Stihl HT-KM Instruction Manual [ja]

STIHL HT-KM
取扱説明書
目次
コンビツール 2 はじめに 2 使用上の注意および作業方法 2 本機の使い方 6 承認されたコンビエンジン 8 運転準備 9 コンビツールの取付け 10 カッティング アタッチメント 10
元の取扱説明書無塩素漂白紙使用
バーとチェンの取り付け 11 チェンの張り 12 チェンの張り具合の点検 12 チェン オイル 12 チェン オイルの給油 13 チェン オイルの吐出点検 15 ハーネスの取付け 15 エンジンの始動と停止 16 作業中の注意事項 17 ガイド バーの保守 17 機械の保管 18 チェン スプロケットの点検と交換 18 ソーチェンの整備と目立て 19 整備表 23
印刷インクには植物油が使用され、紙はリサイクル可能です。
磨耗の低減と損傷の回避 24 主要構成部品 25 技術仕様 26 整備と修理 27 廃棄 27 EC 適合証明書 27
お客様各位 この度は STIHL 社の製品をお買上げい
ただきまして誠に有難うございます。 この製品は、最新の製造技術と入念な
品質保証処置を施して製造されまし た。私共は、お客様がこの製品を支障 なく使用され、その性能に満足してい ただくために最善の努力を尽くす所存 でおります。
本製品に関してご不明な点がありまし たら、お買上げの販売店または当社カ スタマーサービスにお問い合わせくだ さい。
敬具
Dr. Nikolas Stihl
© ANDREAS STIHL AG & Co. KG, 2021
0458-473-4321-C. VA0.C21.
0000009177_002_J
HT-KM
この取扱説明書は、著作権によって保護されています。全権留保。特に複製、翻訳および電子システムを使用した処理に対 して保護されています。
1
コンビツール はじめに 使用上の注意および作業方法
STIHL コンビシステムでは、パワーツ ールとしてさまざまなコンビエンジン やコンビツールを組み合わせることが できます。本取扱説明書では、コンビ エンジンとコンビツールで構成される 本体一式をパワーツールと呼びます。
そのため、パワーツールにはコンビエ ンジン用とコンビツール用の各取扱説 明書が必要です。
必ず両方の取扱説明書を読み、内容を 理解してからパワーツールの使用を開 始し、取扱説明書は以後の参照用に安 全な場所に保管してください。
シンボル マークについて
マシンに表示されているシンボルマー クは、本取扱説明書で説明されていま す。
段落の前に付いたシンボルや数字
警告
人に及ぼす事故やケガ、更に重大な物 的損傷に対する警告。
注記
本機本体あるいは構成部位の損傷に対 する警告。
技術改良
当社の信条として、常に自社製品の改 良を心がけております。この理由か ら、製品の設計、技術、外観が定期的 に改良される場合があります。
そして、変更、修正、改良の種類によ っては、本取扱説明書に記載されてい ない場合があります。
非常に鋭利で、遠くまで 届くカッターの付いた高 速切断パワーツールなた め、高枝カッターの作業 時には特別な安全に関す る注意事項を遵守してく ださい。
初めて本機を使用する前 に、両方の取扱説明書 ( コンビエンジンおよびコ ンビツール) を注意深く お読みになり、必要なと きに参照できるよう安全 な場所に保管してくださ い。取扱説明書の記載事 項を遵守しないと、重傷 または致命傷さえも負う ことがあります。
機械は、当該機種とその操作を熟知し ている人以外には譲渡したり、貸与し たりしないでください。必ずコンビエ ンジンとコンビツールの取扱説明書を 本機と共に手渡してください。
高枝カッターは、枝払い ( 枝の切断や 刈り込み ) 専用です。木材や木製の物 体の切断以外には使用しないでくださ い。
本機を他の目的に使用しないでくださ い - 事故が起きる危険があります!
STIHL 社が本パワーツールへの使用を 明確に承認したか、仕様が同等のガイ ドバー、ソーチェン、チェンスプロケ ット、アクセサリーのみを装着してく ださい。ご不明な点は、サービス店に お問い合わせください。
事故や本機の損傷を防ぐために、高品 質の部品とアクセサリーのみを使用し てください。
2
HT-KM
002BA254 KN
STIHL 社では、STIHL 純正のツール、 ガイドバー、ソーチェン、チェンスプ ロケット、アクセサリーの使用をお勧 めしています。そうした純正品は製品 に適合し、お客様の性能要件を満たす ように特別に設計されています。
いかなる方法であれ、絶対に本パワー ツールを改造しないでください。負傷 する危険性が高まるおそれがありま す。STIHL 社は、承認されていないア タッチメントを使用した際のケガや物 的損害に対して一切法的責任を負いま せん。
本パワーツールの清掃に高圧洗浄機を 使用しないでください。強力な水の噴 流が、本機の部品を損傷するおそれが あります。
衣服と装備
適切な防護服と装備を身に付けてくだ さい。
丈夫な素材で、身体の動 きを一切制限しない衣服 を着用してください。作 業用のコートではなく、 身体にぴったりしたオー バーオールと上着を組み 合わせた安全作業服を着 用してください。
木々、茂み、機械の可動部品に絡まる おそれがある衣服は着用しないでくだ さい。スカーフ、ネクタイ、装身具は 身に付けないでください。長髪は結 び、肩よりも高い位置でまとめてくだ さい。
靴底が滑らない、爪先に 鋼板の入った安全靴を履 いてください。
警告
目を負傷する危険を低減 するために、European Standard(欧州基準) EN 166 に準拠した、確実に フィットする保護メガネ を着用してください。保 護メガネが適切にフィッ トしていることを確認し てください。
「個人」用のイヤープロテクター ( 例え
ばイヤーマフ ) を着用してください。 落下物で頭部を負傷する危険がある場
合は、安全ヘルメットを着用してくだ さい。
耐性素材 (革など) でで きた、丈夫な保護手袋を 着用してください。
STIHL 社では、さまざまな防護服や防 護装備を取り揃えております。
機械の運搬
必ずエンジンを切ってください。 たとえ短距離であっても、機械を持ち
運ぶときは常にチェンガード ( 鞘 ) を装 着してください。
常にパワーツールのバランスを保ち、 シャフトを保持して運搬してくださ い。
機械の高温になっている部分に触れな いでください。火傷を負うおそれがあ ります!
車両輸送:転倒、損傷、燃料漏れを防 ぐために機械を適切に固定してくださ い。
作業開始前
パワーツールが適切に組み立てられ、 正常な状態になっているか点検しま す。コンビエンジンとコンビツールの 取扱説明書の関連項目を参照してくだ さい。
ガイドバーが正しく装着されてい
るか確認します。
ソーチェンが適切に張られている
か確認します。
絶対に操作部や安全装置を改造し
ないでください。
ハンドルは乾いた清潔な状態 (オイ
ルや汚れが付着していない状態 ) に保ちます。この点は、機械を安 全に操作するために重要です。
吊り下げ用ハーネスとハンドルを
身長に合うように調整します。
「ハーネスの取り付け」の項を参
照してください。
負傷する危険を低減するために、損傷 したパワーツールや適切に組み立てら れていないパワーツールは使用しない でください!
