Honda CBR400R (2022) User guide

Honda 車をお買いあげいただきありがとうござ います。 安全で快適なバイクライフをお楽しみください。
この取扱説明書と共に「メンテナンスノート」 を受取り、下記を確認してください。
お車の正しい取り扱いかた
保証内容と保証期間
点検・整備について
車両受領書・保証書受領書の記入・捺印
安全運転の基本として以下は重要ですので、お 守りください。
この取扱説明書を、よくお読みください
取扱説明書の推奨手順に従ってください
安全に関する表示を理解し、守ってください
安全に関する表示
「運転者や他の方が傷害を受ける可能性のあること」 を回避方法と共に、右記の表示で記載しています。こ れらは重要ですので、しっかりお読みください。
1 危険
1 警告
1 注意
その他の表示
アドバイス
車の仕様、その他の変更により、この本の表紙や内容 と実車が一致しない場合があります。 車を譲られる場合、次の方にこの取扱説明書およびメ ンテナンスノートをお渡しください。
指示に従わないと、死亡または 重大な傷害に至るもの
指示に従わないと、死亡または重 大な傷害に至る可能性があるもの
指示に従わないと、傷害を受け る可能性があるもの
お車のために守っていただきた いこと
目次
安全なライディング P. 2
操作ガイド
メンテナンス
こんなときは P. 85
インフォメーション P. 95
スペック P. 108
索引 P. 110
P. 12
P. 54

安全なライディング

この章では安全な運転のために必要な情報を記載しています。 安全のためによくお読みください。
安全上守っていただきたいこと ...................... P. 3
安全運転のために .........................................P. 3
運転するときの注意 ...................................... P. 5
アクセサリーと改造について ....................... P. 10
積載について.............................................. P. 11

安全上守っていただきたいこと

安全上守っていただきたいこと
安全のため、日常的に次の内容をお守りください。
道路運送車両法で定められた日常点検・定期点
検を行ってください
ガソリンの補給は、必ずエンジンを止め、火気
厳禁で行ってください
排気ガスには一酸化炭素(CO)などの有害な成
分が含まれているため、エンジンは、風通しの 良い場所でかけてください

安全運転のために

走行中、運転者は両手でハンドルを握り、両足
をステップに置いてください
同乗者が両手でからだを固定し、両足を後席用
ステップにのせているか確認してください
急激なハンドル操作や片手運転などはさけ、安
全な運転を心がけてください
同乗者、他の車両、歩行者などに対する配慮を
欠かさないでください
ウインドスクリーン、フェアリングと車体の間
に物を置かないでください。
乗車時の服装
運転者と同乗者は必ずヘルメットを着用し、天候や 走行状況に応じ、安全性が高く運転操作のしやす い、被視認性の高い二輪車用の服装を着用してくだ さい。
次ページに続く
3
安全運転のために
ヘルメット
#
安全基準を満たし、頭のサイズにあった視認性の高 いもの
二輪車用で PSC、SG マークか JIS マークのある
ものを推奨します
正しくかぶり、あごひもを確実に締めてくださ
視界を妨げないフェイスシールドまたはゴーグ
ルなどを使用し、眼を保護してください
1 警告
ヘルメットを正しく着用していないと、万一 の事故の際、死亡または重大な傷害に至る可 能性が高くなります。
運転者と同乗者は乗車時、必ずヘルメット、 保護具および保護性の高い服を着用してく ださい。
4
グローブ
#
摩擦に強い皮製のもの
ブーツまたはライディングシューズ
#
滑りにくく、くるぶしまで覆われたもの
ジャケット・パンツ
#
プロテクターを備え、体の露出の少ない長袖・長ズ ボン

運転するときの注意

運転するときの注意
慣らし運転
適切な慣らし運転を行うと、お車の性能をより良い 状態に保つことができます。
慣らしのポイント(走行距離 500 km まで)
#
急発進、急加速をさける
急ブレーキ、急なシフトダウンをさける
控えめな運転をする
ブレーキ
次の項目に注意してください。
制動力を効果的に得るために前輪ブレーキと後
輪ブレーキを同時に使う
不必要な急ブレーキ、急なシフトダウンをしな
u タイヤをロックさせるなど、車体の安定性を
損なうおそれがあります。
u コーナリングの際は、コーナーの手前で減速
してください。
雨天走行など滑りやすい路面に注意する
u タイヤがロックしやすく、制動距離が長くな
ります。
連続したブレーキ操作をしない
u
長い坂や急な坂で繰り返しブレーキをかける と、ブレーキの温度が上昇して効きが悪くなる おそれがあります。エンジンブレーキと断続 的なブレーキ操作を併用してください。
次ページに続く
5
運転するときの注意
ABS(アンチロックブレーキシステム)
#
ABS は、直進制動時のブレーキのかけすぎによる車 輪ロックを制御する装置です。 ABS を正常に機能させるため、必ず前後とも指定の タイヤ、スプロケットをお使いください。
制動距離を短くするためのものではない
u ABS を装備していない車両と同様に、路面
が滑りやすくなるほど長い制動距離が必要 になります。
低速(約 10 km/h 以下)では普通のブレーキと
同じ作動になる
ブレーキ操作時に、レバーやペダルに反動が生
じることがある
u ABS が作動しているときの現象で異状では
ありません。反動の強さは状況によって異 なります。
6
エンジンブレーキ
#
スロットルを戻すと、エンジンブレーキが効きま す。さらにエンジンブレーキを必要とするときは 5 速、4 速・・・とシフトダウンを行ってください。 急激なシフトダウンは、尻振りなどの原因や、エン ジンやトランスミッションに悪影響を与えます。 また、長い下り坂や急な下り坂などでは、断続的な ブレーキ操作とエンジンブレーキを併用してくだ さい。
雨天または水たまりを走行したとき
#
路面が滑りやすくなったり、ブレーキの効き具合が 変化します。慎重なブレーキ操作を心がけてくだ さい。ブレーキの効きが悪いときは、ブレーキを軽 く作動させながらしばらく低速で走行して、ブレー キを乾かしてください。
運転するときの注意
駐車するとき
交通の邪魔にならない平坦で足場のしっかりし
た安全な場所に駐車する
やむをえず傾斜地や足場の悪い場所に駐車する
ときは、車の転倒や動き出しがないよう安全処 置に十分注意する
盗難防止のため、車から離れるときは必ずハン
ドルロックをかけ、キーを抜く
サイドスタンドでの駐車
#
1.
メインスイッチを (O󰸽)にする。 サイドスタンドを下げ、車の重量がサイドスタ ンドにかかるまで、車をゆっくり左に傾ける。
ハンドルを右にきった状態での駐車は、車が
u
不安定になり、転倒するおそれがあります。
2.
ハンドルバーを左いっぱいにきる。
3.
ハンドルロックをかけ、キーを抜く。 2 P. 44
次ページに続く
7
運転するときの注意
マフラーなどが熱くなっているので、他の方が
触れることのない場所に駐車する
8
エンジン回転中および停止後しばらくの間はマ
フラー、エンジンなどに触れない
1 注意
マフラー、エンジン、ブレーキなどは、エン ジン回転中および停止後しばらくの間は熱 くなっています。触れるとヤケドを負う可 能性があります。
• マフラー、エンジン、ブレーキなど高温 になる部分は冷えるまで触れないこと
高温になる部分に可燃物が接触せず、他の 方が触れることのないよう配慮すること
運転するときの注意
燃料補給およびガソリンの取り扱い
エンジン、燃料装置、触媒装置の損傷を防ぐため、 下記に注意してください。
無鉛レギュラーガソリンを使用する
高濃度アルコール含有燃料を補給しない
軽油や粗悪ガソリン(長期間保管したガソリ
ン)、または不適切な燃料添加剤を使わない
燃料タンクの中に、泥、ほこり、水などを入れない
1 警告
ガソリンは燃えやすくヤケドを負ったり爆 発して重大な傷害に至る可能性があります。 また身体に帯電した静電気の火花により引 火する可能性があります。
ガソリンを取り 扱 うときは以下のことを 守ってください。
• エンジンを止め、火元を遠ざける
• 給油は必ず屋外で行う
• こぼれたガソリンは、すぐに拭き取る
• 給油作業前に車体や給油機などの金属部 分に触れて静電気を除去する
9

アクセサリーと改造について

アクセサリーと改造について
アクセサリーを装着する際は、安全面から Honda 純正アクセサリーを推奨します。Honda 販売店に ご相談ください。 Honda 販売店で取り付けられた Honda アクセサ リーなどの取り扱いについては、その商品に付属の 説明書をお読みください。 車の構造や機能に関係する改造は、操縦性を悪化さ せたり、排気音を大きくしたり、ひいては車の寿命 を縮めることがあります。不正改造は法律に触れ ることはもちろん、他の迷惑行為となります。 車の改造は保証の適用を除外されます。
10
1 警告
不適切なアクセサリーや改造は、万一の事故 の際、死亡または重大な傷害に至る可能性が 高くなります。
アクセサリーを装着する際は、Honda 販売店 にご相談のうえ、取扱説明書に従ってくださ い。

