................................................................................ 53
索引................................................................................................................................................................................................................ 55
viii
図一覧
1-1 LTO スタンドアロンのフロントパネル ........................................................................................................................................... 3
1-2 LTO スタンドアロンのリアパネル................................................................................................................................................... 5
1-3 LT0 データカートリッジ ...................................................................................................................................................................6
2-1 LTO スタンドアロン装置 4 つの場合のケーブル図......................................................................................................................11
2-2 SCSI ID スイッチ ..............................................................................................................................................................................12
3-1 データカートリッジのロード .........................................................................................................................................................19
ix
空白ページ
x
表一覧
1-1 フロントパネルのコントロールとインジケーター........................................................................................................................4
1-2 リアパネルのコントロールとコネクタ............................................................................................................................................5
1-3 推奨する動作、保管、出荷環境 .......................................................................................................................................................6
3-1 電源投入時の自己診断テストの LCD メッセージ ........................................................................................................................16
3-2 ステータス LED の状態.................................................................................................................................................................... 17
3-3 通常動作条件における LCD メッセージ........................................................................................................................................ 18
4-1 トラブルシューティング早見表 .....................................................................................................................................................24
4-2 エラーコードとメッセージ .............................................................................................................................................................48
xi
空白ページ
xii
イントロダクション
この章では、
LTO スタンドアロンのフロントとリアパネルにあるスイッチ、インジケーターおよ
びコネクタの物理的な説明をします。
LTO スタンドアロンデバイスを使用するために必要となるその他の要件(付加的なハ
ードウェアおよびソフトウェア)を説明します。
1
1
装置の説明
LTO スタンドアロンは、近接ラインのデータおよびオフラインのデータの保管用に設計された SCSI 互換、高性能のテープカ ートリッジデバイスです。