HT-KM
3
473BA007 KN
15m (50ft)
15m (50ft)
ハーネス使用時の緊急事態に備えるた めに:本機を素早く地面に降ろす練習 をします。この練習中に本機を地面に 投げ下ろし、損傷させないよう注意し てください。
使用するコンビエンジンの取扱説明書 の 「始動前」に記載されている注意事 項も参照してください。
機械の保持と操作
常にバランスを保ち、安定した足場を 確保してください。
KM 94 R コンビエンジン付きのコンビ ツールでは、必ずハンドルホースを左 ハンドルとして使用してください。
作業時
差し迫った危険や緊急の場合、スライ ドコントロール / 停止スイッチ / ボタン を 0 または STOP に動かし、直ちにエ ンジンを切ります。
このパワーツールには、 絶縁機能は搭載されてい ません。電線から 15 m 以内の範囲には立ち入ら ないください。感電死す る危険があります!
ることがあります。電線の近くで切断 作業を行うときは、電源を切ってから 作業を開始してください。
エンジンのアイドリング回転数が適正 か確認します。スロットルトリガーを 放した状態では、ソーチェンが動いて はなりません。
定期的にアイドリング回転数の設定を 点検し、修正してください。ソーチェ ンが依然として回転する場合は、 STIHL サービス店で機械を点検しても らい、調整または修理を依頼してくだ さい - コンビエンジン取扱説明書を参 照してください。
滑りやすい場所や濡れた場所 ( 雪で覆 われた面、斜面、不均一な地面等 ) で は、特に注意してください。滑る危険 があります!
作業中はギアボックスが 高温になります。火傷を 負う危険を低減するため に、ギアボックスハウジ ングに触れないでくださ い!
障害物に注意します:樹木の切り株や 根。つまずく危険があります!
バランスと安定した足場を確保してく ださい。
必ず両手でパワーツールのハンドルを しっかりと保持します。
コントロールハンドルを右手で、ルー プハンドルまたはハンドルホースを左 手で握ります。左利きでも同様です。 ハンドルをすべての指でしっかりと握 ります。
4
枝が落下したり、木片が飛散したりす るおそれがあるため、作業位置の半径 15 m 以内には第三者を立ち入らせない でください。ケガをする危険がありま す!この距離は、物体 ( 車両、窓ガラ スなど ) に対しても維持する必要があ ります。物的損害が生じる危険があり ます!
バーノースを電線から 15 m 以上離して ください。それよりも距離が離れてい ても、高圧ケーブルから電流が放電す
高所で作業する場合:
常にリフトバケットから作業しま
す。
はしごや枝に乗っている間は、絶
対に本機を使用しないでください
足場が不安定な場所では絶対に作
業しないでください。
本機は絶対に片手で使用しないで
ください
HT-KM
max
473BA008 KN
イヤープロテクターを着用している場 合は、危険を告げる声 ( 叫び声、警笛 等 ) が聞こえにくくなるため、通常よ りもさらに注意が必要です。
疲労を感じたときは休憩を取ってくだ さい。そうしないと事故が起こるおそ れがあります!
冷静かつ慎重に作業を行ってくださ い。日中の視界が十分なとき以外は作 業を行わないでください。慎重に作業 を進め、他者に危険が及ばないよう配 慮してください。
本機の使用時に発生する塵埃 ( おがく ずなど )、気体成分、煙は健康を害する おそれがあります。塵埃の発生量が多 い場合、防塵マスクを着用してくださ い。
エンジン作動中は、ソーチェンに触れ ないでください。ソーチェンが障害物 に挟まった場合、直ちにエンジンを切 ってから障害物の除去を試みてくださ い。ケガをする危険があります。
ソーチェンが挟まったままスロットル を開くと、負荷が増加してエンジン回 転数が低下します。クラッチが滑り続 けるため、重要部品 ( クラッチ、ポリ マーハウジング部品等 ) が過熱して損 傷します。さらに、エンジンのアイド リング中にソーチェンが作動し、ケガ をする危険が高まります。
パワーツールに設計強度を超える異常 な負荷が加わった ( 強い衝撃が加わる か、落下した ) 場合、必ずパワーツー ルが正常かどうか点検してから作業を 続けてください ( 「作業開始前」も参 照 )。安全装置が正常に作動しているか 確認します。安全に操作できなくなっ たパワーツールは、絶対に使用しない でください。ご不明な場合は、販売店 にお問い合わせください。
ケガをする危険を低減するために、必 ずエンジンを切ってからソーチェンを 交換してください。
ハーネス使用時は、排ガス流が身体に 当たらないよう注意してください。火 災が生じるおそれがあります!
枝払い
パワーツールを傾けて保持します。切 断する枝の真下には立たないでくださ い。水平面から 60° の角度を超えない でください。落下する樹木に注意して ください。
作業場所を片付け、作業の邪魔になる 大枝や茂みを取り除いてください。
枝払い前に退避路を確保し、障害物を 完全に取り除きます。
0000003462_002
切断する前に、幹に近い枝にバーを合 わせます。それにより、切断を開始し たときにパワーツールが揺れずに済み ます。
フルスロットルにして、切断作業を開 始します。
常に適切に目立てをした、張りが正常 なソーチェンを使用して切断を行いま す。デプスゲージの設定が適正かどう か確認してください。
チェンが挟まれないよう、上側から下 向きに垂直切りします。
太い枝または重量のある枝の場合は、 負荷軽減カットを入れます。「高枝カ ッターの使用」の項を参照してくださ い。
張力がかかっている枝の切断時は特に 注意してください。ケガをするおそれ があります!常に、まず圧縮がかかっ ている側に負荷軽減カットを入れ、次 に張力がかかっている側を玉切りしま す。
裂けた樹木の切断時は注意してくださ い。木片が飛散してケガをするおそれ があります!
斜面で作業を行うときは、必ず高い側 に立つか、切断する幹の側面に立って ください。転がる幹に注意してくださ い。
HT-KM
5
切断し終わると、パワーツールは切り 口の中でガイドバーによって支持され なくなります。作業者が機械の重量を 支える必要があります。制御できなく なる危険があります!
必ずソーチェンを回転させたままパワ ーツールを切り口から引き出してくだ さい。
本パワーツールは枝払いや剪定専用で あり、伐倒用ではありません。事故が 起きるおそれがあります!