積載について

積載について
荷物を積むと積まないときにくらべて操縦安定性 が変わるため、安全な速度で走行してください
荷物の積みすぎに注意し、確実に固定して安全
な速度で走行してください
ハンドル操作ができなくなる場合があるので、
ハンドル付近に物を置かないでください
ヘッドライト、ウィンカー、ストップ/テール
ランプ、マフラー周辺への積載はさけてくださ い
u
過熱によりレンズが溶けたり、荷物が損傷す る場合があります。
貴重品やこわれ易いものは積まないでください
11

各部の名称

12
リアシート (P.70)
ヘルメットホルダー (P.51)
携帯工具 (P.52)
書類入れ (P.52)
燃料タンクキャップ (P.50)
前輪ブレーキリザーバータンク (P.75)
前輪ブレーキレバー (P.83)
スロットルグリップ (P.82)
オイルフィルキャップ (P.72)
エンジンオイルレベル点検窓 (P.71)
後輪ブレーキペダル
後輪ブレーキリザーバータンク (P.75)
フロントシート (P.69)
クラッチレバー (P.78)
ブリーザードレーン (P.81)
メインヒューズ (P.94)
バッテリー (P.68)
ヒューズボックス (P.93)
ヘルメットホルダー (P.51)
左サイドカバー (P.67)
リアサスペンションスプリング アジャスター (P.84)
ドライブチェーン (P.77)
冷却水リザーバ― タンク (P.73)
シフトレバー (P.47)
サイドスタンド (P.7)
13