LTO スタンドアロンには、20 文字 2 行構成のバックライト LCD 表示 (LCD) が装備されています。LCD には、ドライブ状況の メッセージ とドライブ電源投入時の自己診断テスト (POST) 結果メッセージが表示されます。LTO スタンドアロンは 7 つの セグメントを持つ一文字 LED (一文字表示) を使用してエラー条件および情報メッセージを通知します。LTO スタンドアロン にはフラッシュ EEPROM 技術が使われているため、テープやホストからのファームウェアのオンサイト更新が簡単に行えます。
ドライブ技術と容量
お手持ちの LTO スタンドアロンには、以下のドライブのいずれかが装備されています。
LTO 200D
o IBM® TotalStorage™ Linear Tape Open (LTO) Ultrium 1 テープドライブを装備
o 第 1 世代のテープカートリッジと連携させる場合は、元々ある容量は 100GB (200GB 圧縮、2:1 の圧縮比想
定時) です。
LTO 400D
o IBM® TotalStorage™ LTO Ultrium 2 テープドライブを装備
o 第 2 世代のテープカートリッジと連携させる場合は、元々ある容量は 200GB(400GB 圧縮、2:1 の圧縮比想定
時)です。
オプション
SCSI インターフェイス
LTO スタンドアロンは、Ultra-2/Ultra-3 Low Voltage Differential/Single Ended (LVD/SE) SCSI インターフェイス、また は Ultra-2 High-Voltage Differential (HVD) SCSI インターフェイスと連携できます。LTO 200D では Ultra-2 が使用され、 LVD/SE または HVD SCSI 接続のいずれかを使用できます。LTO 400D では Ultra-3 が使用され、LVD/SE 接続のみ使用できます。
警告
Single-Ended (SE)デバイスおよび LVD/SE SCSI デバイスは HVD SCSI と の互換性がありません。LTO スタンドアロンを互換性のない SCSI バス に接続すると、装置が損傷することがあります。
2
イントロダクション
フロントパネルのコントロールとインジケーター
図 1-1 は、LTO スタンドアロンのフロントパネルに設置されたコントロールおよびインジケーターを示しています。表 1-1 には、フロントパネルのコントロールとインジケーターの簡単な機能説明を示します。
LCD
一文字表示
1-1 LTO
ステータス LED
赤点
(400D のみ)
アンロード ボタン
スタンドアロンのフロントパネル
イントロダクション
3
1-1
フロントパネルのコントロールとインジケーター
コントロールまたはイ ンジケーター
LCD
ステータス LED (緑/黄)
一文字表示
赤点
アンロード ボタン
用途
20 文字 2 行表示 LCD。ドライブ状況のメッセージ、エラーメッセージ、電源 投入時の自己診断テストの結果を表示します。
ドライブの状態を示します。ステータス LED の色は緑、または黄であり、点 灯または点滅します(ステータス LED の状態については、
テナンス」
通常動作のときは空白 (消灯) です。一文字表示は以下の 1 文字のコードを表 します。
(LTO 400D のみ)赤点は、一文字表示上に配置されています。 オンのとき、ドライブにはダンプが作成されます。ダンプのテープへの複写
については、 を参照してください。
アンロード ボタンを使って、いくつかの機能を実行できます。 テープの手動アンロードを開始するには、アンロード ボタンを 1 回押しま
す。
を参照してください)。
診断またはメンテナンス機能 エラー条件、情報メッセージ
メンテナンスモード
巻戻しと排出操作中、LTO スタンドアロンは、ホストから
の SCSI コマンドを受け付けません。
メモ
第 3 章「操作とメン
LTO スタンドアロンをメンテナンスモードにするには、アンロード ボタンを 1 秒間に 3 回押します(メンテナンスモードの機能およびこのモードにおける アンロード ボタンの機能については、第 4 章「トラブルシューティングと診 断」を参照してください)。
メモ
メンテナンスモード中、LTO スタンドアロンは、ホストか
らの SCSI コマンドを受け付けません。
ドライブを強制的にダンプさせる(マイクロコードの追跡を保存する)には、 LTO スタンドアロンが通常動作モードにあるときにアンロード ボタンを 10 秒間押しつづけます。ドライブはダンプデータを、データの回復が可能な専 用のダンプ領域内に置きます(ドライブの強制ダンプ機能およびデータの回復 については、第 4 章「トラブルシューティングと診断」を参照してくださ い)。
メモ
ドライブの強制ダンプを行った後は、LTO スタンドアロン
の電源をオフにしないでください。オフにすると、ダンプ
データを失うことがあります。
4
イントロダクション
リアパネルのコントロールとコネクタ
図 1-2 は、LTO スタンドアロンのリアパネルに設置されたコントロールおよびコネクタを示しています。
AC 電源コネクタ
SCSI
コネクタ
電源スイッチ
SCSI ID スイッチ
1-2
リアパネルのコントロールとコネクタ
コントロールまたはコネ
用途
クタ
電源スイッチ
AC 電源コネクタ
SCSI コネクタ
SCSI ID スイッチ
装置の電源をオンまたはオフにします。
AC 電源コードの差込み口
ホストコンピュータないし SCSI チャネルにある他のデバイスと装置を 接続するインターフェイスケーブル用の接続。インターフェイスケーブ ルを何れかのコネクタに取り付けることができます。
お手持ちの LTO スタンドアロンには 68 ピン高密度 SCSI デバイスコネク タが装備されています。
LTO ドライブの SCSI ID を選択するのに使用されます。工場出荷時は 「0」に設定されています。
1-2 LTO
スタンドアロンのリアパネル
イントロダクション
5
LTO テープカートリッジ
信頼性について、LTO スタンドアロンが ADIC の仕様に合致することを保証するため、業界認可の LTO Ultrium テープカート リッジをご使用ください。LTO スタンドアロンがサポートしているその他の認定 LTO Ultrium データカートリッジには、次の ものがあります。10GB、30GB、50GB。
環境情報および出荷情報
可能な場合は常に、LTO Ultrium テープカートリッジを次の室内環境条件で保管してください。
温度 20°C ~ 5°C (68°F ~ 9°F) 相対湿度 50% (20%)
未使用のカートリッジは出荷時に使用されていた容器に保管するのが最適です。プラスチック製の包装は汚れがカートリッジ に蓄積するのを防ぎ、湿度の変化からカートリッジを防ぐ役割も果たします。
最大環境条件下でテープカートリッジを保管する場合、4 週間まではデータやカートリッジを損傷せずに保管できます。最大 温度および最大湿度条件下では、それ以上の期間カートリッジを保管しないでください。