ソーチェンは異物から離れた位置で使 用してください。石や釘等が飛散し、 ソーチェンが損傷するおそれがありま す。
回転中のソーチェンが石や他の硬い物 体に当たると、火花が発生し、特定の 条件下では燃えやすい物質が引火する おそれがあります。特に乾燥した高温 の気候下では、枯れた植物や茂みも引 火します。火災の危険がある場合は、 燃えやすい物質、乾燥した植物や雑木 の近くでパワーツールを使用しないで ください。火災が生じる危険性の最新 情報に関して、必ず管轄森林管理事務 所にお問い合わせください。
整備と修理
定期的に本機を整備してください。コ ンビツールおよびコンビエンジンの取 扱説明書に書かれている整備や修理だ けを行ってください。その他すべての 作業はスチール サービス店に依頼して ください。
当社では整備や修理を、認定を受けた スチール サービス店のみに依頼される ことをお勧めします。スチール サービ ス店には定期的にトレーニングを受け る機会が与えられ、必要な技術情報の 提供を受けています。
高品質の交換部品のみを使用して、事 故および本機の損傷を回避してくださ い。これに関して不明な点がある場合 は、スチール サービス店へお問い合わ せください。
当社ではスチール純正交換部品のご使 用をお勧めします。これらは、お客様 の機種およびご使用になる性能要件に 合わせて、特別に設計されています。
ケガの危険を回避するために、本機の 保守、修理、または掃除を実行する前 に、エンジンを必ず切ってください。 - 例外:キャブレターおよびアイドリ ング回転数の調整時は例外です。
エンジン停止
チェンの張りを点検するとき。 チェンの張りを再調整するとき。 チェンを交換するとき。 問題に対処するとき。
目立てに関する注意事項を守ってくだ さい - 安全に正しく扱うため、チェン とガイドバーを常によい状態に保って ください。チェンは正しく目立てをし て張りを調整し、十分に潤滑する必要 があります。
チェン、ガイド バーおよびスプロケッ トは、常に余裕を持って取り替えてく ださい。
チェンの潤滑油の保管には、ラベルの 付いた安全な燃料容器のみを使用して ください。
本機の使い方
準備
N 適切な保護服を着用し、安全上の
注意事項を遵守します。
N エンジンを始動します。 N ハーネスを取り付けます。
切断順序
幹が自然に落下するよう、必ず下側の 幹から先に切断します。重たい ( 径の 大きい ) 幹は、数カ所を切断して扱い やすい長さに分割します。
警告
切断中の幹の真下には絶対に立たない でください。落下する幹に注意してく ださい。幹は地面に落下した後、跳ね 返って作業者の方向に向かってくるお それがある点に注意してください。ケ ガをするおそれがあります。
廃棄
堆肥にすることができるため、切り屑 は廃棄物として処分しないでくださ い。
作業方法
右手でコントロールハンドルを握り、 左手でループハンドルを握ります。左 手は最も快適な位置まで伸ばしてくだ さい。
6
HT-KM
402BA012 KN
2
1
0000003451_002
3
4
A
390BA024 KN
シャフトは常に 60° 以下の角度で保持 してください。
ツールを 60° の角度に合わせると、最 も疲れにくくなります。
状況に応じてそれによりも浅い角度に 合わせることができます。
垂直切り
負荷軽減カット
太い幹の樹皮が裂けないよう、必ず N 幹の下側から負荷軽減カット (1) を
入れます。そのためには、ソーチ ェンを幹に当て、弧を描くように バーノーズ部分まで切り込みま す。
N 垂直切り (2) を行います。フックを
幹に当ててバーを位置決めし、垂 直切りで切断します。
太い枝のフラッシュカット
幹の径が 10 cm (4 in) 以上の場合 N 最終的な切断位置から約 20 cm/8 in
の切断位置 (A) でまずアンダーカッ ト (3) を行い、次に垂直切りを行い ます。次に負荷軽減カットを入れ てフラッシュカット (4) を行い、垂 直切りで切り落とします。
ガイドバーが切り口に挟まらないよう に、フックが枝に触れるようにカッテ ィングアタッチメントを当て、上から 下に垂直に切り落とします。
HT-KM
0000003462_002
7
402BA013 KN
402BA032 KN
1
2
0000097201_001
障害物上での切断
本機のロングリーチ機能を利用して、 河川や湖といった障害物に覆いかぶさ る幹を剪定することが可能です。そう した剪定時のツールの角度は、幹の位 置によって決まります。
リフトバケットを使用した切断
本機のロングリーチ機能を利用する と、リフトバケットで他の幹を損傷さ せるおそれなしに幹の隣接部を切断す ることができます。そうした剪定時の ツールの角度は、幹の位置によって決 まります。
30° 角度調整ギアヘッド ( 特殊アクセサ リー )
角度調整ギアヘッドを使用すると、カ ッティングアタッチメントをシャフト から 30° の角度に合わせることができ ます。
角度調整ギアヘッドは、以下の用途に 限って角度を調整できます。
1 垂直の幹や低木を垂直切りする場
2 カッティングアタッチメントを目
視しやすくする場合
承認されたコンビエンジン
コンビエンジン
STIHL 社から供給を受けたか、STIHL 社がアタッチメントとの使用を明示的 に承認したコンビエンジンのみを使用 してください。
本コンビツールは、以下のコンビエン ジンと共にのみ使用することができま す。
STIHL KM 56 R、KM 85 R、KM 94 R、 KM 111 R、KM 131 R、KMA 130 R
警告
ループハンドル付きの機械にはバリア バーを装着してください。
分離ドライブチューブ付き刈払機
本コンビツールは、分離ドライブチュ ーブ付きの STIHL 刈払機 (T モデル )( 基本パワーツール ) にも取り付けるこ とができます。
そのため、本コンビツールは次の機種 でも使用することができます:
STIHL FR 131 T
警告
バリアバーの使用については、パワー ツールの取扱説明書を参照してくださ い。
8
HT-KM
413BA014 KN
002BA248 KN
A
402BA002 KN
0000097202_001
12