メーター

14
SEL
ボタン
ディスプレイの初期表示
メインスイッチを (On)にすると、全ての表示があらわれます。表示されない部分がある場合は、 Honda 販売店で点検を受けてください。
SET
ボタン
レッドゾーン
(エンジン限界回転域)
セクション A ディスプレイ (P.17)
タコメーター(エンジン回転計)
アドバイス
エンジン回転数がレッドゾーンに入らないように運転してくだ さい。エンジン寿命に悪影響を与えます。
時計(12 時間または 24 時間表示) 時計の合わせかた (P.27)
スピードメーター(速度計)
セクション B ディスプレイ (P.21)
次ページに続く
15
メーター
前ページの続き
水温計
水温が一定の温度を超えると、マークが 1 つ(H)だけ点滅 走行中またはアイドリング中に点滅したときは (P.88)
水温計の故障表示 (P.92)
ギアポジション表示
ギアポジションを表示します。
u トランスミッションが適切なシフトに
なっていない場合“-” が表示されます。
16
燃料計
マークが1つ(E)だけ点滅したとき の燃料残量:約 3.2 ℓ
燃料計の故障表示 (P.91)
アドバイス
燃料計が 1 つ(E)に近づいたら、早めに給油してくだ さい。燃料がなくなるとエンジンが点火しなくなり、 触媒装置を損傷することがあります。
セクション A ディスプレイ
#
セクション A ディスプレイは、以下の項目を選 択できます。
瞬間燃費
平均燃費 [AVG]
燃料消費量
平均速度 [AVG]
経過時間 [TIME]
リザーブ燃料消費量 [RES]
瞬間燃費 平均燃費 燃料消費量
リザーブ燃料モード時のみ※
セクション A ディスプレイの設定
#
SEL
ボタンを押して瞬間燃費、 平均燃費 、燃料 消費量、平均速度、経過時間、リザーブ燃料消 費量を切り換えることができます。
平均速度リザーブ燃料消費量 経過時間
※リザーブ燃料モード:燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅したとき、リザーブ燃料消費量に自動で 切り換わり、リザーブ燃料消費量を選択できます。
次ページに続く
17
メーター
瞬間燃費
#
瞬間燃費を km/L の単位で表示します。
表示範囲: 0.0 ~ 300.0 km/L
瞬間燃費が 300.0 km/L を 超えた場合は “300.0” を表示します。
速度が 6 km/h 未満の場合は“---.-” を表示 します。
上記の場合をのぞいて表示が“---.-” になったと きは、Honda 販売店で点検を受けてください。
18
前ページの続き
平均燃費 [AVG]
#
トリップメーターをリセットしてからの平均燃 費を km/L の単位で表示します。 平均燃費は選択しているトリップメーター(A もしくは B )に基づいて算出します。 オドメーター、 トリップメーター A、タコメー ター(数字表示)、リザーブトリップメーター を表示しているときは、トリップメーター A の 平均燃費を表示します。 表示範囲:0.0 ~ 300.0 km/L
平均燃費が 300.0 km/L を超 えた場合は “300.0” を表示します。
トリップメーター A もしくは B をリセット した場合は“---.-” を表示します。
上記の場合をのぞいて表示が“---.-” になったと きは、Honda 販売店で点検を受けてください。
平均燃費をリセットするには:(P.23)
燃料消費量
#
トリップメーターをリセットしてからの燃料消 費量を L の単位で表示します。 燃料消費量は選択しているトリップメーター(A もしくは B )に基づいて算出します。 オドメーター、 トリップメーター A、タコメー ター(数字表示)、リザーブトリップメーター を表示しているときは、トリップメーター A の 燃料消費量を表示します。 表示範囲:0.0~300.0 L
燃料消費量が 300.0 L を超 えた場合は “300.0”を表示します。
表示が“---.- ” になったときは、Honda 販売店で 点検を受けてください。
燃料消費量をリセットするには:
(P.23)
平均速度 [AVG]
#
トリップメーターをリセットしてからの平均速 度を km/h の単位で表示します。 平均速度は選択しているトリップメーター(A もしくは B )に基づいて算出します。 オドメーター、 トリップメーター A、タコメー ター(数字表示)、リザーブトリップメーター を表示しているときは、トリップメーター A の 平均速度を表示します。 表示範囲:0 ~ 299 km/h
初期表示は“---” を表示します。
エンジン始動後の走行距離が 0.2 km 未満の 場合は“---” を表示します。
エンジン始動後の経過時間が 30 秒未満の場 合は“---” を表示します。
上記の場合を除いて表示が“---” になったとき は、Honda 販売店で点検を受けてください。
平均速度をリセットするには:(P.23)
次ページに続く
19
メーター
経過時間 [TIME]
#
トリップメーターをリセットしてからのエンジ
ン稼働中の経過時間を表示します。 経過時間は選択しているトリップメーター(A もしくは B )に基づいて算出します。 オドメーター、 トリップメーター A、タコメー ター(数字表示)、リザーブトリップメーター を表示しているときは、トリップメーター A の 経過時間を表示します。 表示範囲:0:00 ~ 99:59(時間:分) 経過時間は、99:59 を超えると 0:00 に戻り ます。
経過時間をリセットするには:
20
前ページの続き
(P.23)
リザーブ燃料消費量 [RES] (リザーブ燃料
#
モード時のみ)(P.17)
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅してからの 燃料消費量を表示します。 走行する環境などにより、多少の誤差が生じる ことがあります。 リザーブ燃料モード:燃料計のマークが 1 つ (E)だけ点滅したとき、リザーブ燃料消費量に 自動で切り換ります。 リザーブ燃料モードになったときは、早めに燃 料を補給してください。
“RES”マークが点滅します。
u リザーブ燃料消費量が 1.0 ℓ を超えると、
“RES”マークが速く点滅します。
給油後、燃料タンク内のガソリンの量が一定量 を超えると通常表示に戻ります。
セクション B ディスプレイ
#
セクション B ディスプレイは、以下の項目を選 択できます。
オドメーター [TOTAL]
トリップメーター [TRIP A/B]
タコメーター(数字表示)
リザーブトリップメーター [RES]
オドメーター トリップメーター A
セクション B ディスプレイの設定
#
SET
ボタンを押してオドメーター、 トリップ メーター A 、トリップメーター B、タコメーター (数字表示)、リザーブトリップメーターを切 り換えることができます。
リザーブ燃料モード時のみ※
リザーブトリップ メーター
タコメーター (数字表示)
トリップメーター B
※ リザーブ燃料モード:燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅したとき、リザーブトリップメーターに 自動で切り換り、リザーブトリップメーターを選択できます。
次ページに続く
21
メーター
オドメーター [TOTAL]
#
総走行距離を表示します。
表示が “------” になったときは、Honda 販売店 で点検を受けてください。
トリップメーター [TRIP A/B]
#
トリップメーターを 0 km にリセットしてから の走行距離を表示します。
表示が “-----.-” になったときは、Honda 販売店 で点検を受けてください。
トリップメーターをリセットするには:
(P.23
タコメーター(数字表示)
#
エンジン回転速度を表示します。 表示範囲:0 ~ 15,000 r/min (rpm)
22
前ページの続き
)
リザーブトリップメーター [RES] (リザーブ
#
燃料モード時のみ)(P.21)
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅してからの 走行距離を表示します。 走行する環境などにより、多少の誤差が生じる ことがあります。 リザーブ燃料モード:燃料計のマークが 1 つ (E)だけ点滅したとき、リザーブトリップメー ターに自動で切り換ります。 リザーブ燃料モードになったときは、早めに燃 料を補給してください。
表示が“----.-”になったときは、Honda 販売店で 点検を受けてください。 給油後、燃料タンク内のガソリンの量が一定量 を超えると通常表示に戻ります。
トリップメーター [TRIP A/B] 、平均燃費
#
[AVG] 、燃料消費量、平均速度 [AVG] 、経過 時間のリセット
トリップメーター A をリセットすると、トリップ メーター A に基づく平均燃費、燃料消費量、平均 速度および経過時間も同時にリセットされます。 トリップメーター A、トリップメーター A に基 づく平均燃費、燃料消費量、平均速度および経 過時間をリセットするには、トリップメーター A を表示中に
平均燃費 A
SET
ボタンを押し続ける。
トリップメーター A
表示している項目から順番にリセットされ、そ の後、もとの表示に戻る。
燃料消費量 A
平均速度 A
経過時間 A
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ 点滅したあと (リザーブ燃料使用後)の給油後、0.1 km 走行 したときに、トリップメーター A、平均燃費、 燃料消費量、平均速度および経過時間を自動で リセットするよう設定することができます。
(P.29
)
次ページに続く
23
メーター
前ページの続き
トリップメーター B をリセットすると、トリッ プメーター B に基づく平均燃費、燃料消費量、
平均速度および経過時間も同時にリセットされ ます。 トリップメーター B、トリップメーター B に基 づく平均燃費、燃料消費量、平均速度および経 過時間をリセットするには、トリップメーター B を表示中に
平均燃費 B
24
SET
ボタンを押し続ける。
トリップメーター B
燃料消費量 B
平均速度 B
経過時間 B
表示している項目から順番にリセットされ、そ の後、もとの表示に戻る。
ディスプレイの設定 A モードの設定
以下の機能の設定ができます。(P.26)
時計(12/24 時間表示)の設定
時計の設定
ディスプレイの明るさ調整
トリップメーター A、平均燃費、燃料消費
量、平均速度および経過時間の給油時リセッ トの設定
HISS 表示灯の設定
B モードの設定
以下の機能の設定ができます。(P.30)
REV インジケーターの設定
-
回転数の設定 点滅する回転数の間隔の設定
-
-
明るさの調節
タコメーターの表示設定
次ページに続く
25
メーター
前ページの続き
A モードの設定
約 30 秒間ボタン操作が無いときは、通常表示に
戻ります。 その場合は、それまでに
SET
ボタンを押して設 定を決定した項目については、設定が保持され ます。
通常表示
A モードの設定
時計(12/24 時間表示)の設定
時計の設定
メインスイッチを (O󰸽) にすることでも設 定を確定できます。
26
SEL
ボタンと
SET
ボタンを押す
SET
ボタンを押し続ける
ディスプレイの明るさ調整
トリップメーター A、平均燃費、燃 料消費量、平均速度および経過時間 の給油時リセットの設定
HISS 表示灯の設定
1 時計(12/24 時間表示)の設定
12 時間または 24 時間表示の設定ができます。
a
メインスイッチを (On)にする。
b
12 または 24 の表示が点滅するまで、
SET
ンと
c
ボタンを押し続ける。
SEL
ボタンを押し、12 時間表示または 24 時間
SEL
ボタ
表示を選択する。
SET
d
ボタンを押し、時計(12/24 時間表示)の 設定を決定する。決定と同時に時計の設定に切 り換わる。
2 時計の設定
SEL
a
ボタンを押し、時を修正する。
SEL
u
ボタンを押し続けると数字が早く進み
ます。
SET
b
ボタンを押し、時を決定する。決定と同時
に分が点滅する。
次ページに続く
27
メーター
c
d
SEL
u
SET
前ページの続き
ボタンを押し、分を設定する。
SEL
ボタンを押し続けると数字が早く進み
ます。
ボタンを押し、分を決定する。決定と同時
にディスプレイの明るさの調節に切り換わる。
28
3 ディスプレイの明るさの調節
明るさを 5 段階に調節できます。
SEL
a
ボタンを押し、明るさを調節する。
SET
b
ボタンを押し、明るさを決定する。決定と 同時にトリップメーター A、平均燃費、燃料消 費量、平均速度および経過時間の給油時リセッ トの設定に切り換わる。
4 トリップメーター A、平均燃費、燃料消費量、 平均速度および経過時間の給油時リセットの設 定
燃料計のマークが 1 つ(E)だけ点滅したあとの 給油時に、トリップメーター A、平均燃費、燃 料消費量、平均速度および経過時間を自動的に リセットさせることができます。 一定量以上のガソリンを給油後、自動でリセッ トされます。 工場出荷時は“On”(リセットする)に設定され ています。
SEL
a
ボタンを押し、“On”(リセットする)か
“OFF”(リセットしない)を選択する。
SET
b
ボタンを押し、設定を決定する。決定と同 時に HISS 表示灯の設定に切り換わる。 (HISS 表示灯が点灯).
5 HISS 表示灯の設定
HISS 表示灯の点滅の ON、OFF を切り換えるこ とができます。 工場出荷時は“On”(点滅)に設定されています。
SEL
a
ボタンを押し、“On”(点滅)か“OFF”(点
滅しない)を選択する。
SET
b
ボタンを押し、設定を決定する。決定と同
時に通常表示に戻る。
次ページに続く
29
メーター
前ページの続き
B モードの設定
約 30 秒間ボタン操作が無いときは、通常表示に
戻ります。 その場合は、それまでに
SET
ボタンを押して設 定を決定した項目については、設定が保持され ます。
メインスイッチを (O󰸽) にすることでも設 定を確定できます。
SEL
ボタンを押しながらメインスイッチ を (On)にし、メーターの初期表示が 終わるまで
SET
30
SEL
ボタンを押し続ける。
ボタンを押す
通常表示
B モードの設定
REV インジケーターの設定
回転数の設定
点滅する回転数の間隔の設定
明るさの調節
タコメーターの表示設定
1 REV インジケーターの設定
REV インジケーターの設定を変更することがで きます。 設定中は REV インジケーターが点滅または点灯 します。
タコメーター REV インジケーター
SEL
a
ボタンを押しながらメインスイッチを
(On)にし、メーターの初期表示が終わるまで
SEL
ボタンを押し続ける。B モードの設定に切 り換わると「REV インジケーターが点滅 (10 回/秒)する回転数」をタコメーターとタコメー ター(数字表示)に表示する。
u タコメーターは REV インジケーターの設定
時のみ点滅します。
SEL
SET
ボタン
ボタン
タコメーター (数字表示)
次ページに続く
31
メーター
SEL
b
前ページの続き
ボタンを押すごとに「REV インジケーター が点滅 (10 回 /秒)する回転数」は 250 r/min (rpm)ずつ増加します。「REV インジケーターが
点滅 (10 回/秒)する回転数」は 5,000 r/min (rpm)から 10,000 r/min (rpm)の間で設定でき ます。
SEL
u
ボタンを押し続けると「REV インジ ケーターが点滅 (10 回/秒)する回転数」が早 く進みます。
32
タコメーター
タコメーター (数字表示)
SET
c
ボタンを押して「REV インジケーターが点滅 (10 回/秒)する回転数」を決定する。決定すると 同時に「REV インジケーターが点滅する回転数の 間隔」の設定に進む。タコメーター(数字表示) は設定されている「REV インジケーターが点滅す る回転数の間隔」を表示します。タコメーターは 設定されている「REV インジケーターが点滅 (10 回/秒)する回転数」を表示します。
SEL
d
ボタンを押すごとに、250 r/min (rpm)、 500 r/min (rpm)、 750 r/min (rpm) 、 1,000 r/min (rpm)、0 r/min (rpm)の順で「REV イン ジケーターが点滅する回転数の間隔」を切り換 える。
タコメーター
タコメーター(数字表示)
例 REV インジケーターが点滅 (10 回/秒)す
る回転数:10,000 r/min (rpm) REV インジケーターが点滅する回転数の 間隔:250 r/min (rpm)
上記の例に設定すると以下のように REV インジ ケーターは点滅します。
REV インジケーター r/min (rpm)
点滅 (2 回/秒) 9,500 r/min (rpm)
点滅 (5 回/秒) 9,750 r/min (rpm)
点滅 (10 回/秒) 10,000 r/min (rpm)
「REV インジケーターが点滅する回転数の間 隔」を 0 r/min (rpm) に設定したときは、「REV インジケーターが点滅 (10 回/秒)する回転数」 になると REV インジケーターが点滅します。
次ページに続く
33
メーター
SET
e
滅する回転数の間隔」を決定し、REV インジケー ターの明るさの設定に進む。
前ページの続き
ボタンを押して「REV インジケーターが点
REV インジケーターは点滅から点灯に切り 換わります。
SEL
f
ボタンを押して、明るさを切り換える。
u 明るさを 5 段階で調節できます。
SET
g
ボタンで REV インジケーターの明るさを
決定し、タコメーターの表示設定に進む。
34
2 タコメーターの表示設定
タコメーターの表示を変更できます。
SEL
a
ボタンを押して、タコメーターの表示を切
り換える。
SET
b
ボタンを押して、タコメーターの表示を決 定し B モードの設定を終了する。 モードの設 定が終了すると、通常表示に戻ります。
標準の表示
エンジン回転数をタコメーターバーセグメント に表示します。
ピークホールド表示
エンジン回転数をタコメーターバーセグメント とピークホールドセグメントで表示します。
標準の表示
ピークホールド 表示
ピークホールドセグメントは最高回転数を保持 したあと、現在のエンジン回転数を表示します。
例 最高回転数:10,000 r/min (rpm)の場合:
タコメーター バーセグメント
ピークホールド セグメント
標準の表示
タコメーター バーセグメント
ピークホールド 表示
ピークホールド セグメント
35