カートリッジを出荷する際には、封印され湿気を通さない袋にカートリッジを入れ、湿気、汚れ、物理的損傷からカートリッ ジを保護してください。出荷時には、カートリッジの衝撃を和らげ容器内での移動を防ぐため十分な量の梱包材の入った出荷 容器にカートリッジを入れてください。
表 1-3 に、LTO Ultrium データカートリッジの動作時、保管時、出荷時における推奨環境を示します。
1-3
推奨する動作、保管、出荷環境
環境的要素 操作時 保管時 出荷時
温度 10°C ~ 40°C
(50°F ~ 104°F)
相対湿度(復水なし) 20% ~ 80% 20% ~ 80% 20% ~ 80%
湿球温度 26°C
(79°F)
1-3 LT0
データカートリッジ
16°C ~ 32°C (61°F ~ 90°F)
26°C
(79°F)
-23°C ~ 49°C
(-9°F ~ 120°F)
26°C (79°F)
書き込み保護スイッチ
書き込み保護スイッチ
書き込み保護スイッチは、既存のデータへの記録の上書きを防ぐために使用します。記録の上書きまたは削除を防ぐには、書 き込み保護スイッチを「閉じる」( を可能にしません。カートリッジを LTP スタンドアロンに挿入する場合、特定のカートリッジに記録したくない場合を除き、
6
イントロダクション
) の位置にセットします。ドライブは、スイッチの位置を感知し、この状態では書き込み
スイッチを開いた位置 ( ) にセットしてください。書き込み保護スイッチをセットするには、スイッチを左または右へ任意 の位置まで滑らせてください。
スイッチが にセットされている場合、データをテープに書き込むことができません。
スイッチが にセットされている場合、データをテープに書き込んだり読み取ったりすることができます。
警告
必ずドライブからカートリッジを取り外してから、ホストシステムの電 源をオフにしてください。カートリッジの取り外しを怠った場合、カー トリッジとドライブに損傷を与える場合があります。
ドライブからカートリッジを取り外したら、長くお使いいただくために カートリッジをプラスチックケースに戻してください。
カートリッジの取り扱い
取り扱い方法や環境に誤りがあると、磁気テープやカートリッジに損傷を与えることがあります。テープカートリッジの損傷 を避け、LTO スタンドアロンを引き続き安心してご利用いただくために、以下のガイドラインに従ってください。
カートリッジをご使用になる前に、カートリッジを通常の操作環境で最低 24 時間経過させてください。 カートリッジのすべての面が乾いていることを確認してからドライブに挿入してください。 壊れたカートリッジをドライブに入れないでください。壊れたカートリッジによってドライブの信頼性が損なわれる
ことがあります。カートリッジを挿入する前に、カートリッジのケース、カートリッジの扉部、および書き込み保護 スイッチにひび割れや破損がないか点検してください。壊れたカートリッジからデータを復旧する場合は、担当のサ ービススタッフにご連絡ください。
カートリッジケースは決して開けないでください。ケースの上部および下部は溶接されていますので、分解しないで
ください。分解すると、カートリッジが使用できなくなります。
カートリッジから飛び出したテープは取り扱わないでください。取り扱うとテープの表面または縁が損傷する場合が
あり、読み取りおよび書き込みが妨げられる場合があります。カートリッジケースから飛び出したテープを引っ張る と、カートリッジ内のテープや歯止め機構を傷つけることがあります。
カートリッジを 6 個以上積み上げないでください。カートリッジは出荷時リールで立てて保管することになってい
ますが、移動時には一時的に倒して置いても構いません。各カートリッジの底部には、4 つの突起があり、別のカー トリッジの上部にある溝に収まるようになっています。これは、カートリッジが移動中に滑るのを防ぐための構造で す。
湿気または直射日光にカートリッジを露出しないでください。 記録済み、または未記録のテープカートリッジを 100 エルステッド以上の浮遊磁界(高電流ケーブルや供給電源の近
くに存在します)に露出しないでください。露出すると、記録データを損失したり、未記録のカートリッジが使用で きなくなることがあります。
その他の要件
SCSI ホストアダプタ
LTO スタンドアロンは、統合した SCSI ホスト、またはコンピュータにインストールされた別々の SCSI インターフェイス(ホ ストアダプタ)カードに接続する必要があります。カードにある I/O コネクタに直接接続するか、または既存の SCSI バスの一 部として接続します。また、ご使用になるホストアダプタは、LTO スタンドアロン(LVD/SE または HVD)と同一の SCSI インタ ーフェイスをサポートしている必要があります。ホストアダプタの追加機能を使用する必要があるかどうかは、お使いのホス トシステムの要件により異なります。ホストアダプタの要件についてわからないことがある場合は、ADIC テクニカルアシス タンスセンタ (ATAC) に電話をするか、または、サポートをご依頼ください。
イントロダクション
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警告
SE デバイスおよび LVD/SE SCSI デバイスは HVD SCSI との互換性があり ません。ADIC LTO スタンドアロンを互換性のない SCSI バスに接続す ると、装置が損傷することがあります。
メモ
ATAC のご連絡先電話番号は、アメリカ合衆国および
カナダでは (800) 827-3822 、ヨーロッパでは
+800.9999.3822 です。
アプリケーション ソフトウェア
LTO スタンドアロンで使用できる様々なバックアップ ソフトウェアやデータ ストレージ ソフトウェアが用意されています。 ご使用になるソフトウェアは、ストレージのニーズやお使いのシステムによって異なります。特定のソフトウェアパッケージ の互換性に関するご質問は、ADIC 販売所またはカスタマサポートにお問い合わせください。
これで、LTO スタンドアロンをホストコンピュータに接続する準備ができました。次章の指示に従ってください。
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イントロダクション
取り付け
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この章では、
LTO スタンドアロンデバイスの取り付けとテストに必要な手順を説明します。 正しい手順の横に 記号が記述されています。
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