運転準備
N シャフトの端から保護キャップを
外し、後の使用に備えて安全な場 所に保管します。「機械の保管」 を参照。
注記
キャップを外すときにドライブチュー ブからプラグが外れることがありま す。シャフトの最も奥まで押し戻して ください。
ギアボックスの取り付け
N シャフト上の 50 mm (2 in.) の位置
(A) に印を付けます。
N ギアボックス (1) をシャフト (2) に
止まるまで押し込みます。シャフ トの方形の端部がはまるまでギア ボックスを前後にまわしてくださ い。
ギアボックスが適正な位置に合うと、 ハウジングの端が印 ( 矢印 ) に達する か、印を覆うようになります。
1
0000097204_001
N ギアボックス (1) の位置を合わせ、
チェンスプロケットカバーを正確 に垂直にし、ドライブチューブの 端にある突起 ( 矢印 ) を上向きにし ます。
N クランプスクリュー (3) を次の順序
で締め付けます。
左スクリューを緩く締めます。 右スクリューを緩く締めます。 左スクリューをしっかりと締め付
けます。
右スクリューをしっかりと締め付
けます。
HT-KM
3
1
3
0000097203_001
N クランプスクリュー (3) を最も奥ま
で差し込みます。
9
1
002BA326 KN
2
3
002BA327 KN
4
001BA248 KN
1
2
3
a
001BA244 KN
コンビツールの取付け
N ドライブ チューブの突出部 (1) を
カップリング スリーブのスロッ ト (2) に、止まるまで押し込みま す。
適切に取り付けると、赤線 (3) ( 矢印で 示した部分 ) がカップリング スリーブ の端とぴったり重なります。
N スター ノブ (4) をしっかり締め付
けます。
カッティング アタッチメン ト
カッティング アタッチメントは、ソー チェン、ガイドバー、チェン スプロケ ットで構成されています。
標準仕様のカッティング アタッチメン トは高枝カッターに合致するように設 計されています。
ソーチェン (1) のピッチ (t) を、チ
ェンスプロケットやローロマチッ クガイドバーのノーズスプロケッ トのピッチと適合させてくださ い。
ソーチェン (1) のドライブ リンク
ゲージ (2) はガイドバー (3) の溝幅 と一致させてください。
適合しないコンポーネントを使用する と、カッティング アタッチメントは短 時間使用しただけで修理不可能なほど に破損してしまうことがあります。
チェン ガード
カッティング アタッチメントに適合す るバー鞘が含まれています。
異なる長さのガイド バーが高枝カッタ ーに取り付けられている場合、常に正 しい長さのチェン ガードを使用してガ イド バーを完全に覆うようにする必要 があります。
適合するガイド バーの長さは、チェン ガードの側面にマークされています。
コンビツールの取外し
N ドライブ チューブを取外すには、
上記と逆の手順を行います。
10
HT-KM
0000003452_002
2
1
0000097194_001
390BA003 KN
1
5
390BA044 KN
4
3
バーとチェンの取り付け
チェンスプロケットカバーの取り外し
N ナットを外し、カバーを取り外し
ます。
N テンショナースライド (2) がハウジ
ングスロットの左端に当たるまで スクリュー (1) を反時計回りにまわ し、時計回りに 5 回転させます。
ソーチェンの取り付け
警告
鋭利なカッターから手を保護するため に作業用手袋を着用してください。
N ソーチェンをバーノーズ(前端)側か
ら取り付けます。
N ガイドバーをスクリュー (3) に取り
付け、テンショナースライドのペ グを穴 (4) にはめ込みます。同時に ソーチェンをチェンスプロケッ ト (5) に掛けます。
N バーの下側でチェンのたるみがご
くわずかになるまでテンショニン グスクリュー (1) を時計回りにまわ します。ドライブリンクがバーの 溝とかみ合っているか確認してく ださい。
N カバーを取り付け、ナットを手で
締め付けます。
N 「ソーチェンの張り方」の項を参
照してください。
HT-KM
11
1
390BA045 KN
390BA046 KN
チェンの張り
切断作業中のチェンの張り調整
N エンジンを切ります。 N ナットを緩めます。 N ガイドバーの先端を持ち上げま
す。
N ドライバーでスクリュー (1) を時計
回りにまわし、ソーチェンをガイ ドバーの下側に密着させます。
N ガイドバーをさらに持ち上げ、ナ
ットを確実に締め付けます。
N 「チェンの張り具合の点検」に進
んでください。
新しいソーチェンは、しばらく使用し たソーチェンよりも頻繁に張り具合を 点検してください。
N チェンの張りは頻繁に点検してく
ださい。「作業中の修理事項」の 項を参照。
チェンの張り具合の点検
N エンジンを切ります。 N 作業用手袋を着用して手を保護し
てください。
N ソーチェンはガイドバーの下側に
たるみなしにフィットし、ガイド バーに沿って手で引くことができ る状態になっていなければなりま せん。
N 必要に応じてソーチェンを張り直
してください。
新しいソーチェンは、しばらく使用し たソーチェンよりも頻繁に張り具合を 点検してください。
N チェンの張りは頻繁に点検してく
ださい。「作業中の修理事項」の 項を参照。
チェン オイル
チェンとガイドバーの自動的で信頼性 のある潤滑のため、環境に優しい高品 質チェンオイルだけを使用してくださ い。生分解が速いスチールバイオプラ スをお勧めします。
注記
生分解性チェンオイルには、充分な耐 劣化性が必要です (スチールバイオプ ラス等 )。耐劣化性に乏しいオイルは、 樹脂化が速い傾向にあります。その結 果、特にチェン駆動部やチェンに蓄積 物が固着し、除去しにくくなります。 オイルポンプが故障する原因ともなり ます。
使用するオイルの品質は、ソーチェン とガイドバーの寿命に大きく影響しま す。従って、必ず専用のチェンオイル だけを使用してください。
警告
廃油を使用しないでください ! 廃油は、 長期間繰り返し肌に触れると、皮膚ガ ンを引き起こすことがあります。さら に、環境に害を与えることがあります !