警告灯/表示灯

警告灯/表示灯が点灯すべきときに点灯しない場合は、Honda 販売店で点検を受けてください。
方向指示器表示灯 方向指示器表示灯
36
ハイビームパイロットランプ (前照灯上向き表示灯)
PGM-FI 警告灯
メインスイッチを (On)にすると点灯し、数秒後に消灯 走行中またはアイドリング中に点灯したときは (P.89)
ニュートラル表示灯
トランスミッションがニュートラルの位置にあるときに点灯
次ページに続く
37
警告灯/表示灯
前ページの続き
38
REV インジケーター (P.40)
油圧警告灯
メインスイッチを (On)にすると点灯し、エンジンを始動すると消灯
走行中またはアイドリング中に点灯したときは (P.89)
HISS 表示灯 (P.99)
メインスイッチを (On)にすると一時的に点灯し、すぐに消灯
メインスイッチを (O󰸽)にすると 2 秒間隔で 24 時間点滅
ABS 警告灯
メインスイッチを (On)にすると点灯し、速度が約 10 km/h に達すると消灯
走行中に点灯したときは (P.90)
次ページに続く
39
警告灯/表示灯
前ページの続き
REV インジケーター
メインスイッチを (On) にすると点灯し、数秒後に消灯
初期設定
REV インジケーターが点滅 (10 回/秒)する回転数:10,000 r/min (rpm) REV インジケーターが点滅する回転数の間隔:250 r/min (rpm)
REV インジケーター r/min (rpm)
点滅 (2 回/秒) 9,500 r/min (rpm)
点滅 (5 回/秒) 9,750 r/min (rpm)
点滅 (10 回/秒) 10,000 r/min (rpm)
REV インジケーターの設定:(P.31)
40
41

スイッチ

ホーンスイッチ
u 解除はスイッチを押して行います。
ヘッドライト(前照灯)上下切り換えスイッチ
(HI):ヘッドライトが上向き
(LO):ヘッドライトが下向き
パッシングライトスイッチ(追い越し合図)
ヘッドライトが下向きのときのみ作動
42
エンジンストップスイッチ
通常は、 (Run)位置にしておく
u 非常時に (Stop)位置にする
と、エンジンを停止できます。
ハザード(非常駐車灯)スイッチ
メインスイッチが (On)の時 に使用できる
スタータースイッチ
ウィンカー(方向指示器)スイッチ
メインスイッチ 電気回路の (On)/ (O󰸽)、ハンド ルロックに使用
u O󰸽)または (Lock)の位置で、
キーを抜くことができます。
(On)
始動・走行
O󰸽
停止
(Lock)
ハンドルロックができる
次ページに続く
43
スイッチ
前ページの続き
ハンドルロック
盗難予防のため、駐車するときは必ずハンドル
ロックをかけましょう。U 字ロックなどの使用 も推奨します。
メインスイッチのキー
押す
回す
44
かけかた
#
a
ハンドルを左にいっぱいにきる。
b
キーを押し込みながら、 (Lock) の位置まで 回す。
u ロックがかかりにくい場合は、ハンドルを左
右に軽く動かしてください。
c
キーを抜く。
外しかた
#
キーを押し込みながら、 (O󰸽)の位置まで回 す。

エンジン始動

始動するには、エンジン・冷却水の温度にかか わらず、次の手順で行ってください。
c
b
a
d
アドバイス
スタータースイッチを押して 5 秒以内でエンジン
がかからないときは、一度メインスイッチを (O󰸽) にしてください。その後バッテリー電圧回復のため 10 秒ほど経ってからやり直してください。
無用な空ぶかしや長時間のアイドリングはエンジンやマ フラー、触媒装置に悪影響を与えます。
万一転倒した場合は、一旦メインスイッチを (O󰸽) にしてください。再度走行を行う際は、各部の損傷状 態や、走行に支障が無いかを十分に確認してください。
a
エンジンストップスイッチが (Run)の位置 にあるか確認する。
b
メインスイッチを (On)に回す。
c
ギアをニュートラルにする。(表示灯点灯)
u ギアが入った状態では始動しません。ただ
し、サイドスタンドが格納されている状態で クラッチレバーを握れば始動します。
d
スロットルグリップを閉じたまま、スターター スイッチを押す。
u もし、エンジンがかからない場合は、スロッ
トルグリップをわずかに(遊びを除いて 3 mm 程度)回しながらスタータースイッチ を使用してください。
遊びを除いて 3 mm 程度
次ページに続く
45
エンジン始動
エンジンがかからないときは
#
次の方法を試してください。
a
スロットルグリップを全開にし、スタータース イッチを 5 秒間押す。
b
通常手順(ad)でエンジンをかける。
c
エンジンがかかり、エンジン回転が安定しない 場合はスロットルグリップを少し開ける。
d
エンジンがかからないときは 10 秒間待ってか ら、a b の手順を繰り返す。
それでも始動できないときは (P.86)
#
46
前ページの続き

ギアチェンジ

この車のトランスミッションは、下 1 速、上 5 速シフトの 6 速リターン式です。速度に応じて ギアを切り換えることが必要です。
6
5
4
3
2
N
1
走行前に、サイドスタンドが完全に納まってい るか確認してください。 サイドスタンドを出したままギアチェンジを行 うと、エンジンが停止します。
速度範囲
#
1 速 0 - 45 km/h 2 速 20 - 75 km/h 3 速 25 - 100 km/h 4 速 30 - 120 km/h 5 速 35 - 140 km/h 6 速 40 km/h 以上
シフトダウンについて
追い越しなど、強力な加速が必要なときはシフ トダウンをします。高い速度でのシフトダウン は、尻振りなどの原因や、走行安定性を損なう ほか、エンジンやトランスミッションに悪影響 を与えます。次の速度内で行ってください。
シフトダウン可能限界速度
#
6 速→5 速 120 km/h 以下 5 速→4 速 100 km/h 以下 4 速→3 速 80 km/h 以下 3 速→2 速 65 km/h 以下 2 速→1 速 40 km/h 以下
47

エマージェンシーストップシグナル

エマージェンシーストップシグナルは、自車が 急ブレーキをかけたことをウィンカーが左右同
時自動的に高速で点滅して後続車に知らせ、追 突される可能性を低減するシステムです。 50 km/h 以上で走行しているときにシステムが 急ブレーキを検知すると作動します。
作動の仕組み
急ブレーキをかける
メーター内の方向指示器表示灯が左右同時に高速で点滅
48
エマージェンシーストップシグナルは、以下の 状態になると作動が停止します。
ブレーキレバーおよびペダルを離したとき
ABS が停止したとき
急減速でなくなったとき
ハザードスイッチを ON にしたとき
ストップランプ点灯
ウィンカーが左右同時高速 で点滅
u エマージェンシーストップシグナルは、追突さ
れるおそれを低減するシステムであり、追突を 完全に防ぐものではありません。運転するとき は不必要な急ブレーキを避け、安全運転を心が けてください。
u ハザードスイッチが ON のときは、エマージェ
ンシーストップシグナルは作動しません。
u ABS が一定時間以上作動しないとき、システム
が作動しない場合があります。
49

燃料補給

メインスイッチのキー
燃料タンクキャップ
レベルプレート
キーカバー
燃料タンクキャップの開けかた
キーカバーを開け、キーを差し込み右に回して、 燃料タンクキャップを開ける。
燃料タンクキャップの閉じかた
a
燃料タンクキャップを手で確実に押してロック する。
b
キーを抜き、キーカバーを閉じる。
u キャップがロックされないと、キーは抜けま
せん。
燃料がにじみ出ることがあるので、レベルプ レート以上入れないでください。
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン タンク容量:17 ℓ
燃料についての注意 (P.9
#
50
)
1 警告
ガソリンは燃えやすいため、ヤケドを負った り、爆発して重大な傷害に至る可能性があり ます。
燃料補給およびガソリンの取り扱い 2 P. 9

その他装備の使いかた

ヘルメットホルダー
ヘルメットホルダーはリアシートの裏側にあり ます。
ヘルメットホルダー
ヘルメットの金具
u ヘルメットホルダーは駐車時のみお使いくださ
い。
リアシートの取り外しかた (P.70)
#
1 警告
ヘルメットホルダーにヘルメットをつけた まま走行しないでください。
走行の妨げになり、重傷を負ったり死亡した りする事故が発生することがあります。
次ページに続く
51
その他装備の使いかた
携帯工具
携帯工具はリアシートの下にあります。
バンド
携帯工具
前ページの続き
書類入れ
書類入れはフロントシートの裏側にあります。
書類
バンド
u
書類入れは、図のようにフロントシートの裏側 に収納し、バンドでしっかりと固定してくださ い。
u 携帯工具は、図のように収納し、バンドでしっ
かりと固定してください。
リアシートの取り外しかた (P.70)
#
52
フロントシートの取り外しかた (P.69)
#
荷掛け用ベルト
荷掛け用ベルトは、リアシート裏側にあります。
荷掛け用ベルト
荷掛け用ベルト
u 荷掛け用ベルトで車体を持ち上げたり、引いた
りしないでください。
リアシートの取り外しかた (P.70)
#
53