注記
廃油には必要な潤滑特性がなく、チェ ンの潤滑には適していません。
12
HT-KM
0000097195 001
0000,GXX-0135-A0 KN
0000-GXX-0136-A0
0000-GXX-0137-A0 KN
0000-GXX-0138-A0 KN
0000-GXX-0137-A0 KN
チェン オイルの給油
注記
チェンオイルタンクが満タンでも、燃 料タンク内の燃料を半分使い切ると、 オイルは無くなります。切断作業中 は、定期的にオイル量を点検してくだ さい。絶対にオイルタンクが空の状態 で作業を続行しないでください。
準備
開け方
N ブラケットを開きます。
N 燃料タンクキャップをひねります (
約1/4回転)。
N 燃料キャップを取り外します。
チェンオイルの給油
N チェンオイルを給油します。 給油時はチェンオイルをこぼさないよ
う注意し、チェンオイルをタンクに入 れ過ぎないでください。
STIHL 社ではチェンオイル用 STIHL フ ィラーシステム ( 特殊アクセサリー ) の 使用をお勧めしています。
閉め方
N 異物がタンク内に落下しないよう
に、燃料キャップとその周辺部か ら汚れを完全に取り除きます。
N 燃料キャップが上を向くように機
械を置きます。
HT-KM
燃料キャップとオイルタンクのマーク を合わせます。
クリップを直立させます。 N 燃料キャップを取り付けます。燃
料キャップとオイルタンクのマー クを合わせます。
N 燃料キャップを止まるまで押し下
げます。
13
0000-GXX-0139-A0 KN
0000-GXX-0140-A0 KN
0000-GXX-0141-A0 KN
0000-GX-0142 A0 KN
002BA584 KN
1
0000-GXX-0136-A0
N 燃料キャップを押し下げ、時計回
りにまわして噛み合わせます。
燃料キャップとオイルタンクのマーク が合います。
N ブラケットロックを閉めます。
燃料キャップがロックされます。 タンク内のオイル量が減らない場合
は、オイル供給システムが故障してい る可能性があります。チェンオイルの 吐出状態を点検し、オイルの通路を清 掃してください。必要に応じて STIHL サービス店にお問い合わせください。 STIHL 社では、整備や修理を STIHL 認 定サービス店だけに依頼されることを お勧めします。
燃料キャップがオイルタンクにロック されない場合
燃料キャップの下部を上部に対して傾 けます。
N 燃料キャップをオイルタンクから
外し、上側から点検します。
左側: 燃料キャップの下部が傾斜
している。内側マーク (1) が 外側マークと合っている。
右側: 適切な位置の燃料キャップ
の下部 - 内側マークがグリッ プの下側にある。内側マー クは外側マークと合ってい ない。
N 燃料キャップを取り付け、給油口
の台座に噛み合うまで反時計回り にまわします。
N 燃料キャップを反時計回りにさら
にまわします ( 約 1/4 回転 )。キャ ップの下部が適切な位置に合いま す。
N キャップを時計回りにまわし、ロ
ックします。「閉め方」の項を参 照してください。
14
HT-KM
390BA048 KN
1
0000-GXX-0503-A0
2
2
1
2
0000-GXX 1058-A0
1
チェン オイルの吐出点検
ソー チェンは常に多少のオイルを飛散 しています。
注記
チェンは、潤滑油なしで操作してはい けません。チェンを乾いたまま回転さ せると、カッティング アタッチメント 全体がすぐに損傷して、修理不能にな ります。作業を始める前に、常にチェ ンの潤滑状態とタンク内のオイル量を 点検してください。
新品のチェンは 2 ~ 3 分間ならし運転 をしてください。
チェンのならし運転を行った後、チェ ンの張り具合を点検し、必要な場合は 再調整してください - 「チェンの張り 具合の点検」の項を参照してくださ い。
ハーネスの取付け
基本パワーツールによっては、肩掛け ベルトや吊り下げ用リングが付属して いない場合があります。
N 吊り下げ用リングの取り付けにつ
いては、「アタッチメントの取り 付け」の項を参照してください。
肩掛けベルトは特殊アクセサリーとし て入手できます。
吊り下げ用リング、肩掛けベルト、カ ラビナの種類は、市場と基本パワーツ ールによって異なります。
肩掛けベルト
機械を肩掛けベルトに接続する
2
1
1
2
0000-GXX 1056-A0
N カラビナ (1) をシャフトの吊り下げ
用リング (2) に取り付けます。
機械を肩掛けベルトから取り外す
N カラビナ (1) のバーを押し下げ、吊
り下げ用リング (2) をカラビナから 引き出します。
緊急時の機械の取り外し
HT-KM
警告
危険が差し迫っているときは、機械を 素早く地面に降ろす必要があります。
N 肩掛けベルト (1) を着用します。 N 機械を装着した状態でカラビナ (2)
が右腰から手幅分下がった位置に 来るようにベルトの長さを調整し ます。
機械を降ろすには、「機械を肩掛けベ ルトから取り外す」に記載されている 手順に従ってください。緊急時に備え て、機械を外して地面に降ろす練習を
15
402BA039 KN
402BA040 KN
してください。この練習中に本機を地 面に投げ下ろし、損傷させないよう注 意してください。
エンジンの始動と停止
エンジンの始動
必ずコンビエンジンと基本パワーツー ルの取扱説明書に従ってください。
N チェンガードを取り外します。 チェンが地面やその他の物体と接触し
ていないことを確認します。
N 始動するために機械をしっかりと
保持します:エンジンサポートに 載せているような状態でパワーヘ ッドを地面に置きます。カッティ ングアタッチメントのフックを盛 り土や枝のような高い支持箇所に 載せます。
N 立つか、かがむか、ひざまずいて
安定した足場を確保します。
N 機械を左手で押さえ、確実に押し
付けます - コントロールハンドル の操作部には触れないでください ­コンビエンジンまたは基本パワー ツールの取扱説明書を参照してく ださい。
注記
ドライブチューブに足を載せたり、ひ ざまずいたりしないでください。
別の始動方法
N カッティングアタッチメントを枝
に引っ掛けてフックで支えます。
N 足場が安全で、安定しているか確
認します。
N 機械を左手で押さえ、しっかりと
下へ押します - コントロールハン ドルの操作部に触れないでくださ い - コンビエンジンまた基本パワ ーツールの取扱説明書を参照して ください。
警告
エンジンが始動するとすぐにソーチェ ンが回転し始めることがあります。そ のため、始動後はスロットルを軽く引 きます - エンジンがアイドリング回転 に戻ります。
使用中のコンビエンジンまたは基本パ ワーツールの取扱説明書に記載されて いる始動手順に従って、適切に始動し てください。
エンジンの停止
N コンビエンジンまたは基本パワー
ツールの取扱説明書を参照してく ださい。
16
HT-KM
作業中の注意事項 ガイド バーの保守
作業中
チェンの張りを時々点検してください !
新品のチェンは、しばらく使用したも のよりも頻繁に張りを調整する必要が あります。
チェンが冷えている場合 :
チェンがバーの下部に軽く触れ、かつ 手で回せるくらいが正しい張り方で す。必要に応じて、チェンの張りを再 調整します - 「ソーチェンの張り方」 の項を参照してください。
作業温度のチェン :
チェンが伸びてたわんできます。ドラ イブリンクがバーの溝から出てはいけ ません。チェンがバーから飛び出すこ とがあります。チェンの張りを再調整 します - 「ソーチェンの張り方」の項 を参照してください。
注記
チェンは冷えると縮みます。チェンを 緩めないと、ギヤーシャフトとベアリ ングが損傷することがあります。
作業後
注記
作業が終了したら、チェンは必ず緩め てください。チェンは冷えると縮みま す。チェンを緩めないと、ギヤーシャ フトとベアリングが損傷することがあ ります。
長期間使用しない場合:
「機械の保管」の項を参照してくださ
い。
1
N チェンの目立てや交換を行うたび
にガイドバーを裏返しにします。 それにより、片側 ( 特にバーの先 端や下側 ) のみの摩耗を防ぐこと ができます。
N オイル供給穴 (1)、オイル流路 (2)、
バーの溝 (3) は定期的に清掃してく ださい。
N 切断に最も使用するガイドバー部
分の溝の深さをファイリングゲー ジ ( 特殊アクセサリー ) の目盛で測 定します。
2
3
0000097197_001
N 作業中に暖まったチェンの張りを
調整した場合、作業終了後にチェ ンを緩めてください。
HT-KM
チェンの種類チェンのピッチ溝の最低深
Picco( ピコ)3/8" P 5.0 mm
Picco( ピコ)1/4" P 4.0 mm
溝の深さが規定値よりも浅い場合:
17
a
000BA054 KN
N ガイドバーを交換します。 交換しないと、ドライブリンクタング
が溝の底部を擦るようになり、カッタ ーとタイストラップがバーレールに載 らなくなります。
機械の保管 チェン スプロケットの点検
と交換
3 ヵ月以上の場合 N ソーチェンとガイドバーを取り外
し、汚れを落とし、防錆オイルを 吹き付けます。
N チェンオイルに生分解性オイル ( ス
チール バイオ プラス等 ) を使用し ている場合、オイル タンクいっぱ いになるまでオイルを充填しま す。
N コンビツールをコンビエンジンか
ら取り外して個別に保管する場 合:ドライブ チューブにプロテク ト キャップを被せて、カップリン グにホコリがつかないようにしま す。
N 機械を乾いた、高所または鍵の掛
かる場所に保管してください。子 供などによる許可外の使用を避け てください。
N チェンスプロケットカバー、ソー
チェン、ガイドバーを取り外しま す。
チェンスプロケットの交換
ソーチェン2本を使い切った後に交
換してください。
スプロケット上の磨耗マーク (a) が
約 0.5 mm (0.02 in) を超えたなら ば、チェンの寿命が短くなるの で、直ちに交換します。ゲージ ( 特殊アクセサリー ) を使用して、 摩耗マークの深さを点検します。
2 本のソーチェンを交互に使用すると、 チェンスプロケットの寿命が延びま す。
STIHL 社では STIHL 純正チェンスプロ ケットの使用をお勧めしています。
18
HT-KM
689BA027 KN
a
A
B
689BA021 KN
チェンスプロケットは、フリクション クラッチによって駆動されます。チェ ンスプロケットの交換は STIHL サービ ス店に依頼してください。
STIHL 社では、整備や修理を STIHL サ ービス店だけに依頼されることをお勧 めしています。
HT-KM
ソーチェンの整備と目立て
正しく目立てされたチェンで無駄な切 断労力の削減
正しく目立てされたチェンを使うと簡 単に木材を切ることができ、また加え る力も少なくてすみます。
切れ味の悪いチェンや傷んでいるチェ ンで作業しないでください。身体に大 きな負担がかかり、切断状態も十分で なく、刃の摩耗が早いからです。
N チェンの汚れを取り除きます。 N チェンにひびが入っていないか、
0000097198_001
リベットが破損していないか調べ ます。
N チェンに損傷や磨耗を発見した
ら、今までの部品とサイズや形状 が同じ新しい部品と交換します。
超硬チップ付きソーチェン ( デュロ ) は、特に耐摩耗性が強くなっていま す。 当社では、チェンの目立てをスチ ール サービス店に依頼されることをお 勧めします。
警告
以下に指定した角度と寸法に適合して いることが絶対に重要です。 デプス ゲ ージが低すぎるなどソーチェンが間違 って目立てされると、キックバックの 危険度が増して、怪我をする危険があ ります。
ソー チェンを、ガイド バー上で固定す ることはできません。 そのため、チェ ンをガイド バーから外し、スタンド型 目立機 (FG 2、HOS、USG) で目立して ください。
チェンのピッチ
ピッチサイズ (a) は、すべてのカッ ターのデプス ゲージ部分に刻印されて います。
マーキング (a) チェンのピッチ
インチ mm 7 1/4 P 6.35 1 または 1/4 1/4 6.35 6、P または PM 3/8 P 9.32 2 または 325 0.325 8.25 3 または 3/8 3/8 9.32
ヤスリ径は、ピッチに合わせて選んで ください - 「目立工具」の表を参照し てください。
目立ての際は、カッター角度を保持し てください。
上刃・横刃目立て角度
A 上刃目立角
19
689BA025 KN
001BA203 KN
689BA018 KN
90°
689BA043 KN
スチール ソーチェンは、上刃目立て角 度 30 度まで目立てします。 リッピング チェンは例外で、上刃目立て角度は 10 度です。 リッピング チェンは名称に X が含まれます。
B 横刃目立て角度 正しい横刃目立て角度は、所定のファ
イル ホルダーとヤスリ径を使用する と、自動的に得られます。
カッターの形状 角度 (°)
AB
マイクロ = セミ チゼル カ
30 75 ッター、63 PM3、 26 RM3、71 PM3 など
スーパー = チゼル カッタ
30 60 ー、63 PS3、26 RS、 36 RS3 など
リッピング チェン、
10 75 63 PMX、36 RMX など
すべてのカッターの角度を同じにして ください。 もし角度が不揃いになると チェンの回転はガタついて、まっすぐ に回りません。磨耗が速くなり、つい には破損します。
ファイル ホルダー
N ファイル ホルダーの使用
ソー チェンを手作業で目立てするに は、必ずファイル ホルダーを使用して ください ( 「目立工具」の表を参照 )。 正しいヤスリ角度はファイル ホルダー に刻印されています。
専用のチェンソーヤスリだけを使用し てください。他のヤスリでは、形や削 れ方が合いません。
角度の点検用工具
スチール ファイリング ゲージ ( 特殊ア クセサリー、「目立工具」の表を参照 ) を使用してください。 上刃・横刃目立 角度、デプス ゲージのセッティング、 カッターの長さ、溝の深さが点検でき る便利な汎用ゲージです。 ガイド バー の溝とオイル孔の掃除にも使えます。
正しい目立ての仕方
N チェンピッチに合った目立て工具
を選んでください。
N FG 2、HOS および USG を使用す
る場合 : チェンをバーから外し、工 具に付いている取扱説明書に従っ て目立てします。
N 必要なら、バーを万力に挟んでく
ださい。
N 目立を頻繁に行い、ほんのわずか
刃先を擦ります - 通常の目立てで はヤスリを 2 ~ 3 回当てることで 十分です。
N ヤスリは水平 ( ガイドバー側面に対
して直角 ) に握り、ファイル ホル ダーに刻印された角度で目立てし ます。 ファイル ホルダーをトップ プレートとデプス ゲージの肩に載 せます。
N 常にカッターの内側から外側に向
かってヤスリをかけます。
N ヤスリは前方ストロークのみで目
立てをします - 後方ストロークの ときはヤスリをカッターから少し 離してください。
N ヤスリが、タイ ストラップやドラ