メンテナンス

メンテナンスを行う前に必ず「メンテナンスの基礎知識」をお読みください。 また、サービスデータについては「スペック」を参照ください。
メンテナンスの基礎知識.............................. P. 55
主要部品の脱着方法 ....................................P. 66
クリップ ............................................................. P. 66
左サイドカバー ................................................. P. 67
バッテリー ......................................................... P. 68
フロントシート ................................................. P. 69
リアシート ......................................................... P. 70
エンジンオイル........................................... P. 71
冷却水 .......................................................P. 73
ブレーキ ....................................................P. 75
ドライブチェーン .......................................P. 77
クラッチ ....................................................P. 78
ブリーザードレーン ....................................P. 81
スロットル ................................................. P. 82
その他の調整.............................................. P. 83
ブレーキレバーの距離調整 .............................P. 83
リアサスペンションの調整 .............................P. 84

メンテナンスの基礎知識

メンテナンスの基礎知識
メンテナンスの重要性
お車をご使用の方の安全と車を快適にご使用いた だくために、日常のお車の使用状況に応じて、お客 様の判断で適時行っていただく日常点検と、1 年ご と(12 か月ごと)、2 年ごと(24 か月ごと)の定 期点検整備が義務付けられています。安全快適に お乗りいただくために、必ず実施してください。
1 警告
誤った点検整備や、不適当な整備、未修理 は、転倒事故などを起こす原因となり、死亡 または重大な傷害に至る可能性があります。
• 点検整備は、取扱説明書・メンテナンス ノートに記載された点検方法・要領を守 り、必ず実施してください。
• 異状箇所は乗車前に修理してください。
安全なメンテナンスのために
メンテナンスにあたっては、次のことに注意してく ださい。
エンジンを停止し、キーを抜いた状態で行う
平坦地で足場のしっかりとした場所で行う
エンジン、マフラー、ブレーキなど高温になる
部分はヤケドのおそれがあるので、冷えるまで 触れない
エンジンを始動して作業をする場合は、換気を
十分に行う
日常点検
安全快適にご使用いただくために法令に従って、日 常のお車の使用状況に応じて、お客様の判断で適時 行う点検です。 点検時期の目安としては、長距離走行や洗車時、給 油時などに実施し、その結果をメンテナンスレコー ドに記入してください。 異音や異状を感じたときは、直ちに Honda 販売店 にご相談ください。
次ページに続く
55
メンテナンスの基礎知識
日常点検項目
#
この車には下記の日常点検項目が適用されます。
ブレーキ
レバーの遊び(油圧式)
ペダルの遊び(油圧式)
ブレーキの効き具合
ブレーキ液の量
タイヤ
空気圧
亀裂、損傷
異状な摩耗
溝の深さ
エンジン
冷却水の量
オイルの量
かかり具合、異音
低速、加速の状態
灯火装置および方向指示器
運行において異状が認められた箇所
ドライブチェーンの緩み(Honda 指定)
56
定期点検
安全快適にお車をご使用いただくために、定期点検 を必ず実施してください。
また、これらの他にも使い始めてから1か月目(ま たは、1,000 km 時)に行う点検、Honda が指定す る点検整備項目もあります。
道路運送車両法で定められた点検
#
道路運送車両法で定められた点検には、以下の種類 があります。
日常点検
1 年ごと(12 か月ごと)に行う点検
2 年ごと(24 か月ごと)に行う点検 小型二輪車[250 cm3(cc)を超えるもの]は、1 回目を登録日から 3 年後に、2 回目以降は 2 年ごと に、国で定める継続検査が必要です。
メンテナンスの基礎知識
ご自身で点検を実施する場合
#
安全のため、ご自分の知識と技量に合わせた範囲内 で行ってください。難しいと思われる内容につい ては、Honda 販売店にご相談ください。 点検結果は、メンテナンスノートの定期点検整備記 録簿に記入し、大切に保存、携行してください。
1 か月目点検について
#
新車から 1 か月目(または、1,000 km 時)は、特 に初期の点検整備が車の寿命に影響することを重 視し、点検を無料でお取り扱いいたします。お買い あげの Honda 販売店で行ってください。他の販売 店にてお受けになると有料となる場合があります。 また、オイル代、消耗部品代および交換工賃等は実 費をいただきます。詳細については、メンテナンス ノートをご覧ください。
交換部品について
#
整備の際は、Honda 純正部品を使用してください。 色物部品をご注文のときは、カラーラベルに記載さ れているモデル名、カラーおよびコードをお知らせ ください。
カラーラベルは、リアシートを取り外すと確認でき ます。2 P. 70
カラーラベル
1 警告
Honda 純正部品以外のアクセサリー・部品の 使用や、不正な改造は思わぬ事故の原因とな り、重傷を負ったり、死亡したりすることが あります。
Honda 純正部品を使用してください。
57
メンテナンスの基礎知識
バッテリー
この車は、メンテナンスフリータイプのバッテリー を使用しており、バッテリー液の点検、補給は必要 ありません。バッテリーのターミナル部に汚れや
腐食がある場合のみ清掃してください。 また、密閉式の液口キャップは絶対に取り外さない でください。バッテリー充電時も液口キャップを 取り外す必要はありません。
アドバイス
バッテリーには寿命があります。交換時期について は、Honda 販売店にご相談ください。交換する場合 は、必ず同型式のメンテナンスフリーバッテリーを使 用してください。
万一の場合の応急処置
#
以下のようなときは、応急処置したあと、直ちに医 師の診察を受けてください。
電解液が眼に付着したとき
u コップなどに入れた水で、15 分以上洗浄し
てください。加圧された水での洗浄は、眼を 痛めるおそれがあります。
58
電解液が皮膚に付着したとき
u 電解液のついた服を脱ぎ、皮膚を多量の水で
洗浄してください。
電解液を飲み込んだとき
u 水、または牛乳を飲んでください。
1 警告
バッテリーには、希硫酸が電解液として含ま れています。希硫酸は腐食性が強く、眼や皮 膚に付着すると重いヤケドを負います。
• バッテリーの近くで作業するときは、保 護メガネと保護服を着用
• バッテリーを子供の手の届く所に置かな い
• ショートによる火花やたばこなどの火気 に十分注意する
メンテナンスの基礎知識
ターミナル部の清掃
#
1.
バッテリーを取り外す。 2 P. 68
2.
ターミナル部が腐食して白い粉が付いている場 合は、ぬるま湯を注いで拭く。
3.
ターミナル部の腐食が著しいときは、ワイヤー ブラシまたはサンドペーパーで磨く。
4.
清掃後、バッテリーを取り付ける。
電装部品やアクセサリーを取り付けるときは純正 アクセサリーをご使用ください。それ以外のもの を使用するとバッテリーあがりや故障の原因とな ります。
ヒューズ
この車の電気回路は、ヒューズで保護されていま す。電装部品が動作しないときは、ヒューズを調 べ、必要に応じて交換してください。 2 P. 93
ヒューズの点検・交換
#
メインスイッチを (O󰸽)にして、ヒューズを取 り外して点検します。切れている場合は、指定され ている容量のヒューズと交換してください。 ヒューズの容量はスペックページをご確認くださ い。 2 P. 109
ヒューズ切れ
アドバイス
指定容量を超えるヒューズを使用すると、配線の過熱 焼損の原因になるので絶対に使用しないでください。
交換してもすぐにヒューズが切れる場合は、ヒュー ズの劣化以外の原因が考えられます。 Honda 販売 店にご相談ください。
59
メンテナンスの基礎知識
エンジンオイル
エンジンオイルは走行距離や走行状況、時間の経過 とともに劣化したり減っていきます。そのため、定 期交換時期に行う交換だけではなく日常点検によ
るオイル点検・補給が必要です。汚れたり古くなっ たオイルはエンジンに悪影響を与えますので早め に交換してください。 オイル交換は Honda 販売店で行うことを推奨しま す。交換時期はスペックページをご確認くださ い。 2 P. 109
エンジンオイルの選びかた
#
推奨エンジンオイル:
Honda 純正 ウルトラ G1
相当品をご使用の場合は、オイル容器の表示を確認 し、下記の全ての規格を満たしているオイルをお選 びください。全ての規格を満たしている場合でも 特性が異なりこの車に適合しない場合があります。
JASO T 903 規格
SAE 規格
API 分類
60
※ 2
:10W-30
※ 3
:SJ 級以上
※ 1
:MA
また、必要以上に摩擦を低減するオイル添加剤はエ ンジンやクラッチの性能や寿命に悪影響を与える 場合がありますので使用しないでください。
1:
JASO T 903 規格は、二輪車用4サイクルエンジン オイルの性能を分類する規格です 。適合 し届け出 されたオイルの容器には、次の表示があります。
上段:オイルコード
下段:性能分類の表示
MA 性能であることを示 しています
2:
SAE 規格は、オイルの粘度を定めた規格です。
3:
API 分類は、エンジンオイルのグレードに関する分 類です。API マークの入っている相当品を使用す る場合、下記のものをご使用ください。
推奨しません 推奨します
メンテナンスの基礎知識
ブレーキ液
銘柄の異なるブレーキ液を使用しないでください。 ブレーキ液が変質したりブレーキ装置の故障の原 因となることがあります。
アドバイス
ブレーキ液は、プラスチックや塗装面を損傷します。 漏れたブレーキ液は直ちに拭き取ってください。
指定ブレーキ液:
Honda 純正ブレーキフルード DOT 4
冷却水
Honda 純正ウルトララジエーター液を、蒸留水また は水道水で下記濃度に薄めてお使いください。
標準濃度:50% 濃度による不凍温度:
30% の場合:-16°Cまで 50% の場合:-37°C まで
アドバイス
指定以外のラジエーター液や不適当な水(井戸水や天 然水)を使うと、サビなどの原因となります。
エアクリーナー
この車には、ろ紙にオイルを含ませたビスカス式の エアクリーナーエレメントが装備されており点検・ 清掃は不要ですが定期的な交換が必要です。 エアクリーナーエレメントの交換は、Honda 販売店 にご相談ください。交換時期はスペックページを ご確認ください。 2 P. 109
61
メンテナンスの基礎知識
ドライブチェーン
チェーンは、定期的に点検および給油を行ってくだ さい。また悪路走行が多い場合や連続高速走行、急 加速を繰り返すような運転を行う場合には、頻繁に
点検を行ってください。 2 P. 77
チェーンの異常(回転が滑らかでない、異音、固 着、ローラーや O-リングの損傷)は、Honda 販売 店にご相談ください。
ドライブチェーンの清掃と給油
#
緩み(たるみ)の点検後、車体を前後に動かし、 チェーンやスプロケットに付着した泥、汚れを中性 洗剤またはチェーンクリーナーを使用し、乾いた布 などで落とします。汚れがひどい場合、やわらかい ブラシを使用してください。汚れを落としたあと は、十分に乾燥させ、推奨オイルをチェーンロー ラーの両側に給油してください。
推奨オイル:
Honda 純正チェーンオイルまたは相当品
62
チェーンは、ゴムのシールを使用しているため、ス チーム / 高圧洗浄、ワイヤーブラシ、ガソリンやベ ンゼンなどの揮発性溶剤、研磨材が入っている洗剤 は使用しないでください。 シール(O-リング)チェーン専用の、クリーナーや 潤滑油(チェーンスプレーなど)以外は使用しない でください。 オイルがブレーキやタイヤに付着しないようにし てください。チェーンにオイルをつけ過ぎると、衣 服や車に飛び散り汚しますので、オイルをつけ過ぎ ないよう注意してください。
メンテナンスの基礎知識
ブリーザードレーン
エンジンの性能を維持するためには、定期的なブ リーザードレーンの清掃が必要です。2 P. 81
タイヤ
空気圧の点検
#
タイヤの空気圧は徐々に低下します。また、タイヤ によっては空気圧不足が見た目ではわかりづらい ため、少なくとも 1 か月ごとにタイヤゲージを使用 して空気圧を点検してください。 タイヤは、走行後は温まり空気圧が高くなることが ありますので、必ず冷えた状態で点検してくださ い。
亀裂と損傷の点検
#
タイヤの全周に、亀裂や 損傷、ひび割れおよび釘、 石、 その他 の 異物が刺 さったり、かみ込んだり していないかを点検しま す。道路の縁石などにタ イヤ側面を接触させた り、大きな凹みや突起物を乗り越したときは、必ず 点検してください。
次ページに続く
63
メンテナンスの基礎知識
異状な摩耗の点検
#
タイヤの接地面が異状に 摩耗していないかを点検 します。
溝の深さの点検
#
ウェアインジケーター(スリップサイン)により溝 の深さを確認します。サインが現れたときは、直ち に交換してください。また、安全走行のため、ト レッド中央部の溝の深さが最小残溝量になったと きは交換してください。
64
または TWI
ウェアインジケーター 表示マーク
1 警告
過度にすり減ったタイヤの使用や、不適正な 空気圧での運転は、転倒事故などを起こす原 因となり、死亡または重大な傷害に至る可能 性があります。
取扱説明書に記載されたタイヤの空気圧を 守り、規定の数値を超えてすり減ったタイヤ は交換してください。
メンテナンスの基礎知識
タイヤを交換するときは、必ず指定タイヤを使用し てください。指定以外のタイヤは、操縦性や走行安 定性に悪影響を与えることがありますので使用し ないでください。
タイヤの交換は、Honda 販売店にご相談ください。 指定タイヤ、空気圧、最小残溝量(溝の深さ)はス ペックページをご確認ください。 2 P. 109
ホイールバランス調整のためにバランスウェイ
トを貼り付けるときは、Honda 純正部品、又は 同等品のバランスウェイトを使用してくださ い。
1 警告
指定以外のタイヤを取り付けると、操縦性や 走行安定性に悪影響を与えることがありま す。また、そのことが原因で転倒事故などを 起こし、死亡または重大な傷害に至る可能性 があります。
タイヤ交換時には、必ず取扱説明書に記載さ れた指定タイヤを取り付けてください。
65