イブ リンクに、接触しないように してください。
20
HT-KM
689BA023 KN
a
2
689BA061 KN
1
689BA051 KN
689BA044 KN
N 片側が摩耗しないように、ヤスリ
は一定の時間ごとに回して使用し てください。
N 硬木の小片でエッジのバリを取り
除いてください。
N ファイリング ゲージで角度を点検
してください。
すべてのカッターの長さを同じにして ください。
長さが異なると、刃の高さが揃いませ ん。 もし不揃いになると、チェンの回 転がガタ付いて損傷することがありま す。
N 一番短いカッターを見つけ、その
カッターに合わせて、他のカッタ ーの長さを全て同じにします。 サ ービス店の電動グラインダーで目 立てすることをお勧めします。
デプス ゲージの設定
チェンのピッチ デプス ゲージ
設定値 (a) インチ (mm) mm ( インチ ) 1/4 P (6.35) 0.45 (0.018) 1/4 (6.35) 0.65 (0.026) 3/8 P (9.32) 0.65 (0.026)
0.325 (8.25) 0.65 (0.026) 3/8 (9.32) 0.65 (0.026)
デプス ゲージを低くする
チェンの目立てを行うと、デプス ゲー ジ量が小さくなります。
N チェンの目立てを行うたびに、フ
ァイリング ゲージでデプスの高さ を点検します。
警告
セーフティ ドライブ リンクの他の部分 をヤスリで削ってはいけません。パワ ーツールがキックバックを起こす危険 が高まります。
N デプス ゲージは、ファイリング ゲ
ージと同じ高さになるように仕上 げてください。
デプス ゲージによって、カッターが木 に食い込む深さ、つまり削り取られる 木の厚さが決まります。
a デプス ゲージとカッター先端との
設定間隔。
この設定は、穏やかな季節すなわち霜 がないときに軟らかい木を切断する場 合は、0.2 mm (0.008”) 増やすことがで きます。
HT-KM
N チェンのピッチに合ったファイリ
ング ゲージ (1) をソーチェンに載 せ、カッターに押しつけます - デ プス ゲージがファイリング ゲージ から出ている場合は、デプス ゲー ジを低くします。
セーフティ ドライブ リンクが付いたソ ーチェン (2) - セーフティ ドライブ リン クの上部 (2) ( サービスマーキング付き ) はデプス ゲージと一緒に下がります。
N その後、デプス ゲージの肩をサー
ビス マーキング ( 矢印を参照 ) と 平行になるように削ります - その 際デプス ゲージの最も高い位置 が、後方にずれないように注意し てください。
警告
デプス ゲージが低すぎると、機械がキ ックバックを起こしやすくなります。
21
689BA052 KN
N 目立てが終了したら、チェンをよ
く洗浄し、ヤスリやグラインダー の切削粉を取り除いて、チェンに 十分に潤滑油を塗布してくださ い。
N 長時間使用しない場合は、チェン
をきれいに洗浄し、潤滑油を塗布 して保管してください。
N ファイリングゲージをソーチェン
に載せます - デプス ゲージの最も 高い位置がファイリングゲージと 一致しなければなりません。
目立工具 ( 特殊アクセサリー ) チェンのピッチ 丸ヤスリ ^ 丸ヤスリ ファイル ホルダーファイリング ゲージ平ヤスリ 目立キット
1)
インチ (mm) mm ( インチ ) 部品番号 部品番号 部品番号 部品番号 部品番号 1/4 P (6.35) 3.2 (1/8) 5605 771 3206 5605 750 4300 0000 893 4005 0814 252 3356 5605 007 1000 1/4 (6.35) 4.0 (5/32) 5605 772 4006 5605 750 4327 1110 893 4000 0814 252 3356 5605 007 1027 3/8 P (9.32) 4.0 (5/32) 5605 772 4006 5605 750 4327 1110 893 4000 0814 252 3356 5605 007 1027
0.325 (8.25) 4.8 (3/16) 5605 772 4806 5605 750 4328 1110 893 4000 0814 252 3356 5605 007 1028 3/8 (9.32) 5.2 (13/64) 5605 772 5206 5605 750 4329 1110 893 4000 0814 252 3356 5605 007 1029
1)
丸ヤスリ、平ヤスリ、ファイリングゲージ付きファイルホルダーで構成
22
HT-KM
整備表
次の間隔は通常の作業条件を対象にしています。毎日の作業時間が通常よりも長 いか、作業条件が過酷な場合 ( 粉塵が非常に多い場所、樹脂分の多い樹木、熱帯 樹等 ) は、状況に応じて表示された間隔よりも短くしてください。時々しか使用 しない場合は、整備間隔を相応に長くすることが可能です。
作業開始前
作業終了後または毎日
燃料給油時
毎週
毎月
12 ヵ月毎
故障時
すべての手の届くスクリューとナット ( 調整スクリューを除く )
チェンオイル 点検 X
ソーチェン
ガイドバー
チェンスプロケット
安全ラベル 交換 X
1)
STIHL 社では、STIHL サービス店の利用をお勧めしています。
締め直し X
点検および切れ具合を点検 XX
チェンの張りを点検 XX
目立て X
点検 ( 摩耗、損傷 ) X
掃除し、裏返す XX
バリ取り X
交換 XX
点検 X
交換は サービス店に依頼してください
1)
損傷時
必要に応じて
X
HT-KM
23
磨耗の低減と損傷の回避
本取扱説明書とコンビエンジンの取扱 説明書の記述を遵守して使用すると、 パワーツールの過度の磨耗や損傷が回 避されます。
パワーツールの使用、整備並びに保管 は、これらの取扱説明書の記述に従っ て十分な注意をはらって行ってくださ い。
特に以下の場合のように、安全に関す る注意事項、取扱説明書の記述内容お よび警告事項に従わずに使用したこと に起因する全ての損傷については、ユ ーザーが責任を負います:
スチールが許可していない製品の
改造。
当製品への適用が承認されていな
い、適していない、または低品質 のツールやアクセサリーの使用。
指定外の目的に当製品を使用。 スポーツ或いは競技等の催し物に
当製品を使用。
損傷部品を装備したままで当製品
を使用したことから生じる派生的 損傷。
ス店には定期的にトレーニングを受け る機会が与えられ、必要な技術情報の 提供を受けています。
上記整備作業を怠ったことが原因で生 じた以下のような損傷に対しては、上 記の例として、以下の部品が挙げられ ます :
不適切な保管に起因する腐食およ
びその他の派生的損傷。
低品質の交換部品を使用したこと
による当製品の損傷。
磨耗部品
パワーツールの部品によっては、規定 どおりに使用しても通常の磨耗は避け られません。これらの部品は、使用の 種類や期間に合わせて適時に交換して ください。ユーザーが責任を負いま す:
ソーチェン、ガイドバー チェン スプロケット フリクション クラッチ チェン テンショナー
整備作業
「整備表」の章に列記されている作業
は、必ず全て定期的に行ってくださ い。整備作業を使用者が自ら行えない 場合は、サービス店に依頼してくださ い。
当社では整備や修理を、認定を受けた スチール サービス店のみに依頼される ことをお勧めします。スチール サービ
24
HT-KM
主要構成部品
2
11
12
9
1 ソーチェン
1
4
5
3
5
8
10
6
7
2 ガイドバー 3 オイルタンク 4 オイルタンクキャップ 5 シャフト 6 チェンスプロケットカバー 7 フック 8 チェンガード 9 チェンスプロケット 10 チェンテンショナー 11 スリーブ 12 ハンドルホース
0000097205_001
HT-KM
25
技術仕様
チェンオイル
全自動、回転数制御ロータリーピスト ン式オイルポンプ
オイルタンク容量 : 220 cm3 (0.22 l)
?重量
カッティングアタッ チメント 3/8" P ( ド ライブチューブ付き ): 2.1 kg
カッティングアタッ チメント 1/4" P ( ド ライブチューブ付き ): 2.0 kg
カッティングアタッチメント
実際の切断長は、指定された長さより 短い場合があります。
ガイドバー Rollo Light 01
ブレード長さ: 25、30、35 cm ピッチ: 3/8" P (9.32 mm) 溝幅: 1.1 mm
ガイドバー Rollo Light 01
ブレード長さ: 25、30、35 cm ピッチ: 1/4" P (6.35 mm) 溝幅: 1.1 mm
ソーチェン 3/8" P
Picco Micro Mini( ピコマイクロミニ )3 (61 PMM3) 3610 型
ピッチ: 3/8" P (9.32 mm) ドライブリンクゲー
ジ: 1.1 mm
ソーチェン 1/4" P
Picco Micro Mini( ピコマイクロミニ )3 (71PM3) 3670 型
ピッチ: 1/4" P (6.35 mm) ドライブリンクゲー
ジ: 1.1 mm
チェンスプロケット
7 枚歯、3/8" P 用 8 枚歯、1/4" P 用
音圧・音響・振動レベル
HT-KM コンビツール付きパワーツール の音圧・音響・振動数値には、同じ暴 露時間でのアイドリングおよび最高定 格回転数が含まれます。
振動に関する指令 2002/44/EC の遵守 の詳細については、www.stihl.com/vib をご覧ください。
ISO 22868 に準拠した音圧レベル L
peq
KM 56 R 90 dB(A) KM 85 R 92 dB(A) KM 94 R: 91 dB(A) KM 111 R: 93 dB(A) KM 131 R: 92 dB(A) FR 131 T: 98 dB(A) KMA 130 R: 90 dB(A)
ISO 22868 による音響出力レベル L
w
KM 56 R 106 dB(A) KM 85 R 109 dB(A) KM 94 R: 107 dB(A) KM 111 R: 108 dB(A) KM 131 R: 109 dB(A) FR 131 T: 109 dB(A) KMA 130 R: 100 dB(A)
ISO 22867 に準拠した振動レベル a
hv,eq
左ハンドル右ハンド
2
KM 56 R 6.8 m/s
4.8 m/s KM 85 R 4.7 m/s25.2 m/s KM 94 R: 4.0 m/s24.7 m/s KM 111 R: 3.9 m/s23.4 m/s KM 131 R: 4.8 m/s24.0 m/s FR 131 T: 2.7 m/s21.7 m/s KMA 130 R 2.5 m/s22.2 m/s
2
2
2
2
2
2
2
指令 2006/42/EC に準拠した K-係数 は、音圧レベルおよび音響出力レベル ついて 2.0 dB(A) です。指 令 2006/42/EC に準拠した K-係数は、 振動加速度について 2.0 m/s
2
です。
REACH
REACH は EC の規定で、化学物質 (CHemical substances) の登録 (Registration)、評価 (Evaluation)、認可 (Authorisation)、規制を意味します。
REACH 規定 (EC) No. 1907/2006 の遵 守の詳細については www.stihl.com/reach をご覧ください。
26
HT-KM
000BA073 KN
整備と修理 廃棄
本機を使用する方が実施できる保守お よび整備作業は、本取扱説明書に記述 されていることだけです。それ以外の 修理はすべてサービス店に依頼してく ださい。
当社では整備や修理を、認定を受けた スチール サービス店のみに依頼される ことをお勧めします。スチール サービ ス店には定期的にトレーニングを受け る機会が与えられ、必要な技術情報の 提供を受けています。
修理時には、当社が本機への使用を承 認した、または技術的に同等な交換部 品だけをご使用ください。高品質の交 換部品のみを使用して、事故および本 機の損傷を回避してください。
当社ではスチール オリジナルの交換部 品のご使用をお勧めします。
スチール純正部品には、スチール部品 番号、 { ロゴマークおよびス チール部品シンボル マーク K が刻印 されています。( 小さな部品では、シン ボルマークだけが刻印されているもの もあります。)
国別の廃棄の規則および規制を順守し てください。
スチール製品は、家庭用ごみ入れに廃 棄しないでください。 製品、アクセサ リー、包装は、環境に配慮してリサイ クルを行うため、認可された廃棄場に 持ち込んでください。
廃棄物処理の最新情報については、ス チール サービス店へお問い合わせくだ さい。
EC 適合証明書
ANDREAS STIHL AG & Co. KG Badstr. 115 D-71336 Waiblingen
Germany ( ドイツ ) は、独占的な責任下で下記の製品が
名称: コンビツール高
枝カッター メーカー名: STIHL 型式: HT-KM シリーズ番号: 4182
指令 2006/42/EC の関連する条項に適 合しており、製造の時点で有効であっ た次の規格のバージョンに準拠して開 発および製造されたことを保証いたし ます:
EN ISO 12100、EN ISO 11680-1 ( 指定 された KM モデルに関連して )。
EN ISO 12100、EN 60745-1、EN 60745-2-13 ( 指定された KMA モデルに 関連して )。
EN ISO 12100、EN ISO 11680-2 ( 指定 された FR モデルに関連して )。
EC 型式検査 EC 型式検査の実施者: HT-KM (KM 56 R、KM 94 R 付き ): DPLF Deutsche Prüf- und
Zertifizierungsstelle für Land- und Forsttechnik (NB 0363) Spremberger Str. 1 D-64823 Groß-Umstadt
HT-KM
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証明書番号 :
HT-KM (KM 56 R 付き ): D-EG 16.00573/01
HT-KM (KM 94 R 付き ): D-EG 16.00574/01
HT-KM (KM 111 R、KM 131 R、 FR 131 T 付き )
TÜV Süd Product Service GmbH (NB 0123) Ridlerstrasse 65 D-80339 München
証明書番号 :
HT-KM (KM 111 R 付き ):
HT-KM (KM 131 R 付き ):
HT-KM (FR 131 T 付き ):
HT-KM (KM 130 R 付き ): VDE Prüf- u.Zertifizierungsinstitut
(NB 0366) Merianstraße 28 D-63069 Offenbach
M6A 18 03 10127 508
M6A 18 03 10127 508
M6A 17 12 10127 500
Waiblingen にて発行、2020 年 04 月 30 日
ANDREAS STIHL AG & Co. KG 代理人
Dr. Jürgen Hoffmann Head of Product Data, Regulations and
Licensing ( 製品データ・規制・認可部 長)
証明書番号 :
HT-KM (KM 130 R 付き ): 40047718
技術資料の保管場所: ANDREAS STIHL AG & Co. KG
Produktzulassung 製造年は、パワーツールに記載されて
います。
28
HT-KM
0458-473-4321-C
japanisch
J
www.stihl.com
*04584734321C*
0458-473-4321-C
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