主要部品の脱着方法

クリップ
取り外し
#
a b
1.
中央部のピンを押しこんでロックを解除す る。
2.
クリップを引き抜く。
66
取り付け
#
1.
ピンの先端を押し戻して取り付け状態にす る。
2.
クリップを穴に差し込む。
3.
ピンを軽く押してロックする。
左サイドカバー
グロメット
フック
凸部
クリップ
主要部品の脱着方法 u 左サイドカバー
取り外し
#
1.
フロントシートを取り外す。2 P. 69
2.
ボルト、クリップを外す。2 P. 66
3.
サイドカバーを引き、凸部をグロメットから 外す。
4.
左サイドカバーを後方へ引いてフックを外 し、左サイドカバーを取り外す。
取り付け
#
取り付けは、取り外しの逆の手順で行います。
左サイドカバー
ボルト
凸部
67
主要部品の脱着方法 u バッテリー
バッテリー
バンド
ボルト
-端子
取り外し
#
メインスイッチが (O󰸽)になっていることを 確認してください。
68
ターミナルカバー
バッテリー
ボルト
+端子
1.
フロントシートを取り外す。2 P. 69
2.
後方からバンドを取り外す。
3.
-端子のボルトを外し、-コードを外す。
4.
ターミナルカバーをめくり、+端子のボルト を外し、+コードを外す。
5.
端子のナットを落とさないよう、バッテリー を取り出す。
取り付け
#
取り付けは、取り外しの逆の手順で行います。 バッテリーコードは、必ず先に+側より取り付 けてください。また、ターミナル部にゆるみが 生じないように、確実にボルトを締め付けてく ださい。
バッテリーコードを再び取り付けたときに、時 計の表示がずれている場合は合わせ直してくだ さい。 2 P. 27 バッテリーの取り扱いについてはメンテナンス の基礎知識をご確認ください。 2 P. 58
フロントシート
フロントシート
凸部
ガイド
ボルト
主要部品の脱着方法 u フロントシート
取り外し
#
1.
フロントシートの後部をめくりボルトを外 す。
2.
フロントシートを後方へずらしながら持ち 上げて取り外す。
取り付け
#
フレームのガイドにフロントシートの凸部
1.
を差し込む。 ボルトを取り付け、締め付ける。
2.
u ボルトが確実に締め付けてあるか確認し
てください。
u シートを軽く持ち上げて、しっかりと取
り付けられていることを確認してくださ い。
69
主要部品の脱着方法 u リアシート
リアシート
メインスイッチの キー
シートロック
シートストラップ (元の位置)
70
リアシート
凸部
ガイド
取り外し
#
1.
シートストラップを前方にずらす。
2.
メインスイッチのキーをシートロックに差 し込み、右に回してシートロックを解除す る。
3.
リアシートを前方へずらしながら持ち上げ て取り外す。
取り付け
#
フレームのガイドにリアシートの凸部を差
1.
し込む。
2.
メインスイッチのキーをシートロックに差 し込んだ状態で、リアシートの前方を押し下 げ、ロックする。
u シートを軽く持ち上げて、しっかりと取
り付けられていることを確認してくださ い。
3.
メインスイッチのキーを抜き、シートスト ラップを元の位置に戻す。

エンジンオイル

オイルの量の点検
オイルレベル点検窓
上限
下限
1.
エンジンが冷えている場合は、3 ~ 5 分ほど アイドリングさせる。
2.
メインスイッチを (O󰸽)にしてエンジン を止め、2 ~ 3 分間待つ。
3.
足場のしっかりとした平坦地にサイドスタ ンドを立て、車を倒さないようにまっすぐに 起こす。
4.
オイルレベルが点検窓の上限と下限の間に あることを確認する。
71
エンジンオイル u オイルの補給
オイルの補給
オイルフィルキャップ注入口
オイルレベル点検窓
エンジンオイルが不足している、またはオイル レベルが下限に近いときは、推奨エンジンオイ ルを上限まで補給してください。 2 P. 60,
2 P. 109
1.
エンジンオイルの点検後、オイルフィル キャップを取り外し、オイルレベル点検窓で
72
上限
下限
確認(2 P. 71)しながら、オイルを注入口よ り補給する。
u 上限を超えて補給しないでください。 u ゴミが入らないようにしてください。 u オイルをこぼしたときは完全に拭き取っ
てください。
2.
オイルフィルキャップを確実に取り付ける。
アドバイス
オイルは規定量より多くても少なくても、エンジンに 悪影響を与えます。また 銘柄やグレードの異なるオ イルを混用しないでください。
推奨エンジンオイルやオイルの選びかたについ てはメンテナンスの基礎知識をご確認くださ い。 2 P. 60
オイル漏れの点検
エンジンなどから、オイルが漏れていないこと を確認します。
冷却水
冷却水の量の点検
1.
足場のしっかりとした平坦地にサイドスタ ンドを立てる。
2.
車を倒さないようにまっすぐに起こす。 冷却水がリザーバータンクの上限(UPPER)と
3.
下限(LOWER)の間にあることを確認する。
リザーバータンク
上限
下限
冷却水の減り具合が著しいとき、またはリザー バータンクに冷却水がない場合は水漏れが考え られます。Honda 販売店にご相談ください。
73
冷却水 u 冷却水の補給
冷却水の補給
冷却水の補給はリザーバータンクキャップから 行い、ラジエーターキャップは外さないでくだ
さい。
リザーバータンクキャップを取り外す。
1.
平坦地で車体を垂直にし、冷却水(2 P. 61)
2.
のレベルを確認(2 P. 73)しながら補給す る。
上限(UPPER)を超えて補給しないでく
u
ださい。
u ゴミが入らないようにしてください。
3.
リザーバータンクキャップを確実に取り付 ける。
74
リザーバータンクキャップ
1 警告
エンジンが熱いときにラジエーターキャッ プを外すと冷却水が噴き出し、重いヤケドを 負います。
ラジエーターキャップを外す前には、必ずエ ンジン、ラジエーターが冷えていることを確 認してください。

ブレーキ

ブレーキ液の点検
1.
足場のしっかりとした平坦地にサイドスタ ンドを立てる。
フロント
2.
液面が点検窓の下限(LOWER)以上にある ことを確認する。
が上限(UPPER)と下限(LOWER)の間に あることを確認する。
フロント リア
リザーバータンク上面を水平にし、
リア
リザーバータンク上面を水平にし、液面
前輪ブレーキリザーバータンク 後輪ブレーキリザーバータンク
下限
u 液面が下限以下の場合は、ブレーキパッ
ドの摩耗の点検を行ってください。
パッドが摩耗していない場合、あるいは液漏れ やホースに損傷があるときは Honda 販売店に ご相談ください。
上限
下限
75
ブレーキ u ブレーキパッドの摩耗の点検
ブレーキパッドの摩耗の点検
フロント
パッドの摩耗限界溝が無くなったら、パッドの
摩耗限界です。
リア
パッドの摩耗限界溝がブレーキディスクの側面 に達したら、パッドの摩耗限界です。
フロント リア
パッド
パッドの 摩耗限界溝
76
ディスク
パッドの 摩耗限界溝
摩耗限界に達したら左右同時にパッドを交換し てください。 ブレーキパッドの交換は、Honda 販売店にご相 談ください。
フロント
1.
ブレーキキャリパーの下側からの
ぞいて点検します。
u 点検は片側だけでなく、左右のキャリ
パーで行ってください。
リア
2.
車の右後側からキャリパーをのぞいて
点検します。
パッド
ディスク
パッドの摩耗限界溝

ドライブチェーン

緩み(たるみ)の点検
チェーンの緩み(たるみ)が適正かどうか、滑 らかに回転するか点検します。緩み(たるみ) が規定の範囲を超えている場合、回転が滑らか でないときは Honda 販売店にご相談ください。
トランスミッションをニュートラルに入れ
1.
て、エンジンを停止する。 足場のしっかりとした平坦地にサイドスタ
2.
ンドを立てる。
3.
前後のスプロケットの中央を手で上下に動 かし、チェーンの緩みが規定の範囲内にある ことを確認する。
ドライブチェーンの緩み(たるみ):
25 - 35 mm
u 緩みが 50 mm 以上の場合、絶対に走行し
ないでください。
車体を垂直にし、車体を前後に動かして
4.
チェーンが滑らかに回転することを確認す る。
チェーンの回転が滑らかでない場合や、
u
異音が出る場合は清掃と給油を行ってく ださい。 2 P. 62
77

クラッチ

クラッチの点検
スムーズに動くかどうか、ハンドルを左右に きっても作動が重くないか、クラッチレバーの
遊びが適正か点検します。 遊びが規定の範囲を超えている場合は調整して ください。 異状を感じた場合やクラッチケーブル外表部に 損傷があるときは Honda 販売店にご相談くだ さい。
クラッチレバーの遊び:
10 - 20 mm
78
クラッチレバー
遊び
クラッチの調整
調整はクラッチレバー側から行います。
クラッチレバー側の調整(微調整)
#
ロックナット
遊びが少なくなる
遊びが多くなる
アジャスター
クラッチ u クラッチの調整
1.
ロックナットを緩め、遊びが 10 - 20 mm の 範囲になるまでアジャスターで調整する。
2.
ロックナットを締め付ける。
3.
クラッチレバーの遊びを確認する。
調整しきれない場合、クラッチ側で調整します。
次ページに続く
79
クラッチ u クラッチの調整
クラッチ側の調整(主調整)
#
ロックナット
アジャスター
3.
遊びが 10 - 20 mm の範囲になるまでアジャ スターで調整する。
4.
ロックナットを締め付ける。
遊びが多くなる
遊びが少なくなる
1.
クラッチレバー側の 遊びを最大にする。
2P. 79
2.
ロックナットを緩める。
80
調整後は、クラッチレバーの遊びを確認してく ださい。 エンジンをかけ、チェンジ操作がスムーズであ るか、エンストまたは飛び出し等がないことを 確認してください。
規定の数値に調整できない場合や、クラッチが 正しく動作しないときは Honda 販売店にご相 談ください。

ブリーザードレーン

ブリーザードレーンの清掃 (Honda 指定 1 年点検整備項目)
エンジンの性能を維持するためには、定期的な ブリーザードレーンの清掃が必要です。 エンジン停止直後のメンテナンスは、エンジン 本体、マフラーやエキゾーストパイプなどが熱 くなっています。ヤケドにご注意ください。
清掃のしかた
#
1.
ブリーザードレーンプラグの下に受け皿な どを用意する。
2.
ブリーザードレーンプラグを外し、ブリー ザードレーン内の堆積物を取り除く。
3.
ブリーザードレーンプラグを確実に取り付 ける。
ブリーザードレーン
ブリーザードレーンプラグ
81

スロットル

スロットルの点検
メインスイッチを (O󰸽) にした状態でスロッ トルを作動させ、スムーズに動くかどうか、ハ
ンドルを左右にきっても作動が重くないか、ス ロットルグリップの遊びが適正か点検します。 異状を感じた場合やスロットルケーブル外表部 に損傷があるときは Honda 販売店にご相談く ださい。
スロットルグリップの遊び:
2 - 6 mm
遊び
82

その他の調整

ブレーキレバーの距離調整
ブレーキレバーに、レバーとハンドルグリップ の間隔を調整できるアジャスターが装備されて います。
調整方法
#
レバーを前方に押 しながらアジャスターを回 し、アジャスターの数字と矢印が合う位置で段 階的に調整します。
調整後は、走行する前にブレーキが正常に作動 することを確認してください。
アドバイス
調整範囲を超えてアジャスターを回さないでくださ い。
アジャスター
ハンドルグリップ
矢印
前方
ブレーキレバー
83
その他の調整 u リアサスペンションの調整
リアサスペンションの調整
スプリングの強さ
#
体重や路面の状態に応じ、スプリングの強さを
調整できます。調整にはピンスパナとホルダー を使いアジャスターを回して行います。
u ピンスパナとホルダーは携帯工具の中 に
入っています。2 P. 52 スプリングの強さは 1 にすると弱くなり、3~5 にすると強くなります。標準は 2 です。
アドバイス
アジャスターは、無理に回さないでください。 アジャスターを直接 1 から 5 または 5 から 1 に無理 に回すとリアクッションが破損します。
84
ホルダー
1234 5
アジャスター
ピンスパナ

こんなときは

エンジンが始動しない(HISS 表示灯が消灯しな
い)......................................................... P. 86
オーバーヒート........................................... P. 88
警告灯が点灯/点滅 ....................................P. 89
油圧警告灯.........................................................P. 89
PGM-FI 警告灯 ...................................................P. 89
ABS(アンチロックブレーキシステム)警告
灯....................................................................... P. 90
その他の故障表示 .......................................P. 91
燃料計の故障表示............................................. P. 91
水温計の故障表示............................................. P. 92
電装部品のトラブル ....................................P. 93
ヒューズ切れ..................................................... P. 93

エンジンが始動しない(HISS 表示灯が消灯しない)

スターターモーターは作動するが エンジンが始動しないとき
次の点を確認してください。
正しい手順でエンジンをかけているか 2 P. 45
燃料タンクにガソリンはあるか
PGM-FI 警告灯が点灯していないか
u 点灯している場合は、直ちに Honda 販売
店にご相談ください。
HISS 表示灯が点灯したままになっていないか
u
メインスイッチを (O󰸽)にしてキーを抜 き、再度キーを差し込み、メインスイッチ を (On) にしてください。それでも消灯 しないときは、次の点を確認してください。 他の HISS のキー(予備のキーを含む)が、 メインスイッチの近くにあると通信不良の 原因となります。 キーに金属製のシールなどを貼ると通信不 良の原因となります。
86
確認しても消灯しない場合は、Honda 販売 店にご相談ください。
エンジンが始動しない(HISS 表示灯が消灯しない) u スターターモーターが作動せず始動できないとき
スターターモーターが作動せ ず始動できないとき
次の点を確認してください。
正しい手順でエンジンをかけているか 2 P. 45
エンジンストップスイッチが (Stop)に
なっていないか
ヒューズが切れていないか 2 P. 59
バッテリーターミナル部に緩みや腐食がな
いか 2 P. 58 これらに該当しない場合や異常がある場合は、 Honda 販売店にご相談ください。
87

オーバーヒート

次のようなときは、オーバーヒートです。
水温計のマークが 1 つ(H)だけ点滅してい
走行時の加速が急に悪くなる
このようなときは直ちに安全な場所に車を停め て次の処置・確認を行ってください。
アドバイス
オーバーヒートの状態で走行を続けると、エンジン故 障の原因となります。
長時間のアイドリングにより、オーバーヒート する可能性があります。
オーバーヒートの処置
1.
メインスイッチを (O󰸽) にしてエンジン を止め、再度メインスイッチを (On) にす る。
2.
ラジエーターの冷却ファンが作動するか作 動音で確認し、メインスイッチを (O󰸽) にする。
88
冷却ファンが作動しない場合
故障が考えられますので、エンジンをかけず Honda 販売店にご相談ください。
冷却ファンが作動している場合
メインスイッチが (O󰸽)の状態で、エン ジンが冷えるのを待ちます。
3.
エンジンが冷えてから、リザーバータンクの 冷却水を点検し、冷却水が不足していたら補 給する。 2 P. 73, 2 P. 74
4.
ラジエーターホースなどを点検し、水漏れが ないか確認する。
水漏れがある場合
エンジンをかけず、Honda 販売店にご相談く ださい。
5.
水温計で冷却水の温度を確認しながら走行 する。
u 異常がなければ走行可能ですが、異常が
再発しない場合でも、なるべく早 く Honda 販売店で点検を受けてください。

警告灯が点灯/点滅

油圧警告灯
エンジンオイルの油圧が低下すると点灯しま す。油圧警告灯が点灯したら、速やかにエンジ ンを停止し、次の点を確認してください。
アドバイス
油圧が低下した状態で走行を続けると、エンジンが故 障するおそれがあります。
1.
オイルレベルを点検し、必要に応じて補給す
る。 2 P. 71
2.
エンジンを始動する。
u 油圧警告灯が消えたら、走行できます。
u 消灯しない場合は 、 エンジンを止めて
Honda 販売店にご相談ください。
u 急な加速をすると油圧警告灯が瞬間的に
点灯する場合があります。(特にオイル レベルが下限、下限付近の場合)
u オイルが減っていた場合、オイル漏れや
故障のおそれがありますので、Honda 販 売店で点検を受けてください。
PGM-FI 警告灯
点灯/点滅の理由
エンジンの排気ガス制御システムが異常の
とき点灯します。
エンジン各気筒の失火状態を検知したとき
に点滅します。
点灯したときは
高速走行をさけ、直ちに Honda 販売店で点検を 受けてください。
アドバイス
PGM-FI 警告灯が点灯したまま運転すると、排気ガス 制御システムとエンジンを損傷する場合があります。
点滅したときは
枯草などの可燃物のない安全な場所に停車し、 10 分以上エンジンを停止して冷えるまでお待 ちください。
アドバイス
エンジン再始動後、PGM-FI 警告灯が再び点滅すると きは、50km/h 以下の速度で最寄りの Honda 販売店 まで走行し点検を受けてください。
89
警告灯が点灯/点滅 u ABS(アンチロックブレーキシステム)警告灯
ABS(アンチロックブレーキシ ステム)警告灯
警告灯が次のような状態になったときは、シス テムの異常が考えられますので、Honda 販売店 にご相談ください。
運転中に点灯または点滅したとき
メインスイッチを (On) にしても点灯しな
いとき
10 km/h 以上で走行しても消灯しないとき
警告灯が点灯または点滅した場合でも通常のブ レーキとしての性能は確保されています。(ABS としての作動はしません)
90
ABS 警告灯が消灯しているときに、後輪が持ち 上がった状態で後輪を空転させると、警告灯が 点滅する場合があります。この場合はメインス イッチを (O󰸽) にし、再度メインスイッチを
(On) にします。警告灯が点灯し、速度が約
30 km/h に達して消灯すれば正常です。

その他の故障表示

燃料計の故障表示
燃料計のマークが図のように点灯、消灯をくり かえしたときは Honda 販売店にご相談くださ い。
91
その他の故障表示 u 水温計の故障表示
水温計の故障表示
水温計のマークが図のように点灯、消灯をくり かえしたときは Honda 販売店にご相談くださ い。
92

電装部品のトラブル

ヒューズの取り扱いについてはメンテナンスの 基礎知識をご確認ください。 2 P. 59
ヒューズ切れ
ヒューズボックス内のヒューズ
#
1.
フロントシートを取り外す。2 P. 69
ヒューズボックスのカバーを取り外す。
2.
ヒューズが切れている場合はヒューズプー
3.
ラーを使って、同じ容量のスペアヒューズと
交換する。
ヒューズプーラーは携帯工具の中に入っ
u
ています。2 P. 52
4.
外した部品を逆の手順で取り付ける。
ヒューズボックスカバー
スペアヒューズ
次ページに続く
93
電装部品のトラブル u ヒューズ切れ
メインヒューズ
#
メインヒューズ
スターター マグネチックスイッチ
94
カプラー
スペアメインヒューズ
1.
左サイドカバーを取り外す。2 P. 67
2.
スターターマグネチックスイッチのカプ ラーを取り外す。
3.
メインヒューズが切れている場合はスペア メインヒューズと交換する。
u スペアメインヒューズはスターターマグ
ネチックスイッチに取り付けられていま す。
4.
外した部品を逆の手順で取り付ける。
アドバイス
ヒューズが切れた際は、早めに Honda 販売店で点検 し、スペアのヒューズを補充してください。

インフォメーション

サービス診断記録装置について ....................P. 96
キーの取り扱い........................................... P. 97
装備に関する補足情報 ................................. P. 98
車のお手入れ ............................................ P. 100
保管のしかた ............................................ P. 103
廃棄するとき ............................................ P. 103
フレームおよびエンジンナンバー ...............P. 106
触媒装置について...................................... P. 107

サービス診断記録装置について

サービス診断記録装置につい て
この車には、システムを制御するためのコンピュー ターが搭載されており、次の内容をデータとして記 録します。
故障診断状態
運転状態
Honda および Honda が委託した第三者は、記録さ れたデータを技術的な診断や Honda の車両の研究 開発のために、取得、利用することがあります。 な お、会話等の音声や映像は記録されません。
96

キーの取り扱い

キーの取り扱い
メインスイッチのキー
メインスイッチのキーには、キータグが付属しま す。キータグにはシリアルナンバーとバーコード があります。 メインスイッチのキーには、HISS(イモビライザー システム)の電子部品が内蔵されています。電子部 品の破損またはデータ異常の発生を防ぐため、取り 扱いの際には次のことをお守りください。
キーを無理に曲げたり、強い衝撃を与えない
長時間、直射日光にさらしたり高温下で放置し
ない
削ったり、穴を開けない
強い磁気を帯びた場所に置かない
キー、キータグをすべて紛失した場合、イグニッ ションユニットの交換が必要になります。予備の キー、キータグは大切に保管してください。 予備のキーの作成については、専用のキーおよび HISS の再登録が必要になりますので、Honda 販売 店にご相談ください。
キーに金属製のキーホルダーを使用するとメイン スイッチ周辺に傷がつくおそれがあります。
メインスイッチのキー
シリアルナンバー、バーコード
キータグ
97

装備に関する補足情報

装備に関する補足情報
メインスイッチ
#
エンジンをかけずにメインスイッチを (On) の状態 にしておくとバッテリーあがりの原因となります。
走行中はメインスイッチのキーを操作しないでく ださい。
エンジンストップスイッチ
#
このスイッチは、非常時に、すぐにエンジンを止め るために設けたものです。非常時以外は使用しな いでください。走行中に操作すると、エンジン回転 が不安定になり、走行に悪影響を与えます。 非常時にこのスイッチでエンジンを止めた場合は、 メインスイッチを必ず (O󰸽) にしてください。
(On) のままにしておくと、バッテリーあがりの
原因となります。
オドメーター
#
オドメーターは、999,999 km を超えると 999,999 km でロックします。
98
トリップメーター
#
トリップメーター A/B は、9,999.9 km を超えると
0.0 km に戻ります。
アシストスリッパークラッチシステム
#
アシストスリッパークラッチは、走行時のシフトダ ウンによる急激なエンジンブレーキを緩和するこ とで、リヤタイヤのロックを防ぎ、クラッチ操作を 容易にするシステムです。 エンジンオイルは MA 分類のものを使用してくだ さい。MA 分類以外のエンジンオイルを使用する と、アシストスリッパークラッチシステムの故障の 原因になります。
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